JP4370113B2 - 可動ミラー装置および光ファイバ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動ミラーを用いて光ビームを制御する可動ミラー装置、及び、可動ミラーにより光ビームの位置を制御する光ファイバ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2001−117025号公報は、複数の光ファイバに対応させて可動ミラーアレイを配置し、各ミラーの傾き制御により、入力ファイバと出力ファイバの間の光接続を自在に切り替える光スイッチ装置を開示している。
【0003】
ミラーの傾き制御は、光スイッチ装置の入力光信号及び出力光信号を監視して行われている。すなわち、光スイッチ装置の外側に接続される光トランスレーションユニット(OTU)によって光スイッチ装置の入力側と出力側の信号をタップして取り出し、この信号を監視・比較することによりミラー角度を最適制御し、入力光ファイバと出力光ファイバの間の光接続を行っている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−117025号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開2001−117025号公報における可動ミラーの制御は、光量だけをモニタしているため、可動ミラーをどの方向へどれだけ駆動すれば最適なミラー姿勢が得られるかは分からない。従って、その制御は、必然的に、光量をモニタしながら駆動信号の修正を何度も繰り返して最適なミラー駆動信号を求めるといった試行錯誤的なものになる。
【0006】
この場合、可動ミラーの位置決め時間すなわち光スイッチの切り換え時間は、駆動信号の修正・更新を行える周期、すなわち、駆動信号を与えてからミラーの姿勢が安定して光量のモニタを行えるようになるまでの整定時間によって制限される。
【0007】
整定時間は、可動ミラーの機械的な共振周波数とそのQ値により決まる。整定時間を短縮するには、共振周波数は高く、Q値は小さいとよい。しかし、特開2001−117025号公報のような光スイッチ用途では、ミラー振れ角の確保や駆動電圧の低減のため、支持バネ(ヒンジ)を柔らかくせざるを得ず、そのために共振周波数を十分に高くすることは難しい。また、その構造上、十分なダンピングを行うことも難しく、従ってQ値も高くなり易い。
【0008】
すなわち、特開2001−117025号公報に開示されている制御方法では、スイッチ動作を実際に高速で行うことは難しい。
【0009】
この問題を解決する方法としては、ミラーの角度をセンサで検出し、検出した角度情報をミラー駆動信号にフィードバックする手法が考えられる。フィードバックの働きにより、ミラーの応答が高速になるとともに過剰な振動が抑制され、高速な位置決めが可能となる。このような可動ミラーの制御は、例えば"ELECTROMAGNETICALLY DRIVEN INTEGRATED 3D MEMS MIRRORS FOR LARGE SCALE PXCs"(National Fiber Optic Engineers Conference 2002 Technical Proceedings)に開示されている。
【0010】
しかしながら、この文献に開示されているような高精度の位置センサは、一般に構造が複雑であるため、コストの上昇や装置の大型化を招く傾向が強い。
【0011】
本発明は、このような現状を考慮して成されたものであり、その主な目的は、単純な構造で検出精度の劣るセンサを使用しながらも、高速な動作と高精度な制御が可能な可動ミラー装置を提供することである。また、他の目的は、そのような可動ミラー装置を用いた簡単な構成で小型ながらも高速・高精度の光ファイバ装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の可動ミラー装置は、供給される駆動信号に従って姿勢を制御可能な可動ミラーと、前記可動ミラーの変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段の出力の高周波成分を選択的に透過して低周波成分(直流成分を含む)を遮断する高域透過フィルタと、前記可動ミラーの姿勢の制御目標値と前記高域透過フィルタの出力とに基づいて制御誤差を算出する誤差算出手段と、前記誤差算出手段の出力に基づいて前記可動ミラーに駆動信号を供給する駆動手段とを有し、これらの要素は前記制御目標値に対し前記可動ミラーが追従するよう制御するフィードバック制御ループを構成していることを特徴とする。
【0034】
本発明の光ファイバ装置は、入力光ファイバと、複数の出力光ファイバと、前記入力光ファイバからの信号光を前記出力光ファイバのひとつに入射させるための、供給される駆動信号に従って姿勢を制御可能な少なくともひとつの可動ミラーと、可動ミラーの変位を検出する変位検出手段と、前記出力光ファイバに入射した前記信号光の一部を分岐しその光量をモニタする光量モニタと、前記変位検出手段出力の低域成分をカットする高域透過フィルタと、前記光量モニタの出力に基づいて前記可動ミラーの制御目標値を決定するコントローラと、前記制御目標値と前記高域透過フィルタの出力との差を求める誤差算出手段とを有し、前記誤差算出手段の出力に基づいて前記可動ミラーに駆動信号を供給する駆動手段とを有していることを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0041】
