JP4382866B1 - クロマトグラフ媒体 - Google Patents
クロマトグラフ媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4382866B1 JP4382866B1 JP2008334012A JP2008334012A JP4382866B1 JP 4382866 B1 JP4382866 B1 JP 4382866B1 JP 2008334012 A JP2008334012 A JP 2008334012A JP 2008334012 A JP2008334012 A JP 2008334012A JP 4382866 B1 JP4382866 B1 JP 4382866B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chromatographic medium
- substance
- reagent
- quaternary ammonium
- detected
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Abstract
本発明は、イムノクロマトグラフ法による測定において、陰性検体を測定した際に観察されるノイズを抑制することができる一方、陽性検体を測定した際に得られるシグナルを増強することができる、新規なクロマトグラフ媒体の提供を目的とする。
【解決手段】
本発明は、判定部位に第四級アンモニウム塩が付着することを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体及び該クロマトグラフ媒体を含有する測定キットに関する。また、本発明は、判定部位に第四級アンモニウム塩が付着したクロマトグラフ媒体を用いたイムノクロマトグラフ法による測定方法、及び、判定部位に第四級アンモニウム塩が付着したクロマトグラフ媒体の製造方法に関する。
【選択図】 なし
Description
このような免疫測定法の1つに、イムノクロマトグラフ法がある。免疫測定法では、一般に、被検出物質を、標識物質により標識化した抗体等と反応させた後、被検出物質と複合体を形成した標識物質を、被検出物質と結合していない標識物質から分離する工程が必要となる。イムノクロマトグラフ法は、この工程を、クロマトグラフィーの原理を応用して、固定相とそれに接して連続的に流れる移動相からなる系で行う点に特徴がある。
(1)被検出物質である抗原に特異的に結合する抗体を第一試薬とし、この第一試薬をクロマトグラフ媒体の所定の部位に所定の形で塗布すること等により、クロマトグラフ媒体に判定部位を形成する。
(2)一方、被検出物質と特異的に結合する抗体を第二試薬とし、この第二試薬を酵素等の標識物質により標識、又は、当該第二試薬を不溶性担体等の標識物質に感作することにより、標識試薬を調製する。
(3)移動相を構成する展開液を、被検出物質を含む試料及び標識試薬と共に、固定相であるクロマトグラフ媒体上で展開する。
以上の操作により、試料中に被検出物質が存在する場合には、クロマトグラフ媒体に形成した判定部位において、被検出物質である抗原が、判定部位に固定した第一試薬である抗体と結合することにより捕捉されると共に、この抗原と、標識試薬を構成する抗体とによって抗原−抗体反応が生ずる結果、当該判定部位においては第一試薬(固定化された抗体)−被検出物質(抗原)−標識試薬(標識化された抗体)の三者のサンドイッチ型複合体が生成する。その結果、判定部位に間接的に標識物質が結合することによって所定のシグナルが現れ、これによって被検出物質の検出を行うことができる。
このようなブロッキング剤の使用は、陰性検体測定時に観察されるノイズを低下させる点で一応の効果は認められるものの、ブロッキング剤がクロマトグラフ媒体全体を被覆してしまうことにより移動相の展開効率に影響を与える、長期保存によりクロマトグラフ媒体全体を被覆するブロッキング剤自体が変性し測定結果に影響を与える等の問題を有していた。そこで、近年では、クロマトグラフ媒体全体にブロッキング剤を作用させるのではなく、測定結果の解析に必要な判定部位の領域にのみブロッキング剤を塗布する技術も提案されている(特許文献2参照)。
(1)被検出物質と特異的に結合する第一試薬が固定化された判定部位を有するクロマトグラフ媒体において、前記判定部位に第四級アンモニウム塩が付着していることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体。
(2)被検出物質と特異的に結合する第一試薬が固定化された判定部位を有するクロマトグラフ媒体において、前記判定部位に第四級アンモニウム塩及びブロッキング剤が付着していることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体。
(3)判定部位のみにブロッキング剤が付着していることを特徴とする、(2)に記載のクロマトグラフ媒体。
(4)第四級アンモニウム塩が、次の一般式(I)
[R1R2R3R4N]+X− (I)
(式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基又は置換基を有してもよいアルコキシアルキル基、Xは、ハロゲンイオンを示す)で表される化合物である、(1)から(3)のいずれかに記載のクロマトグラフ媒体。
(5)第四級アンモニウム塩が、ハロゲン化コリン又はハロゲン化テトラアルキルアンモニウムである、(4)に記載のクロマトグラフ媒体。
