JP2821837B2 - 加速度フィードバック付き微動位置決め装置 - Google Patents

加速度フィードバック付き微動位置決め装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電素子(ピエゾ)、電
歪素子等をアクチュエ−タとしたサブミクロンオ−ダの
位置決め装置であって、位置決め時間の短縮と外乱の影
響を著しく抑制することが可能な加速度フィ−ドバック
付き微動位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、精密加工、組立、調整などの分野
における微小位置決めにおいては、サブミクロンオ−ダ
の位置決め精度が要求されている。特に、微細パタ−ン
の露光を目的とした超精密位置決めステ−ジにおいて
は、高い駆動分解能と周波数応答の広帯域化を実現すべ
く、アクチュエ−タとして圧電素子や電歪素子が多用さ
れる。一例として、鉛直方向の並進1自由度と水平面内
の傾きの2自由度を位置決め制御する3自由度の微動位
置決め装置を図3に示す。この装置は、平板上の基板1
を印加電圧に応じて鉛直方向に変位させるアクチュエ−
タ2M,2R,2Lによって位置決め制御するものであ
る。アクチュエ−タ2M,2R,2Lは駆動素子として
のピエゾおよびその変位を拡大する変位拡大機構を含
む。アクチュエ−タ2M,2R,2Lの近傍には基板1
の鉛直z方向の変位を計測する位置センサ3M,3R,
3Lが配置されている。これらの構成要素からなる機構
を微動位置決め機構と呼ぶ。
【0003】位置センサ3M,3R,3Lによって計測
された基板1の変位信号は、変位増幅器4M,4R,4
Lによって電気信号に変換される。その電気信号は、指
令電圧入力端子5M,5R,5Lに加えられる指令電圧
と比較されて偏差信号eM ,eR ,eL となる。この偏
差信号は所定の感度を得るために前置増幅器6M,6
R,6Lに入力され、その出力は、制御ル−プの特性を
調整するプログラマブルゲイン要素7M,7R,7Lに
入力される。そして、この出力をもって電力増幅器8
M,8R,8Lを励磁し、アクチュエ−タ2M,2R,
2Lを上下動させて基板1を上下方向に並進運動させた
り、あるいは図中のz軸に対して傾かせる駆動が行われ
る。これらの位置に関する閉ル−プはフィ−ドバック装
置と呼び、微動位置決め機構にフィ−ドバック装置が付
加されたものを微動位置決め装置と称することにする。
【0004】なお、電力増幅器8M,8R,8Lは入力
電圧に対して電流を出力するタイプのものである。この
ような位置制御ル−プ構成によれば、目標位置への定常
偏差零の収束が保証される。何故ならば、アクチュエ−
タ2M,2R,2Lの構成要素であるピエゾは電気的に
みるとコンデンサであり、電流出力タイプの電力増幅器
8M,8R,8Lと、それが駆動する各ピエゾを含めた
伝達関数には積分器が含まれて、いわゆる制御ル−プは
1型となり、制御理論によれば定常偏差零が保証される
からである。上述のような微動位置決め機構及びフィ−
ドバック装置を備えた微動位置決め装置は既知である。
例えば文献『辺見、佐藤、和田、下河辺:6自由微動機
構の研究(第2報)、精密工学会誌58/6/199
2、pp.1035−1040』や、『富田ほか:パラ
レルリンク式微動ステ−ジの6自由度位置決め制御、精
密工学会誌58/4/1992、pp.684−69
0』に機構の構成が開示されており、制御系の構成に工
夫が加えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図3の如き微動位置決
め装置においては、微動位置決め機構は、上述のように
ピエゾと変位拡大機構から成るアクチュエ−タ2M,2
R,2Lと、それらに対応した位置センサ3M,3R,
3Lとをそれぞれ対とする3個のユニットとして製作さ
れ、そして、各ユニットを平面上に配置して基板1の駆
動がなされる。しかしこのとき、ユニット単体としては
ダンピング特性に優れたものであっても、質量の重い基
板1が各ユニットに支持されたときには、機構全体のダ
ンピング係数が小さくなり、フィ−ドバック装置を付加
