JP4389061B2 - レトルト米飯の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はレトルト米飯製造方法に関するものである。詳しく述べると本発明は、外観および食感に優れ、かつ既存の生産ラインを利用して生産性を高め製造できるレトルト米飯、特に離乳後期食品として好適なレトルト米飯製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、女性の社会的進出やライフスタイルの変化、また食品加工および滅菌技術の発達により、離乳時に当たる乳児に与える離乳食品としても、多くのレトルト食品が開発され、かつ利用されるようになってきている。
また、やわらかめに炊かれたご飯や、粥や雑炊、あるいはリゾットといったタイプの米飯は、消化器官に負担がかからずまた栄養吸収性が良いものであり、かつ、独特の食感を有するものであるといった観点から、食に特に配慮すべき、上記したような乳幼児、あるいは病中の者、老齢者といった者のみならず、健常者、特に嗜好性の高い若者、女性においても、昨今、多く食されている。
【0003】
このような状況から、こういった粥や雑炊などを手軽に利用ないし食せるように、これらの米飯をレトルトパウチ(耐熱性の包装容器)に収納したレトルト米飯が、開発され市販されている。
例えば、従来、レトルト粥は、まず、▲1▼吸水させた原料を水切りし、レトルトパウチに所定量充填し、さらに▲2▼このパウチに水ないしは調味液を所定量充填した後、パウチを密封し、加熱処理することで、殺菌と同時に炊飯を行なっていた。
【0004】
しかしながら、従来の製造方法においては、上記▲1▼の工程で人手を介して、充填を行なう必要があったため、加工費が高くなるものであった。また、人手による充填工程は、原材料のロスも多く原材料費の上昇を余儀なくされるものであった。さらに、▲2▼の工程で添加される調味液として、澱粉を含む調味液を使用した場合には、米の水分吸収にムラが生じやすく、最終製品における食感の低下が生じる虞れがあった。
【0005】
また、原料となる米を水又は調味液でやわらかめに炊かれたものや粥状としたものを、レトルトパウチに充填し、密封、加熱処理することで、人手を介さずラインを通じた原材料充填を可能とした方法も試みられているが、炊飯処理した米粒が、ラインを通じて移送する場合に、その移送時の圧力によって潰れてしまうという問題が生じるものであった。また、密封後にレトルト殺菌のために加熱処理する必要があるが、この際の熱によって、米飯が過剰に調理されてしまうこととなる。このため、さらに米粒の形状の崩壊が進んで、ペースト状の形態を呈するようになってしまい、風味および食感の低下が著しいものであった。
【0006】
例えば、レトルト米飯が、離乳後期から離乳完了期における離乳食としての商品である場合、通常食に移行させる最終準備期間に食させるものであるため、適度な噛み応えが生じるように、ある程度米粒の形態が残っていることが、非常に重要な要件となるが、上記したように予め米をやわらかめに炊く又は粥状とする方法によっては、このような要件を満たす製品を得ることは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、従来技術における上記したような問題点が解消されてなる改良されたレトルト米飯製造方法を提供することを課題とする。本発明はまた、外観および食感に優れ、かつ既存の生産ラインを利用して生産性を高め製造できるレトルト米飯、特に離乳後期食品として好適なレトルト米飯製造方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、レトルト米飯の製造において、レトルトパウチにラインを通じて原材料となる米ないしその他の副原料を均一に充填できる一方で、パウチを密封し加熱滅菌した後の製品において、米粒がその形態を保持しており、かつ良好な食感および風味を呈するものを提供すべく、鋭意研究を進めた結果、使用される米の一部を、粘度調整された調理液と共に加熱して不完全調理状態とし、一旦所定温度まで冷却した後に、残りの米を投入し、攪拌した後にラインを通じて、レトルトパウチに充填し、その後、パウチを密封し加熱処理することによって、上記した所期の課題が達成できることを見出し本発明に至ったものである。
【0009】
