JP4381311B2 - 置換ベンゾチアゾール誘導体の環化方法 - Google Patents

置換ベンゾチアゾール誘導体の環化方法 Download PDF

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Description

本発明は、式
Figure 0004381311

{式中、
1、R2、およびR3は、互いに独立して、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、またはハロゲンであり;
4は、水素、低級アルキル、低級アルキルオキシ、ハロゲンであるか、
あるいは、置換されていないか、または低級アルキルもしくはオキソ基により置換されている、5員環または6員環非芳香族ヘテロシクリル基であるか、
あるいは、−NR56[ここで、R5およびR5は、互いに独立して、水素、低級アルキル、−C(O)−低級アルキル、−(CH2)O−低級アルキル、またはベンジル(場合により低級アルキルにより置換されている)である]であるか、
あるいは、5員環または6員環へテロアリール基であり;
1およびR2またはR2およびR3は、対応する炭素原子と一緒に、−O−CH2−O−または−CH=CH−CH=CH−を含む環を形成してもよく;
Rは、水素または−C(O)R′であり;
R′は、5員環もしくは6員環非芳香族へテロシクリル基、5員環もしくは6員環へテロアリール基、またはアリールであり、これらの環は、低級アルキル、ハロゲン−低級アルキル、低級アルコキシ、シアノ、ニトロ、−C(O)H、−C(O)OHから選択された基により、またはピロリジン−1−イル−メチルにより置換されていてもよく;
nは、1〜4である}
で示されるベンゾチアゾールおよびその医薬的に許容され得る塩の改良された環化方法に関する。
式Iの化合物は、WO01/97786号に記載の既知化合物である。
本発明の目的は、良好な収率と最小限の副生成物でもって、R=水素の式I(式IA)およびR=−C(O)R′の式I(式IB)のベンゾチアゾール誘導体を製造するための環化方法である。
Figure 0004381311
式IAの化合物は式IBの化合物の製造用の中間体として使用してもよく、式IBの化合物はアデノシン受容体リガンドとして医薬的に活性である。
それらは、細胞代謝の多くの局面の調節および多様な中枢神経系活性の調節に重要である。式IBの化合物は、アルツハイマー病、パーキンソン病、神経保護、統合失調症、不安、疼痛、呼吸不足、うつ病、喘息、アレルギー応答、低酸素症、虚血、てんかん発作、および薬物乱用などの、アデノシン系の調節に基づいた病気の制御または予防に使用してもよい。さらに、本発明の化合物は、鎮静薬、筋弛緩剤、抗精神病薬、抗てんかん剤、抗痙攣剤、および心臓保護剤として有用であり得る。本発明によると最も好ましい適応症は、A2A受容体アンタゴニスト活性に基づきまた中枢神経系の疾患などの適応症、例えば、特定のうつ疾患、神経保護、およびパーキンソン病の処置または予防である。この化合物はさらに、糖尿病、肥満、およびADHD(注意欠陥多動性障害)の処置に有用である。
本明細書に使用した「低級アルキル」なる用語は、炭素原子数1〜6個の飽和直鎖または分岐鎖アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2−ブチル、t−ブチルなどを示す。好ましい低級アルキル基は、炭素原子数1〜4の基である。
「ハロゲン」なる用語は、塩素、ヨウ素、フッ素、および臭素を示す。
「低級アルコキシ」なる用語は、アルキル残基が前記で定義された通りであり、酸素原子を介して結合している基を示す。
「5員環または6員環へテロアリール」なる用語は、以下の基:ピロール−1−イル、テトラゾリル、イミダゾール−1もしくは2−イル、ピラゾール1−イル、ピリジン−1,2,3もしくは4−イル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、チエニル、またはフリルを示す。
「5員環または6員環非芳香族へテロシクリル」なる用語は、以下の基:ピロリジニル、ヒドロ−ピラニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリン−1,1−ジオキソ、またはチオモルホリン−1−オキソを示す。
「アリール」なる用語は、フェニル、ベンジル、またはナフチルを示す。
「医薬的に許容され得る酸付加塩」なる用語は、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの、無機酸および有機酸との塩を包含する。
一般に、式I(Rは水素である)の化合物の調製は周知である。例えば、WO01/97786号において、以下の方法が記載されている:
Figure 0004381311
ここで、1〜4の数字は、以下の意味を有する:
1 HR4、Pd(OAc)2、BDCP、K3PO4、DME(エチレングリコールジメチルエーテル)、80℃/24時間/90%;
2 H2、Pd−C、EtOH/CH2Cl2、室温/12時間/95%;
3 PhCONCS、アセトン、室温/30分/95%およびNaOMe、MeOH、室温/2時間/90%:
4 SOCl2、55℃/10分/75%;
BDCPは、
Figure 0004381311

