JP4387027B2 - 耐孔食性銅基合金管材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水配管,給湯配管,水道配管等の構成材として好適に使用される耐孔食性銅基合金管材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建造物に設置される給水配管,給湯配管,水道配管等としては、塩化ビニル管,ステンレス管、鋼管等の他、耐食性に優れた銅基合金管が使用されており、特に、燐脱酸銅管は耐食性に加えて施工性,加工性にも優れるところから、この種の用途に最適するものである。
【0003】
しかし、燐脱酸銅管等の耐食性に優れた銅基合金管を使用した給水器や給湯器においても、使用環境によっては孔食による漏水事故が発生することがあり、深刻な問題となっている。かかる銅基合金管における孔食は主として水質に起因して生じ、低pHで遊離炭酸を多く含む水を使用する場合や水中における硫酸イオンと重炭酸イオンとの比が高く([SO4 2-]/[HCO3 -]>1)残留塩素濃度が高い場合に発生し易いとの指摘がある。一般に、前者の場合に生じる孔食(以下「I型孔食」という)には、孔食部分に炭酸カルシウム(CaCO3)及び塩基性炭酸銅(Cu2(OH)2CO3)からなる緑色の盛り上がりが生成し、孔食内部に軟らかい亜酸化銅(Cu2O)及び塩化第1銅(CuCl)が含まれ、孔食部分の開口度が大きいといった特徴があり、後者の場合に生じる孔食(以下「II型孔食」という)は、I型孔食と同様に孔食内部に亜酸化銅及び塩化第1銅が含まれるものの、孔食部分に塩基性硫酸銅(Cu4SO4(OH)6)からなる盛り上がりが生成し、孔食部分の開口度がI型孔食の場合に比して狭いといった特徴を有する。
【0004】
そこで、従来からも、孔食対策として、Cdを微量添加することにより耐孔食性を向上させた銅基合金からなる耐孔食性銅基合金管や銅基合金管の内周面に錫等のメッキを施した内面被覆銅管が提案されている。しかし、Cd含有の耐孔食性銅基合金管は、Cdが人体に有害な物質であることから、飲料水を扱う給水,給湯等のための配管としては使用することができず、有害物質の含有製品を抑制する傾向にある近時においては実用し難い。一方、内面被覆銅管は、このような材質的な問題は生じないものであり、メッキ層により銅イオンの溶出抑制のみならず孔食に対しても十分な耐食性を有するものであるが、熱交換器として組み立てる際の曲げ加工や給湯,給水器の製作において、一般的に行われる炉中ろう付け工程により、メッキによる耐孔食性を確保しておくことが困難であり、孔食対策として万全を期し難いものである。すなわち、内面被覆銅管の曲げ加工時にその曲げ加工部分におけるメッキ層に剥離或いは亀裂等の欠陥が生じることがあり、炉中ろう付け時においてメッキ層が溶融したり母材への拡散や固溶が生じることがあり、耐孔食性を発揮するに十分なメッキ層を確保しておくことが困難である。このような問題を解決するためには、熱交換器の組立後に当該銅基合金管の内周面にメッキを施しておくことが必要となるが、このような組立後にメッキ処理を行うことは、熱交換器の製造工程が必要以上に複雑化し、製造コストも大幅に向上する。
【0005】
したがって、従来にあっては、上述した如く耐孔食性に問題はあるものの、有害物質を含まない点及び施工性や加工性に優れる点から、給水配管,給湯配管,水道配管等の構成材として燐脱酸銅製のものが多用されているのが実情であり、耐孔食性に優れる銅基合金管材の開発が強く要請されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、Cd等の有害物質を含有せず、燐脱酸銅製のものと同等の施工性,加工性を有し、耐孔食性に極めて優れる銅基合金管材を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成すべく、次のような耐孔食性銅基合金管材を提案する。
即ち、請求項1の発明は、亜鉛0.1〜2.0重量%と燐0.01〜0.25重量%とコバルト0.1〜0.5重量%と残部が銅からなり、かつ前記亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)との間に0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有する金属組成を成すことを特徴とするものであり、後述するF管材の一部に対応するものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、更に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有する金属組成を成すことを特徴とするものであり、後述するL管材の一部に対応するものである。
更に、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、に、0.05〜0.5重量%のニッケルを含有する金属組成を成すことを特徴とするものであり、後述するF管材の一部又はL管材の一部に対応するものである。
