JP4895062B1 - 食品中の動物肉由来タンパク質の免疫クロマト検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
食品中の動物肉由来タンパク質を被検出物質として免疫クロマト用抽出展開液により抽出された抽出液は、免疫クロマトグラフィー装置へ直接供給され、移動相を構成する展開液として免疫クロマト装置中の標識物質保持部に乾燥保持された金ナノ粒子標識試薬を溶出し、その溶出された金ナノ粒子標識試薬とともに展開されるものであって、抽出展開液が0.03〜1w/v%のHLB値が12〜18である非イオン界面活性剤、及び、0.01〜0.5Mのアルカリ金属無機塩を含有する水溶液からなることを特徴とする、免疫クロマトグラフィー装置と免疫クロマト用抽出展開液とを備える免疫クロマト検出キット。
【選択図】なし
Description
一方で、食品中に含まれる動物肉由来(牛、豚、鶏など)の食物アレルゲンに対して食物アレルギー患者は、喘息、皮膚炎、胃腸障害、アナフィラキシーショックといったさまざまなアレルギー症状を引き起こし、時には深刻な事態に至るケースもある。食物アレルギー患者は増加傾向にあることもあって、食品への安全性に関する消費者の関心は非常に高まっている。
さらに詳しくは、前記抽出展開液により抽出された被検出物質を含む抽出液を、免疫クロマトグラフィー装置中に乾燥保持された金ナノ粒子標識試薬とともに展開させる免疫クロマト検出系によって検出するための免疫クロマト検出方法を提供することである。
(a)試料供給部、標識試薬保持部、検出試薬が担持された免疫クロマトグラフ媒体部、および吸水部からなる免疫クロマトグラフィー装置と、食品中の動物肉由来タンパク質を被検出物質として抽出し、その抽出された抽出液を免疫クロマトグラフィー装置へ供給し、金ナノ粒子標識試薬とともに展開させ、被検出物質を検出するための免疫クロマト用抽出展開液と、を備える免疫クロマト検出キットを用いる免疫クロマト検出方法において、食品は加工食品であり、抽出液は、免疫クロマトグラフィー装置へ直接供給され、移動相を構成する展開液として免疫クロマト装置中の標識試薬保持部に乾燥保持された金ナノ粒子標識試薬を溶出し、その溶出された金ナノ粒子標識試薬とともに展開されるものであって、抽出展開液は0.03〜0.3w/v%のHLB値が12〜18である非イオン界面活性剤、0.01〜0.3Mのアルカリ金属無機塩、0.05〜0.5w/v%のカゼイン、及び、pH7〜9のpH緩衝剤を含有する水溶液からなることを特徴とする加工食品中の動物肉由来タンパク質を検出するための免疫クロマト検出キットを用いる免疫クロマト検出方法。
(b)検出試薬を担持し金ナノ粒子標識試薬を形成する前の金コロイド液が、平均粒子径20〜150nm及び分散度係数0.1以下で分散された金ナノ粒子からなることを特徴とする前記(a)に記載の免疫クロマト検出方法。
(c)動物肉が豚肉である前記(a)に記載の免疫クロマト用検出方法。
1.試料(例えば、動物肉類を含む食品から抽出展開液により抽出される動物肉由来タンパク質の被検出物質を含む水溶液)を、試料添加部に所定量(通常、50〜1000μL)供給する。試料が供給されると、試料添加部中を試料が移動を始め、移動相を構成する展開液として展開される。
2.その後、試料(例えば、動物肉類を含む食品から抽出展開液により抽出される動物肉由来タンパク質の被検出物質を含む水溶液)は、まず標識試薬保持部へと移動する。ここを試料が通過する際、標識試薬保持部に保持されていた金ナノ粒子標識試薬が試料の水分に溶解し、試料と共に移動する。
