JP2821835B2 - 微動位置決め装置 - Google Patents

微動位置決め装置

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JP2821835B2 JP4240088A JP24008892A JP2821835B2 JP 2821835 B2 JP2821835 B2 JP 2821835B2 JP 4240088 A JP4240088 A JP 4240088A JP 24008892 A JP24008892 A JP 24008892A JP 2821835 B2 JP2821835 B2 JP 2821835B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電素子(ピエゾ)ある
いは電歪素子をアクチュエータとしたサブミクロンオー
ダの位置決め装置に係り、多自由度の干渉を静的にも動
的にも完全に除去した微動位置決め装置を提供せんとす
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、精密加工、組立、調整などにおけ
る微小位置決めに対しては、サブミクロンオーダの位置
決め精度が要求されている。特に、微細パターンの露光
を目的とした超精密位置決めステージにおいては高い駆
動分解能と周波数応答の広帯域化を実現するために、ア
クチュエータとして圧電素子(ピエゾ)や電歪素子が多
用される。一例として、鉛直方向1自由度と水平面内の
傾きの2自由度を位置決め制御する微動位置決め装置を
図1に示す。なお、同図は従来の技術の範囲で実現した
微動位置決め装置を説明する図であると共に本発明に係
る微動位置決め制御装置の一実施例を示すものともなっ
ている。
【0003】同図において、1は位置決めする平板状の
基板、2M,2R,2Lは鉛直方向に変位を発生するア
クチュエータであり、例えば圧電素子を駆動素子とする
変位拡大機構も含まれるものとする。さらに、印加電圧
によって変位を発生する圧電素子とともに、その駆動位
置近傍には基板1のz方向変位を計測する位置センサ3
M,3R,3Lがあり、これらをもって微動位置決め機
構と呼ばれる。ここで、各アクチュエータに対応した位
置センサはこれとほぼ同一位置に設置されているものと
する。
【0004】さて、位置センサ3M,3R,3Lによっ
て計測される基板1の変位は、変位増幅器4M,4R,
4Lによって電気信号に変換される。その電気信号は、
指令電圧入力端子5M,5R,5Lに加わる電圧と比較
されて偏差信号eM ,eR ,eL となる。この偏差信号
は所定の感度を得るために前置増幅器6M,6R,6L
に導かれ、制御ループの安定化と、指令電圧に対する偏
差信号零への仕様を満たすための補償器7M,7R,7
Lに導かれる。この補償器の出力をもって電力増幅器8
M,8R,8Lを励磁し、アクチュエータ2M,2R,
2Lの上下動で基板1を上下方向に並進移動させたり、
あるいはz軸に対して傾かせる駆動を行なう。これらの
閉ループはフィードバック装置と呼ぶことにする。
【0005】なお、上述の説明において、電力増幅器8
M,8R,8Lが電圧入力に対して電圧を出力するタイ
プの場合、補償器7M,7R,7Lは一般的に積分器を
含むもの、例えばPI補償器となる。ここで、Pは比
例、Iは積分動作を意味する。また、電力増幅器8M,
8R,8Lが電圧入力に対して電流を出力するタイプの
場合、補償器7M,7R,7Lの機能は単純にP動作と
すればよい。なぜならば、アクチュエータ2M,2R,
2Lの構成素子である圧電素子は、電気的にコンデンサ
であり、電力増幅器8M,8R,8Lとそれらが駆動す
る各圧電素子を含めた伝達関数には積分動作が含まれる
ので、いわゆる制御ループは1型となり制御理論によれ
ば定常偏差零が自動的に保証されるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】微動位置決め装置の性
能は位置決め時間と位置精度で規定されるが、これらの
仕様は年々きびしくなっている。しかしながら、基板1
が与えられたとき、アクチュエータ2M,2R,2Lと
位置センサ3M,3R,3Lを適当に配置し、その機構
に対して各々独立のフィードバック装置を組み込んだと
きの特性向上は、各駆動軸間の相互作用という干渉に原
因して自ずと限界があった。故に、位置決め時間の短縮
や位置決めの高精度化をさらに向上させるためには、干
渉を除去するような工夫が必要であった。例えば、図1