すなわち、上記課題を解決する本発明は、調理液に、洗浄吸水した生米の一部を添加し、これを調理温度に保持して不完全調理した後、一旦、当該調理温度以下に冷却して残りの生米を添加し、混合した後、得られた混合物を加圧移送回路を介して密封用容器内に充填し、密封後、加熱調理および殺菌処理を行なうことを特徴とするレトルト米飯の製造方法である。
【0010】
本発明はまた、調理液が粘度調整成分を含有するものである上記レトルト米飯の製造方法を示すものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態に基づき,詳細に説明する。
本発明のレトルト米飯としては、やわらかめに炊かれたご飯や、粥、雑炊、あるいはリゾットといった流動性を有するタイプの米飯が含まれるが、その水加減(固液比)としては、特に限定されるものではなく、種々のタイプのものとすることができる。また、本発明に係るレトルト米飯は、一般人を対象とした製品のみならず、離乳期における乳児を対象とした離乳食としての製品、その他、病中用、老人用といった特殊製品、さらにはペット用等の各種の対象者に対する製品であり得るが、このうち、特に、離乳食、さらには、離乳後期から離乳完了期における離乳食としての製品を、好適に形成し得る。
【0012】
本発明において使用する原料米としては、生産地、種類、品質等について特に限定されるものではない。例えば、生産地としては、日本国内、あるいは中国、インド、インドネシア、バングラデシュ、タイ、ベトナム、ミャンマーなどの外国のいずれのものであってもよい。また、いわゆるジャポニカ米あるいはインディカ米といった区別においても、いずれのものを用いることもできる。さらに品種としても、国産粳米としては、例えば、コシヒカリ、ササニシキ、アキタコマチ、キララ397、ひとめぼれ、はえぬき、アキニシキ、日本晴れ、コガネマサリ、ヒノヒカリ、レイホウ、ユメヒカリ、トヨニシキ、キヨニシキ、農林22号、奥羽239号等、糯米としては、例えば、こがねもち、みやこがね、ひよくもち、ヒメノモチ、オトメモチ等が、例示できるがもちろんこれらに何ら限定されるものではなく、さらに、低アミロース米(アミロース含有量5〜15%)として開発されたミルキークィーン、奥羽344号、彩等、高アミロース米(アミロース含有量25%以上)として開発された夢十色、ホシユタカ等、香り米として開発されたサリークィーン、関東172号、はぎのかおり等、色素米として開発された朝紫、ベニロマン等、低グリデリン米として開発されたLGC-1、低グロブリン米として開発されたLA-1、巨大胚米として開発された北海269号、中国137号、大粒米として開発されたオオチカラなど、国内において生産されているないしは開発されたいかなる品種であってもよい。外米としても、例えば、中国産米としては、粳、せん、光梗陸稲、深水稲等が、インド産米としては、アマン期稲、アウス期稲、ボロ期稲等が、インドネシア米としては、ブル種、グンディル種、チュレー種等が、ミャンマー産米としてはエマタ種、レッユェジン種、ヌガセイン種、ミドン種、ビャッツ種などが、それぞれ知られるがそのいずれを用いることも可能であり、他国産のものについても同様に各種のものを用いることが可能である。
【0013】
特に限定されるわけではないが、本発明に係るレトルト米飯が、離乳食製品である場合には、国内粳米、特に、コシヒカリ、ササニシキなどといった上記に例示したような代表的な銘柄米を用いることが好ましい。なお、コシヒカリのアミロース含有量は約16%前後であり、粳米の場合はアミロースの含有量が下がると粘りがでて、日本人の嗜好に合うものとなる。アミロース含有量に特段限定されるものではないが、アミロース含有量が25%以下、望ましくは5%〜20%であることが望ましい。
【0014】
また、調理、加工適正が高く、粥調理に適するとされる上記のような高アミロース米、同様に加工適正が高くリゾット調理に適するとされる上記のような大粒米なども、本発明に係るレトルト米飯に好適に用いられる。
さらに、使用される米の精米の度合いとしても特に限定されるものではなく、玄米であっても,3分づき、5分づき、7分づき、白米、酒米などの各種精白米であっても、さらに白米にビタミンB1,B2等を添加した強化米であってもよい。しかしながら、一般的にはこれらのうちで白米が好ましい。
【0015】
なお、本発明における原料米としては、上記したような種々の品種、種類、形態の米のいずれかを単独で用いるか、あるいは複数種組み合わせて用いることができる。