3.ついで、試料の水分に溶解した標識試薬は、免疫クロマトグラフ媒体部中の検出部を展開し通過する。ここでは、抗原・抗体の結合反応などにより、試料中に検出対象の動物肉由来タンパク質が含まれている場合には、検出部に保持、即ち、担持固定されている検出物質(抗体)と金ナノ粒子標識試薬とによってサンドイッチ状に挟まれるように特異的に反応結合して、検出部が金ナノ粒子の発色により着色する。試料中に対象の動物肉由来タンパク質が含まれていない場合には、試料の水分に溶解した標識試薬は、クロマトグラフィー媒体上の検出部を通過しても結合反応が起こらないので、検出部が着色しない。
4.最後に、試料の水分及び余剰の標識試薬は、吸水部へと移動する。
このようにして、食品中の対象の動物肉の有無を正確に判定することができる。
本発明の免疫クロマト検出キットに備えられる抽出展開液は、本発明の免疫クロマト検出法において移動相を構成する水溶液である。また、固定相である免疫クロマトグラフィー装置中を、食品中から抽出される被検出物質を含む抽出液及び金ナノ粒子標識試薬と共に移動するものである。抽出展開液使用量は、食品試料量に対し1〜7倍重量で用いることが好ましい。
試料供給部(「サンプルパッド」とも言う)は、免疫クロマトグラフィー装置中の展開方向最上流に位置し、本発明の免疫クロマト用抽出展開液により抽出された被検出物質を含む試料を添加、あるいは試料に浸漬し供給するための部位である。その素材は、毛管現象により試料が迅速に吸収されるが、保持力は弱く、速やかに反応部へと試料が移動していくような性質のものであれば特に限定されず、一般的には、ニトロセルロース膜、濾紙、ガラス繊維濾紙等の複数の多孔性物質からその目的に応じたものを選択して用い、展開方向下流の標識試薬保持部の一部もしくは全部が毛管で繋がるように配置される。また、標識試薬保持部を試料供給部として用いても良い。
標識試薬は、被検出物質を標識し発色させるための試薬であり、金ナノ粒子からなる標識物質に検出試薬が担持(感作)されてなる試薬である。金ナノ粒子に検出物質を担持する方法としては、物理吸着や化学結合などの公知の方法が使用できる。例えば、コロイド状金ナノ粒子に検出試薬として被検出物質に対する抗体を感作した標識試薬では、金粒子がコロイド状に分散した溶液に抗体を加えて物理吸着させた後、牛血清アルブミン溶液などのブロッキングタンパクを添加して抗体が未結合である粒子表面をブロッキングすることにより調製することができる。標識試薬は、被検出物質に親和性を有する検出物質を有するため、被検出物質との複合体を形成し被検出物質を標識することが可能となる。標識物質に用いる金ナノ粒子は、金を主成分とする粒子であれば他の金属との合金粒子やコア・シェル型の粒子であっても良く、その発色は粒子の形状や組成により様々な色を呈するが特に限定されない。免疫クロマトグラフ媒体部上での識別力から、赤色、紫色あるいは青色の粒子が好ましく用いられる。金ナノ粒子の平均粒子径は、特に強い色調が得られる20nm〜150nmがより好ましく、30〜100nmの範囲内であることがさらに好ましい。また、その金ナノ粒子の粒度分布は単一ピークであることが好ましい。その平均粒子系は、例えば金ナノ粒子が分散された金コロイド液を、一般的な動的光散乱法粒度分布計などで分析し測定できる。
標識試薬保持部は、免疫クロマトグラフィー装置内の試料供給部と免疫クロマトグラフ媒体部との間に位置し、標識物質に検出物質を担持(感作)した標識試薬を乾燥保持させるための部位である。その素材は、毛管現象により試料が迅速に吸収されるが、保持力は弱く、速やかに反応部へ標識試薬を溶出すると共に試料が移動していくような性質のものであれば特に限定されず、一般的には、ニトロセルロース膜、濾紙、ガラス繊維濾紙等の複数の多孔性物質からその目的に応じたものを選択して用い、展開方向上流の試料供給部と展開方向下流のクロマトグラフ媒体部との一部もしくは全部が毛管で繋がるように配置される。また、標識試薬保持部は、試料供給部として併用しても良い。
