JPH07319548A - 微動位置決め制御装置 - Google Patents
微動位置決め制御装置Info
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- JPH07319548A JPH07319548A JP13240494A JP13240494A JPH07319548A JP H07319548 A JPH07319548 A JP H07319548A JP 13240494 A JP13240494 A JP 13240494A JP 13240494 A JP13240494 A JP 13240494A JP H07319548 A JPH07319548 A JP H07319548A
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- acceleration
- output
- amplifier
- signal
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-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
- G03F7/70691—Handling of masks or workpieces
- G03F7/70716—Stages
- G03F7/70725—Stages control
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Control Of Position Or Direction (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
- Machine Tool Positioning Apparatuses (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 動作安定範囲を拡大して位置のループゲイン
を高め、もって振動などの外乱が発生する部位に微動位
置決め機構を据え付けた場合においても整定性を改善す
る。 【構成】 基板の加速度を計測する少なくとも1個の第
1の加速度センサ9の出力を電気信号に変換する第1の
加速度増幅器10と、微動位置決め機構を支持する定盤
14の加速度を計測する少なくとも1個の第2の加速度
センサ13と、第2の加速度センサの出力を電気信号に
変換する第2の加速度増幅器11と、第1の加速度増幅
器の出力と第2の加速度増幅器の出力とを比較して基板
と定盤間の相対加速度信号をした後前記相対加速度信号
に対するフィルタリングを行なうとともにゲイン調整機
能を有するローパスフィルタ12からなり、ローパスフ
ィルタの出力を電流出力型の電力増幅器の前段にフィー
ドバックする第2のフィードバック装置を設ける。
を高め、もって振動などの外乱が発生する部位に微動位
置決め機構を据え付けた場合においても整定性を改善す
る。 【構成】 基板の加速度を計測する少なくとも1個の第
1の加速度センサ9の出力を電気信号に変換する第1の
加速度増幅器10と、微動位置決め機構を支持する定盤
14の加速度を計測する少なくとも1個の第2の加速度
センサ13と、第2の加速度センサの出力を電気信号に
変換する第2の加速度増幅器11と、第1の加速度増幅
器の出力と第2の加速度増幅器の出力とを比較して基板
と定盤間の相対加速度信号をした後前記相対加速度信号
に対するフィルタリングを行なうとともにゲイン調整機
能を有するローパスフィルタ12からなり、ローパスフ
ィルタの出力を電流出力型の電力増幅器の前段にフィー
ドバックする第2のフィードバック装置を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位置決め対象基板を所
定の位置に所定の姿勢で位置決めする微動位置決め制御
装置に係り、特に位置決め対象基板とそれを含む微動位
置決め機構全体が設置される定盤との間の相対加速度を
検出してフィードバックをかけることによって、制御系
の安定範囲を拡大して整定時間を短縮せしめ、さらには
定盤に印加される外乱に対する応答を抑圧する相対加速
度フィードバック装置付き微動位置決め制御装置に関す
る。
定の位置に所定の姿勢で位置決めする微動位置決め制御
装置に係り、特に位置決め対象基板とそれを含む微動位
置決め機構全体が設置される定盤との間の相対加速度を
検出してフィードバックをかけることによって、制御系
の安定範囲を拡大して整定時間を短縮せしめ、さらには
定盤に印加される外乱に対する応答を抑圧する相対加速
度フィードバック装置付き微動位置決め制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、精密加工、組立、調整などの分野
における位置決めに対しては、サブミクロンオーダの位
置決め精度が要求されている。特に、微細パターンの露
光を目的とした超精密位置決めステージにおいては高い
駆動分解能と周波数応答の広帯域化を実現すべく、アク
チュエータとして圧電素子(ピエゾ)や電歪素子が多用
される。
における位置決めに対しては、サブミクロンオーダの位
置決め精度が要求されている。特に、微細パターンの露
光を目的とした超精密位置決めステージにおいては高い
駆動分解能と周波数応答の広帯域化を実現すべく、アク
チュエータとして圧電素子(ピエゾ)や電歪素子が多用
される。
【0003】図1は、鉛直(z軸)方向1自由度と水平
面(xy平面)内の傾き2自由度との合計3自由度を位
置決め制御する従来の微動位置決め制御装置に対し、本
発明の特徴とする相対加速度フィードバック装置を適用
した微動位置決め制御装置のブロック図を示す。以下、
図1を用いて従来の3自由度微動位置決め制御装置につ
いて説明する。同図において、1は位置決めする平板状
の基板、2M,2R,2Lは鉛直方向に変位を発生する
アクチュエータである。これらのアクチュエータは圧電
素子を駆動素子としてその変位拡大機構も含まれる。さ
らに、アクチュエータ2M,2R,2Lによる駆動位置
近傍には基板1の鉛直方向の変位を非接触で計測する位
置センサ3M,3R,3Lがある。これらをもって微動
位置決め機構と呼ぶことにする。
