JP4385783B2 - 基板、光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

基板、光源装置及びプロジェクタ Download PDF

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Description

本発明は、基板、光源装置及びプロジェクタ、特に、固体発光素子を用いる光源装置の技術に関する。
近年、プロジェクタの光源装置として、固体発光素子を用いる光源装置が注目されている。固体発光素子の中でも、発光ダイオード(以下、「LED」という。)の開発、改良の進展は著しい。表示用の小出力のLEDに加えて、照明用の大出力のLEDも製品が開発されている。LEDは、超小型、超軽量、長寿命であるという特徴を有する。このため、LEDは、プロジェクタ、特に小型の携帯用プロジェクタの光源装置に用いるのに好適である。
このようにプロジェクタの光源装置に用いるのに好適なLEDであるが、現状のLEDの発光効率は、従来プロジェクタに使用される超高圧水銀ランプの1/2〜1/3程度である。これは、LEDに定格電流を流しても、得られる光量がまだ少ないからである。このため、光量を増やすために、複数のLEDをアレイ化して配置することが考えられる。LEDをアレイ化することで、光源部の発光面積が大きくなる。プロジェクタでは、光源装置と空間光変調装置とを含めた光学系において、有効に扱える光束が存在する空間的な広がりを面積と立体角の積(エテンデュー、Geometrical Extent)として表すことができる。この面積と立体角の積は、光学系において保存される。空間光変調装置が有効に変調可能な光の取り込み角度には限りがある。このため、光源の空間的な広がりが大きくなると、光源からの光束を有効に用いることが困難となることから、かえって照明効率の低下を招いてしまう。
そこで、LEDそのものの発光量を増やすことが望ましい。LEDに流す電流値は定格電流という制約がある。LEDの最大光量は、定格電流と効率とにより決まる。LEDの定格電流は、発熱量に依存している。このため、放熱効率を高めれば、定格電流を大きくできる。定格電流を大きくすることで、多くの光量を得ることができる。従来、LEDは、金属部材等による伝熱を利用して放熱を行う。LEDにおいてさらに放熱効率を高めるには、液体による伝熱を利用することで放熱を行うことが考えられる。液体による伝熱を利用するには、例えば、光源装置の基板内に冷却用液体を流動させることが考えられる。この場合、冷却液の浸潤による基板、周辺部材の腐食や冷却用液体の蒸散を防止するために、基板内部に金属部材からなる管状構造を設け、管状構造の内部に冷却用液体を流動させることが望ましい。基板内にパイプを設け、そのパイプに冷却用液体を通すことで放熱を行う技術は、以下の特許文献1に提案されている。
特開平7−297505号公報
特許文献1に開示されている構成は、多層基板の層間にパイプを埋設するものである。多層基板の層間にパイプを埋設する構成は、製造に手間がかかるために生産効率が低く、コスト高となってしまう。このように、光源装置には、放熱効率が高く、かつ容易に製造可能な構成の基板を用いることが求められる。本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、放熱効率が高く、かつ容易に製造可能な基板、この基板を用いる光源装置及びプロジェクタを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、金属部材と、金属部材の両側に設けられたセラミック部材と、を備える第1の層と、第1の層に積層され、間隔を設けて並列された金属部材を備える第2の層と、第2の層に積層され、金属部材と、金属部材の両側に設けられたセラミック部材と、を備える第3の層と、を有し、第1の層の金属部材と、第2の層の金属部材と、第3の層の金属部材とは、管状構造を構成することを特徴とする基板を提供することができる。
本発明の基板は、セラミック部材からなるシートに金属部材をパターニングした層を積層して構成される、いわゆるセラミック多層基板である。セラミック部材を用いると、各シートを積層することで多層構造を形成できる。管状構造は、各シートにパターニングされた金属部材を融着することで形成される。例えば、積み重ねられた各シートを金属部材の融点以上の温度により焼成することにより、金属部材の融解を利用して管状構造を形成することができる。このように、管状構造は、第1の層、第2の層、第3の層を順に積層することで、基板内部に容易に形成できる。
管状構造は、各層の金属部材を融着して形成可能であることから、管状構造の内部に冷却用流体を流動させても、管状構造からの冷却用流体の浸潤は起こらない。このため、基板及び基板周辺の部材の腐食や冷却用流体の蒸散を防止し、基板内部で冷却用流体を流動させることができる。従って、基板は、冷却用流体による放熱を利用することで放熱効率が高い構成にできる。また、金属部材をパターニングしたセラミックシートを積層することで、容易に、放熱効率が高い基板を製造できる。これにより、放熱効率が高く、かつ容易に製造可能な基板を得られる。
また、本発明の好ましい態様としては、第1の層のセラミック部材と、第3のセラミック部材とは、管状構造の周辺に設けられることが望ましい。セラミック部材は、熱抵抗が低いことを特徴とする。管状構造の周辺にセラミック部材を設けると、基板は、管状構造に伝わる熱を効率良く外部へ放出することができる。これにより、さらに放熱効率が高い基板を得られる。
さらに、本発明によれば、金属部材と、金属部材の両側に設けられたセラミック部材と、を備える第1の層と、第1の層に積層され、間隔を設けて並列された金属部材を備える第2の層と、第2の層に積層され、金属部材と、金属部材の両側に設けられたセラミック部材と、を備える第3の層と、を有する基板と、基板に実装され、照明光を供給する発光部と、を有し、第1の層の金属部材と、第2の層の金属部材と、第3の層の金属部材とは、管状構造を構成することを特徴とする光源装置を提供することができる。
