JP4376505B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置に関し、特にキャリア輸送領域が浅い半導体装置の製造方法および半導体装置に関する。
【0002】
【関連技術】
シリコン基板に種々の半導体素子を形成することにより、種々の半導体装置が形成される。代表的な半導体素子は、nチャネル及びpチャネルのMOSトランジスタである。
【0003】
近年、集積度の向上と共に、半導体集積回路装置を構成する半導体素子は微細化を続けている。微細化と共に、MOSトランジスタのゲート長は短くなり、ソース/ドレイン領域の接合深さは浅くなる。ゲート電極下のチャネル領域を流れる電子、正孔等のキャリアは、より半導体基板の表面近傍を輸送されることになる。半導体基板の表面に凹凸が存在すると、この凹凸がキャリアに対する散乱中心を形成するであろう。散乱中心が多いと、移動度が低下することになる。この観点から、チャネル領域の表面は平坦な方が好ましい。
【0004】
MOS型半導体集積回路装置のハイエンド品用に、低抵抗率の下地シリコン基板上に、結晶欠陥が少なく、高抵抗率のエピタキシャル層を形成したエピタキシャル基板が用いられる。MOS型半導体集積回路装置用のシリコンウエハは、通常(100)面方向にカットされている。
【0005】
(100)面に厳密に整合した表面を有するシリコン基板上には、エピタキシャル成長がし難く、異常成長が生じ、表面ヘイズ(荒れ)を生じさせ易い。表面ヘイズは、パーティクルカウンター等によりパーティクルとしてカウントされる場合があり、歩留りを上げ難くなる。
【0006】
このため、(100)エピタキシャル基板として、(100)面から意識的に約0.3〜0.5度程度オフアングルを付けた表面を有する基板が用いられる。オフアングルを設けた下地基板上には、エピタキシャル成長がし易く、表面ヘイズが生じ難い。通常、(100)面からx方向、y方向にオフアングルを設けている。
【0007】
半導体集積回路装置の製造工程においては、パーティクル除去、金属汚染除去等を目的とし、エピタキシャル成長後にシリコン表層を溶解させる薬液処理を行っている。これらの結果、半導体集積回路装置の活性領域表層のマイクロラフネスは決してよくない。このため、表面の凹凸によりキャリアの散乱が生じていることが予想される。
【0008】
又、微細化と共にゲート絶縁膜は薄くなっている。マイクロラフネスの大きい基板表面に形成したゲート絶縁膜は耐圧が低くなり易い。また、薄いゲート酸化膜を形成するためには、活性領域表面に自然酸化膜等の不完全な酸化膜が存在しないことが好ましい。なお、本明細書においては、薬液処理等により生じる不完全な化学酸化膜も自然酸化膜と呼ぶ。
【0009】
シリコン基板表面の平坦性を向上させるため、又はゲート絶縁膜の耐圧を向上させるため、真空中、水素ガス中又はArガス中で高温アニールを行うことが提案されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−51097号公報
【特許文献2】
特開平8−321443号公報
【特許文献3】
特開平5−347256号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、シリコン基板表面のマイクロラフネスを減少させる技術を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、シリコン基板表面にステップとテラスの形状を回復する処理を行なう方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、表面の平坦性を向上し、電子的特性を向上した半導体装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の1観点によれば、(a)(100)面からのオフアングルが0.2度以下の表面を有するシリコン基板を準備する工程と、(b)前記シリコン基板を水素を含む雰囲気中でアニールし、シリコン表面上の自然酸化膜を除去する水素アニール工程と、(c)前記工程(b)の後、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気中でアニールし、シリコン原子のマイグレーションを生じさせる不活性ガスアニール工程と、(d)前記工程(c)の後、前記シリコン基板表面にゲート絶縁膜を形成する工程と、を含む半導体装置の製造方法が提供される。
【0014】