面(xy平面)内の傾き2自由度との合計3自由度を位
置決め制御する従来の微動位置決め制御装置に対し、本
発明の特徴とする相対加速度フィードバック装置を適用
した微動位置決め制御装置のブロック図を示す。以下、
図1を用いて従来の3自由度微動位置決め制御装置につ
いて説明する。同図において、1は位置決めする平板状
の基板、2M,2R,2Lは鉛直方向に変位を発生する
アクチュエータである。これらのアクチュエータは圧電
素子を駆動素子としてその変位拡大機構も含まれる。さ
らに、アクチュエータ2M,2R,2Lによる駆動位置
近傍には基板1の鉛直方向の変位を非接触で計測する位
置センサ3M,3R,3Lがある。これらをもって微動
位置決め機構と呼ぶことにする。
【0004】さて、位置センサ3M,3R,3Lによっ
て計測される基板1の鉛直方向の変位は、変位増幅器4
M,4R,4Lによって電気信号に変換される。その電
気信号は、指令電圧入力端子5M,5R,5Lに加えら
れる電圧と比較されて偏差信号eM ,eR ,eL とな
る。この偏差信号は所定の感度を得るために偏差増幅器
6M,6R,6Lに導かれ、制御ループの調整を行なう
ゲイン補償器7M,7R,7Lに導かれる。これらのゲ
イン補償器の出力をもって電力増幅器8M,8R,8L
を励起し、アクチュエータ2M,2R,2Lの上下動で
基板1を上下方向に並進移動させたり、あるいはz軸に
対して傾かせる駆動を行なう。これらの閉ループはフィ
ードバック装置と呼ぶことにする。上述の微動位置決め
機構とフィードバック装置を含めて微動位置決め制御装
置と呼ぶことにする。
て計測される基板1の鉛直方向の変位は、変位増幅器4
M,4R,4Lによって電気信号に変換される。その電
気信号は、指令電圧入力端子5M,5R,5Lに加えら
れる電圧と比較されて偏差信号eM ,eR ,eL とな
る。この偏差信号は所定の感度を得るために偏差増幅器
6M,6R,6Lに導かれ、制御ループの調整を行なう
ゲイン補償器7M,7R,7Lに導かれる。これらのゲ
イン補償器の出力をもって電力増幅器8M,8R,8L
を励起し、アクチュエータ2M,2R,2Lの上下動で
基板1を上下方向に並進移動させたり、あるいはz軸に
対して傾かせる駆動を行なう。これらの閉ループはフィ
ードバック装置と呼ぶことにする。上述の微動位置決め
機構とフィードバック装置を含めて微動位置決め制御装
置と呼ぶことにする。
【0005】なお、上述の説明において、電力増幅器8
M,8R,8Lは電圧入力に対して電流を出力するタイ
プのものとする。このとき、ゲイン補償器7M,7R,
7Lはゲイン調整のみを行なう補償器となる。なんとな
れば、アクチュエータ2M,2R,2Lの構成素子であ
る圧電素子は電気的にみるとコンデンサであり、電力増
幅器8M,8R,8Lとそれらが駆動する各圧電素子と
を含めた伝達関数には積分器が含まれていることになる
からである。そのため、構成される制御ループはいわゆ
る1型となり、制御理論の教えるところによればステッ
プ入力に対する定常偏差「零」が保証されるのである。
M,8R,8Lは電圧入力に対して電流を出力するタイ
プのものとする。このとき、ゲイン補償器7M,7R,
7Lはゲイン調整のみを行なう補償器となる。なんとな
れば、アクチュエータ2M,2R,2Lの構成素子であ
る圧電素子は電気的にみるとコンデンサであり、電力増
幅器8M,8R,8Lとそれらが駆動する各圧電素子と
を含めた伝達関数には積分器が含まれていることになる
からである。そのため、構成される制御ループはいわゆ
る1型となり、制御理論の教えるところによればステッ
プ入力に対する定常偏差「零」が保証されるのである。
【0006】簡単のために1自由度の力学モデルを使っ
て説明する。いま、圧電素子などをアクチュエータとし
た1軸位置決め機構を考える。駆動側の変位zdから負
荷側の変位zまでの伝達関数G(s)は
て説明する。いま、圧電素子などをアクチュエータとし
た1軸位置決め機構を考える。駆動側の変位zdから負
荷側の変位zまでの伝達関数G(s)は
【0007】
【数1】 と表現できる。ただし、mは質量、cは粘性摩擦係数、
kはばね定数を意味する。ここで図1の増幅器8M,8
R,8Lの如き電流出力型の電力増幅器8によって上記
の伝達関数を有する1軸の位置決め機構を駆動したとき
の伝達関数は
kはばね定数を意味する。ここで図1の増幅器8M,8
R,8Lの如き電流出力型の電力増幅器8によって上記
の伝達関数を有する1軸の位置決め機構を駆動したとき
の伝達関数は
【0008】
【数2】 となる。ただし、ki は積分ゲインである。したがっ
て、図1のゲイン補償器7M,7R,7Lに積分器を含
ませなくても電流出力型の電力増幅器8M,8R,8L
には既に積分器が含まれており、制御ループを閉じたと
きにはステップ入力に対する定常偏差「零」が保証され
ることになる。
て、図1のゲイン補償器7M,7R,7Lに積分器を含
ませなくても電流出力型の電力増幅器8M,8R,8L
には既に積分器が含まれており、制御ループを閉じたと
きにはステップ入力に対する定常偏差「零」が保証され
ることになる。
【0009】さらに、kloopのゲインで位置制御のルー
プを閉じたとき、目標値zoから負荷側の変位zまでの
伝達関数は
プを閉じたとき、目標値zoから負荷側の変位zまでの
伝達関数は
【0010】
【数3】 となる。一般に、位置決め機構は剛に作られるので、伝
達関数G(s)の特性は高周波域までのびているのが普
通である。つまり、式(1)で表現した1軸位置決め機
構の伝達関数G(s)は1とみなせる。このとき、式
(3)の{}内は1となるので式(4)を得る。
達関数G(s)の特性は高周波域までのびているのが普
通である。つまり、式(1)で表現した1軸位置決め機
構の伝達関数G(s)は1とみなせる。このとき、式
(3)の{}内は1となるので式(4)を得る。
【0011】
【数4】 上式の意味するところは重要である。式(4)は、目標
値zoに対する系全体の応答が1次遅れとして表現でき
ることを示す。従って、負荷側の変位zの応答にはオー
バシュートは発生せず、ゲインkloopの調整によってそ
の収束性は任意に調整可能となるのである。
値zoに対する系全体の応答が1次遅れとして表現でき
