JPH09222146A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器

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JPH09222146A
JPH09222146A JP5404296A JP5404296A JPH09222146A JP H09222146 A JPH09222146 A JP H09222146A JP 5404296 A JP5404296 A JP 5404296A JP 5404296 A JP5404296 A JP 5404296A JP H09222146 A JPH09222146 A JP H09222146A
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JP
Japan
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passage
valve
chamber
damping force
reservoir
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Application number
JP5404296A
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English (en)
Inventor
Akira Kashiwagi
明 柏木
Hiroyuki Ota
博之 太田
Takao Obara
隆夫 小原
Takashi Nezu
隆 根津
Masaaki Uchiyama
正明 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減衰力調整式油圧緩衝器において、伸び側と
縮み側で大小異なる種類の減衰力を設定でき、減衰力調
整弁の異常時にも充分な減衰力を発生させる。 【解決手段】 シリンダ2にピストン3を嵌装し、リザ
ーバ6を接続する。シリンダ上室2aとリザーバ6とを伸
び側および縮み側主通路11,12で連通させ、これらの通
路の接続部13を伸縮側通路14でシリンダ下室2bに連通さ
せる。伸縮側通路14に開閉弁26を設ける。開閉弁26が開
いた状態では、減衰力調整弁23によって、伸び側および
縮み側主通路11,12の流通抵抗を変化させ、伸び側およ
び縮み側の減衰力をそれぞれ調整して大小異なる減衰力
を得ることができる。減衰力調整弁23の異常時には、開
閉弁26を閉じることにより、伸縮側ともに伸び側および
縮み側主通路11,12双方の流通抵抗によって減衰力が発
生するので、減衰力調整弁23の調整位置にかかわらず充
分大きな減衰力が発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
懸架装置等に装着される減衰力調整式油圧緩衝器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の懸架装置に装着される
油圧緩衝器には、路面状況、走行状況等に応じて乗り心
地や操縦安定性をよくするために減衰力を適宜調整でき
るようにした減衰力調整式油圧緩衝器がある。
【0003】この種の油圧緩衝器は、一般に、油液を封
入したシリンダ内に、ピストンロッドが連結されたピス
トンを摺動可能に嵌装し、このピストンにより画成され
るシリンダ内の2室を主油液通路およびバイパス通路で
連通させ、主油液通路には大きな減衰力を発生させる減
衰力発生機構(オリフィス、ディスクバルブ等)を設
け、バイパス通路には小さな減衰力を発生させる減衰力
発生機構およびバイパス通路を開閉する減衰力調整弁を
設けた構成となっている。
【0004】この構成により、減衰力調整弁を開いた場
合、ピストンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動に
よってシリンダ内の油液が主にバイパス通路を流通して
伸び側、縮み側共に小さな減衰力を発生し、減衰力特性
はソフト特性となる。また、減衰力調整弁を閉じた場
合、ピストンロッドの伸縮にともなうピストンの摺動に
よって、シリンダ内の油液が主油液通路のみを流通して
伸び側、縮み側共に大きな減衰力を発生し減衰力特性は
ハード特性となる。このように、減衰力調整弁を開閉す
ることにより減衰力特性を切換えることができる。
【0005】そして、車両の通常走行時にはソフト側の
減衰力特性を選択することにより、路面の凹凸による振
動を吸収して乗り心地を向上させることができ、また、
旋回時、加速時、制動時および高速走行時にはハード側
の減衰力特性を選択することにより車体の姿勢変化を抑
えて操縦安定性を向上させることができる。さらに、減
衰力調整式油圧緩衝器にコントローラおよびアクチュエ
ータを組合せて、路面状況、走行状況等に応じてリアル
タイムで減衰力を自動的に切換えることにより、乗り心
地および操縦安定性を向上させるようにしたサスペンシ
ョン制御装置がある。
【0006】ところで、上記のようなサスペンション制
御装置においては、油圧緩衝器の減衰力特性を伸び側と
縮み側とで大小異なる種類の組合わせ(例えば、伸び側
がハード特性のとき縮み側はソフト特性、伸び側がソフ
ト特性のとき縮み側がハード特性の組合せ)を設定でき
るようにすることにより、路面状況、走行状況の変化に
対して迅速に適切な減衰力が得られ、乗り心地および操
縦安定性を効果的に向上させることができることが知ら
れている。
【0007】そこで、従来、伸び側と縮み側とで異なる
2系統のバイパス通路を設けるとともに、これらの流路
面積を調整する減衰力調整弁を設けて、シャッタまたは
スプール等の弁体の移動によって2系統のバイパス通路
の内の一方の流路面積を小としたとき他方の流路面積が
大となり、一方の流路面積を大としたとき他方の流路面
積が小となるようにすることにより、図19に示すよう
に、伸び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力特性
(弁体が位置P1にあるときには伸び側がソフト特性で縮
み側がハード特性となり、位置P2にあるときには伸び側
がハード特性で縮み側がソフト特性となる)を設定でき
るようにした減衰力調整式油圧緩衝器が種々提案されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の伸び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力特性を
設定できるようにした減衰力調整式油圧緩衝器では次の
ような問題がある。車両の懸架装置に装着される減衰力
調整式油圧緩衝器では、減衰力が調整不能となるフェイ
ルが発生した場合には、一般に、車両の操縦安定性を確
保する上で、油圧緩衝器の減衰力特性は、ハード側に固
定されることが望ましい。ところが、上記従来の減衰力
調整式油圧緩衝器では、作動油中に混入したゴミ、鉄粉
等の異物(いわゆるコンタミ)が減衰力調整弁の弁体の
摺動部に詰まるなどのフェイルによって、万一弁体が固
着した場合、伸び側または縮み側の少なくとも一方の減
衰力特性がソフト側で固定されることになるという問題
を生じる。特に、減衰力調整弁の弁体が図19中の位置P3
でロックされた場合、減衰力特性は伸び側、縮み側共に
ソフト側で固定されることになり、車両の操縦安定性を
確保する上で問題となる。
【0009】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、伸び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力を
設定することができ、かつ、フェイル時にも充分な減衰
力を確保することができる減衰力調整式油圧緩衝器を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、油液が封入されたシリンダと、油液およびガスが
封入されたリザーバと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌
装されて該シリンダ内を第1室と第2室とに画成するピ
