JP4953500B2 - 作業機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車体上に旋回および起伏自在に配設された伸縮ブームの先端部に吊り上げ装置を備えた作業機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の作業機として図4に図示する高所作業車Aがある。この高所作業車Aは、車体1上に旋回駆動自在に旋回台2を配置し、旋回台2に起伏自在に伸縮ブーム3を配置している。伸縮ブーム3の先端部には、水平面内で首振り駆動可能なバケット4を配置するととともに、ウインチ5を備えた吊上装置6を配置している。伸縮ブーム3は、多段ブームで構成し、基ブームに複数のブーム段を順次伸縮自在に嵌挿させ、各ブーム間には伸縮用油圧シリンダ等のブーム伸縮装置を配置している。基ブームと旋回台2の適所間には起伏用油圧シリンダ7を配置し、この起伏用油圧シリンダ7の駆動により伸縮ブーム3を起伏駆動可能にしている。
【0003】
このような高所作業車Aは、バケット4に搭乗した作業者が、バケット4に配置した操作レバー8を操作してバケット4を昇降移動あるいは水平移動させるとともに、吊上装置6を用いて高所の作業位置に必要な物を運び込めるようにしている。
【0004】
ところでこのような高所作業車Aは、伸縮ブーム3の状態によっては車両1が転倒してしまうことから、図5に図示する安全装置Bを備えている。安全装置Bは、伸縮ブーム3のブーム長さを検出するブーム長さ検出手段11と、伸縮ブーム3の起伏角を検出するブーム起伏角検出手段10とで検出される信号により伸縮ブーム3のブーム状態を検出し、演算手段15で伸縮ブーム3のブーム状態によって伸縮ブーム3に作用する負荷(例えば、起伏用油圧シリンダ7に作用する負荷)を予め算出できるようにしている。
【0005】
また、伸縮ブーム3に作用する実際のブーム負荷検出手段14として、起伏用油圧シリンダ7に作用する負荷をロードセル等で検出している。そして演算手段15で、ブーム長さ検出手段11とブーム起伏角検出手段10からの検出信号により予め算出した伸縮ブーム3に作用する負荷と、ブーム負荷検出手段14から検出された伸縮ブーム3に作用する実際のブーム負荷を比較し、算出に係る負荷より実際の負荷が大になった時に、伸縮ブーム3の危険側への駆動を規制している。
【0006】
すなわち、伸縮ブーム3の伸長駆動を規制するブーム伸長規制手段16、伸縮ブーム3の倒伏駆動を規制するブーム倒伏規制手段17に信号を出力するようになっている。
【0007】
更に、このような高所作業車Aは、車体1を安定に支持させるために前後左右に4基のアウトリガをそれぞれ配置してある。このアウトリガは、車体1より側方に張出し可能なビームと、ビームの先端にジャッキを備えている。そしてこのアウトリガは、作業現場での状況によりビームを全伸長できないことがあり、この場合全伸長できなかったビーム付近(以下伸縮ブーム3がこのビーム付近に位置する時の旋回領域として説明する。)での高所作業車Aの安定性能は全伸長したビーム付近(以下伸縮ブーム3がこのビーム付近に位置する時の旋回領域として説明する。)での安定性能に比較して安定性能が悪くなることから、安全装置Bでは次のように構成している。
【0008】
すなわち、各アウトリガの張出し幅を検出するアウトリガ張出し幅検出手段13と、伸縮ブーム3の旋回角を検出するブーム旋回角検出手段12とを配置し、演算手段15では、これらの両検出手段からの信号を受けて前述の予め算出した伸縮ブーム3に作用する負荷を補正するようにしてある。したがって、伸縮ブーム3の旋回位置が全伸長できなかったビームの旋回領域に位置していることをブーム旋回検出手段12で検出すると、予め算出した伸縮ブーム3に作用する負荷が小さくなるように補正して対応するようにしている。
【0009】
したがって、伸縮ブーム3が全伸長できなかったビームの旋回領域に位置している時には、全伸長できた場合と比較して伸縮ブーム3の稼動領域が制限されるように制御される。また、ビームが全伸長できた旋回領域からできなかった旋回領域へ旋回しょうとした時にブーム旋回規制手段18に信号を出力して、危険側への旋回駆動を規制するようにしてある。
【0010】
また、演算手段15では、ブーム伸長規制手段16、ブーム倒伏規制手段17ブーム旋回規制手段18に信号を出力するだけでなく、バケット首振り規制手段19や吊上装置規制手段20にも信号を出力するようになっている。すなわち、前述の算出に係る負荷より実際の負荷が大になった時に、伸縮ブーム3の危険側への駆動を規制するだけでなく、バケット4の危険側への首振りを規制(平面視における伸縮ブーム3の基端側への首振りを規制せずに伸縮ブーム3の先端側への首振りを規制する)したり、吊上装置6のウインチ5の巻上げ動を規制するようにしている。