使用される調理液は、水をベースとし、これに必要に応じて配合される調味料等を含有するものであるが、当該調理液は粘度調整成分を有していることが望ましい。
【0016】
このような調理液中に含有される粘度調整成分とは、ベースとなる水に、味付けのために添加される調味料によって、あるいは調理液に配合される米以外の他の具材が加熱調理される際に調理液中に溶出してくる成分によって、あるいはさらに粘度調整のために必要に応じて別途添加される、粘度調整剤によって構成され得る。
【0017】
粘度調整剤としては、一般には、例えば、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、小麦澱粉、くず粉、タピオカ澱粉などの澱粉や、その他食品添加物として指定されている増粘剤、ゲル化剤などが用いられ得る。
このように粘度調整剤として澱粉を使用する場合、米以外に添加される副材料や調味料の種類および量、得ようとする米飯における固液比、並びに、後述するように調味料に添加されて加熱される生米と加熱されない生米との配合割合などの条件によっても左右されるが、例えば、原料として使用される充分吸水した上で水切りされた生米全量に対して、9〜11%程度、より好ましくは9.3〜10.5%程度の割合で配合されることが望ましい。粘度調整剤としての澱粉の配合量が過剰であると得られる製品の風味および食感を低下させてしまう虞れがあり、一方、配合量が少なすぎると、食材が不均一に分散してしまい、ラインを通じて原材料をレトルトパウチに充填する際に、原材料中に配合された米およびその他の副材料といった固形分の充填バラツキが生じる虞れがあるためである。
【0018】
また、このような澱粉と併せて炭酸カルシウム、卵殻カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム等を栄養強化だけでなく、カルシウムによる具材の保形性を高めるという目的から添加することが好ましい。その添加量としては、特に限定されるものではないが、原料として使用される生米全量に対して、1.0〜20%程度、より好ましくは1.5〜9.0%程度の割合で配合されることが望ましい。
【0019】
この調理液中に含まれる粘度調整成分は、この調理液に、米および副材料の実質的にすべてが混合され、この全混合物をレトルトパウチに充填するために加圧移送回路を介して圧送する際に、当該混合物が、所期の粘度を呈するように少なくとも機能すれば、それ以前の段階においてはどのような状態にあってもよい。すなわち、この点につきより具体的に述べると、粘度調整成分が例えば、糖その他の調味料等であった場合には調理液を調整した段階で当該粘度調整成分によって調理液はほぼ所期の粘性を有していることになる。一方、粘度調整成分が調理液に粘度調整剤として添加した澱粉によって主として構成される場合、この調理液を調合した段階においては澱粉が糊化(α化)しておらず未だ所期の粘度が発現していないが、その後の工程で生米の一部を配合し加熱をした段階でこの澱粉の糊化が進行することで増粘し、残りの生米を配合して圧送する段階には調理液が所期の粘性を有するものとなる。
【0020】
このように本発明においては、レトルトパウチに原材料を充填する際に、ラインを通じて原材料を圧送するが、この調理液中に添加される米およびその他の具材からなる固形分が、製造工程、特に上記ラインを通じての圧送時において、当該調理液(液相)中で容易に偏在してしまうことなく均一分散した状態を、所定時間保持し得るような粘度を発揮できるように、調理液が粘度調整成分を含有するものである。
【0021】
また調理液中に添加される調味料としては、例えば、食塩、砂糖およびオリゴ糖などの糖類、醤油(生、薄口、濃口など)、味噌、タンパク加水分解物調味料、アミノ酸、核酸系調味料、各種エキス(肉、魚、酵母、かきなど)、味醂、果汁、動植物油等が含まれ、得ようとする製品の味付けに応じて、種々のものから適宜選択して使用され得る。また、離乳食用以外においては、さらに、香辛料(唐辛子、胡椒、ハーブなど)、豆板醤、酒等の調味料も使用され得る。
【0022】
副材料としての具材としても、特に限定されず、例えば、肉類およびその加工食品、魚介類およびその加工食品、卵、チーズ、野菜、きのこ類、豆腐および油揚げなどの豆腐加工食品、海草類、豆類、ごま、さらに、大麦その他の米以外の穀類等の任意の具材が、得ようとするレトルト米飯の調理、調味形態に応じて適宜選択して用いられる。