ストンと、一端が該ピストンに連結され他端が前記第1
室を通って前記シリンダの外部へ延出されたピストンロ
ッドと、前記第1、第2室間を連通させる第1連通路
と、該第1連通路に設けられ前記第2室側から第1室側
への油液の流通のみを許容する第1逆止弁と、前記第2
室と前記リザーバとを連通させる第2連通路と、該第2
連通路に設けられ前記リザーバ側から第2室側への油液
の流通のみを許容する第2逆止弁と、前記第1室に接続
された伸び側通路と、前記伸び側通路に接続されて該伸
び側通路を前記リザーバに連通させる縮み側通路と、前
記伸び側通路と前記縮み側通路との接続部を前記第2室
に連通させる伸縮側通路と、前記伸び側通路および前記
縮み側通路の流通抵抗を一方が小のとき他方が大となり
一方が大のとき他方が小となるように調整可能な減衰力
調整弁とを備えた減衰力調整式油圧緩衝器において、請
求項1に係る発明は、前記伸縮側通路を開閉する開閉弁
を設けたことを特徴とする。
【0011】請求項2に係る発明は、前記第1、第2室
間を連通させる第1副連通路と、該第1副連通路に配置
され前記第1室側が所定圧力に達したとき開弁して圧油
を前記第2室側へリリーフする第1リリーフ弁と、前記
第2室と前記リザーバとを連通させる第2副連通路と、
該第2副連通路に配置され前記第2室側が所定圧力に達
したとき圧油を前記リザーバ側へリリーフする第2リリ
ーフ弁と、前記伸び側通路、前記縮み側通路および前記
伸縮側通路の流通を閉止可能な開閉弁とを設けたことを
特徴とする。
【0012】請求項3に係る発明は、前記第1室と前記
リザーバとを連通させる副連通路と、該副連通路に配置
され前記第1室側が所定圧力に達したとき圧油を前記リ
ザーバ側へリリーフするリリーフ弁と、前記伸び側通
路、前記縮み側通路および前記伸縮側通路の流通を閉止
可能な開閉弁とを設けたことを特徴とする。
【0013】請求項4に係る発明は、前記伸び側通路、
前記縮み側通路および前記伸縮側通路の流通を閉止可能
な開閉弁と、該開閉弁をバイパスして前記伸び側通路お
よび前記縮み側通路を介して前記第1室から前記リザー
バへの流通を可能とするバイパス油路と、該バイパス油
路に配置され上流側の圧力が所定圧力に達したとき圧油
を下流側へリリーフするリリーフ弁とを設けたことを特
徴とする。
【0014】請求項5に係る発明は、閉弁時に前記伸び
側通路および前記縮み側通路の流通抵抗を大きくする開
閉弁を設けたことを特徴と特徴とする。
【0015】また、請求項6に係る発明は、上記請求項
1ないし請求項5の各構成に加えて、減衰力調整弁の異
常を検知する異常検出手段と、該異常検出手段の検出に
基づいて前記減衰力調整弁の正常時には開閉弁を開き異
常時には開閉弁を閉じるコントローラとを備えているこ
とを特徴とする。
【0016】このように構成したことにより、開閉弁が
開いた状態では、ピストンロッドの伸び行程時には、第
1逆止弁が閉じて第1室側の油液が加圧されて伸び側通
路および伸縮側通路を通って第2室側へ流れ、減衰力調
整弁によって調整した伸び側通路の流通抵抗によって減
衰力が発生する。このとき、ピストンロッドがシリンダ
内から退出した分の油液がリザーバから第2逆止弁を開
いて第2室へ流れる。また、縮み行程時には、第1逆止
弁が開き第2逆止弁が閉じてピストンロッドがシリンダ
内に侵入した分だけシリンダ内の油液が加圧されて、第
2室から伸縮側通路および縮み側通路を通ってリザーバ
へ流れ、減衰力調整弁によって調整した縮み側通路の流
通抵抗によって減衰力が発生する。減衰力調整弁によっ
て、伸び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力特性の
組合せを設定することができる。
【0017】そして、請求項1の発明によれば、開閉弁
によって伸縮側通路を閉じた状態では、ピストンロッド
の伸縮行程時ともに、第1室側の油液が伸び側通路およ
び縮み側通路を通ってリザーバへ流れ、減衰力調整弁に
よって調整した伸び側通路および縮み側通路双方の流通
抵抗によって減衰力が発生する。
【0018】請求項2の発明によれば、開閉弁によって
伸び側通路、縮み側通路および伸縮側通路の流通を閉止
した状態では、伸び行程時には、第1室の油液が第1リ
リーフ弁を開いて第2室へ流れることにより第1リリー
フ弁の流通抵抗によって減衰力が発生する。また、縮み
行程時には、第2室の油液が第2リリーフ弁を開いてリ
ザーバへ流れることにより第2リリーフ弁の流通抵抗に
よって減衰力が発生する。
【0019】請求項3の発明によれば、開閉弁によって
伸び側通路、縮み側通路および伸縮側通路の流通を閉止
した状態では、伸縮行程時ともに、第1室の油液がリリ
ーフ弁を開いてリザーバへ流れることによりリリーフ弁
の流通抵抗によって減衰力が発生する。
【0020】請求項4の発明によれば、開閉弁によって
伸び側通路、縮み側通路および伸縮側通路の流通を閉止
した状態では、伸縮行程時ともに、第1室の油液がリリ
ーフ弁を開いてバイパス油路を介して伸び側通路および
縮み側通路を通ってリザーバへ流れることにより、主に
リリーフ弁の流通抵抗によって減衰力が発生する。
【0021】請求項5の発明によれば、開閉弁の閉弁時
には、伸び側通路および縮み側通路の流通抵抗が大きく
なる。
【0022】また、請求項6の発明によれば、上記請求
項1ないし請求項5の減衰力調整式油圧緩衝器におい
て、減衰力調整弁の正常時には開閉弁が開き、異常時に
は開閉弁が閉じる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0024】第1実施形態の減衰力調整式油圧緩衝器の
油圧回路について、図1を参照して説明する。図1に示
すように、減衰力調整式油圧緩衝器1は、油液が封入さ
れたシリンダ2内にピストン3が摺動可能に嵌装されて
おり、このピストン3によってシリンダ2内がシリンダ
上室2a(第1室)とシリンダ下室2b(第2室)の2室に
画成されている。ピストン3には、ピストンロッド4の
一端が連結されており、ピストンロッド4は、シリンダ
上室2aを通ってその他端側がシリンダ2の外部へ延出さ
れている。シリンダ下室2bには、シリンダ2の底部に設
けられたベースバルブ5を介して油液およびガスが封入
されたリザーバ6が接続されている。
【0025】ピストン3には、シリンダ上下室2a,2b間
を連通させる油路7(第1連通路)およびこの油路7の
シリンダ下室2b側からシリンダ上室2a側への油液の流通
のみを許容する逆止弁8(第1逆止弁)が設けられてい
る。また、ベースバルブ5には、シリンダ下室2bとリザ
ーバ6とを連通させる油路9(第2連通路)およびこの
油路9のリザーバ6側からシリンダ下室2b側への油液の
流通のみを許容する逆止弁10(第2逆止弁)が設けられ
ている。
【0026】シリンダ上室2aは、シリンダ2の外部に設
けられた伸び側主通路11(伸び側通路)および縮み側主
通路12(縮み側通路)によってリザーバ6に連通されて
いる。伸び側主通路11と縮み側主通路12との接続部13
は、伸縮側通路14によってシリンダ下室2bに連通されて
いる。そして、伸び側主通路11には、伸び側主減衰弁が
設けられ、その上流側に伸び側副減衰弁16が設けられて
いる。また、縮み側主通路12には、縮み側主減衰弁17が
設けられ、その上流側に縮み側副減衰弁18が設けられて
いる。
【0027】伸び側主通路11には、伸び側主減衰弁15を
バイパスしてその上流側(シリンダ上室2a側)と下流側
の接続部13とを連通させる伸び側副通路19(伸び側通
路)が接続されている。また、縮み側主通路12には、縮
み側主減衰弁17をバイパスしてその上流側と下流側(リ
ザーバ6側)とを連通させる縮み側副通路20(縮み側通
路)が接続されている。伸び側副通路19および縮み側副
通路20には、それぞれ固定オリフィス21,22が設けられ
ており、固定オリフィス21,22の下流側に減衰力調整弁
23が設けられている。
【0028】伸び側主減衰弁15および縮み側主減衰弁17
は、パイロット形圧力制御弁であり、パイロット管路2
4,25がそれぞれ伸び側副通路19および縮み側副通路20
の固定オリフィス21,22と減衰力調整弁23との間に接続