【0011】
高所作業車Aではこのような安全装置Bを備えているものであるから、高所作業車Aを転倒させることなく安全に高所作業できるものである。
【0012】
【発明が解決しょうとする課題】
ところが、このような高所作業車Aは図4に図示する如く、車体1上に配置した載置台21の上に伸縮ブーム3を格納させて走行姿勢にするようになっている。
したがって、この姿勢では伸縮ブーム3に作用する負荷を前述のロードセルで検出できないことから、伸縮ブーム3を伸長しても伸縮ブーム3に作用する負荷は検出されず、例え伸縮ブーム3に作用する負荷が予め算出した伸縮ブーム3に作用する負荷より大になっても前述のブーム伸長規制手段16は作用せず、このような状態下では前記安全装置Bでは対応できないものであった。
【0013】
そこでこのような場合に、伸縮ブーム3の伸長操作を規制したり、所定以上の伸縮ブーム3の伸長を規制する技術が実開昭62−203198号公報、特開平3−100294号公報で知られている。
【0014】
しかしながら、この場合上記伸縮ブーム3の伸長時だけの問題でなく、吊上装置6によるウインチ5を巻上げて重量物を持上げる際にも伸縮ブーム3に作用する負荷は検出されず、例え伸縮ブーム3に作用する負荷が予め算出した伸縮ブーム3に作用する負荷より大になっても前述の吊上装置規制手段20は作用せず、伸縮ブーム3を損傷させたり、高所作業車Aを転倒させたりする恐れがあった。
【0015】
本発明の作業機の制御装置は、このような場合に対応できる作業機の制御装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の作業機の制御装置は、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0017】
(1)請求項1の発明
本発明の作業機の制御装置は、車体上に旋回および起伏自在に配設された伸縮ブーム、伸縮ブームの先端部に備えた吊上装置、伸縮ブームに作用する負荷を検出するブーム負荷検出手段を備えた作業機において、伸縮ブームを所定格納領域に位置したことを検出するブーム格納領域検出手段と、前記吊上装置の作動を規制する吊上装置規制手段と、前記ブーム格納領域検出手段からの信号を受けた時に前記ブーム負荷検出手段の検出結果に関係なく吊上装置規制手段に信号を出力する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0018】
(2)請求項2の発明
車体上に旋回および起伏自在に配設された伸縮ブーム、伸縮ブームの先端部に備えた吊上装置、伸縮ブームに作用する負荷を検出するブーム負荷検出手段を備えた作業機において、伸縮ブームを所定格納領域に位置したことを検出するブーム格納領域検出手段と、伸縮ブームが所定以上伸長していることを検出するブーム伸長検出手段と、前記吊上装置の作動を規制する吊上装置規制手段と、前記両検出手段からの信号を受けた時に前記ブーム負荷検出手段の検出結果に関係なく吊上装置規制手段に信号を出力する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0019】
(2)請求項3の発明
請求項1または請求項2において、前記ブーム格納領域検出手段は、伸縮ブームの所定倒伏状態を検出するブーム倒伏状態検出手段で構成していることを特徴とするものである。
【0020】
(3)請求項4の発明
請求項1または請求項2において、 前記ブーム格納領域検出手段は、伸縮ブームの所定倒伏状態を検出するブーム倒伏状態検出手段と伸縮ブームの所定旋回状態を検出するブーム旋回状態検出手段とで構成したことを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る作業機の制御装置について、図1〜図3に基づいて説明する。なお、以下本発明に係る作業機の制御装置の実施形態を従来の技術で説明した高所作業車Aに実施した場合を以下に説明する。したがって、従来の技術で説明した符号1から符号20、符号A、符号Bは、以下の説明においても同じものとして同符号を用い、詳細な説明を省略する。
【0022】
(第1実施形態)