に示すような微動位置決め機構に対する精密位置決めに
おいて、アクチュエータと位置センサの空間配置に原因
した干渉を除去して注目する指定軸のみを応答させる制
御装置が開発されている。この技術内容は、文献『富田
ほか:パラレルリンク式微動ステージの6自由度位置決
め制御(精密工学会誌58/4/1992,pp.68
4−690)』に詳しく開示されている。簡単に言う
と、アクチュエータ駆動による変位から位置決め点姿勢
までの変換行列と、その姿勢から位置センサの出力まで
の変換行列とを推定しておき、各々の逆行列演算を電力
増幅器の前段と位置センサの後段に挿入して閉ループ制
御系を構成するものである。ここでは、これを非干渉化
制御と呼び、このような逆行列演算を挿入しない従来か
らの制御を独立制御と呼ぶことにしよう。
【0007】さて、非干渉化制御によれば機構の静的干
渉が解放されて非干渉化が達成されるという効果を持
つ。非干渉化制御がもたらす効果の証明として同文献で
は位置決め特性を示している。例えば、回転運動を指令
したときその他の運動モードの励起が極端に抑えられ
た、という実験結果がある。
【0008】しかしながら、図1に示す微動位置決め機
構へ同文献の方法を適用した結果、性能向上が常に期待
できるものではないことが判明した。図2は、指令電圧
入力端子5Lのみに電圧を印加したときの偏差信号e
M ,eR ,eL の振る舞いである。従来の独立制御の場
合には、指令電圧を与えたL以外の軸MとRにも偏差信
号が出現する。しかし、非干渉化制御を施した場合に
は、指令電圧印加軸L以外の偏差信号eM ,eR は出現
していない。したがって、非干渉化制御は意図通りの動
作を示しているように思われた。すなわち、指定した軸
以外の応答がそれに漏れ込まないので、位置決め時間の
短縮と位置決め精度の向上が期待できそうであった。し
かし、基板1に指令するあらゆる運動姿勢に対しても独
立制御に対する非干渉化制御の優位性が保たれるのであ
ろうか、という疑念が生じた。
【0009】そこで、指令電圧印加のパターンを変更し
て独立制御と非干渉化制御の性能比較を行った。図3は
指令電圧入力端子5M,5R,5Lに各々+5[μ
m],+5[μm],−5[μm]相当の指令電圧をス
テップ状に加えた場合の偏差信号eM ,eR ,eL の振
る舞いである。この場合には、非干渉化制御の方がむし
ろ応答は劣化しており、特に偏差信号eR は振動的であ
る。つまり、非干渉化制御の位置決め性能が常に従来の
独立制御のそれに比較して優位とは限らないのである。
この現象は、同文献の非干渉化手法が純静的なものであ
り、動的な非干渉化まで行うものでないことに原因して
いる。さらに、制御理論の教えるところによれば、非干
渉化という座標変換によって安定性に関連する系全体の
固有値は不変である。一方、制御性の難易は零点配置に
関わることは周知であり、非干渉化という座標変換によ
って零点配置が変化しこれがステップ状の指令電圧に対
する応答性に影響を与えることが同文献では十分に配慮
されていないことも原因の1つである。したがって、こ
の零点配置に対する考慮なしに単純な静的非干渉化を施
してもさしたる位置決め性能の向上は期待できないし、
むしろ応答性の劣化を招来することもあると結論され
た。ここで、課題を整理すると次のようになる。
【0010】3つのアクチュエータに対して3つの位置
センサを備えた位置決め機構に対して、各々独立の位置
制御ループから成るフィードバック装置を組み込んだ微
動位置決め装置は既知であり、従来はそれらのアクチュ
エータと位置センサとが位置決め機構の特性を考慮する
ことなく適当に空間配置されていた。したがって、位置
決め時間の短縮と高精度化を達成することにおいて限界
があった。この限界を緩和するため、アクチュエータと
位置センサの空間配置に基づく変換行列の逆行列演算を
フィードバック装置に挿入して、静的な非干渉化を行う
という手段が提案されている。しかし、逆行列演算の挿
入は制御装置の構成を複雑にするのでコスト高になる、
という欠点があった。また、挿入する逆行列演算のパラ
メータは何等かの同定手段を用いて推定せねばならず、
したがって制御装置の性能を満足させるための調整作業
は煩雑になる、と云う欠点もあった。最大の欠点はその
手法が常に位置決め性能の向上をもたらすわけではな
く、却って応答の劣化を招くことが多いと云うことであ
る。
【0011】本発明の目的は、このような従来技術の問
題点に鑑み、微動位置決め装置において、簡便な構成に
