JP4394896B2 - コンパクト容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器本体と蓋体とを開閉自在にヒンジ結合してなるコンパクト容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のコンパクト容器としては、例えば、特許文献1に記載されたものがあった。
このコンパクト容器は、図15に示す如く、容器本体60とその上面を閉塞する蓋体61とがそれぞれの後部で枢着されており、容器本体60と蓋体61との前面には両者60,61を係合保持状態とする係合手段62が設けられている。また、容器本体60の前部には案内傾斜面63が形成され、蓋体61の前面から垂下するように設けられた傾斜面係合部64と係合するようになっている。
【0003】
前記蓋体61は左右方向にスライド可能であって、容器本体60に対して偏倚させた場合に前記係合手段62は係合解除状態となると共に、傾斜面係合部64が案内傾斜面63上を摺動しつつ上昇することで、蓋体61は開方向に案内されて浮き上がるようになっていた。
【0004】
【特許文献1】
実開平2−51814号公報 (第4図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるコンパクト容器は、蓋体61のスライドによる偏倚量が大きすぎた場合、図15のように、閉蓋時に傾斜面係合部64が容器本体周縁部65に突き当たり、スムーズな閉動作が行えないことがあった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、閉蓋完了時までに蓋体を係合位置に移動させ、スムーズな閉蓋動作が行えるようにしたコンパクト容器を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明における課題解決のための技術的手段は、蓋体がこの蓋体の蝶番部と容器本体の蝶番保持部とを介して容器本体に開閉自在にヒンジ結合され、係合位置で蓋体を容器本体に係合保持すると共に、係合位置から左右方向に偏倚した係合解除位置に蓋体をスライドさせ係合解除可能とする係合手段を備えるコンパクト容器において、
前記スライド時に蓋体が開方向に案内されて動くように、前記係合手段は、前記容器本体に備えられた案内傾斜面と、前記蓋体に形成されて前記案内傾斜面上を摺動しつつ上昇する掛止片とを有し、閉蓋完了時までに蓋体を係合位置に移動させる戻し手段が、前記蝶番部と蝶番保持部との間に、前記係合手段とは別に設けられており、前記戻し手段は、前記蝶番部又は蝶番保持部の一方に設けられた被ガイド部と、前記蝶番部又は蝶番保持部の他方に設けられ且つ蓋体の開閉動作にしたがって被ガイド部を案内する戻し傾斜面を有するガイド部とを有しており、前記被ガイド部は、閉蓋時において前記係合手段が前記係合保持状態となる前に、戻し傾斜面に到達して係合する位置に設けられていることを特徴とする。
【0007】
この技術的手段によれば、コンパクト容器において、閉蓋完了時までに蓋体が容器本体と係合する係合位置に、スムーズに蓋体を移動させ、蓋体で容器体本体上面を閉塞することができるようになる。また、蓋体をスライドした際に、蓋体の傾斜面係合部が容器本体の案内傾斜面上を摺動しつつ上昇するために、蓋体が開方向に案内されて浮き上がるように動くことになる。
【0008】
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記蓋体の後部に蝶番部を設け、容器本体の後部に蝶番部より幅広で且つ蝶番部を保持する蝶番保持部を設け、前記蝶番部を幅方向軸心周り回動自在で且つ前記スライドを許容するように蝶番保持部に連結することで蓋体と容器本体とがヒンジ結合しており、前記戻し手段は、蝶番部に設けられた被ガイド部と、容器本体に設けられ且つ蓋体の開閉動作にしたがって被ガイド部を案内することで蓋体を係合位置に移動させるガイド部とを有することを特徴とする。
【0009】
この技術的手段によれば、蓋体の蝶番部が、蝶番保持部に幅方向軸心周り回動自在で且つ幅方向スライド自在に連結され、蓋体と容器本体とが前記スライドを許容するようにヒンジ結合されることになる。
加えて、開閉動作と共に、蝶番部に設けられた被ガイド部が容器本体に設けられたガイド部により案内されることで、蓋体を前記係合位置にスムーズに移動させることが可能となる。
