JP4403475B2 - サスペンション装置 - Google Patents

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    • B60G17/033Spring characteristics, e.g. mechanical springs and mechanical adjusting means characterised by regulating means acting on more than one spring
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両用のサスペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のサスペンション装置においては、一般的に、直進状態では油圧緩衝器の減衰力が小さい方が振動を吸収しやすく乗り心地が良く、また、制動・加速状態や旋回状態では油圧緩衝器の減衰力が大きい方が車体のピッチングやローリングが抑制されて操縦安定性が向上する。そこで、従来、減衰力を調整可能な減衰力調整式油圧緩衝器と、その減衰力を切り換えるアクチュエータと、アクチュエータの作動を制御するコントローラと、車体の加速度等を検知する各種センサとを用いて、路面状況、走行状況等に応じて適宜減衰力を調整することによって乗り心地および操縦安定性を向上させるようにしたサスペンション制御装置が知られている。
【0003】
しかしながら、この種のサスペンション制御装置では、コントローラ、アクチュエータ等の高価な電子機器を必要とし、また、これらの信頼性を確保するために、コストがかかるという問題を生じる。そこで、例えば、車両の左右輪に連結された油圧緩衝器を管路によって互いに接続し、左右の油圧緩衝器内の油液の圧力差を利用して、ピストンロッドの内部に設けたスプールを移動させることにより、走行状態に応じて油圧緩衝器の減衰力を適宜自動的に調整できるようにしたサスペンション装置が提案されている(特開平10−213171号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、コントローラ、アクチュエータ等の電子機器を利用することなく、車両の走行状態に応じて機械的に油圧緩衝器の減衰力を適宜自動調整し得るサスペンション装置の要求が高まっており、しかも、簡単な構造で減衰力特性の調整範囲が広く、走行状態に応じて適切な減衰力を得られものが望まれている。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、車両走行状態に応じて適宜減衰力を自動調整することができ、しかも、簡単な構造で減衰力の調整範囲が広く、適切な減衰力を得ることができるサスペンション装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係るサスペンション装置は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液が流通する主油液通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前記副油液通路に設けられた固定オリフィスおよび副減衰弁とを備え、前記副油液通路の前記固定オリフィスと前記副減衰弁との間を前記パイロット室に連通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器には、前記副減衰弁の減衰力を調整する弁部材を内圧により移動させる油室を設け、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の前記油室間を管路によって互いに連通させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ内の差圧によって前記弁部材を移動させるようにしたことを特徴とする。
【0007】
このように構成したことにより、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同じ位相(同相)でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ内の圧力がほぼ等しくなるので、弁部材は移動せず、異なる位相(逆相)でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ内に差圧が生じ、弁部材が移動してそれぞれの副減衰弁の減衰力が調整される。このとき、副減衰弁の減衰力に応じて、パイロット室の圧力が変化して減衰弁の開弁圧力を調整することができる。
【0008】
請求項2の発明に係るサスペンション装置は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液が流通する主油液通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前記副油液通路に設けられた固定オリフィスおよび可変オリフィスとを備え、前記副油液通路の前記固定オリフィスと前記可変オリフィスとの間を前記パイロット室に連通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記可変オリフィスをスプール弁とし、該スプール弁のスプールの一端側の室と前記パイロット室とを連通させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の前記スプールの他端側の室を管路によって互い連通させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット室間に差圧が生じたとき前記スプールが移動して前記可変オリフィスを絞るようにしたことを特徴とする。
【0009】
このように構成したことにより、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同じ位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット室の圧力がほぼ等しくなるので、スプールは移動せず、可変オリフィスが開いて小さな減衰力を発生し、また、異なる位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット室間に差圧が生じてスプールが移動し、可変オリフィスが絞られて大きな減衰力が発生する。このとき、可変オリフィスによって副油液通路の流路面積を直接調整するとともに、パイロット室の圧力を変化させて減衰弁の開弁圧力を調整することができる。
【0010】
請求項3の発明に係るサスペンション装置は、上記請求項2の構成に加えて、前記管路を絞り通路を介して、体積弾性を有する可変容積室に接続したことを特徴とする。
【0011】
このように構成したことにより、車両の積載荷重が増大した場合、車高が低下してピストンロッドが短縮された分だけ前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の内圧が上昇し、スプールの一端側の室の油液が管路および絞り通路を介して可変容積室へ流れてスプールが移動し、可変オリフィスが絞られて大きな減衰力が発生する。
【0012】
