JP4375395B2 - 薄膜複合材料およびその製造方法、ならびに当該薄膜複合材料を用いた多層配線板および電子部品 - Google Patents

薄膜複合材料およびその製造方法、ならびに当該薄膜複合材料を用いた多層配線板および電子部品 Download PDF

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Description

本発明は、コンデンサなどの電子デバイスに好適に用いられる金属酸化物薄膜複合材料およびその製造方法、ならびに当該薄膜複合材料を用いた多層配線板および電子部品に関する。
電子機器の小型化、高機能化が進む中、コンデンサやメモリといったデバイスにはより高誘電率な材料が求められている。チタン酸バリウム、チタン酸バリウムストロンチウム、チタン酸ジルコン酸鉛などのチタン酸塩を始めとする金属酸化物は高い誘電率を示すため、これらの用途に好適に用いられている。最近では高度な小型化・高機能化の要求によりデバイス自体の小型・高密度化が求められており、薄膜を用いたデバイスを基板に内蔵化する検討も盛んに行われている。
薄膜を用いてデバイスを形成するためには、電極となる金属層の形成が必要である。例えば、薄膜でコンデンサを形成する場合、金属層で薄膜を挟みこむ、いわゆるサンドイッチ構造をとるのが一般的である。従来、金属層の形成にはスパッタに代表されるドライプロセスが一般的に使用されてきた。しかしながら、ドライプロセスはコストが高く、大きな基板の処理も難しい。この問題に対応する手段としては、例えばめっきで金属層を形成する方法があり、プリント配線板の分野ではごく一般的な手法となっている。
めっきで金属酸化物表面をメタライズする手法も広く普及している技術であるが、従来の手法といえば金属酸化物の表面をあらして粗化形状をつくり、アンカー効果によって金属層と金属酸化物の密着性を維持するのが一般的であった(例えば、日本国特開7−62547号公報)。しかし、薄膜では膜厚がサブミクロンと薄いため、アンカー効果を持たせるほどの大きな粗化形状をつくるのは不可能である。また、膜厚の均一性が損なわれることは、コンデンサを形成した場合に誘電特性がばらつく原因となるため好ましくない。したがって、めっきで金属酸化物薄膜の表面に密着力の十分な金属層を形成するのは困難であった。一方、樹脂やガラスなどの平滑面では、粗化を行わないめっき方法も活発に研究されており、アンカー効果による物理結合ではなくカップリング剤などによる化学結合を利用しているものなどが公知となっている。例えば、日本国特開2002−226972号公報では、樹脂やガラス面の官能基にカップリング剤を均一に付着させることでめっき触媒の均一性を向上させ、めっき金属層との高い密着性を得ている。
しかしながら、チタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウムなどの金属酸化物薄膜表面では、カップリング剤の付着に寄与する官能基が乏しいため、カップリング剤が均一に付着せず、金属酸化物薄膜とめっき金属層の十分な密着力を得ることは難しかった。また、めっき薬液によって金属酸化物薄膜がわずかに侵食されて膜厚の均一性が損なわれると、得られるコンデンサの誘電特性にばらつきを生ずることがあった。
上記課題を鑑みて、本発明は、めっき法で形成される金属層との密着性に優れ、かつ、めっき薬液に侵食されにくい金属酸化物薄膜複合材料を提供することを目的とする。
本発明の薄膜複合材料は、銅箔、前記銅箔の一方の表面に形成され、Cr、Ni、Au、Ag、およびこれらの合金からなる群から選択される1種以上の金属を含む金属薄膜層、ならびに前記金属薄膜層表面に形成され、比誘電率が10〜2000でかつ膜厚が0.05〜2μmの誘電体薄膜、を備え、前記誘電体薄膜の最外層が構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層であることをその特徴とするものである。
本発明によれば、金属層との密着に優れ、かつ、めっき薬液に侵食されにくい、高誘電率な金属酸化物薄膜複合材料を提供することができる。また、本発明の薄膜複合材料は、コンデンサなどの電子デバイスに好適に用いることができる。
本出願は、同出願人により先にされた日本国特許出願2004−042749号(出願日2004年2月19日)および日本国特許出願2004−272041号(出願日2004年9月17日)に基づく優先権主張を伴うものであって、これらの明細書を参照のためにここに組み込むものとする。