【0010】
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記被ガイド部は、蝶番部の左右方向略中央に設けられた突起であり、ガイド部は容器本体の後部で幅方向略中央に設けられ且つ閉動作にしたがって前記被ガイド部を摺動させ案内する戻し傾斜面を有することを特徴とする。
この技術的手段によれば、蓋体の閉動作時に、突起である被ガイド部がガイド部の有する戻し傾斜面を摺動することで、蓋体が係合位置に滑らかに移動するようになる。
【0011】
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記ガイド部は2つの戻し傾斜面を有しており、前記戻し傾斜面を正面視で上方拡開するように形成していることを特徴とする。
この技術的手段によれば、上方拡開した2つの戻し傾斜面のいずれか一方にガイド突起が係合し摺動することで、左右どちらの方向に偏倚した蓋体であっても、係合位置に滑らかに移動させることができるようになる。
【0012】
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記蓋体の後部に蝶番部を設け、容器本体の後部に蝶番部より幅広で且つ蝶番部を保持する蝶番保持部を設け、前記蝶番部を幅方向軸心周り回動自在で且つ前記スライドを許容するように蝶番保持部に連結することで蓋体と容器本体とがヒンジ結合しており、前記戻し手段は、蓋体を係合位置に向けて付勢する弾性体を蝶番部と蝶番保持部との間に有することを特徴とする。
【0013】
この技術的手段によれば、蝶番部と蝶番保持部との間に設けられた弾性体が、確実に蓋体を係合位置に向けて付勢するようになると共に、使用者の目に触れる部分に戻し手段が形成されず、見栄えのよいコンパクト容器とすることが可能となる。
また、本発明における課題解決のための技術的手段は、前記案内傾斜面を容器本体の上面に設け、前記傾斜面係合部を蓋体の下面に設け且つ案内傾斜面に面接する傾斜面とすることを特徴とする。
【0014】
この技術的手段によれば、容器本体の上面に設けられた案内傾斜面上を、蓋体の下面に設けられた傾斜面である傾斜面係合部がスライドすることで、蓋体が開方向に案内されて浮き上がるように動くことになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるコンパクト容器の第1実施形態を図に基づいて説明する。
本実施形態で例示するコンパクト容器は化粧品等を収納するものであり、図1に示すように、容器本体2と、この容器本体2の上面4を閉塞する蓋体3とを有し、両者は後部でヒンジ結合されると共に、蓋体3は容器本体2の上面4を開閉する方向に揺動自在となっている。
【0016】
コンパクト容器1の前部には、容器本体2の上面4に覆い被さった蓋体3を容器本体2に係合保持させる係合手段5を有しており、この係合手段5を解除して、蓋体3を図1の矢印Oのように前面から持ち上げることで、蓋体3を開ける(開蓋する)ことが可能となっている。
なお、発明の実施の形態の説明においては、図1に示す如く、矢印A方向を前後方向、矢印B方向を左右方向(幅方向)と呼ぶ。また、矢印Cの方向を蓋体3の閉方向、矢印Oを開方向と呼ぶ。
【0017】
図1、図2に示すように、前記蓋体3は平面視略矩形であり、容器本体2の上面4に対面する側(下面)8には周縁部9が突設され、蓋体3の後部には容器本体2と連結するための蝶番部10が垂下するように形成されている。
この蝶番部10の幅方向両側には、非円形の嵌合穴11が形成されており、左右両方から後述の連結部材12が出退自在に挿入されている。当該嵌合穴11は非円形であるため、挿入された連結部材12は蝶番部10に対して回動不能である。
【0018】
蓋体下面8であってその前部で且つ略中央には、傾斜面係合部である掛止片29が垂下するように設けられ、その先端は外側に鉤型に突出した係合部14となっている。この係合部14が後述する容器本体の被係合部15と係合することで、容器本体2と蓋体3とを係合保持する係合手段5が構成される。
蓋体下面8側の略中央には、鏡16が設けられており、使用者が化粧をする際の便宜を図るようにしている。
【0019】
