JP4381716B2 - 変速機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などに用いられ、変速操作に伴って変速動作を行う変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の変速機として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この変速機は、互いに平行なメインシャフトおよびカウンタシャフトと、これらのシャフトの一方に固定された変速ギヤおよび他方に回転自在に支持された変速ギヤで構成された変速ギヤ列と、これらのシャフトと平行に配置されたシフトロッドと、一端部がシフトロッドに固定され、このシフトロッドと直交する方向に延びるシフトフォークと、変速ギヤを回転自在に支持するシャフトに、回転不能にかつ軸線方向に移動自在に支持され、この変速ギヤに対向するシンクロスリーブを備えている。このシフトフォークは、プレス加工によって成形された板状のものであり、フォーク主部と二股状の係合腕部を一体に有している。フォーク主部は、シフトロッドが貫通した状態でこれに溶接されており、係合腕部はシンクロスリーブの外周面をまたいだ状態でその両側に延びている。シンクロスリーブの外周面には、その周方向の全体にわたって外周溝が形成されており、この外周溝に係合腕部が係合している。
【0003】
この構成により、この変速機では、変速操作に伴いシフトロッドが駆動され、シフトフォークが係合腕部および外周溝を介してシンクロスリーブを押圧し、回転自在の変速ギヤに噛み合わせることにより、変速ギヤがシンクロスリーブを介してシャフトに連結されることで、変速動作が行われる。また、各係合腕部の先端部には、これを覆うように耐磨耗性部材が取り付けられており、この耐摩耗性部材がシンクロスリーブの外周溝と接触することによって、係合腕部の磨耗が防止される。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−340471号公報(第3〜4頁、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の変速機では、変速操作に伴い、シフトフォークが係合腕部を介してシンクロスリーブを押圧する際に、シフトフォークにシンクロスリーブから大きな反力が軸線方向に作用する。すなわち、シフトフォークには、その一端部がシフトロッドに固定された片持ち状態で、他端部の係合腕部にシンクロスリーブからの反力が作用することによって、大きな曲げモーメントが作用する。このため、シフトフォークの変形を防止するには、そのような曲げモーメントに対して十分な剛性を持たなければならない。この場合、上記従来のシフトフォークは、シフトロッドに対して直交する板材で構成されているので、剛性を高くするには、例えばその厚さを大きくしなければならない。しかし、従来のシフトフォークでは、シンクロスリーブの外周溝に係合腕部が係合しているため、シフトフォークを厚くすると、外周溝の幅が大きくなり、それに伴いシンクロスリーブの幅も増大してしまう。その結果、変速機の軸方向の長さが大きくなり、その大型化を招くとともに、重量も増大することにより、その動作が鈍くなってしまう。また、シフトフォークが厚くなると、通常のプレス加工では切断面が精度良く得られないので、ファインブランキング(精密打ち抜き)などを行う必要がある。また、シンクロスリーブの摩擦による係合腕部の磨耗を防ぐために、係合腕部の先端部に耐摩耗性部材が取り付けられるため、その分、部品点数や組み立て工数が多くなる。
【0006】
また、上記の変速機では、フォーク主部にシフトロッドが貫通した状態で溶接されるため、この溶接を、フォーク主部に対してシフトロッドが突出する両側の円周部分に対して行わざるを得ない。このため、通常の隅肉溶接を行えず、そのための専用設備が必要になるとともに、板材の材質も限定される。また、溶接部が上記の円周部分にのみ限定されるので、溶接部の支持力が不足がちになる。この溶接部の支持力不足は、例えばシフトロッドの径を大きくし、溶接面積を大きくすることによって解消できるが、その場合には、シフトロッドが重くなるため、やはり動作が鈍くなってしまう。あるいは、この問題に対応するために、例えばシンクロスリーブの外周溝に係合するフォーク主部に、厚さを減少させたスリーブストッパを設けることによって、スリーブストッパが、シンクロスリーブに通常時には接触せず、大きい荷重が作用した場合にのみ接触するようにし、応力を分散させることが考えられる。しかし、このようなスリーブストッパを設けるには、板を何度かプレスすることにより厚さを減少させるコイニング(再圧縮)などの処理を行う必要があり、製造コストが増大する。また、変速機内のスペースの都合上、他の部材との干渉を避けるために、シフトフォークの両係合腕部の長さを互いに異ならせることが必要になる場合がある。