免疫クロマトグラフ媒体部は、毛管現象を示す微細多孔性物質からなる不活性のものであって、短時間での判定で十分な感度が得られる展開速度を有していれば、特にその素材が限定されるものではなく、展開方向上流の標識試薬保持部及び展開方向下流の吸水部の一部もしくは全部が毛管で繋がるように配置される。本発明において、免疫クロマトグラフ媒体部の素材としては、シリカ、チタニア、ジルコニア、セリア、アルミナ等のセラミック微粒子又は有機高分子の微粒子、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ナイロン、ニトロセルロース又は酢酸セルロース等のセルロース誘導体等で構成される繊維状又は不織繊維状マトリクス、膜、濾紙、ガラス繊維濾紙、布、綿等が挙げられる。微粒子はそれ自体が多孔性でなくとも、充填された状態では微粒子間に空隙が生じ免疫クロマトグラフ媒体として機能する。好ましくはセルロース誘導体やナイロンの膜、濾紙、ガラス繊維濾紙等であり、より好ましくはニトロセルロース膜、セルロースエステル混合物膜、ナイロン膜、濾紙である。
免疫クロマトグラフ媒体部は、標識試薬と複合体を形成した被検出物質、または、被検出物質を捕捉した後に形成される標識試薬との複合体、を検出するための検出試薬が担持された検出部を有する。検出部に用いる検出試薬は、被検出物質と親和性を有していれば標識試薬に用いる検出物質と同一であっても異なっていても良く、どちらか一方が被検出物質と特異的な親和性を有しているものであれば良い。
免疫クロマトグラフ媒体部は、金ナノ粒子標識試薬の展開の有無や展開速度を確認するため、検出部の下流に、金ナノ粒子標識試薬中の標識物質や被検出物質である動物肉タンパク質などと広く親和性を有するヤギ由来抗血清を塗布したコントロール部(コントロールライン)を設けても良い。検出キットが正常に機能し展開不良が無ければ、コントロール部では、陽性、陰性に関わらず検出部で捕捉されない金ナノ粒子標識試薬が捕捉され発色するため、展開の有無や展開速度を確認することができる。
吸水部は、免疫クロマトグラフィー装置の展開方向の最下流に位置し、展開した試料、余剰の標識試薬を吸収するための部位である。その素材は、過剰の試料や標識試薬を迅速に吸収し保持する能力を有する材料であれば特に限られないが、セルロース系繊維やポリアクリル繊維などの吸水性繊維や粒子を含む濾紙やパッドを用いることが好ましい。
モノクローナル抗体は、常法に従って、抗原(検出体小動物種の動物肉から抽出される蛋白質)で免疫したマウスの脾臓細胞と骨髄腫細胞をハイブリッドさせ、目的とする抗体を産生するハイブリドーマを選択し、このハイブリドーマから産生されてくるモノクローナル抗体を収得する。例えば、ケーラーとミルスタインの技法(Nature 256(1975)495−497)を参照。
1.免疫クロマトグラフ媒体部中の検出部の作製
ニトロセルロースからなる25×2.5cmの免疫クロマトグラフ媒体(ミリポア社製:HF120)に、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて2%のStabiliGuard(SurModics社)および5%のイソプロピルアルコール、炭酸緩衝液(pH9.0)で0.65mg/mLの濃度になるように希釈した抗豚タンパクポリクローナル抗体(検出物質)を検出部に塗布した。また、金ナノ粒子標識試薬の展開の有無や展開速度を確認するため、検出部の下流に、金ナノ粒子標識試薬中の標識物質や被検出物質である動物肉タンパク質などと広く親和性を有するヤギ由来抗血清をコントロール部(コントロールライン)に塗布した。希釈溶液を40〜50℃で60分間乾燥させた後、室温で一晩乾燥させ、免疫クロマトグラフ媒体部中の検出部及びコントロール部を作製した。