図1は、実施例で作製した薄膜複合材料1を示す断面図であり、銅箔6、Ni薄膜層5、ならびに第一の複合金属酸化物薄膜層2と第二の複合金属酸化物薄膜層3とTi含有アモルファス金属酸化物薄膜層4とで構成される誘電体薄膜13、からなる。 図2は、実施例1にて、図1の薄膜複合材料1上に無電解Ni−Pめっき層7および電気Cuめっき層8を形成した後の状態を示す断面図である。 図3は、実施例1にて、図2のめっき層をエッチングして上部電極9を形成した後の状態を示す断面図である。 図4は、実施例3で作製した、本発明の薄膜複合材料を構成に含む多層配線板を示す断面図であり、薄膜複合材料1の銅箔6面に積層一体化されたプリプレグ11と銅箔12、実施例1と同様に形成された上部電極9、薄膜複合材料1のエッチングにより形成された下部電極10を備える。
本発明の薄膜複合材料は、銅箔、該銅箔上に形成される金属薄膜層、および該金属薄膜上に形成され、構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層を最外層として少なくとも有する誘電体薄膜を備えてなる薄膜複合材料である。構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層を誘電体薄膜の最外層(表面)とすることで、シランカップリング剤の付着性向上と薬液侵食の防止効果を同時に向上させることが可能となる。
上記銅箔は、一般に用いられる銅箔であれば特に限定されず、例えば、耐熱や防錆の目的で表面にZnやクロメートによる処理が施されているもの、接着性を向上するために表面が粗化されているもの、特性改善の目的でその他の元素、例えばSnを微量添加したものなど、いずれも好適に使用できる。なお、表面が粗化されている銅箔の粗化面は、コンデンサの絶縁性を良好に保つ観点から、上記金属薄膜層を形成しない面であることが望ましい。銅箔の厚さは特に限定しないが、取り扱い性の点から10μm〜100μmの厚さであることが好ましい。
上記金属薄膜層は、Cr、Ni、Au、Ag、およびこれらの合金からなる群から選択される1種以上の金属を含み、コストの点からCrおよび/またはNiがより好ましく、環境汚染性の観点からNiがさらに好ましい。CrとNiはそれら自身が安定な酸化皮膜を形成するために、また、AuとAgはそれら自身が酸化されにくいために、金属酸化物薄膜層の形成時における銅箔の酸化を抑制し、キャパシタの絶縁性の確保に寄与する。これ以外の金属、例えばSiO基板において酸化の抑制に多く使われているPt、Ti、Pdは、本発明のように銅箔上に形成した場合、金属酸化物薄膜層に割れが生じやすく、信頼性の高いキャパシタを得ることが難しい。合金としては、Cr、Ni、AuまたはAgから選ばれる少なくともひとつまたは複数の成分を合金中に80重量%以上含むものが好ましい。このような合金には、例えばNi−P合金、Ni−B合金、Ni−P−B合金、Ni−Co合金、Ni−Cr合金、Ni−Cr−Al合金、Ni−Cr−Si合金、Ag−Nd合金がある。Cr、Ni、AuまたはAgから選ばれる少なくともひとつまたは複数の成分の含有率が80重量%未満の場合は、キャパシタの絶縁性を確保する効果が低くなるおそれがある。コストの点と形成の容易さの点からNi−P合金がより好ましい。
上記金属薄膜層の厚さは、50nm〜1μmの範囲が好ましく、100nm〜800nmの範囲がより好ましい。厚さが50nm未満では、絶縁性が低下し好ましくない。なお、厚さを1μmを超えてさらに厚くすることは、コストの面で一般に不利である。薄膜層の厚さは薄膜層を集束イオンビーム加工装置(FIB)で掘削し、得られた断面を走査イオン顕微鏡(SIM)で観察して測長することで計測できる。
銅箔上への金属薄膜層の形成方法には、特に限定されないが、例えば、めっき法、蒸着法、スパッタ法などを好適に用いることができる。
上記誘電体薄膜は、少なくとも、構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層(以下、Ti含有アモルファス金属酸化物薄膜層)をその構成の最外層として有する。なお、「最外層」とは、誘電体薄膜を構成する複数の薄膜層のうち、上記金属薄膜層から層の厚み方向に最も遠い位置に形成される層を指し、誘電体薄膜の表面となる層である
Ti含有アモルファス金属酸化物薄膜層としては、例えば、TiO やTiO などの薄膜層であることが好ましい。これらは極性基を多分に有することにより、シランカップリング剤をより均一に付着させる事ができる。つまり、めっき触媒の均一性が向上し、密着性の高いめっき金属層を形成することが可能となる。また、耐食性にも優れることから薬液による侵食が少なく、デバイス特性のばらつきを抑制することができる。アモルファス領域を優位にすれば金属層との密着性をより向上させることができる。