しかし、このようなシフトフォークでは、シンクロスリーブを均一に押圧することが難しく、シフト操作時にギヤ鳴きなどが発生してしまう。この場合は、両係合腕部の荷重バランスや変位量が均一になるように、係合腕部の形状を調整するが、スペースなどの制約により、均一化が困難な場合が多い。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、厚さや重量を増加させることなく、シフトフォークの所要の剛性および支持力を容易に確保することができるとともに、製造コストを削減することができる変速機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、シャフト(実施形態における(以下、本項において同じ)メインシャフト2)に回転自在に支持された変速ギヤ(メイン3速ギヤM3、メイン4速ギヤM4)をシャフトに連結することによって変速段を設定する変速機1であって、シャフトと平行に配置され、変速操作に伴い、軸線方向に駆動されるシフトロッド22と、シフトロッド22の外周面に外接した状態で固定され、シフトロッド22から二股状に延びる基部33,33と、これらの先端から互いにほぼ平行に延びる一対の係合腕部34,34とを有し、シフトロッド22の軸線方向に延びる板材で構成されたシフトフォーク18と、シャフトに回転不能に且つ軸線方向に移動自在に支持され、シフトフォーク18の係合腕部34,34がまたいだ状態で係合し、シフトロッド22の軸線方向への移動に伴って、シフトフォーク18で軸線方向に押圧されることにより、変速ギヤと噛み合うことによって変速ギヤをシャフトに連結するシンクロスリーブ15と、を備え、シフトフォーク18の一対の係合腕部34,34は、基部33,33付近において、内向きに屈曲し、その先端から互いに平行に延びる係合部34a,34aを有するとともに、係合部34a,34aの先端から外向きに延びており、係合部34a,34aには、その長さ方向の全体にわたって、所定の一定幅のスリット35,35が形成され、シンクロスリーブ15の外周面には、スリット35,35に係合する係合凸部15aが設けられていることを特徴とする。
【0009】
この変速機によれば、変速操作に伴い、シフトロッドが軸線方向に駆動されることにより、シフトフォークが、これに係合するシンクロスリーブをシャフトの軸線方向に押圧し、変速ギヤと噛み合わせることによって、変速ギヤがシャフトに連結され、変速段が設定される。この発明では、シフトフォークの係合腕部のスリットに、シンクロスリーブの外周面に設けられた係合凸部が係合する。このため、シャフトの軸線方向における係合凸部を含むシンクロスリーブの幅を変えることなく、係合腕部を含むシフトフォークの幅を変更することができる。その結果、シフトフォークの幅を大きくすることによって、その剛性を容易に高めることができるとともに、幅を適宜設定することによって、必要な剛性を過不足なく得ることができるなど、シフトフォークの所要の剛性を容易に確保することができる。さらに、シフトフォークの両係合腕部の長さが互いに異なる場合にも、その幅を適宜設定することによって、良好な剛性バランスを容易に達成でき、必要な剛性を過不足なく得ることができる。また、係合腕部のスリットを大きくすることによって、係合凸部と接触する部分の面積を増やすことができるので、シフトフォークがシンクロスリーブを押圧する際に生じる摩擦による係合腕部の磨耗を緩和することができる。これにより、従来のシフトフォークで必要としていた耐摩耗性部材を省略することができる。
【0011】
この変速機によれば、シフトフォークが板材で構成され、この板材が少なくともシフトロッドの軸線方向に延びているので、この軸線方向における板材の幅によって剛性を容易に確保できるとともに、板材の幅を変更することによって、剛性を容易に変更することができる。さらに、板材の幅で剛性を確保できるため、その分、板材を薄くすることができ、それにより、板材の選択肢が広がるため、コストダウンが可能になる。
【0012】
また、シフトフォークがシフトロッドの外周面に外接した状態で固定されているので、通常の隅肉溶接が可能になり、それにより、溶接のための専用設備などが不要になるとともに、板材の材質の選択肢が広がる。これにより、大幅なコストダウンが可能になる。さらに、溶接部の軸線方向の長さを大きくすることによって、溶接面積を拡大できるので、溶接部の支持力を十分に確保することができる。その結果、スリーブストッパが不要になるため、コイニングなどの処理が不要になる。さらに、溶接面積の拡大により、シフトロッドの小径化が可能になる。以上により、変速機全体の軽量化や小型化を図ることができるとともに、コストダウンが可能になる。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の変速機1において、シフトフォーク18は、プレス加工により成形されていることを特徴とする。