加えて、請求項4の発明は、請求項2の発明において、更に、0.02〜0.5重量%の錫を含有する金属組成を成すことを特徴とするものであり、後述するU管材などの一部に対応するものである。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、更に、0.05〜0.5重量%のニッケルを含有する金属組成を成すことを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載する耐孔食性銅基合金管材に、非酸化性雰囲気において600〜1050℃、1分〜5時間の条件で熱処理を行ったことを特徴とするものであり、後述するV管材の一部に相当するものである。
【0008】
次に、第1実施例及び第2実施例に示す各耐孔食性銅基合金管材(A管材〜U管材)の金属組成等について説明する。
先ず、A管材は、亜鉛を0.1〜2.0重量%含有し且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「A管材」という)のことである。
【0009】
また、B管材は、燐を0.05〜0.25重量%含有し且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「B管材」という)のことである。
【0010】
また、C管材は、A管材に更に燐を0.01〜0.25重量%含有させた金属組成をなすものであって、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)との間に0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有する金属組成をなす耐孔食性銅基合金材のことである。すなわち、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)とが0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有することを条件として亜鉛0.1〜2.0重量%及び燐0.01〜0.25重量%を含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「C管材」という)のことである。
【0011】
また、D管材〜F管材は、A管材、B管材又はC管材に更にコバルト0.1〜0.5重量%及びニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有させた金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材のことである。すなわち、亜鉛を0.1〜2.0重量%含有すると共に、コバルト0.1〜0.5重量%及びニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「D管材」という)と、燐を0.05〜0.25重量%を含有すると共に、コバルト0.1〜0.5重量%及びニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「E管材」という)と、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)とが0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有することを条件として亜鉛0.1〜2.0重量%及び燐0.01〜0.25重量%を含有すると共に、コバルト0.1〜0.5重量%、ニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「F管材」という)のことである。
【0012】
また、G管材〜L管材とは次のような管材である。即ち、A管材、B管材、C管材、D管材、E管材又はF管材に更にアルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有させてなる耐孔食性銅基合金管材のことである。すなわち、亜鉛を0.1〜2.0重量%含有すると共に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「G管材」という)と、燐を0.05〜0.25重量%を含有すると共に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「H管材」という)と、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)とが0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有することを条件として亜鉛0.1〜2.0重量%及び燐0.01〜0.25重量%を含有すると共に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「J管材」という)と、燐を0.05〜0.25重量%を含有し、コバルト0.1〜0.5重量%及びニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有すると共に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「K管材」という)と、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)とが0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有することを条件として亜鉛0.1〜2.0重量%及び燐0.01〜0.25重量%を含有し、コバルト0.1〜0.5重量%、ニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有すると共に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「L管材」という)のことである。
