JP4403608B2 - ガス炊飯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス炊飯器の技術分野に属し、例えば、24時間の長時間にわたり米飯を保温するに際し米飯中の好熱性バチルス菌の増殖を抑制し黄変や異臭等の発生を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の炊飯器は、米飯を収容する炊飯釜を加熱して米の炊飯を行う加熱器とは別に、炊き上がった米飯を炊飯釜内で一定の温度に保温して長時間にわたり温かい米飯を提供できるように電気ヒータやハロゲンランプ等による保温加熱器を備える。そして、近年、ライフスタイルの多様性から、このような炊飯器として、いつでも美味しい米飯が食べられるように18時間、さらには24時間の長時間保温機能が求められるようになってきた。これまでの知見から、美味しく感じる米飯の最適温度は、炊き上がり直後の90℃以上であるが、保温温度が高ければ高い程、米飯の乾燥が顕著に認められるため、通常は保温温度を70℃程度まで下げている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記保温加熱器によって米飯の保温温度を70℃程度に保っていると、米に混入している好熱菌(好熱性バチルス菌)が増殖し、保温開始から14〜15時間後には前記好熱性バチルス菌の増殖によって米飯から異臭を放ってくる。この好熱性バチルス菌は、炊飯温度の約100℃では死滅せず、炊飯器の保温温度である60℃〜70℃で増殖する。また、この好熱性バチルス菌は、胞子型と栄養型とが存在し、80℃以上にすると栄養型の形態にある好熱性バチルス菌は減少するが、胞子型として生き残る。そのため、保温温度が60〜70℃になると、この胞子が再び発芽し栄養型となって増殖する。しかも、この好熱性バチルス菌は、増殖するにつれて生菌数の約10%という高い割合で胞子型を順次形成する。また、栄養型の好熱性バチルス菌が米飯中で増殖し、その生菌数が約107個/g以上となると異臭を放ってくる。そのため、炊飯終了後18時間、さらには24時間の長時間にわたり米飯を保温するには前記好熱性バチルス菌の増殖を抑制するような温度管理が必要であった。
【0004】
特開平9−276134号公報においては、米飯の保温を開始してから約5時間後に炊飯器の加熱器を作動させ、炊飯釜内を80℃以上に再加熱することにより、栄養型にある好熱性バチルス菌の増殖を抑制させる保温方法が提案された。これは、米に混入していた前記好熱性バチルス菌が、炊飯直後に70℃で保温を開始した場合に約5時間経過後から増殖が始まることに対応したものである。また、同公報には、米飯の保温を開始してから約5時間毎に炊飯器の加熱器を作動させる保温方法も提案されている。このように保温米飯中の好熱性バチルス菌が増殖し始める時点で再加熱することにより、米飯の長時間保温において好熱性バチルス菌の増殖が抑制されて米飯からの異臭や黄変を防止させることができた。
【0005】
しかしながら、前記公報に記載のものにおいて、保温を開始してから5時間後に1回だけ加熱器を作動させるものでは、18時間の長時間保温を考えると、再加熱による米飯の乾燥は防止できるが、保温を開始してから18時間目くらいでは前記好熱性バチルス菌の増殖による異臭や黄変を十分に防止できなかった。
【0006】
また、保温を開始してから5時間毎に加熱器を作動させるものでは、24時間保温を考えた場合に加熱器によって5時間目、10時間目、15時間目および20時間目の4回再加熱されるから、炊飯釜内の米飯の乾燥が進み、特に炊飯釜内底部では米飯の乾燥が顕著でぱりぱりに堅くなることもあった。また、省エネを考えると前記加熱器による加熱回数は少ない程良いが、このものでは24時間保温を実現するためには再加熱を4回以下にすることはできない。
【0007】
本発明は、『炊飯釜を加熱して炊飯を行うガス加熱器と、前記炊飯釜を加熱して米飯を保温加熱する保温加熱器とを具備』するものにおいて、長時間にわたり美味しい米飯が食べられるように保温することをその課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために講じた技術的手段は、次のようである。