本発明の他の観点によれば、(a)(100)面からのオフアングルが0.2度以下の表面を有するシリコン基板を準備する工程と、(b)前記シリコン基板を,900℃〜1050℃で60秒以下の有限時間、水素を含む雰囲気中でアニールし、自然酸化膜を除去する水素アニール工程と、(c)前記工程(b)の後、前記シリコン基板表面にゲート絶縁膜を形成する工程と、(d)前記工程(c)の前に、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気中でアニールし、シリコン原子のマイグレーションを生じさせる不活性ガスアニール工程と、を含む半導体装置の製造方法が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例による半導体装置の製造方法の主要工程を示すフローチャートである。図2〜5の断面図を参照しながら,半導体装置の製造方法を説明する。まず、ステップS1において、シリコン基板の表面に初期酸化を行ない,続いて窒化シリコン膜のマスク層を形成する。
【0017】
図2(A)に示すように、低抵抗率下地シリコン基板100上に、高抵抗率エピタキシャル層101を成長したエピタキシャルシリコン基板1の表面に、例えば厚さ約10nmのバッファー酸化シリコン膜2を熱酸化により形成する。この酸化シリコン膜はその上に形成する窒化シリコン膜に対するバッファ層として機能し,窒化シリコン膜の与えるストレスを緩和する。
【0018】
下地のシリコン基板100は、対称性の高い結晶面またはその近傍に沿う表面、例えば(100)面から0.2度以下の表面を有する。
図2(B)に示すように、シリコン基板1表面にはマイクロラフネスが存在し、(100)面などの結晶面は顕在化していない。熱酸化膜2は表面の凹凸を反映して成長する。
【0019】
図2(C)に示すように、バッファ酸化シリコン膜2の上に、例えば厚さ約100〜150nmの窒化シリコン膜3を化学気相堆積(CVD)により堆積する。窒化シリコン膜3は、後のエッチング工程においてマスク層として機能する。
【0020】
図1に戻り、ステップS1に続き、ステップS2において、素子分離溝の形成を行う。
図2(C)に示すように、素子分離溝を形成するため、窒化シリコン膜3の上に、ホトレジスト層を塗布し、露光現像して素子分離領域形成用のレジストパターン4を形成する。レジストパターン4は、素子分離溝に対応する開口を有する。
【0021】
レジストパターン4をマスクとして、窒化シリコン膜3、酸化シリコン膜2をエッチングし、さらにシリコン基板1をエッチングして、例えば深さ500nmのトレンチ6を形成する。窒化シリコン膜3が、トレンチをエッチングする時のマスクとして機能し、トレンチの形状を正確に保つ。
【0022】
なお、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜のエッチングは、CF4、CHF3、Arの混合ガスをエッチングガスとして用いる。シリコン基板のエッチングは、例えばHBr、O2の混合ガスをエッチングガスとして用いる。その後、レジストパターン4は除去する。このようにして素子分離溝が形成される。
【0023】
図1に戻り、ステップS2に続きステップS3を行い、素子分離層を形成する。
図2(D)に示すように、先ずトレンチ6に露出したシリコン基板1表面上に、熱酸化により例えば厚さ約10nmの酸化シリコン膜7を形成する。酸化シリコン膜7が形成されたトレンチ6を埋め込むように、例えば高密度プラズマ(HDP)化学気相堆積(CVD)により、酸化シリコン膜9を例えば厚さ500nm堆積する。酸化シリコン膜9は、下地表面の凹凸に従い、凹凸のある表面を形成する。
【0024】
図1において、ステップS3に続き、ステップS4を行い、形成した膜の不要部分を除去する。
図3(E)に示すように、例えば化学機械研磨(CMP)により、窒化シリコン膜3表面上の酸化シリコン膜9を研磨し、平坦な表面を形成する。CMPは、窒化シリコン膜3で停止させる。その後、窒素(N2)雰囲気中、例えば1000℃でアニールを行ない、埋め込み酸化シリコン膜9の緻密化を行なうことが好ましい。
【0025】
図3(F)に示すように、素子分離溝形成用のマスクとして用いた窒化シリコン膜3を熱燐酸でウエットエッチングして除去する。埋め込み酸化シリコン膜9も若干エッチングされる。
【0026】
図1において、ステップS4に続き、ステップS5でウエル形成用のイオン注入、イオン注入後のバッファ酸化シリコン膜除去のための薬液処理等を行う。