基板は、冷却用流体による放熱を利用することで放熱効率が高い構成にできる。本発明の光源装置は、放熱器を介さず発光部を直接基板に実装する構成である。熱源である発光部を直接基板に実装可能であることから、放熱効率が高い基板を用いることで、光源装置の放熱効率を向上することができる。光源装置の放熱効率を向上することにより、光源装置の定格電流を大きくし、明るい照明光を得ることができる。これにより、効率良く放熱でき、明るい照明光を供給可能な光源装置を得られる。
また、本発明の好ましい態様によれば、発光部は、第3の層に積層して設けられ、管状構造は、発光部に電流を供給する電極としての機能をさらに有することが望ましい。第3の層に積層して発光部を設けると、金属部材からなる管状構造を介して、発光部に電流を供給することができる。また、基板は、複数の管状構造を設ける構成とすることができる。セラミック部材が絶縁性であることから、管状構造どうしの間にセラミック部材を設けると、基板は、2つ以上の電極が設けられる構成となる。基板に2つ以上の電極を設けることが可能であるから、発光部の電極に対応して、基板側の電極を設ける構成とすることができる。これにより、新たに電極を設ける必要がなく簡易な構成の光源装置を得られる。
また、本発明の好ましい態様としては、基板は、管状構造の中空部分に冷却用流体を流動させる冷却用流体流動部をさらに有することが望ましい。冷却用流体流動部により冷却用流体を積極的に流動させることにより、発光部からの熱を効率的に奪い、光源装置の放熱効率をさらに向上することができる。また、基板に冷却用流体流動部を設ける構成とすることにより、光源装置の外部に新たにポンプ等を設けなくても冷却用流体を流動させることができる。これにより、簡易な構成で、さらに明るい照明光を供給可能な光源装置を得られる。
さらに、本発明によれば、照明光を供給する光源装置と、光源装置からの照明光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、空間光変調装置からの光を投写する投写レンズと、を有し、光源装置は、上記の光源装置であることを特徴とするプロジェクタを提供することができる。上記の光源装置を用いることにより、明るい照明光を得ることができる。これにより、明るい投写像のプロジェクタを得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るプロジェクタ100の概略構成を示す。本実施例では、まずプロジェクタ100の概略構成を説明し、次いで、光源装置の構成を詳細に説明する。プロジェクタ100は、R光用光源装置であるR光用LED101Rと、G光用光源装置であるG光用LED101Gと、B光用光源装置であるB光用LED101Bとを有する。R光用LED101Rは、照明光であるR光を供給する。G光用LED101Gは、照明光であるG光を供給する。B光用LED101Bは、照明光であるB光を供給する。各色光用LED101R、101G、101Bは、制御装置103によって駆動を制御される。各色光用LED101R、101G、101Bの構成の詳細については後述する。
各色光用LED101R、101G、101Bは、それぞれ、クロスダイクロイックプリズム104の入射面に対向する位置に設けられている。R光用LED101Rとクロスダイクロイックプリズム104との間には、R光用の空間光変調装置であるR光用液晶ライトバルブ102Rが設けられている。R光用液晶ライトバルブ102Rは、R光用LED101RからのR光を画像信号に応じて変調して射出する透過型の液晶表示装置である。R光用液晶ライトバルブ102Rで変調された光は、クロスダイクロイックプリズム104に入射する。
G光用LED101Gとクロスダイクロイックプリズム104との間には、G光用の空間光変調装置であるG光用液晶ライトバルブ102Gが設けられている。G光用液晶ライトバルブ102Gは、G光用LED101GからのG光を画像信号に応じて変調して射出する透過型の液晶表示装置である。G光用液晶ライトバルブ102Gで変調された光は、R光とは異なる入射面からクロスダイクロイックプリズム104に入射する。
B光用LED101Bとクロスダイクロイックプリズム104との間には、B光用の空間光変調装置であるB光用液晶ライトバルブ102Bが設けられている。B光用液晶ライトバルブ102Bは、B光用LED101BからのB光を画像信号に応じて変調して射出する透過型の液晶表示装置である。B光用液晶ライトバルブ102Bで変調された光は、R光及びG光とは異なる入射面からクロスダイクロイックプリズム104に入射する。
なお、各色光用液晶ライトバルブ102R、102G、102Bは、特定の振動方向の偏光光を画像信号に応じて変調する。このため、入射光を特定の振動方向の偏光光に変換する偏光変換素子を適宜設けることが望ましい。偏光変換素子を設けることにより、各色光用光源装置101R、101G、101Bへ入射させる光を増加できる。従って、偏光変換素子を設けることにより、各色光を効率良く利用し、明るい画像を得られる。
クロスダイクロイックプリズム104は、第1のダイクロイック膜104aと第2のダイクロイック膜104bとをX字状に配列して構成されている。第1のダイクロイック膜104aは、R光を反射し、G光及びB光を透過する。第2のダイクロイック膜104bは、B光を反射し、G光及びR光を透過する。クロスダイクロイックプリズム104に入射したR光は、第1のダイクロイック膜104aで反射して、投写レンズ105の方向へ進行する。