第一実施形態
図1は本発明の第一実施形態における可動ミラー装置のブロック線図を示している。
【0042】
図1に示されるように、第一実施形態の可動ミラー装置100は、供給される駆動信号に従って姿勢を制御可能な可動ミラー112と、可動ミラー112に駆動信号を供給する駆動手段としてのドライバ142と、可動ミラー112の姿勢に関する情報すなわち変位を検出する変位検出手段としての角度センサ114と、角度センサ114の出力の高周波成分を選択的に透過して低周波成分(直流成分を含む)を遮断する高域透過フィルタ122と、可動ミラー112の姿勢の制御目標値と高域透過フィルタ122の出力とに基づいて制御誤差を算出する誤差算出手段としての減算器132とを有している。
【0043】
可動ミラー112と角度センサ114と高域透過フィルタ122と減算器132とドライバ142は、可動ミラー112の変位角度を制御目標値に追従させるフィードバック制御ループを構成している。可動ミラー装置100は、フィードバック制御の特性を安定化させるための位相補償フィルタ134を有している。
【0044】
さらに、可動ミラー装置100は、駆動信号の低周波成分を選択的に透過して高周波成分を遮断する第一の低域透過フィルタ144と、第一の低域透過フィルタ144と直列に設けられた、可動ミラー112の機械的な周波数特性と同じ次数を有する第二の低域透過フィルタ146と、低域透過フィルタ146の出力と高域透過フィルタ122の出力とを加算する加算器124とを有しており、加算器124の出力は減算器132に入力される。
【0045】
減算器132は、可動ミラー112の姿勢の制御目標値と加算器124の出力とを減算して制御誤差を算出する。ドライバ142は、減算器132で算出された制御誤差を無くす駆動信号を可動ミラー112に出力し、可動ミラー112は、入力される駆動信号に従って姿勢を制御する。
【0046】
図1では、第一の低域透過フィルタ144の後段に第二の低域透過フィルタ146が配置されているが、その反対に、第二の低域透過フィルタ146は第一の低域透過フィルタ144の前段に配置されてもよい。
【0047】
高域透過フィルタ122は、例えばハイパスフィルターで構成される。低域透過フィルタ144と低域透過フィルタ146は、例えばローパスフィルターで構成される。ローパスフィルタ144は、入力信号の高域成分を除去するためのフィルタである。ローパスフィルタ146は、可動ミラー112の機械周波数特性と等価な特性を有する電気回路のフィルタである。
【0048】
可動ミラー112と角度センサ114は、例えばひとつのデバイス、角度検出機能付き可動ミラー110で構成される。図2は、角度検出機能付き可動ミラーの一例を示している。
【0049】
図2に示されるように、角度検出機能付き可動ミラー110は、外部から入射する光ビームを反射して偏向するミラー部162と、ミラー部162に連結された回転軸164と、ミラー部162の背面に設けられたGND電極166と、ミラー部162の回転軸164を支持しているベース172と、ミラー部162に静電駆動力を与えるための駆動電極174と、静電容量検出・信号処理回路176とを有している。
【0050】
角度検出機能付き可動ミラー110では、ドライバ142から駆動電極174に供給される駆動信号に従って、GND電極166と駆動電極174との間に静電駆動力が発生し、ミラー部162が回転軸164の周りに静電駆動力に応じて決まる角度だけ回転する。その結果、ミラー部162のおもて面(図2の上方に向いた面)で反射された光ビームの進行方向が変えられる。
【0051】
静電容量検出・信号処理回路176は、GND電極166と駆動電極174と共に角度センサ114を構成している。GND電極166と駆動電極174の間の静電容量はミラー部162の角度変位に依存している。静電容量検出・信号処理回路176は、GND電極166と駆動電極174の間の静電容量に求めることにより、ミラー部162の角度変位を検出する。
【0052】
このような静電駆動型の可動ミラーは、例えば特許第2983088号公報に開示されており、その構成の詳細等は既に知られているので、その詳しい説明は本明細書では省略する。また、静電容量を利用した角度(変位)検出は、例えば特開2002−228813号公報に開示されており、その構成の詳細等は既に知られているので、その詳しい説明は本明細書では省略する。
【0053】