【0014】
前述したように、請求項1の変速機によれば、シフトフォークを薄い板材で構成することが可能になるため、本発明によれば、シフトフォークの成形においてファインブランキングなどを行うことなく、通常の安価なプレス加工によって支障なく行うことができる。また、プレス加工によって、溶接部や係合腕部などの部分間で幅が異なるシフトフォークを容易に成形でき、したがって、所望の剛性分布を有するシフトフォークを容易に得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態である変速機の概略構成を示している。この変速機1は車両に用いられるものであり、エンジン(図示せず)から動力が入力されるメインシャフト2と、このメインシャフト2と平行に設けられ、メインシャフト2から伝達された動力を、ドライブシャフトやプロペラシャフト(ともに図示せず)へ出力するカウンタシャフト3を備えている。メインシャフト2には、その軸線方向に沿って、メイン1〜5速ギヤM1〜M5が並ぶように設けられ、カウンタシャフト3には、メイン1〜5速ギヤM1〜M5にそれぞれ噛み合うカウンタ1〜5速ギヤC1〜C5が設けられている。これらのメイン1〜5速ギヤM1〜M5およびカウンタ1〜5速ギヤC1〜C5によって、前進側の第1〜5速ギヤ列G1〜G5がそれぞれ構成されている。
【0016】
上記ギヤのうち、メイン1速ギヤM1およびメイン2速ギヤM2は、メインシャフト2に一体に固定されており、これらと噛み合うカウンタ1速ギヤC1およびカウンタ2速ギヤC2は、カウンタシャフト3に回転自在に支持されている。また、メイン3〜5速ギヤM3〜M5は、メインシャフト2に回転自在に支持されており、これらに噛み合うカウンタ3〜5速ギヤC3〜C5は、カウンタシャフト3に一体に固定されている。
【0017】
メインシャフト2には、リバースドライブギヤR1が一体に固定され、カウンタシャフト3には、リバースドリブンギヤR2が回転自在に支持されるとともに、これらの2つのギヤR1,R2にリバースアイドルギヤ(図示せず)が同時に噛み合っており、これらのギヤによって後進ギヤ列GRが構成されている。
【0018】
また、変速機1は、変速段を設定するための1−2速同期機構11、3−4速同期機構12および5速同期機構13を備えている。1−2速同期機構11は、回転自在のカウンタ1速ギヤC1およびカウンタ2速ギヤC2をカウンタシャフト3に選択的に連結することによって、変速段を第1速または第2速に設定するものであり、シンクロスリーブ(図示せず)、シフトフォーク17およびシフトロッド21を備えている。同様に、3−4速同期機構12は、メイン3速ギヤM3およびメイン4速ギヤM4をメインシャフト2に選択的に連結することによって、変速段を第3速または第4速に設定するものであり、シンクロスリーブ15、シフトフォーク18およびシフトロッド22を備えている。また、5速同期機構13は、メイン5速ギヤM5をメインシャフト2に連結することによって、変速段を第5速に設定するものであり、シンクロスリーブ(図示せず)、シフトフォーク19およびシフトロッド23を備えている。これらの同期機構11〜13は、構成が基本的に同一であるため、以下、これらを代表して3−4速同期機構12の構成を説明する。
【0019】
シンクロスリーブ15は、メイン3速ギヤM3とメイン4速ギヤM4の間に配置されており、メインシャフト2に回転不能に設けられ、これと一体に回転するとともに、メインシャフト2に軸線方向に移動自在に支持されている。シンクロスリーブ15の外周面には、周方向の全体にわたって断面矩形状の係合凸部15aが設けられている(図2(c)参照)。シフトロッド22は、メインシャフト2およびカウンタシャフト3と平行に配置されるとともに、軸線方向に移動自在に設けられている。また、このシフトロッド22には、これを軸線方向に駆動するためのシフトピース(図示せず)が係合しており、このシフトピースには、シフトレバーの操作に伴い、シフトアーム(いずれも図示せず)が選択的に係合し、連結される。
【0020】
図2に示すように、シフトフォーク18は、例えば鉄板をプレス加工することによって成形された板材で構成されており、シフトロッド22に固定され、シンクロスリーブ15に向かって延びている。シフトフォーク18は、中央の固定部31と、この固定部31から二股状に互いに対称に延びる一対の腕部32,32で構成されている。固定部31は、シフトロッド22の外周面に合致するような凹面を有しており、シフトフォーク18は、この凹面を介してシフトロッド22の外周面に外接した状態で、固定部31と両腕部32,32との境界部において、その軸線方向の全体にわたり、例えば隅肉溶接によってシフトロッド22に溶接されている。これらの溶接部分が溶接部24,24になっている。腕部32,32は、互いに広がるように斜めに延びる基部33,33と、これらの先端から互いにほぼ平行に延びる係合腕部34,34でそれぞれ構成されている。係合腕部34,34は、基部33,33付近において、内向きに若干屈曲し、その先端から互いに平行に延びる係合部34a,34aを経た後、その先端から外向きに延び、さらに平行に若干延びている。各係合部34aには、その長さ方向の全体にわたって、所定の一定幅のスリット35が形成されており、各スリット35がシンクロスリーブ15の係合凸部15aに係合している(同図(c)参照)。