図1において、22は、ブーム格納領域検出手段であって、ブーム倒伏状態検出手段23とブーム旋回状態検出手段25で構成している。ブーム倒伏状態検出手段23は、ブーム起伏角検出手段10と判別手段24で構成されており、判別手段24は伸縮ブーム3が搭置台21の上に格納された時のブーム起伏角を予め記憶しておき、ブーム起伏角検出手段10からの信号を受けて、予め記憶しておいた起伏角度に伸縮ブーム3の起伏角が位置したかどうかを判別し、予め記憶しておいた起伏角度に伸縮ブーム3の起伏角が位置した時に出力信号を出力するようになっている。
【0023】
ブーム旋回状態検出手段25は、ブーム旋回角検出手段12と判別手段26で構成されており、判別手段26は伸縮ブーム3が搭置台21の上に格納された時のブーム旋回角を予め記憶しておき、ブーム旋回角検出手段12からの信号を受けて、予め記憶しておいた旋回角度に伸縮ブーム3の旋回角が位置したかどうかを判別し、予め記憶しておいた旋回角度に伸縮ブーム3の旋回角が位置した時に出力信号を出力するようになっている。
【0024】
27は、判別手段24と判別手段26からの信号を受けて吊上装置規制手段20に規制信号を出力し少なくとも吊上装置6のウインチ巻上げ駆動を規制するようにしている。
【0025】
このように構成した実施形態1の本発明に係る作業機の制御装置は、次のように作用する。すなわち、伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納すると、ブーム旋回角検出手段12とブーム起伏角検出手段10で検出される各検出角は、判別手段24および判別手段26に予め記憶されているそれぞれの角度になるものであるから、判別手段24および判別26は制御手段27にそれぞれ信号を出力し、制御装置27は吊上装置規制手段20に規制信号を出力し、吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制する。
【0026】
よって、伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納して伸縮ブーム3に作用する負荷が検出されずとも、制御手段27により吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制するようにしてあるものだから、従来技術で説明した安全装置Bが作用しなくても伸縮ブーム3を損傷させたり、高所作業車Aを転倒させたりすることを防止できる。
【0027】
(実施形態2)
なお、上記実施形態では、伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納した時に吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制するようにしたが、伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納し且つ伸縮ブーム3を所定以上伸長した時に吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制するようにしてもよい。
【0028】
すなわち、図1に破線で図示するブーム伸長検出手段28を配置し、制御手段27はブーム伸長検出手段28と判別手段24および判別手段26からの信号を受けた時に、吊上装置規制手段20に規制信号を出力するようにしたものである。ブーム伸長検出手段28は、ブーム長さ検出手段11と判別手段29で構成されている。判別手段29は、伸縮ブーム3の長さが所定以上の長さ(伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納した状態で、伸縮ブーム3を伸長し吊上装置6で吊荷を吊上げると伸縮ブーム3を損傷したり高所作業車Aを転倒させることになる時の伸縮ブーム3の長さ)を記憶しており、ブーム長さ検出手段11からの信号を受け、伸縮ブーム3の長さが記憶に係る長さになると制御手段27に信号を出力するようになっている。
【0029】
このように構成した実施形態2の本発明に係る作業機の制御装置は、次のように作用する。すなわち、伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納し、伸縮ブーム3を所定以上に伸長させた状態で吊上装置6のウインチ5を巻上げようとすると、ブーム旋回角検出手段12とブーム起伏角検出手段10で検出される各検出角は、判別手段24および判別手段26にそれぞれ予め記憶されている角度になるものであるから、判別手段24および判別手段26は制御手段27に信号を出力する。判別手段29は伸縮ブーム3を所定以上に伸長させているので、ブーム長さ検出手段11からの信号を受け、、伸縮ブーム3の長さが記憶に係る長さになっていると判断して制御手段27に信号を出力する。制御装置27は判別手段24,判別手段26および判別手段29から信号を受けるものであるから、吊上装置規制手段20に規制信号を出力し、吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制する。