クロスダイクロイックプリズム104に入射したG光は、第1のダイクロイック膜104a及び第2のダイクロイック膜104bを透過して、投写レンズ105の方向へ直進する。クロスダイクロイックプリズム104に入射したB光は、第2のダイクロイック膜104bで反射して、投写レンズ105の方向へ進行する。これにより、変調された各色光は合成されて、投写レンズ105の方向へ射出される。投写レンズ105は、変調された各色光をスクリーン106に投写する。
次に、各色光用LED101R、101G、101Bの構成を詳細に説明する。本発明において、各色光用LED101R、101G、101Bの特徴的部分の構成は同一である。従って、本実施例、及び以下の実施例において、G光用光源装置の構成を例として説明を行うものとする。図2は、G光用LED101Gの断面構成を示す。発光部であるチップ220は、基板210に実装されている。チップ220は、電極207、208から電流を供給することにより、照明光Lを供給する。
G光用LED101Gは、発光層が下向きとなるようにチップ220が設けられている、いわゆるフリップチップ構造をなす。フリップチップ構造では、チップ220とリード電極とをワイヤで接続する必要がない。このため、G光用LED101Gを小型で薄型な構成にできる。また、放熱器を介さずチップ220を直接基板210に実装可能であることから、G光用LED101Gを、熱抵抗が低い構成にできる。チップ220は、絶縁性の透明基板に発光層を形成して構成されている。透明基板を設けることにより、発光層からの光を効率良く取り出すことができる。また、電極207、208を金属部材により構成することで、発光層から基板210の方向へ射出される光を電極207、208で反射させる構成とすることも可能である。これにより、さらに光を効率良く利用することができる。
チップ220側の電極207、208に対応して、基板210側にも電極205、206が設けられている。基板210側の電極205は、チップ220側の電極207と電気的に接続されている。基板210側の電極206は、チップ220側の電極208と電気的に接続されている。電極205、206は、例えば金属部材である銅やアルミニウムにより構成されている。また、電極205と電極206とは、セラミック部材232により電気的に絶縁して設けられている。不図示の外部電源は、電極205、206と電気的に接続されている。チップ220は、外部電源からの電流によって照明光Lを供給する。
G光用LED101Gは、チップ220からの照明光Lの射出側に、キャップ部209を有する。キャップ部209は、硝子部材や透明樹脂部材等の、光学的に透明な部材により構成される。キャップ部209は、チップ220を封止する。キャップ部209の光射出側の面は、球面形状、又は非球面の曲面形状をなしている。キャップ部209は、光射出側の面を球面形状又は非球面の曲面形状とすることにより、キャップ部209の界面における照明光Lの全反射を低減し、チップ220からの照明光Lを効率良く外部へ射出させる。また、キャップ部209の先端位置にレンズ作用を持たせることにより、G光用LED101Gは、チップ220が設けられている基板210面に略垂直な方向であるZ軸方向へ、強度の大きい照明光Lを射出する。
基板210は、セラミック部材と、金属部材である銅とをパターニングしたシートを積層してなる、いわゆるセラミック多層基板である。基板210のうちチップ220とは反対側の面には、セラミック部材により構成されるセラミック層211が設けられている。第1の層201、第2の層202、第3の層203は、セラミック層211の上に、順に積層されている。第3の層203の上には、セラミック層204が積層されている。セラミック層204の上には、電極205、206が設けられている。なお、図2において、基板210のうち金属部材で構成される部分は、斜線を付して示している。また、基板210を構成する金属部材としては、銅に限らず、アルミニウム等その他の金属部材を用いても良い。
基板210のうち、第1の層201、第2の層202、第3の層203に、金属部材からなる管状構造230が構成されている。図2に示す断面構成において、管状構造230は、5つの断面がX方向に並列して確認できる。管状構造230は、X方向に並列するそれぞれの断面において、第2の層202に設けられている空間240を中空部分として構成されている。管状構造230の周辺には、各層のセラミック部材232が設けられている。セラミック部材232は、熱抵抗が低い絶縁体である。基板210は、セラミック部材232を用いる多層構造とすることにより、熱抵抗が低く放熱効率が高い構成にできる。
図3は、空間240を貫くXY面により基板210を切断したときの断面構成を示す。ここでは、空間240の形状を示して管状構造230の形状を説明する。図2に示す管状構造230は、図3に示す直線AA’にて基板210を切断したときのXZ面における構成である。管状構造230は、Y方向に略平行な5本の管の端部を交互に繋ぎ合わせるように構成されている。このような管状構造230の構成により、空間240は、基板210内部においてXY平面を蛇行する構造をなしている。
管状構造230は、流入口340及び流出口342において、XZ面である基板210の側面に突き当たる。空間240は、流入口340及び流出口342において、基板210の外部へ開放されている。そして、流入口340及び流出口342は、基板210の外部に設けられた不図示のポンプと接続されている。冷却用流体流動部であるポンプは、冷却用流体である冷却水を流入口340から空間240へ送り込む。流入口340から空間240へ流入した冷却水Winは、管状構造230の形状に沿って基板210内部の空間240を蛇行する。そして、流出口342に到達した冷却水Woutは、基板210内部の空間240から流出し、再びポンプへ戻る。このようにして、ポンプを作動させることにより、冷却水を基板210内部の空間240にて流動させることができる。