して閉ル−プ系と成したときの応答は振動的になってし
まうという問題点がある。すなわち、微動位置決め装置
を安定化することにおいて位置のル−プゲインは低くせ
ねばならず、これは位置決め時間を短縮したいという要
求に対する障害となる。
【0006】また、微動位置決め機構への外乱を抑圧す
るためには閉ル−プ系のル−プゲインを大きくせねばな
らないが、機構のダンピングが小さいものに対してはル
−プゲインを上げることにおいて限界がある。例えば、
図4は図3に示す3自由度の微動位置決め装置の根軌跡
を示すグラフである。プログラマブルゲイン要素7M,
7R,7Lを0から5/256毎に増加した場合の閉ル
−プ系の根を×印でプロットしたものである。このグラ
フより3個の複素共役な根の中で最低次のもの(z軸並
進運動)はプログラマブルゲインの増加によって容易に
複素平面の右側に入り込み、不安定になってしまうこと
が分かる。
【0007】本発明の目的は、従来技術の問題点に鑑
み、微動位置決め装置において、位置決め動作を安定化
させ、外乱に対する強度や位置決め速度を向上させるこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明では、並進1自由度と回転2自由度の位置決めが
なされる平板状の基板と、この位置決めのためにほぼ同
心円上に配置され前記基板を駆動する3個のアクチュエ
−タと、前記アクチュエ−タ近傍において前記基板の変
位を計測する3個の位置センサと、前置増幅器、プログ
ラマブルゲイン要素、および電流出力タイプの電力増幅
器を備え、前記位置センサの各出力を外部からの指令電
圧と比較して偏差信号を取得し、この偏差信号に基づ
き、前記前置増幅器およびプログラマブルゲイン要素を
介して前記電力増幅器を励磁し、その出力電流により前
記アクチュエ−タを駆動するフィ−ドバック装置とを備
えた微動位置決め装置において、前記各アクチュエ−タ
の近傍で前記基板の加速度を検出する加速度センサと、
この加速度センサの出力を電気信号に変換する加速度検
出器と、適切な時定数とゲインを有するロ−パスフィル
タを備え、これを介して前記加速度検出器の出力を前記
電力増幅器の入力側に負帰還させる加速度フィ−ドバッ
ク回路とを具備するようにしている。
【0009】あるいは、フィ−ドバック装置が、前置増
幅器、プログラマブルゲイン要素、適切な時定数を有す
るローパスフィルタ、および電流出力タイプの電力増幅
器を備え、前記位置センサの各出力を外部からの指令電
圧と比較して偏差信号を取得し、この偏差信号に基づ
き、前記前置増幅器、プログラマブルゲイン要素、およ
びローパスフィルタを介して前記電力増幅器を励磁し、
その出力電流により前記アクチュエ−タを駆動するもの
である場合は、加速度フィ−ドバック回路は、適切なゲ
インを有する増幅器を備え、これを介して前記加速度検
出器の出力を前記ローパスフィルタの入力側に負帰還さ
せるようにしている。
【0010】
【作用】この構成において、加速度フィ−ドバック回路
がない場合、位置決め時間の短縮や外乱抑圧等の目的で
フィードバック装置における位置制御のループゲインを
増加させようとすると、基板位置が容易に振動的にな
り、不安定になってしまうが、本発明においては、加速
度フィ−ドバックにより、ダンピング作用が強化されて
振動が抑制されるため、位置制御のループゲインを増加
しても振動が起こらず、極めて安定した位置決め制御が
行なわれ、したがって、位置制御のループゲインを不都
合なく増加させて外乱の影響を受けずにより短時間の位
置決めが行なわれる。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る加速度フィー
ドバック付き微動位置決め装置を示すブロック図であ
る。この装置では、微動位置決め機構とフィードバック
装置とから成る図3の微動位置決め装置に対して、新た
に加速度フィードバックループが付加されている。つま
り、位置センサとほぼ同一位置に加速度センサ9M,9
R,9Lを装着し、且つそのセンサ出力は加速度検出器
10M,10R,10Lによって電気信号に変換され、
さらに適切な時定数と増幅機能を有するローパスフィル