一方、容器本体2は平面視略矩形であり、前記蓋体3と略同一の大きさ(略合同)を有しており、その中央には、ファンデーション、アイシャドー、口紅等の化粧品等を充填可能な収納凹部18が形成され、その周囲は周縁部19となっている。
容器本体2の後部で且つ幅方向略中央には、蝶番部10が嵌り込む蝶番保持部20が形成されている。この蝶番保持部20は、容器本体2の後部で左右両側から後方に突出する突出部21と、この突出部21に挟まれた凹状部22とから形成されている。この凹状部22の幅方向の長さ、すなわち前記突出部21の幅方向内側の側壁(内側壁)23間の距離は、蝶番部10の幅より大きくなっていると共に、凹状部22の深さは蝶番部10が嵌り込み可能なものとなっている。
【0020】
凹状部22を形成している容器本体2の後部側壁(後側壁)24には、後述のガイド部32が形成されている。
容器本体前部の周縁部19でその略中央には、前記係合部14に係合して、蓋体3を容器本体2に係合保持可能とする被係合部15が突設されている。
詳しくは、周縁部19にくぼみ25(下方向きの凹部)が形成され、このくぼみ25内の左右側には、蓋体3(蓋体3の有する掛止片29)を開方向に案内する上方拡開の2つの案内傾斜面26が形成されており、この案内傾斜面26の下端側で且つくぼみ25内の前側に被係合部15が突設されている。
【0021】
蓋体3は容器本体2に、図2に示す如く連結している。すなわち、蝶番部10の左右両側の嵌合穴11には、蓋体3と容器本体2とを連結する連結部材12が嵌り込んでおり、その連結部材12の左右外側の摺動面27が内側壁23に接するように、蝶番部10は蝶番保持部20に嵌め込まれている。
その上で、容器本体2の突出部21を介して連結ピン部材28が連結部材12の左右方向軸心に嵌通されている。
【0022】
これにより、蓋体3は、連結ピン部材28の軸周り回動自在に容器本体2へ連結されることになる。ゆえに、蓋体3は開方向や閉方向に揺動自在で、容器本体2の上面4を上方から閉塞する閉蓋状態と、図1の実線や2点鎖線で示される開蓋状態とに切換自在となっている。
連結部材12は蝶番部10に対して幅方向に出退自在であり、且つ蝶番保持部20は蝶番部10に比べて幅広であって、前記連結部材12は連結ピン部材28で突出部21と接する位置を保持されるようになっているため、図4に示す如く、蝶番部10は内側壁23間に亘ってスライド可能な状態となっている。そのため、蓋体3は容器本体上面4を矢印Sのように左右方向いずれにも摺動可能となっている。
【0023】
コンパクト容器1を開蓋する、すなわち係合保持状態を解除するには、図5、図9に示す如く、蓋体3を左右方向にスライドさせるようにする(係合解除位置Y)。すると、係合部14が被係合部15の横の方にずれつつ、掛止片29の弾性変形によって被係合部15を乗り越えることにより、両者14,15の係合が解除されることになる。
【0024】
さらに、蓋体3の掛止片29が案内傾斜面26上を摺動しつつ上方へ移動して、蓋体3は浮き上がるように開方向へ開くことになる。蓋体3を左右方向のいずれかにスライドさせ、蓋体3が若干持ち上がるようにし係合解除させることで、コンパクト容器使用時の高級感を醸し出すことが可能となる。したがって、蓋体3と容器本体2との間に爪を差し入れて蓋体3を持ち上げるようにする必要がなくなり、使用者は自然に持ち上がった蓋体3を操作すればよいことになる。
【0025】
しかしながら、前記蓋体3のスライド量(偏倚量)が大きい場合には、図15の従来例に示すように、蓋体を閉める時、掛止片29の先端が周縁部19に突き当たりスムーズな閉蓋動作が行えなくなる。このような状況は、単に使い勝手悪いばかりではなく、高級感やスムーズな使用感を醸し出すことが重要な化粧品向けのコンパクト容器1において、甚だ問題である。
【0026】
本実施形態では、上記問題を解消するべく、閉蓋完了時までに、蓋体3を前記係合位置Xに自動的に移動させるための戻し手段31を備えている。
すなわち、前記戻し手段31はガイド部32とこのガイド部32で案内される被ガイド部33とを有しており、蓋体蝶番部10の幅方向略中央部には、被ガイド部であるガイド突起33が設けられている。また、蝶番保持部20の後側壁24の幅方向中央部には、前記ガイド突起33を案内するガイド部32が設けられている。
【0027】