ることを示す。従って、負荷側の変位zの応答にはオー
バシュートは発生せず、ゲインkloopの調整によってそ
の収束性は任意に調整可能となるのである。
【0012】しかし、kloopの増加はやがて、1軸の微
動位置決め機構の高周波ダイナミクスを刺激するに至
り、その上限が抑えられる結果として位置決め整定性も
決められてしまう。この状況を打破してさらに位置決め
整定性を改善すべく、特願平4−321484号(「加
速度フィードバック付き微動位置決め装置」)には、位
置決めする基板1の上に加速度センサを設けて、この出
力に適切な時定数を有するフィルタを介して得られた信
号を電流出力型の電力増幅器8M,8R,8Lの前段に
負帰還する技術が開示されている。1軸の微動位置決め
機構を例にして簡単に技術内容を説明すると以下の通り
である。まず、上記フィルタをローパスフィルタとす
る。この時定数をT、ゲインをAとした加速度フィード
バックを(2)式に示す伝達関数に施したとき(5)式
の伝達関数を得る。ただし、時定数TはT=c/kと選
ばれる。
動位置決め機構の高周波ダイナミクスを刺激するに至
り、その上限が抑えられる結果として位置決め整定性も
決められてしまう。この状況を打破してさらに位置決め
整定性を改善すべく、特願平4−321484号(「加
速度フィードバック付き微動位置決め装置」)には、位
置決めする基板1の上に加速度センサを設けて、この出
力に適切な時定数を有するフィルタを介して得られた信
号を電流出力型の電力増幅器8M,8R,8Lの前段に
負帰還する技術が開示されている。1軸の微動位置決め
機構を例にして簡単に技術内容を説明すると以下の通り
である。まず、上記フィルタをローパスフィルタとす
る。この時定数をT、ゲインをAとした加速度フィード
バックを(2)式に示す伝達関数に施したとき(5)式
の伝達関数を得る。ただし、時定数TはT=c/kと選
ばれる。
【0013】
【数5】 (5)式の2次分母多項式より、加速度フィードバック
を施すと、cがc+Akkiとなることが分かる。従っ
て、(5)式の系に位置制御系を構成した加速度フィー
ドバック無しの状態に比較してループゲインの増加が図
れるのである。さて、加速度フィードバックの実現に当
たっては加速度センサを微動位置決め機構の基板1の上
に装着するが、このとき絶対加速度が検出されることに
注意する必要がある。図1を参照して、振動などの外乱
が無い静寂な動作環境に定盤14が据え付けられ、これ
を基準にして基板1を位置決めする場合においては上述
の加速度フィードバックは有効に機能することは理論的
にも実験的にも明らかとなっている。しかしながら、定
盤14が振動などの外乱が存在する部位に据え付けられ
た場合には、この不要な振動の加速度にも反応して基板
1が位置決めされることになるのである。もちろん、図
1に示す微動位置決め機構は超精密な位置決めを実現す
ることが目的なので、定盤14に対し憂慮するほど過大
な振動が入ることはない。しかし、位置決め時間の短縮
を極限まで高めていくことを考えると、定盤14を通し
て入ってくる微小な振動が基板1の位置決め性能に及ぼ
す影響も低減せねばならない、という課題があった。
を施すと、cがc+Akkiとなることが分かる。従っ
て、(5)式の系に位置制御系を構成した加速度フィー
ドバック無しの状態に比較してループゲインの増加が図
れるのである。さて、加速度フィードバックの実現に当
たっては加速度センサを微動位置決め機構の基板1の上
に装着するが、このとき絶対加速度が検出されることに
注意する必要がある。図1を参照して、振動などの外乱
が無い静寂な動作環境に定盤14が据え付けられ、これ
を基準にして基板1を位置決めする場合においては上述
の加速度フィードバックは有効に機能することは理論的
にも実験的にも明らかとなっている。しかしながら、定
盤14が振動などの外乱が存在する部位に据え付けられ
た場合には、この不要な振動の加速度にも反応して基板
1が位置決めされることになるのである。もちろん、図
1に示す微動位置決め機構は超精密な位置決めを実現す
ることが目的なので、定盤14に対し憂慮するほど過大
な振動が入ることはない。しかし、位置決め時間の短縮
を極限まで高めていくことを考えると、定盤14を通し
て入ってくる微小な振動が基板1の位置決め性能に及ぼ
す影響も低減せねばならない、という課題があった。
【0014】なお、微動位置決め機構やその制御に関連
する公知の文献としては以下のものがある。しかしなが
ら、本発明が解決しようとする上述の課題を扱ったり、
それに対する解決方法を開示したものはない。
する公知の文献としては以下のものがある。しかしなが
ら、本発明が解決しようとする上述の課題を扱ったり、
それに対する解決方法を開示したものはない。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は上述の課
題を解決するためになされたものである。すなわち、基
板上に装着した加速度センサの出力に対して適切なフィ
ルタリング処理を行なった信号をアクチュエータを駆動
する電流出力型の電力増幅器前段へフィードバックした
とき、微動位置決め機構には等価的にダンピングが付与
される。このとき、安定範囲は拡大し、位置のループゲ
インを高められる結果として整定性が改善できる。この
機能を、振動などの外乱が発生する部位に微動位置決め
機構を据え付けた場合においても有効に働かせようとす
るものである。
題を解決するためになされたものである。すなわち、基
板上に装着した加速度センサの出力に対して適切なフィ
ルタリング処理を行なった信号をアクチュエータを駆動
する電流出力型の電力増幅器前段へフィードバックした
とき、微動位置決め機構には等価的にダンピングが付与
される。このとき、安定範囲は拡大し、位置のループゲ
インを高められる結果として整定性が改善できる。この
機能を、振動などの外乱が発生する部位に微動位置決め
機構を据え付けた場合においても有効に働かせようとす
るものである。
【0017】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するため、本発明では基板と定盤間の相対加速度を
検出し、これに適切なフィルタリングを行なってから電