【0030】
よって、伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納して伸縮ブーム3に作用する負荷が検出されずとも、制御手段27により吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制するようにしてあるものだから、従来技術で説明した安全装置Bが作用しなくても伸縮ブーム3を損傷させたり、高所作業車Aを転倒させたりすることを防止できる。
【0031】
また、実施形態2の場合次のような利点がある。すなわち、実施形態1の場合には伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納していると吊上装置6のウインチ5を巻上げ駆動できなくしているものだから、例えば高所作業を終了して伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納した際に、吊上装置6のウインチ5よりロープが繰出されたままでロープが格納されていないことに気づき直ちにウインチ5を巻上げて格納しょうとすると、上記した規制がかかっているものであるから、一旦伸縮ブーム3を起仰させてロープを格納してから再び伸縮ブーム3を倒伏させて搭置台21の上に格納する必要があり、作業者は煩わしい操作をする必要があった。
【0032】
ところが、実施形態2のように伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納するだけでは吊上装置6のウインチ5を巻上げ駆動できなくしておらず、更に伸縮ブーム3を所定以上伸長した時吊上装置6のウインチ5を巻上げ駆動を規制しているものだから、上記のような場合にも起伏を一旦起仰するといった煩わしい操作をしなくても、伸縮ブーム3を搭置台21の上に格納した状態で直ちにロープを格納することができる。
【0033】
(実施形態3)
上記実施形態では、ブーム格納状態検出手段をブーム倒伏状態検出手段23とブーム旋回状態検出手段25で構成したが、図2に図示するように搭置台21の上に伸縮ブーム3を格納したことを直接スイッチで検出するようにしたブーム格納状態検出手段30で構成してもよい。そして、ブーム格納状態検出手段30からの信号を制御手段27に出力するようにすれば実施形態1と同様の作用・効果を得ることができる。
【0034】
(実施形態4)
実施形態3においてはブーム格納状態検出手段30からの信号のみで制御手段27を作動させるようにしたが、実施形態2と同様にブーム伸長検出手段28(図2に破線で図示するように)を配置し、ブーム格納状態検出手段30とブーム伸長検出手段28からの信号で制御手段27を作動させるようにしてもよい。この場合もまた実施形態2と同様な作用・効果を得ることができる。
【0035】
(実施形態5)
上記実施形態では、伸縮ブーム3に作用する実際のブーム負荷検出手段として、起伏用油圧シリンダ7に作用する負荷をロードセルで検出するようにした場合について述べたが、伸縮ブーム3に作用する実際のブーム負荷検出手段として、起伏用油圧シリンダ7に作用する油圧力(伸長側油室の保持圧力)を検出して行うようにした場合がある。この場合に起伏用油圧シリンダ7を全縮小してストロークエンドさせた場合に油圧力が検出されず伸縮ブーム3に作用する負荷が検出されない同様な問題が生じる。
【0036】
そこでこのような場合に対応させた実施形態についてて図3に基づいて以下に説明する。31は、ブーム格納領域検出手段であって、ブーム倒伏状態検出手段32のみで構成している。このブーム倒伏状態検出手段32は、ブーム起伏角検出手段10と判別手段33で構成されている。判別手段33は、起伏用油圧シリンダ7を全縮小してストロークエンドさせた時の伸縮ブーム3の起伏角を予め記憶しており、ブーム起伏角検出手段10からの検出信号を受け検出される信号が記憶にかかる起伏角であると判別した時に制御手段27に信号を出力するようになっている。
【0037】
判別手段27は、判別手段33からの信号を受けて吊上装置規制手段20に規制信号を出力し少なくとも吊上装置6のウインチ巻上げ駆動を規制するようにしている。
【0038】