図3(G)に示すように、レジストマスクでnチャネル領域、pチャネル領域を個々に露出し、それぞれ酸化シリコン膜2を介してイオン注入を行なってp型ウェル10p、n型ウェル10nを形成する。
【0027】
その後バッファ酸化シリコン膜2は、例えば希釈フッ酸によるウエットエッチングで除去する。活性領域のシリコン表面が露出する。パーティクル除去、金属除去などの薬液処理を併せて行ってもよい。薬液処理の副産物としてシリコン表面にはケミカルオキサイドと呼ばれる自然酸化膜が生じる。
【0028】
図1において、活性領域表面を露出した後、ゲート酸化前に、ステップS6、S7の水素アニール及び不活性ガスアニールを行う。
図4(H)は、水素アニールを示す。例えば150torr以下の水素雰囲気中で、シリコン基板1を900℃〜1050℃に加熱し、60秒以下の有限時間のアニールを行う。薬液処理によりシリコン基板1表面に形成された自然酸化膜は、この水素アニールによりエッチングされて除去される。シリコン基板1表面には、結晶面のテラスとステップの形状が表出されると考えられる。
【0029】
図4(I)は、水素アニールに続く不活性ガスアニールを示す。例えば、常圧又は減圧状態のHe雰囲気中でシリコン基板1を500℃〜1050℃で60秒以下の有限時間アニールする。この不活性ガスアニールにより、シリコン基板1表面でシリコン原子のマイグレーションが生じ、テラス上の分離したシリコン原子等をテラス端部等にマイグレーションさせ、マイクロラフネスを減少させると考えられる。局所的なアイランド状の領域が減少し、表面の平坦性が向上し、平均的テラス長が増大する。
【0030】
不活性ガスアニールは、He雰囲気の他、Ar等他の不活性ガス雰囲気で行ってもよい。減圧、常圧の他加圧雰囲気で行なってもよい。なお、不活性ガスアニールは必ずしも必須工程ではなく、省略してもよい。
【0031】
図4(J)は、巨視的な表面が平坦な場合の、テラスとステップの構造を概略的に示す。ステップの高さhが単原子層に相当する2.7Aであるとした場合、テラスの長さLは、シリコン基板1のオフアングルに依存する。(100)面からのオフアングルがθ=0.4°の場合、平均的テラス長Lは、理想的には37nmとなる。
【0032】
(100)面からのオフアングルを0.05°に減少させると、テラス長Lは311nmに増加する。このように、オフアングルを低く設定すれば、広いテラス長が実現可能となる。シリコン基板1の表面が、(100)面ジャストである場合、テラス長Lは理想的には無限大となる。テラス長を広くする観点からは、従来のオフアングル0.3°〜0.5°に代え、0.2°以下の小さいオフアングルを採用することが好ましい。
【0033】
ウエハ切り出しのために行われるX線測定の精度は、1分であるため、(100)面ジャストでウエハを切り出しても、約±0.02°弱のオフアングルが発生し得る。対称性の高い結晶面ジャストを目的とした方向をオフアングル0.02°以下と表現する。
【0034】
アニール処理に続き、図1におけるステップS8のゲート酸化を行なう。
図5(K)に示すように、活性領域の露出したシリコン表面に対し、熱酸化を行い、例えば厚さ約2nmのゲート酸化膜11を形成する。図4(J)のようなテラスとステップの構造が表出している場合、酸化はほぼ均一に進行するため、テラスとステップの形状を反映してゲート酸化膜が形成される。
【0035】
図6は、(100)面から0.4°オフアングルを設けたシリコン基板に対し、1000℃、3秒間の水素アニールを行った後、不活性ガスアニールは行わずゲート酸化を行なった表面の原子間力顕微鏡(AFM)像を示す。表面に不規則な凹凸が、分布をしており、テラスとステップは未だ表出されていない。表面の荒さを示すRmsは、約0.12nmであった。
【0036】
図7は、(100)面から0.02°以下のオフアングルを設けたシリコン基板に対し、1000℃、3秒間の水素アニールを行い、不活性ガスアニールは行わず、ゲート酸化を行なった場合の表面のAFM像を示す。平坦なテラス、テラス端部のステップ形状が表出していることが認められるが、テラスの形状はかなり不規則である。
図7において、表面の荒さを示すRmsは約0.14nmであった。但し、1つのステップ内においては、Rmsは約0.049nmと極めて小さかった。
【0037】
図8は、(100)面から0.02°以下のオフアングルを設けたシリコン基板に対し、1000℃、3秒間の水素アニールを行った後、さらに1000℃、10秒間のHeアニールを行い、その後ゲート酸化を行なった表面のAFM像を示す。明らかに、広いテラスとステップが表出している。ステップは、ほぼ<110>方向と直交する方向に観察される。