請求項4の発明に係るサスペンション装置は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリンダ内を2つのシリンダ室に画成するピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液が流通する主油液通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前記副油液通路に設けられた固定オリフィスおよび可変圧力制御弁とを備え、前記副油液通路の前記固定オリフィスと前記可変圧力制御弁との間を前記パイロット室に連通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記可変圧力制御弁の開弁圧力を調整するスライダの一端側に前記シリンダ室の内圧を作用させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のスライダの他端側に内圧を作用させる油室を管路によって互いに連通させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室に差圧が生じたとき、前記スライダが移動して前記可変圧力制御弁の開弁圧力を高めることを特徴とする。
【0013】
このように構成したことにより、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同じ位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室の圧力がほぼ等しくなるので、スライダは移動せず、それぞれの可変圧力制御弁の開弁圧力は高まらず、また、異なる位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室間に差圧が生じてスライダが移動して、それぞれの可変圧力制御弁の開弁圧力が高まる。このとき、可変圧力制御弁の開弁圧力に応じて、パイロット室の圧力が変化して減衰弁の開弁圧力を調整することができる。
【0014】
請求項5の発明に係るサスペンション装置は、上記請求項4の構成において、前記可変圧力制御弁は、ディスクバルブであることを特徴とする。
【0015】
このように構成したことにより、可変圧力制御弁に作用する圧力が急激に上昇した場合、ディスクバルブが撓んでその圧力をリリーフする。
【0016】
また、請求項6の発明に係るサスペンション装置は、上記請求項1、4または5の構成において、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダの差圧は、そのシリンダ上室の差圧であることを特徴とする。
【0017】
このように構成したことにより、シリンダ上室の差圧に基づいて減衰力が調整される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
第1実施形態について図1および図2を参照して説明する。図1および図2は、第1実施形態に係るサスペンション装置を構成する減衰力調整式油圧緩衝器1(以下、油圧緩衝器1という)を示している。図1に示すように、油圧緩衝器1は、シリンダ2の外側に外筒3を設けた二重筒構造となっており、シリンダ2と外筒3との間にリザーバ4が形成されている。シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に嵌装されており、このピストン5によってシリンダ2内がシリンダ上室2aとシリンダ下室2bとの2室に画成されている。ピストン5には、ピストンロッド6の一端がナット7によって連結されており、ピストンロッド6の他端側は、シリンダ上室2aを通り、シリンダ2および外筒3の上端部に装着されたロッドガイド8およびオイルシール9に挿通されて、シリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2bとリザーバ4とを区画するベースバルブ10が設けられている。
【0020】
ピストン5には、シリンダ上下室2a,2b間を連通させる油路11およびこの油路11のシリンダ下室2b側からシリンダ上室2a側への油液の流通のみを許容する逆止弁12が設けられている。また、ベースバルブ10には、シリンダ下室2bとリザーバ4とを連通させる油路13およびこの油路13のリザーバ4側からシリンダ下室2b側への油液の流通のみを許容する逆止弁14が設けられている。そして、シリンダ2内には、油液が封入されており、リザーバ4内には、油液および所定圧力のガスが封入されている。
【0021】
シリンダ2には、アウタチューブ15が外嵌され、シリンダ2とアウタチューブ15との間に環状油路16が形成されている。環状油路16は、シリンダ2の上端部付近の側壁に設けられた油路17によってシリンダ上室2aに連通されている。アウタチューブ15の側壁には、開口18が形成されている。外筒3の側面部には、減衰力発生機構19が取付けられている。
【0022】
次に、主に図2を参照して減衰力発生機構19について説明する。図2に示すように、円筒状のケース20のフランジ21部を有する一端側が外筒3の側壁に溶接されている。ケース20内には、フランジ部21側から順に、通路部材22、バルブ本体23、保持部材24およびハウジング部材25が互いに当接するように挿入されており、これらは、ケース20の他端外周部に螺着されたリテーナリング26をハウジング部材25に当接させることによって固定されている。
【0023】
通路部材22は、一端側の小径開口部27がアウタチューブ15の開口18に嵌合されて、通路部材22内に形成された油室28が環状油路16に連通されている。通路部材22およびバルブ本体23とケース20との間には、環状油室29が形成されており、環状油室29は、ケース20のフランジ部21に設けられた油路30を介してリザーバ4に連通されている。
【0024】
バルブ本体23には、周方向に沿って配置された複数の油路31が軸方向に貫通されており、その一側開口部の内周側に環状の内側シール部32が突設され、外周側に環状の弁座33が突設され、弁座33の外周側に環状溝34が形成され、さらに、環状溝34の外周側に外側シール部35が突設されている。環状溝34は、バルブ本体23の側壁に設けられた油路36を介して環状油室29に連通されている。
【0025】
バルブ本体23には、内周部が内側シール部32に固定され、外周部が弁座33に着座するディスクバルブ37(減衰弁)が取付けられている。ディスクバルブ37の背面部には、環状のシールディスク38の内周部が当接され、シールディスク38の外周部が外側シール部35に当接されている。シールディスク38の背面部には、内周部がバルブ本体23に固定された円板状の弁ばね39の外周部が当接され、弁ばね39のばね力によってディスクバルブ37およびシールディスク38が弁座33側および外側シール部35側へ押圧されている。ディスクバルブ37、シールディスク38および弁ばね39は、保持部材24のピン部40をバルブ本体23に挿通させてその先端部にナット41を螺着することにより、バルブ本体23と保持部材24との間で挾持されて固定されている。
【0026】