より、より完全な非干渉化制御を達成し、位置決め性能
の向上を図ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の欠点を
解決し上述の目的を達成するためになされたものであ
り、アクチュエータの空間配置と位置センサのそれに基
づく変換行列の逆行列演算を閉ループ内に挿入するとい
う煩雑な非干渉化制御手法は採用しない。代わりに、微
動位置決め機構そのものを静的にも動的にも非干渉化し
た微動位置決め制御装置を提供せんとするものである。
すなわち、微動位置決め機構そのものを静的・動的干渉
をすべて含めて非干渉化し、その機構に対して各位置セ
ンサの出力情報に基づいてアクチュエータを駆動するフ
ィードバック装置が組み込まれた微動位置決め装置とす
る。
【0013】図1を参照してより具体的に説明すれば、
微動位置決め機構の基板1の質量をm、慣性主軸中心を
原点として設定した(x,y)座標においてx軸とy軸
回りの慣性モーメントを各々Jx ,Jy とおく。アクチ
ュエータ2M,2R,2Lは、原点を中心とする半径l
d の同心円上に配置される。また、3個のアクチュエー
タの内、2Mは(x,y)座標の(0,ld )に配置す
るとき、残る2つのアクチュエータ2R,2Lは(x,
y)座標の4及び3象限に各々配置するのがバランス的
に最適である。この配置角度をx軸に対してそれぞれθ
d とおく。このとき次の数3及び数4式を満足するよう
な微動位置決め機構となすのである。
【0014】
【数3】
【0015】
【数4】 次に、上式に基づく微動位置決め機構に対して、3個の
位置センサ3M,3R,3Lの出力を指令電圧と比較し
て偏差信号eM ,eR ,eL を得、前置増幅器6M,6
R,6Lと補償器7M,7R,7Lを介して電力増幅器
8M,8R,8Lを励磁してアクチュエータ2M,2
R,2Lを駆動するというフィードバック装置を組み込
んで微動位置決め装置と成す。
【0016】
【作用】数3と4式が力学的に意味することは、アクチ
ュエータによる各駆動点が互いに基板1の『打撃の中
心』となっていることであり、これにより、微動位置決
め機構そのものが静的・動的干渉をすべて含めて非干渉
化するように構成される。その機構に対して、各センサ
の位置情報に基づいて各アクチュエータを駆動する閉ル
ープが構成される。したがって、制御ループは単純な単
一ループが3つ構成されることになる。また、微動位置
決め機構そのものが非干渉化できているので制御系のル
ープゲインを上げて性能向上を図ることが容易になされ
る。数3式と数4式の関係を満足しない従来の微動位置
決め機構に対して3つの単一ループを構成した場合にお
いては、他軸からの干渉成分に原因してループゲインを
上げることには限界があり、したがって位置決め性能も
制御されてしまうのである。更に、従来の非干渉化制御
では、制御ループ内に逆行列演算が挿入されるので、そ
のパラメータ決定と共に調整作業が煩雑であった。それ
に加えて、それらの逆行列演算を施さない場合に比較し
て位置決め性能が格段に向上するという保証はないので
ある。
【0017】このように、本発明の微動位置決め装置に
おいては、完全非干渉化制御が実現され、パラメータ同
定や調整作業が不要となるので、生産性の向上が図ら
れ、装置のコストも低く抑えられる。
【0018】
【実施例】図1は、本発明に係る微動位置決め装置の一
実施例を示すブロック図である。「従来の技術」の項で
もこの図面を使って説明を行ったが、従来技術の範囲で
は微動位置決め機構を構成するアクチュエータや位置セ
ンサが適切に空間配置されていないものであった。しか
し、ここでは、これらの配置を前記数3式と数4式に示
すように最適化する。
【0019】これらの式の導出過程を示す。まず、基板
1を上面から図示した座標を図4に示す。同図におい
て、黒丸印2M,2R,2Lはアクチュエータであり、
図中に記入した座標に配置される。また、座標中心と慣
性中心は一致しているものとし、図示のように(x,
y,z)座標を定める。このとき、運動方程式は次の数
5式のようになる。
【0020】
【数5】 ただし、使用した記号の意味は以下のとおりである。 X=[z,θx ,θyT :慣性主軸の変位ベクトル z[m]:基板1の慣性主軸のz軸変位 θx [rad]:基板1のx軸回りの回転角度 θy [rad]:基板1のy軸回りの回転角度 M=diag(m,Jx ,Jy ):慣性行列 m[kg]:基板1の質量 Jx [Kgm2 ]:基板1のx軸回りの慣性モーメント Jy [Kgm2 ]:基板1のy軸回りの慣性モーメント [ZdM,ZdR,ZdLT [m]:アクチュエータのz軸