【0023】
上記したような原材料を用いた本発明のレトルト米飯の製造は、例えば次のようにして行なわれる。
図1は、本発明に係るレトルト米飯の製造例において用いられ得る各製造工程を模式的に表わすフロー図である。
本発明のレトルト米飯の製造方法において、上記したような原料となる生米は、まず、水で洗浄され、さらに必要に応じ、水中に所定時間浸漬されて、吸水させられる(図示せず)。吸水時間としては、米の種類、水の温度等によっても左右されるため一概には規定できないが、国産粳米を常温(20℃±5℃)の水を用いて吸水させる場合、例えば、120分〜180分程度の浸漬時間が一般的である。なお、吸水処理時において、加温された、例えば50℃以下、より好ましくは30〜40℃程度に加温された水を用いることで浸漬時間を短縮化することも可能である。この場合、加温された水の温度が50℃以下とするので、浸漬された米のα化が進行する虞れはない。
【0024】
一方、本発明に使用する調理液は、水をベースとするものであり、必要に応じて、所定の味付けを行うための調味料を添加することができる。さらに、必要に応じて、上記したような副材料である各種具材、所定粘度とするための粘度調整剤が添加されて調製される。調理液に添加される副材料となる具材は、生の状態で添加されても良いが、予め下ごしらえとして加熱半調理したもの、あるいは完全に加熱調理したものを、調理液に添加することもできる。
【0025】
例えば、図1(a)に示すように、加熱および冷却ならびに攪拌機構を備えた調理容器10において、調理液1は、これらの各種具材、調味料、粘度調整剤を配合し、混合され、さらに必要に応じて加熱されて、所期の粘度調整成分を含有するものとして調製される。
しかして、本発明においては、前記のように洗浄吸水させた生米の一部2a(以下、「第一配合分」とも称する。)を、上記のごとく調製した調理液1に加えて、調理温度に加熱した状態で所定時間保持し、不完全調理する(図1の(b))。
【0026】
調理液1に添加される生米の第一配合分2aの割合としては、得ようとするレトルト米飯のタイプ等によっても若干相違するが、例えば、使用する充分に吸水した上で水切りした生米全量の60〜85質量%、より好ましくは70〜80質量%が望ましい。第一配合分2aの割合が極端に多いと、最終的に得られるレトルト米飯製品において、米粒形状の崩壊した米の割合が極端に多くなり、食感、風味の低下を招き、一方、第一配合分2aの割合が極端に少ないと、原材料をレトルトパウチに充填するためにラインを介しての原材料を圧送する際に、米などの固形成分を均一に輸送することが困難となるためいずれも好ましくない。
【0027】
調理温度としては、調理液に添加された米のα化が行なわれる温度、すなわち、使用する米の糊化開始温度以上の温度であれば良く、米の品種、圧力条件等によっても左右されるが、例えば、常圧(101325Pa)において、56℃〜100℃、より好ましくは95℃〜100℃程度の温度が採用され得る。もちろん、常圧条件のみならず、加圧条件を採択することも可能である。
【0028】
なお、本明細書において示す「温度」は、容器内に充填された内容物の中心温度又は工程内においては調理釜等における中心温度を示しており、当該温度から火を通す時間については、規定温度に達してからの温度を示している。
調理温度での処理時間としては、使用する米の品種、調理温度、圧力条件等によっても左右されるために、一概には規定できないが、第一配合分の生米のα化が完全に進行してしまわない程度、具体的には、例えば、第一配合分の完全調理に要する時間の30%〜60%程度、より好ましくは、38%〜50%程度の時間をかけて行なうことが望ましい。
【0029】
このように生米の第一配合分2aを添加した調理液1(以下、「第一配合分含有調理液1a」と称する。)を所定時間調理温度に保持して不完全調理を行なった後に、図1の(c)に示すように、一旦、この第一配合分含有調理液1aの温度を低下させ、その上で残りの生米2b(以下、「第ニ配合分」とも称する。)をこの調理液に配合する。生米の第二配合分2bの投入前における第一配合分含有調理液1aの降温は、通常は、強制的に冷却することによって行なわれ、前記調理温度よりも十分低い温度まで低下させる。
【0030】
