JP4374918B2 - 位相差顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相差顕微鏡に関する。
【0002】
【従来技術】
従来の位相差顕微鏡は、位相差観察の際、位相差法の必須要件である照明光学系に配置されたリング状開口絞りと、対物レンズ側に配置された位相膜と結像関係を維持するために、照明光学系と対物レンズとの位置関係を固定し、ステージに載置された標本の位置を移動することで標本の異なる場所の位相差観察を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−333272号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、生体・培養標本の中にはステージを移動する際の振動等によって、標本の状態に変化が生じてしまう虞があり、標本を移動して観察できない場合がある。このような標本の異なる部位を標本を移動させずに位相差観察したいと言う要望がある。特に、標本の複数の部位についてそれぞれの経時変化を観察する場合には、標本を移動させることなく、かつ標本の状態を変化させずに複数の部位を位相差観察できる位相差顕微鏡が望まれている。しかし、これまで標本を移動させずに位相差観察する手段がなかった。
【0005】
また、従来の位相差顕微鏡では、対物レンズまたは対物レンズを含む結像光学系を光軸に垂直な方向に移動させた場合、照明光学系のリング状開口絞りと対物レンズ側に設けられた位相膜との結像関係を維持することが難しく、良好なコントラストを有する観察像が得にくいという問題が有る。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みて行われたものであり、固定された標本の異なる場所の位相差観察を可能とする位相差顕微鏡を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、光源と、前記光源からの光を標本に照射するコンデンサレンズと、前記標本からの透過光を集光する対物レンズと、前記標本像を結像させる結像光学系と、前記コンデンサレンズの前側焦点位置に配設されたリング状開口絞りと、前記対物レンズの後側焦点位置に配設された位相膜とを有し、前記コンデンサレンズは、前記リング状開口絞りの開口部のある点から射出した光が、前記コンデンサレンズを介することにより、前記標本上において前記コンデンサレンズの光軸に対して所定の角度をなす平行光束に変換されるように構成され、前記対物レンズまたは前記対物レンズと前記結像光学系とを光軸に対して垂直な方向に移動したとしても、前記リング開口絞りと前記位相膜との結像関係が略維持されてなることを特徴とする位相差顕微鏡を提供する。
【0008】
また、本発明にかかる位相差顕微鏡では、前記標本の少なくとも直径8mmの範囲において、前記所定の角度をなす平行光束の開口数が0.2〜0.3であることが好ましい。
【0009】
また、本発明にかかる位相差顕微鏡では、前記コンデンサレンズは、標本側から順に、正屈折力の第1レンズ群と、正屈折力の第2レンズ群とからなり、以下の条件式を満足することが好ましい。
【0010】
D>f/2
R1>−1.2×f
0.15<f1/f2<10
但し、
D:前記コンデンサレンズの作動距離、
f:前記コンデンサレンズ全系の焦点距離、
R1:前記コンデンサレンズの最も標本面側のレンズ面の曲率半径、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離である。
【0011】
また、本発明にかかる位相差顕微鏡では、前記コンデンサレンズは、正屈折力のレンズからなり、以下の条件式を満足することが好ましい。
【0012】
D>f/2
nd>1.6
R1>f
但し、
D:前記コンデンサレンズの作動距離、
f:前記コンデンサレンズ全系の焦点距離、
R1:前記コンデンサレンズの最も標本面側のレンズ面の曲率半径、
nd:レンズ材料のd線(波長λ=587.6nm)における屈折率である。
【0013】