また、Ti含有アモルファス金属酸化物薄膜層の厚さは、10nm〜200nmの範囲であることが好ましく、20〜150nmの範囲であることがより好ましい。この厚さが10nm未満では、当該層にピンホールが発生し易く、めっき触媒を均一に付与することが困難であり、薬液にも侵食され易くなる傾向がある。一方、200nmを超えると、デバイス特性の低下を招き易く、好ましくない。
外層となるTi含有アモルファス金属酸化物薄膜層以外の層には、例えば、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含む複合金属酸化物薄膜層を用いることが好ましい。より好ましくは、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含む結晶性複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層、これらアモルファス複合金属酸化物および結晶性複合金属酸化物の両方を含む複合金属酸化物薄膜層などが挙げられ、上記いずれの層を含む誘電体薄膜も、金属層との密着がよく、薬液による侵食のない高誘電率な誘電体薄膜となりうる。デバイスの絶縁性を上げるためには、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層を誘電体薄膜の構成として入れることが特に好ましい。したがって、本発明における誘電体薄膜は、好ましくは、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層、ならびに構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層で構成され、より好ましくは、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる第一の複合金属酸化物薄膜層、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含む第二の複合金属酸化物薄膜層、ならびに構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層で構成される。構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含む複合金属酸化物は、セラミックスの中でも特に高誘電率( 例えばBaTiOで1500程度、SrTiOで200 程度)であり、コンデンサの材料として好適に用いることができる。もちろんその他の元素や金属酸化物を添加した複合金属酸化物、例えばBaTiOにLaを添加してさらに高誘電率化を図った複合金属酸化物や、BaTiOにCaTiOを添加して特性を調整した複合金属酸化物も好適に用いることができる。
上記複合金属酸化物薄膜層の厚さ、特にアモルファス複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層は、絶縁性確保の観点から、10nm〜200nmの範囲であることが好ましく、20〜150nmの範囲であることがより好ましい。絶縁性を高めるには、複合金属酸化物のアモルファス領域が必要であるが、アモルファス領域は結晶領域よりも比誘電率が低く、また、デバイスの誘電特性は複合金属酸化物薄膜層の膜厚に反比例するため、必要以上に膜が厚くなるのはデバイス特性の低下を招き好ましくない。したがって、厚さの上限は200nmを超えないことが望ましい。また、厚さが10nm未満ではピンホールが発生して必要な絶縁性を確保し難くなる傾向がある。
上記のような金属酸化物薄膜層により構成される誘電体薄膜の比誘電率は、10〜2000であることが好ましく、20〜2000であることがより好ましい。誘電体薄膜の比誘電率が10未満であると、容量密度が低くなり、十分なデバイス特性(コンデンサ容量)が得られ難い傾向がある。また、比誘電率が2000を超えるためには、膜を高温焼成する必要があり、通常の配線板製造プロセスでは利用が困難である。
また、誘電体薄膜の膜厚は、0.05〜2μmの範囲であることが好ましい。誘電体薄膜の膜厚が0.05μm未満であると、絶縁性とデバイス特性を両立させることが困難となる傾向があり、一方、膜厚が2μmを超えるとデバイス特性が低下し易く、所望のコンデンサ容量を得ることが困難となる傾向があり、さらに、多層板を作製した場合に板厚が厚くなって、基板の薄型化に不利である。