静電容量を利用した角度検出は、駆動用の電極を利用するので、部品点数が少なくて済み、大型化しないという長所を有する。その反面、電極部以外の寄生容量(例えば配線部の容量)も含めて検出してしまうために、検出値のDC値が安定しないという短所を有する。つまり、静電容量を利用した角度センサは、その構成が単純であり、小型に構成できるが、大きいオフセットを有したり、ドリフトを有したりする。このようなセンサの出力をそのままフィードバック制御に用いると、センサの誤差や出力変動がほぼそのまま制御結果に現れてしまう。その結果、検出したミラー角度にオフセットが発生したりドリフト(変動)が発生したりする。
【0054】
図1の可動ミラー装置100において、ハイパスフィルタ122は角度センサ114の出力から低周波成分(直流成分を含む)すなわち直流(DC)〜低周波の成分を除去する。従って、ハイパスフィルタ122からの出力信号は、角度センサ114のDCオフセットやドリフトの影響を受けなくなる。これにより、特性が劣る構造の単純なセンサや安価なセンサであっても、高速なミラー駆動に適用できる。その結果、装置の小型化や低コスト化が可能となる。
【0055】
ローパスフィルタ144とローパスフィルタ146は、可動ミラー112の駆動信号から低周波成分を抽出する。抽出された低周波成分は、可動ミラー112の角度の低周波成分と見なせる。また、加算器124は、ハイパスフィルタ122からの出力信号にローパスフィルタ146からの出力信号を加算する。これにより、ハイパスフィルタ122で減衰された低周波成分が補われる。フィードバック制御ループは、加算器124の出力信号を擬似的に角度変位信号であるとして、可動ミラー112の姿勢をフィードバック制御する。これにより、フィードバック制御ループのDC〜低周波領域でのゲインが向上し、可動ミラー112の制御をより安定に行える。
【0056】
ハイパスフィルタ122とローパスフィルタ144は、好ましくは、略等しいカットオフ周波数を有している。これにより、二つの経路の信号、すなわち、ハイパスフィルタ122を経由する経路の信号と、ローパスフィルタ144とローパスフィルタ146を経由する経路の信号は、帯域分離されて加算される。これにより、加算後の周波数特性が平坦になり、位相乱れが生じなくなる。このため、フィードバック制御ループの安定化設計が容易となる。
【0057】
さらに、ハイパスフィルタ122とローパスフィルタ144のカットオフ周波数は、好ましくは、可動ミラー112の機械共振周波数よりも低い。従って、外乱の影響を受け易い可動ミラー112の共振周波数の成分については、角度センサ114の信号がフィードバックされる。これにより、外部からの振動や衝撃による可動ミラー112の変位を検出して、その影響を打ち消すよう制御することができる。その結果、外乱への耐久性が向上する。
【0058】
ローパスフィルタ146は、可動ミラーの機械的な周波数特性と同じ次数を有している。このため、駆動信号の高域成分が効果的に減衰される。これにより、ハイパスフィルタ122からの出力信号とローパスフィルタ146からの出力信号との干渉が少なくなる。その結果、フィードバック制御ループの安定化設計が容易となる。
【0059】
ローパスフィルタ146は、好ましくは、可動ミラー112の機械的な周波数特性と略等しい電気的周波数特性を有している。これにより、ハイパスフィルタ122からの出力信号とローパスフィルタ146からの出力信号との干渉量が少量かつ周波数によらずほぼ一定となる。このため、フィードバック制御ループの安定化設計が容易となる。
【0060】
続いて、図3〜図9を参照しながら、本実施形態の可動ミラー装置100の動作について詳細に説明する。
【0061】
図3は、本実施形態の可動ミラー112の単体の周波数特性(駆動電圧vs角度)を示している。上段がゲイン、下段が位相を示している。本実施形態では、共振周波数100Hz、Qは20dBと仮定している。
【0062】
図4は、この可動ミラー112をそのまま単体でステップ状の電圧で駆動した場合の応答(ミラー角度)を示している。共振周波数(100Hz)での振動が発生しており、Q値が大きいため振動の収束に時間がかかっている。結果として50msを経過してもなお振動が残っており応答は整定していない。このように、可動ミラー単体の整定時間は、その共振周波数とQ値により制限されており、この状態ではミラーの高速駆動はできない。
【0063】
図5は、本実施形態の可動ミラー装置の動作波形であり、可動ミラーの姿勢すなわち角度の制御目標値をステップ状に与えた場合の各部の応答を示している。
【0064】
図5の波形は上から、
(a)ミラー角度の目標値(1msの時点でステップ状に値が変化している)(単位:°)
(b)ドライバ142の出力(可動ミラーの駆動信号)(単位:V)
(c)可動ミラー112のミラー角度(単位:°)
(d)ハイパスフィルタ122の出力(単位:V)
(e)ローパスフィルタ146の出力(単位:V)
である。ただし絶対値は設計により変わるので、縦軸の絶対値そのものには特に意味はない。
【0065】
ここで、ハイパスフィルタ122とローパスフィルタ146は共に一次のフィルタでカットオフ周波数は50Hz、角度センサ114を経由するフィードバックループのゲイン交差周波数は1kHzで、このフィードバック経路のゲインとローパスフィルタ146を経由するフィードバック経路のゲインが50Hzで等しくなるようにし、加算後のゲイン特性が平坦になるようにしている。