されている。そして、伸び側主減衰弁15および縮み側主
減衰弁17は、それらの上流側の油液の圧力を受けて開弁
してその開度に応じて減衰力を発生させ、また、パイロ
ット管路24,25から導入したパイロット圧の上昇にとも
なって開弁圧力が高くなるようになっている。
【0029】減衰力調整弁23は、電磁式比例流量制御弁
であり、ソレノイドへの通電電流応じてスプール等の弁
体を移動させることによって伸び側副通路19および縮み
側副通路20の流路面積を調整できるようになっている。
このとき、伸び側副通路19および縮み側副通路20の一方
の流通抵抗(流路面積)を小とすると他方が大となり、
また、一方の流路面積を大とすると他方が小となるよう
になっている。
【0030】伸び側副減衰弁16および縮み側副減衰弁18
は、それぞれディスクバルブ等の圧力制御弁16a ,18a
およびオリフィス16b ,18b からなり、圧力制御弁16a
,18a の開弁圧力は伸び側主減衰弁15および縮み側主
減衰弁17よりも低く設定されており、ピストン速度の低
速域において、減衰力の過度の低下および上昇を抑制し
て適度な減衰力が得られるようになっている。
【0031】伸縮側通路14には、開閉弁26が設けられて
いる。開閉弁26は、常閉の電磁式開閉弁であり、通常は
伸縮側通路14を閉じており、ソレノイドへの通電によっ
て伸縮側通路14を開くようになっている。減衰力調整弁
23および開閉弁26は、コントローラ27に電気的に接続さ
れている。そして、通常は、コントローラ27によって、
開閉弁26のソレノイドを通電状態として開閉弁26を開く
とともに、路面状況、車両走行状況等に応じてリアルタ
イムで減衰力調整弁23を自動的に切換えて乗り心地およ
び操縦安定性を向上させるように減衰力調整式油圧緩衝
器1の減衰力特性の自動制御を行うようになっている。
また、コントローラ27には、減衰力調整弁23の弁体の固
着等の作動不良(異常)を検出する異常検出回路28(異
常検出手段)が設けられている。そして、コントローラ
27は、異常検出回路28が減衰力調整弁23の作動不良を検
知したとき、閉閉弁26のソレノイドへの通電を停止して
開閉弁26を閉じるようになっている。
【0032】なお、異常検出回路28は、例えば次のよう
にして減衰力調整弁23の作動不良を検出することができ
る。減衰力調整弁23は、スプール、シャッタ等の弁体が
正常に作動している状態と固着等の作動不良の状態とで
は、図4に示すように、ソレノイドの電気的特性が異な
ることを利用して、ソレノイドへの通電電流を監視し
て、通電開始時t1からの検出電流の波形を正常時の電流
波形と比較することによって減衰力調整弁23の作動不良
を検出することができる。あるいは、減衰力調整弁23の
弁体の変位を検出するセンサ(図示せず)を設けて、弁
体の変位を検出することにより、減衰力調整弁23の作動
不良を直接検出することもできる。
【0033】以上のように構成した第1実施形態の作用
について次に説明する。
【0034】正常時には、コントローラ27によって、開
閉弁26のソレノイドが通電状態となっており、開閉弁26
が開いている。この状態では、ピストンロッド4の伸び
行程時には、ピストン3の移動にともないピストン3の
逆止弁8が閉じてシリンダ上室2a側の油液が加圧され、
伸び側主通路11、伸び側副通路19および伸縮側通路14を
通ってシリンダ下室2bへ流れる。このとき。シリンダ上
室2a側の圧力が伸び側主減衰弁15の開弁圧力に達する
と、伸び側主減衰弁15が開いて油液が伸び側副減衰弁16
からシリンダ下室2bへ直接流れる。また、ピストンロッ
ド4がシリンダ2内から退出した分の油液がリザーバ6
からベースバルブ5の逆止弁10を開いてシリンダ下室2b
へ流れる。
【0035】ピストン速度が小さく伸び側主減衰弁15の
開弁前では、減衰力調整弁23による縮み側副通路19の流
通抵抗(流路面積)に応じてオリフィス特性(減衰力が
ピストン速度の2乗にほぼ比例する)の減衰力が発生す
る。このとき、伸び側副減衰弁16によって、オリフィス
16b のオリフィス特性に加えて圧力制御弁16a のバルブ
特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)の減衰力
を発生させることにより、ピストン速度の低速域におい
て適度な減衰力を得ることができる。ピストン速度が大
きくなり、シリンダ上室2a側の圧力が上昇して伸び側主
減衰弁15が開くと、その開度に応じてバルブ特性の減衰
力が発生する。
【0036】そして、コントローラ27によってソレノイ
ドへの通電電流を調整して減衰力調整弁23による伸び側
通路19の流通抵抗(流路面積)を変化させることによ
り、オリフィス特性を直接調整するとともに、パイロッ
ト管路24から導入されるパイロット圧力を変化させて伸
び側主減衰弁15の開弁圧力を調整することができる。
【0037】一方、ピストンロッドの縮み行程時には、
ピストン3の移動にともない、ピストン3の逆止弁8が
開いてシリンダ上下室2a,2bがほぼ同圧力となり、ベー
スバルブ5の逆止弁10が閉じてピストンロッド4がシリ
ンダ2内に侵入した分の油液が加圧されて、シリンダ下
室2bから伸縮側通路14、縮み側主通路12および縮み側副
通路20を通ってリザーバ6へ流れる。このとき。シリン
ダ2内の圧力が縮み側主減衰弁17の開弁圧力に達する
と、縮み側主減衰弁17が開いて油液が縮み側副減衰弁18
からリザーバ6へ直接流れる。なお、シリンダ上下室2
a,2bがほぼ同圧力となるため、伸び側主通路11および
伸び側副通路19には油液の流れが生じない。
【0038】ピストン速度が小さく縮み側主減衰弁の開
弁前では、減衰力調整弁23による縮み側副通路20の流通
抵抗(流路面積)に応じてオリフィス特性の減衰力が発
生する。このとき、縮み側副減衰弁18によって、オリフ
ィス18b のオリフィス特性に加えて圧力制御弁18a のバ
ルブ特性の減衰力を発生させることにより、ピストン速
度の低速域において適度な減衰力を得ることができる。
ピストン速度が大きくなり、シリンダ2内の圧力が上昇
して縮み側主減衰弁17が開くと、その開度に応じてバル
ブ特性の減衰力が発生する。
【0039】そして、コントローラ27によってソレノイ
ドへの通電電流を調整して減衰力調整弁23による縮み側
通路20の流通抵抗(流路面積)を変化させることによ
り、オリフィス特性を直接調整するとともに、パイロッ
ト管路25から導入されるパイロット圧力を変化させて縮
み側主減衰弁17の開弁圧力を調整することができる。こ
のとき、減衰力調整弁23は、伸び側副通路19および縮み
側副通路20の一方の流通抵抗(流路面積)を小とすると
他方が大となり、また、一方の流通抵抗(流路面積)を
大とすると他方が小となるようになっているので、伸び
側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力特性の組合せを
設定することができる。図16中に、伸び側をハード特
性、縮み側をソフト特性とした場合(参照)および伸
び側をソフト特性、縮み側をハード特性とした場合(
参照)の減衰力特性を示す。
【0040】また、作動油中に混入したゴミ、鉄粉等の
異物(いわゆるコンタミ)が弁体の摺動部に詰まるなど
のフェイルによって減衰力調整弁23に作動不良が発生し
た場合、異常検出回路28が減衰力調整弁23の作動不良を
検出し、コントローラ27が開閉弁26のソレノイドへの通
電を停止することにより、開閉弁26を閉じて伸縮側通路
14を閉鎖する。
【0041】この状態では、ピストンロッド4の伸び行
程時には、伸び側主通路11を流れた油液は、さらに、縮
み側主通路12および縮み側通路20を通ってリザーバ6へ
流れる。これにより、伸び側副減衰弁16、伸び側主減衰
弁15および伸び側副通路19の減衰力調整弁23での絞りに
よる正常時の減衰力に加えて、縮み側副減衰弁18、縮み
側主減衰弁17および縮み側副通路20の減衰力調整弁23で
の絞りによる減衰力が発生するので、減衰力調整弁23の
弁体の固定位置にかかわらず充分大きな減衰力を発生さ
せることができる。
【0042】また、縮み行程時には、シリンダ2内の油