また、金属薄膜上に上記のような金属酸化物薄膜層からなる誘電体薄膜を形成する方法は、公知の方法でよく、特に限定されないが、例えば、ゾル−ゲル法、スパッタ法、化学的気相堆積法(CVD)等を挙げることができる。複合金属酸化物を所望の組成に調整しやすい点でゾル−ゲル法が好ましい。また、複合金属酸化物薄膜層の形成時における熱処理温度は、銅箔の酸化を抑制するために、400℃以下であることが好ましく、350℃以下であることがより好ましい。特に上記金属薄膜層に接する複合金属酸化物薄膜層を形成する際には、400℃以下で熱処理することが好ましい。
また、Ti含有アモルファス金属酸化物薄膜層の表面、すなわち上記誘電体薄膜表面上には、Ni、Ni−PやNi−BなどのNiアロイ、Cuなどの金属を1種以上含む金属層が単層もしくは複層形成されていてもよい。この金属層は後に電極や回路となりうる層である。このような金属層を形成する方法としては、めっきやスパッタ等の公知方法によればよく、特に限定されないが、無電解めっき法を適用すると、スパッタなどのドライプロセスに比べてコストに優れ、かつ、密着性の高い金属層を形成することが可能であり、また、大型基板の処理も容易であるため、好ましい。より好ましくは、誘電体薄膜の表面をシランカップリング剤で処理する工程、シランカップリング剤で処理した表面にめっき触媒を付与する工程、および触媒を核として無電解めっきを行う工程を経て金属層を形成する。無電解めっき処理前にシランカップリング剤を誘電体薄膜表面に付与することにより、より均一で密着性の高い金属層を得ることが可能である。また、Niめっき皮膜はCuめっき皮膜より密着性に優れるが、電気特性では劣るため、Ni−PやNi−BなどのNiアロイを下地めっきとし、その上に電気めっきでCuを厚付けして、複層構造の金属層とすることが好ましい。
また、上記金属層の厚さは、50nm〜30μmであることが好ましい。50nm未満では均一な金属層が得られ難く、30μmを超えると電極加工時に負荷が大きくなるため不経済である。
本発明の薄膜複合材料は、多層配線板および電子部品を製造するために好適であり、例えば、上記金属層や上記複合金属酸化物薄膜をエッチングすることによりコンデンサやフィルタ回路を形成することが可能である。
本発明の薄膜複合材料を構成に含む多層配線板および電子部品の製造方法としては、例えば、1)本発明の薄膜複合材料をプリプレグや内層基板等に積層する工程、2)誘電体薄膜の表面をシランカップリング剤で処理する工程、3)シランカップリング剤で処理した表面にめっき触媒を付与する工程、4)触媒を核として無電解めっきを行う工程、を経る方法などが挙げられる。また、上記のような工程の後にコンデンサ用電極を形成する場合には、例えば、上記工程4)で形成した無電解めっき層上にさらに電解めっき層を形成した後、これらめっき層を順次エッチングすることにより形成可能である。なお、薄膜複合材料として、誘電体薄膜上に予め前述した金属層が形成されたものを用いる場合には、それと同様の金属層を形成するための上記工程2)〜4)は不要であり、それゆえこの場合における多層配線板等の製造工程はより簡略化されることになる。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(薄膜複合材料1)
Ba(OCおよびTi(O−i−C)を、BaとTiのモル比が1:1となるように、モレキュラー・シーブで脱水した2−メトキシエタノールに溶解させて0.6Mの溶液を得た。次に、この溶液を攪拌しながら120℃で18時間還流させて、複合金属アルコキシド:BaTi(OCOCHの溶液Aを得た。
次いで、溶液Aの一部を、溶液濃度が0.2Mとなるように2−メトキシエタノールで希釈した溶液Bを得た。一方、溶液Aの一部に、Tiとのモル比が1:1となる水および1:0.15となるアンモニアを加え、100℃で3時間攪拌した後、0.2Mとなるように2−メトキシエタノールで希釈した結晶性の金属酸化物粒子を含む溶液Cを得た。この0.2Mに調製した2種の溶液Bおよび溶液Cを体積比で1:1となるように混合して溶液D(複合金属アルコキシド化合物の総和/結晶性の金属酸化物粒子=50mol%/50mol%)を得た。
また、オルトチタン酸テトライソプロポキシドを0.4Mとなるよう、体積比3:1で2−メトキシエタノールと酢酸を混合した溶液で希釈して溶液Eを得た。
一方、10cm×10cmの大きさの厚さ70μmの銅箔6(三井金属鉱業(株)製、商品名3EC−VLP−70)の光沢面側に、スパッタ法により厚さ500nmのNi薄膜層5を形成して、Ni薄膜層付の銅箔を得た。