流出力型の電力増幅器の前段にフィードバックする。具
体的には、位置決めする平板状の基板と、前記基板を駆
動する複数のアクチュエータと、前記基板の移動距離を
計測する複数の位置センサとからなる微動位置決め機構
の位置決めに係り、前記位置センサの出力を電気信号に
変換する変位増幅器と、前記変位増幅器の出力と指令電
圧入力端子に加える電圧を比較して偏差信号を取得して
前記偏差信号を所定の感度と成す偏差増幅器と、前記偏
差増幅器の出力に対してゲイン調整を行なうゲイン補償
器と、前記ゲイン補償器の出力に応動して前記アクチュ
エータを駆動する電流出力型の電力増幅器とからなるフ
ィードバック装置を備えた微動位置決め装置であって、
前記基板上に装着した複数の加速度センサと、この出力
を電気信号に変換する加速度増幅器と、前記微動位置決
め機構を支持する定盤に装着した複数の加速度センサ
と、この出力を電気信号に変換する加速度増幅器と、前
記基板上に対する前記加速度増幅器の出力と前記定盤上
に対する前記加速度増幅器の出力とを比較して前記基板
と前記定盤間の相対加速度信号を取得した後、前記相対
加速度信号に対するフィルタリングを行なうゲイン調整
機能を有するローパスフィルタとを備え、前記ローパス
フィルタ出力を前記電流出力型の電力増幅器の前段にフ
ィードバックした相対加速度フィードバック付き微動位
置決め装置を構成している。
解決するため、本発明では基板と定盤間の相対加速度を
検出し、これに適切なフィルタリングを行なってから電
流出力型の電力増幅器の前段にフィードバックする。具
体的には、位置決めする平板状の基板と、前記基板を駆
動する複数のアクチュエータと、前記基板の移動距離を
計測する複数の位置センサとからなる微動位置決め機構
の位置決めに係り、前記位置センサの出力を電気信号に
変換する変位増幅器と、前記変位増幅器の出力と指令電
圧入力端子に加える電圧を比較して偏差信号を取得して
前記偏差信号を所定の感度と成す偏差増幅器と、前記偏
差増幅器の出力に対してゲイン調整を行なうゲイン補償
器と、前記ゲイン補償器の出力に応動して前記アクチュ
エータを駆動する電流出力型の電力増幅器とからなるフ
ィードバック装置を備えた微動位置決め装置であって、
前記基板上に装着した複数の加速度センサと、この出力
を電気信号に変換する加速度増幅器と、前記微動位置決
め機構を支持する定盤に装着した複数の加速度センサ
と、この出力を電気信号に変換する加速度増幅器と、前
記基板上に対する前記加速度増幅器の出力と前記定盤上
に対する前記加速度増幅器の出力とを比較して前記基板
と前記定盤間の相対加速度信号を取得した後、前記相対
加速度信号に対するフィルタリングを行なうゲイン調整
機能を有するローパスフィルタとを備え、前記ローパス
フィルタ出力を前記電流出力型の電力増幅器の前段にフ
ィードバックした相対加速度フィードバック付き微動位
置決め装置を構成している。
【0018】また、運動モード毎の調整を容易となすた
め、まず微動位置決め機構に対して非干渉化フィートバ
ック装置を構成し、更に相対加速度信号を検出してこれ
を運動モード抽出回路を通して適切なフィルタリング後
に非干渉化フィードバック装置内の運動モード分配回路
の前段にフィードバックした相対加速度フィードバック
付き微動位置決め装置を構成する。
め、まず微動位置決め機構に対して非干渉化フィートバ
ック装置を構成し、更に相対加速度信号を検出してこれ
を運動モード抽出回路を通して適切なフィルタリング後
に非干渉化フィードバック装置内の運動モード分配回路
の前段にフィードバックした相対加速度フィードバック
付き微動位置決め装置を構成する。
【0019】
【第1の実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を
説明する。
説明する。
【0020】図1は本発明の一実施例に係る相対加速度
フィードバック付き微動位置決め制御装置の構成を示す
ブロック図である。以下、前述した従来の微動位置決め
制御装置に対し本発明で付加した構成について説明す
る。まず9M,9R,9Lは基板1の上に設置された加
速度センサで、基板1の加速度を検出する。また、13
M,13R,13Lは定盤14の上に設置された加速度
センサで、定盤14の加速度を検出する。加速度センサ
13M,13R,13Lは加速度センサ9M,9R,9
Lの設置位置からおろした垂線が定盤14と交わる付近
に設置されるものとする。これらの加速度センサの出力
は加速度増幅器10M,10R,10Lと11M,11
R,11Lに導かれ、それぞれ電気信号に変換される。
その後、加速度増幅器10M,10R,10Lの出力と
加速度増幅器11M,11R,11Lの出力は比較さ
れ、その比較出力はそれぞれの加速度センサが設置され
た部位における基板1と定盤14との間の相対加速度信
号となる。この相対加速度信号はゲイン調整機能を有す
るローパスフィルタ12M,12R,12Lに導かれ、
そこから電流出力型の電力増幅器8M,8R,8Lの前
段に負帰還される。このような構成では、定盤14を基
準とした基板1の相対加速度信号を使ったダンピングが
付与されることになる。従って、定盤14に衝撃などの
振動が印加されても、それに過敏な反応を示すことな
く、定盤14に対して基板1の位置決めが安定に行なえ
る。
フィードバック付き微動位置決め制御装置の構成を示す
ブロック図である。以下、前述した従来の微動位置決め
制御装置に対し本発明で付加した構成について説明す
る。まず9M,9R,9Lは基板1の上に設置された加
速度センサで、基板1の加速度を検出する。また、13
M,13R,13Lは定盤14の上に設置された加速度
センサで、定盤14の加速度を検出する。加速度センサ
13M,13R,13Lは加速度センサ9M,9R,9
Lの設置位置からおろした垂線が定盤14と交わる付近
に設置されるものとする。これらの加速度センサの出力
は加速度増幅器10M,10R,10Lと11M,11
R,11Lに導かれ、それぞれ電気信号に変換される。
その後、加速度増幅器10M,10R,10Lの出力と
加速度増幅器11M,11R,11Lの出力は比較さ
れ、その比較出力はそれぞれの加速度センサが設置され
た部位における基板1と定盤14との間の相対加速度信
