JPS5836333Y2 - 化粧ブラシ繰上げ式コンパクト容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は化粧ブラシを収容する凹所を備えた容器本体に
蓋体を開閉自在に枢着してなるコンバクＩ・容器の改良
に係るものである。

従来のアイシャドウ容器やブラツシャー容器等のように
化粧ブラシまたは筆（以下単に化粧ブラシと称す）を収
容する凹所を備えたコンパクト容器では、この化粧ブラ
シを取り出しやすくするためこの凹所の前方部に指が差
し込めるえぐり部が形成されている。

しかしながら、このえぐり部を大きくすると容器自体が
大きくなるとともに外観も悪くなるため、デザイン的に
小さくする傾向がある。

このため化粧ブラシを使用する際に指が入りにくく化粧
ブラシが取り出しにくいという問題があった。

本考案は上記の問題点に着目してなされたもので、その
目的は化粧ブラシを収容する凹所に指を差し込むための
えぐり部を全く必要とせず、しかも蓋体の開口と同時に
化粧ブラシを該凹所から繰上げて容易に取り出すことの
できるコンパクト容器を提供するにある。

以下に本考案の好適な実施例を添附図面を参照にして説
明する。

図において、１は容器本体を示し、この内部には化粧料
を収納する凹所２が複数個並設されている。

この化粧料収納用凹所２の前方には化粧ブラシ３を収容
する横長の凹所４が形成されている。

この容器本体１には蓋体５がその後端部において開閉自
在に枢着され、蓋体５の内面には鏡６が装着されまたそ
の前端縁には爪部片７が垂下している。

爪部片７の内側には第１の突片８が一体的に形成され、
この爪部片７と相対向して容器本体１の前端縁にはボッ
クス状凹所９が形成され、蓋体５を閉じるとその爪部片
７がボックス状凹所９内に入るようになっている。

本考案では、容器本体１のボックス状凹所９内に前後に
摺動自在なスライドピース１０が嵌挿されている。

このスライドピース１０は断面Ｕ字型の形状をしており
、その奥面１１には前記第１の突片８と対向する第２の
突片１２が一体的に形成されている。

このスライドピース１０と隣接する内側には断面略三角
形状の押し上げ板１３が揺動自在に配設されている。

即ち、この押し上げ板１３はその内側面１３ ａが化粧
ブラシ収納用凹所４の円弧状内壁面を画威し、その上端
部がピン１４によって容器本体１に揺動自在に枢着され
、更にその外側面１３ｂはスライドピース１０が押し込
まれた時にこれと当接して垂直面となるように形成され
ている。

好ましくは、この外側面１３ｂの長さはボックス状凹所
９の高さと同等なものとすることである。

蓋体５を容器本体１に対して閉じた閉止位置においては
、蓋体５の爪部片７がボックス状凹所９内に配設された
スライドピース１０のＵ字型空隙部に入り、爪部片７に
形成された第１の突片８がスライドピース１０に形威さ
れた第２の突片１２と係合している。

この閉止位置からスライドピース１０を内方に押し込む
と、スライドピース１０の移動に伴い、上記第１の突片
８と第２の突片１２との保合が解除されるとともに押し
上げ板１３がスライドピース１０によってピン１４を中
心として内方に揺動する。

この押し上げ板１３が内方へ揺動するとその内側面１３
ａが、第３図に示すように、化粧ブラシ収納凹所４内に
その下方から上方に向けて揺動するため、化粧ブラシ３
が繰上げられ更にこの化粧ブラシ３によって蓋体５が一
部押し上げられて若干開口する。

次に、蓋体５を所望の角度まで自由に開けて、容器本体
１の上面から充分に繰上げ突出せられた化粧ブラシ３を
指で摘んで取り出して化粧することができるのである。

尚、好ましくは、前記のように押し上げ板１３の外側面
１３ｂをボックス状凹所９の高さと同等としたので、押
し上げ板１３が内方に揺動してその外側面１３ｂが垂直
となった時にこの位置で軽くロックされ、スライドピー
ス１０を前方に引き戻しても押し上げ板１３は揺動復帰
せず、化粧ブラシ３を使用後にその収納凹所４内に上方
から軽く押圧してやると第２図の位置に復帰するのであ
る。

従って、化粧ブラシ３を使用後にその収納用凹所４内の
押し上げ板１３の内側面１３ａ上に載せてから蓋体５を
閉じると、蓋体５の閉塞に伴って押し上げ板１３が化粧
ブラシ３によって押圧されて復帰揺動し、これに伴って
スライドピース１０が前進し、蓋体５の爪部片７の第１
の突片８がスライドピース１０の第２の突片１２に係合
して閉止位置を占める。

尚、本願考案の上記実施例ではスライドピース１０に第
２の突片１２を一体形成して蓋体５の第１の突片８と係
合閉止するよ・うにしたが、本考案はこのような実施例
に限られることなく、第２の突片１２をボックス状凹所
９の奥面に一体的に形威し、スライドピースにはその前
方上面にテーパー面を形成し、蓋体の閉止位置からスラ
イドピースを内方に押し込んだ時にこのテーパー面によ
って蓋体５の爪部片７を押し上げて上記第１の突片と第
２の突片との係合を解除するようにしてもよい 以上のように本考案のコンパクト容器では、スライドピ
ース１０を内方に押し込むことによって蓋体５と容器本
体１との閉止係合を解除するとともに、押し上げ板１３
の上方への揺動によって化粧ブラシ３をその収納凹所４
から繰上げるので、蓋体５の開放と化粧ブラシ３をその
収納凹所４から繰上げるので、蓋体５の開放と化粧ブラ
シ３の取出しが極めて簡便となる。

更に、化粧ブラシ収納凹所４に従来形成されていたよう
なえぐり部を不要とし、凹所４を小さくすることができ
るからコンパクト容器全体の小型化を計ることができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコンパクト容器の蓋体を開放した
状態を示す斜視図でスライドピースを分解して示す、第
２図は本考案のコンパクト容器の閉止位置における断面
図、第３図は第２図の状態からスライドピースを内方へ
押し込んだ状態を示す断面図である。 １・・・・・・容器本体、３・・・・・・化粧ブラシ、
４・・・・・・化粧ブラシ収納凹所、５・・・・・・蓋
体、８，１２・・・・・・係合突片、１０・・・・・・
スライドピース、１３・・・・・・押し上げ板。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）化粧ブラシを収容する凹所を備えた容器本体に蓋
   体を開閉自在に枢着してなるコンパクト容器に於て、該
   凹所の内壁面の一部を画成する押し上げ板を該容器本体
   に揺動自在に枢着するとともに、該押し」二げ板の前方
   にはスライドピースを摺動自在に装着し、該スライドピ
   ースは、内方に押し込まれることによって該蓋体と該容
   器本体との閉止係合を解除するとともに該押し上げ板を
   揺動させて該凹所内に突入させ該化粧ブラシを該凹所か
   ら押し上げてなることを特徴とする化粧ブラシ繰上げ式
   コンパクト容器。
2. （２）前記押し上げ板は、内側面が前記凹所の内壁面を
   画成し、上端部が前記容器本体に枢着され、外側面が前
   記スライドピースと当接する断面略三角形状であること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の化粧
   ブラシ繰上げ式コンパクト容器。