方向駆動変位 K[N/m]:2M,2R,2Lのバネ定数 d[Nsec/m]:2M,2R,2Lの粘性摩擦係数 A=diag(aM ,aR ,aL )[m/V]:電圧変
位変換係数 U=[uM ,uR ,uLT [V]:圧電素子への印加
電圧ベクトル θd [rad]:アクチュエータの配置角度 ld [m]:半径 上付添字T:転置行列 ( ):時間微分 s:ラプラス演算子 Jxd:アクチュエータ駆動変位[ZdM,ZdR,ZdLT
から変位Xまでの数6式で示される変換行列
【0021】
【数6】 D:数7式で示される減衰係数行列
【0022】
【数7】 K:数8式で示される剛性係数行列
【0023】
【数8】 さて、以上の準備のもとに印加電圧ベクトルUから変位
ベクトルXまでの関係は数9式となる。
【0024】
【数9】 上式でUからXまでの関係を表す部分が微動位置決め機
構の伝達関数行列G(s)となる。ここで各要素を数1
0の記号のようにおく。
【0025】
【数10】 このとき、G31(s),G12(s),及びG32(s)そ
れぞれの零点を与える多項式は数11〜13式のように
なる。
【0026】
【数11】
【0027】
【数12】
【0028】
【数13】 したがって、上記数11〜13の多項式においてsの係
数をすべて零にできる条件は容易に求められて数14及
び15式となる。
【0029】
【数14】
【0030】
【数15】 すなわち、数14及び15式を満たすようにしたとき数
10式に示す非対角項の伝達関数はすべてゼロとなり、
対角成分G11(s),G22(s),G33(s)だけが非
ゼロとして残る。これは、微動位置決め機構を静的・動
的に非干渉化したことになる。ここでは、完全非干渉化
された微動位置決め機構に対してフィードバック装置が
組み込まれた微動位置決め装置の制御方式を完全非干渉
化制御と呼ぶことにする。
【0031】なお、数14及び15式はG31(s),G
12(s),及びG32(s)の零点を与える多項式におい
てsの係数を同時にゼロと成す条件であったが、この条
件は同時にG13(s),G21(s),G23(s)の各零
点を与える多項式のsの係数をゼロとする条件ともなっ
ている。したがって、数14及び15式によって数10
式の非対角項はすべてゼロとなるのである。
【0032】また、基板1の質量m、x軸回りの慣性モ
ーメントJx 、y軸回りの慣性モーメントJy は変更で
きない、つまり所与のものとして数14式をld につい
て解いたものが数3式であり、数15式をθd に関して
解いたものが数4式となっている。つまり、m,Jx
y に過度な設計変更を要請することは、現実的ではな
いのでld ,θd について解を求めたのである。勿論、
d とθd を固定して数14と15式を満たすm,J
x ,Jy の組み合わせを探索しても構わない。要する
に、数14と15式を満足するように微動位置決め機構
を設計すれば、指定した駆動軸以外からの干渉成分はな
くなる。
【0033】次に、完全非干渉化制御を実現した微動位
置決め装置のステップ応答を、完全非干渉化が考慮され
ていない微動位置決め機構に対して独立制御だけが施さ
れた微動位置決め装置のそれと比較して本発明の有効性
を示す。図5は、指令電圧入力端子5Lのみに+5[μ
m]相当の指令電圧を印加したときの偏差信号eM ,e
R ,eL の応答波形である。本発明の完全非干渉化制御
によれば、偏差eR ,eL の応答は完全にゼロとなって
おり、本発明の効果が極めて明確に示されている。もち
ろん、指令電圧入力端子5M,5R,5Lに如何なるパ
ターンの指令を与えても、完全非干渉化制御は完璧に動
作する。すなわち、従来の純静的な非干渉化制御では、
図3に示す如く指令電圧入力端子5M,5R,5Lへの
電圧印加パターンによっては独立制御よりも劣化する場
合もあるが、完全非干渉化制御においてはこのような事
態は発生しない。
【0034】なお、本実施例においては、3つのアクチ
ュエータ2M,2R,2Lが同一平面内に設けられ、そ
れらの鉛直z軸変位により並進1自由度と回転2自由度
の計3自由度を制御する微動位置決め機構を対象にして
完全非干渉化制御を実現した微動位置決め装置を示し
た。しかし、本発明はこのような3自由度の微動位置決
め機構に限定されるものではなく、より自由度の多い機
構に対しても適用可能である。なぜならば、数11〜1