【0013】
また、M管材〜U管材とは、A管材、B管材、C管材、G管材、H管材、I管材、J管材、K管材又はL管材に更にを0.02〜0.5重量%含有させた金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材のことである。すなわち、亜鉛を0.1〜2.0重量%含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「M管材」という)と、燐を0.05〜0.25重量%を含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「N管材」という)と、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)とが0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有することを条件として亜鉛0.1〜2.0重量%及び燐0.01〜0.25重量%を含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「O管材」という)と、亜鉛を0.1〜2.0重量%を含有し、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「P管材」という)と、燐を0.05〜0.25重量%を含有すると共に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「Q管材」という)と、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)とが0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有することを条件として亜鉛0.1〜2.0重量%及び燐0.01〜0.25重量%を含有し、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「R管材」という)と、亜鉛を0.1〜2.0重量%を含有し、コバルト0.1〜0.5重量%、ニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有し、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「S管材」という)と、燐を0.05〜0.25重量%を含有し、コバルト0.1〜0.5重量%、ニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有すると共に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「T管材」という)と、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)とが0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有することを条件として亜鉛0.1〜2.0重量%及び燐0.01〜0.25重量%を含有し、コバルト0.1〜0.5重量%、ニッケル0.05〜0.5重量%から選択された1種あるいは2種の元素を含有し、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有すると共に、を0.02〜0.5重量%含有し、且つ残部が銅からなる金属組成をなす耐孔食性銅基合金管材(以下「U管材」という)のことである。
【0014】
さらに、V管材は、上記した各管材(A〜U管材)に、非酸化性雰囲気(銅に対して非酸化性の雰囲気)中において600℃〜1050℃及び1分〜5時間の条件で熱処理を施してなる耐孔食性銅基合金管材(以下「V管材」という)のことである。
【0015】
而して、亜鉛は銅に添加する事により銅基合金表面に安定した酸化膜を形成し、その酸化皮膜が保護作用を示すことで、孔食の発生や成長を抑制する効果がある。しかし、その含有量が0.1重量%未満であると、酸化膜を形成する作用が低く、十分な保護作用を示さず、良好な耐孔食性を得ることができない。一方、亜鉛の含有量が2.0重量%を超えると、管材の導電性、熱伝導性が低下すると共に応力腐食割れに対する感受性が高くなる。かかる点から、A管材、C管材、D管材、F管材、G管材、I管材、J管材、L管材、M管材、O管材、P管材、R管材、S管材及びU管材においては亜鉛含有量を0.1〜2.0重量%とした。
【0016】
また、燐は、亜鉛と同様に、銅基合金表面に安定な酸化皮膜を形成し、良好な耐孔食性皮膜を形成する。さらに、燐は銅に添加すると脱酸作用を示し、健全な銅基合金の鋳塊を製造することができ、管材における表面欠陥を少なくする。ところで、管材に表面欠陥があると、その欠陥部分が孔食発生の起点になる可能性がある。したがって、健全な鋳塊を製造することは、間接的に、当該孔食の発生が抑制する効果を示す。このような燐の添加効果は、0.05重量%未満の添加では顕著に現れず、逆に0.25重量%を超えて添加すると、銅基合金の特性である導電性及び熱伝導性が低下することになり、しかも熱間加工性が低下して応力腐食割れに対しての感受性が高くなる。かかる理由から、亜鉛を含有しないB管材,H管材,K管材,N管材,Q管材およびT管材については燐含有量を0.05〜0.25重量%とした。