(6)第四級アンモニウム塩に含まれるハロゲンイオンが、塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオンである、(4)又は(5)に記載のクロマトグラフ媒体。
(7)第四級アンモニウム塩が、塩化コリン又は塩化テトラエチルアンモニウムである、(6)に記載のクロマトグラフ媒体。
(8)(1)から(7)のいずれかに記載のクロマトグラフ媒体を含有してなる、イムノクロマトグラフ法のための測定キット。
(9)さらに、被検出物質と特異的に結合する第二試薬及び標識物質からなる標識試薬を含有することを特徴とする、(8)に記載の測定キット。
(10)(1)から(7)のいずれかに記載のクロマトグラフ媒体を用いることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法による測定方法。
(11)さらに、被検出物質と特異的に結合する第二試薬及び標識物質からなる標識試薬を用いることを特徴とする、(10)に記載の測定方法。
(12)第四級アンモニウム塩を含有する溶液に、被検出物質と特異的に結合する第一試薬を混合し、前記混合液をクロマトグラフ媒体に塗布することにより判定部位を形成させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体の製造方法。
(13)第四級アンモニウム塩を含有する溶液に、被検出物質と特異的に結合する第一試薬及びブロッキング剤を混合し、前記混合液をクロマトグラフ媒体に塗布することにより判定部位を形成させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体の製造方法。
(14)被検出物質と特異的に結合する第一試薬を固定化し、前記固定化部位に第四級アンモニウム塩を含有する溶液を塗布することにより判定部位を形成させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体の製造方法。
(15)被検出物質と特異的に結合する第一試薬を固定化し、前記固定化部位に第四級アンモニウム塩及びブロッキング剤を含有する混合液をクロマトグラフ媒体に塗布することにより判定部位を形成させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体の製造方法。
(16)第四級アンモニウム塩が、次の一般式(I)
[R1R2R3R4N]+X− (I)
(式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立して置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基又は置換基を有してもよいアルコキシアルキル基、Xは、ハロゲンイオンを示す)で表される化合物である、(12)から(15)のいずれかに記載のクロマトグラフ媒体の製造方法。
(17)第四級アンモニウム塩が、ハロゲン化コリン又はハロゲン化テトラアルキルアンモニウムである、(16)に記載のクロマトグラフ媒体の製造方法。
(18)第四級アンモニウム塩に含まれるハロゲンイオンが、塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオンである、(16)又は(17)に記載のクロマトグラフ媒体の製造方法。
(19)第四級アンモニウム塩が、塩化コリン又は塩化テトラエチルアンモニウムである、(18)に記載のクロマトグラフ媒体の製造方法。
[R1R2R3R4N]+X− (I)
ここで、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立して置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基又は置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基を示す。アルキル基及びアルコキシアルキル基における置換基としては、水酸基、ハロゲン、カルボニル基などが挙げられる。好ましい置換基としては、水酸基が挙げられる。さらに、R1、R2、R3及びR4のうち、3つ又は4つが同じアルキル基であることが好ましい。式(I)中のXは、ハロゲンイオンを表す。好ましくは、塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオンであり、より好ましくは、塩素イオンである。好ましい第四級アンモニウム塩としては、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、塩化コリン、臭化コリン、ヨウ化コリン、塩化アセチルコリン、臭化アセチルコリン、塩酸ベタイン等が挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、非特異的な吸着により陰性検体測定時に主に観察されるノイズの発生を抑制するため、必要に応じて、クロマトグラフ媒体に、ブロッキング処理を行うこともできる。ブロッキング処理に用いることのできるブロッキング剤としては、ウシ血清アルブミン、スキムミルク、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質の他、Blocking Peptide Fragment(TOYOBO)や親水性高分子ポリマー等の市販のブロッキング剤が挙げられる。ブロッキング処理は、第一試薬及び第四級アンモニウム塩を用いてクロマトグラフ媒体に判定部位を形成した後に、クロマトグラフ媒体全体をブロッキング剤を含む緩衝液に浸漬すること、又は、判定部位にのみブロッキング剤を含む溶液を塗布し乾燥させることで行うことができる。あるいは、第四級アンモニウム塩を含む溶液にブロッキング剤を添加して、この混合液を塗布することにより判定部位の形成と同時にブロッキング処理を行うこともできる。