ガイド部32は、図6に示すように、2つの戻し傾斜面35を有しており、正面視で上方拡開するように形成されている。この戻し傾斜面35の下端は容器本体2の幅方向略中央に位置するようになっている。
ガイド突起33は、閉蓋時において係合手段5が作動する前に、戻し傾斜面35に到達する位置に設けられている。本実施形態の場合は、蓋体3が容器本体上面4に対して側面視で略45度ぐらいの傾きの時に、ガイド突起33が戻し傾斜面35に係合する位置に設けられている。
【0028】
蓋体3を閉方向に移動させると、ガイド突起33が左右いずれかの戻し傾斜面35上を摺動し、その下端側へ移動するように案内され、容器本体2の幅方向略中央に移動するようになる。したがって、係合手段5が作動する前に、蓋体3を係合位置Xすなわち容器本体2に平面視で重なり合う位置に自動的に移動させ得るものとなっている。
【0029】
すなわち、左右方向に偏倚していた蓋体3は、閉動作にしたがって、その偏倚が零となる係合位置Xに移動し、スムーズに容器本体2を閉塞可能となる。蓋体3の掛止片29が容器本体2の周縁部19に突きあたり、係合手段5の係合に不具合が生じるような状況を回避することが可能となる。
本実施形態のコンパクト容器1の動作について、図3〜図9に基づいて、以下説明する。
【0030】
閉蓋状態にある蓋体3を開ける場合は、まず、蓋体3を左右方向いずれか一方にスライドさせるようにする。すると、図5、図9に示すように、コンパクト容器1の前部に設けられている係合手段5が解除される。すなわち蓋体3の有する係合部14が容器本体2の被係合部15からはずれることになる。さらに、掛止片29が案内傾斜面26(図3では右側)上を摺動しつつ上昇するため、蓋体3が浮き上がり、開蓋状態となる。
【0031】
案内傾斜面26は左右両側に設けられているため、蓋体3は左右方向どちらでもスライド可能であり、右利き、左利きに左右されず万人にとって使いやすいものとなっている。
その後、蓋体3を指で保持し、開方向へ移動させることにより、容器本体2の上面4が非閉塞状態となり、化粧品等の内容物を取り出すことが可能となる。
【0032】
内容物を取り出した後、蓋体3を閉めるときは、蓋体3を閉方向に移動させる。その際、図6、図7に示す如く、蝶番部10の回動に伴い、ガイド突起33がガイド部32に嵌り込むようになる。ガイド部32に嵌り込んだガイド突起33は、ガイド部32の有する戻し傾斜面35(図6では左側)上を摺動しつつ下方に降りてゆき、ガイド突起33は平面視で幅方向略中心へと移動するようになる。
【0033】
これにより、容器本体2に対して左右に偏倚していた蓋体3(図中の実線)は係合位置X(図中の2点鎖線)に自動的に戻ることとなる。
その後、掛止片29が案内傾斜面26にスムーズに当接して摺動しつつ下方へ移動し、係合部14が被係合部15上を乗り越えて係合するようになり、図8に示す如く、蓋体3が容器本体上面4を閉塞した状態で係合保持されることとなる。
【0034】
この係合部14と被係合部15の係合状態は、通常の振動等では解除不可能なものとなっていると共に、図5や図9からわかるように、掛止片29の左右側に近接して案内傾斜面26が形成されているため、蓋体3は容易には左右方向へスライドできず、不用意に蓋体3が開くことが防止されるようになっている。
さらに、左右両側の戻し傾斜面35により、蓋体3が左右どちらに偏倚していても、閉蓋完了時までに、蓋体3の中心と容器本体2の中心とが一致する係合位置Xに蓋体3を移動させることが可能となっている。
【0035】
なお、戻し手段31は、閉動作で被ガイド部33がガイド部32に係合するようになっているが、開動作で両者が係合し蓋体3を係合位置Xに移動させるものであってもよい。
また、前記戻し手段31は、本実施形態とは逆に、蝶番保持部20の後側壁24の幅方向中央部に被ガイド部であるガイド突起33を有し、蓋体蝶番部10の幅方向略中央部に前記ガイド突起33を案内するガイド部32(戻し傾斜面35)を有するようにしても何ら問題はない。
【0036】
本発明にかかるコンパクト容器1の第2実施形態について述べる。
本実施形態は、図10に示す如く、蝶番部10の嵌合穴11にコイルバネ等の弾性体38を挿入した上で、連結部材12を出退自在に挿入して戻し手段31を構成しており、第1実施形態と大きく異なっている。他の構成は第1実施形態と略同一である。
【0037】