【0017】
また、燐は、亜鉛との共添により、管材の表面に燐・亜鉛の合金皮膜を形成し、その合金皮膜は亜鉛あるいは燐を単独添加したときに生成した酸化膜よりも安定性が数段優れている。而して、燐,亜鉛の共添による効果は、燐含有量0.01重量%以上で認められるようになり、燐を0.25重量%を超えて添加すると、銅基合金の特性である導電性及び熱伝導性が低下することになり、しかも熱間加工性が低下して応力腐食割れに対しての感受性が高くなる。そのため燐,亜鉛を共添するC管材、E管材、F管材、I管材、L管材、O管材、R管材、U管材では、燐の添加量を0.01〜0.25重量%とした。ところで、このような亜鉛・燐の共添による効果は、本発明者が実験により確認したところによれば、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)との相関関係によって左右され、0.3≦X+6Y≦3.0の関係がある場合により顕著に発揮されることが判明した。すなわち、亜鉛と燐とを共添させる場合には、それらの含有量を、かかる関係を満足することを前提として上記した範囲(亜鉛:0.1〜2.0重量%,燐:0.01〜0.25重量%)内で決定しておくことが、耐孔食性を向上させる上で極めて有効となる。かかる点から、C管材、F管材、I管材、L管材、O管材、R管材及びU管材においては、亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(X重量%)との間に0.3≦X+6Y≦3.0の関係が存することを必須条件とした。かかる亜鉛含有量と燐含有量との関係は、共添による経済的効果等をも考慮した場合、1.0≦X+6Y≦2.3であることがより好ましい。
【0018】
また、コバルト及びニッケルは、その少なくとも一方を添加することにより、管材の表面層に安定な酸化物を形成し、孔食の発生や成長を抑制する効果を奏する。また、これらは、万一、管材に孔食が発生したときにも、その内部においてそれらの元素が濃化することにより電位を卑下して、それらの酸化物の安定度が増し、その結果、孔食の成長を抑制する効果を奏する。さらに、ニッケルはマトリックスへの固溶強化を図るものであり、コバルト及び一部のニッケルは燐と共に微細析出物を形成して、熱交換器製造工程中の配管接合のためのろう付け炉装入あるいは給水配管施行時の手ろう付け等の高温加熱による結晶粒の成長抑制効果作用を発揮し、機械的強度の大幅な低下を防止し、高温加熱前の強度をほぼ維持する効果を奏する。かかる効果は、0.1重量%以上のコバルト添加又は0.05重量%以上のニッケル添加によって発揮される。しかし、0.5重量%超えるコバルト添加や0.5重量%を超えるニッケル添加は、添加量に見合う高温加熱前の強度維持効果や耐孔食性向上効果が発揮されないばかりか、却って管材の熱伝導性,加工性,施工性を悪化させることになり、経済的にも不利である。かかる点から、D管材、E管材、F管材、J管材、K管材、L管材、S管材、T管材及びU管材においては、共添すると否とに拘わらず、コバルト含有量を0.1〜0.5重量%とし、ニッケル含有量を0.05〜0.5重量%とした。
【0019】
また、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類は、その何れかを添加しておくことにより、表面層の酸化皮膜の安定性を一層向上させ孔食抑制効果を増大させる効果を発揮する。かかる効果は0.005重量%以上の添加によって発揮され、0.005重量%未満の添加では十分な表面層酸化皮膜を安定化させることはできない。しかし、耐孔食性の増大効果は0.3重量%の添加で飽和し、添加量が0.3重量%を超えると、却って健全な銅基合金鋳塊の製造が妨げられることになり、管材の熱伝導性,加工性,施工性も低下することになる。かかる点から、G管材、H管材、I管材、J管材、K管材、L管材、P管材、Q管材、R管材、S管材、T管材及びU管材においては、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム又は希土類の含有量を0.005〜0.3重量%とした。なお、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類から2種以上の元素を選択して、これらを共添させるようにしても耐孔食性が向上するが、その向上程度は何れか1種の元素を添加させた場合と大差なく、2種以上の元素を添加させるメリットは殆どなく、寧ろ経済的なデメリットが大きい。
【0020】