液は、シリンダ上室2aから伸び側主通路11、伸び側副通
路19、縮み側主通路12および縮み側副通路20を通ってリ
ザーバ6へ流れる。これにより、縮み側副減衰弁18、縮
み側主減衰弁17および縮み側副通路20の減衰力調整弁23
での絞りによる正常時の減衰力に加えて、伸び側副減衰
弁16、伸び側主減衰弁15および伸び側副通路19の減衰力
調整弁23での絞りによる減衰力が発生するので、減衰力
調整弁23の弁体の固定位置にかかわらず充分大きな減衰
力を発生させることができる。このようにして、減衰力
調整弁23の作動不良発生時に、ピストンロッド4の伸縮
行程時ともに充分大きな減衰力を発生させることがで
き、車両の操縦安定性を確保してフェイルセーフを達成
することができる。減衰力調整弁23の弁体が伸び側およ
び縮み側ともにソフトの状態で固着した場合の減衰力特
性を図16中にで示す。なお、断線等によりコントロー
ラ27が作動不能となった場合にも、ソレノイドへの通電
が停止して開閉弁26が閉じるので、同様に充分な減衰力
を確保することができる。
【0043】次に、上記第1実施形態の減衰力調整式油
圧緩衝器1のさらに具体的な構成を示す第1実施例につ
いて、図2および図3を参照して説明する。なお、図2
および図3においては、図1に示すものに対応する部分
には同一の番号を付し、コントローラおよび異常検出回
路については図示を省略してある。また、第1実施例で
は、上記第1実施形態で既に説明した部分については説
明を省略または簡略化する。
【0044】図2および図3に示すように、減衰力調整
式油圧緩衝器1は、シリンダ2の外側に外筒29が設けら
れた二重筒構造になっており、シリンダ2と外筒29との
間にリザーバ6が形成されている。シリンダ2内には、
ピストン3が摺動可能に嵌装されており、このピストン
3によってシリンダ2内がシリンダ上室2aとシリンダ下
室2bとの2つのシリンダ室に画成されている。ピストン
3には、ピストンロッド4の一端がナット30によって連
結されており、ピストンロッド4の他端側は、シリンダ
上室2aを通り、シリンダ2および外筒29の上端部に装着
されたロッドガイド31およびシール部材32に挿通されて
シリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ2の下端
部には、シリンダ下室2bとリザーバ6とを区画するベー
スバルブ5が設けられている。そして、シリンダ2内に
は油液が封入されており、リザーバ6内には油液および
ガスが封入されている。
【0045】ピストン3には、シリンダ上下室2a,2b間
を連通させる油路7およびこの油路7のシリンダ下室2b
側からシリンダ上室2a側への油液の流通を許容する逆止
弁8が設けられている。また、ベースバルブ5には、シ
リンダ下室2bとリザーバ6とを連通させる油路9および
この油路9のリザーバ6側からシリンダ下室2b側への油
液の流通を許容する逆止弁10が設けられている。
【0046】シリンダ2の中央部外周には、略円筒状の
通路部材33が嵌合されている。シリンダ2の上部外周に
は、アッパチューブ34が嵌合されて通路部材33に結合さ
れており、シリンダ2との間に環状油路35を形成してい
る。環状油路35は、シリンダ2の上端部付近の側壁に設
けられた油路36を介してシリンダ上室2aに連通されてい
る。また、シリンダ2の下部外周には、ロワチューブ37
が嵌合されて通路部材33に結合されており、シリンダ2
との間に環状油路38を形成している。環状油路38は、シ
リンダ2の下端部付近の側壁に設けられた油路39を介し
てシリンダ下室2bに連通されている。外筒29には、通路
部材33に対向させて接続プレート40が取付けられてい
る。接続プレート40および通路部材33には、環状油路3
5,38にそれぞれ連通する接続管41,42が挿通、嵌合さ
れている。さらに、接続プレート40には、リザーバ6に
連通する接続孔43が設けられている。
【0047】接続プレート40には、通路部材44を介して
減衰力発生機構45が取付けられている。減衰力発生機構
45のケース46には、通路部材44に設けられた油路47,4
8,49を介して接続管41,42および接続孔43にそれぞれ
連通する油路50,51,52が設けられている。そして、油
路36、環状油路35、接続管41、油路47、油路50および油
路51(接続部)によって伸び側通路が構成されている。
油路51、油路52、油路49および接続孔43によって縮み側
通路が構成されている。また、油路39、環状油路38、接
続管42、油路48および油路51によって伸縮側通路が構成
されている。
【0048】ケース46内には、油路50,51間の油液の流
動を制御して減衰力を発生させる伸び側主減衰弁15、伸
び側副減衰弁16および減衰力調整弁23(スプール弁)が
設けられており、ソレノイドアクチュエータ53(以下、
ソレノイド53という)によって、減衰力調整弁23のスプ
ール54(弁体)を操作して油路50,51間の流通抵抗(流
路面積を変化させてオリフィス特性を直接調整するとと
もに、パイロット圧を変化させて伸び側主減衰弁15の開
弁圧力を変化させることによってバルブ特性を調整でき
るようになっている。
【0049】また、ケース46内には、油路51,52間の油
液の流動制御して減衰力を発生させる縮み側主減衰弁1
7、縮み側副減衰弁18および伸び側と共用の減衰力調整
弁23が設けられており、アクチュエータ53というによっ
て、減衰力調整弁23のスプール54を操作して油路51,52
間の流通抵抗(流路面積)を変化させてオリフィス特性
を直接調整するとともに、パイロット圧を変化させて縮
み側主減衰弁17の開弁圧力を変化させることによってバ
ルブ特性を調整できるようになっている。
【0050】通路部材44には、油路48を開閉する開閉弁
26が設けられている。開閉弁26は、通常は、ばね55によ
り付勢力されたスプール56によって油路48を閉じてお
り、ソレノイドアクチュエータ57(以下、ソレノイド57
という)に通電することによりスプール56を移動させて
油路48を開くようになっている。
【0051】以上のように構成した第1実施例の作用に
ついて次に説明する。
【0052】正常時には、コントローラ27によって、開
閉弁26のソレノイド57が通電状態となっており、開閉弁
26が油路48を開いている。この状態では、ピストンロッ
ド4の伸び行程時には、ピストン3の移動にともない、
シリンダ上室2a側の油液が加圧され、油路36、環状油路
35、接続管41および油路47を通って減衰力発生機構45の
油路50へ流れ、伸び側主減衰弁15、伸び側副減衰弁16お
よび減衰力調整弁23の伸び側の流通抵抗(流路面積)に
よって減衰力を発生させ、さらに、油路51、油路48、接
続管42、環状油路38および油路39を通ってシリンダ下室
2bへ流れる。
【0053】そして、コントローラ27によってソレノイ
ド53への通電電流を調整してスプール54を移動させて減
衰力調整弁23の流通抵抗(流路面積)を調整することに
より、オリフィス特性を直接調整するとともに、パイロ
ット圧力を変化させ伸び側主減衰弁15の開弁圧力を変化
させてバルブ特性を調整することができる。
【0054】また、縮み行程時には、ピストン3の移動
にともない、シリンダ2内の油液が加圧されて、シリン
ダ下室2bから、油路39、環状油路38、接続管42および油
路48を通って減衰力発生機構45の油路51へ流れ、縮み側
主減衰弁17、縮み側副減衰弁18および減衰力調整弁23の
縮み側の流通抵抗(流路面積)によって減衰力を発生さ
せ、さらに、油路52、油路49および接続孔43を通ってリ
ザーバ6へ流れる。
【0055】そして、コントローラ27によてソレノイド
53への通電電流を調整してスプール54を移動させて減衰
力調整弁23の流通抵抗(流路面積)を調整することによ
り、オリフィス特性を直接調整するとともに、パイロッ
ト圧力を変化させ縮み側主減衰弁17の開弁圧力を変化さ
せてバルブ特性を調整することができる。このとき、減
衰力調整弁23は、伸び側および縮み側の一方の流通抵抗
(流路面積)を小とすると他方が大となり、また、一方
の流通抵抗(流路面積)を大とすると他方が小となるよ