図2に戻って、チップ220からの熱は、セラミック層204、管状構造230を介して、空間240を通過する冷却水に伝達する。冷却水に伝わったチップ220からの熱は、冷却水が流動する過程において最終的に大気に放出される。冷却水を循環させると、放熱した後の冷却水を常に基板210内部の空間240に通過させることが可能となる。このように基板210内部の空間240にて冷却水を流動させることにより、チップ220からの熱を効率良く取り除くことができる。
また、管状構造230の周辺には、各層のセラミック部材232が設けられている。上述のようにセラミック部材232は、熱抵抗が低いことを特長とする。このため、セラミック部材232は、チップ220から直接、あるいは管状構造230を介して伝わった熱を、外部へ放熱する。このように、基板210は、冷却水による放熱とセラミック部材232による放熱とを利用することで、放熱効率が高い構成にできる。
なお、ポンプと基板210との間の冷却水の流路や、ポンプは、熱交換器を設ける構成としても良い。熱交換器を設けることで、冷却水に伝わる熱を積極的に大気へ放出できる。また、空間240における冷却水の熱対流のみでチップ220からの熱を十分に放熱することが可能であれば、空間240を閉空間として冷却水を封止する構成としても良い。この場合、流入口340及び流出口342を基板210に設ける必要がない上、ポンプも不要であるから、G光用LED101Gを簡易な構成にできる。
次に、図4、図5を用いて、基板210の管状構造230の構成について説明する。図4は、積層する前の第1の層201、第2の層202、第3の層203の断面構成を示す。ここでは、図2に示す管状構造230のうちY軸に略平行な管の構成について説明する。第1の層201は、金属部材430と、金属部材430の両側に設けられたセラミック部材432と、を備えるようにパターニングされている。
第2の層202には、金属部材430とセラミック部材432とが並列するようにパターニングされた2つのシートを用意する。第3の層203は、第1の層201と同様に、金属部材430と、金属部材430の両側に設けられたセラミック部材432と、を備えるようにパターニングされている。第1の層201と第3の層203とは、第2の層202を間に挟み、かつ第1の層201及び第3の層203の金属部材430の位置とセラミック部材432の位置とを合わせるように積層される。
第2の層202は、2つのシートの金属部材430どうしを向かい合わせ、それぞれの金属部材430が間隔440を設けて並列するように位置決めする。そして、各層201、202、203は、間隔440が第1の層201及び第3の層203の金属部材430の幅に収まるように積層される。第1の層201及び第3の層203の金属部材430は、間隔440より広い幅でパターニングされている。
図5は、各層201、202、203を積層したときの断面構成を示す。各層201、202、203を上述のように位置決めして積層すると、各層201、202、203の金属部材430によって、中空部分を有する管状構造230が形成される。管状構造の中空部分は、第2の層202の2つの金属部材430と、第1の層201及び第3の層203の金属部材430とにより囲まれる空間240である。空間240は、第2の層202の金属部材430どうしの間隔440と、第2の層202の厚さとにより決定される。
このようにして、管状構造230のうちY方向に略平行な管の部分を形成することができる。さらに、Y方向に略平行な管の端部どうしを交互に繋ぐように、第2の層202に間隔440が設けられる。Y方向に略平行な管の端部どうしを交互に繋げることで、図3に示す形状の空間240を有する管状構造230を形成できる。また、Y方向に略平行な管の端部の2箇所において、空間240が基板210の外部に開放するように第2の層202の間隔440を設ける。空間240の端部を基板210の外部に開放することにより、図3に示す流入口340及び流出口342を形成できる。
基板210は、パターニングされた各層211、201、202、203、204、205(図2参照)を重ね合わせた後、金属部材430の融点以上の温度で焼成される。例えば、金属部材430として銅を用いる場合、基板210は、銅の融点である1083度以上の温度で焼成される。基板210を金属部材430の融点以上の温度で焼成すると、管状構造230は、第1の層201、第2の層202、第3の層203の金属部材430が融着することで形成される。このように、管状構造230は、金属部材430の融解を利用して形成することができる。管状構造230は、各層201、202、203を順に積層して焼成することで、基板210内部に容易に形成することができる。
また、金属部材430の融解を利用して管状構造230を形成することから、各層201、202、203の金属部材430を1つの略均一な部材とし、管状構造230を緻密な構成にできる。金属部材430により管状構造230を緻密な構成にできることから、管状構造230内部の空間240に冷却水を流動させても、管状構造230からの冷却水の浸潤は起こらない。冷却水の浸潤が起こらないことから、基板210及び基板210周辺の部材の腐食や冷却水の蒸散を防止し、基板210内部で冷却水を流動させることができる。
従って、基板210は、セラミック部材232による放熱と、冷却水による放熱とを利用することで放熱効率が高い構成にできる。また、管状構造230は、金属部材をパターニングしたセラミックシートを重ね合わせて焼成することで容易に形成できる。このため、容易に、放熱効率が高い基板210を製造できる。これにより、放熱効率が高く、かつ容易に製造可能な基板210を得られる。