【0021】
以上のように、シフトフォーク18は、係合腕部34,34がシンクロスリーブ15をまたいだ状態で、各係合腕部34のスリット35およびシンクロスリーブ15の係合凸部15aを介して、シンクロスリーブ15に係合している。また、同図(b)に示すように、シフトフォーク18の幅は、固定部31から基部33の先端付近までは一定であり、その先端から係合腕部34のスリット35の中央付近まではテーパ状に減少しており、さらにその先端部では、シンクロスリーブ15とほぼ同じ一定の幅になっている(同図(c)参照)。
【0022】
次に、図1を参照しながら、以上の構成の変速機1の動作を、第3速または第4速を選択した場合を例にとり説明する。
【0023】
運転者のシフトレバーの操作による変速操作によって、第3速が選択されると、シフトアームがシフトピースに係合し、シフトピースを介して、シフトロッド22およびこれと一体のシフトフォーク18がメイン3速ギヤM3に向かって(図1の右方に)軸線方向に駆動される。これに伴い、シフトフォーク18は、両係合腕部34,34のスリット35,35およびこれに係合する係合凸部15aを介して、シンクロスリーブ15を押圧し、メイン3速ギヤM3に噛み合わせる。これにより、メイン3速ギヤM3がシンクロスリーブ15を介してメインシャフト2に連結されることによって、変速段が第3速ギヤ列G3による第3速に設定される。メインシャフト2の動力は、第3速ギヤ列G3により変速された状態で、カウンタシャフト3に伝達され、さらにドライブシャフトやプロペラシャフトへ出力される。また、第4速が選択されたときには、シフトロッド22およびシフトフォーク18がメイン4速ギヤM4に向かって(図1の左方に)駆動されることによって、シンクロスリーブ15がメイン4速ギヤM4と噛み合うことにより、メイン4速ギヤM4がメインシャフト2に連結され、変速段が第4速ギヤ列G4による第4速に設定される。
【0024】
以上のように、本実施形態によれば、シフトフォーク18の係合腕部34,34のスリット35,35に、シンクロスリーブ15の係合凸部15aが係合しているので、メインシャフト2の軸線方向における係合凸部15aを含むシンクロスリーブ15の幅を変えることなく、シフトフォーク18の幅を変更することができる。その結果、シフトフォーク18の幅を大きくすることによって、その剛性を容易に高めることができるとともに、幅を適宜設定することによって、必要な剛性を過不足なく得ることができるなど、シフトフォーク18の所要の剛性を容易に確保することができる。また、係合腕部34のスリット35を大きくすることによって、係合凸部15aと接触する部分の面積を増やすことができるので、シフトフォーク18がシンクロスリーブ15を押圧する際に生じる摩擦による係合腕部34の磨耗を緩和することができる。これにより、従来のシフトフォークで必要としていた耐摩耗性部材を省略することができる。
【0025】
また、シフトフォーク18が板材で構成され、シフトロッド22の軸線方向に延びているので、板材の幅によって剛性を容易に確保できるとともに、幅を変更することにより、剛性を容易に変更することができる。さらに、板材の幅で剛性を確保できるため、シフトフォーク18を構成する板材を薄くすることができ、それにより、板材の選択肢が広がる。また、シフトフォーク18がシフトロッド22に隅肉溶接されているので、溶接のための専用設備が不要になるとともに、板材の材質の選択肢も広がる。さらに、溶接部24,24の長さを大きくすることによって、溶接面積が拡大できるので、シフトフォーク18の移動の際に溶接部24,24に掛かるシンクロスリーブ15からの反力に対して、溶接部24,24の支持力を容易に確保することができる。したがって、スリーブストッパが不要になるため、コイニングなどの処理が不要になるとともに、溶接部24,24の面積の拡大により、シフトロッド22の小径化が可能になる。
【0026】
さらに、シフトフォーク18の板材が薄くなることによって、シフトフォーク18の成形を、ファインブランキングなどによらずに、通常の安価なプレス加工で容易に行うことができるとともに、溶接部24,24や係合腕部34,34などの部分ごとに幅が異なるシフトフォーク18を容易に成形できる。また、変速機1内で他の部材との干渉を避けるために、両係合腕部34,34の長さを互いに異ならせる必要がある場合には、軸線方向の幅を互いに異ならせることによって、両係合腕部34,34の剛性のバランスを保つことにより、剛性のアンバランスに起因する係合腕部34の変形、ギヤ鳴きやシンクロ偏磨耗を防止できる。このように、所望の剛性分布を有するシフトフォーク18を容易に成形することができる。
