JP4408333B2 - プリント基板用小形スイッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気・電子機器類に使用されるプリント基板用小形スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
図6から図9までは、従来の表面実装型のプリント基板用小形スイッチの同一シリーズにおける実装形態の事例を表す外観図である。
図6は操作部62の方向から見た外観図であり、レバー形操作部62の操作方向を矢印で図示している。
また、図7はこのプリント基板用小形スイッチを背面側から見た外観図であり、スイッチ本体61から導出された端子が折曲げられてプリント基板のパターン部分に載置(図示せず)した後、リフローはんだにより実装される形態である。
このプリント基板用小形スイッチの端子部は実装するプリント基板面に対し平行に導出されるとともに操作部62もプリント基板面に対し水平に揺動するため、「HORIZONTAL」通称Hタイプと呼称される。
一方、図8は他の実装形態を表すプリント基板用小形スイッチの外観図であり、レバー形操作部82の操作方向を矢印で図示している。
図9はこのプリント基板用小形スイッチの背面側から見た外観図である。
前述の形態と異なり、スイッチ本体81の端子を縦方向に折曲げてプリント基板のパターン部分に載置(図示せず)した後、リフローはんだにより実装される形態である。
このプリント基板用小形スイッチの端子部は、実装するプリント基板面に対し垂直に導出されるとともに操作部82もプリント基板面に垂直方向に揺動するため、「VERTICAL」通称Vタイプと呼称される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記Hタイプのプリント基板用小形スイッチと前記Vタイプのプリント基板用小形スイッチは同一シリーズ(スイッチ本体61、81は同一)でありながらも、端子曲げの方向が異なるため、治具設備等を個別に管理する必要があった。
また、Vタイプのプリント基板用小形スイッチにあっては、端子長さが長いため、はんだ面の平坦度の精度が粗く、生産上の課題を抱えていた。
さらにH、Vタイプとも同一のスイッチ本体であることから、端子の加工前の状態を同一にすると、端子の長さを最も長い端子に合わせるため、切断による廃棄ロスが多いという欠点もあった。
本発明は前記欠点を解消し、HタイプVタイプとも同一形態に統一するとともに、廃棄ロスのないプリント基板用小形スイッチを提供する目的で発明されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、スイッチ本体内に開閉機構を配設し、前記スイッチ本体の底面部から複数個のスイッチ端子を導出し、実装用基板に対して垂直に立設するプリント基板用小形スイッチにおいて、前記スイッチ端子と接続する略四角形に形成された配線基体を前記スイッチ本体の底面部に略重設するとともに該配線基体の隣接する2辺の端面部に前記スイッチ端子に連結した表面実装端子を導出する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のプリント基板用小形スイッチは、略四角形に形成された配線基体をスイッチ本体の底面部に重設するとともに配線基体の隣接する2辺の端面部にスイッチ端子に連結した表面実装端子を導出することにより、表面実装端子の平坦度の精度を向上することができるだけでなく、スイッチ端子の導出方向の異なるスイッチ本体を共通化できるため、部品と製品の種類を削減して管理コストの低減に寄与する。
さらに、配線基体をプリント基板で形成することにより、インサート成形に関連した高額な設備費用も低減することができる。
また、プリント基板装着時に端子をスイッチ本体の底面近接部分に一直線上に配置することができるので、スイッチの占有スペースを低減し、プリント基板への実装も容易にすることができるという数多くの特徴を併せ持っている。
【0006】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明のプリント基板用小形スイッチの第1実施例を表す外観斜視図であり、図2はそのスイッチ本体1と配線基体5の連結前の状態を表す外観斜視図である。
また図3はその配線基体5の反対面側からの外観図であり、図4はこのプリント基板用小形スイッチを表面実装用プリント基板30にリフローはんだにて実装した外観斜視図である。
【0007】
図2において、開閉機構(図示せず)を内蔵したスイッチ本体1には、底面部3から3本のピン状のスイッチ端子4が導出されるとともに、操作面にバット状の操作部2が突出し、この操作部2の上下の揺動動作により前記スイッチ端子4に連結した内部開閉機構が切換わる構造となっている。
図1はこの配線基体5とスイッチ本体1のスイッチ端子4が連結部9により接続されている状態であり、本発明のプリント基板用小形スイッチの組立完成例である。
【0008】
本実施例において、スイッチ本体1と配線基体5は、連結部9において、はんだ付けにより接続されているが、ピンコネクタや圧入嵌合方式により連結する方法もある。また、配線基体5はプリント基板の他、回路パターン6を電極インサートにより形成する方法などがある。
【0009】
図3はこの配線基体5を下面側から見た外観図である。配線基体5の回路パターン6は、図2の回路パターン6と表裏関係にあり、スイッチ端子4との連結穴8を通して表裏の回路が連結されている。そして、配線基体5の端面部10にも連結パターンが形成されており、表面実装端子として機能する。
【0010】