図2に戻って、基板210は、セラミック部材232による放熱と、冷却水による放熱とを利用することで放熱効率が高い構成にできる。G光用LED101Gは、放熱器を介さずチップ220を直接基板210に実装する構成である。熱源であるチップ220を直接基板210に実装可能であることから、放熱効率が高い基板210を用いることで、G光用LED101Gの放熱効率を向上することができる。G光用LED101Gの放熱効率を向上することにより、G光用LED101Gの定格電流を大きくし、明るい照明光Lを得ることができる。これにより、効率良く放熱でき、明るい照明光Lを供給できるという効果を奏する。
R光用LED101R、B光用LED101Bについても、効率良く放熱して明るい照明光を供給するための構成は、G光用LED101Gと同様である。これにより、R光用LED101R、B光用LED101Bにおいても、G光用LED101Gと同様に、効率良く放熱し、明るい照明光を供給することができる。これにより、プロジェクタ100を用いて明るい投写像を得ることができる。
なお、管状構造230は、図3を用いて説明した本実施例の形状に限られない。管状構造230は、基板210内部で蛇行する形状に代えて、例えば、空間240が網目状となるように設けても良い。また、流入口340及び流出口342をそれぞれ複数設け、略平行な複数の管状構造を設ける構成としても良い。管状構造230を緻密な構成にできることから、冷却用流体としていずれの液体あるいは気体を用いることができる。特に、本実施例のように冷却用流体として水を用いると、光源装置を環境適合性に優れた構成にでき、かつ光源装置のメンテナンスを容易に行うことができる。
図6は、本発明の実施例2の光源装置であるG光用LED601Gの断面構成を示す。G光用LED601Gは、上記実施例1のプロジェクタ100に適用することができる。上記実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施例のG光用LED601Gは、管状構造630、632がチップ220に電流を供給する電極としての機能を有することを特徴とする。
G光用LED601Gの基板610は、セラミック層211、第1の層201、第2の層602、第3の層203を順に積層して構成される。基板610は、2つの管状構造630、632を有する点が、上記実施例1の基板210(図2参照)と異なる。また、基板610の第3の層203の上に、発光部であるチップ220が積層されている点も、上記実施例1の基板210と異なる。
管状構造630と管状構造632との間の位置Pにおいて、第2の層602は、セラミック部材により構成される。位置Pにおいて第2の層602をセラミック部材で構成することにより、2つの管状構造630、632が設けられる。そして、位置Pにおいて、管状構造630、632どうしは、電気的に絶縁される。チップ220側の一方の電極207は、一方の管状構造630の上に配置される。チップ220側の他方の電極208は、他方の管状構造632の上に配置される。
管状構造630、632がそれぞれ金属部材により構成されることから、本実施例のG光用LED601Gは、それぞれの管状構造630、632を介してチップ220に電流を供給することができる。このように、管状構造630、632は、冷却水を流動させるほかに、チップ220に電流を供給する基板610側の電極としての機能をさらに有する。新たに基板610側に電極を設ける必要がないことから、これにより、G光用LED601Gを簡易な構成にできるという効果を奏する。
なお、第2の層602において、金属部材どうしの間にセラミック部材を設ける箇所を例えば3つ設けると、4つの管状構造を設けることができる。基板610に4つの管状構造を設けると、基板610側に4つの電極を設けることができる。このように、第2の層602にセラミック部材を設ける箇所の数によって基板610側の電極の数を適宜決定することができる。また、管状構造を分離する位置も、第2の層602においてセラミック部材を設ける位置に応じて適宜決定することができる。従って、本実施例のG光用LED601Gは、管状構造を、チップ220側の電極の数や位置に応じて構成することができる。
図7は、本発明の実施例3の基板710の上面構成を示す。基板710は、上記実施例1のG光用LED101Gに適用することができる。上記実施例1と重複する説明は省略する。本実施例の基板710は、管状構造内部の中空部分である空間740に冷却用流体を流動させる冷却用流体流動部を有することを特徴とする。なお、本実施例では、空間740を図示することで基板710に設けられる管状構造の形状を説明するものとする。本実施例においても、管状構造の基本的構成は、上記実施例1の管状構造230(図3参照)と同様である。
冷却用流体流動部である押圧部701は、基板710の略中心部の、空間740の上に設けられている。空間740は、流入口及び流出口が設けられず、基板710内で閉ざされている。空間740には、冷却用流体である冷却水が封止されている。なお、押圧部701が設けられる位置は、空間740に対応する位置であれば良く、基板710の略中心部に限られない。
図8は、基板710のうち押圧部701が設けられている部分の斜視構成を示す。図9は、図8に示す構成を直線BB’で切断したときの断面構成を示す。空間740は、押圧部701が設けられている位置において、押圧部701の面積に対応して幅が広くなるように設けられている。押圧部701を設ける基板710面は、チップ220側(図2参照)であるプラスZ側とする場合に限らず、チップ220とは反対側のマイナスZ側としても良い。
図10に示す側面構成を用いて、冷却水を流動させる押圧部701の作用について説明する。押圧部701は、電流あるいは電圧を印加することで変形する。変形する前の押圧部701は、基板710面であるXY面に略平行な平面を有する形状をなしている。これに対して、図10において一点鎖線で示す変形後の押圧部1001は、略中心の部分が基板710側へ凹みをもつ形状となる。押圧部701が変形すると、基板710のうち押圧部701が設けられている部分も、図10において一点鎖線で示すように空間740内部へ凹むように変形する。