タ11M,11R,11Lを通って電流出力タイプの電
力増幅器8M,8R,8Lの前段に負帰還する構成とな
っている。
【0012】まず、ブロック図を用い1自由度の制御を
行うための加速度フィードバックの原理を説明する。図
5は微動位置決め機構の1軸を表現するブロック図であ
る。すなわち、ピエゾアクチュエータの基本伝達関数を
数1式とし、ピエゾ駆動用の電力増幅器が電流出力タイ
プなのでこれをゲインK の積分器と表現しているの
である。ただし、Mは質量、Kはバネ定数、Dは粘性摩
擦係数である。
【0013】
【数1】 ここで、1自由度のモデルを使って微動位置決め機構に
対する2種類の加速度フィードバックを考える。まず、
図6(a)を参照して、電力増幅器の入力電圧vから変
位xまでの伝達関数は数2式となる。
【0014】
【数2】 ここで、時定数TをT=2ζ となるように選
んだとき、数3式を得る。
【0015】
【数3】 数3式から明らかなように、加速度フィードバックによ
るダンピング付与によって微動位置決め機構の根は複素
平面の左半面奥に設定される。したがって、閉ループを
構成したときにはループゲインが上げられると期待され
る。
【0016】次に、図6(b)を参照して、電力増幅器
の入力電圧vから変位xまでの伝達関数は数4式とな
る。
【0017】
【数4】 数3式の導出と同様に、時定数TをT=2ζ
と選んだとき、数5式を得る。
【0018】
【数5】 やはり、数3式と同様に、加速度フィードバックによっ
てダンピングが付与されるので微動位置決め機構の根は
複素平面左奥に設定される。しかも、この場合には零点
が無い伝達関数となる。
【0019】次に、図7に示すように、加速度フィード
バックを施した場合およびそれが無い場合に対して位置
の閉ループ系を構成したとき、ループゲインが従来に比
較して上げられることを示す。図7(a)〜(c)はそ
れぞれ図6(a)、図6(b)および図5の場合におい
て加速度フィードバックを施した場合を示す。図7
(c)、(a)および(b)の場合における安定解析の
結果はそれぞれ数6、7および8式に示す通りである。
ただし、Kloop=Kloop’K とおく。
【0020】
【数6】
【0021】
【数7】
【0022】
【数8】 ここで、表1の各パラメータの値を使用して図7に示す
制御構成の中でどれがループゲインを余裕をもって上げ
られるのかを確認する。すなわち、基本伝達関数(数1
式)が複素根を持つ場合であり、数6〜8式の大小関係
を確認する。
【0023】
【表1】 図7(a)〜(c)の場合の結果をそれぞれ図8(a)
〜(c)に示す。図8はKloopを0から率10で増
加したときの複素平面上における根の位置(×印)を示
す。図中の矢印はKloopの増加による根の移動方向
である。Kloopの増加によって不安定になる順番は
図8(c)、(b)、(a)の順である。すなわち、図
6(a)あるいは同図(b)のような加速度フィードバ
ックを施して位置の閉ループを構成した場合には、その
フィードバックが無い時と比較して位置のループゲイン
をより大きくできるのである。
【0024】図1の装置は、図6に示した2種類の加速
度フィードバックの中で、同図(a)の加速度フィード
バックを3自由度の微動位置決め機構に適用したもので
ある。図1に示すように、変位センサ3M,3R,3L
と同じ場所に加速度センサ9M,9R,9Lを配置し、
この出力をそれぞれ電流出力タイプの電力増幅器8M,
8R,8Lの前段に負帰還する構成とする。ただし、加
速度センサ9M,9R,9Lの出力は数1式のDs+K
によって定まる零点をキャンセルするような時定数を持
つ1次のロ−パスフィルタ11M、11R、11Lを通
して適切なゲインを掛ける。また、ここでは表1の物理
パラメ−タではなく、3自由度の微動位置決め機構その
もののパラメ−タを使用して数値実験を行う。
【0025】図9は、この装置において、位置制御系の
ル−プゲインは同一という条件下で加速度フィ−ドバッ
クの有無によるステップ応答の差異を調べた結果を示す
グラフである。ただし、上段はz軸並進運動、中段はx