次に、このNi薄膜層付の銅箔のNi薄膜層5側に、溶液Bをスピンコートした。350℃のホットプレート上で4分間乾燥後、再び溶液Bをスピンコートし同様に乾燥することで、膜厚が80nmの第一の複合金属酸化物薄膜層2を形成した。さらに、当該第一の複合金属酸化物薄膜層2上に溶液Dをスピンコートし同様に乾燥する操作を8回繰り返すことで、膜厚が400nmの第二の複合金属酸化物薄膜層3を形成した。さらに、当該第二の複合金属酸化物薄膜層3上に溶液Eを1回スピンコートした後、350℃のホットプレート上で2時間焼成することで、膜厚が50nmのTi含有アモルファス金属酸化物薄膜層4を形成した。これにより、Ni薄膜層付銅箔のNi薄膜層5上に、第一の複合金属酸化物薄膜層2、第二の複合金属酸化物薄膜層3およびTi含有アモルファス金属酸化物薄膜層4からなり、比誘電率が37、膜厚が530nmの誘電体薄膜13を有する薄膜複合材料1を得た(図1)。なお、各層の膜厚と誘電体薄膜の比誘電率は、以下のようにして測定した。
<膜厚>
薄膜複合材料の誘電体薄膜表面に5mm幅のポリイミドテープ(例えば、日東電工社製カプトンテープ)を任意長さで貼り付け、平均粒径30μmのアルミナを含む水系処理液を用いた高圧水洗にて、誘電体薄膜をエッチング除去した。超音波洗浄を行った後にポリイミドテープを剥離し、アンビオス社製触針式段差・表面形状測定装置XP−2を用いて、誘電体薄膜(各金属酸化物層)の膜厚を測定した。
<比誘電率>
薄膜複合材料の誘電体薄膜表面にメタルマスクを固定し、スパッタ法でCr層を50nm、Cu層を200nm形成して、1mm×1mmの大きさの上部電極を形成した。ついで、当該上部電極近傍の金属酸化物薄膜層をダイヤモンドペンで削ってNi薄膜の下の銅箔を露出させ、この上部電極と露出させた銅箔との間の静電容量をコンデンサの静電容量とみなし、その値を測定した。静電容量の測定値と膜厚から下記式を用いて誘電体薄膜の比誘電率を求めた。なお、静電容量は、3か所の測定ポイントについて、アジレント・テクノロジー社製4285A型プレシジョンLCRメータを用いて、25℃、周波数1MHzの条件下における値を測定し、その平均値を用いた。
C=εε(S/d)
(式中、Cは静電容量、εは真空の誘電率、εは誘電体薄膜の比誘電率、Sは上部電極面積、dは誘電体薄膜の膜厚を示す)
(薄膜複合材料2)
溶液Eのスピンコート回数を1回から3回に変え、膜厚が150nmのTi含有アモルファス金属酸化物薄膜層を形成した以外は薄膜複合材料1と同様な工程により、比誘電率が32、膜厚が630nmの誘電体薄膜を有する薄膜複合材料2を得た。
(複合薄膜材料3)
溶液Eのスピンコートを省き、Ti含有アモルファス金属酸化物薄膜層を形成しなかった以外は複合薄膜材料1と同様な工程により、比誘電率が40、膜厚が480nmの誘電体薄膜を有する薄膜複合材料3を得た。
(実施例1)
水酸化ナトリウムでpH9に調整した水溶液に1wt%のシランカップリング剤A−1100(日本ユニカー株式会社製、商品名)を混合し、この水溶液に薄膜複合材料1を60℃で5分間浸漬した。その後、薄膜複合材料1を40℃の温水で3分湯洗し、ネオガントB(アトテック株式会社製、商品名)、ネオガント834(アトテック株式会社製、商品名)、水洗、ネオガントWA(アトテック株式会社製、商品名)、水洗の順に処理し、めっき触媒を付与した。続いてICPニコロンU(奥野製薬工業株式会社製、商品名)を用いて無電解Ni−Pめっき層7を薄膜複合材料1の誘電体薄膜13表面に0.4μm形成した。さらに、電気CuめっきでCuめっき層8を15μm形成した(図2)。次に、フォトリソグラフ法にてエッチングレジストを形成した。レジスト材料としては、アルカリ現像タイプのドライフィルムレジストである、H−9330(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いた。その後、15%過硫酸アンモニウム水溶液にてCuめっき層8をエッチング除去した。5%水酸化ナトリウム水溶液でエッチングレジストを除去し、さらに、トップリップAZ(奥野製薬工業株式会社製、商品名)にて無電解Ni−Pめっき層7をエッチング除去した。このようにして薄膜複合材料1の誘電体薄膜13表面上に1mm×1mmの大きさの上部電極9を形成した(図3)。
(実施例2)
薄膜複合材料1を薄膜複合材料2に変えた以外は実施例1と同様な工程で誘電体薄膜表面上に1mm×1mmの大きさの上部電極を形成した。
(実施例3)
薄膜複合材料1の銅箔6面に、厚み100μmのガラスエポキシプリプレグ11(日立化成工業株式会社製、商品名GEA−679F)を介して、厚み12μmの銅箔12(古河サーキットフォイル株式会社、商品名GTS−12)を配し、温度180℃、圧力1.5MPa、加熱加圧時間60分のプレス条件で積層一体化し、多層板を作製した。ついで、薄膜複合材料1の誘電体薄膜13表面に、実施例1と同様な工程で上部電極9を形成した。次に、再びフォトリソグラフ法により薄膜複合材料1の誘電体薄膜13表面の所定箇所にエッチングレジストを形成し、平均粒径30μmのアルミナを含む水系処理液を用いた高圧水洗にて誘電体薄膜13をエッチング除去した。超音波洗浄を行った後、エッチングレジストを5%水酸化ナトリウム水溶液にて剥離し、さらにフォトリソグラフ法によりエッチングレジストを形成した。続いてトップリップBT(奥野製薬工業株式会社製、商品名)にてNi薄膜層5をエッチング除去し、15%過硫酸アンモニウム水溶液で銅箔6をエッチング除去した。エッチングレジストを5%水酸化ナトリウム水溶液で剥離し、下部電極10を形成した(図4)。