例えば、図11に示すように、蓋体3を背面視で左方向にスライドさせた場合、蝶番部10が背面視で左に移動し、左側の嵌合穴11の底部が連結部材12に近づき、弾性体38が圧縮(収縮)されることになる。この弾性体38の付勢力(復元力)で、蓋体3は係合位置Xに押し戻されるようになる。
ゆえに、スライド後、蓋体3を保持している指を離した途端に、戻し手段31は作用し蓋体3は瞬時に係合位置Xに自動で戻ることになる。
【0038】
また、弾性体38は嵌合穴11内に挿入されているために、使用者は戻し手段31が設けられていることを見た目では認識できず、意匠的にすぐれたコンパクト容器1となっている。
本実施形態の戻し手段31を、第1実施形態に併用して適用することも可能である。すなわち、ガイド体及び被ガイド体による戻し手段31と、弾性体38による戻し手段31とを併設したコンパクト容器1とすることもできる。これにより、蓋体3が確実に係合位置Xに移動するようになる。
【0039】
本発明にかかるコンパクト容器の第3実施形態について述べる。
本実施形態は、案内傾斜面26と傾斜面係合部29とが前記実施形態と異なっており、他の構成は第1又は第2実施形態と略同一である。すなわち、戻し手段31は第1、第2実施形態のものと略同一である。
図12に示す如く、案内傾斜面は、容器本体周縁部19の左右側に形成された第1案内傾斜面26であり、この傾斜面26は容器内側に行くにしたがって上昇するような傾き、換言すれば、断面正面視で下方拡開するように形成されている。
【0040】
また、傾斜面係合部は、蓋体周縁部9の左右側に設けられた第2案内傾斜面29であり、閉蓋時に第1案内傾斜面26と面接するものとなっている。
例えば、蓋体3を正面視で右方向にスライドした際には、左側の第2案内傾斜面29が第1案内傾斜面26上を摺動し、上昇する方向へ移動することになる。それに伴い、蓋体3も開方向に浮き上がるように移動することになる。蓋体3を左方向へスライドさせた場合も略同様である。
【0041】
周縁部9,19に傾斜面を形成するだけで戻し手段31を設けることが可能となり、製造コストの低減につなげることが可能となる。
本発明にかかるコンパクト容器の第4実施形態について述べる。
本実施形態は、案内傾斜面26と傾斜面係合部29とが第3実施形態と異なっており、他の構成は第3実施形態と略同一である。すなわち、戻し手段31は第1、第2実施形態のものと略同一である。
【0042】
図13に示す如く、案内傾斜面は、容器本体周縁部19の左右側に形成された第1案内傾斜面26であり、この傾斜面26は、容器内側に行くにしたがって上昇するような傾き、換言すれば、断面正面視で下方拡開するように形成されている。
この第1案内傾斜面26は、収納凹部18の縁端部に形成されており、容器本体周縁部19の最も外側には形成されていない。その部位は平面41となっている。
【0043】
傾斜面係合部は、蓋体周縁部9の左右側に設けられた第2案内傾斜面29であり、閉蓋時に第1案内傾斜面26と面接するものである。第2案内傾斜面29も周縁部9の最外側には形成されておらず、その部位は平面41となっている。
この構成であっても、例えば、蓋体3を正面視で右方向にスライドした際には、左側の第2案内傾斜面29が、第1案内傾斜面26上を摺動し上昇する方向へ移動することになる。それに伴い、蓋体3も開方向に浮き上がるように移動することになる。蓋体3を左方向へスライドさせた場合も略同様である。
【0044】
本実施形態では、容器本体周縁部19の最外側に平面41が形成されており、蓋体3をスライドした際に、第1案内傾斜面26すなわち戻し手段31が見えることがなく、意匠的にすぐれたコンパクト容器1となっている。
第2案内傾斜面29は、蓋体3の左右の周縁部9の全体に亘って設ける必要はなく、図14に示すように、一部に設けるようにしても何ら問題はない。
【0045】
なお、本発明にかかるコンパクト容器1は、上記実施の形態に限定されるものではない。
すなわち、コンパクト容器1の内容物としてファンデーション等の化粧品を例示しているが、これに限ったものではなく、医薬品や塗料等であってもよい。内容物の状態は液体や固体いずれでもよい。
【0046】