【0066】
図5(c)から分かるように、可動ミラー112の角度は、目標値が変化した1ms後には目標値に整定している。つまり、50ms以上の整定時間を必要とする単体駆動(図4参照)と比較して大幅な応答の高速化が図られている。図6に図4と同じスケールで表示した可動ミラー112の角度の応答を示す。
【0067】
詳しく見ると、角度センサ114の出力はハイパスフィルタ122で低周波成分がカットされるが、可動ミラー112の角度を高速で整定させるための駆動信号の高周波成分を生成している(図5(d))。ハイパスフィルタ122の出力は時間の経過とともに徐々に低下していくが、これを相殺するようにローパスフィルタ146の出力(ミラー角度推定信号の低域成分)が生成される(図5(e))。両者合わせての働きにより、高速かつ安定したミラー角度制御が実現されていることが理解できる。
【0068】
つまり、角度センサの低周波成分を除去しても高速かつ安定な可動ミラーの制御を行うことができる。従って、本実施形態においては、構成が簡便な静電容量型変位センサを使用しながらも高速動作が可能である。
【0069】
図7〜図9は本実施形態の制御ループの周波数特性を示している。図7は、ハイパスフィルタ122を経由する(高周波側の)フィードバックループ開ループ特性を示している。図8は、ローパスフィルタ146を経由する(低周波側の)フィードバックループ開ループ特性を示している。図9は、高周波側と低周波側の加算後のトータルのフィードバックループ開ループ特性を示している。各図とも、上段がゲイン、下段が位相を示している。
【0070】
開ループのゲイン交差周波数(ゲインが0dBとなる周波数)は図中の○で示すように1kHzとなっており、これに対応して応答時間1ms程度の高速応答が実現されている。
【0071】
次に、本実施形態での外乱への耐性について説明する。
【0072】
可動ミラー装置100には、様々な外乱、特に振動・衝撃が加わることが考えられるが、これらによって可動ミラー112の姿勢が乱れないことが望ましい。
【0073】
図10の点線は、フィードバック制御なしに単体で駆動されている可動ミラー112にインパルス状の衝撃が加わった際の可動ミラー112の角度変動を示している。可動ミラー112に衝撃が加わると、その衝撃力により可動ミラー112の振動が励起され、共振周波数での不所望な振動が発生する。振動が収束する時間は、共振周波数とQ値によるが、本実施形態の共振周波数100Hz、Q=20dBの可動ミラー112では、ステップ駆動した場合(図4)と同様に50ms以上の整定時間が必要である。
【0074】
一方、図10の実線は、本実施形態によるフィードバック制御に従って駆動されている可動ミラー112にインパルス状の衝撃が加わった際の可動ミラー112の角度変動を示している。本実施形態によるフィードバック制御を行った場合にはミラーの角度変動は、図10の実線に示されるように、ごくわずかになり、時間的にも1ms程度で収束している。つまり、衝撃のような外乱が加わっても可動ミラー112の角度乱れがわずかしか発生せず、外乱への耐性が向上していることがわかる。
【0075】
これは、外乱により励起された共振周波数でのミラー振動が角度センサ114により検出され、ハイパスフィルタ122のカットオフ周波数が共振周波数よりも低いために、この成分が確実にフィードバックされるためである。カットオフ周波数よりも低い周波数のミラー振動はハイパスフィルタ122で減衰されるためフィードバックが働かないが、外乱により発生するミラー振動は共振周波数の成分がほとんどであるため、本実施形態のように角度センサ114の低域成分を除去している場合でも実質的に十分な外乱耐性を得ることができる。
【0076】
以上のように本実施形態によれば、角度センサの低域分を除去した上でフィードバックループを構成したため、角度センサのオフセットやドリフトの影響を受けずにミラー応答の高速化が可能となり、同時に外乱に対しても良好な特性が得られている。更に、ミラー駆動信号の低域分を高域カットした角度センサ出力に加算してフィードバックすることにより、安定かつ高精度なミラー角度制御が可能となっている。
【0077】
すなわち、構成が簡単で小型な角度センサであっても動作の高速化・高精度化と十分な安定化を実現することができ、構成が簡単で小型ながら高速・高精度の可動ミラー装置の実現が達成される。
【0078】
なお、本実施形態では、可動ミラーは静電駆動タイプであるが、本発明は、電磁駆動型や圧電駆動型など、駆動方式を問わずに適用できる。いわゆるMEMS技術により形成されるミラーに限らず、ディスクリート部品により構成されるミラーにも適用できる。また、単独のミラーであるか、アレイ状のミラーであるかを問わずに適用できる。さらに、可動軸が一軸か二軸かも問わずに適用できる。
【0079】
また、本実施形態では、角度センサは静電容量の変化により検出するタイプであるが、これに限定されず、例えば可動ミラー回転軸の歪みを検出するセンサ、光学式のセンサなど、幅広く適用できる。