(比較例1)
薄膜複合材料1を薄膜複合材料3に変えた以外は実施例1と同様な工程で誘電体薄膜表面上に1mm×1mmの大きさの上部電極を形成した。
(比較例2)
薄膜複合材料3を水酸化ナトリウムでpH9に調整した水溶液で処理した後水洗し、ネオガントB(アトテック株式会社製、商品名)、ネオガント834(アトテック株式会社製、商品名)、水洗、ネオガントWA(アトテック株式会社製、商品名)、水洗の順に処理した。続いてICPニコロンU(奥野製薬工業株式会社製、商品名)を用いて無電解Ni−Pめっき層を薄膜複合材料3の誘電体薄膜表面に0.4μm形成した。さらに、電気CuめっきでCuめっき層を15μm形成した。次に、フォトリソグラフ法にてエッチングレジストを形成した。レジスト材料としては、アルカリ現像タイプのドライフィルムレジストである、H−9330(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いた。その後、15%過硫酸アンモニウム水溶液にてCuめっき層をエッチング除去した。5%水酸化ナトリウム水溶液でエッチングレジストを除去し、さらに、トップリップAZ(奥野製薬工業株式会社製、商品名)にて無電解Ni−Pめっき層をエッチング除去した。このようにして薄膜複合材料3の誘電体薄膜表面上に1mm×1mmの大きさの上部電極を形成した。
(密着性評価)
次に、実施例1〜3、比較例1および2で作製した評価基板の上部電極と誘電体薄膜最外層との密着性をテープ試験で調べた。評価は、上部電極6か所にセロハンテープ(JIS Z 1522に規定)を圧着し、10秒後瞬時に引き剥がして電極の剥離を観察することで行った。結果を表1に示す。表中のNG数は電極6箇所に対する剥離数である。
Figure 0004375395
実施例1〜3ではいずれも電極の剥離はなかった。これは誘電体薄膜の最外層表面の水酸基とシランカップリング剤が化学的かつ均一に結合し、高い密着力が得られた効果である。一方、比較例1〜2では誘電体薄膜最外層表面の極性基が乏しいため、十分な密着力が得られず電極剥離が発生した。このように本発明によれば、めっきで形成した金属層と誘電体薄膜との密着性を向上させることができる。
(容量ばらつきの評価)
続いて、各実施例および比較例で作成した基板におけるコンデンサの容量ばらつきを評価した。実施例1〜2で作製した基板および比較例1〜2で作製した基板については、それぞれの上部電極近傍の金属酸化物薄膜層をダイヤモンドペンで削ってNi薄膜の下の銅箔を露出させ、この上部電極と露出させた銅箔との間の静電容量をコンデンサの静電容量とみなして評価した。また、実施例3の基板については、上部電極とエッチングによって形成した下部電極との間の静電容量をコンデンサの静電容量とみなして評価した。また、静電容量の測定は、それぞれ30か所の測定ポイントについて、アジレント・テクノロジー社製4285A型プレシジョンLCRメータを用いて、25℃、周波数1MHzの条件下における値を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0004375395
実施例1〜3では容量ばらつきが比較的小さく、いずれも±20%の範囲内に留まっている。しかし、比較例1および2では容量ばらつきが大きく、±30%程度となった。これはめっき触媒の付着が不均一であることや複合金属酸化物薄膜層の膜厚均一性が低下したことによるものである。本発明による薄膜複合材料ではめっき触媒の均一な付着と高い耐食性を示すため、このようなばらつきの発生を抑制することが可能である。
前述したところが、この発明の好ましい実施態様であること、多くの変更及び修正をこの発明の精神と範囲とにそむくことなく実行できることは当業者によって了承されよう。

Claims (22)

  1. 銅箔、
    前記銅箔の一方の表面に形成され、Cr、Ni、Au、Ag、およびこれらの合金からなる群から選択される1種以上の金属を含む金属薄膜層、ならびに
    前記金属薄膜層表面に形成され、比誘電率が10〜2000でかつ膜厚が0.05〜2μmであり、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含む複合金属酸化物薄膜層を有する誘電体薄膜、