ガス炊飯器として、『前記保温加熱器を、炊飯終了後の米飯を約70℃に保温するように作動制御する一方、前記ガス加熱器を、保温を開始してから7時間後と、その後4時間毎に2回作動させ、米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で1秒〜5分間再加熱するように作動制御する制御手段を備えたことを特徴とする。』
前記技術的手段は、次のように作用する。
【0009】
米飯の保温を開始してから時間後にガス加熱器を作動させる。これは、米飯の保温時に黄変や異臭を発生させる原因菌の好熱性バチルス菌が、米飯の保温に適した70℃くらいで発芽、増殖し、この好熱性バチルス菌の増殖が最も盛んになる6〜8時間(図5参照)の時間帯にあわせたものである。これにより、18時間保温を考えると、好熱性バチルス菌の増殖が始まる5時間後に加熱器を作動させる従来(特開平9−276134号公報)のものと比べて、好熱性バチルス菌の胞子の発芽が盛んになる時間帯で再加熱するから、当該菌に対する殺菌効果が大きい。
【0010】
また、前記ガス加熱器の再加熱時における加熱温度と加熱時間との関係は、炊飯釜内の米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で1秒〜5分間とする。これは、電気加熱に対するガス加熱の特性として、ガス火によると短時間で設定温度に昇温することができ、例えば、3分間の加熱によって最も熱の加わりやすい炊飯釜内底部の米飯で約100℃まで昇温し、熱の加わりにくい米飯上部で約85℃まで昇温する(図4参照)。これにより、米飯中から異臭や黄変をもたらす好熱性バチルス菌の増殖を抑制することができる。これは、胞子型にある好熱性バチルス菌は、炊飯温度の100℃、約20分の加熱でもその数を維持しているが、異臭や黄変の原因となる栄養型の好熱性バチルス菌は、その加熱温度が80℃以上になると数が減少することによる。また、米飯の加熱温度の上限を110℃以下とするから、米飯の乾燥を抑制でき、特に炊飯釜内底部の米飯がぱりぱりに乾燥し堅くなってしまうようなこともない。また、加熱時間を1秒〜5分間とするのは、1秒間の加熱でも前記栄養型の好熱性バチルス菌を減少させることができる一方、5分間以内の加熱であれば米飯の乾燥を進めることもない。そして、ガス加熱器の作動を停止するとほぼ1時間半以内に保温温度の約70℃まで低下する(図4参照)。このことから、米飯が乾燥する程の余分な熱が加わらずに好熱性バチルス菌へのダメージに必要な加熱ができる。
【0012】
しかし、前回の再加熱でも生存している胞子型の好熱性バチルス菌が次々と発芽、増殖するため、その時間帯にあわせてさらに4時間毎に再加熱すると、これにより、24時間にわたり栄養型にある好熱性バチルス菌の生菌数を減少させることができる(図5参照)。このように、前記米飯の保温方法において、前記7時間目の再加熱から約4時間毎に2回、前記ガス加熱器による前記条件での再加熱動作を行うことにより、1回目の再加熱を米飯の保温を開始してから時間後に行っているので、5時間後に1回目の再加熱を行う従来方法(特開平9−276134号公報)より遅らせることにより、24時間保温を考えたときの再加熱回数を少なくできる。すなわち、次の再加熱は、1回目の再加熱から約4時間毎に2回行うだけであり、ガス加熱器による再加熱が3回で済む。このように次の再加熱は約4時間毎に2回再加熱するから、24時間保温に際してはガス加熱器による再加熱が3回で済むため、従来方法(特開平9−276134号公報)の5時間毎に4回再加熱するものと比べ、再加熱1回分の省エネとなる。また、最後の再加熱である3回目の加熱時点から24時間目までは時間の時間間隔があるが、前記3回の再加熱によって米飯中における全好熱性バチルス菌の個数が減少するから、24時間目の時点においても好熱性バチルス菌が異臭等を放つ程の個数に増殖することはない
【0014】
なお、前記各ガス炊飯器の前記制御手段は、前記保温加熱器を炊飯終了後の米飯を約70℃に保温するように作動制御する保温加熱器制御部と、前記ガス加熱器を保温を開始してから所定時間後に作動させて米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で1秒〜5分間再加熱するように作動制御するガス加熱器制御部とを備えたものでも良い。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、米飯の保温中に好熱性バチルス菌の発芽、増殖が最も盛んになる時点でガス加熱器を動作させるから、好熱性バチルス菌の増殖を効果的に抑制することができ、その結果、炊飯終了後長時間にわたり美味しい米飯が食べられるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(参考例)