うになっているので、伸び側と縮み側とで大小異なる種
類の減衰力特性の組合せを設定することができる。
【0056】また、減衰力調整弁23に作動不良が発生し
た場合、異常検出回路28が減衰力調整弁23の作動不良を
検出し、コントローラ27が開閉弁26のソレノイドへの通
電を停止することにより、開閉弁26を閉じて油路48を閉
鎖する。この状態では、ピストンロッド4の伸び行程時
には、減衰力発生機構45の油路51へ流れる油液は、さら
に、縮み側主減衰弁17、縮み側副減衰弁18および減衰力
調整弁23の縮み側の流通抵抗(流路面積)によって減衰
力を発生させ、油路52、油路49および接続孔43を通って
リザーバ6へ流れる。これにより、伸び側副減衰弁16、
伸び側主減衰弁15および減衰力調整弁23の伸び側の流通
抵抗(流路面積)による正常時の減衰力に加えて、縮み
側副減衰弁18、縮み側主減衰弁17および減衰力調整弁23
の縮み側の流通抵抗(流路面積)による減衰力が発生す
るので、減衰力調整弁23のスプール54の固定位置にかか
わらず充分大きな減衰力を発生させることができる。
【0057】また、縮み行程時には、シリンダ2内の油
液は、シリンダ上室2aから油路36、環状油路35、接続管
41および油路47を通って減衰力発生機構45の油路50へ流
れ、伸び側主減衰弁15、伸び側副減衰弁16および減衰力
調整弁23の伸び側の流通抵抗(流路面積)によって減衰
力を発生させ、さらに、縮み側主減衰弁17、縮み側副減
衰弁18および減衰力調整弁23の縮み側の流通抵抗(流路
面積)によって減衰力を発生させ、油路52、油路49およ
び接続孔43を通ってリザーバ6へ流れる。これにより、
縮み側副減衰弁18、縮み側主減衰弁17および減衰力調整
弁23の縮み側の流通抵抗(流路面積)による正常時の減
衰力に加えて、伸び側副減衰弁16、伸び側主減衰弁15お
よび減衰力調整弁23の伸び側の流通抵抗(流路面積)に
よる減衰力が発生するので、減衰力調整弁23の弁体の固
定位置にかかわらず充分大きな減衰力を発生させること
ができる。
【0058】このようにして、減衰力調整弁23の作動不
良発生時に、ピストンロッド4の伸縮行程時ともに充分
大きな減衰力を発生させることができ、車両の操縦安定
性を確保してフェイルセーフを達成することができる。
なお、本実施例の減衰力調整式油圧緩衝器1の減衰力特
性は上記第1実施形態と同様に図16に示すとおりであ
る。
【0059】次に本発明の第2実施形態について図5を
参照して説明する。なお、第2実施形態は、上記第1実
施形態に対してピストン、ベースバルブおよび開閉弁が
異なる以外は概して同様の構成であるから、以下、図1
に示すものと同様の部分には同一の番号を付して異なる
部分についてのみ詳細に説明する。
【0060】図5に示すように、第2実施形態の減衰力
調整式油圧緩衝器58では、ピストン3には、シリンダ上
下室2a,2b間を連通させる油路59(第1副連通路)が油
路7と並列に設けられており、油路59には、シリンダ上
室2a側の圧力が所定圧力に達したとき開弁して圧油をシ
リンダ下室2bへリリーフする常閉のリリーフ弁60(第1
リリーフ弁)が設けられている。また、ベースバルブ5
には、シリンダ下室2bとリザーバ6とを連通させる油路
61(第2副連通路)が油路9と並列に設けられており、
油路61には、シリンダ下室2b側の圧力が所定圧力に達し
たとき開弁して圧油をリザーバ6へリリーフする常閉の
リリーフ弁62(第2リリーフ弁)が設けられている。な
お、リリーフ弁60,62の開弁圧力は、伸び側主減衰弁15
および縮み側主減衰弁17の開弁圧力よりも充分大きく設
定されている。
【0061】また、伸び側主通路11の伸び側副減衰弁16
の上流側および伸縮側通路14に、開閉弁63が設けられて
いる。開閉弁63は、常閉の電磁式開閉弁であり、通常は
伸び側主通路11および伸縮側通路14を閉じており、コン
トローラ27によってソレノイドを通電状態とすることに
より、これらの通路を開くようになっている。
【0062】このように構成したことにより、正常時に
は、コントローラ27の出力信号によって開閉弁63が伸び
側主通路11および伸縮側通路14を開き、この状態での作
動は、図1に示す第1実施形態と全く同様である。
【0063】減衰力調整弁23の作動不良等によってコン
トローラ27によるソレノイドへの通電が停止すると、開
閉弁63が伸び側主通路11および伸縮側通路14を閉じる。
この状態では、伸び側主通路11、縮み側主通路12および
伸縮側通路14の流通が閉止されるので、ピストンロッド
4の伸び行程時には、シリンダ上室2a側の油液がリリー
フ弁60を開き、油路59を通ってシリンダ下室2b側へ流
れ、リリーフ弁60によって減衰力が発生する。このと
き、ピストンロッド4がシリンダ2内から退出した分の
油液がリザーバ6からベースバルブ5の逆止弁10を開い
てシリンダ下室2bへ流れる。
【0064】また、ピストンロッド4の縮み行程時に
は、ピストン3の逆止弁8が開き、ピストンロッド4が
シリンダ2内に侵入した分の油液がシリンダ下室2bから
ベースバルブ5のリリーフ弁62を開き、油路61を通って
リザーバ6へ流れ、リリーフ弁62によって減衰力が発生
する。
【0065】このように、減衰力調整弁23の作動不良時
時には、リリーフ弁60,62によって減衰力を発生させる
ことにより、減衰力調整弁23の弁体の位置にかかわらず
伸縮行程時ともに充分大きな減衰力を発生させることが
でき、車両の操縦安定性を確保してフェイルセーフを達
成することができる。減衰力調整式油圧緩衝器58の減衰
力特性を図17に示す。図17中、は伸び側をハード特
性、縮み側をソフト特性とした場合、は伸び側をソフ
ト特性、縮み側をハード特性とした場合を示し、は開
閉弁63を閉じた場合の減衰力特性を示している。
【0066】次に、上記第2実施形態の減衰力調整式油
圧緩衝器58のさらに具体的な構成を示す第2実施例につ
いて、図6を参照して説明する。なお、図6において
は、図5に示すものに対応する部分には同一の番号を付
し、コントローラおよび異常検出回路については図示を
省略してある。また、第2実施例は、図2および図3に
示す第1実施例に対して、ピストン、ベースバルブおよ
び開閉弁が異なる以外は概して同様の構成であるから、
図2および図3に示すものと同様の部分には同一の番号
を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0067】図6に示すように、第2実施例の減衰力調
整式油圧緩衝器58では、ピストン3には、シリンダ上下
室2a,2b間を連通させる油路59が油路7と並列に設けら
れており、油路59には、リリーフ弁60(ディスクバル
ブ)が設けられている。また、ベースバルブ5には、シ
リンダ下室2bとリザーバ6とを連通させる油路61が油路
9と並列に設けられており、油路61には、リリーフ弁62
(ディスクバルブ)が設けられている。
【0068】通路部材44には、油路47,48を開閉する開
閉弁63が設けられている。開閉弁63は、通常は、ばね64
により付勢力されたスプール65によって油路47,48を閉
じており、ソレノイドアクチュエータ66(以下、ソレノ
イド66という)に通電することによりスプール65を移動
させて油路47,48を開くようになっている。
【0069】このように構成したことにより、正常時に
は、コントローラ27の出力信号によって開閉弁63が油路
47,48を開き、この状態での作動は、図2および図3に
示す第1実施例と全く同様である。
【0070】減衰力調整弁23の作動不良等によってコン
トローラ27によるソレノイドへの通電が停止すると、開
閉弁63が油路47,48を閉じる。この状態では、上記第2
実施形態について説明したように、ピストンロッド4の
伸縮にともなってリリーフ弁60,62によって減衰力を発
生させることにより、減衰力調整弁23のスプール54の位
置にかかわらず伸縮行程時ともに充分大きな減衰力を発
生させることができ、車両の操縦安定性を確保してフェ
イルセーフを達成することができる。なお、本実施例の
減衰力調整式油圧緩衝器58の減衰力特性は上記第2実施