【発明の実施形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態にかかる位相差顕微鏡の光学系の概略構成図である。図2は、位相差観察時における、リング状開口絞りと位相膜との好適な位置関係を示す図である。図3は、本発明の第1実施の形態にかかるコンデンサレンズの構成と、対物レンズを光軸に垂直な方向に移動した際の、リング状開口絞りと位相膜との関係を説明する図である。図4は、本発明の第2実施の形態にかかるコンデンサレンズの構成と、対物レンズを光軸に垂直な方向に移動した際の、リング状開口絞りと位相膜との関係を説明する図である。
【0015】
図1において、光源1からの光は、コレクタレンズ3で集光され、リング状開口絞り5に略平行光で照射される。リング状開口絞り5の開口部7からの光はコンデンサレンズ9により標本面11照射される。リング状開口絞り5は、コンデンサレンズ9の前側焦点位置に配置されており、開口部7の一点からの光は、コンデンサレンズ9により標本面11の所定の領域に略平行光として照射される。不図示の標本は培養シャーレ13の中に入れられ、恒温・高湿状態を維持するためにシャーレ13は保護ガラス15で覆われている。シャーレ13は不図示のステージに載置されている。
【0016】
標本面11を透過した光は、対物レンズ17で集光され、図2に示すように、対物レンズ17の後側焦点位置に配置された位相膜19上に結像する。この位相膜19を透過した光と、位相膜19以外を通過した光とが干渉して、結像光学系である第2対物レンズ21を介して結像面23に明暗の差として結像され、位相差観察が行われる。標本の所望の部位の位相差観察は、対物レンズ17と位相膜19とを一体にして光軸に対して垂直な方向(図中の矢印)に移動させて行っている。このようにして、位相差顕微鏡100が構成されている。
【0017】
位相差顕微鏡における位相差観察法は公知であり、説明を省略する。標本を位相差観察する場合には、コンデンサレンズ9の前側焦点位置に設けられたリング開口絞り5の開口部7と、対物レンズ17の後側焦点位置に設けられた位相膜19との結像関係を良好に維持することが必須である。このため、従来の位相差顕微鏡では、リング状開口絞り5と位相膜19との位置関係は固定とし、標本を動かして標本の観察位置を選択していた。
【0018】
本実施の形態では、位相差観察する標本の位置は固定しておき、対物レンズ側を所定量移動させることで観察する位置を選択可能としており、対物レンズ側を移動させた際においても上述のリング開口絞り5と位相膜19との結像関係を維持するようにコンデンサレンズ9を設計しているところに特徴がある。
【0019】
本実施の形態における位相差顕微鏡100の場合、20倍ないし40倍の対物レンズ17を用い、シャーレ13の標本観察領域は約8mmφ程度としている。したがって、20ないし40倍の対物レンズ17の実視野は、視野数20の場合0.5mmφないし1mmφであるので、±約4mm程度、対物レンズ17を移動した際に、リング状開口絞り5の開口部7が位相膜19上に結像するようなコンデンサレンズ9を用いている。この±約4mmの対物レンズ17の移動量に対応するには、リング開口絞り5の開口部7の一点から発し標本面11で約8mmφとなる照明光束が光軸に対して同じ角度の平行光束となるようにコンデンサレンズ9が設計されていれば良い。換言すると、標本から発した約8mmφの所定のNAを有する光束がコンデンサレンズ9を通過後、開口絞り5の面上で一点に収束するようにコンデンサレンズ9が構成されていることになる。所定のNAとは、リング開口絞り5の開口部7の径に対応したNAである。リング開口絞り5の開口部7の一点から発した光束が平行光束となれば、光束のどの部分を切り取っても同じNAとなり位相膜19の所定の位置に結像される。
【0020】
位相差像観察における必須条件は、図2に示すように、リング開口絞り5の開口部7の像が位相膜19からはみ出ることなく結像することである。開口部7の像が位相膜19からはみ出ると、結像した像のコントラストは著しく劣化してしまう。開口部7の像が位相膜19からはみ出るのを防ぐには、位相膜19の幅を広くすることが考えられるが、位相膜19の瞳面にしめる割合が大きくなると結像全体のコントラストに悪影響を及ぼすので適当な幅に制限されている。
【0021】