である。置換基の定義は前記している。
大半の出発物質およびリガンドは非常に高価であり、少量でしか入手できず、環化工程は、クロマトグラフィーに頼らずにスケールアップできないことが示されている。
アミノ−ベンゾチアゾールへの別の方法は、以下のようにEP282971号に記載されている。
Figure 0004381311
この反応工程では、競合反応に因り低収率でアミノ−ベンゾチアゾールがしばしばもたらされることが示されている。
EP529600号は、以下の工程を含むアミノ−ベンゾチアゾールの調製方法を記載している:
Figure 0004381311
文献先例に従って実施した反応の変法、例えばBr2/CHCl3またはAcOH、I2/MeOHまたはSOCl2/CHCl3は、特に大量での、アミノ−ベンゾチアゾールの調製にしばしば適していないことが示されている。
本発明の目的に必要とされるいくつかの特定の場合におけるアミノ置換フェニル環内の電子密度が相対的に高いために、環化前または環化後のこの環での競合反応が常にある程度起こる。NH4BrおよびH2SO4水(EP529600)の使用またはアニリンを直接NaSCN/Br2/AcOHで処理(Synthesis、970、31、2000)するなどの他のアプローチは全く改善をもたらさなかった。
チオン硫黄原子を活性化するより巧妙な方法は、チオ尿素のDMSOによる酸触媒転移酸化に見出された(J.Heterocyclic Chem、63、37、2000)。しかし適切な捕獲剤の非存在下では、二量体化反応が起こり、望ましくないイミノチアジアゾールが得られた。
文献に記載されている全ての方法は、予測されない副生成物をもたらすことなく、良好な収率で、所望の式IAおよびIBの最終生成物を与えていない。
この問題を克服するために、式
Figure 0004381311