軸回りの回転運動、そして下段はy軸回りの回転運動の
場合であり、何れも左側から偏差信号eM ,eR ,eL
の電圧の時間に対する変化を示す。また、図中のFBは
フィ−ドバックを意味する。同図に示すように、加速度
フィ−ドバック有りの場合、ステップ印加直後の応答は
同フィ−ドバック無しに比較して偏差信号が幾分膨張す
る。しかし、時間が経過して偏差が零となるところで
は、加速度フィ−ドバック投入の方が整定は良好になっ
ており位置決め時間の短縮が図られている。
【0026】また、図10は位置のル−プゲインを順次
増加したときのステップ応答の変化を加速度フィ−ドバ
ックの有無で比較したものである。ただし、上段は加速
度フィ−ドバック無し、下段は同フィ−ドバック有りの
場合であり、何れもz軸方向にステップ状の並進運動を
与えた場合を示す。図9と同様に左側から順番に偏差信
号eM ,eR ,eL の電圧の時間に対する変化を示す。
また、図中に示した数値はプログラマブルゲイン要素7
M,7R,7Lの設定値であり、このゲインを操作する
ことによってル−プゲインを変更した。同図から明白な
ように、加速度フィ−ドバック無しの場合は、位置のル
−プゲインを上げていくと容易に振動的になってしま
う。一方、加速度フィ−ドバック有りの場合には、同じ
位置ル−プのゲイン増加に対しても不安定に至らない。
従って、加速度フィ−ドバック投入時の方が、位置ル−
プのル−プゲインを高められるので、位置決めの整定時
間が短くなるのみならず、外乱に対して強い制御系とす
ることが可能である。
【0027】図9と図10より、加速度フィ−ドバック
によって整定時間の短縮および一巡ル−プゲインの増加
を図ることができることが分かった。しかし、幾つかの
実現上の問題を考えてみよう。まず、加速度フィ−ドバ
ックル−プのロ−パスフィルタの時定数について考察す
る。数3式の導出においては、T=2ζ00 となるよ
うに時定数を設定したが、これは、Ds+Kによって定
まるピエゾ駆動機構の零点と同位置であり、実際には同
定誤差に原因した設定の曖昧さは避けられない。そこ
で、ロ−パスフィルタの時定数Tがずれたときの影響を
把握しておく。図11のグラフは左から順にそれぞれロ
−パスフィルタ11M,11R,11Lの時定数の中心
値T=7.4405×10-4[sec]に対して増減一
桁の変化を与えた場合におけるz軸並進運動時の偏差信
号eM ,eR ,eL の電圧である。時定数Tの一桁増の
設定に対しても、加速度フィ−ドバック無しの場合に比
較して振動の整定性は良好である。従って、フィルタ時
定数の設定が性能に及ぼす影響は深刻でないことが分か
る。当然のことであるが、時定数を高域に設定すると制
御系の安定性および性能にとっては安全サイドになる。
【0028】次に、加速度フィ−ドバック投入による入
力制限の問題を考察する。加速度フィ−ドバックル−プ
は、加速度が生じたときのみ動作するので、定常特性に
は無関係である。つまり、数3式から明らかなように直
流項に変化はないので、加速度フィ−ドバックの新たな
付加によって飽和などの入力制限に引っかかることはな
いと考えられる。確認のための数値実験を図12に示
す。同図は加速度フィ−ドバックのゲインを増加したと
きの電力増幅器8M,8R,8Lの入力電圧変化を示す
グラフである。ただし、z軸方向に5[μm]相当のス
テップ状並進運動を与えた場合について、左側から順番
に電力増幅器8M,8R,8Lへの入力電圧の時間的変
化を示している。同図から明らかなように、加速度フィ
−ドバックの投入により電力増幅器8M,8R,8Lに
対して過大な駆動入力を招くという事態は発生しない。
すなわち、入力制限の問題は生じない。
【0029】最後に、加速度センサの物理的寸法や感度
の現実性について考察する。数値実験で示したように、
本制御系では微小加速度のコントロ−ルを行うため高感
度のセンサを必要とする。また、そのセンサは微動位置
決め機構として基板1に装着するので小型であらねばな
らない。もし、そのようなセンサが世の中になければ微
動位置決め装置に対する加速度フィ−ドバックの付加は
実現性を欠いた単なる数値実験の範囲に留まる。しか