クロマトグラフ媒体の形態及び大きさは特に制限されるものではなく、実際の操作の点及び結果の観察の点において適切であればよい。操作をより簡便にするためには、判定部位が表面に形成されているクロマトグラフ媒体の裏面に、プラスチック等からなる支持体を設けることもできる。この支持体の性状は特に制限されるものではないが、目視判定によって測定結果の観察を行う場合には、支持体は、標識物質によりもたらされる色彩と類似しない色彩を有するものであることが好ましく、通常、無色又は白色であることが好ましい。
上記被検出物質を含む試料としては、例えば、生体試料、即ち、全血、血清、血漿、尿、唾液、喀痰、鼻腔又は咽頭拭い液、髄液、羊水、乳頭分泌液、涙、汗、皮膚からの浸出液、組織や細胞及び便からの抽出液等の他、牛乳、卵、小麦、豆、牛肉、豚肉、鶏肉などやそれらを含む食品等の抽出液等が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明のクロマトグラフ媒体による測定で用いられる第一試薬及び標識試薬を構成する第二試薬は、被検出物質に特異的に結合し得る物質である。すなわち、被検出物質が抗原性を有する物質である場合、第一試薬又は第二試薬として用いることができる物質は、被検出物質に対するポリクローナル抗体モノクローナル抗体又はそれらの断片等である。また、被検出物質が抗体、すなわち特定の抗原に対する免疫グロブリン分子である場合には、第一試薬又は第二試薬として用いることができる物質は、抗体が認識する抗原又は免疫グロブリン分子に対する抗体等である。さらに、被検出物質が糖の場合、第一試薬又は第二試薬としては糖に対する抗体の他、レクチンタンパク質等を用いることもできる。
本発明で使用する第二試薬を標識物質で標識化する方法としては、物理吸着や化学結合などの公知の方法が使用できる。例えば、第二試薬としての抗体をコロイド状金粒子に感作した標識試薬は、緩衝液等で希釈し金粒子がコロイド状に分散した溶液に抗体を加えて物理吸着させた後、前述の市販ブロッキング剤を添加して抗体が未結合である粒子表面をブロッキングすることにより調製する。緩衝液としては、標識化される物質の種類に応じた各種緩衝液が用いられ、測定物質を失活させることがなく、かつ、抗原抗体反応を阻害しないようなpHを有するものであればよく、例えば、リン酸緩衝液、トリス−塩酸緩衝液、炭酸緩衝液、グリシン緩衝液、グッド緩衝液等が挙げられる。pHは、好ましくは6.0〜10.0である。
免疫測定のさらなる態様としては、標識試薬を、クロマトグラフ媒体における移動相の展開移動経路上、すなわち展開液が適用される端部と判定部位との間の領域に存在させて適用することもできる。クロマトグラフ媒体に存在させる場合、標識試薬が展開液に速やかに溶解して毛管作用によって自由に移動できるように、それらの試薬を支持させるのが好ましい。支持させる部位には、それらの試薬の再溶解性を良好にするため、サッカロース、マルトース、ラクトース等の糖類、マンニトール等の糖アルコールを添加して塗布したり、これらの物質を予めコーティングしたりしておくこともできる。標識試薬を塗布し乾燥することによりクロマトグラフ媒体に存在させる場合には、クロマトグラフ媒体に直接行うこともできるし、別の多孔性物質、例えばセルロース濾紙、ガラス繊維濾紙、ナイロン不織布に塗布、乾燥し標識試薬保持部材を形成した後、第一試薬が固定化されたクロマトグラフ媒体と毛管で繋がるように配置してもよい。
1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製
25×2.5cmのニトロセルロース膜に、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて、0.001〜0.1重量%塩化コリン及び5重量%のイソプロピルアルコールを含む炭酸緩衝液(pH7.5)で1.5mg/mLの濃度になるように希釈した抗豚肉ポリクローナル抗体を塗布し、42℃で60分間乾燥させた後、室温で一晩乾燥させ、クロマトグラフ媒体上の判定部位を作製した。
金コロイド懸濁液(田中貴金属工業社製:平均粒子径60nm)0.5mLにリン酸緩衝液(pH10.0)で0.02mg/mLの濃度になるように希釈した抗豚肉ポリクローナル抗体を0.1mL加え、室温で10分間静置した。次いで、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1mL加え、十分撹拌した後、8000×gで15分間遠心分離を行った。上清を除去した後、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)0.1mLを加え、標識物質溶液とした。
上記作製した標識物質溶液をグラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、標識試薬保持部材とした。次いで、バッキングシートから成る基材に、上記調製したクロマトグラフ媒体、標識試薬保持部材、試料を添加する部分に用いるサンプルパッド、及び展開した試料、不溶性担体を吸収するための吸収パッドを貼り合わせた。最後に、裁断機で幅が5mmとなるように裁断し、クロマトグラフ媒体を作製した。
豚肉あるいは豚以外の動物種に由来する肉10gに対して500mM塩化ナトリウム溶液を10mL加え、割り箸等で2分間、ホモジナイズした。次いで濾紙を用いてホモジナイズした試料を濾過し、抽出液を被検検体とした。