形態と同様に図17に示すとおりである。
【0071】次に本発明の第3実施形態について図7を
参照して説明する。なお、第3実施形態は、図5に示す
第2実施形態に対して油圧緩衝器本体が異なる以外は概
して同様の構成であるから、以下、図5に示すものと同
様の部分には同一の番号を付して異なる部分についての
み詳細に説明する。
【0072】第3実施形態の減衰力調整式油圧緩衝器67
の油圧緩衝器本体では、図5の第2実施形態に対して、
ピストン3の油路59およびリリーフ弁60とベースバルブ
5の油路61およびリリーフ弁62が省略され、代わりに、
シリンダ上室2aとリザーバ6とを連通させる油路68が設
けられており、油路68には、シリンダ上室2a側の圧力が
所定圧力に達したとき開弁して圧油をリザーバ6へリリ
ーフする常閉のリリーフ弁69が設けられている。なお、
リリーフ弁69の開弁圧力は、伸び側主減衰弁15および縮
み側主減衰弁17の開弁圧力よりも充分大きく設定されて
いる。
【0073】このように構成したことにより、正常時に
は、コントローラ27の出力信号によって開閉弁63が伸び
側主通路11および伸縮側通路14を開き、この状態での作
動は、図5に示す第2実施形態と全く同様である。
【0074】減衰力調整弁23の作動不良等によってコン
トローラ27によるソレノイドへの通電が停止すると、開
閉弁63が伸び側主通路11および伸縮側通路14を閉じる。
この状態では、伸び側主通路11、縮み側主通路12および
伸縮側通路14の流通が閉止されるので、ピストンロッド
4の伸び行程時には、ピストンの移動にともない、ピス
トン3の逆止弁8が閉じてシリンダ上室2a側の油液が加
圧されて、リリーフ弁69を開き、油路68を通ってリザー
バ6へ流れ、リリーフ弁69によって減衰力が発生する。
このとき、ピストンロッド4がシリンダ2内から退出し
た分の油液がリザーバ6からベースバルブ5の逆止弁10
を開いてシリンダ下室2bへ流れる。
【0075】また、ピストンロッド4の縮み行程時に
は、ピストン3の移動にともない、ピストン3の逆止弁
8が開くとともにベースバルブ5の逆止弁10が閉じて、
ピストンロッド4がシリンダ2内に侵入した分の油液が
シリンダ上室2aからリリーフ弁69を開いて油路68を通っ
てリザーバ6へ流れ、リリーフ弁69によって減衰力が発
生する。
【0076】このように、減衰力調整弁23の作動不良時
には、ピストンロッド4の伸縮行程時ともにリリーフ弁
69によって減衰力を発生させることにより、減衰力調整
弁23の弁体の位置にかかわらず伸縮行程時ともに充分大
きな減衰力を発生させることができ、車両の操縦安定性
を確保してフェイルセーフを達成することができる。な
お、本実施形態の減衰力調整式油圧緩衝器67の減衰力特
性は上記第2実施形態と同様に図17に示すとおりであ
る。
【0077】次に、上記第3実施形態の減衰力調整式油
圧緩衝器67のさらに具体的な構成を示す第3実施例につ
いて、図8ないし図10を参照して説明する。なお、図8
ないし図10においては、図6に示す第3実施形態に対応
する部分には同一の番号を付し、コントローラおよび異
常検出回路については図示を省略してある。また、第3
実施例は、図6に示す第2実施例に対して、油圧緩衝器
本体が異なる以外は概して同様の構成であるから、図6
に示すものと同様の部分には同一の番号を付して異なる
部分についてのみ詳細に説明する。
【0078】図8ないし図10に示すように、第3実施例
の減衰力調整式油圧緩衝器67では、図6の第2実施例に
対して、ピストン3の油路59およびリリーフ弁60とベー
スバルブ5の油路61およびリリーフ弁62が省略され、代
わりに、ロッドガイド31にシリンダ上室2aとリザーバ6
とを連通させる油路68が設けられており、油路68には、
リリーフ弁69が設けられている。リリーフ弁69は、図9
および図10に示すように、油路68を開閉するポペット70
と、ポペット70を閉弁位置へ付勢するばね71とばね71の
一端を支持するリテーナ72とからなり、通常は閉弁して
おり、油路68のシリンダ上室2a側の圧力が所定圧力に達
したとき開弁して圧油をリザーバ6へリリーフするよう
になっている。なお、リリーフ弁69の開弁圧力は、伸び
側主減衰弁15および縮み側主減衰弁17の開弁圧力よりも
充分大きく設定されている。
【0079】このように構成したことにより、正常時に
は、コントローラ27の出力信号によって開閉弁63が油路
47,48を開き、この状態での作動は、図6に示す第2実
施例と全く同様である。
【0080】減衰力調整弁23の作動不良等によってコン
トローラ27によるソレノイドへの通電が停止すると、開
閉弁63が油路47,48を閉じる。この状態では、上記第3
実施形態について説明したように、ピストンロッド4の
伸縮にともなってリリーフ弁69によって減衰力を発生さ
せることにより、減衰力調整弁23のスプール54の位置に
かかわらず伸縮行程時ともに充分大きな減衰力を発生さ
せることができ、車両の操縦安定性を確保してフェイル
セーフを達成することができる。なお、本実施例の減衰
力調整式油圧緩衝器58の減衰力特性は上記第3実施形態
と同様に図17に示すとおりである。
【0081】次に、図7に示す第3実施形態の変形例に
ついて図11および図12を参照して説明する。図11に示す
変形例は、図7に示すものに対して、開閉弁63によっ
て、伸び側主通路11に代えて縮み側主通路12を開閉する
ようになっている。また、図12に示す変形例は、図7に
示すものに対して、開閉弁63によって、伸縮側通路14に
代えて縮み側主通路12を開閉するようになっている。こ
れらの構成によっても、開閉弁63を閉じることにより、
伸び側主通路11、縮み側主通路12および伸縮側通路14を
閉鎖することができ、図7に示すものと同様に作動を行
うことができる。
【0082】次に本発明の第4実施形態について図13を
参照して説明する。なお、第4実施形態は、図7に示す
第3実施形態に対して、リリーフ弁の配置が異なる以外
は概して同様の構成であるから、以下、図7に示すもの
と同様の部分には同一の番号を付して異なる部分につい
てのみ詳細に説明する。
【0083】図13に示すように、第4実施形態の減衰力
調整式油圧緩衝器73では、図7に示す第3実施形態に対
して、油路68およびリリーフ弁69が省略されており、代
わりに、伸び側主通路11に、開閉弁63をバイパスするバ
イパス油路74が設けられ、バイパス油路74にリリーフ弁
75が設けられている。リリーフ弁75は、開閉弁63の上流
側の圧力が所定圧力に達したとき開弁して圧油を開閉弁
の下流側へリリーフするようになっている。また、リリ
ーフ弁75の開弁圧力は、伸び側主減衰弁15および縮み側
主減衰弁17の開弁圧力よりも充分大きく設定されてい
る。
【0084】このように構成したことにより、正常時に
は、コントローラ27の出力信号によって開閉弁63が伸び
側主通路11および伸縮側通路14を開き、この状態での作
動は、図7に示す第3実施形態と全く同様である。
【0085】減衰力調整弁23の作動不良等によってコン
トローラ27によるソレノイドへの通電が停止すると、開
閉弁63が伸び側主通路11および伸縮側通路14を閉じる。
この状態では、ピストンロッド4の伸縮行程時におい
て、図7に示す第3実施形態では、シリンダ2内の油液
がリリーフ弁69を開いて油路68を通ってリザーバ6へ流
れるのに対して、本実施形態の油圧緩衝器73では、リリ
ーフ弁75が開いてバイパス油路74によって開閉弁63がバ
イパスされるので、シリンダ2内の油液は、伸び側主通
路11、伸び側副通路19、縮み側主通路12および縮み側副
通路20を通ってリザーバ6へ流れる。このとき、主にリ
リーフ弁75によって減衰力が発生するので、減衰力調整
弁23の弁体の位置にかかわらず伸縮行程時ともに充分大
きな減衰力を発生させることができ、車両の操縦安定性
を確保してフェイルセーフを達成することができる。な
お、本実施形態の減衰力調整式油圧緩衝器73の減衰力特
性は上記第2実施形態と同様に図17に示すとおりであ
る。
【0086】次に、上記第4実施形態の変形例について
図14を参照して説明する。図14に示す変形例は、図13に