そして、ディスクバルブ37、シールディスク38および保持部材24によってバルブ本体23内にパイロット室42が形成されている。ディスクバルブ37は、油路31側の圧力を受けて、その外周部が弁座33からリフトして開弁し、その開度に応じて油路31側から環状溝34側への油液の流路面積を調整し、また、パイロット室42の内圧が閉弁方向に作用するようになっている。パイロット室42は、保持部材24に設けられた油路43を介して、保持部材24とハウジング部材25との間に形成された油室44に連通されている。油室44は、保持部材24に設けられた油路45および固定オリフィス46を介して油室28に連通されている。
【0027】
ハウジング部材25には、一端側が油室44に連通するスプールボア47が形成されている。ハウジング部材25には、ユニオンボルト48が螺着されており、ユニオンボルト48の油路49がハウジング部材25に設けられた油路50を介してスプールボア47の他端側に連通されている。ハウジング部材25には、油路49を開閉するニードル弁51が螺着されている。図中、52はニードル弁51のロックナットである。
【0028】
ハウジング部材25のスプールボア47には、スプール53(弁部材)が摺動可能に嵌装されスプール弁(副減衰弁、可変オリフィス)が構成されている。ハウジング部材25には、スプールボア47と環状油室29とを連通させるポート54が設けられ、スプール53には、ポート54に対向するポート55が設けられており、ポート55は、油室44に連通されている。そして、スプール53が図に示す中立位置にあるとき、ポート54,55間が最大流路面積をもって連通され、スプール53が中立位置から軸方向いずれの向きに移動した場合もポート54,55間の流路が絞られる(閉じられる)ようになっている。スプール53の両端には、スプール53を中立位置に弾性的に保持するための戻しばね56,57が設けられている。また、スプール53には、その両端側の室、すなわち、油路50に連通する油室58と油室44との間を連通させる絞り通路59が設けられている。
【0029】
このように構成した油圧緩衝器1を車両(図示せず)の左右輪の支持部にそれぞれ連結し、これら左右一対の油圧緩衝器1のユニオンボルト48をフレキシブルホース等の管路60によって互いに接続する。
【0030】
なお、上記の構成において、油路17、環状油路16、開口18、小径開口部27、油室28、油路31、環状溝34、油路36、環状油室29および油路30によって、シリンダ上下室2a,2b間を連通させる主油液通路を構成し、また、油路45、固定オリフィス46、油室44およびポート54,55によって主油液通路と並行する副油液通路を構成している。
【0031】
このように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
油圧緩衝器1は、ピストンロッド6の伸び行程時には、ピストン5の移動によって、ピストン5の逆止弁12が閉じて、シリンダ上室2a側の油液が加圧され、油路17、環状油路16および開口18を通って減衰力発生機構19の小径開口部27へ流れ、さらに、油室28、保持部材24の油路45および固定オリフィス46、油室44、スプール53のポート55、ハウジング部材25のポート54、環状油室29および油路30を通ってリザーバ4側へ流れる。また、シリンダ上室2a側の油液の圧力がディスクバルブ37の開弁圧力に達すると、ディスクバルブ37が開いて、油液が油室28からバルブ本体23の油路31、環状溝34および油路36を通って環状油室29へ流れる。このとき、ピストン5が移動した分の油液がリザーバ4からベースバルブ10の逆止弁14を開いてシリンダ下室2bへ流入する。
【0032】
また、ピストンロッド6の縮み行程時には、ピストン5の移動によって、ピストン5の逆止弁が開き、ベースバルブ10の逆止弁14が閉じて、ピストンロッド6がシリンダ2内に侵入した分の油液がシリンダ上室2a側から上記伸び行程時と同様の経路を通ってリザーバ4側へ流れる。
【0033】
これにより、ピストンロッド6の伸び縮み行程時ともに、ディスクバルブ37の開弁前(ピストン速度の低速域)においては、固定オリフィス46およびスプール弁のポート54,55間の流路面積に応じてオリフィス特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)の減衰力が発生し、ディスクバルブ37の開弁後(ピストン速度の高速域)においては、ディスクバルブ37の開度に応じてバルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)の減衰力が発生する。
【0034】
そして、スプール弁のポート54,55間の流路面積が変化することにより、オリフィス特性が直接調整され、同時に、ポート54,55間の圧力損失によってその上流側の油室44の圧力、すなわち、パイロット室42の圧力が変化し、ディスクバルブ37の開弁圧力が変化してバルブ特性が調整されることになる。このとき、ポート54,55間の流路面積が小さいほど、その圧力損失が大きくなり、パイロット室42の圧力が高まり、ディスクバルブ37の開弁圧力も高くなる。このようにして、スプール弁のポート54,55間の流路面積に応じてオリフィス特性およびバルブ特性を同時に調整することができるので、減衰力の調整範囲を広げて適切な減衰力を得ることができる。
【0035】
本実施形態のサスペンション装置では、左右の油圧緩衝器1のユニオンボルト48が管路60によって互いに連結されているので、左右の油圧緩衝器1の油室44すなわちパイロット室42の圧力が、スプール53、油路50、ユニオンボルト48の油路49および管路60を介して互いに伝達されることになる。
【0036】
車両が直進状態にある場合、車体の上下動に対して左右の油圧緩衝器1のピストンロッド6は、同じ位相(同相)でストロークする(同時に同じ方向に伸縮する)ので、左右の油圧緩衝器1のパイロット室42の圧力はほぼ等しくなり、スプール53は、中立位置から移動しない。よって、ポート54,55間の流路面積は最大となり、小さな減衰力が発生する。これにより、乗り心地を良好に維持しながら車体の振動を抑制することができる。
【0037】
車両が旋回状態にある場合、車体のローリングに対して左右の油圧緩衝器1のピストンロッド6は、逆の位相(逆相)でストロークする(同時に反対方向に伸縮する)ので、左右の油圧緩衝器1のパイロット室42に圧力差が生じ、その差圧によって、スプール53が中立位置からいずれかの方向へ移動する。これにより、ポート54,55間の流路面積が絞られて、大きな減衰力が発生する。その結果、車体のローリングを効果的に抑制することができ、操縦安定性を向上させることができる。
【0038】
なお、スプール53の両端側の油室44,58間を絞り通路59によって互いに連通させているので、油圧緩衝器1が作動していない状態では、スプール53は、戻しばね56,57によって常に中立位置に保持される。また、パイロット室42の上流側に設けた固定オリフィス46が、高周波入力に対するフィルタとして作用するので、ばね下の振動(高周波振動)に対してはパイロット室42の圧力が上昇しにくく、小さな減衰力が維持されるので、乗り心地が損なわれることがない。
【0039】