このように構成した実施形態5の本発明に係る作業機の制御装置は、次のように作用する。すなわち、起伏用油圧シリンダ7を全縮小してストロークエンドさせると、ブーム起伏角検出手段10で検出される各検出角は、判別手段33に予め記憶されている角度になるものであるから、判別手段33は制御手段27に信号を出力し、制御装置27は吊上装置規制手段20に規制信号を出力し、吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制する。
【0039】
よって、起伏用油圧シリンダ7を全縮小しストロークエンドさせて伸縮ブーム3に作用する負荷が検出されずとも、制御手段27により吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制するようにしてあるものだから、従来技術で説明した安全装置Bが作用しなくても伸縮ブーム3を損傷させたり、高所作業車Aを転倒させたりすることを防止できる。
【0040】
上記実施形態5ではブーム倒伏状態検出手段32としてブーム起伏角検出手段10と判別手段33で構成したが、起伏用油圧シリンダ7の全縮小してストロークエンドした時を直接スイッチ等で検出するようにしたもので構成するようにしてもよい。
【0041】
(実施形態6)
実施形態5では、ブーム格納領域検出手段31のみで制御手段27を作動させるようにしたが、前記ブーム伸長検出手段28からの信号とブーム格納領域検出手段31からの信号を受けた時に、制御手段27を作動させるようにしてもよい。すなわち、ブーム伸長検出手段28は、ブーム起伏角検出手段10と判別手段29で構成されており、判別手段29は、伸縮ブーム3の長さが所定以上の長さ(起伏用油圧シリンダ7を全縮小させたストロークエンド状態で、伸縮ブーム3を伸長し吊上装置6で吊荷を吊上げると伸縮ブーム3を損傷したり高所作業車Aを転倒させることになる時の伸縮ブーム3の長さ)を記憶しており、ブーム長さ検出手段11からの信号を受け、伸縮ブーム3の長さが記憶に係る長さになると制御手段27に信号を出力するようになっている。
【0042】
このように構成した実施形態6の本発明に係る作業機の制御装置は、次のように作用する。すなわち、起伏用油圧シリンダ7を全縮小させたストロークエンド状態にし、伸縮ブーム3を所定以上に伸長させた状態で吊上装置6のウインチ5の巻上げようとすると、ブーム起伏角検出手段10で検出される起伏角は、判別手段33に予め記憶されている角度になるものであるから、判別手段33は制御手段27に信号を出力する。判別手段29は伸縮ブーム3を所定以上に伸長させているので、ブーム長さ検出手段11からの信号を受け、、伸縮ブーム3の長さが記憶に係る長さになっていると判断して制御手段27に信号を出力する。制御装置27は判別手段33と判別手段29から信号を受けるものであるから、吊上装置規制手段20に規制信号を出力し、吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制する。
【0043】
よって、起伏用油圧シリンダ7を全縮小させたストロークエンド状態にして伸縮ブーム3に作用する負荷が検出されずとも、制御手段27により吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制するようにしてあるものだから、従来技術で説明した安全装置Bが作用しなくても伸縮ブーム3を損傷させたり、高所作業車Aを転倒させたりすることを防止できる。
【0044】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態5,6では、起伏用油圧シリンダ7を全縮小しストロークエンドさせた状態(伸縮ブーム3に作用する負荷を検出できない状態)で吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制するようにしたものであるが、この場合に前記した安全装置Bが作用しないので伸縮ブーム3を旋回ならびに伸長駆動できるようになっており、アウトリガの張出し幅状態によっては危険側への旋回ならびに伸縮ブーム3の伸長により、高所作業車Aを転倒させたり伸縮ブーム3を伸長させて伸縮ブーム3を損傷させる恐れがある。
【0045】
そこで、このような場合にも対処するために、制御手段27からの出力信号を前記ブーム旋回規制手段18およびブーム伸長規制手段16にも出力するようにして、ブーム格納領域検出手段31により起伏用油圧シリンダ7が全縮小しストロークエンドになった時、あるいはブーム格納領域検出手段31により起伏用油圧シリンダ7が全縮小しストロークエンドになりかつブーム伸長検出手段28により伸縮ブーム3が所定以上伸長させる状態になった時に、危険側への旋回駆動ならびに伸縮ブーム3の伸長を規制するようにしてもよい。