上記作製したクロマトグラフ媒体を用いて、以下の方法で試料中の豚肉に特異的な抗原の存在の有無を測定した。すなわち、0.20重量%Tween20を含む150mM塩化ナトリウム溶液からなる展開液を作製し、上記のように作製した豚肉が含まれる試料を展開液で4倍希釈したものを陽性検体、また上記作製した豚以外の動物種由来の肉が含まれる試料を展開液で4倍希釈したものを陰性検体とし、各々120μLをクロマトグラフ媒体のサンプルパッド上に載せて展開させ、20分後にデンシトメーター(浜松ホトニクス)で数値を算出し、判定した。
表1に結果を示す。
実施例1の1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製において、塩化コリンとともに0.01重量%BPF(Blocking Peptide Fragment, TOYOBO)を用いて以下、実施例1と同様に測定した結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2の1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製において塩化コリンの代わりに0.01重量%塩化テトラエチルアンモニウムを用いて以下、実施例1と同様に測定した結果を表3に示す。
(実施例4)
実施例3の1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製において塩化テトラエチルアンモニウムの代わりにテトラブチルアンモニウム塩を用いても塩化テトラエチルアンモニウムと同様にS/Nの改良効果が得られる。
実施例1の1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製において塩化コリンを用いず以下、実施例1と同様に測定した結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1の1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製において塩化コリンの代わりに0.001〜0.025重量%BPF(Blocking Peptide Fragment, TOYOBO)を用いて以下、実施例1と同様に測定した結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1の1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製において塩化コリンを用いず、5.測定において0.1重量%塩化コリンを含む展開液を用いて以下、実施例1と同様に測定した結果を表2に示す。
(比較例4)
比較例3の5.測定において更に0.1重量%BPF(Blocking Peptide Fragment, TOYOBO)含む展開液を用いて以下、比較例3と同様に測定した結果を表2に示す。
(比較例5)
比較例3の1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製において、0.01重量%BPF(Blocking Peptide Fragment, TOYOBO)を用いて以下、比較例3と同様に測定した結果を表2に示す。
(比較例6)
実施例3の1.クロマトグラフ媒体上への判定部位の作製において塩化テトラエチルアンモニウムの代わりに0.01重量%塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムを用いて以下、実施例1と同様に測定した結果を表3に示す。
Claims (14)
- 被検出物質と特異的に結合する第一試薬が固定化された判定部位を有するクロマトグラフ媒体において、前記判定部位に次の一般式(I)
[R 1 R 2 R 3 R 4 N]+X− (I)
(式中、R 1 、R 2 、R 3 及びR 4 は、それぞれ独立して置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基又は置換基を有してもよいアルコキシアルキル基、Xは、ハロゲンイオンを示す)
で表される第四級アンモニウム塩が付着していることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体。 - 被検出物質と特異的に結合する第一試薬が固定化された判定部位を有するクロマトグラフ媒体において、前記判定部位に次の一般式(I)
[R 1 R 2 R 3 R 4 N]+X− (I)
(式中、R 1 、R 2 、R 3 及びR 4 は、それぞれ独立して置換基を有してもよい炭素数1〜4のアルキル基又は置換基を有してもよいアルコキシアルキル基、Xは、ハロゲンイオンを示す)
で表される第四級アンモニウム塩及びブロッキング剤が付着していることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体。 - 判定部位のみにブロッキング剤が付着していることを特徴とする、請求項2に記載のクロマトグラフ媒体。
- 第四級アンモニウム塩が、ハロゲン化コリン又はハロゲン化テトラ(炭素数1〜4のアルキル)アンモニウムである、請求項1〜3のいずれかに記載のクロマトグラフ媒体。
- 第四級アンモニウム塩に含まれるハロゲンイオンが、塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオンである、請求項1〜4のいずれかに記載のクロマトグラフ媒体。