油圧緩衝器1の組付時または交換時等において、ユニオンボルト48から管路60を取り外す必要がある場合には、ニードル弁51を閉じることにより、油圧緩衝器1から外部へ油液が漏れることがないので、組付および交換作業を容易に行うことができる。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態について図3を参照して説明する。なお、第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、スプールの構造および左右の油圧緩衝器を連結する管路に可変容積室ユニットが設けられている点が異なる以外は、概して同様の構造であるから、以下、図1および図2に示すものと同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0041】
図3に示すように、第2実施形態に係るサスペンション装置では、油圧緩衝器1のスプール61には、両端部の室を連通させる絞り通路が設けられておらず、また、左右の油圧緩衝器1を連結する管路60の途中に可変容積室ユニット62が接続されている。
【0042】
可変容積室ユニット62には、左右の油圧緩衝器1のユニオンボルト48に接続された管路60をそれぞれ接続する接続ポート63,64およびシリンダボア65が設けられている。シリンダボア65内には、フリーピストン66が摺動可能に嵌装されいる。シリンダボア65の開口部に取付けられたプラグ67とフリーピストン66との間に、圧縮ばね68が介装されており、フリーピストン66によってシリンダボア65内に体積弾性を有する可変容積室69が形成されている。接続ポート63,64は、油路70を介して互いに連通され、油路70は、絞り通路71を介して可変容積室69に連通されている。なお、図中、72,73はプラグである。
【0043】
可変容積室69内には、油液が満たされ、圧縮ばね68によって所定圧力に加圧されており、通常は、左右の油圧緩衝器1の一端側の油室44の圧力すなわちパイロット室42の圧力と、他端側の油室58すなわち可変容積室69の圧力とがバランスして、スプール61がポート54,55間を最大流路面積をもって連通させる中立位置にあるようになっている。絞り通路71の流路面積は、通常の走行時のサスペンション装置の振動周期に対しては、フィルタとして作用して油路70と可変容積室69との間で油液の流れをほとんど生じさせない程度の大きさに設定されている。
【0044】
以上のように構成した第2実施形態の作用について次に説明する。
通常の走行時のサスペンション装置の振動周期では、絞り71がフィルタとして作用して、油路70と可変容積室69との間でほとんど油液の流れが生じないので、左右の油圧緩衝器1のスプール61の一端側の油室58の油液の圧力は、油路60を介して互いにほぼ直接伝達されることになる。
【0045】
これにより、第1実施形態の場合と同様に、左右の油圧緩衝器1のピストンロッド6のストロークが同相のときは、左右の油圧緩衝器1のパイロット室42の圧力がバランスしてスプール61が移動せず、小さな減衰力が維持され、また、ストロークが逆相のときは、パイロット室42に差圧が生じてスプール61が移動し、大きな減衰力が発生する。その結果、直進時の乗り心地を維持しつつ、旋回時のローリングを効果的に抑制して操縦安定性を向上させることができる。
【0046】
車両の積載荷重が増大した場合、車高が低下してピストンロッド2が短縮された分だけ左右の油圧緩衝器1の内圧が定常的に上昇する。この圧力は、管路60を介して可変容積室ユニット62に伝達され、絞り通路路71を通して可変容積室69を加圧し、圧縮ばね68を圧縮して可変容積室69を拡張する。これにより、可変容積室69の拡張分だけ左右の油圧緩衝器1の油室58から可変容積室69へ油液が流れ、スプール61が油室58側へ移動してポート54,55間の流路面積が絞られ、大きな減衰力が発生する。このようにして、積載荷重の増大に応じて減衰力を大きくすることができ、重積載時の減衰力の不足を解消することができる。
【0047】
なお、上記第1および第2実施形態では、一例として、伸び側と縮み側で共通の減衰弁を利用する油圧緩衝器について説明しているが、本発明はこれに限らず、伸び側と縮み側で独立した減衰弁を利用する油圧緩衝器についても同様に適用することができる。また、上記第1および第2実施形態では、油圧緩衝器の上部にピストンロッドを配置し、下部にシリンダを配置したいわゆる正立型の油圧緩衝器について説明しているが、本発明はこれに限らず、ピストンロッドを下部に配置し、シリンダを上部に配置したいわゆる倒立型の油圧緩衝器にも適用することができる。このような倒立型の油圧緩衝器に適用する場合には、リザーバ内の油液とガスとをブラダ等によって画成してもよい。倒立型の油圧緩衝器を用いた場合には、シリンダ側(減衰力発生機構側)を車体に固定することができるので、左右の油圧緩衝器を連結する管路として、可撓性のない金属パイプ等を使用することもできる。
【0048】
次に、本発明の第3実施形態について図4および図5を参照して説明する。
図4および図5に示すように、第3実施形態のサスペンション装置 100を構成する2つの減衰力調整式油圧緩衝器 101は、シリンダ 102の外側に外筒 103を設けた二重筒構造となっており、シリンダ 102と外筒 103との間にリザーバ 104が形成されている。シリンダ 102内には、ピストン 105が摺動可能に嵌装されており、このピストン 105によってシリンダ 102内がシリンダ上室102aとシリンダ下室102bとの2室に画成されている。ピストン 105には、略円筒状のピストンボルト 106が挿通されてナット 107によって固定されている。ピストンボルト 106の基端部には、中空のピストンロッド 108の一端部が螺着され、ピストンロッド 108の他端側は、シリンダ上室102aを通り、シリンダ 102および外筒 103の上端部に装着されたロッドガイド 109およびオイルシール 110に挿通されて、シリンダ 102の外部へ延出されている。シリンダ 102の下端部には、シリンダ下室102bとリザーバ 104とを区画するベースバルブ 111が設けられている。
【0049】
ピストン 105には、シリンダ上下室102a,102b間を連通させるための伸び側油路 112および縮み側油路 113が設けられている。ピストン 105とナット 107との間には、伸び側油路 112の油液の流動を制御する伸び側減衰力発生機構 114が設けられている。ピストン 105とピストンボルト 106の基端部との間には、縮み側油路 113の油液の流動を制御する縮み側減衰力発生機構 115が設けられている。ベースバルブ 111には、シリンダ下室102bとリザーバ 104とを連通させる油路 116, 117が設けられ、油路 116のリザーバ 104側からシリンダ下室102b側への油液の流通のみを許容する逆止弁 118が設けられ、さらに、シリンダ下室102b側の油液の圧力が所定圧力に達したとき開弁して油路 117を介してその油液をリザーバ 104側へ流すディスクバルブ 119が設けられている。そして、シリンダ 102内には油液が封入されており、リザーバ 104内には油液および所定圧力のガスが封入されている。
【0050】