図1は、参考例によるガス炊飯器の構成を示す断面図である。図1に示すように、参考例によるガス炊飯器1は、米等を収容して加熱調理する炊飯釜2と、この炊飯釜2を収容する外容器3と、前記外容器3に開閉可能に取付けられた蓋体4と、前記炊飯釜2の底部下方に設けられるガス加熱器5と、このガス加熱器5を構成するガスバーナ6を囲むようにして設けられる電気ヒータ7と、炊飯釜2の底面に接触するように設けられた温度センサ8とを備える。また、前記ガスバーナ6の近傍には、点火装置9が配置されている。
【0017】
前記ガス加熱器5及び電気ヒータ7は、マイクロコンピュータを備える制御装置10によって作動が制御されており、設定された炊飯パターンに従って前記ガス加熱器5の作動を制御して、点火時期、消火時期、火力等をコントロールしながら炊飯動作を行う。一方、炊飯動作終了後、前記電気ヒータ7及び温度センサ8によって、炊飯釜2内を一定温度に保温するように構成している。参考例においては、保温温度を約70℃に設定している。また、このガス炊飯器1は、図示しないが、保温時間を計測するためのタイマーを備えている。なお、前記制御装置10は、図示しないが、前記電気ヒータ7を炊飯終了後の米飯を約70℃に保温するように作動制御する保温加熱器制御部と、前記ガス加熱器5を炊飯時に所定の作動制御を行うとともに保温時にも所定の作動制御を行うガス加熱器制御部とをそれぞれ備えるものでも良い。また、参考例では、保温加熱器として、前記電気ヒータ7を用いるが、ハロゲンランプ等他熱源を採用しても良い。
【0018】
次に、参考例によるガス炊飯器1の保温動作を説明する。図2は、保温動作開始後の制御の流れを示したフローチャートである。参考例においては、炊飯動作を行う際に、炊飯釜2内が所定の温度に達する加熱時間等から米量を検出し、これを保温動作時の情報として利用する。まず、炊飯動作を終了した後、保温動作に入る。保温は温度センサ8によって炊飯釜2の底部の温度を検出しながら電気ヒータ7に間欠的に通電して、炊飯釜2内を約70℃に保持する。なお、この電気ヒータ7による保温は、以下に説明するガス加熱器5の動作中においても有効に働いている。
【0019】
図2に示すように、保温動作に入ると同時にタイマーを作動させ(S101)、前記タイマーを監視し保温を開始してから7時間が経過したか否かを判別し(S102)、7時間経過すると、ガス加熱器5を作動させて炊飯釜2の温度を急激に上昇させる。本実施の形態1においては、まず、炊飯動作で検出した米量に応じて、加熱時間を決定する(S103,S104)。その後ガス加熱器5を作動させて(S105,S106,S107)、米量「小」の場合には1分間加熱し(S108)、米量「中」の場合には2分間加熱し(S109)、米量「大」の場合には3分間加熱するように制御する(S110)。本実施の形態1では、この米量が「大」の場合を説明する。すると、米飯温度は、米飯上部が約85℃で、米飯下部(炊飯釜2の底付近)が約100℃となり(図4の7時間目参照)、炊飯釜2内の米飯の温度は80℃〜110℃の範囲になる。このときの米飯中における好熱性バチルス菌の生菌数は、再加熱直前に約104個/gであったものが、再加熱により100個/g以下に減少する(図5の7時間目参照)。
【0020】
なお、参考例では、米量「小」および「中」の場合にも、各々の加熱時間によって米飯の温度が80℃〜110℃の範囲内となるように構成している。このように保温時の米飯の温度を80℃〜110℃の範囲内とするのは、110℃を超えると、炊飯釜2内の米飯の下部の方ではぱりぱりに乾燥し、一方、80℃未満であれば、米飯中に混入し異臭や黄変の原因となる栄養型の好熱性バチルス菌を減少させることができない。すなわち、好熱性バチルス菌の生菌数を減少させて、増殖の停止時間を長くするには、米飯の加熱温度を高めるとともに、その加熱温度に保持する時間を長く設定するのが望ましい。しかしながら、米飯の加熱温度が高すぎたり、加熱時間が長すぎると、米飯の乾燥を早め、却って食味を低下させることになる。一方、米飯からの異臭や黄変を防止するには、栄養型にある好熱性バチルス菌の生菌数を少なくとも106個/g以下に減少させれば足りる。したがって、米飯の温度を80℃まで上昇させて、前記好熱性バチルス菌の生菌数を減少させれば、米飯からの異臭や黄変を停止することができる。また、加熱時間も1秒〜5分間で好熱性バチルス菌の生菌数を減少させることが期待できる。