ここで調理液の降温を行わないと、前記不完全調理工程における加熱を止めた後も、調理液が保持する熱によって添加された生米(主として第ニ配合分の生米)のα化が過度に進行し、レトルトパウチへの充填のためのラインを通じての圧送が困難となるような増粘が生じたり、あるいは最終製品において過剰な調理による米の食感、風味の低下が生じる虞れが大きいためである。低下させる温度としては、実質的に米のα化の進行を遅らせることができるものであれば良く、使用される米の糊化開始温度近傍の温度ないしは糊化開始温度未満の温度とすることがこの観点からは望ましいが、一方で、あまりに温度を低下してしまうと原料中の耐熱芽胞菌や製造環境における浮遊菌の増殖が生じてしまうという問題があるために、例えば、60〜90℃、より好ましくは70〜80℃程度の温度まで低下させることが好ましい。
【0031】
なお、このような強制冷却を行うために、調理容器10は、例えば、冷水等の冷却媒体を循環させる冷却ジャケットを、加熱のためのスチームジャケットとは別途に備えたものとして構成されることができる。
所定温度まで冷却された調理液1aに第二配合分2bの米を配合した後、図1(d)に示すように、調理液中に米およびその他の具材が均一に分散するように攪拌を行ない、米の全量を含有した調理液(以下、「全配合調理液1b」と称する。)を得る。
【0032】
続いて、図1(e)に示すように、この全配合調理液1bを、圧送ポンプ12を有する移送ライン11を介して、ストックタンク20へと移送する。
このストックタンク20は、さらに、圧送ポンプ22を有する移送ライン21を介してレトルトパウチ充填装置30に連結されている。なおストックタンク20は、全配合調理液1bのレトルトパウチへの充填操作を効率よく行い得るのに必要かつ十分な量の全配合調理液1bの一時的に貯蔵するために設けられているものであるが、本発明においては、必ずしも、このようなストックタンクを設ける必要はなく、直接、前記調理容器10から充填装置30へと連結するような構成とすることも可能である。また、これらの工程として、バッチ式のもののみならず連続式のものを採択することも可能である。
【0033】
そして図1(e)に示すように、ストックタンク20からは、該充填装置30へとライン21を通じて、全配合調理液1bを、定量的に充填装置30の充填ノズル31へと圧送する。そしてこの充填ノズル31より各レトルトパウチ3に所定量づつ原材料(全配合調理液1b)を一液充填する。なお、この実施態様の該充填装置30においては、レトルトパウチ3がベルトコンベヤ等の搬送手段33によって、前記充填装置30の充填ノズル31下を通過するように連続的に搬送されており、充填ノズル31よりの各レトルトパウチ3への充填操作が連続的に行える構成となされている。なお、本実施例においては、ロータリーポンプで配管口径の内径38.1mmのパイプにて移送している。ここで使用されるロータリーポンプとしては、回転数250rpmで、粘度500cpの内容物を吐出させる際に、配管抵抗を0.6MPaとすると、4.5L/minの吐出量となるものを使用している。
【0034】
なお、図1に示す実施態様においては、前記ライン21の途中には、金属探知器23が配されており、全配合調理液1b中に金属の異物の混入がないかどうか連続的に検査できる構成とされている。異常が検知された場合、図示しない緊急停止回路が作動し、充填操作を中止できるような構成とされている。
前記したように本発明において調理液が粘度調整成分を含有しており、また米の第一配合分は完全ではないものの調理されているために、上記したようなライン11および12を通じての加圧移送の際に、米の第二配合分はほぼ生米に近い状態であるものの、混合物(全配合調理液1b)全体としては、ある程度粘稠な流動体としての性状を有し、米等の固形分が液相から容易に分離沈降することなく、その均一分散性を保持したまま圧送可能である。
【0035】
なお、この圧送時における、原材料の混合物の粘度としては、使用される圧送ポンプの出力等によっても左右されるため、一概には規定できないが、例えば、60℃±5℃の温度条件において、3000〜11000cP、より好ましくは、4000〜8000cP程度であることが望ましい。この程度の粘度を呈するものであると、一般的な加圧移送装置を用いて安定して圧送が可能であり、かつ、ラインを流れる途中において固形分に偏りが生じ、製品間における米などの成分量のばらつきが生じるといった不具合発生の虞れもない。なお、ここでいう粘度は、B型粘度計であるTOKIMEC社製粘度計VISCOMETERのBLモデルによる測定値である。