し、シリコンマイクロマシニング技術によるピエゾ抵抗
タイプやセラミック系のバイモルフビ−ムを使用した加
速度センサなどは小型かつ高感度である。例えば、後者
の加速度センサの仕様は感度1000[mV/g]、分
解能0.0005[gpK]、周波数応答1〜2000
[Hz]、直径16[mm]×高さ13[mm]であ
り、微動位置決め機構に対する加速度フィ−ドバックの
実現において十分な性能を有する。
【0030】以上、ロ−パスフィルタの時定数設定、加
速度フィ−ドバック付加による入力制限問題、および加
速度センサの仕様について考察したが、いずれも本発明
の加速度フィ−ドバックの実現を妨げないことが判明し
た。
【0031】なお、上述の実施例では、3個のアクチュ
エ−タを備えて並進1自由度と回転2自由度の合計3自
由度を制御する微動位置決め機構に対する加速度フィ−
ドバックの効果を示した。しかし、本発明はこのような
3自由度の微動位置決め機構に限定されるものではな
く、例えばより自由度の多い6自由度の微動位置決め機
構に適用されても構わない。
【0032】また、上述においては、加速度センサ9
M,9R,9Lを位置センサ3M,3R,3Lと同一位
置に配置している。しかし、アクチュエ−タ駆動点と同
位置にセンサを配置した状態はいわゆるコロケ−ション
と称され制御性が良いことは周知である。従って、もち
ろん加速度センサ9M,9R,9Lをアクチュエ−タ2
M,2R,2Lの駆動点と同一位置に配置することも可
能である。有限な物理寸法を持ち、且つ非接触での位置
計測をする場合、位置センサ3M,3R,3Lをアクチ
ュエ−タ2M,2R,2Lと同一位置に配置することは
困難である。しかし、加速度センサ9M,9R,9Lに
ついては、駆動点の位置に貼り付けておけばよいので、
コロケ−ションの条件を実現することは容易である。
【0033】さらに、図1に示す3自由度の微動位置決
め機構には、図6(a)の加速度フィ−ドバックを各軸
に適用しているが、もちろん、図2に示すように図6
(b)の加速度フィ−ドバックを3自由度の微動位置決
め機構に適用することも本発明の範囲に属する。図2で
は、電流出力タイプの電力増幅器8M,8R,8Lの前
段に適切な時定数を有する1次のロ−パスフィルタ12
M,12R,12Lが挿入されている。そして、加速度
センサ9M,9R,9Lの出力は、まず加速度検出器1
0M,10R,10Lによって電気信号に変換され、次
に適切な増幅度を有する増幅器13M,13R,13L
を通ってロ−パスフィルタ12M,12R,12Lの前
段に負帰還されている。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ピ
エゾ等を使った微動位置決め機構におけるダンピング不
足を加速度フィ−ドバックによって補うことができる。
したがって、位置決め動作を安定に成し得るという効果
がある。また、加速度フィ−ドバックによって、機構が
安定化されるので、位置の閉ル−プにおいて、そのル−
プゲインを加速度フィ−ドバック無しの場合と比較して
大きくすることできる、という効果がある。すなわち、
加速度フィ−ドバック無しの場合に比較して、外乱に強
く、位置決めの早い位置決め装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る加速度フィ−ドバッ
ク付き微動位置決め装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明の他の実施例に係る加速度フィ−ドバ
ック付き微動位置決め装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】 従来例に係る3自由度の微動位置決め装置の
構成を示すブロック図である。
【図4】 図3の装置における根軌跡を示すグラフであ
る。
【図5】 図1の装置における微動位置決め機構の1軸
を表現するブロック図である。
【図6】 図5の微動位置決め機構に対する加速度フィ
−ドバックを示すブロック図である。
【図7】 図6および図5で示される制御系に対して位
置の閉ル−プ系を構成した場合を示すブロック図であ
る。