号となる。この相対加速度信号はゲイン調整機能を有す
るローパスフィルタ12M,12R,12Lに導かれ、
そこから電流出力型の電力増幅器8M,8R,8Lの前
段に負帰還される。このような構成では、定盤14を基
準とした基板1の相対加速度信号を使ったダンピングが
付与されることになる。従って、定盤14に衝撃などの
振動が印加されても、それに過敏な反応を示すことな
く、定盤14に対して基板1の位置決めが安定に行なえ
る。
【0021】
【第2の実施例】図2は本発明の第2の実施例に係る相
対加速度フィードバック付き微動位置決め制御装置の構
成を示す。図2において、位置センサ3M,3R,3L
によって計測される基板1の鉛直z軸方向の変位は、変
位増幅器4M,4R,4Lによって電気信号zM ,z
R ,zL に変換される。その電気信号は運動モード抽出
回路15に導かれ運動モード変位信号zg ,zθx ,z
θy となる.運動モード抽出回路15の演算は式(6)
に示される。
対加速度フィードバック付き微動位置決め制御装置の構
成を示す。図2において、位置センサ3M,3R,3L
によって計測される基板1の鉛直z軸方向の変位は、変
位増幅器4M,4R,4Lによって電気信号zM ,z
R ,zL に変換される。その電気信号は運動モード抽出
回路15に導かれ運動モード変位信号zg ,zθx ,z
θy となる.運動モード抽出回路15の演算は式(6)
に示される。
【0022】
【数6】 次に、運動モード変位信号zg,zθx,zθy は指令電
圧入力端子5M’,5R’,5L’に加えられる電圧と
比較されて運動モード偏差信号eg,eθx,eθy とな
る。この偏差信号は所定の感度を得るために偏差増幅器
6M,6R,6Lに導かれる。さらに、偏差増幅器6
M,6R,6Lの出力は制御ループの調整を運動モード
別に行なうゲイン補償器7M,7R,7Lに導かれて位
置に関する運動モード別の補償信号cg,cθx,cθy
となる。この運動モード別の補償信号は運動モード分配
回路16に導かれて各軸への駆動信号dM ,dR ,dL
となり電流出力型の電力増幅器8M,8R,8Lを励起
するようになっている。ここで、運動モード分配回路1
6の演算は式(7)によって表現される。
圧入力端子5M’,5R’,5L’に加えられる電圧と
比較されて運動モード偏差信号eg,eθx,eθy とな
る。この偏差信号は所定の感度を得るために偏差増幅器
6M,6R,6Lに導かれる。さらに、偏差増幅器6
M,6R,6Lの出力は制御ループの調整を運動モード
別に行なうゲイン補償器7M,7R,7Lに導かれて位
置に関する運動モード別の補償信号cg,cθx,cθy
となる。この運動モード別の補償信号は運動モード分配
回路16に導かれて各軸への駆動信号dM ,dR ,dL
となり電流出力型の電力増幅器8M,8R,8Lを励起
するようになっている。ここで、運動モード分配回路1
6の演算は式(7)によって表現される。
【0023】
【数7】 上述のように、従来のフィードバック装置の中に運動モ
ード抽出回路15と運動モード分配回路16を新たに挿
入したものを非干渉化フィードバック装置と称する。こ
のような構成は、本発明者により先に案出され本出願人
によって既に平成6年5月24日付「微動位置決め制御
装置」として出願されている。
ード抽出回路15と運動モード分配回路16を新たに挿
入したものを非干渉化フィードバック装置と称する。こ
のような構成は、本発明者により先に案出され本出願人
によって既に平成6年5月24日付「微動位置決め制御
装置」として出願されている。
【0024】図2に示す本発明の第2の実施例では、相
対加速度信号に対する運動モード抽出回路17を新たに
付加している。すなわち、基板1の上の3箇所の加速度
センサ9M,9R,9Lの出力を電気信号に変換する加
速度増幅器10M,10R,10Lの出力と、定盤14
の上に設けた加速度センサ13M,13R,13Lの出
力を電気信号に変換する加速度増幅器11M,11R,
11Lの出力との差を求めて基板1と定盤14との相対
加速度信号aM,aR,aLを取得し、この電気信号を加
速度信号に対する運動モード抽出回路17に導いて運動
モード加速度信号ag,aθx,aθyと成している。さ
らに、運動モード加速度信号ag,aθx,aθyはフィ
ルタ回路18M,18R,18Lと、運動モード毎に最
適なフィードバック量を与えるためのゲイン回路19
M,19R,19Lを通って位置信号に関する運動モー
ド分配回路16の前段に負帰還されている。このように
すれば、位置に関して運動モードに基づく非干渉化に加
えて、基板1と定盤14の相対加速度信号に関しても運
動モードに基づくフィードバックが施せる。
対加速度信号に対する運動モード抽出回路17を新たに
付加している。すなわち、基板1の上の3箇所の加速度
センサ9M,9R,9Lの出力を電気信号に変換する加
速度増幅器10M,10R,10Lの出力と、定盤14
の上に設けた加速度センサ13M,13R,13Lの出
力を電気信号に変換する加速度増幅器11M,11R,
11Lの出力との差を求めて基板1と定盤14との相対
加速度信号aM,aR,aLを取得し、この電気信号を加
速度信号に対する運動モード抽出回路17に導いて運動
モード加速度信号ag,aθx,aθyと成している。さ
らに、運動モード加速度信号ag,aθx,aθyはフィ
ルタ回路18M,18R,18Lと、運動モード毎に最
適なフィードバック量を与えるためのゲイン回路19
M,19R,19Lを通って位置信号に関する運動モー
ド分配回路16の前段に負帰還されている。このように
すれば、位置に関して運動モードに基づく非干渉化に加
えて、基板1と定盤14の相対加速度信号に関しても運
動モードに基づくフィードバックが施せる。
【0025】
【第3の実施例】図3は本発明の第3の実施例である相
対加速度フィードバック付き微動位置決め制御装置の構
成を示すブロック図である。上述した第2の実施例の微
動位置決め装置では、図2より明らかなように、基板1
の定盤14を基準とした相対加速度を求めるために、基
板1に設置した加速度センサ9M,9R,9Lの位置か
らおろした鉛直軸が定盤14と交わる付近に加速度セン
サ13M,13R,13Lを設置している。したがっ
て、高価な加速度センサを多数使用することになって甚