- 第四級アンモニウム塩が、塩化コリン又は塩化テトラエチルアンモニウムである、請求項4又は5に記載のクロマトグラフ媒体。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のクロマトグラフ媒体を含有してなる、イムノクロマトグラフ法のための測定キット。
- さらに、被検出物質と特異的に結合する第二試薬及び標識物質からなる標識試薬を含有することを特徴とする、請求項7に記載の測定キット。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のクロマトグラフ媒体を用いることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法による測定方法。
- さらに、被検出物質と特異的に結合する第二試薬及び標識物質からなる標識試薬を用いることを特徴とする、請求項9に記載の測定方法。
- 請求項1、4、5、又は6のいずれかに記載の第四級アンモニウム塩を含有する溶液に、被検出物質と特異的に結合する第一試薬を混合し、前記混合液をクロマトグラフ媒体に塗布することにより判定部位を形成させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体の製造方法。
- 請求項1、4、5、又は6のいずれかに記載の第四級アンモニウム塩を含有する溶液に、被検出物質と特異的に結合する第一試薬及びブロッキング剤を混合し、前記混合液をクロマトグラフ媒体に塗布することにより判定部位を形成させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体の製造方法。
- 被検出物質と特異的に結合する第一試薬を固定化し、前記固定化部位に請求項1、4、5、又は6のいずれかに記載の第四級アンモニウム塩を含有する溶液を塗布することにより判定部位を形成させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体の製造方法。
- 被検出物質と特異的に結合する第一試薬を固定化し、前記固定化部位に請求項1、4、5、又は6のいずれかに記載の第四級アンモニウム塩及びブロッキング剤を含有する混合液をクロマトグラフ媒体に塗布することにより判定部位を形成させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法のためのクロマトグラフ媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008334012A JP4382866B1 (ja) | 2008-12-26 | 2008-12-26 | クロマトグラフ媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008334012A JP4382866B1 (ja) | 2008-12-26 | 2008-12-26 | クロマトグラフ媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP4382866B1 true JP4382866B1 (ja) | 2009-12-16 |
JP2010156576A JP2010156576A (ja) | 2010-07-15 |
Family
ID=41549761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008334012A Expired - Fee Related JP4382866B1 (ja) | 2008-12-26 | 2008-12-26 | クロマトグラフ媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4382866B1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011083604A1 (ja) * | 2010-01-08 | 2011-07-14 | 田中貴金属工業株式会社 | イムノクロマトグラフィー用試薬組成物 |
WO2011105466A1 (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-01 | 田中貴金属工業株式会社 | 生豚肉検出法およびその検出キット |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5416039B2 (ja) * | 2010-06-03 | 2014-02-12 | 古河電気工業株式会社 | 標識試薬シリカナノ粒子 |
JP4895062B1 (ja) * | 2011-02-01 | 2012-03-14 | 田中貴金属工業株式会社 | 食品中の動物肉由来タンパク質の免疫クロマト検出方法 |
EP2833145B1 (en) | 2012-03-30 | 2018-08-22 | Sekisui Medical Co., Ltd. | Immunochromatographic test strip and detection method using immunochromatography for detecting target in red blood cell-containing sample |
WO2013147307A1 (ja) | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 積水メディカル株式会社 | 赤血球含有サンプル中の対象物を検出するためのイムノクロマトグラフィー用テストストリップおよびイムノクロマトグラフィーを利用した検出方法 |