本実施の形態の位相差顕微鏡では、実使用照野よりずっと大きな約8mmφ程度の光束においても、NAが0.24〜0.29、入射角では14°〜17°の光束を結像性能良く結像するコンデンサレンズ9が用いられている。NAは、例えば開口数が0.3のコンデンサレンズ9から標本に射出された光のNAであって、開口部7のどこから(内側か外側か)射出された光であるかによって、標本上でのNAが0.24〜0.29の範囲で変化する。
【0022】
また、本コンデンサレンズの目的は、約8mmφで所定のNAの光束が一点に集光させる良好な集光状態が必要であり、通常のコンデンサレンズのように視野絞りの結像という機能は重視されていない。標本面からコンデンサレンズの作動距離、およびリング状開口絞りの位置は通常のコンデンサレンズのように各々の焦点位置に設ける必要はなく、位相差顕微鏡の有する光学系に好適な位置を選択して配置すればよい。
【0023】
(第1実施の形態)
図3は、本発明の第1実施の形態にかかるコンデンサレンズの構成と、対物レンズを光軸に垂直な方向に移動した際のリング状開口絞りと位相膜との関係を説明する図である。
【0024】
図3において、コンデンサレンズ29は、標本面11側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、正屈折力の第2レンズ群G2とからなり、以下の条件式(1)、(2)、(3)を満足している。
【0025】
(1) D>f/2
(2) R1>−1.2×f
(3) 0.15<f1/f2<10
但し、
D:前記コンデンサレンズ29の作動距離、
f:前記コンデンサレンズ29全系の焦点距離、
R1:前記コンデンサレンズ29の最も標本面11側のレンズ面の曲率半径、
f1:前記第1レンズ群G1の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群G2の焦点距離を表す。
【0026】
条件式(1)〜(3)は、いずれも作動距離規定に関連する条件式である。
【0027】
条件式(1)において、この範囲を超えると作動距離Dが小さくなりすぎ、標本を入れてあるシャーレ13等を不図示のステージに載置して位相差観察することが困難になるので好ましくない。本実施の形態におけるコンデンサレンズ29は、観察する標本が所定の高さを有するシャーレ13に入れられ、標本の環境維持のためコンデンサレンズ9とシャーレ13との間には保護ガラス15が設けられる場合があるなどの理由から、コンデンサレンズ29の作動距離は20mm以上の距離が得られるよにしている。
【0028】
条件式(2)は、光学系の諸収差量を良好な範囲とするための条件であり、この範囲を超えてR1が小さくなると、例えば、非点収差におけるメリディオナル像面の曲がりが大きくなり、リング状開口絞り5の開口部7の外周端と内周端とが位相膜19上に同時に合焦できなくなるので好ましくない。なお、リング状開口絞り5に湾曲を持たせメリディオナル像面の曲がりに合わせて補正することが可能であるが、加工コストが高くなる。
【0029】
条件式(3)は、コンデンサレンズ29の屈折力配置に関する条件であり、上限値および下限値を超えると、光学系の諸収差特性が悪化すると共に所定の作動距離を確保することが困難となるため好ましくない。
【0030】
コンデンサレンズ29が条件式(1)〜(3)を満足することで、諸収差を所定の範囲内に抑え所定の作動距離を有する位相差顕微鏡を得ることができる。
【0031】
「実施例1」
以下の表1に本第1実施の形態にかかるコンデンサレンズ29の数値実施例を示す。
【0032】
【表1】
(全体諸元)
f=28.0mm
NA=0.3
光束=8mmφ
(レンズデータ)
(条件式対応値)
(1) D=20
(2) R1=∞
(3) f1/f2=1
なお、数値実施例において、Riは曲率半径を、ndはd線(λ=587.6nm)における屈折率をそれぞれ示している。また、d0は、標本面11から第1レンズ群G1のレンズ面1までの間隔を、d1は、レンズ面1とレンズ面2との間隔を、d2は、レンズ面2とレンズ面3との間隔を、d3はレンズ面3とレンズ面4との間隔を、d4はレンズ面4とリング状開口絞り5との間隔をそれぞれ示している。また、曲率半径Ri=0は、平面を表している。