【0080】
フィードバックループの詳細設計、フィルタの設計についても種々の設計変更、パラメータ変更が可能である。フィードバック制御とともにフィードフォワード制御を併用してもよい。また、更なる動作の高速化のためにゲイン交差周波数を更に高めてもよく、ローパスフィルタやハイパスフィルタの次数やタイプなども変更してもよい。
【0081】
例えば、本実施形態では、可動ミラー装置100は、可動ミラーと等価な周波数特性のローパスフィルタ146と一次のローパスフィルタ144とを有しているが、可動ミラーと等価なローパスフィルタ146は必ずしも必要ではない。また、ローパスフィルタ144のカットオフ周波数は必ずしもハイパスフィルタ122のカットオフ周波数と一致していなくてもよい。ただし、安定した動作のためには、可動ミラー装置100は、少なくとも全体として二次以上(可動ミラーの次数以上)の次数を持つローパスフィルタを有している必要がある。また、より安定な動作を得るには、本実施形態のように可動ミラーと等価な特性のローパスフィルタを設けてセンサ側(高周波側)と推定信号側(低周波側)で特性を揃え、同じカットオフ周波数のフィルタを使って帯域分離し加算することが望ましい。これにより設計が容易になる。
【0082】
また、本実施形態では、可動ミラー112の角度を制御する際の高速化・高精度化について説明したが、可動ミラー112の角度ではなく、変位あるいは形状の制御に対しても、それらを検出するセンサと合わせることにより本発明を適用することができる。
【0083】
第二実施形態
続いて本発明の第二実施形態について説明する。
【0084】
図11は第二実施形態の可動ミラー装置のブロック線図を示している。図中、第一実施形態の可動ミラー装置の部材と同一の参照符号で示された部材は同等の部材であり、続く説明においては、その詳しい記述は記載の重複を避けて省略する。
【0085】
第二実施形態の可動ミラー装置200は、可動ミラーの駆動方式とその変位検出手段の構成とにおいて、第一実施形態の可動ミラー装置100と相違している。つまり、図11に示されるように、可動ミラー装置200は、電磁駆動タイプの可動ミラー212と、電磁誘導を利用したタイプの角速度センサ214と、角速度センサ214の出力を入力とする積分器216とを有している。これらを除いた構成は、第一実施形態の可動ミラー装置100と同様である。
【0086】
電磁駆動タイプの可動ミラー212は磁界と駆動コイル電流の間で発生するローレンツ力により駆動するもので、角速度センサ214は磁界内でコイルが運動する際に発生する誘導起電力を速度信号として検出するタイプである。角速度センサ214は可動部にコイルを設けるだけで実現できるため、簡単に、しかも小型に(余分なスペースを使うことなく)センサを実現することが可能である。
【0087】
可動ミラー212と角速度センサ214は、例えばひとつのデバイス、角速度検出機能付き可動ミラー210で構成される。このような角速度検出機能付き可動ミラーは、例えば特開2000−330067号公報(米国特許第6445484号)に開示されており、その構成の詳細等は既に広く知られているので、その詳しい説明は本明細書では省略する。
【0088】
図12は、本実施形態の可動ミラー装置200の動作波形であり、第一実施形態の図5と同様に、可動ミラー112の角度の制御目標値をステップ状に与えた場合の各部の応答を示している。
【0089】
図12の波形は上から、
(a)ミラー角度の目標値(1msの時点でステップ状に値が変化している)(単位:°)
(b)ドライバ142の出力(可動ミラーの駆動信号)(単位:V)
(c)可動ミラー112のミラー角度(単位:°)
(d)角速度センサ214の出力(単位:V)
(e)ハイパスフィルタ122の出力(単位:V)
(f)ローパスフィルタ146の出力(単位:V)
である。ただし絶対値は設計により変わるので、縦軸の絶対値そのものには特に意味はない。
【0090】
図11の可動ミラー装置200において、角速度センサ214は可動ミラー212の速度情報を検出し、積分器216は角速度センサ214で検出された可動ミラー212の速度情報を可動ミラー212の変位情報に変換する。つまり、角速度センサ214と積分器216は変位検出手段を構成している。
【0091】
速度情報の信号を積分しても変位の絶対値を確定することはできない。このため、積分器216の出力は、AC的には可動ミラー212の位置変化を表すが、絶対的な位置(DC値)は不正確である。従って、角速度センサ214と積分器216を組み合わせたセンサは、オフセットあるいはドリフトの大きな変位センサといえる。
【0092】
しかし、可動ミラー装置200においては、積分器216の出力はハイパスフィルタ122によりDC〜低周波の成分がカットされる。このため、DC値が不正確であることの影響を受けない。つまり、速度検出センサ214と積分器216は、実質的に第一実施形態の角度センサと同様の働きをする。従って、構成が非常に単純な角速度センサを使用しながらも、第一実施形態の同様に、可動ミラー212のフィードバック制御を高速に行うことができる。