示すものに対して、開閉弁63によって、伸び側主通路11
に代えて縮み側主通路12を開閉するようになっている。
また、開閉弁63をバイパスするバイパス油路74は、縮み
側主通路12に設けられている。これらの構成によって
も、開閉弁63を閉じることにより、ピストンロッド4の
伸縮行程時に主にリリーフ75によって減衰力を発生させ
ることができ、図13に示すものと同様に作動を行うこと
ができる。
【0087】次に本発明の第5実施形態について図15を
参照して説明する。なお、第5実施形態は、図1に示す
第1実施形態に対して、開閉弁が異なる以外は概して同
様の構成であるから、以下、図1に示すものと同様の部
分には同一の番号を付して異なる部分についてのみ詳細
に説明する。
【0088】図15に示すように、第5実施形態の減衰力
調整式油圧緩衝器76では、図1に示すものに対して、伸
縮側通路14の開閉弁26が省略されおり、代わりに、伸び
側副通路19および縮み側副通路20のパイロット管路24,
25の接続部の下流側に開閉弁77が設けられている。開閉
弁77は、常閉の電磁式開閉弁であり、通常は伸び側副通
路19および縮み側副通路20を閉じており、コントローラ
27によってソレノイドを通電状態とすることにより、こ
れらの通路を開くようになっている。
【0089】このように構成したことにより、正常時に
は、コントローラ27の出力信号によって開閉弁77が伸び
側副通路19および縮み側副通路20を開き、この状態での
作動は、図1に示す第1実施形態と全く同様である。
【0090】減衰力調整弁23の作動不良等によってコン
トローラ27によるソレノイドへの通電が停止すると、開
閉弁77が伸び側副通路19および縮み側副通路20を閉じ
る。この状態では、パイロット管路24,25から導入され
るパイロット圧が最大となるので、伸び側主減衰弁15お
よび縮み側主減衰弁17の開弁圧力はハード側で固定され
るその流通抵抗が大きくなる。したがって、ピストンロ
ッド4の伸縮行程時ともに減衰力特性はハード側に固定
されことになり、減衰力調整弁23の弁体の位置にかかわ
らず伸縮行程時ともに充分大きな減衰力を発生させるこ
とができ、車両の操縦安定性を確保してフェイルセーフ
を達成することができる。
【0091】減衰力調整式油圧緩衝器76の減衰力特性を
図18に示す。図17中、は伸び側をハード特性、縮み側
をソフト特性とした場合、は伸び側をソフト特性、縮
み側をハード特性とした場合を示し、は開閉弁77を閉
じた場合の減衰力特性を示している。
【0092】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の減衰力調
整式油圧緩衝器よれば、開閉弁を開くことによって、減
衰力調整弁により調整した伸び側または縮み側通路の流
通抵抗によって減衰力を発生させ、伸び側と縮み側とで
大小異なる種類の減衰力特性の組合せを設定することが
できる。
【0093】そして、請求項1の発明によれば、開閉弁
を閉じることにより、伸び側および縮み側ともに、伸び
側通路および縮み側通路双方の流通抵抗によって減衰力
が発生するので、減衰力調整弁の調整位置にかかわらず
充分大きな減衰力を発生することができる。
【0094】請求項2の発明によれば、開閉弁を閉じる
ことにより、伸び側は第1リリーフ弁によって減衰力が
発生し、縮み側は第2リリーフ弁によって減衰力が発生
するので、減衰力調整弁の調整位置にかかわらず充分大
きな減衰力を発生することができる。
【0095】請求項3の発明によれば、開閉弁を閉じる
ことにより、伸縮側ともにリリーフ弁によって減衰力が
発生するので、減衰力調整弁の調整位置にかかわらず充
分大きな減衰力を発生することができる。
【0096】請求項4の発明によれば、開閉弁を閉じる
ことにより、伸縮側ともに主にリリーフ弁によって減衰
力が発生するので、減衰力調整弁の調整位置にかかわら
ず充分大きな減衰力を発生することができる。
【0097】請求項5の発明によれば、開閉弁を閉じる
ことにより、伸び側通路および縮み側通路の流通抵抗が
大きくなるので、減衰力調整弁の調整位置にかかわらず
充分大きな減衰力を発生することができる。
【0098】さらに、請求項5の発明によれば、減衰力
調整弁の正常時には開閉弁を開いて減衰力調整弁による
減衰力の調整を可能とし、異常時には開閉弁を閉じるこ
とにより、減衰力調整弁の調整位置にかかわらず充分大
きな減衰力を発生させることができる。
【0099】その結果、例えば車両の懸架装置に装着し
た場合に、減衰力調整弁の正常時には、開閉弁を開き、
適宜減衰力特性を調整して車両の乗り心地および操縦安
定性を向上させることができ、異常時には、開閉弁を閉
じることにより、減衰力調整弁の調整位置にかかわらず
充分大きな減衰力を発生させることができ、車両の操縦
安定性を確保してフェイルセーフを達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】図1の実施形態の具体的構成を示す第1実施例
の縦断面図である。
【図3】図2のA−A線による横断面図である。
【図4】図1の装置の減衰力調整弁の正常時および異常
時の電気的特性を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図6】図5の実施形態の具体的構成を示す第2実施例
の縦断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す回路図である。
【図8】図7の実施形態の具体的構成を示す第3実施例
の縦断面図である。
【図9】図8の装置のリリーフ弁装着部分の拡大図であ
る。
【図10】図9のB−B線による縦断面図である。
【図11】図7の実施形態の変形例を示す回路図であ
る。
【図12】図7の実施形態の他の変形例を示す回路図で
ある。
【図13】本発明の第4実施形態を示す回路図である。
【図14】図13の実施形態の変形例を示す回路図であ
る。
【図15】本発明の第5実施形態を示す回路図である。
【図16】図1および図2の装置の減衰力特性を示す図
である。
【図17】図5ないし図8および図11ないし図14の装置
の減衰力特性を示す図である。
【図18】図15の装置の減衰力特性を示す図である。
【図19】伸び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力
特性を設定可能な減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力特性
の一例を示す図である。
【符号の説明】
1,58,67,73,76 減衰力調整式油圧緩衝器 2 シリンダ 2a シリンダ上室(第1室) 2b シリンダ下室(第2室) 3 ピストン 4 ピストンロッド 6 リザーバ 7 油路(第1連通路) 8 逆止弁(第1逆止弁) 9 油路(第2連通路) 10 逆止弁(第2逆止弁) 11 伸び側主通路(伸び側通路) 12 縮み側主通路(縮み側通路) 13 接続部 14 伸縮側通路 19 伸び側副通路(伸び側通路) 20 縮み側副通路(縮み側通路) 23 減衰力調整弁 26,63,77 開閉弁 27 コントローラ 28 異常検出回路(異常検出手段) 59 油路(第1副連通路) 60 リリーフ弁(第1リリーフ弁) 61 油路(第2副連通路) 62 リリーフ弁(第2リリーフ弁) 68 油路(副連通路) 69 リリーフ弁 74 バイパス油路 75 リリーフ弁
フロントページの続き (72)発明者 根津 隆 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 内山 正明 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、油液およ
    びガスが封入されたリザーバと、前記シリンダ内に摺動
    可能に嵌装されて該シリンダ内を第1室と第2室とに画
    成するピストンと、一端が該ピストンに連結され他端が
    前記第1室を通って前記シリンダの外部へ延出されたピ
    ストンロッドと、前記第1、第2室間を連通させる第1
    連通路と、該第1連通路に設けられ前記第2室側から第