    を備え、前記誘電体薄膜の最外層が構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層であることを特徴とする薄膜複合材料。
  2. 銅箔、
    前記銅箔の一方の表面に形成され、Cr、Ni、Au、Ag、およびこれらの合金からなる群から選択される1種以上の金属を含む金属薄膜層、ならびに
    前記金属薄膜層表面に形成され、比誘電率が10〜2000でかつ膜厚が0.05〜2μmであり、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層を有する誘電体薄膜、
    を備え、前記誘電体薄膜の最外層が構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層であることを特徴とする薄膜複合材料。
  3. 前記金属薄膜層の上に、前記誘電体薄膜が、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる第一の複合金属酸化物薄膜層、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含む第二の複合金属酸化物薄膜層、ならびに構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層、の順で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜複合材料。
  4. 前記構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層が、TiOまたはTiOの薄膜層であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  5. 前記構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層の厚さが、10nm〜200nmの範囲であることを特徴とする請求項2または3に記載の薄膜複合材料。
  6. 前記構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層の厚さが、10nm〜200nmの範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  7. 前記金属薄膜層の厚さが、50nm〜1μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  8. 前記金属薄膜層に接する前記複合金属酸化物薄膜層を形成する際に、400℃以下で熱処理されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  9. 銅箔、
    前記銅箔の一方の表面に形成され、Cr、Ni、Au、Ag、およびこれらの合金からなる群から選択される1種以上の金属を含む金属薄膜層、
    前記金属薄膜層表面に形成され、比誘電率が10〜2000でかつ膜厚が0.05〜2μmであり、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含む複合金属酸化物薄膜層を有する誘電体薄膜、ならびに
    前記誘電体薄膜表面に形成され、Ni、Ni−P、Ni−B、Cuからなる群から選択される1種以上の金属を含む金属層、
    を備え、前記誘電体薄膜の最外層が構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層であることを特徴とする薄膜複合材料。
  10. 銅箔、
    前記銅箔の一方の表面に形成され、Cr、Ni、Au、Ag、およびこれらの合金からなる群から選択される1種以上の金属を含む金属薄膜層、
    前記金属薄膜層表面に形成され、比誘電率が10〜2000でかつ膜厚が0.05〜2μmであり、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層を有する誘電体薄膜、ならびに
    前記誘電体薄膜表面に形成され、Ni、Ni−P、Ni−B、Cuからなる群から選択される1種以上の金属を含む金属層、
    を備え、前記誘電体薄膜の最外層が構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層であることを特徴とする薄膜複合材料。