【0093】
角度センサが速度検出センサと積分器の組み合わせにより構成されていることを除けば、本実施形態の可動ミラー装置は、構成も動作も基本的に第一実施形態の可動ミラー装置と同様である。従って、本実施形態の可動ミラー装置は、第一実施形態と同様に、外乱に対しても高い耐性を有する。
【0094】
以上のように本実施形態によれば、可動ミラーの角度検出に、非常に簡単な構成で小型の速度情報を検出するセンサを使用しても、ミラー応答の高速化や外乱への耐性向上が可能であるため、構成が簡単で小型ながら高速・高精度の可動ミラー装置が実現される。
【0095】
なお、本実施形態の可動ミラー装置は積分器216とハイパスフィルタ122とを独立に有しているが、積分器216とハイパスフィルタ122は、ハイパスフィルタ122と同じカットオフ周波数を有するひとつのローパスフィルタで構成されてもよい。
【0096】
図13(a)は積分器216の周波数特性、図13(b)はハイパスフィルタ122の周波数特性を示している。また図13(c)は積分器216とハイパスフィルタ122を直列に接続した回路構成の周波数特性を示している。これは、ハイパスフィルタ122と同じカットオフ周波数のローパスフィルタと同じ周波数特性である。従って、積分器216+ハイパスフィルタ122の機能は、ひとつのローパスフィルタで実現することができる。これにより、回路要素の個数を削減でき、回路構成の簡略化が図れる。
【0097】
純粋な積分器は、DCゲインが無限大であるため、オフセット電圧の影響を強く受け、回路として実現するのが難しい。この点からも、積分器とハイパスフィルタを別に設けて接続するよりも、ひとつのローパスフィルタで信号処理する方が現実的である。
【0098】
また、変位検出手段は角加速度センサを利用して構成することもできる。この場合、角速度センサを角加速度センサに代えるとともに、積分器を更にひとつ増やせばよい。つまり、加速度センサの後段に積分器を二段設ければよい。
【0099】
第三実施形態
続いて本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、可動ミラー装置を利用した光ファイバ装置、より具体的には光スイッチに向けられている。
【0100】
図14は第三実施形態による光ファイバ装置を示している。図中、第一実施形態の可動ミラー装置の部材と同一の参照符号で示された部材は同等の部材であり、続く説明においては、その詳しい記述は記載の重複を避けて省略する。
【0101】
図14に示されるように、光ファイバ装置すなわち光スイッチ310は、可動ミラー装置300を含んでおり、さらに、入力光を伝送する少なくともひとつの入力光ファイバ312と、光スイッチ光学系314と、出力光を伝送する複数の出力光ファイバ316と、出力光の一部をモニタ用に取り出すタップ318とを有している。
【0102】
光スイッチ光学系314は、可動ミラー装置300内の可動ミラー112を含み、入力光ファイバ312からの信号光を可動ミラー112により偏向させることにより特定の出力光ファイバ316に選択的に入力させる。より詳しくは、可動ミラー112は、入力光ファイバ312から出力される信号光を、複数の出力光ファイバ316のひとつに向けて反射することにより、入力光ファイバ312と特定の出力光ファイバ316とを光学的に接続する。
【0103】
可動ミラー装置300は、第一実施形態の可動ミラー装置100の構成に加えて、タップ318で取り出された光の量を検出する光量モニタ302と、光量モニタ302の出力をサンプリングするサンプリング手段304と、サンプリング手段304の出力に基づいて可動ミラー112の制御目標値を出力するコントローラ306とを有している。
【0104】
可動ミラー装置300は、前述した角度センサ114による可動ミラー112のフィードバック制御ループに加えて、光量モニタ302によるフィードバック制御ループを有している。
【0105】
光スイッチの詳細は、例えば、光スイッチ光学系の構成や、光スイッチ光学系内の可動ミラーと入力光ファイバ及び出力光ファイバとの相互の配置関係などは、例えば特開2001−117025号公報に開示されており、既に広く知られているので、その詳しい説明は本明細書では省略する。
【0106】
光スイッチ310においては、光接続の変更は、可動ミラー装置300による可動ミラー112の角度制御によって行われる。光ファイバに信号光を入射させるには、非常に精密な可動ミラー112の角度制御が必要である。光スイッチ310においては、出力光ファイバ316にカップリングされた光の一部を光量モニタ302とサンプリング手段304でモニタし、コントローラ306で光量を最大にする可動ミラー112の制御目標値を求め、求めた制御目標値に従って可動ミラー112の姿勢を制御している。これにより、信号光が確実に出力光ファイバにカップリングされる。
【0107】
サンプリング手段304が光量モニタ302の出力をサンプリングする周期は、可動ミラー112に対する角度センサ114によるフィードバック制御ループの帯域(ゲイン公差周波数)よりも低く設定されている。例えば、フィードバック制御ループの帯域が1kHzであるとすると、サンプリング周期を800Hz(1.25ms周期)とする。