【0021】
そして、前記ガス加熱器5による再加熱が所定時間(本例では、3分間)経過すると(S110)、ガスバーナ6を消火してガス加熱器5の作動を終了させる(S111)。また、ガス加熱器5の作動を終了させた後、タイマーをリセットし(S121)、電気ヒータ7による通常の保温動作に戻る。すると、ガス加熱器5による再加熱を終了して約1時間半経過後の8時間半経過時点には炊飯釜2内の米飯が約70℃に保持される。
【0022】
以上のように、参考例においては、70℃保温によって米飯中の好熱性バチルス菌の胞子の発芽が最も盛んになる7時間目の時間帯にあわせてガス加熱器5を作動させるから、18時間保温を考えると、好熱性バチルス菌の増殖が始まる5時間後に加熱器を作動させる従来(特開平9−276134号公報)のものと比べて、保温米飯の乾燥を防止し、且つ、保温開始後18時間は栄養型の好熱性バチルス菌の増殖を抑えて異臭や黄変の問題も生じさせることはない。
(実施の形態)
本実施の形態によるガス炊飯器は、図1に示すものにおいて、制御装置10によって、電気ヒータ7を炊飯終了後の米飯を約70℃に保温するように作動制御する一方、ガス加熱器5を保温を開始してから時間後に1回作動させ、この1回目の作動開始時から約4時間毎に2回作動させて、その度に米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で1秒〜5分間再加熱するように作動制御するようにしたものである。なお、その他の構成は前記参考例のものと同様である。
【0023】
次に、本実施の形態によるガス炊飯器の保温動作を説明する。図3は、保温動作開始後の制御の流れを示したフローチャートである。図4は、炊飯釜2の再加熱を3分間行った場合の温度変化を示し、実線は炊飯釜2内の米飯下部の温度変化、鎖線は炊飯釜2内の米飯上部の温度変化をそれぞれ示している。図5は、再加熱による好熱性バチルス菌の生菌数(個/g)の変化を示している。
【0024】
図3に示すように、保温動作に入ると、図2に示す参考例の場合と同様にステップS101〜S111の動作が行われ、保温を開始してから7時間目にガス加熱器5を動作させ、1回目の再加熱が行われる。
【0025】
次に、2回目の再加熱として、保温を開始してから11時間が経過すると(S112)、再びガス加熱器5を作動させて炊飯釜2の温度を急激に上昇させる(S113)。このときの加熱時間として、前記1回目の再加熱のときと同じく3分間作動させる(S114)。すると、図4中、11時間目の米飯温度を見ると、7時間経過時点の1回目の再加熱のときと同様に、炊飯釜2内の米飯は、80℃〜110℃の温度範囲内に昇温される。このとき、米飯中の好熱性バチルス菌は、図5中の11時間目付近を見ると、1回目の再加熱終了後から徐々に増殖し、この2回目の再加熱直前には103個/g近くに増えていたが、再加熱によって再び10個/g以下に減少したことが判る。この2回目の再加熱が所定時間(本例では3分間)経過すると(S114)、ガス加熱器5の作動を終了させ(S115)、通常の保温動作に戻る。
【0026】
さらに、3回目の再加熱として、保温を開始してから15時間が経過すると(S116)、再びガス加熱器5を作動させて炊飯釜2の温度を急激に上昇させる(S117)。このときの加熱時間として、前記1回目の再加熱のときと同じく3分間作動させる(S118)。すると、図4中、7時間経過時点の1回目の再加熱、11時間経過時点の2回目の再加熱のときと同様に、炊飯釜2内の米飯は、80℃〜110℃の温度範囲内に昇温される。これにより、米飯中の好熱性バチルス菌は、図5中、15時間目付近を見ると、2回目の再加熱終了後から徐々に増殖し、この3回目の再加熱直前には102個/g近くに増えていたが、再加熱によって10個/g以下に減少したことが判る。そして、この3回目の再加熱が所定時間(本例では3分間)経過すると(S118)、ガス加熱器5の作動を終了させる(S119)。その後、この3回目の再加熱として、ガス加熱器5の作動を終了させた後は、タイマーをリセットし(S120)、電気ヒータ7による通常の保温動作に戻る。