  11. 前記金属薄膜層の上に、前記誘電体薄膜が、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる第一の複合金属酸化物薄膜層、構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含む第二の複合金属酸化物薄膜層、ならびに構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層、の順で構成されていることを特徴とする請求項に記載の薄膜複合材料。
  12. 前記構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層が、TiOまたはTiOの薄膜層であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  13. 前記構成元素としてBaおよび/またはSrと、Tiとを含むアモルファス複合金属酸化物からなる複合金属酸化物薄膜層の厚さが、10nm〜200nmの範囲であることを特徴とする請求項10または11に記載の薄膜複合材料。
  14. 前記構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層の厚さが、10nm〜200nmの範囲であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  15. 前記金属薄膜層の厚さが、50nm〜1μmの範囲であることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  16. 前記金属薄膜層に接する前記複合金属酸化物薄膜層を形成する際に、400℃以下で熱処理されることを特徴とする請求項9〜15のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  17. 前記金属層の厚さが、50nm〜30μmの範囲であることを特徴とする請求項9〜16のいずれか1項に記載の薄膜複合材料。
  18. 銅箔の一方の表面に、Cr、Ni、Au、Ag、およびこれらの合金からなる群から選択される1種以上の金属を含む金属薄膜層を形成する工程、
    前記金属薄膜層表面に、比誘電率が10〜2000でかつ膜厚が0.05〜2μmであって、その最外層が構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層である誘電体薄膜を形成する工程、
    前記誘電体薄膜表面をシランカップリング剤で処理する工程、
    前記シランカップリング剤で処理した表面にめっき触媒を付与する工程、ならびに
    前記めっき触媒を核とする無電解めっきにより、Ni、Ni−P、Ni−B、Cuからなる群から選択される1種以上の金属を含む金属層を形成する工程、
    を有することを特徴とする薄膜複合材料の製造方法。
  19. 請求項9〜17のいずれか1項に記載の薄膜複合材料、または請求項18に記載の製造方法で製造された薄膜複合材料を構成に含むことを特徴とする多層配線板。
  20. 請求項9〜17のいずれか1項に記載の薄膜複合材料、または請求項18に記載の製造方法で製造された薄膜複合材料を構成に含むことを特徴とする電子部品。
  21. 請求項1〜のいずれか1項に記載の薄膜複合材料の銅箔面にプリプレグまたは内層基板を積層する工程、
    誘電体薄膜表面をシランカップリング剤で処理する工程、
    前記シランカップリング剤で処理した表面にめっき触媒を付与する工程、ならびに
    前記めっき触媒を核とする無電解めっきにより、Ni、Ni−P、Ni−B、Cuからなる群から選択される1種以上の金属を含む金属層を形成する工程、
    を有することを特徴とする多層配線板の製造方法。
  22. 銅箔、前記銅箔の一方の表面に形成され、Cr、Ni、Au、Ag、およびこれらの合金からなる群から選択される1 種以上の金属を含む金属薄膜層、ならびに前記金属薄膜層表面に形成され、比誘電率が10〜2000でかつ膜厚が0.05〜2μmの誘電体薄膜、を備え、前記誘電体薄膜の最外層が構成元素としてTiを含むアモルファス金属酸化物薄膜層である薄膜複合材料の銅箔面にプリプレグまたは内層基板を積層する工程、
    誘電体薄膜表面をシランカップリング剤で処理する工程、
    前記シランカップリング剤で処理した表面にめっき触媒を付与する工程、ならびに
    前記めっき触媒を核とする無電解めっきにより、Ni、Ni−P、Ni−B、Cuからなる群から選択される1種以上の金属を含む金属層を形成する工程、
    を有することを特徴とする多層配線板の製造方法。
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