【0033】
また、掲載されている焦点距離f、曲率半径Ri、面間隔diその他の長さ等は、特記の無い場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されること無く他の適当な単位を用いることもできる。さらに、これらの記号の説明は、以降の他の実施例においても同様とする。
【0034】
図3において、対物レンズ17または対物レンズ17と結像光学系(図1の第2対物レンズ21)とを光軸を中心として、光軸位置と図中上下方向にそれぞれ所定距離(本実施例ではそれぞれ約4mm)移動させたときにリング状開口絞り5の開口部7の一点から発した光が位相膜19上に集光する光束の様子をそれぞれ実線a、破線b、cで示している。
【0035】
本実施例1よるコンデンサレンズ29では、対物レンズ17等を所定距離移動しても、位相膜19上に開口部7からの光束を集光することが可能であり、位相差観察がコントラストの劣化なしに行えることが分かる。
【0036】
(第2実施の形態)
図4は、本発明の第2実施の形態にかかるコンデンサレンズの構成と、対物レンズを光軸に垂直な方向に移動した際のリング状開口絞りと位相膜との関係を説明する図である。
【0037】
図4において、コンデンサレンズ39は、正屈折力の1枚レンズからなり、以下の条件式(1)、(4)、(5)を満足している。
【0038】
(1) D>f/2
(4) nd>1.6
(5) R1>f
但し、
D:前記コンデンサレンズ39の作動距離、
f:前記コンデンサレンズ39全系の焦点距離、
R1:前記コンデンサレンズ39の最も標本面11側のレンズ面の曲率半径、
nd:レンズ材料のd線(波長λ=587.6nm)における屈折率を表す。
【0039】
条件式(1)は、第1実施の形態と同様に作動距離を規定する条件式である。この範囲を超えると作動距離Dが小さくなりすぎ、標本を入れてあるシャーレ13等を不図示のステージに載置して位相差観察することが困難になるので好ましくない。本実施の形態におけるコンデンサレンズ39は、観察する標本は所定の高さを有するシャーレ13に入れられ、標本の環境維持のためコンデンサレンズ39とシャーレ13との間には保護ガラス15が設けられる場合があるなどの理由から、コンデンサレンズ39の作動距離は20mm以上の距離が得られるよう設計している。
【0040】
条件式(4)は、光学系の諸収差量を良好な範囲とするための条件であり、この範囲を超えて屈折率が小さくなると、光学系の収差が大きくなり結像性能が劣化するため好ましくない。
【0041】
条件式(5)は、光学系の諸収差量を所定値以下に抑えるための条件であり、この範囲を超えてR1が小さくなると、例えば、非点収差におけるメリディオナル像面の曲がりが大きくなり、リング状開口絞り5の開口部7の外周端と内周端とが位相膜19上に同時に合焦できなくなるので好ましくない。なお、リング状開口絞り5に湾曲を持たせメリディオナル像面の曲がりに合わせて補正することが可能であるが、加工コストが高くなる。
【0042】
コンデンサレンズ39が条件式(1)、(4)、(5)を満足することで、光学系の諸収差を所定の範囲内に抑え所定の作動距離を有する位相差顕微鏡を得ることができる。
【0043】
「実施例2」
以下の表2に本第2実施の形態にかかるコンデンサレンズ39の数値実施例を示す。
【0044】
【表2】
(全体諸元)
f=28.0mm
NA=0.3
光束=8mmφ
(レンズデータ)
(条件式対応値)
(1) D=20
(4) nd=1.713
(5) R1=28.0
なお、数値実施例において、Riは曲率半径を、ndはd線(λ=587.6nm)における屈折率をそれぞれ示している。また、d0は、標本面11からコンデンサレンズ39のレンズ面1までの距離を、d1は、レンズ面1とレンズ面2との距離を、d2は、レンズ面2とリング状開口絞り5との距離をそれぞれ示している。
【0045】
図4において、対物レンズ17または対物レンズ17と結像光学系(図1の第2対物レンズ21)とを光軸を中心として、光軸位置と図中上下方向にそれぞれ所定距離(本実施例ではそれぞれ約4mm)移動させたとき、リング状開口絞り5の開口部7の一点から発した光が位相膜19上に集光する光束の様子をそれぞれ実線a、破線b、cで示している。