だ不経済である。加速度センサ9M,9R,9Lについ
ては3自由度の運動モードを有する基板1の加速度を検
出する目的なので、その数を減じることはできない。し
かし、加速度センサ13M,13R,13Lについて
は、定盤14が剛であることを前提にして加速度センサ
を1個にまでに減じることが可能である。加速度センサ
20は定盤14全体の代表的な加速度信号を検出するた
めの目的を有し、その出力は加速度増幅器21に導かれ
ている。この出力信号は、加速度増幅器10M,10
R,10Lの出力と比較されて、相対加速度信号を取得
する構成となっている。
対加速度フィードバック付き微動位置決め制御装置の構
成を示すブロック図である。上述した第2の実施例の微
動位置決め装置では、図2より明らかなように、基板1
の定盤14を基準とした相対加速度を求めるために、基
板1に設置した加速度センサ9M,9R,9Lの位置か
らおろした鉛直軸が定盤14と交わる付近に加速度セン
サ13M,13R,13Lを設置している。したがっ
て、高価な加速度センサを多数使用することになって甚
だ不経済である。加速度センサ9M,9R,9Lについ
ては3自由度の運動モードを有する基板1の加速度を検
出する目的なので、その数を減じることはできない。し
かし、加速度センサ13M,13R,13Lについて
は、定盤14が剛であることを前提にして加速度センサ
を1個にまでに減じることが可能である。加速度センサ
20は定盤14全体の代表的な加速度信号を検出するた
めの目的を有し、その出力は加速度増幅器21に導かれ
ている。この出力信号は、加速度増幅器10M,10
R,10Lの出力と比較されて、相対加速度信号を取得
する構成となっている。
【0026】なお、ここでは運動モード抽出回路15と
運動モード分配回路16の具体的な演算内容を上述の式
(6)と式(7)のように定めた。この理由は明らかで
ある。図4にアクチュエータ2M,2R,2Lと位置セ
ンサ3M,3R,3Lの配置を示す座標系を示すが、座
標の原点に対して並進運動と面内の回転運動を定義する
と式(6)と式(7)が導出される。もちろん、図4に
示す座標原点からずれた場所を中心に並進運動と回転運
動を定義して非干渉化フィードバック装置を構成するこ
とも可能である。この場合、式(6)と式(7)の演算
の数値は異なるのは当然であるが、図2と図3の構成そ
のものは不変である。
運動モード分配回路16の具体的な演算内容を上述の式
(6)と式(7)のように定めた。この理由は明らかで
ある。図4にアクチュエータ2M,2R,2Lと位置セ
ンサ3M,3R,3Lの配置を示す座標系を示すが、座
標の原点に対して並進運動と面内の回転運動を定義する
と式(6)と式(7)が導出される。もちろん、図4に
示す座標原点からずれた場所を中心に並進運動と回転運
動を定義して非干渉化フィードバック装置を構成するこ
とも可能である。この場合、式(6)と式(7)の演算
の数値は異なるのは当然であるが、図2と図3の構成そ
のものは不変である。
【0027】さて、本発明による相対加速度フィードバ
ック付き微動位置決め装置の効果を実験結果によって示
す。ここでは、図3に示す微動位置決め制御装置の構成
を使うことにする。まず、加速度センサ20を定盤14
全体の振動を代表する部位に装着し、指令電圧入力端子
5M’にのみ電圧を印加して基板1を鉛直z軸方向に並
進させた。この状態でサーボロックしておき、定盤14
に衝撃を加えたときの並進偏差信号egを観察した。比
較のために、加速度増幅器21の出力を遮断した場合、
すなわち基板1の上に装着した加速度センサ9M,9
R,9Lの出力をそのままフィードバックしたときの並
進偏差信号egも観察した。図5(a)は定盤14の加
速度信号を使用しない場合の応答である。衝撃の印加に
対する大きな振幅の応答はすぐに抑圧されているが、持
続振動が残留している。これに対して、定盤14の加速
度信号を利用した図5(b)では、持続振動が残留する
ことなく偏差信号が零に収束する。したがって、相対加
速度フィードバック付き微動位置決め装置では振動など
の外乱抑圧能力が高いことがわかる。ただし、図5の
(a)と(b)では、衝撃力が同一ではないことを付記
しておく。したがって、衝撃印加直後の応答振幅は当然
異なり絶対的な比較を行うべきではない。しかし、少な
くとも並進偏差信号egが零に漸近するところは有意な
差異があると結論してよい。
ック付き微動位置決め装置の効果を実験結果によって示
す。ここでは、図3に示す微動位置決め制御装置の構成
を使うことにする。まず、加速度センサ20を定盤14
全体の振動を代表する部位に装着し、指令電圧入力端子
5M’にのみ電圧を印加して基板1を鉛直z軸方向に並
進させた。この状態でサーボロックしておき、定盤14
に衝撃を加えたときの並進偏差信号egを観察した。比
較のために、加速度増幅器21の出力を遮断した場合、
すなわち基板1の上に装着した加速度センサ9M,9
R,9Lの出力をそのままフィードバックしたときの並
進偏差信号egも観察した。図5(a)は定盤14の加
速度信号を使用しない場合の応答である。衝撃の印加に
対する大きな振幅の応答はすぐに抑圧されているが、持
続振動が残留している。これに対して、定盤14の加速
度信号を利用した図5(b)では、持続振動が残留する
ことなく偏差信号が零に収束する。したがって、相対加
速度フィードバック付き微動位置決め装置では振動など
の外乱抑圧能力が高いことがわかる。ただし、図5の
(a)と(b)では、衝撃力が同一ではないことを付記
しておく。したがって、衝撃印加直後の応答振幅は当然
異なり絶対的な比較を行うべきではない。しかし、少な
くとも並進偏差信号egが零に漸近するところは有意な
差異があると結論してよい。
【0028】なお、上述の実施例では鉛直(z軸)方向
1自由度と水平面(xy平面)内の傾き2自由度という
合計3軸の微動位置決め機構に本発明を適用した例につ
いて説明したが、もちろん本発明はこのような軸数に限
定されるものではなく、4軸以上の多軸の微動位置決め
機構に対しても適用可能である。また、図1の実施例で
はアナログ演算回路で制御系を構成しているが、この内
の一部または全部を電子計算機のようなディジタル演算
装置で置き換えてもよい。