また、本コンパクト容器1の構造を、例えば、シャンプーやリンス等のキャップ部に採用してもよい。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、閉蓋完了時までに蓋体3を係合位置Xに自動的に移動させることができ、スムーズな閉蓋動作が行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】 第1実施形態の分解斜視図である。
【図3】 第1実施形態の開蓋方法を示す斜視図である。
【図4】 第1実施形態の背面断面図である。
【図5】 第1実施形態の正面断面図である。
【図6】 第1実施形態の戻し手段の動作を示す背面図である。
【図7】 第1実施形態の戻し手段の動作を示す平面図である。
【図8】 第1実施形態の係合手段を示す側面断面図である。
【図9】 第1実施形態の係合手段の係合解除動作を示す正面断面図である。
【図10】 本発明の第2実施形態を示す分解斜視図である。
【図11】 第2実施形態の背面断面図である。
【図12】 本発明の第3実施形態を示す正面図である。
【図13】 本発明の第4実施形態を示すの正面断面図である。
【図14】 第4実施形態の蓋体を示す斜視図である。
【図15】 従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 コンパクト容器
2 容器本体
3 蓋体
5 係合手段
10 蝶番部
20 蝶番保持部
26 案内傾斜面
29 傾斜面係合部
31 戻し手段
32 ガイド部
33 被ガイド部
35 戻し傾斜面
38 弾性体
Claims (6)
- 蓋体がこの蓋体の蝶番部と容器本体の蝶番保持部とを介して容器本体に開閉自在にヒンジ結合され、係合位置で蓋体を容器本体に係合保持すると共に、係合位置から左右方向に偏倚した係合解除位置に蓋体をスライドさせ係合解除可能とする係合手段を備えるコンパクト容器において、
前記スライド時に蓋体が開方向に案内されて動くように、前記係合手段は、前記容器本体に備えられた案内傾斜面と、前記蓋体に形成されて前記案内傾斜面上を摺動しつつ上昇する掛止片とを有し、
閉蓋完了時までに蓋体を係合位置に移動させる戻し手段が、前記蝶番部と蝶番保持部との間に、前記係合手段とは別に設けられており、
前記戻し手段は、前記蝶番部又は蝶番保持部の一方に設けられた被ガイド部と、前記蝶番部又は蝶番保持部の他方に設けられ且つ蓋体の開閉動作にしたがって被ガイド部を案内する戻し傾斜面を有するガイド部とを有しており、
前記被ガイド部は、閉蓋時において前記係合手段が前記係合保持状態となる前に、戻し傾斜面に到達して係合する位置に設けられていることを特徴とするコンパクト容器。 - 前記蓋体の後部に蝶番部を設け、容器本体の後部に蝶番部より幅広で且つ蝶番部を保持する蝶番保持部を設け、前記蝶番部を幅方向軸心周り回動自在で且つ前記スライドを許容するように蝶番保持部に連結することで蓋体と容器本体とがヒンジ結合しており、
前記戻し手段は、蝶番部に設けられた被ガイド部と、容器本体に設けられ且つ蓋体の開閉動作にしたがって被ガイド部を案内することで蓋体を係合位置に移動させるガイド部とを有することを特徴とする請求項1に記載のコンパクト容器。 - 前記被ガイド部は、蝶番部の左右方向略中央に設けられた突起であり、ガイド部は容器本体の後部で幅方向略中央に設けられ且つ閉動作にしたがって前記被ガイド部を摺動させ案内する戻し傾斜面を有することを特徴とする請求項2に記載のコンパクト容器。
- 前記ガイド部は2つの戻し傾斜面を有しており、前記戻し傾斜面を正面視で上方拡開するように形成していることを特徴とする請求項3に記載のコンパクト容器。
- 前記蓋体の後部に蝶番部を設け、容器本体の後部に蝶番部より幅広で且つ蝶番部を保持する蝶番保持部を設け、前記蝶番部を幅方向軸心周り回動自在で且つ前記スライドを許容するように蝶番保持部に連結することで蓋体と容器本体とがヒンジ結合しており、
前記戻し手段は、蓋体を係合位置に向けて付勢する弾性体を蝶番部と蝶番保持部との間に有することを特徴とする請求項1に記載のコンパクト容器。 - 前記案内傾斜面を容器本体の上面に設け、前記掛止片を蓋体の下面に設け且つ案内傾斜面に面接する傾斜面とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のコンパクト容器。
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