JP2578122Y2 - リモコン装置 - Google Patents

リモコン装置

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JP2578122Y2
JP2578122Y2 JP1991088067U JP8806791U JP2578122Y2 JP 2578122 Y2 JP2578122 Y2 JP 2578122Y2 JP 1991088067 U JP1991088067 U JP 1991088067U JP 8806791 U JP8806791 U JP 8806791U JP 2578122 Y2 JP2578122 Y2 JP 2578122Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】リモコンで作動する油圧切換弁
と、この油圧切換弁から供給される圧油によって作動す
る油圧アクチュエータを持つ移動式クレーン車や高所作
業車等の作業車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】傾斜荷台付のトラック積載型クレーン車
に例をとり、図2および図3に基いて説明する。車両1
のフレーム2に橋架してクレーンフレーム3を取付け、
クレーンフレーム3の両端にジャッキシリンダ4a、4
bによって伸縮自在にしたジャッキ4を垂設している。
クレーンフレーム3上には、旋回自在な旋回台5を設
け、旋回台5には伸縮シリンダ6および起伏シリンダ7
によって伸縮および起伏自在に駆動されるブーム8を装
備している。クレーン作業用のウインチ9をブーム8の
基端部あるいは旋回台5に設け、ワイヤロープを介して
ブーム8の先端にフックブロックを吊下げている。フレ
ーム2の上の旋回台5の後方には荷台10を架装し、荷台
10の前端部にウインチ11を装備している。
【0003】油圧ポンプ21からの圧油は、クレーンフレ
ーム3に位置し手動で作動する油圧切換弁22およびリモ
コンで作動する油圧切換弁23に供給され、油圧切換弁22
a、22bの油圧アクチュエータへの給排回路は、油圧ア
クチュエータであるジャッキシリンダ4a、4bにそれ
ぞれ接続され、油圧切換弁22cの油圧アクチュエータへ
の給排回路は、ウインチ11の油圧アクチュエータである
油圧モータ11a に接続されている。油圧切換弁23a、23
b、23c、23dの油圧アクチュエータへの給排回路は、
油圧アクチュエータである旋回台駆動用の油圧モータ5
a、起伏シリンダ7、ウインチ駆動用の油圧モータ9
a、伸縮シリンダ6にそれぞれ接続されている。
【0004】送信機31の操作パネル上には作業スイッチ
32が並んでいる。受信機33は、制御信号発生機34に接続
し、制御信号発生機34は、油圧切換弁23の制御部23a
1、23b1、23c1、23d1に接続されている。
【0005】クレーン作業をするときには、車両のPT
O(図示せず)を接続し油圧ポンプ21を回転駆動したの
ち、油圧切換弁22a、22bを操作してジャッキシリンダ
4a、4bを伸縮動し車両1を水平に設置する。送信機
31および受信機33の電源を投入し、作業スイッチ32を操
作する。作業スイッチ32の操作に対応した信号が送信機
31から受信機33に送信され、受信機33に接続した制御信
号発生機34から作業スイッチ32の操作に対応した信号が
油圧切換弁23の制御部に送られ、制御部23a1、23b
1、23c1、23d1の一部または全部が作動する。制御
部23a1、23b1、23c1、23d1の作動に対応して給
排回路で油圧切換弁23に接続された油圧アクチュエータ
(旋回台駆動用の油圧モータ5a、起伏シリンダ7、ウ
インチ駆動用の油圧モータ9a、伸縮シリンダ6)にポ
ンプ21からの圧油が供給され作動し、クレーン作業がで
きる。
【0006】荷台10を傾斜させて作業(以下セルフロー
ダ作業という。)をする場合には、車両のPTOを接続
し油圧ポンプ21を回転駆動したのち、油圧切換弁22a、
22bを手動操作してジャッキシリンダ4a、4bを伸長
動し、車両1を持上げ傾斜した荷台10の後端を地面に接
地する。傾斜した荷台10の直後方に荷台10に積込む土木
建設機械等の重量物を移動し、ウインチ11のワイヤロー
プの端末を結ぶ。油圧切換弁22cを手動操作して給排回
路で油圧切換弁22に接続された油圧モータ11aにポンプ
21からの圧油を供給すると、ウインチ11が作動し、積込
む対象の重量物を傾斜した荷台10に引張り上げることが
できる。
【0007】傾斜荷台付のトラック積載型クレーン車
は、クレーン作業をできるとともに、傾斜荷台付のトラ
ック積載型クレーン車の自力で傾斜荷台10に重量物を積