1自由度と水平面(xy平面)内の傾き2自由度という
合計3軸の微動位置決め機構に本発明を適用した例につ
いて説明したが、もちろん本発明はこのような軸数に限
定されるものではなく、4軸以上の多軸の微動位置決め
機構に対しても適用可能である。また、図1の実施例で
はアナログ演算回路で制御系を構成しているが、この内
の一部または全部を電子計算機のようなディジタル演算
装置で置き換えてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、位置決めする基板と定
盤との間の相対加速度を検出し、その出力に対して適切
なフィルタリングを施し、信号が圧電素子を駆動する電
流出力型の電力増幅器の前段へフィードバックされ、さ
らに位置のフィードバックループが組まれる。つまり、
定盤に振動などの外乱が印加されても、この振動の加速
度成分はキャンセルされた形で電流出力型の電力増幅器
の前段へフィードバックされることになる。したがっ
て、振動などの外乱が及ぼす基板の位置決めへの影響を
抑圧して高精度かつ高速の位置決め性能を取得すること
ができる。さらには、振動などの外乱の影響を排除した
上で加速度信号がフィードバックされているので、位置
の制御系と成したときには、安定範囲が拡大する結果と
して、ループゲインの増加を図ることができ、結果とし
て位置決め時間を短縮できる効果がある。すなわち、ス
ループットが上がり生産性を向上させることができる。
盤との間の相対加速度を検出し、その出力に対して適切
なフィルタリングを施し、信号が圧電素子を駆動する電
流出力型の電力増幅器の前段へフィードバックされ、さ
らに位置のフィードバックループが組まれる。つまり、
定盤に振動などの外乱が印加されても、この振動の加速
度成分はキャンセルされた形で電流出力型の電力増幅器
の前段へフィードバックされることになる。したがっ
て、振動などの外乱が及ぼす基板の位置決めへの影響を
抑圧して高精度かつ高速の位置決め性能を取得すること
ができる。さらには、振動などの外乱の影響を排除した
上で加速度信号がフィードバックされているので、位置
の制御系と成したときには、安定範囲が拡大する結果と
して、ループゲインの増加を図ることができ、結果とし
て位置決め時間を短縮できる効果がある。すなわち、ス
ループットが上がり生産性を向上させることができる。
【図1】 本発明の相対加速度フィードバック付き微動
位置決め制御装置の一実施例を示すブロック図である。
位置決め制御装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第2の実施例に係る相対加速度フィ
ードバック付き微動位置決め制御装置のブロック図であ
る。
ードバック付き微動位置決め制御装置のブロック図であ
る。
【図3】 本発明の第3の実施例に係る相対加速度フィ
ードバック付き微動位置決め制御装置のブロック図であ
る。
ードバック付き微動位置決め制御装置のブロック図であ
る。
【図4】 図1〜3の装置におけるアクチュエータ、位
置センサおよび加速度センサの配置を示す座標系であ
る。
置センサおよび加速度センサの配置を示す座標系であ
る。
【図5】 図3の装置における相対加速度フィードバッ
クの効果を示す外乱応答波形図である。
クの効果を示す外乱応答波形図である。
1:基板、2M,2R,2L:圧電素子などのアクチュ
エータ、3M,3R,3L:位置センサ、4M,4R,
4L:変位増幅器、5M,5R,5L:指令電圧入力端
子、5M’,5R’,5L’:指令電圧入力端子、6
M,6R,6L:偏差増幅器、7M,7R,7L:ゲイ
ン補償器、8M,8R,8L,8:電流出力型の電力増
幅器、9M,9R,9L:加速度センサ、10M,10
R,10L:加速度増幅器、11M,11R,11L:
加速度増幅器、12M,12R,12L:ゲイン調整機
能を有するローパスフィルタ、13M,13R,13
L:加速度センサ、14:定盤、15:位置信号に対す
る運動モード抽出回路、16:運動モード分配回路、1
7:加速度に対する運動モード抽出回路、18M,18
R,18L:フィルタ回路、19M,19R,19L:
ゲイン回路、20:加速度センサ、21:加速度増幅
器、eM,eR,eL:位置偏差信号、eg,eθx,e
θy:運動モード偏差信号、zM,zR,zL:変位増幅器
4M,4R,4Lの出力、zg,zθx,zθy:運動モ
ード変位信号。
エータ、3M,3R,3L:位置センサ、4M,4R,
4L:変位増幅器、5M,5R,5L:指令電圧入力端
子、5M’,5R’,5L’:指令電圧入力端子、6
M,6R,6L:偏差増幅器、7M,7R,7L:ゲイ
ン補償器、8M,8R,8L,8:電流出力型の電力増
幅器、9M,9R,9L:加速度センサ、10M,10
R,10L:加速度増幅器、11M,11R,11L:
加速度増幅器、12M,12R,12L:ゲイン調整機
能を有するローパスフィルタ、13M,13R,13
L:加速度センサ、14:定盤、15:位置信号に対す
る運動モード抽出回路、16:運動モード分配回路、1
7:加速度に対する運動モード抽出回路、18M,18
R,18L:フィルタ回路、19M,19R,19L:
ゲイン回路、20:加速度センサ、21:加速度増幅
器、eM,eR,eL:位置偏差信号、eg,eθx,e
θy:運動モード偏差信号、zM,zR,zL:変位増幅器
4M,4R,4Lの出力、zg,zθx,zθy:運動モ
ード変位信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 21/68 F K
Claims (2)
- 【請求項1】 位置決め対象基板を駆動する複数個のア
クチュエータと、前記基板の移動距離を計測する複数個
の位置センサとを備えた微動位置決め機構、および前記
位置センサの出力を電気信号に変換する変位増幅器と、
前記変位増幅器の出力を指令電圧入力端子に印加される
指令電圧を比較して偏差信号を取得し各偏差信号を所定
の感度となす偏差増幅器と、前記偏差増幅器の出力に対
してゲイン調整を行なうゲイン補償器と、前記ゲイン補
償器の出力に応動して前記アクチュエータを駆動する電
流出力型の電力増幅器とを備えた第1のフィードバック
装置を具備する微動位置決め制御装置において、 前記基板の加速度を計測する少なくとも1個の第1の加