また、錫は、コバルト,ニッケルと同様に、管材の表面層に安定な酸化物を形成して、孔食の発生や成長を抑制する効果を奏する。さらに、錫は、マトリックス中に固溶して電位を貴化することにより、耐食性を向上させる効果も奏する。かかる効果は、錫を0.02重量%以上添加させることにより発揮される。しかし、添加量が0.5重量%に達すると当該効果は飽和し、0.5重量%を超えて添加しても、その添加量に見合った耐孔食性増大は期待できず、却って管材の熱伝導性を低下させることになる。なお、錫を添加させる場合には、コバルト及びニッケルの一方又は両方を共添させることは無意味であり、これらの共添による耐孔食性向上効果は期待できない。かかる点から、M管材、N管材、O管材、P管材、Q管材、R管材、S管材、T管材及びU管材においては、錫の含有量を0.02〜0.5重量%とし、錫との共添効果が期待できないコバルト及びニッケルについては含有させないこととした。
【0021】
また、上記した各管材は、これに適当な条件下で熱処理(以下「熱処理」という)を施すことにより、当該管材の表面層に亜鉛,燐といった添加元素が拡散、濃化して、より安定な合金皮膜を形成するものである。そして、このような合金皮膜が形成されることにより、表面層下の母材部分に対して強力な保護作用が発揮されることになり、管材の耐孔食性が更に向上する。熱処理の条件としては、第1に、当該処理を雰囲気ガスとして一酸化炭素,二酸化炭素,水素,窒素等を使用した非酸化性雰囲気つまり銅に対する非酸化性雰囲気中で行うことが必要である。すなわち、熱処理を大気中の如き酸素が存在する酸化性雰囲気で行うと、管材の表面に密着性の低い酸化スケールが生成して、効果的な保護作用を示さないからである。また、第2に、熱処理温度を600℃〜1050℃としておくことが必要である。すなわち、600℃未満の温度条件で熱処理する場合には、管材の構成元素である亜鉛,燐等が表面層に拡散、濃化する傾向を示すものの、その進行速度は極めて低い。したがって、良好な保護作用を示すに至るまでに膨大な処理時間を要し、実用することはできない。また、1050℃を超える温度条件で熱処理する場合には、当該処理温度が管材を構成する銅基合金の融点に近くなるため、熱処理時に管材がその表面側から溶解する虞れがあり、耐孔食性に必要な合金層を形成しない。さらに、第3に、熱処理時間は1分〜5時間としておくことが必要である。すなわち、熱処理時間が1分未満では、温度条件に拘わらず、上記した熱処理効果を発揮できない。また、5時間を超えて熱処理しても、5時間以下とした場合に比して耐孔食性がさほど向上する訳ではなく、経済性をも考慮すれば、5時間を超える熱処理は無意味である。
【0022】
【実施例】
第1実施例として表1〜表6に示す金属組成をなす銅基合金を、高周波溶解炉により木炭の被覆下において大気溶解して、直径100mm、長さ150mmの円柱状鋳塊を得た。そして、この鋳塊を900℃に加熱して外径20mmの丸棒状に押出加工し、その丸棒材にドリルによる穴あけ加工を施して、内径12mm,外径20mm,肉厚4mm,長さ200mmのA管材No.1、B管材No.2、C管材No.3〜No.11、D管材No.12〜No.14、E管材No.15〜No.17、F管材No.18〜No.20、G管材No.21〜No.26、H管材No.27〜No.32、I管材No.33〜No.38、J管材No.39〜No.56、K管材No.57〜No.74、L管材No.75〜No.92、M管材No.93、N管材No.94、O管材No.95、P管材No.96〜No.101、Q管材No.102〜No.107、R管材No.108〜No.113、S管材No.114〜No.131、T管材No.132〜No.149及びU管材No.150〜No.167を得た。なお、管材No.7,No.79,No.90,No.162を除く各管材については、第2実施例において被熱処理管材として使用するものを含めて2本製作し、管材No.7,No.79,No.90,No.162については、第2実施例及び第2比較例において被熱処理管材として使用するものを含めて各々5本製作した。
【0023】
また第2実施例として、上記の如くして得た被処理管材No.1〜No.167を、各々、一酸化炭素を主成分とする雰囲気ガスを使用して炉内を銅に対する非酸化性雰囲気に保持した熱処理炉において、表7〜表10に示す条件で熱処理を施す(被熱処理管材No.7,No.79,No.90,No.162については、各々3本を異なる条件で熱処理した)ことにより、175本のV管材を得た。なお、各V管材には、便宜上、当該熱処理前の管材(被熱処理管材)と同一の番号を付すこととする。
【0024】
また第1比較例として、上記実施例と同一の工程により、表11に示す金属組成をなし且つ上記の実施例管材No.1〜No.167と同一形状(内径12mm,外径20mm,肉厚4mm、長さ200mm)をなす銅基合金管材(以下「比較例管材」という)No.201〜No.205を得た。なお、比較例管材No.201〜No.203,No.205については、後述する第2比較例において被熱処理管材として使用するものを含めて、各々2本製作した。比較例管材No.204については押出加工時において大きな割れを生じたため、最終的な管材を得ることができなかった。ところで、比較例管材No.205は、合金組成上、冒頭で述べた燐脱酸銅(JIS C1220)製のものに相当する。
【0025】