【0027】
以上のように、本実施形態によれば、シフトフォーク18が、前述したようなスリット35を形成した板材で構成されているので、厚さや重量を増加させることなく、板材の幅によってシフトフォーク18の所要の剛性を容易に確保することができる。また、溶接面積の増大によって、シフトフォーク18の所要の支持力を容易に確保することができる。さらに、溶接の簡略化、板材の厚さや材質の選択肢の増加、コイニング処理などの廃止や通常のプレス加工が可能になるため、大幅なコストダウンが可能になるとともに、シフトフォーク18の軽量化やシフトロッド22の小径化が可能になるため、変速機全体の軽量化や小型化を図ることができる。
【0028】
図3は、本発明の第2実施形態を示している。同図において、第1実施形態と同じ構成の部分については、同じ符号を用いて示している。本実施形態では、シフトフォーク41にシフトピース42が一体的に形成されており、これらはプレス加工で成形されている。シフトフォーク41は、第1実施形態のシフトフォーク18と同じ構成を有している。また、シフトピース42は、シフトフォーク41の基部33の一方の側面からシフトロッド22と平行に延びるとともに、その先端部において、シフトロッド22と平行な線に沿って、ほぼ直角に折り曲げられている。シフトピース42の先端には、係合凹部43が形成されており、この係合凹部43に、シフトレバーの操作に伴い、シフトアーム(いずれも図示せず)が選択的に係合するようになっている。
【0029】
以上の構成によれば、運転者のシフトレバーによる変速操作によって、シフトアームがシフトピース42に係合することで、このシフトピース42と一体のシフトフォーク41がシフトロッド22とともに軸線方向に駆動され、それにより、変速動作が行われる。したがって、本実施形態では、第1実施形態による前述した効果を同様に得ることができる。これに加えて、シフトフォーク41にシフトピース42が一体化されているため、部品点数を削減できるとともに、プレス加工で容易に成形でき、それにより、製造コストを削減することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明の変速機によれば、厚さや重量を増加させることなく、シフトフォークの所要の剛性および支持力を容易に確保することができるとともに、製造コストを削減することができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る変速機の概略構成を示す図である。
【図2】3−4速同期機構のシフトフォークやシンクロスリーブなどの構成を示す(a)正面図、(b)側面図、および(c)(a)のA−A線に沿う断面図である。
【図3】第2実施形態によるシフトフォークなどを示す(a)正面図、および(b)側面図である。
【符号の説明】
1 変速機
2 メインシャフト(シャフト)
15 シンクロスリーブ
15a 係合凸部
18 シフトフォーク
22 シフトロッド
24 溶接部
34 係合腕部
35 スリット
M3 メイン3速ギヤ(変速ギヤ)
M4 メイン4速ギヤ(変速ギヤ)
Claims (2)
- シャフトに回転自在に支持された変速ギヤを前記シャフトに連結することによって変速段を設定する変速機であって、
前記シャフトと平行に配置され、変速操作に伴い、軸線方向に駆動されるシフトロッドと、
当該シフトロッドの外周面に外接した状態で固定され、当該シフトロッドから二股状に延びる基部と、これらの先端から互いにほぼ平行に延びる一対の係合腕部とを有し、前記シフトロッドの軸線方向に延びる板材で構成されたシフトフォークと、
前記シャフトに回転不能に且つ軸線方向に移動自在に支持され、前記シフトフォークの前記係合腕部がまたいだ状態で係合し、前記シフトロッドの軸線方向への移動に伴って、前記シフトフォークで前記軸線方向に押圧されることにより、前記変速ギヤと噛み合うことによって当該変速ギヤを前記シャフトに連結するシンクロスリーブと、を備え、
前記シフトフォークの前記一対の係合腕部は、前記基部付近において、内向きに屈曲し、その先端から互いに平行に延びる係合部を有するとともに、当該係合部の先端から外向きに延びており、前記係合部には、その長さ方向の全体にわたって、所定の一定幅のスリットが形成され、前記シンクロスリーブの外周面には、前記スリットに係合する係合凸部が設けられていることを特徴とする変速機。 - 前記シフトフォークは、プレス加工により成形されていることを特徴とする請求項1に記載の変速機。
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