【0046】
上記実施形態では、安全装置Bに使用されるブーム起伏角検出手段10,ブーム長さ検出手段11,ブーム旋回角検出手段12を利用してブーム格納領域を検出するようにしたが、安全装置Bに使用される検出手段とは別に配置するようにしてもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、各判別手段24,26,29,33ならびに制御手段27を安全装置Bとは別に配置したが、これらを安全装置Bの演算手段15内で処理するように構成してもよい。
【0048】
更に、上記実施形態では高所作業車Aを例に説明したが、伸縮ブーム3の先端に吊上装置を備えた他の作業機にも実施できること勿論のことである。
【0049】
次に、上記実施形態では、伸縮ブーム3に係る負荷を検出できない状態の時に、吊上装置6のウインチ5の巻上げ駆動を規制するようにしたが、バケット4の危険側への首振り駆動を規制するようにしてもよい。この場合、実施形態1〜実施形態6における制御手段27からの信号をバケット首振規制手段19にも出力するようにして実施すればよい。この場合も、伸縮ブーム3に作用する負荷が検出されずとも、制御手段27によりバケット4の危険側への首振り駆動を規制するようにしてあるものだから、従来技術で説明した安全装置Bが作用しなくても伸縮ブーム3を損傷させたり、高所作業車Aを転倒させたりすることを防止できる。
【0050】
【発明の効果】
本発明の作業機の制御装置は、以上の如く構成し作用するものであるから、伸縮ブームに作用する負荷が検出されずとも、伸縮ブームを損傷させたり、作業機を転倒させたりすることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作業機の制御装置を説明する説明図である。
【図2】本発明の作業機の制御装置を説明する説明図で、他の実施形態を説明する説明図である。
【図3】本発明の作業機の制御装置を説明する説明図で、他の実施形態を説明する説明図である。
【図4】作業機の例として高所作業車を説明する説明図である。
【図5】従来の作業機の安全装置を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 車体
3 伸縮ブーム
6 吊上装置
20 吊上装置規制手段
22 ブーム格納領域検出手段
23 ブーム倒伏状態検出手段
25 ブーム旋回状態検出手段
27 制御手段
28 ブーム伸長検出手段
30 ブーム格納領域検出手段
31 ブーム格納領域検出手段
32 ブーム倒伏状態検出手段
Claims (4)
- 車体上に旋回および起伏自在に配設された伸縮ブーム、伸縮ブームの先端部に備えた吊上装置、伸縮ブームに作用する負荷を検出するブーム負荷検出手段を備えた作業機において、
伸縮ブームを所定格納領域に格納したことを検出するブーム格納領域検出手段と、前記吊上装置の作動を規制する吊上装置規制手段と、前記ブーム格納領域検出手段からの信号を受けた時に前記ブーム負荷検出手段の検出結果に関係なく吊上装置規制手段に信号を出力する制御手段とを備えたことを特徴とする作業機の制御装置。 - 車体上に旋回および起伏自在に配設された伸縮ブーム、伸縮ブームの先端部に備えた吊上装置、伸縮ブームに作用する負荷を検出するブーム負荷検出手段を備えた作業機において、
伸縮ブームを所定格納領域に格納したことを検出するブーム格納領域検出手段と、伸縮ブームが所定以上伸長していることを検出するブーム伸長検出手段と、前記吊上装置の作動を規制する吊上装置規制手段と、前記両検出手段からの信号を受けた時に前記ブーム負荷検出手段の検出結果に関係なく吊上装置規制手段に信号を出力する制御手段とを備えたことを特徴とする作業機の制御装置。 - 前記ブーム格納領域検出手段は、伸縮ブームの所定倒伏状態を検出するブーム倒伏状態検出手段で構成していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の作業機の制御装置。
- 前記ブーム格納領域検出手段は、伸縮ブームの所定倒伏状態を検出するブーム倒伏状態検出手段と伸縮ブームの所定旋回状態を検出するブーム旋回状態検出手段とで構成したことを特徴とするとする請求項1または請求項2記載の作業機の制御装置。
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