さらに、第2比較例として、各1本の比較例管材No.201〜No.205を、第2実施例と同一ガス雰囲気の熱処理炉において表12に示す条件で熱処理して、4本の熱処理管材(以下「比較例熱処理管材」という)を得た。なお、各比較例熱処理管材には、便宜上、当該熱処理前の比較例管材No.201〜No.205(被熱処理管材)と同一の番号を付すこととする。比較例管材No.204については、上記の如く管材として得られないものであるため、当然に、当該比較例管材No.204を被熱処理管材とする比較例熱処理材も得ることができなかった。さらに、第2実施例で使用されなかった管材No.7,No.79,No.90,No.162を、V管材及び比較例熱処理材の熱処理に使用したものと同一の熱処理炉において、表12に示す条件で熱処理して、4本の熱処理管材No.7a,No.79a,No.90a,No.162aを得た。なお、この熱処理管材の番号は、被熱処理管材の番号にサフィックス「a」を付したものとしてある。例えば、熱処理管材No.79aは、管材79を被熱処理材とするものである。
【0026】
以上のように得られたA〜U管材No.1〜No.167及び熱処理したV管材No.1〜No.167並びに比較例管材No.201〜No.203,No.205、比較例熱処理管材No.201〜No.203,No.205及び熱処理管材No.7a,No.79a,No.90a,No.162aについて、各々、耐孔食性を確認すべく次のような孔食試験(腐食試験)を行った。
【0027】
すなわち、この孔食試験は冒頭で述べたI型孔食を生じ易い条件で行ったものであり、遊離炭酸を40mg/l含有し且つpH6.5〜7に調整した試験水を、室温において、各管材に0.5m/sの流速で6月間連続的に通水させることにより行った。そして、各管材の耐孔食性を評価するために、6月間の通水後において各管材の内周面に生じている孔食数(単位面積当たりの孔食個数(個/dm))及び最大孔食深さ(μm)を測定した。
【0028】
その結果は、A〜U管材No.1〜No.167については表1〜表6に示す通りであり、熱処理したV管材No.1〜No.167については表7〜表10に示す通りであった。また、比較例管材又はこれを熱処理した比較例熱処理管材及び熱処理管材No.7a,No.79a,No.90a,No.162aについては表11又は表12に示す通りであった。なお、管材の耐孔食性は、孔食数ないし最大孔食深さの値によって評価することができ、当該値が小さい程、耐孔食性に優れるものであると判定することができる。
【0029】
而して、表1〜表6と表11とを比較すれば明らかなように、A〜U管材No.1〜No.167における孔食数及び孔食最大深さの測定値は、燐脱酸銅製の管材No.205よりも小さく、更に比較例管材の中で耐孔食性に最も優れる管材No.202よりも小さくなっている。したがって、亜鉛又は燐を第1発明又は第2発明で特定する範囲内で含有させた銅基合金を構成材として使用することにより、管材の耐孔食性を従来一般に汎用されている燐脱酸銅製のものより向上させることができることが確認された。さらに、C〜U管材No.3〜No.167における孔食数及び最大孔食深さの測定値は、燐脱酸銅製の管材No.205に比して大幅に小さくなっており、亜鉛又は燐のみを含有させたA,B管材に比しても小さくなっている。したがって、亜鉛及び燐を共添させることにより、或いは亜鉛,燐にコバルト等を加添させることにより、管材の耐孔食性をより向上させ得ることが理解される。
【0030】
さらに、表7〜表12から明らかなように、A〜U管材を熱処理したV管材No.1〜No.167については、A〜U管材に比して、孔食数及び孔食最大深さの測定値が大幅に減少しており、上記した条件で熱処理しておくことにより耐孔食性が飛躍的に向上することが理解される。一方、比較例管材No.201〜No.203,No.205についても、表12から明らかなように、熱処理により耐孔食性は向上するが、その向上程度は低く、熱処理をしないA〜U管材に比しても耐孔食性は劣る。このように、熱処理は、A〜U管材のような銅基合金組成をなすものに対して耐孔食性の向上を図る上で有効且つ有意義な手段であるが、比較例管材No.201〜No.203,No.205のようにかかる銅基合金組成をなさないものに対しては、熱処理を行うことによる工程,ランニングコスト,イニシャルコストの増加をも考慮した場合、無意味な処理であるといえる。また、異なる温度条件で熱処理したV管材No.7,No.79,No.90,No.162についての孔食試験結果(表7,表8,表10)及び熱処理管材No.7a,No.79a,No.90a,No.162aについての孔食試験結果(表12)から明らかなように、A〜U管材のように本発明で特定する銅基合金組成をなすものについては、管材No.7a,No.79a,No.90a,No.162aのように熱処理温度が600℃未満であると、耐孔食性は殆ど向上しないか却って低下するが、熱処理温度を600℃以上とすることによって耐孔食性が飛躍的に向上することが理解され、更に、処理時間との関係もあるが、一般には、熱処理は600〜1050℃の範囲において可及的に高温(具体的には700℃以上)で行うことが耐孔食性の向上を図る上でより好ましいことが理解される。
【0031】
ところで、孔食試験は冒頭で述べたII型孔食が生じ易い水質条件でも行ったが、上記した如くI型孔食が生じ易い水質条件で行った場合と同様の結果が得られた。また、A〜U管材No.1〜No.167及びV管材No.1〜No.167は、曲げ加工等の加工性や一般的な耐食性等についても各種の確認試験を行ったが、何れの特性も従来一般に使用されている燐脱酸銅製のもの(比較例管材No.205ないし比較例熱処理管材No.205)と同等であることが確認された。