JP6646691B2 (ja) * | 2017-01-25 | 2020-02-14 | 三洋化成工業株式会社 | 抗原又は抗体固定化粒子及び免疫測定試薬の製造方法並びに免疫測定方法 |
JP6862963B2 (ja) * | 2017-03-17 | 2021-04-21 | 東ソー株式会社 | ペプチドの吸着抑制剤 |
JP6601932B2 (ja) * | 2017-03-27 | 2019-11-06 | 日本ハム株式会社 | 体液による抗原抗体反応阻害を防止する物質 |
JP7096482B2 (ja) * | 2017-12-05 | 2022-07-06 | 藤倉化成株式会社 | 感作された不溶性担体粒子を含有する免疫測定試薬の劣化防止手段 |
-
2008
- 2008-12-26 JP JP2008334012A patent/JP4382866B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011083604A1 (ja) * | 2010-01-08 | 2011-07-14 | 田中貴金属工業株式会社 | イムノクロマトグラフィー用試薬組成物 |
WO2011105466A1 (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-01 | 田中貴金属工業株式会社 | 生豚肉検出法およびその検出キット |
JP2011174836A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | 生豚肉検出法およびその検出キット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010156576A (ja) | 2010-07-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4382866B1 (ja) | クロマトグラフ媒体 | |
JP5474784B2 (ja) | 結合アッセイ用多孔性固相及びこれを用いた結合アッセイ法 | |
JP6008670B2 (ja) | イムノクロマトグラフ試験ストリップ用メンブレン、試験ストリップ及び検査方法 | |
JP5792859B1 (ja) | 免疫クロマト分析方法 | |
JP4428670B2 (ja) | 免疫学的測定法、キット及び展開溶媒 | |
JP2007322310A (ja) | 検体中の分析対象物質の検出あるいは測定方法 | |
CZ294954B6 (cs) | Chromatografické zkušební zařízení pro detekci přítomnosti analyzované složky v krevním vzorku | |
JP5917201B2 (ja) | イムノクロマトグラフィー用試験ストリップ | |
JP6143818B2 (ja) | マイコプラズマ・ニューモニエ検出用免疫クロマト分析装置 | |
EP2290367A1 (en) | Method for detecting objective substance and kit for detecting objective substance | |
EP3339862A1 (en) | Immunological detection method and test strip used therefor | |
JP5248264B2 (ja) | イムノクロマトグラフ法による高感度測定キット | |
JP6211233B2 (ja) | 免疫学的測定用試薬組成物およびその用途 | |
WO2017002882A1 (ja) | クロマト分析装置およびクロマト分析方法 | |
JPH11133023A (ja) | 尿試料を使用する免疫クロマトグラフィー検定の尿素の影響を減らすための配合物 | |
JP4437211B2 (ja) | 免疫クロマトグラフィーを用いた測定方法およびそれに用いる検体分析用具 | |
WO2018181741A1 (ja) | イムノクロマト試験片およびキットおよび測定方法 | |
JP5714791B2 (ja) | 非特異反応抑制剤 | |
JP4514233B2 (ja) | イムノクロマトグラフィー用試験キット | |
JP6595215B2 (ja) | 免疫クロマト分析装置およびその製造方法並びに免疫クロマト分析方法 | |
JP2002243743A (ja) | 被検物質の検出方法 | |
JP2002202309A (ja) | 免疫学的検査方法 | |
WO2016194986A1 (ja) | マイコプラズマ・ニューモニエ検出用免疫クロマト分析装置 | |
JP2009133740A (ja) | イムノクロマトグラフィー用試験片 | |
JP2002350443A (ja) | 免疫測定法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090915 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090917 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4382866 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |