JP5714791B2 - 非特異反応抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンを含んでなる、免疫測定法に用いる抗体が由来するウサギ以外の動物と同一の動物種に由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンを含む免疫測定法における非特異反応抑制剤、それを含有するイムノクロマトグラフ法における展開液、及び、それを含んでなる検出キットに関する。
さらに、本発明は、前記非特異反応抑制剤を用いた、免疫測定における非特異反応を抑制する方法に関する。
抗原抗体反応を利用した免疫測定法は微量成分を特異的に検出あるいは精度よく測定できることから、臨床検査に広く利用されている。特に、容易にかつ高感度で検出できる標識物質を用いた免疫測定法として、凝集法(血球やラテックスを担体として用いた方法)、放射免疫測定法、酵素免疫測定法、螢光免疫測定法等が知られている。
不溶性担体、放射性物質、酵素、螢光物質等を抗体に結合した標識抗体を用いるこれらの免疫測定法では、標識抗体は、一般に、抗体を固相に結合した固相化抗体と組み合わせて固相法に使用される。固相法には「固相化抗体−抗原−標識抗体」複合物を作らせ測定するサンドイッチ法や、固相化抗原と検体中の遊離抗原が反応系内に添加された一定量の標識抗体に対して競合的に反応することを原理とする競合法等がある。固相には、ポリスチレンマイクロプレート、ポリスチレンビーズ、磁性粒子、ガラスビーズ等を用いることができるが、ニトロセルロース膜、セルロース濾紙等の多孔性物質を固相に用いたイムノクロマトグラフ法も知られている。
抗原抗体反応は、ある抗原決定基に対して誘導された抗体の抗原結合部位が、その抗原決定基と高い相補性をもつことにより生ずる、特異性の高い結合反応である。ところが、抗原抗体反応を利用した免疫測定においては、本来の目的とする特異的な抗原抗体反応以外の非特異反応が生じ、測定値の信頼性が損なわれてしまうことがしばしば認められている。このような現象が起こる原因の1つには、被検出物質(抗原)以外の成分であるにもかかわらず、免疫測定に用いる抗体に結合する成分が、試料中に存在するという事実がある。例えば、試料中に存在する非特異因子が、標識抗体及び固相化抗体と反応して「固相化抗体−非特異因子−標識抗体」複合物を生じ、試料中に被検出物質が存在しないにもかかわらず、被検出物質が存在することを示す測定結果が得られることとなる(偽陽性、疑陽性)。
このような非特異因子は、被検出物質と特異的に反応する抗体のみならず、被検出物質と反応しない抗体とも結合する物質である。具体的な非特異因子としては、試料がヒトから採取されたものであり、被検出物質に対する標識抗体又は固相化抗体がマウスで作製された場合には、ヒト抗マウスIgG抗体、ヒト抗マウスIgM抗体等が挙げられる。非特異因子の例としては、異好性抗体(異種動物の抗原と反応する抗体)、リウマトイド因子(抗IgG抗体)等が知られているが、成分が明らかとなっていない非特異因子も多く存在する。
試料中の非特異因子の存在は、微量成分を特異的かつ高感度に測定できるという免疫測定法の利点を損なうため、従来、非特異因子による非特異反応を抑制し正しい測定値を得るための様々な試みが行われてきた。
例えば、免疫測定に用いる抗体を作製した動物と同じ動物種から、血液成分等を調製し、これを非特異反応吸収剤として用いることが行われている。
特許文献1には、マウスモノクローナル抗体を用いた免疫測定法において、非特異反応吸収剤としてマウス血清、マウス腹水等を用いる方法が記載されている。また、特許文献2には、免疫測定法に使用される標識抗体と同一の抗体を、抗体本来の特異的な結合活性を失活させて非特異反応吸収剤として用いる方法が記載されている。さらに、特許文献3には、例えばウサギ由来の抗体を用いた免疫測定法における非特異因子(例えば、ヒト抗ウサギIgG抗体)の吸収剤として、ウサギで作製した非特異因子に対する抗体を用いる方法が記載されている。
一方、免疫測定に用いる抗体を作製した動物と異なる動物種から、血液成分等を調製し、これを非特異反応抑制剤として用いることも行われている。例えば、特許文献4には、免疫測定法に用いる抗体の産生動物種とは異なるウシ科動物種の血液成分を非特異反応抑制剤として用いることが記載されている。
しかしながら、いずれの従来技術においても、非特異反応の抑制にある程度の効果はあるものの、一部の検体ではその効果はまだ不十分であり、実用上必ずしも満足できるものではなかった。そこで、免疫測定に伴う非特異反応を簡便かつ効果的に抑制し、検体中の微量成分の正確な検出ならびに定量を実現するための、非特異反応抑制剤の開発が望まれていた。
特開昭61−65162号公報 特開平9−288108号公報 特開平11−287801号公報 特開2006−38823号公報
本発明は、免疫測定において、本来の目的とする特異的な抗原抗体反応以外の非特異反応を抑制することを目的とし、陰性検体により偽陽性反応が生じることを防止し、測定値の信頼性を向上することを目的とする。
本発明者らは、前記した課題を解決すべく非特異反応について鋭意研究した結果、抗原抗体反応を利用した免疫測定法において、免疫測定に用いる抗体が由来する動物と同じ動物種に由来する免疫グロブリン及びウサギ免疫グロブリンからなる非特異反応抑制剤が、免疫測定法において非特異反応を抑制し、陰性検体による偽陽性反応を排除し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、免疫測定法に用いる非特異反応抑制剤であって、免疫測定に用いる抗体が由来する動物と同一の動物種に由来する免疫グロブリン及びウサギ免疫グロブリンを含有する非特異反応抑制剤に関する。
さらに、本発明は、免疫測定における非特異反応の抑制方法であって、免疫測定に用いる抗体が由来する動物と同一の動物種に由来する免疫グロブリン及びウサギ免疫グロブリンの存在下で、被検出物質と被検出物質に対する抗体を接触させる非特異反応を抑制する方法に関する。
本発明をより詳細に説明すれば、以下のとおりとなる。
(1)ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンを含んでなる、免疫測定法に用いる抗体が由来するウサギ以外の動物と同一の動物種に由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンを含む免疫測定法における非特異反応抑制剤。
(2)前記ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンが、クラスGの免疫グロブリンである、前記(1)に記載の非特異反応抑制剤。
(3)前記免疫測定法がイムノクロマトグラフ法である、前記(1)又は(2)に記載の非特異反応抑制剤。
(4)前記(3)に記載の非特異反応抑制剤を含有する、イムノクロマトグラフ法における展開液。
(5)イムノクロマトグラフ法におけるクロマトグラフ媒体、及び前記(4)に記載の展開液を含んでなる、イムノクロマトグラフ法による検出キット。
(6)免疫測定に用いる抗体が由来するウサギ以外の動物と同一の動物種に由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンの存在下で、被検出物質と被検出物質に対する抗体を接触させる、免疫測定での非特異反応を抑制する方法において、ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンをさらに存在させることを特徴とする、免疫測定における非特異反応を抑制する方法。
(7)前記ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンが、クラスGの免疫グロブリンである、前記(6)に記載の非特異反応を抑制する方法。
(8)免疫測定がイムノクロマトグラフ法により行われる、前記(6)又は(7)に記載の非特異反応を抑制する方法。
本発明は、従来、非特異反応抑制剤として用いられてきた免疫測定に用いる抗体が由来する動物と同一の動物種に由来する免疫グロブリンに、さらにウサギ免疫グロブリンを添加することにより、被検出物質を含む試料中に存在する非特異因子に起因する非特異反応を排除できることを見出したものであり、この知見に基づいて、免疫測定法における非特異反応抑制剤を提供するものである。本発明により、陰性検体による偽陽性反応の削減及び特異性の向上が達成され、信頼性の高い臨床検査が可能となる。
本発明者らは、新たな非特異反応抑制剤を探索すべく、免疫測定法の非特異反応抑制剤として従来知られている、免疫測定に用いる抗体を作製した動物と同じ動物種に由来する免疫グロブリン(以下、Igともいう)に、さらに前記動物種とは異なる動物種に由来する免疫グロブリンを添加し、検討を行った。検討を行うにあたり、免疫測定法としては、固相化抗体及び標識抗体として被検出物質に対するマウスモノクローナル抗体を用いたイムノクロマトグラフ法で、被検出物質をサンドイッチ形式で検出する方法を採用した。その結果を表1に示す。
この結果、従来の非特異反応抑制剤である、免疫測定に用いる抗体を作製した動物と同じ動物種に由来する免疫グロブリン、すなわちこの例ではマウスIgGを添加しても、非特異反応により陰性検体2において偽陽性反応が検出された(比較例1)。また陰性検体2における偽陽性反応は、マウスIgGの添加量を2倍に増加しても抑制することはできず、更に陽性検体1の検出感度も低下した(比較例2)。
この点を改善するために、マウスIgGに加え、ウサギIgGを非特異反応抑制剤として免疫測定系に添加した(実施例1)。その結果、検査した全ての陰性検体で、非特異反応が抑制され、陰性の結果を得ることができた。またこの場合、陽性検体1の検出感度の低下は見られなかった。ウサギIgGを単独で非特異反応抑制剤に用いた場合には、マウスIgGを単独で非特異反応抑制剤に用いた際に、偽陽性反応が見られる陰性検体2において、非特異反応を抑制できるものの、他の陰性検体では偽陽性反応が観察された(比較例3、陰性検体1、3及び4)。特許文献1〜3に記載されるように、免疫測定に用いる抗体を作製した動物と同じ動物種から、血液成分等を調製し、これを非特異反応吸収剤として用いることが効果的であることが知られていたにも関わらず、免疫測定に用いる抗体を作製した動物と異なる動物種由来のウサギ免疫グロブリンを併用する方が優れていた。
このような効果はウサギIgGに特有のものである。ウサギIgGに代えて、ヤギIgG(比較例4)、ブタIgG(比較例5)又はニワトリIgY(比較例6)をマウスIgGとともに非特異反応抑制剤に用いた場合には、陰性検体2における偽陽性反応を排除することはできなかった。それのみならず、ブタIgGでは陰性検体1において、ニワトリIgYでは陰性検体1、3及び4においても偽陽性反応を呈する結果となった。ウサギIgGをマウスIgGとともに用いた場合、陰性検体1、3又は4において偽陽性反応が生じないことは予想外の結果であった。また、単独で、非特異反応抑制剤に用いる場合には、ヤギ等のウシ科の動物種由来の血液成分が効果的であることが知られていたにも関わらず(特許文献4)、免疫測定に用いた抗体を作製した動物と同じ動物種に由来する免疫グロブリンと併用する場合には、ウサギ免疫グロブリンの方が優れていた。このように、本発明者らは、ウサギIgGを、免疫測定に用いた抗体を作製した動物と同じ動物種に由来する免疫グロブリンと組み合わせて非特異反応抑制剤として用いた場合には、予測できない顕著な効果を奏するものであることを見出した。
本発明者らは、さらに、ウサギIgGと免疫測定に用いた抗体を作製した動物と同じ動物種に由来する免疫グロブリンとを組み合わせた非特異反応抑制剤の効果を、実施例1とは異なる抗体を用いた免疫測定法で検討した。すなわち、実施例1では、PSA(前立腺特異抗原)に対する抗体を固相化抗体及び標識抗体に用いた免疫測定法で、本発明の非特異反応抑制剤の効果を検討したが、異なる免疫測定法においても同様の効果が得られることを確認するために、実施例2では、CEA(癌胎児性抗原)に対するマウスモノクローナル抗体を固相化抗体及び標識抗体に用いたイムノクロマトグラフ法で同様の検討を行った。結果を表2に示す。
この結果から、本発明者らは、免疫測定に用いる抗体が代わっても、ウサギIgG及び免疫測定に用いた抗体を作製した動物と同じ動物種に由来する免疫グロブリンとを含む非特異反応抑制剤は、効果的に非特異反応を抑制し、検査した全ての陰性検体で偽陽性反応を排除できることを明らかにした。
本発明の非特異反応抑制剤が適用できる免疫測定法は、抗原抗体反応を利用する免疫測定法であれば、公知のいずれの免疫測定法でもよく、例えば、凝集法、放射免疫測定法、酵素免疫測定法、螢光免疫測定法等を挙げることができる。これらの測定法においては、固相に結合した固相化抗体又は固相化抗原を用いて、被検出物質及び標識抗体の分離が行われる。固相には、一般に、ポリスチレンマイクロプレート、ポリスチレンビーズ、磁性粒子、ガラスビーズ、ニトロセルロース膜、セルロース濾紙等を用いることができる。マイクロプレートを固相に用いた場合には個々のウェル内に反応溶液が満たされ、また、ビーズ、粒子等を固相に用いた場合には試験管、チューブ等の容器内に満たされた反応溶液中にそれらが分散されるので、免疫反応は比較的多量の溶液中で進行する。一方、ニトロセルロース膜、セルロース濾紙等の多孔性物質を固相に用いたイムノクロマトグラフ法では、わずかな展開液が多孔性物質中を移動していく環境下で免疫反応が進行するので、非特異因子と固相化抗体がより密に接触し、非特異反応が促進する可能性が考えられるが、本発明の非特異反応抑制剤は、このような免疫測定法においても優れた免疫抑制効果を奏するものである。
ただし、本発明の非特異反応抑制剤は、それが適用される免疫測定法において、被検出物質に対する抗体が由来する動物種と同じ動物種に由来する免疫グロブリンでは十分に抑制することができない非特異反応をウサギ免疫グロブリンによって抑制するものである。よって、本発明を適用する免疫測定法に用いる抗体がウサギ由来の免疫グロブリンである場合には、本発明の非特異反応抑制剤は適用することができない。
本発明において、免疫測定法に用いる抗体とは、被検出物質に特異的に結合する免疫グロブリンをいう。当該抗体としては、被検出物質上の様々な抗原決定基を認識する、様々なクラスの免疫グロブリン分子が混在した状態のポリクローナル抗体であってもよく、単一の抗原決定基を認識する単一の分子種からなるモノクローナル抗体であってもよい。本発明の非特異反応抑制剤は、免疫測定に用いる抗体が由来する動物と同一の動物種に由来する免疫グロブリン及びウサギ免疫グロブリンを含むものであるが、本発明の好ましい態様としては、両者又はいずれか一方の免疫グロブリンが免疫測定法に用いる抗体と同一クラスの免疫グロブリン分子で構成される。免疫測定法に用いる抗体がさらにサブクラスに分類される場合には、さらに好ましい態様として、免疫測定に用いる抗体が由来する動物と同一の動物種に由来する免疫グロブリンは、免疫測定法に用いる抗体と同一サブクラスの免疫グロブリン分子で構成される。
本発明において、免疫測定法に用いる抗体が由来する動物種とは、抗体が被検出物質を動物に投与することにより作製されたものである場合には、被検出物質を投与され抗体を産生した動物の種をいう。抗体が、抗体を産生する動物から細胞を採取し、当該細胞により産生されたものである場合には、当該細胞が由来する動物種をいう。 複数の細胞を融合した融合細胞により抗体を産生する場合には、融合前の各々の細胞が由来するそれぞれの動物種をいう。さらに、抗体を、分子生物学的手法により、異種の動物の免疫グロブリン遺伝子断片をつなげてキメラ抗体として作製する場合には、抗体が由来する動物種とは、免疫グロブリン遺伝子断片を取得したそれぞれの動物種をいう。
免疫測定法に用いる抗体が由来する動物種の具体例としては、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ及びヒト等を挙げることができるが、これらに限定されない。
本発明を構成する免疫グロブリンは、被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンである。このような免疫グロブリンは、被検出物質を免疫原として投与されていない動物の血液から、公知の方法によりγグロブリン画分を精製することによって得ることができる。また、遺伝子組換え技術により被検出物質以外の抗原に特異性を有する抗体を産生するハイブリドーマから得られた免疫グロブリンを用いることもできる。さらには、市販の免疫グロブリンを用いてもよい。
本発明を適用する免疫測定法に2種以上の抗体を用い、それらの抗体が2種以上の動物種に由来する場合には、本発明の非特異反応抑制剤は、ウサギ由来の免疫グロブリンの他、2種以上の動物種に由来する免疫グロブリンを含んでいてもよい。
本発明の非特異反応抑制剤は、被検出物質を含む試料と接触させることにより、本来の目的とする抗原抗体反応以外の非特異反応を抑制することができる。本発明の非特異反応抑制剤と試料との接触はどのような方法で行われてもよいが、例えば、被検出物質を含む試料と被検出物質に対する抗体とを接触させる前に、あらかじめ試料に本発明の非特異反応抑制剤を添加して、非特異因子と反応させることによって、非特異反応を抑制してもよいし、被検出物質に対する抗体と非特異反応抑制剤を含む反応溶液中に、被検出物質を含む試料を添加して、非特異因子と非特異反応抑制剤を反応させることによって、非特異反応を抑制してもよい。
本発明の一態様として、例えば、イムノクロマトグラフ法による免疫測定に、本発明の非特異反応抑制剤を適用する場合には、多孔性物質からなるクロマトグラフ媒体上で移動相を構成する展開液に、予め本発明の非特異反応抑制剤を添加しておくことができる。展開液による展開は、被検出物質を含む試料と同時に行ってもよいし、少量の試料液をクロマトグラフ媒体に先行して滴下した後、被検出物質が固相化抗体の結合した反応部位に到達可能となるように、適量の展開液を後から展開してもよい。本発明の他の態様としては、クロマトグラフ媒体における移動相の展開経路上、すなわちクロマトグラフ媒体の展開液が適用される端部と反応部位との間の領域に、本発明の非特異反応抑制剤を乾燥・保持しておき、移動相を構成する展開液により溶解して、試料と接触させることもできる。本発明のさらなる他の態様としては、被検出物質を含む試料液に直接添加することもできるし、試料希釈液に添加しておくことで試料と接触させることもできる。
この接触時における、本発明の非特異反応抑制剤の濃度としては、非特異反応抑制剤と試料との混合比率や接触時間等の条件、あるいは試料の個体差により異なり一概に言うことはできないが、通常は、免疫測定に用いた抗体を作製した動物と同じ動物種に由来する免疫グロブリンとして試料10μL当たり0.01〜10μgの範囲にあることが好ましく、0.05〜2μgの範囲があることが特に好ましい。また、ウサギ免疫グロブリン量として試料10μL当たり0.01〜10μgの範囲にあることが好ましく、0.05〜2μgの範囲があることが特に好ましい。本発明の非特異反応抑制剤は、免疫測定に用いる抗体が由来する動物と同一の動物種に由来する免疫グロブリン及びウサギ免疫グロブリンを含むものであり、上記範囲内で使用する限りにおいては、それらの混合比は特に制限されるものではないが、通常、40:1〜1:40の範囲にあることが好ましい。
本発明の非特異反応抑制剤が適用できる免疫測定法において、検出できる被検出物質としては、それに特異的に結合する抗体が存在する抗原であれば特に限定されず、蛋白質、ペプチド、糖(特に糖タンパク質の糖部分、糖脂質の糖部分等)、複合糖質などを例示することができる。特に、試料中に微量に含まれる抗原が好適である。なぜなら、抗原の含まれる濃度が微量である程、相対的に非特異的反応の影響が大きくなるので、本発明の非特異反応抑制剤が有用となるからである。
具体的な被検出物質としては、例えば、特異IgE、非特異IgE、前立腺特異抗原(PSA)、癌胎児性抗原(CEA)、HER2タンパク、CA19−9、α−フェトプロテイン(AFP)、免疫抑制酸性タンパク(IPA)、CA15−3、CA125、エストロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、便潜血、トロポニンI、トロポニンT、CK−MB、CRP、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、梅毒抗体、インフルエンザウイルス、クラミジア抗原、A群β溶連菌抗原、HBs抗体、HBs抗原、ロタウイルス、アデノウイルス、アルブミン、糖化アルブミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記被検出物質を含む試料としては、例えば、生体試料、即ち、全血、血清、血漿、尿、唾液、喀痰、鼻腔又は咽頭拭い液、髄液、羊水、乳頭分泌液、涙、汗、皮膚からの浸出液、組織や細胞及び便からの抽出液等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるものではない。
1.クロマトグラフ媒体上への反応部位の作製
25×2.5cmのニトロセルロース膜(ミリポア社製:HF120)に、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて、5重量%のイソプロピルアルコールを含むリン酸緩衝液(pH7.4)で1.0mg/mLの濃度になるように希釈した抗PSA(前立腺特異抗原)モノクローナル抗体を塗布し、50℃で30分間乾燥させた。乾燥後、該ニトロセルロース膜を、0.5重量%のカゼイン(和光純薬工業社製)を含むリン酸緩衝液(pH7.4)200mLに30℃で30分間浸潰し、ブロッキングを行った。ブロッキング後、0.05重量%のTween20を含有する洗浄液で洗浄し、室温で一晩乾燥させ、クロマトグラフ媒体上へ反応部位を作製した。