【0038】
図8において、表面の荒さを示すRmsは約0.13nmであった。各テラス内においては、Rmsは、約0.034nmと極めて小さかった。
テラス幅が長くなれば、1つのテラス内、又は隣接する小数のテラス内にMOSトランジスタのチャネルを形成することが容易になる。例えば、<110>方向をゲート長方向とすれば広いゲート幅のMOSトランジスタを限られたテラス内に形成することができる。ゲート幅の狭いMOSトランジスタを、ゲート幅方向を<110>として形成すれば、ソース−ドレイン間を1つ又は小数のテラスで接続することが容易になる。ステップによるキャリアの散乱を抑制した半導体素子を実現できる。
【0039】
図6、7、8の結果から以下のことが推論できる。オフアングルが従来同様0.3〜0.5°の場合にも、水素アニールを行うことにより、表面ラフネスを減少できることが分かる。オフアングルを0.02°以下に減少させると、水素アニールのみでもテラスとステップ構造を表出させやすくなる。
【0040】
アニール処理により、シリコン基板表面上の自然酸化膜が除去されてテラスとステップの結晶面構造が顕在化する。オフアングルは0.2°以下とすることが好ましい。
【0041】
水素アニールに続き、不活性ガスアニールも行うとテラスとステップの構造がより表出しやすい。オフアングルを減少させた基板において水素アニールと不活性ガスアニールを行うと、広いテラスを現出させることが可能となる。このような基板を用いれば、表面の凹凸が少なく、高いキャリア移動度を実現できるであろう。
【0042】
ゲート酸化の後、図1におけるステップS9に進み、ゲート電極を形成する。その後、ステップS10のソース/ドレイン領域形成を行い、ステップS11の配線形成を行う。
【0043】
図5(L)は、ゲート電極形成のために、ゲート絶縁膜11を形成したシリコン基板表面上に、多結晶シリコン層12を、例えば600℃程度の温度で、低圧(LP)CVDにより厚さ約100nm形成した状態を示す。なお、多結晶シリコン層12は、ノンドープシリコン膜でも不純物をドープしたシリコン膜でもよい。不純物をドープしたシリコン膜の場合は、nチャネルMOSトランジスタを形成する領域には燐(P)をドープし、pチャネルMOSトランジスタを形成する領域にはボロン(B)をドープする。
【0044】
図5(M)に示すように、多結晶シリコン層12をレジストマスクを用いてパターニングし、ゲート電極12を形成する。イオン注入を行なってゲート電極12両側にLDD(lightly doped drain)領域15を形成する。
【0045】
その後、例えば厚さ10nmの酸化シリコン膜16をLPCVDにより基板温度600℃で堆積し、その上にLPCVDにより例えば厚さ90nmの窒化シリコン膜17を基板温度600℃程度で堆積する。その後、異方性エッチングを行うことにより、ゲート電極12側壁上にのみサイドウォールスペーサ16、17を残す。ソース/ドレイン領域形成用のイオン注入を行ない、接合深さ0.1μm以下の高濃度ソース/ドレイン領域19を形成する。
【0046】
さらに、必要に応じてCo等のシリサイド化可能な金属を表面に堆積し、必要に応じてTiN等の酸素遮蔽層をその上に形成し、加熱してシリサイド化反応を生じさせることにより、露出しているシリコン表面にシリサイド層20を形成する。未反応金属層、酸素遮蔽層は除去する。
【0047】
その後、公知の方法により絶縁膜でゲート電極を埋め込み、必要なWプラグ等を形成し、さらに絶縁層を形成し、配線層を形成する。配線層数は必要に応じて任意層数を設ける。このようにして、半導体集積回路装置を形成することができる。
【0048】
以上説明した実施例においては、水素ガスアニールによりシリコン基板表面上の自然酸化膜等をエッチング除去し、Heガスアニールでシリコン原子のマイグレーションを生じさせた。Heガスの代りに、他の不活性ガスを用いても同様の効果が期待できる。例えば、Arガスを用いてもよいであろう。
【0049】
作成する半導体素子はMOSトランジスタに限定されない。対称性の高い結晶面は(100)面の他(111)面等でもよい。その他、種々の変更、改良、組合わせが可能なことは当業者に自明であろう。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シリコン基板表面の平坦性を向上させることができる。
【0051】
キャリアの散乱を減少させ、高移動度を実現することが可能となる。