【0027】
このようにして炊飯終了後24時間保温した米飯の24時間目のものについて評価したところ、堅くなっていたり、炊飯釜2の底にくっつく等の不具合も見られなかった。しかも、米飯のにおい、色、味のいずれも特に気にかかる点はなかった。この点は好熱性バチルス菌の生菌数が約107個/g以上になると異臭等を放つが、本例の場合、図5中の24時間目を見ると、10個/g程度であったことからも米飯の品質保持が裏付けられる。
【0028】
以上のように、本実施の形態においては、加熱による米飯の乾燥を抑えつつ、好熱性バチルス菌の増殖を阻止して、米飯からの異臭や黄変の発生を防止できる。また、米飯中では好熱性バチルス菌の増殖に伴ってその生菌数の約10%が胞子型となって存在しており、この胞子型のものが次々と発芽して栄養型となるから、2回目と、3回目の再加熱の時間間隔を4時間毎とし、1回目の7時間後に比べ短くすることにより、好熱性バチルス菌の急激な増殖を抑制することができる。その結果、24時間にわたって食味の低下を防止することが可能となる。また、保温中のガス加熱器5による再加熱は、24時間保温において3回で済み(7時間後、11時間後、15時間後)、5時間毎に4回の再加熱が行われる従来方法(特開平9−276134号公報)と比べ、米飯の乾燥を防止でき、且つ、再加熱1回分の省エネを図ることができる。
【0029】
なお、前記実施の形態においては、ガス加熱器5による再加熱時間として、1分間、2分間または3分間とするが、1秒から5分間の間で適宜に決定しても良い
【0030】
また、前述の如く再加熱時間を規定しているが、米量により炊飯釜2底の米飯が焦げるような場合もあり得るので、再加熱時間内に設定温度(炊飯消火温度、または炊飯消火温度より低い温度たとえば110℃)に達した場合は設定温度を優先して、加熱動作を終了させれば良い。
【0031】
また、米量を大中小の3段階に分けてガス加熱器5の加熱時間を選択するように制御したが、炊飯器の容量、米量、ガス加熱器の容量等に応じてさらに細かく分けたり、あるいは、米量大と小の2段階に分ける等、適宜に決定しても良い。
【0032】
また、前記のような米量によってガス加熱器5の加熱時間を選択することなく、炊飯釜2内下部の米飯温度が110℃に達した時点でガス加熱器5の動作が終了するように制御しても良い。これは、下部の米飯温度が110℃に達していれば上部の米飯温度も80℃以上に達していると推定され、炊飯釜2内の米飯温度としては、全体として80℃〜110℃の範囲内に収まるからである。
【0033】
また、前記実施の形態においては、2回目、3回目の再加熱時間を1回目と同じ再加熱時間となるように設定しているが、1回目の再加熱のときの炊飯釜2底における最高温度を制御装置10内等のメモリに一時記憶し、2回目、3回目の再加熱は、この一時記憶した最高温度に達したときに終了するように制御しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ガス炊飯器の構成を示す断面図である。
【図2】 参考例における保温動作開始後の制御の流れを示したフローチャートである。
【図3】 実施の形態における保温動作開始後の制御の流れを示したフローチャートである。
【図4】 実施の形態における炊飯釜2の再加熱を3分間行う場合の温度変化を示し、実線は炊飯釜2内の米飯下部の温度変化、鎖線は炊飯釜2内の米飯上部の温度変化をそれぞれ示している。
【図5】 実施の形態における再加熱による好熱性バチルス菌の生菌数(個/g)の変化を示している。
【符号の説明】
1 炊飯器
2 炊飯釜
3 外容器
4 蓋体
5 ガス加熱器
6 ガスバーナ
7 電気ヒータ
8 温度センサ
9 点火装置
10 制御装置

Claims (1)

  1. 炊飯釜を加熱して炊飯を行うガス加熱器と、前記炊飯釜を加熱して米飯を保温加熱する保温加熱器とを具備するガス炊飯器において、
    前記保温加熱器を、炊飯終了後の米飯を約70℃に保温するように作動制御する一方、前記ガス加熱器を、保温を開始してから7時間後と、その後4時間毎に2回作動させ、米飯を80℃〜110℃の温度範囲内で1秒〜5分間再加熱するように作動制御する制御手段を備えたことを特徴とするガス炊飯器。
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