主に図5を参照して伸び側減衰力発生機構 114について説明する。ピストン 105のシリンダ下室102b側の端面に、環状の弁座 120が突設され、弁座 120に主ディスクバルブ 121(減衰弁)が着座されている。ピストンボルト 106には、ピストン 105とナット 107との間に環状の固定部材 122が取付けられており、固定部材 122の外周に可動リング 123が摺動可能に嵌合されている。固定部材 122と可動リング 123との間には、これらの間をシールするとともに、摺動を円滑にするためのフッ素樹脂製の滑動リング 124が介装されている。可動リング 123は、固定部材 122とナット 107との間にクランプされたディスク状の板ばね 125によって、主ディスクバルブ 121に当接されて、主ディスクバルブ 121と固定部材 122との間に、その内圧を主ディスクバルブ 121の閉弁方向に作用させるパイロット室 126が形成されている。パイロット室 126は、主ディスクバルブ 121に設けられた固定オリフィス 127によって伸び側油路 112に連通されている。また、パイロット室 126は、ピストンボルト 106の側壁に設けられた油路 128, 129によって、ピストンボルト 106の内部に設けられた伸び側可変圧力制御弁 130(副減衰弁)を介して、固定部材 122の反対側に連通され、固定部材 122に設けられた逆止弁 131(ディスクバルブ)および板ばね 125に設けられた油路 132(切欠)を介してシリンダ下室102bに連通されている。
【0051】
次に、縮み側減衰力発生機構115について説明する。上記伸び側減衰力発生機構114と同様に、ピストン105のシリンダ上室102a側の端面に突設された弁座133に主ディスクバルブ 134(減衰弁)が着座されている。ピストンボルト106には、その基端部とピストン105との間に環状の固定部材135が取付けられ、固定部材135に滑動リング136を介して可動リング137が摺動可能に嵌合されている。可動リング137は、ディスク状の板ばね 138によって、主ディスクバルブ134に当接されて、主ディスクバルブ134と固定部材135との間に、その内圧を主ディスクバルブ134の閉弁方向に作用させるパイロット室139が形成されている。パイロット室139は、主ディスクバルブ 134に設けられた固定オリフィス140によって縮み側油路113に連通されている。また、パイロット室139は、ピストンボルト106の側壁に設けられた油路141,142によって、ピストンボルト106の内部に設けられた縮み側可変圧力制御弁143(副減衰弁)を介して、固定部材135の反対側に連通され、固定部材135に設けられた逆止弁144(ディスクバルブ)および板ばね138に設けられた油路145(切欠)を介してシリンダ下室102bに連通されている。
【0052】
次に、伸び側および縮み側可変圧力制御弁 130, 143について説明する。ピストンボルト 106内の中央部には、油路 128, 141が開口する小径ボア 146が形成され、その両側には、油路 129, 142がそれぞれ開口する大径ボア 147, 148が形成されている。小径ボア 146と大径ボア 147, 148との間にそれぞれ形成された段部には、環状の副ディスクバルブ 149, 150の外周部が当接されて、大径ボア 147, 148に圧入されたリング 151, 152によって固定されている。
【0053】
小径ボア 146内には、円筒状のスライダ 153(弁部材)が摺動可能に嵌装され、その両端部に形成された小径部 154, 155と小径ボア 146との間に、それぞれ油路 128, 141に連通する環状の弁室 156, 157が形成されており、スライダ 153の摺動によって小径部 154, 155の端部が副ディスクバルブ 149, 150に離着座して、弁室 156, 157すなわち油路 128, 141と油路 129, 142との間の流路を開閉するようになっている。なお、スライダが中間位置にある場合には、いずれの小径部 154, 155も副ディスクバルブ 149, 150から離間するようになっている。
【0054】
一方の小径部 154の端部が延出されて、副ディスクバルブ 149に挿通され、その先端部にばね受け 158が取付けられている。また、他方の小径部 155の端部が延出されて、副ディスクバルブ 150に挿通され、その先端部に受圧部材 159が取付けられており、受圧部材 159は、ピストンボルト 106の大径ボア 148内に摺動可能に嵌装されている。ピストンボルト 106の大径ボア 147内の先端部には、調整ねじ 160が螺着されて、ロックナット 161によって固定されている。ばね受け 158と調整ねじ 160との間に圧縮ばね 162が介装され、また、受圧部材 159とピストンボルト 106に連結されたピストンロッド 108の基端部との間に圧縮ばね 163が介装されており、これらのばね力によってスライダ 153がその中間位置に弾性的に保持されている。
【0055】
シリンダ下室102bは、調整ねじ160に設けられたオリフィス通路164によって大径ボア147内に連通され、さらに、スライダ153内に形成された油路165および受圧部材159に設けられたオリフィス油路166を介して、ピストンボルト106とピストンロッド108とで形成された油室106Aに連通されている。油室106Aは、その内圧を受圧部材159に作用させるとともに、ピストンロッド108内に形成された油路167に連通されている。そして、2つの減衰力調整式油圧緩衝器101のピストンロッド108の油路167は、それらの先端部に接続された管路168によって互いに連通され、上記第1および第2実施形態と同様に、2つの減衰力調整式油圧緩衝器101がそれぞれ車両の左右輪の支持部に連結されている。
【0056】
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
ピストンロッド 108の伸び行程時には、ピストン 105の移動にともない、シリンダ上室102a側の油液が加圧され、伸び側減衰力発生機構 114の主ディスクバルブ 121の開弁前(ピストン速度の低速域)においては、伸び側油路 112、主ディスクバルブ 121の固定オリフィス 127、パイロット室 126、油路 126、弁室 156、伸び側可変圧力制御弁 130、油路 129、逆止弁 131および油路 132を通ってシリンダ下室102b側へ流れる。そして、シリンダ上室102a側の圧力が主ディスクバルブ 121の開弁圧力に達すると(ピストン速度の高速域)、主ディスクバルブ 121が開いて伸び側油路 112から直接シリンダ下室102bへ油液が流れる。なお、ピストンロッド 108がシリンダ 102から退出した分の油液がリザーバ 104からベースバルブ 111の油路 116の逆止弁 118を開いてシリンダ下室102bへ流れる。
【0057】
これにより、主ディスクバルブ 121の開弁前(ピストン速度の低速域)においては、固定オリフィス 127および伸び側可変圧力制御弁 130によって減衰力が発生する。伸び側可変圧力制御弁 130は、スライダ 153が中間位置にあるとき、小径部 154の端部が副ディスクバルブ 149から離間して開弁し、調整ねじ 160側へ移動すると、副ディスクバルブ 149に当接して閉弁し、その開弁圧力が高くなる。このとき、副ディスクバルブ 149の開弁圧力に応じて上流側のパイロット室 126の圧力が変化し、パイロット室 126の圧力は、主ディスクバルブ 121のパイロット圧力としてその閉弁方向に作用するので、副ディスクバルブ 149の開弁圧力とともに主ディスクバルブ 121の開弁圧力を同様に調整することができ、ピストン速度の高速域の減衰力を同時に調整することができる。