上記実施例から、以下の付記に示された発明が導出される。
(付記1) (a)対称性の高い結晶面、またはその近傍に沿う表面を有するシリコン基板を準備する工程と、
(b)前記シリコン基板を水素を含む雰囲気中でアニールし、シリコン表面上の自然酸化膜を除去する水素アニール工程と、
(c)前記工程(b)の後、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気中でアニールし、シリコン原子のマイグレーションを生じさせる不活性ガスアニール工程と、
(d)前記工程(c)の後、前記シリコン基板表面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
【0052】
(付記2) 前記工程(b)は、900℃〜1050℃で60秒以下の有限時間行われる付記1記載の半導体装置の製造方法。
(付記3) 前記工程(b)は、常圧より低い減圧下で行われる付記1または2記載の半導体装置の製造方法。
【0053】
(付記4) 前記工程(c)は、500℃〜1050℃で60秒以下の有限時間長行われる付記1〜3のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
(付記5) 前記工程(c)は、He雰囲気中で行われる付記1〜4のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
【0054】
(付記6) 前記シリコン基板が、(100)面からのオフアングルが0.2度以下の表面を有するシリコン下地基板上に、エピタキシャル層シリコンを成長したエピタキシャル基板であり、さらに
(e)前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程
を含む付記1〜5のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
【0055】
(付記7) (a)対称性の高い結晶面、またはその近傍に沿う表面を有するシリコン基板を準備する工程と、
(b)前記シリコン基板を,900℃〜1050℃で60秒以下の有限時間、水素を含む雰囲気中でアニールし、自然酸化膜を除去する水素アニール工程と、
(c)前記工程(b)の後、前記シリコン基板表面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。
【0056】
(付記8) さらに、
(d)前記工程(c)の前に、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気中でアニールし、シリコン原子のマイグレーションを生じさせる不活性ガスアニール工程、
を含む付記7記載の半導体装置の製造方法。
【0057】
(付記9) 前記シリコン基板が,低抵抗率のシリコン下地基板上に高抵抗率エピタキシャル層を成長したエピタキシャル基板であり、さらに、
(x)前記工程(b)前にシャロートレンチ素子分離領域を形成する工程と、
(y)前記工程(x)の後,基板表面を薬液処理し,シリコン表面を露出する工程と、
(e)前記工程(c)の後,前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程と、
(f)前記ゲート電極両側に,接合深さ0.1μm以下のソース/ドレイン不純物添加領域を形成する工程と、
を含む付記8記載の半導体装置の製造方法。
【0058】
(付記10) 対称性の高い結晶面からのオフアングルが0.02度以下の表面を有するシリコン下地基板と、
前記シリコン下地基板上に形成され、テラスとステップが顕在化した表面を持つエピタキシャルシリコン層と、
前記エピタキシャルシリコン層中に形成され、活性領域を画定するシャロートレンチ素子分離領域と、
前記活性領域表面上に形成されたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
前記ゲート電極両側で活性領域中に形成された接合深さ0.1μm以下のソース/ドレイン不純物添加領域と、
を有する半導体装置。
【0059】
(付記11) 前記シリコン下地基板が前記エピタキシャルシリコン層より低い抵抗率を有する付記6または9記載の半導体装置の製造方法。
(付記12) 前記シリコン下地基板が前記エピタキシャルシリコン層より低い抵抗率を有する付記10記載の半導体装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による半導体装置の製造方法の主要工程を示すフローチャートである。