で示される化合物を、スルホキシド/HBr/溶媒で処理することにより、式
Figure 0004381311

で示される所望の生成物が、90%までの良好な収率で、最小限かまたは全く副反応を伴うことなく得られることが判明した。
スルホキシドとして、例えばDMSOが適切である。なぜなら、市販で入手可能であり、安価で、無毒性であるからである。
HBrは、ガスを含む任意の形態で使用してもよく、または例えばインシトゥー(in situ)で調製した臭化物塩と強酸との形態で使用してもよい。HBr−AcOHが適切である。なぜなら、これは、「液体」の濃HBrの簡便な形態を表わしているからである。
溶媒として、例えば、CH2Cl2、CH3CN、THF、AcOH、またはEtOAcを使用してもよい。好ましい溶媒は、AcOHまたはEtOAcである。
より詳しくは、反応は、以下のように記載し得る:
Figure 0004381311
式IIまたはIIIのチオ尿素を、激しく攪拌しながら、酢酸エチル(EtOAc)に80℃で懸濁する。臭化水素(HBr=33%)の酢酸溶液を、0.2時間以内に滴下して加え、その後、一度にジメチルスルホキシドを添加する。懸濁液を4時間還流する。その後、反応混合物を室温まで冷却し、0.2時間後にろ過する。生成物を酢酸エチルで少しずつ洗浄する。その後、アミノベンゾチアゾールIAまたは対応する式IBのベンズアミドを、粗HBr塩から遊離することにより精製する。これをエタノールに溶かし、水で希釈し、55℃まで加熱する。得られた溶液をアンモニア水でpH9〜10に塩基性とし、懸濁液を形成し、これを攪拌して、一晩室温まで冷却する(16時間)。生成物をろ過し、エタノール水で少しずつ洗浄し、その後、24時間45℃で乾燥する。収率約90%。
さらに、式IIまたはIIIのチオ尿素をDMSO/HBr/AcOHで処理すると、所望の式IAまたはIBの生成物が得られた(収率:約60〜80%)が、常に予測不可能な量のイミノチアゾール(約5〜25%)が伴うことが判明した。副生成物の形成は、熱AcOHへの式lIIまたはIIIのプロトン化チオ尿素の溶解が一部であることに起因していた。HBr水も効果的であったが、いくらかのチオ尿素−尿素転換を誘導した。塩基性単位がアリール環に結合している場合には、完全な変換に2当量のHBrが必要であった。反応は、>70℃で最善に進行したが、この温度では急速でかなり発熱的であった。出発物質はDMSO添加時に急速に溶解し、生成物はほぼ完全にその直後に沈殿した。
冷却およびろ過後に、式IAまたはIBのベンゾチアゾールを良好な純度で単離し得ることが判明した。反応を完全にEtOAc中で実施することにより、競合的二量体化の問題は最終的に克服された。なぜなら、反応物と生成物の両方のHBr塩は、この溶媒には殆ど溶けず、従って全ての更に他の副反応が避けられたからである。
その後、式IAの化合物を、以下のスキームに記載したように、式IBの最終生成物の調製に使用してもよい:
Figure 0004381311
この反応は、WO01/97786号により詳しく記載されている。
式IIおよびIIIの出発化合物は、上のスキームに記載されたように調製してもよい。
Figure 0004381311
式IIIの化合物を以下のように調製してもよい:式IVの化合物を、0〜10℃の温度を維持しながら、硫酸に溶かす。得られた溶液を、約−5℃まで冷却する。別のフラスコにおいて、硝酸を硫酸に加え、約10℃まで予め冷却する。その後、この混合物を、<0℃の温度を確実に維持しながら、1時間以内に前記溶液に加える。反応混合物を氷中にクエンチし、水溶液にアンモニア水を加える。懸濁液を水で希釈し、室温で0.2時間攪拌し、その後、ろ過する。得られた式Vの生成物を水で洗浄し乾燥する。その後、この化合物をメタノールに懸濁し、ジクロロメタンを加えて溶液を調製する。Pd−Cを加え、攪拌しながら、水素下、室温にて還元を実施する。反応は1.5時間後に完了する。混合物をろ過し、残渣をMeOHで濯ぎ、ろ液を減圧下で濃縮する。水を加え、得られた懸濁液を再度60℃まで加熱し、残留MeOHを除去する。得られた式VIの生成物をろ過し、MeOH水で洗浄し乾燥する。
アンモニウムチオシアネートを、室温でアセトンに溶かし、ベンゾイルクロリドを加えてPhCONCSをインシトゥーで作製する。反応混合物を加熱還流し、その後、式VIの化合物の温アセトン溶液で0.25時間かけて処理する。2.5時間後、溶媒を、大気圧で連続的に水を添加しながら蒸留することにより除去する。懸濁液を室温まで冷却した後、式IIIの生成物をろ過し、水で洗浄し乾燥する。
式IIIのベンゾイルチオ尿素を、室温でメタノールに懸濁し、ナトリウムメトキシドを0.75時間かけて加える。懸濁液を2.75時間攪拌する。反応混合物を約0℃まで冷却し、1時間攪拌し、その後、ろ過する。得られた式IIの生成物をメタノールで洗浄し乾燥する。式IIIからIBおよびIIからIAの化合物へのさらなる変換は前記している。
以下の実施例は、本発明を制限することなく本発明を説明するために記載されている。
実施例1
N−(4−メトキシ−7−モルホリン−4−イル−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド
a)4−(4−メトキシ−3−ニトロ−フェニル)−モルホリン
Figure 0004381311

60.0gのアリールモルホリン(0.31mol)を、温度を0〜10℃に維持しながら、273mlの95%硫酸(4.84mol、15.6当量)に溶かした。10℃での攪拌を0.5時間続け、褐色の溶液を生成し、これを約−5℃まで冷却した。別のフラスコにおいて、20.9mlの65%硝酸(0.34mol、0.98当量)を、予め約10℃まで冷却した30mlの95%硫酸(0.53mol、1.7当量)に加えた。その後、この硝酸処理混合物を、確実に<0℃の温度を維持しながら、1時間以内に前記溶液に加えた。その後、暗褐色反応混合物を、慣用的な方法で後処理した(70g、約95%)。粗生成物は、次のステップに直接使用するのに十分なほど純粋であった。
b)2−メトキシ−5−モルホリン−4−イル−フェニルアミン
Figure 0004381311