【0058】
また、ピストンロッド 108の縮み行程時には、ピストン 105の移動にともない、ベースバルブ 111の逆止弁 118が閉じて、シリンダ下室102b側の油液が加圧され、縮み側減衰力発生機構 115の主ディスクバルブ 134の開弁前(ピストン速度の低速域)においては、縮み側油路 113、主ディスクバルブ 134の固定オリフィス 140、パイロット室 139、油路 141、弁室 157、縮み側可変圧力制御弁 143、油路 142、逆止弁 144および油路 145を通ってシリンダ上室102a側へ流れる。そして、シリンダ下室102b側の圧力が主ディスクバルブ 134の開弁圧力に達すると(ピストン速度の高速域)、主ディスクバルブ 134が開いて縮み側油路 113から直接シリンダ上室102aへ油液が流れる。なお、ピストンロッド 108がシリンダ 102内へ侵入した分の油液がシリンダ下室102bからベースバルブ 111の油路 116のディスクバルブ 118を開いてリザーバ 104へ流れる。
【0059】
これにより、主ディスクバルブ 134の開弁前(ピストン速度の低速域)においては、固定オリフィス 140および縮み側可変圧力制御弁 143によって減衰力が発生する。縮み側可変圧力制御弁 143は、スライダ 153が中間位置にあるとき、小径部 155の端部が副ディスクバルブ 150から離間して開弁し、ピストンロッド 108側へ移動すると、副ディスクバルブ 150に当接して閉弁し、その開弁圧力が高くなる。このとき、副ディスクバルブ 150の開弁圧力に応じて上流側のパイロット室 139の圧力が変化し、パイロット室 139の圧力は、主ディスクバルブ 134のパイロット圧力としてその閉弁方向に作用するので、副ディスクバルブ 150の開弁圧力とともに主ディスクバルブ 134の開弁圧力を同様に調整することができ、ピストン速度の高速域の減衰力を同時に調整することができる。
【0060】
左右の減衰力調整式油圧緩衝器 101のスライダ 153の一端側の油室106Aを管路 167によって互いに連通させたことにより、上記第1実施形態と同様、車両が直進状態にある場合、車体の上下動に対して左右の油圧緩衝器 101のピストンロッド 108は、同相でストロークするので、左右の油圧緩衝器 101のシリンダ下室 102b からオリフィス通路 164を介してスライダ 153の他端側の大径ボア 147内に導入される圧力は、ほぼ等しくなり、スライダ 153は、中間位置から移動しない。伸び側および縮み側可変圧力制御弁 130, 143は、開弁した状態となり、伸び側および縮み側共に小さな減衰力が発生する。これにより、乗り心地を良好に維持しながら車体の振動を抑制することができる。
【0061】
車両が旋回状態にある場合、車体のローリングに対して左右の減衰力調整式油圧緩衝器 101のピストンロッド 108は、逆相でストロークするので、縮み側の油圧緩衝器のシリンダ下室 102a すなわち大径ボア 147内の圧力が高く伸び側の圧力が低くなる。この差圧によって、縮み側の減衰力調整式油圧緩衝器 101では、スライダ 153がピストンロッド 108側へ移動して、縮み側可変圧力制御弁 143の開弁圧力が高まって縮み側の減衰力が大きくなるとともに、伸び側可変圧力制御弁 130が開弁して伸び側の減衰力が小さくなる。また、伸び側の減衰力調整式油圧緩衝器 101では、スライダ 153が調整ねじ 160側へ移動して、伸び側可変圧力制御弁 130の開弁圧力が高まって伸び側の減衰力が大きくなるとともに、縮み側可変圧力制御弁 143が開弁して縮み側の減衰力が小さくなる。その結果、車体の姿勢変化に対して大きな減衰力を作用させることによってローリングを効果的に抑制することができ、操縦安定性を向上させることができる。
【0062】
このとき、伸び側および縮み側可変圧力制御弁 130, 143では、ディスクバルブ 149, 150の撓みによって油液の圧力の急激な上昇をリリーフすることができるので、路面からの突き上げ等による急激な入力を吸収することができ、乗り心地を向上させることができる。また、姿勢変化が水平位置に復帰する方向に対しては、小さい減衰力が発生するので、車体を円滑に水平位置に復帰させることができる。
【0063】
シリンダ下室 102b と大径ボア 147との間に設けたオリフィス通路 164が高周波入力に対してフィルタとして作用するので、ばね下の振動(高周波振動)に対しては、差圧が発生しにくく、小さな減衰力維持されるので、乗り心地が損なわれることがない。また、受圧部材 159に設けたオリフィス通路 166によってスライダ 153の移動に対して適度な減衰力を作用させることができ、自励振動等による誤作動を防止することができる。
【0064】
次に、本発明の第4実施形態について図6を参照して説明する。
なお、第4実施形態は、上記第3実施形態に対して、減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力発生機構の一部が異なる以外は概して同様の構造であるから、減衰力調整式油圧緩衝器の要部のみを図示し、上記第3実施形態のものとの同様の部分には同一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0065】
第4実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器 169では、伸び側および縮み側可変圧力制御弁 170, 171は、副ディスクバルブの代わりに、スライダ 172の両端部に取付けられた弁体部材 173, 174がスライダ 172の移動によってピストンボルト 106の小径ボア 146と大径ボア 147, 148との間に形成された弁座部 175, 176(段部)に離着座することにより、ポート 128, 129間およびポート 141, 142間の圧力を制御するようになっている。なお、スライダ 172が中間位置にある場合には、いずれの弁体部材 173, 174も弁座部 175, 176から離間するようになっている。
【0066】
一方の弁体部材 173は、フランジ部 177が形成されて大径ボア 147に摺動可能に嵌装されており、大径ボア 147内に、ポート 129と連通する弁室 178を形成するとともに、大径ボア 147の先端部に取付けられたリリーフ弁 179との間に油室 180を形成している。また、他方の弁部材 174は、2つのフランジ部 181, 182が形成されて大径ボア 148に摺動可能に嵌装されており、大径ボア 148内に、ポート 142と連通する弁室 183を形成し、2つのフランジ部 181, 182間に油室 184を形成し、また、ピストンボルト 106に連結されたピストンロッド 108の基端部との間に油室 185を形成している。
【0067】