金コロイド液(金ナノ粒子懸濁液(田中貴金属工業(株)製):動的光散乱法粒度分布計(Malvern、ゼータサイザーナノーZS、以下同様)による測定で粒度分布曲線は単一ピークを示し、平均粒子径61.3nm、分散度係数0.072、赤色)0.5mLにHEPES緩衝液(pH8.5)で0.02mg/mLの濃度になるように希釈した抗豚タンパクポリクローナル抗体(検出物質)を0.1mL加え、室温で10分間静置し感作を行った。次いで、CE510(JSR Corporation)を0.1mL加え、リン酸カリウム溶液(pH7.5)に溶解した1%ポリエチレングリコールを0.05mL加えて十分撹拌した後、室温で10分間静置した。8000×gで15分間遠心分離を行った。上清を除去した後、1重量%の牛血清アルブミンを含む緩衝液(pH7.4)0.1mLを加え、金ナノ粒子標識試薬溶液とした。
上記作製した標識試薬溶液をグラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、標識試薬保持部とした。次いで、バッキングシートから成る基材に、上記調製した検出部が作製された免疫クロマトグラフ媒体部、標識試薬保持部、試料を添加する部分に用いるサンプルパッド(試料供給部)、及び展開した試料や余剰の金ナノ粒子標識試薬を吸収するための吸収パッド(吸水部)を貼り合わせた(図1)。最後にラミネートシールを貼り付けて裁断機で幅が5mmとなるように裁断し、免疫クロマトグラフィー装置とした。
0.9重量%のTricine緩衝液(pH7.7)にスキムミルク(80質量%カゼイン)、Tween20(HLB値16.7の非イオン界面活性剤)、塩化ナトリウムをそれぞれ表1に記載の含有量または濃度となるように加え、更に防腐剤としてアジ化ナトリウムを0.1重量%となるように加えて混和し調整した。
上述の4. 免疫クロマト用抽出展開液の調製に記載の抽出展開液0.5mLに対して、加工豚肉を各種重量含有率で含有する豚以外の動物加工肉または植物性タンパク質を含む加工食品(加工大豆)を0.1〜0.2g程度を加えて手で30秒間振とうし、抽出試料を作製した。各種加工肉および加工大豆は、予め100℃以上の加熱で処理されたものを用いた。
上記作製した免疫クロマトグラフィー装置と免疫クロマト用抽出展開液を備える免疫クロマト検出キット用いて、以下の方法で食品中の豚肉の存在の有無を測定した。すなわち、上記作製した加工豚肉が含まれる加工食品の抽出試料を陽性検体、また上記作製した加工豚肉を含まない(豚肉含有量0重量%)加工肉または加工大豆からの抽出試料を陰性検体とし、サンプルパッドの先端を各抽出試料溶液に直接浸した。金ナノ粒子標識試薬がグラスファイバー製パッドから溶出するのを確認した後、浸していたクロマト媒体を溶液から取り出して水平な台に静置し、10分後に目視判定した。測定は同一の形態で3回繰返し実験を行った(N=3)。
試料供給後10分で目視判定を行い、検出部に金ナノ粒子の発色による赤い線(テストライン)を確認できるものを「+」、強く(濃い色で)よりはっきりと確認できるものを「++」、極めて強く確認されるものを「+++」、赤い線を確認できないものを「−」、弱く(薄い色で)確認されるものを(±)とした。展開ムラは、展開中の液の先端線形を目視する方法で評価した。展開ムラが無い場合は、先端線形が展開方向に垂直な直線形で展開され、展開ムラが有る場合は、展開方向垂直から傾いた直線形あるいは波状の線形で展開される。展開速度は抽出試料導入からコントロールラインに赤色の発色が目視で確認されるまでの時間を測定した。
表3の結果から、本発明の免疫クロマト検出キットを用いれば、様々な加工食品種中の豚肉の有無が、免疫クロマト検出によって迅速で正確に確認できた。