載し、運搬できるのでたいへん便利な車両であり、その
うえリモコン装置付のものは、クレーン作業における玉
掛け作業を玉掛け位置に位置するオペレータができ、オ
ペレータが手持ちしているリモコン装置によってクレー
ンの各油圧アクチュエータを作動さすので、玉掛け者と
オペレータ間において合図の誤認のない安全化と省人化
とが計れるという有益なものである。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】クレーンの各油圧アク
チュエータ(旋回台駆動用の油圧モータ5a、起伏シリ
ンダ7、ウインチ駆動用の油圧モータ9a、伸縮シリン
ダ6)は、リモコン装置によって作動させることができ
るが、ジャッキシリンダ4a、4bおよびウインチ駆動
用の油圧モータ11は、リモコン装置によって作動させる
ことができない。これらのリモコン装置によって作動さ
せることができない油圧アクチュエータの油圧切換弁22
は、クレーンフレーム3に位置しているため、荷台10を
傾斜させて作業をする場合にジャッキシリンダ4a、4
bによって車両1を持上げ荷台10の後端を地面に接地す
ると、地面に立ったオペレータの手が届かなくなるとい
う問題点があった。この問題点は、オペレータが傾斜し
た荷台10の上で足場の悪い不安定な姿勢での操作を強い
られ、危険であるという問題点につながるものであっ
た。
【0009】本考案の課題は、クレーンの各油圧アクチ
ュエータと傾斜荷台10の作業での操作が同時にされるこ
とがないことに着目し、簡単な構造で上記の問題点を解
決することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案のリモコン装置
は、リモコンで作動する油圧切換弁と、この油圧切換弁
から供給される圧油によって作動する油圧アクチュエー
タを持つ移動式クレーン車や高所作業車等の作業車にお
いて、前記油圧切換弁と前記油圧アクチュエータを結ぶ
圧油の給排回路中に切換弁を設け、当該切換弁を介して
前記油圧切換弁からの給排回路を前記油圧アクチュエー
タと他の油圧アクチュエータに選択的に接続した。
【0011】
【作用】送信機31の作業選択スイッチでクレーン側を選
択し作業スイッチ32を操作すると、クレーンにおける旋
回台5の旋回、ブーム8の伸縮と起伏、ウインチ9の巻
上げ巻下げのリモコン作動ができ、ジャツキ4の伸縮お
よび荷台10のウインチ11の巻上げ巻下げは油圧切換弁22
を手動操作することによって作動する。送信機31の作業
選択スイッチでセルフローダ側を選択し作業スイッチ32
を操作すると、ジャツキ4の伸縮およびウインチ11の巻
上げ巻下げのリモコン作動ができる。
【0012】
【実施例】図1および図2に基いて説明する。図2で用
い従来の技術として説明した符号1〜11、21〜23、31〜
34は、本説明においても同義であるので説明を省き用い
る。図1および図2において、24は、切換弁、25は、チ
ェック弁、35は、作業選択スイッチである。切換弁24
は、二個設けられ、一方の切換弁24は、油圧切換弁23a
と旋回台駆動用の油圧モータ5aを結ぶ圧油の給排回路
中に設けられ、油圧切換弁23aからの給排回路を油圧モ
ータ5aとジャッキシリンダ4a、4bに選択的に切換
える弁であって、油圧モータ5aとジャッキシリンダ4
a、4bにそれぞれ給排回路を接続している。チェック
弁25は、一方の切換弁24からジャッキシリンダ4a、4
bへの給排回路中の、ジャッキシリンダ4a、4bへの
分岐点よりジャッキシリンダ4a、4b側であって油圧
切換弁22とジャッキシリンダ4a、4bの給排回路との
接続点より切換弁24側に、切換弁24への流れを阻止する
向きに配置しており、パイロット式である。給排回路中
の排出側に設けられたチェック弁25を供給側の圧油によ
るパイロットで開放するようになっている。他方の切換
弁24は、油圧切換弁23cとウインチ駆動用の油圧モータ
9aを結ぶ圧油の給排回路中に設けられ、油圧切換弁23
cからの給排回路を油圧モータ9aとウインチ駆動用の
油圧モータ11aに選択的に切換える弁であって、油圧モ
ータ9aと油圧モータ11aにそれぞれ給排回路を接続し
ている。作業選択スイッチ35は、送信機31の操作パネル
上に設けられ、クレーン側とセルフローダ側を選択でき
る。
【0013】作用について説明する。送信機31の操作パ
ネル上の作業選択スイッチ35をクレーン側に選択した場
合、制御信号発生機34から切換弁24を切換える信号は発
信されず、一方の切換弁24は、油圧切換弁23aからの給
排回路を、油圧モータ5aの給排回路に接続し、他方の
切換弁24は、油圧切換弁23cからの給排回路を、油圧モ