油室 180は、弁体部材 173の油路 186、スライダ 172の油路 187、弁体部材 174の油路 188、油室 184およびピストンボルト 159の油路 189を介してシリンダ上室 102a に連通されている。リリーフ弁 179は、油室 180の圧力が所定圧力に達したとき開弁して、その圧力をシリンダ下室 102b へリリーフするものである。弁体部材 174の油路 188は、オリフィス通路 190を介して油室 185に連通されている。油室 185は、ピストンロッド 108内の油路 167に連通されており、左右に配置された減衰力調整式油圧緩衝器 169の油室 185が管路 168を介して互いに連通されている。一方の弁体部材 173とリリーフ弁 179との間に介装された圧縮ばね 191および他方の弁体部材 174とピストンロッド 108との間に介装された圧縮ばね 192のばね力によってスライダ 172がその中間位置に弾性的に保持されている。
【0068】
以上のように構成した第4実施形態の作用について次に説明する。
上記第3実施形態と同様、車両が直進状態にある場合、車体の上下動に対して左右の減衰力調整式油圧緩衝器 169のピストンロッド 108は、同相でストロークするので、左右の減衰力調整式油圧緩衝器 169のシリンダ上室 102a から油路 189、油室 184、油路 188、油路 187、油路 186を介して油室 180に導入される圧力は、ほぼ等しくなり、スライダ 172は、中間位置から移動しない。これにより、伸び側および縮み側可変圧力制御弁 170, 171は、開弁した状態となり、伸び側および縮み側共に小さな減衰力が発生するので、乗り心地を良好に維持しながら車体の振動を抑制することができる。
【0069】
車両が旋回状態にある場合、車体のローリングに対して左右の減衰力調整式油圧緩衝器 169のピストンロッド 108は、逆相でストロークするので、伸び側の油圧緩衝器のシリンダ上室 102a すなわち油室 180内の圧力が高くなり、縮み側の油圧緩衝器の油室 180内の圧力が低くなる。この差圧によって、伸び側の減衰力調整式油圧緩衝器 169では、スライダ 172がピストンロッド 108側へ移動して、伸び側可変圧力制御弁 170の開弁圧力が高まって伸び側の減衰力が大きくなるとともに、縮み側可変圧力制御弁 171が開弁して縮み側の減衰力が小さくなる。また、縮み側の減衰力調整式油圧緩衝器 169では、スライダ 172がリリーフ弁 179側へ移動して、縮み側可変圧力制御弁 171の開弁圧力が高まって縮み側の減衰力が大きくなるとともに、伸び側可変圧力制御弁 170が開弁して伸び側の減衰力が小さくなる。その結果、車体の姿勢変化に対して大きな減衰力を作用させることによってローリングを効果的に抑制することができ、操縦安定性を向上させることができる。
【0070】
このとき、ピストン 105の受圧面積は、シリンダ下室 102b 側よりもシリンダ上室 102a 側の方が小さく、また、一般に油圧緩衝器は、縮み側に対して伸び側の減衰力が大きく設定されるため、ピストン 105の移動に対する圧力変動はシリンダ下室 102b よりもシリンダ上室 102a の方が大きくなるが、本実施形態では、シリンダ上室 102a の圧力変動に基づいて、スライダ 172を移動させるようにしているので、応答性に優れるとともに、減衰力の調整範囲を広くすることができる。また、車両が路面の凹部を通過する際等において、ピストンロッド 108が急激に伸長して、シリンダ上室 102a すなわち油室 180の圧力が急激に上昇した場合には、リリーフ弁 179が開弁して、その圧力をシリンダ下室 102b 側へリリーフするので、油圧緩衝器のシール部に過度の負担がかかるのを防止することができる。
【0071】
車体の姿勢変化が水平位置に復帰する方向に対しては、小さい減衰力が発生するので、車体を円滑に水平位置に復帰させることができる。また、弁体部材 174に設けたオリフィス通路 190によってスライダ 172の移動に対して適度な減衰力を作用させることができ、自励振動等による誤作動を防止することができる。
【0072】
上記第1ないし第4実施形態では、減衰力調整式油圧緩衝器を車両の左右側に配置し、車両のローリングを抑制するものについて説明しているが、このほか、減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後側の配置することにより、車両(二輪車を含む)のピッチング(例えば制動時の前のめりまたは加速時の後下がり)を抑制することもできる。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明に係るサスペンション装置によれば、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同じ位相(同相)でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ内の圧力がほぼ等しくなるので、弁部材は移動せず、異なる位相(逆相)でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ内に差圧が生じ、弁部材が移動してそれぞれの副減衰弁の減衰力が調整される。このとき、副減衰弁の減衰力に応じて、パイロット室の圧力が変化して主減衰弁の開弁圧力を調整することができる。その結果、車両走行状態に応じて適切な減衰力を得ることが可能になり、直進時の乗り心地を維持しつつ、制動・加速時等のピッチングや旋回時のローリングを効果的に抑制して操縦安定性を向上させることができる。
【0074】
請求項2の発明に係るサスペンション装置によれば、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同じ位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット室の圧力がほぼ等しくなるので、スプールは移動せず、可変オリフィスが開いて小さな減衰力を発生し、異なる位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット室間に差圧が生じてスプールが移動し、可変オリフィスが絞られて大きな減衰力が発生する。このとき、可変オリフィスによって副油液通路の流路面積を直接調整するともに、パイロット室の圧力を変化させて減衰弁の開弁圧力を調整することができる。その結果、車両走行状態に応じて適切な減衰力を得ることができ、直進時の乗り心地を維持しつつ、制動・加速時等のピッチングや旋回時のローリングを効果的に抑制して操縦安定性を向上させることができる。
【0075】
請求項3の発明に係るサスペンション装置によれば、車両の積載荷重が増大した場合、車高が低下してピストンロッドが短縮された分だけ左右の減衰力調整式油圧緩衝器の内圧が上昇し、スプールの一端側の室の油液が管路および絞り通路を介して可変容積室へ流れてスプールが移動し、可変オリフィスが絞られて大きな減衰力が発生するので、積載荷重の増大に応じて減衰力を大きくすることができ、重積載時の減衰力の不足を解消することができる。
【0076】