【図8】 図7に示す位置の閉ル−プ系の根軌跡を示す
グラフである。
【図9】 図1の装置における加速度フィ−ドバックの
有無によるステップ応答の差異を示すグラフである。
【図10】 図1の装置において位置のル−プゲインを
順次増加したときのステップ応答の変化を示すグラフで
ある。
【図11】 図1の装置においてロ−パスフィルタの時
定数を変化させた場合におけるz軸並進運動時の偏差信
号の変化を示すグラフである。
【図12】 図1の装置において加速度フィ−ドバック
のゲインを増加したときの電力増幅器への入力電圧変化
を示すグラフである。
【符号の説明】
1:基板、2M,2R,2L:圧電素子などのアクチュ
エ−タ、3M,3R,3L:位置センサ、4M,4R,
4L:変位増幅器、5M,5R,5L:指令電圧入力端
子、eM ,eR ,eL :偏差信号、6M,6R,6L:
前置増幅器、7M,7R,7L:プログラマブルゲイン
要素、8M,8R,8L:電力増幅器、9M,9R,9
L:加速度センサ、10M,10R,10L:加速度検
出器、11M,11R,11L:ロ−パスフィルタ、1
2M,12R,12L:ロ−パスフィルタ、13M,1
3R,13L:増幅器。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027 G05D 3/12 306 G12B 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並進1自由度と回転2自由度の位置決め
    がなされる平板状の基板と、 この位置決めのためにほぼ同心円上に配置され前記基板
    を駆動する3個のアクチュエ−タと、 前記アクチュエ−タ近傍において前記基板の変位を計測
    する3個の位置センサと、 前置増幅器、プログラマブルゲイン要素、および電流出
    力タイプの電力増幅器を備え、前記位置センサの各出力
    を外部からの指令電圧と比較して偏差信号を取得し、こ
    の偏差信号に基づき、前記前置増幅器およびプログラマ
    ブルゲイン要素を介して前記電力増幅器を励磁し、その
    出力電流により前記アクチュエ−タを駆動するフィ−ド
    バック装置とを備えた微動位置決め装置において、 前記各アクチュエ−タの近傍で前記基板の加速度を検出
    する加速度センサと、 この加速度センサの出力を電気信号に変換する加速度検
    出器と、 適切な時定数とゲインを有するロ−パスフィルタを備
    え、これを介して前記加速度検出器の出力を前記電力増
    幅器の入力側に負帰還させる加速度フィ−ドバック回路
    とを具備することを特徴とする加速度フィ−ドバック付
    き微動位置決め装置。
  2. 【請求項2】 並進1自由度と回転2自由度の位置決め
    がなされる平板状の基板と、 この位置決めのためにほぼ同心円上に配置され前記基板
    を駆動する3個のアクチュエ−タと、 前記アクチュエ−タ近傍において前記基板の変位を計測
    する3個の位置センサと、 前置増幅器、プログラマブルゲイン要素、適切な時定数
    を有するローパスフィルタ、および電流出力タイプの電
    力増幅器を備え、前記位置センサの各出力を外部からの
    指令電圧と比較して偏差信号を取得し、この偏差信号に
    基づき、前記前置増幅器、プログラマブルゲイン要素、
    およびローパスフィルタを介して前記電力増幅器を励磁
    し、その出力電流により前記アクチュエ−タを駆動する
    フィ−ドバック装置とを備えた微動位置決め装置におい
    て、 前記各アクチュエ−タの近傍で前記基板の加速度を検出
    する加速度センサと、 この加速度センサの出力を電気信号に変換する加速度検
    出器と、 適切なゲインを有する増幅器を備え、これを介して前記
    加速度検出器の出力を前記ローパスフィルタの入力側に
    負帰還させる加速度フィ−ドバック回路とを具備するこ
    とを特徴とする加速度フィ−ドバック付き微動位置決め
    装置。
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