3式は零点を与える多項式の各係数を同時にゼロと成す
ような機構パラメータの条件であり、求められた数14
と15式が力学的に意味することは、各駆動点が互いに
『打撃の中心』となっていることなのである。したがっ
て、剛物体に対して、少なくとも制御する運動自由度分
のアクチュエータと、少なくとも運動自由度分の位置セ
ンサとを備え、各位置センサの出力をフィードバックし
て対応する各アクチュエータを駆動するフィードバック
装置が組まれた微動位置決め装置において、アクチュエ
ータによる駆動点が互いに打撃の中心に配置される微動
位置決め装置も本発明の範囲に含まれる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、微動位置決め機構その
ものを静的・動的干渉をすべて含めて非干渉化するよう
に構成し、その機構に対して、各センサの位置情報に基
づいて各アクチュエータを駆動する閉ループを構成する
ようにしたため、制御ループは単純な単一ループが3つ
構成されることになり極めて簡単となる効果がある。ま
た、微動位置決め機構そのものが非干渉化できているの
で、制御系のループゲインを上げて性能向上を図ること
が容易になるという効果もある。そして、完全非干渉化
制御を実現することが可能であり、パラメータ同定や調
整作業が不要となるので、生産性の向上が図れるととも
に装置のコストを低く抑えることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る微動位置決め装置の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】 従来の独立制御と非干渉化制御の比較を示す
ステップ応答波形図である。
【図3】 従来の非干渉化制御によってステップ応答が
振動的になる位置決め例を示すステップ応答波形図であ
る。
【図4】 図1の装置におけるアクチュエータの配置を
示す座標系の説明図である。
【図5】 従来の独立制御と本発明の完全非干渉化の比
較を示すステップ応答波形図である。
【符号の説明】
1:基板、2M,2R,2L:圧電素子などのアクチ
ュエータ、3M,3R,3L:位置センサ、4M,4
R,4L:変位増幅器、5M,5R,5L:指令電圧入
力端子、eM ,eR ,eL :偏差信号、6M,6R,6
L:前置増幅器、7M,7R,7L:補償器、8M,8
R,8L:電力増幅器。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/027 G05D 3/12 304 G12B 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 並進1自由度と回転2自由度を位置決め
    する平板状の基板と、 前記基板を駆動するために前記基板の慣性主軸を中心と
    するほぼ同一円上に配置される3個のアクチュエータ
    と、 前記アクチュエータ近傍にそれぞれ配置されて前記基板
    の変位を計測する3個の位置センサと、 前記位置センサの各出力を指令電圧と比較して偏差信号
    を得、前置増幅器と補償器を介して電力増幅器を励磁す
    ることにより前記アクチュエータを駆動するフィードバ
    ック装置とを備えた位置決め装置において、 前記基板の質量をm、前記同一円の半径をld 、前記中
    心を原点として前記基板の平面内に定めた(x,y)座
    標のx軸およびy軸回りの前記基板の慣性モーメントを
    各々Jx ,Jy とし、1個のアクチュエータを座標
    (0,ld )に配置し、残る2つのアクチュエータを
    (x,y)座標の3及び4象限にx軸に対して各々ほぼ
    角度θd の位置に配置するとすれば、数1及び2式が同
    時に成立することを特徴とする微動位置決め装置。 【数1】 【数2】
  2. 【請求項2】 位置決めする剛物体と、少なくともこれ
    を位置決め制御する運動自由度分のアクチュエータと、
    少なくともその運動自由度分の位置センサとを備え、前
    記位置センサそれぞれの出力をフィードバックして前記
    アクチュエータを駆動する閉ループのフィードバック装
    置が組み込まれた位置決め装置において、前記アクチュ
    エータによる駆動点が互いに前記剛物体の打撃の中心に
    配置されることを特徴とする微動位置決め装置。
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