このように構成された本発明のプリント基板用小形スイッチは、表面実装用プリント基板搭載時に、表面実装端子部7をスイッチ本体1の底面近接部分に一直線上に配置することができるので、スイッチの占有スペースを低減するとともに表面実装端子部7の平坦度の精度を向上し、基板実装を容易にするという特徴を持っている。
また、配線基体5をプリント基板にて形成する場合は、インサート成形の金型設備費用を低減し、スイッチ本体1も面実装専用パーツとして開発する必要がないことから、イニシャルコストの削減にも貢献することができる。
【0011】
図4は本発明のプリント基板用小形スイッチの他の実施例を表す実装外観図である。通常、操作強度が加えられる場合、表面実装端子部の他に固定用取付板(図示せず)などのはんだ端子により補強されるが、本実施例ではスイッチ本体21に補強用はんだ付け部35を埋設した事例である。このようにすることで、さらにスイッチ本体21との平坦度の精度を向上させることができる。
【0012】
図5は本発明のプリント基板用小形スイッチの実施例を表すHタイプとして基板に実装した外観斜視図である。
【0013】
このように構成されたプリント基板用小形スイッチは、従来異なるスイッチ本体を別々に製作、管理していたHタイプとVタイプの両方に使用することが可能となり、部品と製品の種類を削減して管理コストの低減に寄与するという優れた特徴を有する。
【0014】
なお、本実施例において、操作部はレバースイッチを使用しているが、押しボタンスイッチやロッカースイッチなど他の形態に応用が可能である。さらに、スイッチ本体と配線基体の連結を配線基体の片面で完結することによりスイッチ本体を実装用基板に対して垂直に立設させる通称Pタイプについても展開することが可能であり、本発明はこのような事例を排除するものではない。
【0015】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば次のような効果を奏することができる。
(1)スイッチ本体内に開閉機構を配設し、底面部から複数個のスイッチ端子を導出し、実装用基板に対して垂直に立設するプリント基板用小形スイッチにおいて、前記スイッチ端子と接続する略四角形に形成された配線基体をスイッチ本体の底面部に略重設するとともに配線基体の隣接する2辺の端面部に前記スイッチ端子と連結した表面実装端子を導出したので、表面実装端子部の平坦精度を向上することができる。
(2)スイッチ本体内に開閉機構を配設し、底面部から複数個のスイッチ端子を導出し、実装用基板に対して垂直に立設するプリント基板用小形スイッチにおいて、前記スイッチ端子と接続する略四角形に形成された配線基体をスイッチ本体の底面部に略重設するとともに配線基体の隣接する2辺の端面部に前記スイッチ端子と連結した表面実装端子を導出したので、プリント基板装着時に表面実装端子をスイッチ本体の底面近接部分に一直線上に配置することができるので、スイッチの占有スペースを低減し、プリント基板への実装も容易にすることができる。
(3)配線基体をプリント基板で形成するとともに表面実装端子をプリント基板の端面部に形成した回路パターンにより構成したので、インサート成形金型等高額な設備費用を低減し、スイッチ本体についても面実装専用本体を開発する必要がないことから、イニシャルコストの削減にも貢献することができる。
(4)配線基体を略四角形に形成するとともにスイッチ端子に接続する表面実装端子部を配線基体の隣接する2辺にそれぞれ形成したので、従来、異なるスイッチ本体を別々に製作、管理していたHタイプとVタイプの両方に使用することが可能となり、部品と製品の種類を削減し、廃棄ロスと管理コストの低減に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプリント基板用小形スイッチの実施例を表す外観斜視図である。
【図2】 本発明のプリント基板用小形スイッチの実施例のスイッチ本体と配線基体の連結前状態を表す外観斜視図である。
【図3】 本発明のプリント基板用小形スイッチの実施例の配線基体反対面側からの外観図である。
【図4】 本発明のプリント基板用小形スイッチの他の実施例を表す実装外観図である。
【図5】 本発明のプリント基板用小形スイッチの実施例を表すHタイプとして基板に実装した外観斜視図である。
【図6】 従来の表面実装型プリント基板用小形スイッチの操作部方向から見た外観図である。(Hタイプ)
【図7】 従来の表面実装型プリント基板用小形スイッチの背面側から見た外観図である。(Hタイプ)
【図8】 従来の他の実装形態を表すプリント基板用小形スイッチの操作部方向から見た外観図である。(Vタイプ)
【図9】 従来の他の実装形態を表すプリント基板用小形スイッチの背面側から見た外観図である。(Vタイプ)
【符号の説明】
1、21、41、61、81 スイッチ本体
2、22、42、62、82 操作部
3 底面部
4、24、44、64、84 スイッチ端子
5、25、45 配線基体
6、26、31、46 回路パターン
7、47 表面実装端子部
8 連結穴
9、29、49 連結部
10 端面部
30 表面実装用プリント基板
32、33 はんだ付け部
35、55 補強用はんだ付け部
66、86 端子曲げ部
Claims (1)
- スイッチ本体内に開閉機構を配設し、前記スイッチ本体の底面部から複数個のスイッチ端子を導出し、実装用基板に対して垂直に立設するプリント基板用小形スイッチにおいて、前記スイッチ端子と接続する略四角形に形成された配線基体を前記スイッチ本体の底面部に略重設するとともに該配線基体の隣接する2辺の端面部に前記スイッチ端子に連結した表面実装端子を導出したことを特徴とするプリント基板用小形スイッチ。
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