押圧部701が設けられている部分において基板710が空間740内部を凹むように変形することで、押圧部701近傍の冷却水は、押圧部701が設けられている部分から離れる矢印W2の方向へ押し出される。そして、冷却水は、押圧部701が変形前の形状に戻ることで、矢印W2とは反対の方向へ引き寄せられる。押圧部701は、このように変形を繰り返すことで冷却水を流動させる。
押圧部701の作用により、冷却水は、押圧部701から離れる方向と、押圧部701へ近づく方向とを往復するように流動する。空間740を流動する冷却水の流量は、基板710のうち押圧部701により押圧される部分の面積と、押圧部701の押圧による基板710面の移動量との積により決定される。このため、押圧部701の面積や押圧部701の変形度合いにより冷却水の流動量を調整することができる。さらに、押圧部701を高速駆動することで、単位時間における冷却水の流動量を増加させることもできる。
押圧部701としては、電流もしくは電圧を印加することで変形可能な素子であれば良く、例えば、電圧を印加することで伸縮するピエゾ膜等の電歪素子、圧電素子を用いることができる。その他、押圧部701として、磁界中のコイル、磁界を印加することで伸縮する磁歪素子、静電力により変形する膜等を用いても良い。また、押圧部701として、例えば、モータとカムとを組み合わせた機構等を用いることもできる。
チップ220から冷却水に伝えられた熱は、冷却水が流動する過程において最終的に大気に放出される。チップ220からの熱を奪った冷却水は、流動する過程において放熱を行う。また、押圧部701を基板710に設ける構成とすることにより、新たにポンプ等を外部に設けなくても冷却水を流動させることができる。これにより、簡易な構成で、さらに明るい照明光を供給できるという効果を奏する。
(変形例1)
図11は、実施例3の変形例1に係る基板1110のうち、押圧部1101、1102が設けられている部分の斜視構成を示す。本変形例の基板1110は、2つの押圧部1101、1102を用いて冷却水を流動させることを特徴とする。押圧部1101、1102は、それぞれ上記の基板710に設けられる押圧部701(図7参照)と同様の構成を有する。
基板1110内部の管状構造は、空間1140が矩形の環状形状となるように設けられている。第1の押圧部1101は、矩形の環状形状の空間1140上であって、空間1140のうちY軸に略平行な1辺の略中央の位置に設けられている。第2の押圧部1102は、第1の押圧部1101が設けられている空間1140の1辺に対向する辺の略中心の位置に設けられている。このように、押圧部1101と押圧部1102とは、基板1110面の略中心位置に関して点対称となるような位置に配置される。
図12は、第1の押圧部1101の駆動及び第2の押圧部1102の駆動のタイミング例を示す。ここでは、第1の押圧部1101及び第2の押圧部1102がいずれも電圧を印加することで変形するものとして説明を行う。まず、第1の押圧部1101に電圧が印加されているとき、第2の押圧部1102には電圧は印加されない。そして、第1の押圧部1101への電圧の印加を止めると同時に、第2の押圧部1102に電圧を印加する。第1の押圧部1101と、第2の押圧部1102とには、このような電圧が繰り返し印加される。第1の押圧部1101と、第2の押圧部1102とは、互いに逆相となるような駆動信号によって、交互に変形するように駆動する。
第1の押圧部1101が変形する間、第2の押圧部1102は、変形後の状態から変形前の形状に戻る。第1の押圧部1101が変形すると、冷却水は、第1の押圧部1101から離れる2方向である矢印W3の方向へ押し出される。また、第2の押圧部1102が元の形状に戻ることで、矢印W3で示す2方向へ押し出された冷却水を第2の押圧部1102の方向へ引き寄せる。このようにして、冷却水は、第2の押圧部1102へ向かう。
次に、第1の押圧部1101が変形前の形状に戻ると同時に、第2の押圧部1102が変形する。第2の押圧部1102が変形すると、冷却水は、第2の押圧部1102から離れる2方向である矢印W4の方向へ押し出される。また、第1の押圧部1101が元の形状に戻ることで、矢印W4で示す2方向へ押し出された冷却水を第1の押圧部1101の方向へ引き寄せる。このようにして、冷却水は、第1の押圧部1101へ向かう。
各押圧部1101、1102のこのような作用により、冷却水は、往復するように流動する。各押圧部1101、1102を電流や磁界により変形する場合も、各押圧部1101、1102を電圧により駆動する場合と同様に駆動することで、往復するように冷却水を流動させることができる。このように、環状形状の空間1140において押圧部1101、1102を連動して駆動することで、冷却水の流量を容易に増加することができる。これにより、効率良く放熱することができる。特に、基板1110面の剛性が高い場合や、冷却用液体の抗力が小さい場合であって、押圧部が変形しても冷却用液体の流量が小さいような場合、本変形例は有用である。
なお、空間1140の形状は、環状であれば形状は矩形に限られず、例えば、円形や楕円形であっても良い。また、基板1110に設ける環状の空間1140の数は、単独、複数のいずれであっても良い。さらに、基板1110に設ける押圧部は2つに限らず、構成に応じて2つ以上の押圧部を設ける構成としても良い。例えば、分岐を有するような管状構造を設ける場合、押圧部の位置や数を適宜変更することにより、空間における冷却水の流量を略均一にすることもできる。
(変形例2)
図13は、実施例3の変形例2に係る基板1310のうち、押圧部1301、1302が設けられている部分の斜視構成を示す。本変形例の基板1310は、2つの押圧部1301、1302を用いて冷却水を所定の一方向へ還流させることを特徴とする。押圧部1301、1302は、それぞれ上記の基板710に設けられている押圧部701(図7参照)と同様の構成を有する。