    1室側への油液の流通のみを許容する第1逆止弁と、前
    記第2室と前記リザーバとを連通させる第2連通路と、
    該第2連通路に設けられ前記リザーバ側から第2室側へ
    の油液の流通のみを許容する第2逆止弁と、前記第1室
    に接続された伸び側通路と、前記伸び側通路に接続され
    て該伸び側通路を前記リザーバに連通させる縮み側通路
    と、前記伸び側通路と前記縮み側通路との接続部を前記
    第2室に連通させる伸縮側通路と、前記伸び側通路およ
    び前記縮み側通路の流通抵抗を一方が小のとき他方が大
    となり一方が大のとき他方が小となるように調整可能な
    減衰力調整弁とを備えた減衰力調整式油圧緩衝器におい
    て、 前記伸縮側通路を開閉する開閉弁を設けたことを特徴と
    する減衰力調整式油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 油液が封入されたシリンダと、油液およ
    びガスが封入されたリザーバと、前記シリンダ内に摺動
    可能に嵌装されて該シリンダ内を第1室と第2室とに画
    成するピストンと、一端が該ピストンに連結され他端が
    前記第1室を通って前記シリンダの外部へ延出されたピ
    ストンロッドと、前記第1、第2室間を連通させる第1
    連通路と、該第1連通路に設けられ前記第2室側から第
    1室側への油液の流通のみを許容する第1逆止弁と、前
    記第2室と前記リザーバとを連通させる第2連通路と、
    該第2連通路に設けられ前記リザーバ側から第2室側へ
    の油液の流通のみを許容する第2逆止弁と、前記第1室
    に接続された伸び側通路と、前記伸び側通路に接続され
    て該伸び側通路を前記リザーバに連通させる縮み側通路
    と、前記伸び側通路と前記縮み側通路との接続部を前記
    第2室に連通させる伸縮側通路と、前記伸び側通路およ
    び前記縮み側通路の流通抵抗を一方が小のとき他方が大
    となり一方が大のとき他方が小となるように調整可能な
    減衰力調整弁とを備えた減衰力調整式油圧緩衝器におい
    て、 前記第1、第2室間を連通させる第1副連通路と、該第
    1副連通路に配置され前記第1室側が所定圧力に達した
    とき開弁して圧油を前記第2室側へリリーフする第1リ
    リーフ弁と、前記第2室と前記リザーバとを連通させる
    第2副連通路と、該第2副連通路に配置され前記第2室
    側が所定圧力に達したとき圧油を前記リザーバ側へリリ
    ーフする第2リリーフ弁と、前記伸び側通路、前記縮み
    側通路および伸縮側通路の流通を閉止可能な開閉弁とを
    設けたことを特徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。
  3. 【請求項3】 油液が封入されたシリンダと、油液およ
    びガスが封入されたリザーバと、前記シリンダ内に摺動
    可能に嵌装されて該シリンダ内を第1室と第2室とに画
    成するピストンと、一端が該ピストンに連結され他端が
    前記第1室を通って前記シリンダの外部へ延出されたピ
    ストンロッドと、前記第1、第2室間を連通させる第1
    連通路と、該第1連通路に設けられ前記第2室側から第
    1室側への油液の流通のみを許容する第1逆止弁と、前
    記第2室と前記リザーバとを連通させる第2連通路と、
    該第2連通路に設けられ前記リザーバ側から第2室側へ
    の油液の流通のみを許容する第2逆止弁と、前記第1室
    に接続された伸び側通路と、前記伸び側通路に接続され
    て該伸び側通路を前記リザーバに連通させる縮み側通路
    と、前記伸び側通路と前記縮み側通路との接続部を前記
    第2室に連通させる伸縮側通路と、前記伸び側通路およ
    び前記縮み側通路の流通抵抗を一方が小のとき他方が大
    となり一方が大のとき他方が小となるように調整可能な
    減衰力調整弁とを備えた減衰力調整式油圧緩衝器におい
    て、 前記第1室と前記リザーバとを連通させる副連通路と、
    該副連通路に配置され前記第1室側が所定圧力に達した
    とき圧油を前記リザーバ側へリリーフするリリーフ弁
    と、前記伸び側通路、前記縮み側通路および前記伸縮側
    通路の流通を閉止可能な開閉弁とを設けたことを特徴と
    する減衰力調整式油圧緩衝器。
  4. 【請求項4】 油液が封入されたシリンダと、油液およ
    びガスが封入されたリザーバと、前記シリンダ内に摺動
    可能に嵌装されて該シリンダ内を第1室と第2室とに画
    成するピストンと、一端が該ピストンに連結され他端が
    前記第1室を通って前記シリンダの外部へ延出されたピ
    ストンロッドと、前記第1、第2室間を連通させる第1
    連通路と、該第1連通路に設けられ前記第2室側から第
    1室側への油液の流通のみを許容する第1逆止弁と、前
    記第2室と前記リザーバとを連通させる第2連通路と、
    該第2連通路に設けられ前記リザーバ側から第2室側へ
    の油液の流通のみを許容する第2逆止弁と、前記第1室
    に接続された伸び側通路と、前記伸び側通路に接続され
    て該伸び側通路を前記リザーバに連通させる縮み側通路
    と、前記伸び側通路と前記縮み側通路との接続部を前記
    第2室に連通させる伸縮側通路と、前記伸び側通路およ
    び前記縮み側通路の流通抵抗を一方が小のとき他方が大
    となり一方が大のとき他方が小となるように調整可能な
    減衰力調整弁とを備えた減衰力調整式油圧緩衝器におい
    て、 前記伸び側通路、前記縮み側通路および前記伸縮側通路
    の流通を閉止可能な開閉弁と、該開閉弁をバイパスして
    前記伸び側通路および前記縮み側通路を介して前記第1
    室から前記リザーバへの流通を可能とするバイパス油路
    と、該バイパス油路に配置され上流側の圧力が所定圧力
    に達したとき圧油を下流側へリリーフするリリーフ弁と
    を設けたことを特徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。
  5. 【請求項5】 油液が封入されたシリンダと、油液およ
    びガスが封入されたリザーバと、前記シリンダ内に摺動
    可能に嵌装されて該シリンダ内を第1室と第2室とに画
    成するピストンと、一端が該ピストンに連結され他端が
    前記第1室を通って前記シリンダの外部へ延出されたピ
    ストンロッドと、前記第1、第2室間を連通させる第1
    連通路と、該第1連通路に設けられ前記第2室側から第
    1室側への油液の流通のみを許容する第1逆止弁と、前
    記第2室と前記リザーバとを連通させる第2連通路と、
    該第2連通路に設けられ前記リザーバ側から第2室側へ
    の油液の流通のみを許容する第2逆止弁と、前記第1室
    に接続された伸び側通路と、前記伸び側通路に接続され
    て該伸び側通路を前記リザーバに連通させる縮み側通路
    と、前記伸び側通路と前記縮み側通路との接続部を前記
    第2室に連通させる伸縮側通路と、前記伸び側通路およ
    び前記縮み側通路の流通抵抗を一方が小のとき他方が大
    となり一方が大のとき他方が小となるように調整可能な
    減衰力調整弁とを備えた減衰力調整式油圧緩衝器におい
    て、 閉弁時に前記伸び側通路および前記縮み側通路の流通抵
    抗を大きくする開閉弁を設けたことを特徴と特徴とする
    減衰力調整式油圧緩衝器。
  6. 【請求項6】 減衰力調整弁の異常を検知する異常検出
    手段と、該異常検出手段の検出に基づいて前記減衰力調
    整弁の正常時には開閉弁を開き異常時には開閉弁を閉じ
    るコントローラとを備えていることを特徴とする請求項
    1ないし請求項6のいずれかに記載の減衰力調整式油圧
    緩衝器。
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