【0046】
本実施例2よるコンデンサレンズ39では、対物レンズ17等を所定距離移動しても、位相膜19上にリング状開口絞り5の開口部5からの光束を集光することが可能であり、位相差観察がコントラストの劣化なしに行えることが分かる。
【0047】
以上述べたように、本実施の形態にかかるコンデンサレンズを用いることによって、対物レンズまたは対物レンズを含む結像光学系を光軸に対して垂直な方向に標本観察範囲に亘って移動しても、コントラストの劣化なしに位相差観察可能な位相差顕微鏡を構成することが可能となる。
【0048】
なお、上述の実施の形態は例に過ぎず、上述の構成や形状に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
【0049】
【発明の効果】
上述のように、本発明では、固定された標本の異なる場所の位相差観察を可能とする位相差顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる位相差顕微鏡の光学系の概略構成図である。
【図2】リング状開口絞りと位相膜との好適な位置関係を示す図である。
【図3】本発明の第1実施の形態にかかるコンデンサレンズの構成と、対物レンズを光軸に垂直な方向に移動した際の、リング状開口絞りと位相膜面との関係を説明する図である。
【図4】本発明の第2実施の形態にかかるコンデンサレンズの構成と、対物レンズを光軸に垂直な方向に移動した際の、リング状開口絞りと位相膜面との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1 光源
3 コレクタレンズ
5 リング状開口絞り
7 開口部
9、29、39 コンデンサレンズ
11 標本面
13 シャーレ
15 保護ガラス
17 対物レンズ
19 位相膜
21 第2対物レンズ
23 像面
100 位相差顕微鏡
Claims (4)
- 光源と、
前記光源からの光を標本に照射するコンデンサレンズと、
前記標本からの透過光を集光する対物レンズと、
前記標本像を結像させる結像光学系と、
前記コンデンサレンズの前側焦点位置に配設されたリング状開口絞りと、
前記対物レンズの後側焦点位置に配設された位相膜とを有し、
前記コンデンサレンズは、前記リング状開口絞りの開口部のある点から射出した光が、前記コンデンサレンズを介することにより、前記標本上において前記コンデンサレンズの光軸に対して所定の角度をなす平行光束に変換されるように構成され、
前記対物レンズまたは前記対物レンズと前記結像光学系とを光軸に対して垂直な方向に移動したとしても、前記リング開口絞りと前記位相膜との結像関係が略維持されてなることを特徴とする位相差顕微鏡。 - 請求項1に記載の位相差顕微鏡において、
前記標本の少なくとも直径8mmの範囲において、前記所定の角度をなす平行光束の開口数が0.2〜0.3であることを特徴とする位相差顕微鏡。 - 請求項2に記載の位相差顕微鏡において、
前記コンデンサレンズは、標本側から順に、正屈折力の第1レンズ群と、正屈折力の第2レンズ群とからなり、以下の条件式を満足することを特徴とする位相差顕微鏡。
D>f/2
R1>−1.2×f
0.15<f1/f2<10
但し、
D:前記コンデンサレンズの作動距離、
f:前記コンデンサレンズ全系の焦点距離、
R1:前記コンデンサレンズの最も標本面側のレンズ面の曲率半径、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離. - 請求項2に記載の位相差顕微鏡において、
前記コンデンサレンズは、正屈折力のレンズからなり、以下の条件式を満足することを特徴とする位相差顕微鏡。
D>f/2
nd>1.6
R1>f
但し、
D:前記コンデンサレンズの作動距離、
f:前記コンデンサレンズ全系の焦点距離、
R1:前記コンデンサレンズの最も標本面側のレンズ面の曲率半径、
nd:レンズ材料のd線(波長λ=587.6nm)における屈折率.
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