【図2】 本発明の実施例による半導体装置の製造方法の主要工程を説明するための断面図である。
【図3】 本発明の実施例による半導体装置の製造方法の主要工程を説明するための断面図である。
【図4】 本発明の実施例による半導体装置の製造方法の主要工程を説明するための断面図である。
【図5】 本発明の実施例による半導体装置の製造方法の主要工程を説明するための断面図である。
【図6】 本発明の実施例により作成したシリコン基板の表面のAFM像である。
【図7】 本発明の実施例により作成したシリコン基板の表面のAFM像である。
【図8】 本発明の実施例により作成したシリコン基板の表面のAFM像である。
【符号の説明】
1 シリコン基板
2 バッファ酸化シリコン膜
3 窒化シリコン膜
4 レジストパターン
6 トレンチ
7 酸化シリコン膜
9 酸化シリコン膜
10 ウエル
11 ゲート酸化膜
12 多結晶シリコン膜
15 LDD領域
16 酸化シリコン膜
17 窒化シリコン膜
19 高濃度ソース/ドレイン領域
20 シリサイド領域
Claims (8)
- (a)(100)面からのオフアングルが0.2度以下の表面を有するシリコン基板を準備する工程と、
(b)前記シリコン基板を水素を含む雰囲気中でアニールし、シリコン表面上の自然酸化膜を除去する水素アニール工程と、
(c)前記工程(b)の後、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気中でアニールし、シリコン原子のマイグレーションを生じさせる不活性ガスアニール工程と、
(d)前記工程(c)の後、前記シリコン基板表面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
を含む半導体装置の製造方法。 - 前記工程(b)は、900℃〜1050℃で60秒以下の有限時間行われる請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記工程(b)は、常圧より低い減圧下で行われる請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
- 前記工程(c)は、500℃〜1050℃で60秒以下の有限時間長行われる請求項1〜3のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
- 前記工程(c)は、He雰囲気中で行われる請求項1〜4のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
- 前記シリコン基板が、(100)面からのオフアングルが0.2度以下の表面を有するシリコン下地基板上に、エピタキシャル層シリコンを成長したエピタキシャル基板であり、さらに
(e)前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程
を含む請求項1〜5のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。 - (a)(100)面からのオフアングルが0.2度以下の表面を有するシリコン基板を準備する工程と、
(b)前記シリコン基板を,900℃〜1050℃で60秒以下の有限時間、水素を含む雰囲気中でアニールし、自然酸化膜を除去する水素アニール工程と、
(c)前記工程(b)の後、前記シリコン基板表面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
(d)前記工程(c)の前に、前記シリコン基板を不活性ガス雰囲気中でアニールし、シリコン原子のマイグレーションを生じさせる不活性ガスアニール工程と、
を含む半導体装置の製造方法。 - 前記シリコン基板が,低抵抗率のシリコン下地基板上に高抵抗率エピタキシャル層を成長したエピタキシャル基板であり、さらに、
(x)前記工程(b)前にシャロートレンチ素子分離領域を形成する工程と、
(y)前記工程(x)の後,基板表面を薬液処理し,シリコン表面を露出する工程と、
(e)前記工程(c)の後,前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程と、
(f)前記ゲート電極両側に,接合深さ0.1μm以下のソース/ドレイン不純物添加領域を形成する工程と、
を含む請求項7記載の半導体装置の製造方法。
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