速度センサと、第1の加速度センサの出力を電気信号に
変換する第1の加速度増幅器と、前記微動位置決め機構
を支持する定盤の加速度を計測する少なくとも1個の第
2の加速度センサと、第2の加速度センサの出力を電気
信号に変換する第2の加速度増幅器と、第1の加速度増
幅器の出力と第2の加速度増幅器の出力とを比較して前
記基板と前記定盤間の相対加速度信号をした後前記相対
加速度信号に対するフィルタリングを行なうとともにゲ
イン調整機能を有するローパスフィルタとを備え、前記
ローパスフィルタの出力を前記電流出力型の電力増幅器
の前段にフィードバックする第2のフィードバック装置
を設けたことを特徴とする微動位置決め制御装置。 - 【請求項2】 位置決め対象基板を駆動する複数個のア
クチュエータと、前記基板の移動距離を計測する複数個
の位置センサとを備えた微動位置決め機構、および前記
各位置センサの出力を電気信号に変換する変位増幅器
と、前記変位増幅器の出力信号を入力とする演算によっ
て前記対象物に関する複数個の運動モードの運動モード
別変位信号を抽出する運動モード抽出回路と、前記運動
モード別変位信号をそれぞれの変位信号に対応する指令
電圧と比較して運動モード別偏差信号を取得し各偏差信
号を所定の感度となす偏差増幅器と、前記偏差増幅器の
各出力に対してゲイン調整を行なうゲイン補償器と、前
記ゲイン補償器の出力信号を入力とする演算によって前
記各アクチュエータに対する駆動信号を生成する運動モ
ード分配回路と、前記駆動信号に応動して前記アクチュ
エータを駆動する電流出力型の電力増幅器とを備えた非
干渉化フィードバック装置である第1のフィードバック
装置を具備する微動位置決め制御装置において、 前記基板の加速度を計測する少なくとも1個の第1の加
速度センサと、第1の加速度センサの出力を電気信号に
変換する第1の加速度増幅器と、前記微動位置決め機構
を支持する定盤の加速度を計測する少なくとも1個の第
2の加速度センサと、第2の加速度センサの出力を電気
信号に変換する第2の加速度増幅器と、第1の加速度増
幅器の出力と第2の加速度増幅器の出力とを比較して前
記基板と前記定盤間の相対加速度信号をした後前記相対
加速度信号に対するフィルタリングを行なうとともにゲ
イン調整機能を有するローパスフィルタとを備え、前記
ローパスフィルタの出力を前記電流出力型の電力増幅器
の前段にフィードバックする第2のフィードバック装置
を設けたことを特徴とする微動位置決め制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13240494A JPH07319548A (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 微動位置決め制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13240494A JPH07319548A (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 微動位置決め制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07319548A true JPH07319548A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=15080607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13240494A Pending JPH07319548A (ja) | 1994-05-24 | 1994-05-24 | 微動位置決め制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07319548A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100473230B1 (ko) * | 1996-04-05 | 2005-07-01 | 가부시키가이샤 니콘 | 제진장치및노광장치 |
US7098990B2 (en) | 2003-09-22 | 2006-08-29 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus, device manufacturing method, and device manufactured thereby |
WO2012014371A1 (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-02 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | ステージ装置 |
-
1994
- 1994-05-24 JP JP13240494A patent/JPH07319548A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100473230B1 (ko) * | 1996-04-05 | 2005-07-01 | 가부시키가이샤 니콘 | 제진장치및노광장치 |
US7098990B2 (en) | 2003-09-22 | 2006-08-29 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus, device manufacturing method, and device manufactured thereby |
WO2012014371A1 (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-02 | 株式会社 日立ハイテクノロジーズ | ステージ装置 |
JP2012028281A (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-09 | Hitachi High-Technologies Corp | ステージ装置 |
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