請求項4の発明に係るサスペンション装置によれば、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のピストンロッドが同じ位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室の圧力がほぼ等しくなるので、スライダは移動せず、それぞれの可変圧力制御弁の開弁圧力は高まらず、また、異なる位相でストロークする場合には、前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室間に差圧が生じてスライダが移動して、それぞれの可変圧力制御弁の開弁圧力が高まる。このとき、可変圧力制御弁の開弁圧力に応じて、パイロット室の圧力が変化して減衰弁の開弁圧力を調整することができる。その結果、車両走行状態に応じて適切な減衰力を得ることができ、直進時の乗り心地を維持しつつ、制動・加速時等のピッチングや旋回時のローリングを効果的に抑制して操縦安定性を向上させることができる。さらに、可変圧力制御弁によって油液の圧力の急激な上昇をリリーフすることができるので、路面からの突き上げ等による急激な入力を吸収することができ、乗り心地を向上させることができる。
【0077】
請求項5の発明に係るサスペンション装置によれば、可変圧力制御弁に作用する圧力が急激に上昇した場合、ディスクバルブが撓んでその圧力をリリーフする。
【0078】
また、請求項6の発明に係るサスペンション装置によれば、圧力変動の大きいシリンダ上室の差圧に基づいて減衰力が調整されるので、減衰力調整の応答性を高めるとともに、調整範囲を広くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るサスペンション装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器の縦断面図である。
【図2】図1の減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力発生機構の拡大図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るサスペンション装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力発生機構および可変容積室ユニットの縦断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態のサスペンション装置に係る減衰力調整式油圧緩衝器の縦断面図である。
【図5】図4の減衰力調整式油圧緩衝器の要部を拡大して示す縦断面図である。
【図6】本発明の第4実施形態のサスペンション装置に装着される減衰力調整式油圧緩衝器の要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1,102 減衰力調整式油圧緩衝器
2,102 シリンダ
102a シリンダ上室
5,105 ピストン
6,108 ピストンロッド
37,121,134 ディスクバルブ(減衰弁)
42,126,139 パイロット室
46,127,140 固定オリフィス
53 スプール(副減衰弁、スプール弁、可変オリフィス)
47 スプールボア(副減衰弁スプール弁、可変オリフィス)
58 油室(室)
60 管路
61 スプール
69 可変容積室
106A 油室
130,170 伸び側可変圧力制御弁(副減衰弁)
143,171 縮み側可変圧力制御弁(副減衰弁)
153,172 スライダ(弁部材)

Claims (6)

  1. 油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液が流通する主油液通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前記副油液通路に設けられた固定オリフィスおよび副減衰弁とを備え、前記副油液通路の前記固定オリフィスと前記副減衰弁との間を前記パイロット室に連通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器には、前記副減衰弁の減衰力を調整する弁部材を内圧により移動させる油室を設け、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の前記油室間を管路によって互いに連通させて、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ内の差圧によって前記弁部材を移動させるようにしたことを特徴とするサスペンション装置。
  2. 油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されたピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液が流通する主油液通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前記副油液通路に設けられた固定オリフィスおよび可変オリフィスとを備え、前記副油液通路の前記固定オリフィスと前記可変オリフィスとの間を前記パイロット室に連通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記可変オリフィスをスプール弁とし、該スプール弁のスプールの一端側の室と前記パイロット室とを連通させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器の前記スプールの他端側の室を管路によって互い連通させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のパイロット室間に差圧が生じたとき前記スプールが移動して前記可変オリフィスを絞るようにしたことを特徴とするサスペンション装置。
  3. 前記管路を絞り通路を介して体積弾性を有する可変容積室に接続したことを特徴とする請求項2に記載のサスペンション装置。
  4. 油液が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装されて前記シリンダ内を2つのシリンダ室に画成するピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前記ピストンの摺動によって油液が流通する主油液通路と、該主油液通路と並行して設けられた副油液通路と、前記主油液通路に設けられた減衰弁と、該減衰弁の閉弁方向に内圧を作用させるパイロット室と、前記副油液通路に設けられた固定オリフィスおよび可変圧力制御弁とを備え、前記副油液通路の前記固定オリフィスと前記可変圧力制御弁との間を前記パイロット室に連通させるようにした減衰力調整式油圧緩衝器を車両の前後または左右の車輪側にそれぞれ配置し、前記可変圧力制御弁の開弁圧力を調整するスライダの一端側に前記シリンダ室の内圧を作用させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のスライダの他端側に内圧を作用させる油室を管路によって互いに連通させ、前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダ室に差圧が生じたとき、前記スライダが移動して前記可変圧力制御弁の開弁圧力を高めることを特徴とするサスペンション装置。
  5. 前記可変圧力制御弁は、ディスクバルブであることを特徴とする請求項4に記載のサスペンション装置。
  6. 前記前後または左右の減衰力調整式油圧緩衝器のシリンダの差圧は、そのシリンダ上室の差圧であることを特徴とする請求項1、4または5のいずれかに記載のサスペンション装置。
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