【0032】
さらに、C管材No.7、L管材No.79,No.90、U管材No.162及び比較例管材No.205(燐脱酸銅)と同材質の管材を使用して製作した熱交換器を、孔食が生じ易い実環境下において一定期間使用するフィールド暴露試験を行い、試験期間中における孔食による漏洩発生の有無を観察してみた。
【0033】
すなわち、各管材No.7、No.79、No.90、No.162及びNo.205と同材質の銅基合金を、中周波溶解炉を使用して、木炭の被覆下において大気溶解し、直径220mm、長さ400mmの円柱状鋳塊を作成し、これを900℃に加熱して外径67mm、肉厚5mmに押出後、抽伸と焼鈍を繰り返し、外径12.7mm、肉厚0.6mmの銅基合金管を得た。そして、この銅基合金管を、最終500℃で30分間の熱処理を施した上で、熱交換器に組立てて、水質条件がI型孔食の生じ易い3つの地域▲1▼〜▲3▼において、18月間実際に使用した。
【0034】
このようなフィールド暴露試験の結果、比較例管材No.205と同材質の銅基合金管(燐脱酸銅管)を使用した熱交換器にあっては、3〜7月後に孔食が発生して漏水現象が認められた。すなわち、暴露地▲1▼においては3月経過時に、暴露地▲2▼においては6月経過時に、また暴露地▲3▼においては7月経過時に、夫々、熱交換器からの漏水が認められ、その漏水原因が孔食によるものであることが確認された。しかし、本発明で特定する組成をなす銅基合金(管材No.7、No.79、No.90及びNo.162と同質の銅基合金)製の熱交換器にあっては、暴露地▲1▼〜▲3▼の何れにおいても、18月経過後も漏水現象が全く生じなかった。
【0035】
【表1】
Figure 0004387027
【0036】
【表2】
Figure 0004387027
【0037】
【表3】
Figure 0004387027
【0038】
【表4】
Figure 0004387027
【0039】
【表5】
Figure 0004387027
【0040】
【表6】
Figure 0004387027
【0041】
【表7】
Figure 0004387027
【0042】
【表8】
Figure 0004387027
【0043】
【表9】
Figure 0004387027
【0044】
【表10】
Figure 0004387027
【0045】
【表11】
Figure 0004387027
【0046】
【表12】
Figure 0004387027
【0047】
【表13】
Figure 0004387027
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から容易に理解されるように、請求項1及び請求項2の発明によれば、従来一般に使用されている燐脱酸銅製のものと同等の配管構成材として有利な特性(施工性,加工性等)を有し且つCd等の耐孔食性の向上に寄与するものの有害なCd等の重金属を含有しないものであるに拘わらず、耐孔食性を大幅に向上させることができ、孔食が生じ易い環境下においても給水配管,給湯配管,水道配管等の如き水と接触するあらゆる部位の構成材として好適に使用することができる耐孔食性銅基合金管材を提供することができる。更に、この耐孔食性銅基合金管と同一組成の条製品を円筒等の管状に溶接接合した溶接管においても耐孔食性が認められ、水道配管等の構成材として好適に使用することが出来る。また、請求項3〜請求項6の発明によれば、かかる管材と同等若しくはそれ以上の耐孔食性を有する耐孔食性銅基合金管材を提供することができる。さらに、請求項7の発明によれば、これら管材の耐孔食性を飛躍的に向上させることができる。
【0049】
したがって、本発明の耐孔食性銅基合金管材を使用した給湯,給水設備等にあっては、その使用が孔食を生じ易い環境で行われる場合にも、長期に亘って孔食による漏洩を生じることなく安定した運転を行うことができる。

Claims (6)

  1. 亜鉛0.1〜2.0重量%と燐0.01〜0.25重量%とコバルト0.1〜0.5重量%と残部が銅からなり、かつ前記亜鉛含有量(X重量%)と燐含有量(Y重量%)との間に0.3≦X+6Y≦3.0の関係を有する金属組成を成すことを特徴とする耐食性銅基合金管材。
  2. 更に、アルミニウム、珪素、ジルコニウム、クロム、マグネシウム及び希土類元素から選択された1種の元素を0.005〜0.3重量%含有する金属組成を成すことを特徴とする請求項1に記載の耐食性銅基合金管材。
  3. 更に、0.05〜0.5重量%のニッケルを含有する金属組成を成すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の耐孔食性銅合金管材。
  4. 更に、0.01〜0.10重量%の錫を含有する金属組成を成すことを特徴とする請求項2に記載の耐孔食性銅合金管材。
  5. 更に、0.05〜0.5重量%のニッケルを含有する金属組成を成すことを特徴とする請求項4に記載の耐孔食性銅合金管材。
  6. 非酸化性雰囲気において600〜1050、1分〜5時間の条件で熱処理を行ったものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載する耐食性銅基合金管材。
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