基板1310内部の管状構造は、空間1340がY方向に長手方向を有する形状となるように設けられている。基板1310には流入口及び流出口が設けられず、空間1340は基板1310内で閉ざされている。第1の押圧部1301、第2の押圧部1302は、それぞれ空間1340上に所定の間隔で直列して設けられている。なお、空間1340は、一方向に長手方向を有する形状に限らず、上記の基板710、1110に設けられる空間のように蛇行するような形状や、環状形状であっても良い。
図14は、第1の押圧部1301の駆動及び第2の押圧部1102の駆動のタイミング例を示す。ここでも、第1の押圧部1301及び第2の押圧部1302がいずれも電圧を印加することで変形するものとして説明を行う。まず、第1の押圧部1301に電圧が印加されているとき、第2の押圧部1302には電圧は印加されない。そして、第1の押圧部1301への電圧印加を止めた後時間t1が経過したとき、第2の押圧部1302に電圧を印加する。
次に、第2の押圧部1302への電圧印加を止めた後、さらに時間t2が経過したとき、再び第1の押圧部1301に電圧を印加する。第1の押圧部1301と、第2の押圧部1302とには、このような電圧が繰り返し印加される。第1の押圧部1301と、第2の押圧部1302とは、互いにずらされた位相の駆動信号によって、所定の時間差をもって変形するように駆動する。
まず、第1の押圧部1301が変形すると、冷却水は、第1の押圧部1301から離れる方向へ押し出される。そして、第1の押圧部1301から押し出された冷却水がマイナスY方向へ進行して第2の押圧部1302を通過するタイミングで、第2の押圧部1302を変形させる。第1の押圧部1301を元の形状に戻した後第2の押圧部1302を変形するまでの時間t1は、第1の押圧部1301から押し出された冷却水がマイナスY方向へ進行して第2の押圧部1302を通過する時間に設定することができる。第2の押圧部1302が変形することで、第1の押圧部1301から第2の押圧部1302に到達した冷却水は、それまでと同じマイナスY方向へ進行する。さらに、空間1340におけるマイナスY側の端部に到達した冷却水は、それまでと逆のプラスY方向に戻る。
各押圧部1301、1302は、このような作用により、冷却水を一方向へ還流させる。各押圧部1301、1302を電流や磁界により変形する場合も、各押圧部1301、1302は、電圧により駆動する場合と同様に駆動することで、冷却水を一方向へ還流させることができる。冷却水は、第1の押圧部1301からの力がそのまま減衰しないうちに第2の押圧部1302に到達可能であることが望ましい。このため、第1の押圧部1301の位置と第2の押圧部1302の位置との所定の間隔は、冷却水の慣性力が減衰しないような距離とすることが望ましい。
冷却水を一方向へ還流させることにより、冷却水の流量を容易に増加することができる。また、冷却水を還流させることで、放熱前の冷却水と放熱後の冷却水とを循環させ、チップ220からの熱を効率良く取り除くことができる。例えば、第2の押圧部1302を元の形状に戻した後第1の押圧部1301を変形するまでの時間t2を短くすることで、単位時間における冷却水の流動量を増加させることも可能である。
なお、基板1310に設ける空間1340の数は、単独、複数のいずれであっても良い。また、基板1310に設ける押圧部は2つに限らず、構成に応じて2つ以上の押圧部を設ける構成としても良い。例えば、空間1340の長手方向の長さに応じた数の押圧部を設けることで、空間1340の長手方向に冷却水を還流させることができる。
(変形例3)
図15は、実施例3の変形例3に係る基板1510のうち、押圧部1501が設けられている部分の斜視構成を示す。本変形例の基板1510は、1つの押圧部1501と組み合わせて、抵抗部を設けることを特徴とする。押圧部1501は、それぞれ上記の基板710に設けられている押圧部701(図7参照)と同様の構成を有する。基板1510内部の管状構造は、空間1540がY方向に長手方向を有する形状となるように設けられている。基板1510には流入口及び流出口が設けられず、空間1540は基板1510内で閉ざされている。押圧部1501は、空間1540上の、プラスY寄りの位置に設けられている。
抵抗部である流線型ブロック1511は、空間1540のうち、押圧部1501から見てマイナスY側の位置に設けられている。流線型ブロック1511は、押圧部1501側に底辺、押圧部1501とは反対側に鋭角をもつ三角形形状に厚みを設けたような立体構造をもつ物体である。流線型ブロック1511は、押圧部1501側には矩形形状の面を向けている。そして、流線型ブロック1511は、押圧部1501側の面からマイナスY方向へ行くに従って細くなる流線型をなしている。
押圧部1501が変形すると、冷却水は、押圧部1501から離れる方向へ押し出される。上述のように、流線型ブロック1511は、マイナスY方向へ行くに従い細くなる形状をなす。流線型ブロック1511は、流線型ブロック1511の形状が太くなるプラスY方向より、流線型ブロック1511の形状が細くなるマイナスY方向へ、低い抵抗で冷却水を通過させる性質を持つ。押圧部1501からの冷却水は、矢印W6の向きへ流れるより低抵抗の矢印W5の方向へ流動する。このような流線型ブロック1511の性質により、押圧部1501からの冷却水を、流線型ブロック1511の形状が細くなる一方向へ還流させることができる。