40.2gのニトロアニソール(0.169mmol)を、402mlのメタノールに懸濁し、65mlのジクロロメタンを加えて溶液を調製した。2.0gの5%Pd−Cを加え、水素下、室温にて還元を実施した。反応は1.5時間後に完了した。その後、反応混合物を慣用的な方法で後処理した。粗生成物は次のステップで直接使用するのに十分なほど純粋であった。32.8g(93%)。
c)1−ベンゾイル−3−(2−メトキシ−5−モルホリン−4−イル−フェニル)−チオ尿素
Figure 0004381311

13.1gのアンモニウムチオシアネート(AmSCN)(142mmol、1.1当量)を、室温で、135mlのアセトンに溶かした。22.7gのベンゾイルクロリド(160mmol、1.02当量)を一度に加えた。反応混合物を、0.5時間、加熱還流(約60℃)し、その後、32.5gのアニリン(156mmol)の260mlアセトンの温溶液(約40℃)で0.25時間かけて処理した。2.5時間加熱し続けた。後処理は慣用的な方法で実施した。粗生成物は、次のステップに直接使用するのに十分なほど純粋であった。54.8g(94%)。
d)(2−メトキシ−5−モルホリン−4−イル−フェニル)−チオ尿素
Figure 0004381311

212gのベンゾイルチオ尿素(571mmol)を、室温で、1270mlのメタノールに懸濁し、155mlの30%メタノール性ナトリウムメトキシド(861mmol、1.5当量)を、0.75時間かけて加えた。懸濁液を、2.75時間攪拌し、約0℃まで冷却し、1時間攪拌し、その後ろ過した。粗生成物は、次のステップに直接使用するのに十分なほど純粋であった。148.7g(97%)。
e)4−メトキシ−7−モルホリン−4−イル−ベンゾチアゾール−2−イルアミン
Figure 0004381311

50g(187mmol)のチオ尿素を、激しく攪拌しながら、560mlの酢酸エチルに懸濁した。明るいグレー色の懸濁液を還流し、1.8gの臭化水素(33%の酢酸溶液、65.5ml、374mmol、2.0当量)を、0.2時間以内に滴下して加え、その後、0.2時間後に、17.5gのジメチルスルホキシド(224mmol、15.9ml、1.2当量)を一度に加えた。懸濁液を、4時間還流し、その間に、色は暗い黄色から明るい黄色に変化した。反応混合物を室温まで冷却し、0.2時間後にろ過した。生成物を、190mlの酢酸エチルで少しずつ洗浄した。アミノベンゾチアゾールを、乾燥していない粗HBr塩から遊離することにより精製した。これを450mlのエタノールに溶かし、600mlの水で希釈し、55℃まで加熱した。赤い溶液を、50mlの25%アンモニア水を用いてpH9〜10に塩基性とし、懸濁液を形成し、これを攪拌し、一晩室温まで冷却した(16時間)。生成物をろ過し、140mlの50%エタノール水で少しずつ洗浄し、その後、24時間、45℃/1mbで乾燥した。
Figure 0004381311
f)N−(4−メトキシ−7−モルホリン−4−イル−ベンゾチアゾール−2−イル)−2−メチル−イソニコチンアミド
Figure 0004381311

20.0gのピリジン酸(115mmol)を、室温で、100mlのジクロロメタンに懸濁した。0.5mlのジメチルホルムアミド(6.5mmol)を加え、0.2時間後に、14.9gのオキサリルクロリド(10.2ml、115mmol)を2分間かけて加えた。滴下漏斗を、4mlのジクロロメタンで濯いだ。褐色懸濁液を、室温で3時間攪拌した。その後、200mlのテトラヒドロフランを加えて、酸クロリドを部分的に沈殿させた。0.2時間後、24.3gのアミノベンゾチアゾール(IA)(92mmol)を一度に室温で加えた。その直後、56.0mlのN−エチルジイソプロピルアミン(42g、321mmol)を0.1時間かけて加え、反応混合物を室温で一晩(約17時間)攪拌した。内容物を加熱還流(約60℃)し、蒸留過程全体を通じてほぼ一定の容量を維持しながら、内部温度が90℃に到達するまで300mlの水を加えた。一旦全ての水を添加したら、加熱を110℃まで上げ、全部で280mlの蒸留物を収集した。さらに320mlの水を一度に加え、温度を120℃まで上げ、これにより内部温度および蒸留物温度は、約70℃まで上がった。約20mlのさらなる溶媒を除去し、0.1時間後、内部温度および蒸留物温度はそれぞれ90℃および75℃まで到達した。反応内容物を室温まで冷却し(約1.2時間)、その後、1.5時間攪拌し続けて、生成物の沈殿を完了した。これをろ過し、30mlずつ合計150mlの水で洗浄した。さらなる精製を慣用的な方法で実施した。収率:30.4g(アミンから86%)。
実施例2
N−(7−アセチルアミノ−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
Figure 0004381311