【0108】
こうすることにより、サンプリング手段304で光量モニタ302の出力をサンプリングし、コントローラ306が可動ミラー112の制御目標値を修正し、その新しい制御目標値に対する可動ミラー112の位置決め制御が終わってから、次のサンプリングが行われる。このため、サンプリング手段304がサンプリングする値が整定後のものとなって正確な光量のモニタを行える。
【0109】
また、もし角度センサ114による制御がなければ、可動ミラーの応答は図4に示したような共振周波数とQ値で制限されたものとなり、光スイッチ310の全体の動作も遅くならざるをえない。しかし、本実施形態では、可動ミラー112の応答は内側の角度センサ114によるフィードバック制御ループで高速化されているため、結果として全体の制御も非常に高速に行うことができる。これにより、スイッチング動作が高速になると同時に、サンプリング・制御の頻度が高まることによって外乱に対する耐性も向上する。
【0110】
以上のように本実施形態によれば、第一実施形態と同様の角度センサ114によるフィードバック制御ループに加えて、可動ミラー112により偏向された光をモニタする光量モニタ302によるフィードバック制御ループを設けて、二重のフィードバック制御ループを構成しているため、構成が簡単で小型な角度センサを使用しながらも、光ファイバを含む装置で必要となる非常に高い制御精度を高速なミラー制御とあわせて実現することができる。その結果、構成が簡単で小型ながら高速・高精度の光ファイバ装置すなわち光スイッチの実現が達成される。
【0111】
本実施形態では可動ミラー装置を光スイッチに適用する場合について説明したが、可動ミラーを含み、可動ミラーにより偏向・変位された光をモニタするモニタ手段を有するものであれば、種々の装置に対して本発明を適用することができる。
【0112】
また本実施形態のように制御ループを二重化する場合には、内側の制御ループのローパスフィルタ144と146、加算器124を省略し、ハイパスフィルタ122の出力だけをそのまま減算器132へフィードバックする構成としてもよい。この場合、可動ミラー112を駆動する駆動信号の低域成分は、第一実施形態でのローパスフィルタ144・146に代わって、外側の制御ループ(コントローラ306)の働きで生成される。コントローラ306の動作速度(サンプリング手段304のサンプリング周期)をハイパスフィルタ122のカットオフ周波数よりも高周波にしておけば、この働きを得ることは容易に実現できる。これにより回路要素の個数を削減して更なる装置の簡略化が実現できる。
【0113】
本実施形態の光スイッチ310においても、位置検出手段は、第二実施形態と同様に、速度を検出するタイプの角速度センサを使用して構成されてもよい。
【0114】
これまで、図面を参照しながら本発明の実施の形態を述べたが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、オフセットやドリフトが発生し易い簡略な小型のセンサを用いても、それらの悪影響を受けずに、高速な動作と高精度な制御が可能な可動ミラー装置や光ファイバ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態における可動ミラー装置のブロック線図を示している。
【図2】 角度検出機能付き可動ミラーの一例を示している。
【図3】 可動ミラー装置中の可動ミラー単体の周波数特性を示している。
【図4】 図3の周波数特性を持つ可動ミラーを単体でステップ状の電圧で駆動した場合の応答(ミラー角度)を示している。
【図5】 本実施形態の可動ミラー装置の動作波形であり、可動ミラーの角度の制御目標値をステップ状に与えた場合の各部の応答を示している。
【図6】 図5中のミラー角度の応答を図4と同じスケールに拡大して示している。
【図7】 ハイパスフィルタを経由する(高周波側の)フィードバックループ開ループ特性を示している。
【図8】 ローパスフィルタを経由する(低周波側の)フィードバックループ開ループ特性を示している。
【図9】 高周波側と低周波側の加算後のトータルのフィードバックループ開ループ特性を示している。
【図10】 インパルス状の衝撃が加わった際の可動ミラーの角度変動を示している。
【図11】 本発明の第二実施形態の可動ミラー装置のブロック線図を示している。
【図12】 第二実施形態の可動ミラー装置の動作波形であり、角度目標値をステップ状に与えた場合の各部の応答を示している。
【図13】 積分器の周波数特性と、ハイパスフィルタの周波数特性と、積分器とハイパスフィルタを直列に接続した回路構成の周波数特性とを示している。
【図14】 本発明の第三実施形態による光ファイバ装置を示している。
【符号の説明】
100…可動ミラー装置、112…可動ミラー、114…角度センサ、122…ハイパスフィルタ、124…加算器、132…減算器、142…ドライバ、144…ローパスフィルタ、146…ローパスフィルタ、200…可動ミラー装置、212…可動ミラー、214…角速度センサ、216…積分器、300…可動ミラー装置、302…光量モニタ、304…サンプリング手段、306…コントローラ、310…光スイッチ、312…入力光ファイバ、314…光スイッチ光学系、316…出力光ファイバ、318…タップ。
Claims (13)
- 供給される駆動信号に従って姿勢を制御可能な可動ミラーと、前記可動ミラーの変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段の出力の高周波成分を選択的に透過して低周波成分(直流成分を含む)を遮断する高域透過フィルタと、前記可動ミラーの姿勢の制御目標値と前記高域透過フィルタの出力とに基づいて制御誤差を算出する誤差算出手段と、前記誤差算出手段の出力に基づいて前記可動ミラーに駆動信号を供給する駆動手段とを有し、これらの要素は前記制御目標値に対し前記可動ミラーが追従するよう制御するフィードバック制御ループを構成していることを特徴とする可動ミラー装置。
- 前記駆動信号の低周波成分、あるいは前記駆動手段の入力信号の低周波成分を選択的に透過して高周波成分を遮断する第一の低域透過フィルタと、該第一の低域透過フィルタの出力と前記高域透過フィルタの出力とを加算する加算器とを更に有し、該加算器の出力は前記誤差算出手段に入力されることを特徴とする請求項1に記載の可動ミラー装置。
- 前記高域透過フィルタと前記第一の低域透過フィルタは等しいカットオフ周波数を有し、該カットオフ周波数は前記可動ミラーの機械共振周波数よりも低いことを特徴とする請求項2に記載の可動ミラー装置。
- 前記第一の低域透過フィルタと直列、かつ前記加算器よりも手前に設けられた、前記可動ミラーの機械的な周波数特性と、前記フィードバック制御ループのゲイン交差周波数よりも低い周波数領域において同じ次数を有する第二の低域透過フィルタを更に有していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の可動ミラー装置。
- 前記第二の低域透過フィルタが、前記可動ミラーの機械的な周波数特性と等しい電気的周波数特性を有していることを特徴とする請求項4に記載の可動ミラー装置。
- 前記変位検出手段は、前記可動ミラーの速度を検出する速度検出手段と、該速度検出手段の出力を積分する積分器とから構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかひとつに記載の可動ミラー装置。
- 前記積分器と前記高域透過フィルタとがひとつの低域透過フィルタにより構成されていることを特徴とする請求項6に記載の可動ミラー装置。
- フィードバック制御ループが1kHz以上のゲイン交差周波数を有していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかひとつに記載の可動ミラー装置。
- 前記可動ミラーにより偏向された光を検出する光検出手段と、該光検出手段の出力に基づいて前記制御目標値を決定するコントローラとを有していることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかひとつに記載の可動ミラー装置。
- 前記光検出手段の出力を所定時間おきにサンプリングするサンプリング手段を有し、前記コントローラは前記サンプリング手段を介して前記光検出手段の出力をモニタしており、前記サンプリング手段のサンプリング周波数がフィードバック制御ループのゲイン交差周波数よりも低いことを特徴とする請求項9に記載の可動ミラー装置。
- 入力光ファイバと、複数の出力光ファイバと、前記入力光ファイバからの信号光を前記出力光ファイバのひとつに入射させるための、供給される駆動信号に従って姿勢を制御可能な少なくともひとつの可動ミラーと、可動ミラーの変位を検出する変位検出手段と、前記出力光ファイバに入射した前記信号光の一部を分岐しその光量をモニタする光量モニタと、前記変位検出手段出力の低域成分をカットする高域透過フィルタと、前記光量モニタの出力に基づいて前記可動ミラーの制御目標値を決定するコントローラと、前記制御目標値と前記高域透過フィルタの出力との差を求める誤差算出手段とを有し、前記誤差算出手段の出力に基づいて前記可動ミラーに駆動信号を供給する駆動手段とを有していることを特徴とする光ファイバ装置。
- 前記可動ミラーの駆動信号の高域成分をカットする第一の低域透過フィルタと、該低域透過フィルタの出力及び前記高域透過フィルタの出力を加算する加算器とを更に有し、加算器の出力が前記誤差算出手段に入力されることを特徴とする請求項11に記載の光ファイバ装置。
- 前記変位検出手段は、前記可動ミラーの速度を検出する速度検出手段と、該速度検出手段出力を積分する積分器とから構成されていることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の光ファイバ装置。
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