図16は、流体ダイオード1611の斜視構成を示す。抵抗部である流体ダイオード1611は、流線型ブロック1511に代えて基板1510に設置することができる。流体ダイオード1611は、いずれも内部が空洞の円柱及び直方体を組み合わせた、いわゆるシロッコファンに用いるフード様の形状をなしている。流体ダイオード1611は、円柱部分の底面の略中心に冷却水の流入口が設けられている。流体ダイオード1611における冷却水の流出口は、直方体部分の端部に設けられている。
流体ダイオード1611は、図15に示す空間1540において、円柱部分を押圧部1501側であるプラスY側に、直方体部分の流出口を押圧部1501とは逆であるマイナスY側に向けて設けられる。流体ダイオード1611は、円柱部分における遠心力の作用によって、流出口から流出する方向へ低い抵抗で冷却水を通過させる性質を持つ。押圧部1501からの冷却水は、矢印W8の向きで流体ダイオード1611に流入して、矢印W7の向きで流出する。流体ダイオード1611を設けることにより、流線型ブロック1511を設ける場合と同様に、押圧部1501からの冷却水を、流出口を向ける一方向へ還流させることができる。
本変形例の基板1510は、冷却水を還流させることで、放熱前の冷却水と放熱後の冷却水とを循環させ、チップ220からの熱を効率良く取り除くことができる。なお、空間1540は、上記変形例の基板1310と同様に、一方向に長手方向を有する形状に限られない。特に、図11を用いて説明した基板1110に本変形例の抵抗部を設けると、環状形状の空間1140において、冷却水を一方向に循環可能な構成にできる。また、基板1510に設ける空間1540は、単独、複数のいずれであっても良い。
冷却用流体流動部としては、本実施例で説明した変形可能な素子のほかに、例えば、管状構造の一部にヒータ等の加温装置を設ける構成とすることもできる。加温装置により冷却水を加温すると、気泡が冷却水に発生する。ここで、気泡が冷却水に発生すると、流体の界面の表面張力に勾配が発生する。そして、流体の界面の表面張力に勾配が発生することで、流体に流れを引き起こすような駆動力が発生する(マランゴニ効果)。このように、加温装置を用いて加温することで、冷却水は一方向に流動する。また、本実施例では、冷却用流体流動部を基板に設ける構成としたが、上記実施例1に示すように、ポンプ等の冷却用流体流動部を基板の外部に設けることとしても良い。
上記実施例のプロジェクタ100は、3つの液晶ライトバルブを設ける構成に限られない。例えば、単独の液晶ライトバルブを用いる構成としても良い。また、プロジェクタ100は、空間光変調装置として透過型液晶表示装置を設ける構成に限らず、反射型液晶表示装置を設ける構成や、ティルトミラーデバイスを用いる構成であっても良い。
以上のように、本発明に係る基板は、プロジェクタの光源装置に用いる場合に適している。
本発明の実施例1に係るプロジェクタの概略構成図。 光源装置の断面構成図。 基板の断面構成図。 管状構造の構成の説明図。 管状構造の構成の説明図。 本発明の実施例2の光源装置の断面構成図。 本発明の実施例3の基板の上面構成図。 押圧部の斜視構成図。 図8に示す構成の断面図。 押圧部の作用の説明図。 実施例3の変形例1に係る基板の一部の構成図。 押圧部の駆動の説明図。 実施例3の変形例2に係る基板の一部の構成図。 押圧部の駆動の説明図。 実施例3の変形例3に係る基板の一部の構成図。 流体ダイオードの斜視構成図。
符号の説明
100 プロジェクタ、101R R光用LED、101G G光用LED、101B B光用LED、102R、102G、102B 液晶ライトバルブ、103 制御装置、104 クロスダイクロイックプリズム、104a ダイクロイック膜、104b ダイクロイック膜、105 投写レンズ、106 スクリーン、201 第1の層、202 第2の層、203 第3の層、204、211 セラミック層、205、206 電極、207、208 電極、209 キャップ部、210 基板、220 チップ、230 管状構造、232 セラミック部材、240 空間、340 流入口、342 流出口、430 金属部材、432 セラミック部材、440 間隔、601G G光用LED、602 第2の層、610 基板、630、632 管状構造、701 押圧部、710 基板、740 空間、1001 押圧部、1101 第1の押圧部、1102 第2の押圧部、1110 基板、1140 空間、1301 第1の押圧部、1302 第2の押圧部、1310 基板、1340 空間、1501 押圧部、1510 基板、1511 流線型ブロック、1540 空間、1611 流体ダイオード、L 照明光、Win、Wout 冷却水

Claims (3)

  1. 金属部材と、前記金属部材の両側に設けられたセラミック部材と、を備える第1の層と、前記第1の層に積層され、間隔を設けて並列された金属部材を備える第2の層と、前記第2の層に積層され、金属部材と、前記金属部材の両側に設けられたセラミック部材と、を備える第3の層と、を有する基板と、
    前記基板に実装され、照明光を供給する発光部と、を有し、
    前記第1の層の前記金属部材と、前記第2の層の前記金属部材と、前記第3の層の前記金属部材とは、管状構造を構成し、
    前記発光部は、前記第3の層に積層して設けられ、
    前記管状構造は、前記発光部に電流を供給する電極としての機能をさらに有することを特徴とする光源装置。
  2. 前記基板は、前記管状構造の中空部分に冷却用流体を流動させる冷却用流体流動部をさらに有することを特徴とする請求項に記載の光源装置。
  3. 照明光を供給する光源装置と、
    前記光源装置からの前記照明光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、
    前記空間光変調装置からの光を投写する投写レンズと、を有し、
    前記光源装置は、請求項1又は2に記載の光源装置であることを特徴とするプロジェクタ。
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