15.0g(43.7mmol)のN−[3−(3−ベンゾイル−チオウレイド)−4−メトキシ−フェニル]−アセトアミドの200mlの氷酢酸懸濁液に、7.65ml(43.6mmol)の5.7MのHBrの酢酸溶液を加え、混合物を90℃で1時間加熱した。その後、2.5ml(48.0mmol)のDMSOを加え、90℃で1.5時間攪拌し続けた。室温まで冷却した後、反応混合物を1000mlの蒸留水に注ぎ、得たスラリーを15分間攪拌した。その後、混合物をろ過し、ろ過ケークを水で洗浄し、その後、真空で50℃で乾燥し、12.8g(86%)のN−(7−アセチルアミノ−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミドを明褐色固体として得た。ES−MSm/e(%):342(M+H、100)。
同様の方法で以下を得た:
実施例3
4−(2−アミノ−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−7−イル)−1−メチル−ピペラジン−2−オン
Figure 0004381311

HBr−AcOH(4当量)およびDMSO(2.4当量)のAcOH溶液を用いて、[2−メトキシ−5−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−フェニル]−チオ尿素から。ES−MSm/e(%):293(M+H、100)。
実施例4
N−{7−[ビス−(4−メチル−ベンジル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル}−ベンズアミド
Figure 0004381311

HBr−AcOH(2当量)およびDMSO(1.1当量)のAcOH溶液を用いて、1−ベンゾイル−3−{5−(4−メチル−ベンジル)−アミノ]−2−メトキシ−フェニル}−チオ尿素から。ES−MSm/e(%):508(M+H、100)。
実施例5
N−{4−メトキシ−7−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ベンゾチアゾール−2−イル}−ベンズアミド
Figure 0004381311

HBr−AcOH(2当量)およびDMSO(1.1当量)のAcOH溶液を用いて、1−ベンゾイル−3−{2−メトキシ−5−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−フェニル}−チオ尿素から。ES−MSm/e(%):372(M+H、100)。
実施例6
4−メトキシ−N7−(2−メトキシ−エチル)−N7−メチル−ベンゾチアゾール−2,7−ジアミン
Figure 0004381311

HBr−AcOH(2当量)およびDMSO(1.1当量)のAcOH溶液を用いて、{2−メトキシ−5−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−フェニル}−チオ尿素から。ES−MSm/e(%):268(M+H、100)。
実施例7
2−アミノ−6−メチル−ベンゾチアゾール
Figure 0004381311

(4−メチルフェニル)チオ尿素(2mmol)をAcOH(4ml)に加え、懸濁液を80℃まで加熱した。形成した溶液に33%のHBrのAcOH溶液(4mmol)を加え、その後、DMSO(2.1mmol)を加えた。80℃で1時間攪拌した後、反応混合物を50℃まで冷却し、EtOAc(10ml)で希釈しろ過した。生成物(HBr塩として)を、H2O(5ml)にとり、1MのNaHCO3水(2ml)で処理した。0.2時間攪拌し続け、その後、沈殿したアミノベンゾチアゾールをろ過し、H2O(10ml)で洗浄し、乾燥した(45℃/20mbで16時間);収率67%。
Figure 0004381311
実施例8
4−メトキシ−7−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−ベンゾチアゾール−2−イルアミン
Figure 0004381311

[2−メトキシ−5−(テトラヒドロピラン−4−イル)−フェニル]−チオ尿素を、実施例7と同じように処理した;収率64%。
Figure 0004381311
実施例9
N−(4−メチル−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
Figure 0004381311

1−ベンゾイル−3−o−トリル−チオ尿素を、実施例7と同じように処理した;収率52%。
Figure 0004381311
実施例10
N−(6−メチル−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
Figure 0004381311