2.標識物質溶液の作製
金コロイド懸濁液(田中貴金属工業社製:平均粒子径40nm)0.5mLに、リン酸緩衝液(pH7.4)で0.1mg/mLの濃度になるように希釈した抗PSAモノクローナル抗体を0.1mL加え、室温で10分間静置した。次いで、10重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1mL加え、十分撹絆した後、8000×gで15分間遠心分離を行った。上清を除去した後、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)0.1mLを加え、標識物質溶液とした。
3.クロマトグラフ媒体の作製
上記作製した標識物質溶液をグラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、検出試薬保持部材とした。次いで、バッキングシートから成る基材に、上記調製したクロマトグラフ媒体、検出試薬保持部材、試料を添加する部分に用いるサンプルパッド、及び展開した試料、不溶性担体を吸収するための吸収パッドを貼り合わせた。最後に、裁断機で幅が5mmとなるように裁断し、クロマトグラフ媒体を作製した。
4.測定
上記作製したクロマトグラフ媒体を用いて、以下の方法で試料中のPSAの存在の有無を測定した。即ち、0.005mg/mLのウサギ免疫グロブリン(ウサギIgG)、0.005mg/mLのマウス免疫グロブリン(マウスIgG)、1.0%牛血清アルブミンと150mM塩化ナトリウムを含むトリス緩衝溶液(pH8.0)から成る展開液を作製し、PSA濃度が0.1ng/mL未満の血清を陰性検体試料(陰性検体1〜4)とし、PSA濃度が4.1ng/mLの血清を陽性検体試料(陽性検体1)とし、各々15μLをクロマトグラフ媒体のサンプルパッド上に載せ、次いで展開液を120μL載せて展開させ、15分後に目視判定をした。反応部位におけるテストラインの赤い線を明確に確認できるものを「++」、テストラインの赤い線を確認できるものを「+」、赤い線を確認できないものを「−」とした。表1に結果を示す。
比較例1
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはウサギ免疫グロブリンを含まないものを用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
比較例2
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはウサギ免疫グロブリンを含まずマウス免疫グロブリンを2倍量用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
比較例3
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはマウス免疫グロブリンを含まないものを用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
比較例4
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはウサギ免疫グロブリンに代えてヤギ免疫グロブリン(ヤギIgG)を用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
比較例5
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはウサギ免疫グロブリンに代えてブタ免疫グロブリン(ブタIgG)を用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
比較例5
実施例1で作製したクロマトグラフ媒体を用いて、展開液としてはウサギ免疫グロブリンに代えてニワトリ免疫グロブリン(ニワトリIgY)を用いたことを除いては、実施例1と同様に測定した。表1に結果を示す。
1.クロマトグラフ媒体上への反応部位の作製