1.免疫クロマトグラフ媒体部中の検出部の作製
検出物質として抗豚タンパクモノクローナル抗体を用いたこと以外は、試験例1と同様に作製した。
金コロイド液(金ナノ粒子懸濁液(田中貴金属工業(株)製):動的光散乱法粒度分布計による測定で粒度分布曲線は単一ピークを示し、平均粒子径40.5nm、分散度係数0.056、赤色)を用い、TES緩衝液(pH7.0)で0.05mg/mLの濃度になるように希釈した抗豚タンパクモノクローナル抗体(免疫クロマトグラフ媒体部中の検出部の作製で用いた抗体と異なるモノクローナル抗体)を用いたこと以外は、試験例1と同様に作製した。
試験例1と同様に作製した。
超純水に界面活性剤、塩化ナトリウムをそれぞれ表4に記載の含有量または濃度となるように加え、更に防腐剤としてアジ化ナトリウムを0.1重量%となるように加えて混和し調整した。
上述4. 免疫クロマト用抽出展開液の調製に記載の抽出展開液0.5mLに対して、豚生肉(非加工豚肉)を各種重量含有率で含有する豚以外の動物種の生肉を含む食品を0.1〜0.2g程度を加えて手で30秒間振とうし、抽出試料を作製した。
表6の結果から、本発明の免疫クロマト検出キットを用いれば、様々な非加工食品種中の豚肉の有無が、免疫クロマト検出によって迅速で正確に確認できた。
1.免疫クロマトグラフ媒体部中の検出部の作製
検出物質として抗牛タンパクポリクローナル抗体を用いたこと以外は、試験例1と同様に作製した。
HEPES緩衝液(pH8.7)で0.04mg/mLの濃度になるように希釈した抗牛タンパクモノクローナル抗体を用いたこと以外は、試験例1と同様に作製した。
試験例1と同様に作製した。
0.8重量%のBicine緩衝液(pH8.5)にスキムミルク(80質量%カゼイン)を0.3重量%、Tween20(HLB値16.7の非イオン界面活性剤)を0.3重量%、塩化ナトリウムを0.15Mとなるように加え、更に防腐剤としてアジ化ナトリウムを0.1重量%となるように加えて混和し調整した。
本発明の免疫クロマト検出キットを用いる検出方法は、PCR法やELISA法に比べて、簡便、迅速かつ安価に実施できるため、産業上の利用可能性が大である。
Claims (3)
- 試料供給部、標識試薬保持部、検出試薬が担持された免疫クロマトグラフ媒体部、および吸水部からなる免疫クロマトグラフィー装置と、食品中の動物肉由来タンパク質を被検出物質として抽出し、その抽出された抽出液を免疫クロマトグラフィー装置へ供給し、金ナノ粒子標識試薬とともに展開させ、被検出物質を検出するための免疫クロマト用抽出展開液と、を備える免疫クロマト検出キットを用いる免疫クロマト検出方法において、
食品は加工食品であり、抽出液は、免疫クロマトグラフィー装置へ直接供給され、移動相を構成する展開液として免疫クロマト装置中の標識試薬保持部に乾燥保持された金ナノ粒子標識試薬を溶出し、その溶出された金ナノ粒子標識試薬とともに展開されるものであって、抽出展開液は0.03〜0.3w/v%のHLB値が12〜18である非イオン界面活性剤、0.01〜0.3Mのアルカリ金属無機塩、0.05〜0.5w/v%のカゼイン、及び、pH7〜9のpH緩衝剤を含有する水溶液からなることを特徴とする加工食品中の動物肉由来タンパク質を検出するための免疫クロマト検出キットを用いる免疫クロマト検出方法。 - 検出試薬を担持し金ナノ粒子標識試薬を形成する前の金コロイド液が、平均粒子径20〜150nm及び分散度係数0.1以下で分散された金ナノ粒子からなることを特徴とする請求項1に記載の免疫クロマト検出方法。
- 動物肉が豚肉である請求項1に記載の免疫クロマト検出方法。
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