ータ9aの給排回路に接続している。チェック弁25は、
油圧切換弁23aからの給排回路を切換弁24がジャッキシ
リンダ4a、4bへの給排回路と接続していないため、
パイロットに圧油が流入しないので、油圧切換弁22とジ
ャッキシリンダ4a、4bの給排回路との接続点より切
換弁24への流れを阻止する。したがって、この状態での
回路は、従来の技術での回路と同じであり、操作に対す
る作動も同じである。つまり、送信機31の操作パネル上
の作業スイッチ32を操作すると、油圧切換弁23に接続さ
れた油圧モータ5a、起伏シリンダ7、油圧モータ9
a、伸縮シリンダ6のうち作業スイッチ32の操作に対応
した油圧アクチュエータは、リモコンによって作動し、
クレーン作業ができ、ジャッキシリンダ4a、4bおよ
び油圧モータ11aは、油圧切換弁22の手動操作によって
作動し、リモコン装置によって作動させることができな
い。
【0014】送信機31の操作パネル上の作業選択スイッ
チ35をセルフローダ側に選択した場合、制御信号発生機
34から切換弁24を切換える信号が発信され、一方の切換
弁24は、油圧切換弁23aからの給排回路を、ジャッキシ
リンダ4a、4bの給排回路に接続し、他方の切換弁24
は、油圧切換弁23cからの給排回路を、油圧モータ11a
の給排回路に接続している。送信機31の操作パネル上の
旋回に対応する作業スイッチ32を操作すると、制御信号
発生機34から制御部23a1に信号が発信され、油圧ポン
プ21からの圧油を、油圧切換弁23aから一方の切換弁2
4、チェック弁25を経てジャッキシリンダ4a、4bに
供給する。供給側のチェック弁25は、圧油の圧力によっ
て開き、排出側のチェック弁25は、供給側からのパイロ
ットの圧油による圧力によって開いており、給排回路の
圧油の流れを阻害することはないので、油圧ポンプ21か
らの圧油がジャッキシリンダ4a、4bを作動させる。
送信機31の操作パネル上のウインチに対応する作業スイ
ッチ32を操作すると、制御信号発生機34から制御部23c
1に信号が発信され、油圧ポンプ21からの圧油を、油圧
切換弁23cから他方の切換弁24を経て油圧モータ11aに
供給し作動させる。
【0015】上記のように簡単な回路の追加で、ジャッ
キ4とウインチ11の作動をさせるのに、手動操作であっ
た油圧切換弁をリモコン操作化でき、しかも送信機31
は、作業選択スイッチ35を追加するだけであるので、大
型化しなくてよいのである。
【0016】上記の実施例の説明においては、切換弁24
を電磁弁として説明したが、手動式の切換弁としてもよ
いし、油圧切換弁23は、手動操作も可能な油圧切換弁と
してもよい。
【0017】また手動操作からリモコン操作化するの
は、ジャッキ4やウインチ11に限らず各種のアタッチメ
ント(グラブバケット、増圧機、加締機等)であっても
よいことは当然である。
【0018】
【考案の効果】本考案のリモコン装置は、簡単な構成に
よって手動であった油圧アクチュエータの油圧切換弁の
操作を、もとから装置しているリモコン式油圧切換弁を
利用してリモコン化したので、装置が大型化することな
くオペレータの省力化と安全作業化が計れ、たいへん効
果のあるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のリモコン装置の説明図である。
【図2】傾斜荷台付のトラック積載型クレーン車の荷台
を傾斜させた状態での側面図である。
【図3】従来の操作装置の説明図である。
【符号の説明】
4 ジャッキ 4a、4b ジャッキシリンダ 5 旋回台 5a 油圧モータ 9 ウインチ 9a 油圧モータ 11 ウインチ 11a 油圧モータ 23 油圧切換弁 24 切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B66F 11/04 B66F 11/04 F15B 11/16 F15B 11/16 Z

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リモコンで作動する油圧切換弁と、この
    油圧切換弁から供給される圧油によって作動する油圧ア
    クチュエータを持つ移動式クレーン車や高所作業車等の
    作業車において、 前記油圧切換弁と前記油圧アクチュエータを結ぶ圧油の
    給排回路中に切換弁を設け、当該切換弁を介して前記油
    圧切換弁からの給排回路を前記油圧アクチュエータと他
    の油圧アクチュエータに選択的に接続したことを特徴と
    するリモコン装置。
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