25×2.5cmのニトロセルロース膜(ミリポア社製:HF120)に、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて、5重量%のイソプロピルアルコールを含むリン酸緩衝液(pH7.4)で1.0mg/mLの濃度になるように希釈した抗CEA(癌胎児性抗原)モノクローナル抗体を塗布し、50℃で30分間乾燥させた。乾燥後、該ニトロセルロース膜を、0.5重量%のカゼイン(和光純薬工業社製)を含むリン酸緩衝液(pH7.4)200mLに30℃で30分間浸潰し、ブロッキングを行った。ブロッキング後、0.05重量%のTween20を含有する洗浄液で洗浄し、室温で一晩乾燥させ、クロマトグラフ媒体上へ反応部位を作製した。
2.標識物質溶液の作製
金コロイド懸濁液(田中貴金属工業社製:平均粒子径40nm)0.5mLに、リン酸緩衝液(pH7.4)で0.1mg/mLの濃度になるように希釈した抗CEA(癌胎児性抗原)モノクローナル抗体を0.1mL加え、室温で10分間静置した。次いで、10重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1mL加え、十分撹絆した後、8000×gで15分間遠心分離を行った。上清を除去した後、1重量%の牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液(pH7.4)0.1mLを加え、標識物質溶液とした。実施例1と同様に、クロマトグラフ媒体の作製を行った。
3.測定
上記作製したクロマトグラフ媒体を用いて、以下の方法で試料中のCEAの存在の有無を測定した。即ち、0.005mg/mLのウサギ免疫グロブリン(ウサギIgG)、0.005mg/mLのマウス免疫グロブリン(マウスIgG)、1.0%牛血清アルブミンと150mM塩化ナトリウムを含むトリス緩衝溶液(pH8.0)から成る展開液を作製し、CEA濃度が1.0ng/mL未満の血清を陰性検体試料(陰性検体1〜4)とし、CEA濃度が5.3ng/mLの血清を陽性検体試料(陽性検体1)とし、各々15μLをクロマトグラフ媒体のサンプルパッド上に載せ、次いで展開液を120μL載せて展開させ、15分後に目視判定をした。反応部位におけるテストラインの赤い線を明確に確認できるものを「++」、テストラインの赤い線を確認できるものを「+」、赤い線を確認できないものを「−」とした。表2に結果を示す。
本発明の非特異反応抑制剤及び非特異反応抑制方法は、免疫測定における非特異因子に起因する非特異反応を排除できるので、陰性検体による偽陽性反応の削減及び特異性の向上が達成され、信頼性の高い臨床検査の実施を可能にするという、産業上の利用可能性を有する。

Claims (6)

  1. ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンをさらに含んでなる、イムノクロマトグラフ法に用いる抗体が由来する動物であるマウスに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンを含むイムノクロマトグラフ法における非特異反応抑制剤。
  2. 前記ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンが、クラスGの免疫グロブリンである、請求項1に記載の非特異反応抑制剤。
  3. 請求項1又は2に記載の非特異反応抑制剤を含有する、イムノクロマトグラフ法における展開液。
  4. イムノクロマトグラフ法におけるクロマトグラフ媒体、及び請求項3に記載の展開液を含んでなる、イムノクロマトグラフ法による検出キット。
  5. ムノクロマトグラフ法に用いる抗体が由来する動物であるマウスに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンの存在下で、被検出物質と被検出物質に対する抗体を接触させる、イムノクロマトグラフ法での非特異反応を抑制する方法において、
    ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンをさらに存在させることを特徴とする、イムノクロマトグラフ法における非特異反応を抑制する方法。
  6. 前記ウサギに由来し被検出物質に特異的に結合しない免疫グロブリンが、クラスGの免疫グロブリンである、請求項5に記載の非特異反応を抑制する方法。
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