【0036】
なお、本発明においては、レトルトパウチに、調理液、米およびその他の具材からなる混合物を上記のごとく一液充填するが、必要に応じて、別のラインからレトルトパウチに水あるいは液状調味料、また肉団子などパウチに含まれる個数管理が必要な固形物や、これまでの工程上において混合することが難しい大きな固形物等を添加することは可能である。
【0037】
図1(e)に示すようにレトルトパウチ3に、原材料の混合物が所定量づつ充填されたら、その後は、常法に基づき、ヒートシーラー、高周波誘導加熱シーラーなどのシーラー32によってレトルトパウチ3の開口部を密封し、さらに密封レトルトパウチ3を、レトルト殺菌機50において、加熱処理して、最終的な調理および殺菌を行なう。なお、この実施態様においては、ウェイトチェッカー40が、前記シーラー32とレトルト殺菌機50との間に配置されており、レトルトパウチ3を密封後に、搬送装置33によって充填装置30からレトルト殺菌機50へと搬送する途中において、各レトルトパウチの内容物が所定量であるかどうか計量し不良品を排除する構成とされている。
【0038】
加熱処理条件としては、特に限定されるものではなく、生米の種類、第一配合分の米に対して行なった不完全調理条件、原材料中の耐熱芽胞菌数等によっても左右されるが、例えば、レトルト殺菌機内における雰囲気温度が115〜125℃で30〜50分間の加熱、より好ましくは118〜121℃で35〜40分間の加熱である。
【0039】
また加熱殺菌のために必要とされる高温の熱処理は、短時間にとどめ、この殺菌のための熱処理で不足する調理のために要する熱分を、より低い温度での熱処理で補うといった段階的な熱処理とすることも可能である。なお、この場合、加熱殺菌のための熱処理工程は、調理のための補充的熱処理工程の前後いずれに置くことも可能である。例えば、加熱殺菌のために、100〜200kPaの圧力において100℃以上、好ましくは110〜130℃で10〜20分熱処理を行い、これに加えて、別途、90〜100℃で20〜30分程度炊飯のための熱処理を行なうといったものである。
【0040】
なお、レトルト殺菌は、例えば熱水式、蒸気式等既存のレトルト釜を用いて行なうことができる。
本実施態様においては、図1(e)に示すように、レトルト殺菌後、レトルトパウチ3は、移送装置33によって梱包装置60へと送られ、梱包される。
このようにして得られる本発明に係るレトルト米飯は、同一の容器内に、少なくとも2つの異なる炊飯履歴を有する米粒群が存在することを特徴とする。すなわち、その1つとしては、上記した第一配合分の生米が炊飯されたものであり、熱履歴としてレトルトパウチ充填前の不完全調理工程における加熱とパウチ充填密封後の加熱処理工程における加熱との双方を有するものであり、もう1つとしては、上記した第ニ配合分の生米が炊飯されたものであり、熱履歴としてパウチ充填密封後の加熱処理工程における加熱のみを主として有するものである。
【0041】
上記した2つの米粒群の差異は、例えば、その潰れ強度ないしテクスチャー、膨張容積ないし膨張径、色調等によって、明確に区別ができる。
後者の米粒群は、十分に炊飯されているものの、前者の米粒群と比較して、しっかりした米粒形状を保持している。これゆえ、前者の米粒群と比較して、潰れ強度が大で、しっかりしたテクスチャーを有し、膨張容積ないし膨張径が小さく、色が白いものである。
【0042】
前者の米粒群(第一配合分)は、膨張度が大きく、場合によって、一部米粒形状を保持し得ない程度まで潰れ、強度およびテクスチャーの低いものとなるが、最終製品たる本発明に係るレトルト米飯全体としては、米粒の比較的しっかりした後者の米粒群(第ニ配合分)の存在によって、良好な風味、食感を呈し、特に離乳後期用の粥製品の用途に好適なものとなる。また本発明に係るレトルト米飯には、しっかりした形状の米粒群が含まれており、外観的な商品嗜好性の面からも好まれるものとなる。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、外観および食感に優れ、かつ既存の生産ラインを利用して生産性高く製造できるレトルト米飯、特に離乳後期食品として好適なレトルト米飯製造方法が提供できる。