1−ベンゾイル−3−p−トリル−チオ尿素を、実施例7と同じように処理した;収率37%。
Figure 0004381311
実施例11
N−(4,7−ジメチル−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
Figure 0004381311

1−ベンゾイル−3−(2,5−ジメチル−フェニル)−チオ尿素を、実施例7と同じように処理した;収率76%。MS:283(M+H)。
実施例12
N−(5,7−ジメチル−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
Figure 0004381311

1−ベンゾイル−3−(3,5−ジメチル−フェニル)−チオ尿素を、実施例7と同じように処理した:収率83%。MS:283(M+H)。
実施例13
N−(4−ニトロ−7−メチル−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
Figure 0004381311

1−(2−ニトロ−5−メチル−フェニル)−3−ベンゾイル−チオ尿素を、実施例7と同じように処理した;収率34%。
Figure 0004381311
実施例14
N−(4−メトキシ−7−モルホリン−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
Figure 0004381311

1−ベンゾイル−3−(2−メトキシ−5−モルホリン−4−イル−フェニル)−チオ尿素を、実施例7と同じように、CH2Cl2(5ml)中で処理した。CH2Cl2/NaHCO3水での抽出後処理により、粗生成物を得て、これを50℃のTBME(4ml)中で粉砕し、室温まで冷却し、ろ過した;収率68%。
Figure 0004381311
実施例15
N−(5,7−ジメトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−ベンズアミド
Figure 0004381311

1−ベンゾイル−3−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−チオ尿素を、実施例7と同じように処理した;収率90%。MS:315(M+H)。
実施例16
N−ナフト[2,1−d]チアゾール−2−イル−ベンズアミド
Figure 0004381311

1−ベンゾイル−3−ナフタレン−2−イル−チオ尿素を、実施例7と同じように処理した;収率96%。
Figure 0004381311

Claims (7)

  1. 式I
    Figure 0004381311
    {式中、
    1、R2、およびR3は、互いに独立して、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、またはハロゲンであり;
    4は、水素、低級アルキル、低級アルキルオキシ、ハロゲンであるか、
    あるいは、置換されていないか、または低級アルキルもしくはオキソ基により置換されている、5員環または6員環非芳香族ヘテロシクリル基であるか、
    あるいは、−NR56[ここで、R5およびR6は、互いに独立して、水素、低級アルキル、−C(O)−低級アルキル、−(CH2)O−低級アルキル、またはベンジル(場合により低級アルキルにより置換されている)である]であるか、
    あるいは、5員環または6員環へテロアリール基であり;
    1およびR2またはR2およびR3は、対応する炭素原子と一緒に、−O−CH2−O−または−CH=CH−CH=CH−を含む環を形成してもよく;
    Rは、水素または−C(O)R′であり;
    R′は、5員環もしくは6員環非芳香族へテロシクリル基、5員環もしくは6員環へテロアリール基、またはアリールであり、これらの環は、低級アルキル、ハロゲン−低級アルキル、低級アルコキシ、シアノ、ニトロ、−C(O)H、−C(O)OHから選択された基により、またはピロリジン−1−イル−メチルにより置換されていてもよく;
    nは、1〜4である}
    で示されるアミノ置換ベンゾチアゾール誘導体およびその医薬的に許容され得る塩の製造方法であって、環化を、式
    Figure 0004381311
    で示される化合物をジメチルスルホキシド/HBr/溶媒で処理することにより行ない、Rが水素である式I(式IA)及びRが−C(O)R′である式I(式IB)
    Figure 0004381311
    で示される所望の生成物を得る、方法。
  2. HBrがインシトゥーで調製した臭化物塩および強酸である、請求項1に記載の方法。
  3. インシトゥーで調製した臭化物塩および強酸がHBr−AcOHである、請求項に記載の方法。
  4. 溶媒がCH2Cl2、CH3CN、THF、AcOH、またはEtOAcである、請求項1に記載の方法。
  5. 溶媒がAcOHまたはEtOAcである、請求項に記載の方法。
  6. 式IIまたはIIIの化合物を溶媒に懸濁し、その後、HBrおよびジメチルスルホキシドで処理する、請求項1に記載の方法。
  7. 式IIまたはIIIの化合物の酢酸エチルまたは酢酸中懸濁液に、臭化水素の酢酸溶液を加え、その後、ジメチルスルホキシドを加える、請求項に記載の方法。
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