【0044】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。
【0045】
【実施例1〜5】
まず、所定量の水に対し、野菜、肉または魚、および調味料からなる具材を所定量、ならびに澱粉を所定量配合し、混合した後、加熱沸騰させて具材を加熱調理して、調理液を調製した。具材、水および澱粉の配合量を表1に示す。
一方、予め、精白米(コシヒカリ種)10重量部を、洗浄した後、水中に浸漬しておき吸水させた上で水切りしておいた。
【0046】
上記のごとく調製した調理液に対し、吸水米の一部を第一配合分として表1に示す量だけ添加し、調理液を加熱して再沸騰させ、その後微沸騰状態を保ちながら、表1に示す所定時間加熱を行った。
その後、調理容器の冷却ジャケットに水を循環させて、調理液を表1に示す所定温度まで一旦強制冷却し、調理液に吸水米の残りを添加し、十分に攪拌した。
【0047】
この状態での調理液の状態を調べるために、調理液の一部を取り出し、B型粘度計を用いて、60℃で粘度測定を行った。測定に用いた回転数および測定された粘度を表1に示す。
吸水米の残部を添加した調理液は、その後、圧送ラインを通じて約0.6MPaの圧力で圧送され、レトルトパウチに装填、密封後、118℃で38分間加熱加工された。
【0048】
加工後にレトルトパウチを開封し、内容物の外観、および食感を調べた。外観は、目視により内容物中に完全な米粒形状を保持した米が存在するかどうかを調べたものであり、完全な米粒形状を保持したものが相当数存在するものを○、存在はするがその数が少ないものを△、ほとんど存在しないものを×として評価した。また食感は、無作為抽出された男女の協力者6人に実際に食してもらい、適度な噛み応えがあり良好な食感を有すると思われるものを○、糊状で食感が不良と思われるものを×として評価してもらい、その結果をまとめたものである。
【0049】
【比較例1〜3】
調理液に澱粉を配合しないこと、第一配合分を添加した調理液の加熱時間を表1のものとすること、および第一配合分を添加した調理液を加熱後、冷却処理を行わない以外は、実施例1〜5とほぼ同様の実験を行った。しかしながら、調理液に吸水米の残部を添加後に攪拌しても、調理液中で米ないし具材が沈降分離したり、著しい増粘が生じて、ラインを通じての圧送が行えず、その後の工程は中止された。結果を表1に示す。
【0050】
【比較例4〜5】
調理液中に最初から吸水米の全量を投入して、加熱処理を行なった。加熱処理後に攪拌しても、調理液中で米ないし具材が沈降分離したり、著しい増粘が生じて、ラインを通じての圧送が行えず、その後の工程は中止された。結果を表1に示す。
【0051】
【比較例7
調理液中に配合する生米の第一配合分と第二配合分の割合、加熱時間、および冷却温度を表1に示す通りとした以外は、実施例1〜5と同様の実験を行った。しかしながら、調理液に吸水米の残部を添加後に攪拌しても、調理液中で米ないし具材が沈降分離したり、著しい増粘が生じて、ラインを通じての圧送が行えず、その後の工程は中止された。結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004389061

【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るレトルト米飯の製造例において用いられ得る各製造工程を模式的に表わすフロー図である。
【符号の説明】
1 調理液
1a 生米の第一配合分を含有する調理液
2 生米
2a 生米の第一配合分
2b 生米の第二配合分
3 レトルトパウチ
10 調理容器
11 移送ライン
12 圧送ポンプ
20 ストックタンク
21 移送ライン
22 圧送ポンプ
23 金属探知器
30 レトルトパウチ充填装置
31 充填ノズル
32 シーラー
33 搬送装置
40 ウェイトチェッカー
50 レトルト殺菌機

Claims (1)

  1. 粘度調整成分を含有する調理液に、洗浄吸水した生米の75〜80質量%を添加し、これを調理温度に保持して不完全調理した後、一旦、当該調理温度以下に冷却して残りの生米を添加し、混合した後、得られた混合物を加圧移送回路を介して密封用容器内に充填し、密封後、加熱調理および殺菌処理を行なうことを特徴とするレトルト米飯の製造方法。
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