JP4831241B2 - 振動ジャイロ及びそれを用いた電子装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動ジャイロの自己診断方法、及び、振動ジャイロ及びそれを用いた電子装置、例えば、手ぶれ防止機能付きビデオカメラ、車両制御システム、カーナビゲーションシステム、ポインティングデバイスなどに用いられる振動ジャイロの自己診断方法、及び、振動ジャイロ及びそれを用いた電子装置に関する。
車両に搭載されるセンサには、高度な安全性が要求される。
近年、自動車の高機能化に伴い、車両に振動ジャイロが搭載されるケースが増え、自己診断機能が付加された振動ジャイロが要求されている。
ここで、図7乃至図9に、従来の振動ジャイロを示す。
図7はその一部を透視した平面図であり、図8図7の90x−90x断面図であり図9はその概略回路ブロック図である。
なお、振動ジャイロの自己診断機能の基本的な考え方は、特開平9−281138号公報に開示されている。
図7乃至図9において、振動ジャイロ90は、振動子100と、筐体200と、振動子100を励振させる駆動回路910と、振動子100から出力された角速度を含む信号から角速度を検出する信号処理回路920と、自己診断回路901と、スイッチ902と、減衰器903とを有する。
振動ジャイロ90の振動子100及び筐体200は、マイクロマシニング加工により、導電性を有するシリコンウエハをエッチング等して構成されたものである。
振動子100はシリコンからなる本体110と、対向する二つの主面に設けられたくし型電極130、140と、くし型電極130、140の設けられた主面と直交する別の二つの主面に対して平行に設けられた第一の電極120とを有する。
ここで、くし型電極130、140の設けられた主面に直交する方向を励振方向といい、第一の電極120に直交する方向をコリオリ方向という。
第一の電極120は、コリオリ方向の一方側に設けられた電極120aと、他方側に設けられた電極120bとが電気的に接続されてなる。
筐体200は、ガラスからなる上蓋410、下蓋420と、枠体400とを有する。
枠体400は、シリコンからなる本体401と、くし型電極130、140に対向して設けられたくし型電極230、240と、第一の電極120の電極120aとコリオリ方向の一方側において対向する第二の電極210と、第一の電極120の電極120bと他方側において対向する第三の電極220と、第一の電極120の電極120aと第二の電極210との間隔、及び、第一の電極120の電極120bと第三の電極220との間隔が等しくなるように振動子100を保持するバネの役割を果たす梁部250とを有する。
そして、内部に振動子100が備えられた枠体400に、上蓋410、下蓋420が固着され、第二の電極210、第三の電極220がスルーホール411、412で上蓋410の外側に引出される。
駆動回路910は、第二の電極210に接続された第一の検出回路501と、第三の電極220に接続された第二の検出回路502と、第一の検出回路501、第二の検出回路502に接続された加算回路511と、加算回路511に接続されたAGC回路512と、AGC回路512とくし型電極230、240とに接続された位相補正回路513とを有する。
信号処理回路920は、第一の検出回路501と、第二の検出回路502と、第一の検出回路501、第二の検出回路502に接続された差動回路521と、差動回路521と位相補正回路513に接続された検波回路522と、検波回路522に接続された平滑回路523と、平滑回路523に接続された増幅回路524とを有する。
なお、第一の検出回路501、第二の検出回路502は、駆動回路910と信号処理回路920の共通の構成要素である。
そして、自己診断回路901は増幅回路524に接続されている。
位相補正回路513は、スイッチ902と減衰器903とを介して第二の電極210に接続されている。
このような構成を有する振動ジャイロ90は、自己診断をしないときは、スイッチ902がOFFにされる。
そして、駆動回路910からくし型電極230に、また、反転器Q1を介してくし型電極240に励振信号が印加され、振動子100が励振方向に励振される。
この振動子100の励振方向の振動は、励振信号に対して位相が90°ずれている。
振動子100が励振されると、第一の電極120と、第二の電極210、第三の電極220との重なり合う面積が変化し、第一の電極120と第二の電極210との間の容量、及び、第一の電極120と第三の電極220との間の容量が両方とも励振方向の振動と同相で変化する。
ここで、振動ジャイロ90に振動子100の励振方向とコリオリ方向の両者に直交する軸まわりに角速度が与えられたときは、振動子100がコリオリ方向に振動する。
この振動子100のコリオリ方向の振動は、励振方向の振動に対して位相が90°ずれている。
そして、振動子100がコリオリ方向に振動すると、第一の電極120と第二の電極210との間、及び、第一の電極120と第三の電極220との間の距離が変化し、その一方の容量がコリオリ方向の振動と同相で変化し、他方の容量がコリオリ方向の振動と逆相で変化する。
第一の検出回路501、第二の検出回路502は第二の電極210と電極120aとの間の容量、第三の電極220と電極120bとの間の容量を電圧に変換し、加算回路511、差動回路521に出力する。
加算回路511は入力された信号を加算してAGC回路512に出力する。
この段階でコリオリ方向の振動の成分は相殺される。
AGC回路512は入力された信号の振幅を整えて位相補正回路513に出力する。
位相補正回路513は入力された信号の位相を約90°ずらし、振動子100のコリオリ方向の振動と同相又は逆相の信号である励振信号としてくし型電極230、240に出力する。
差動回路521は入力された信号を減算して検波回路522に出力する。
この段階で励振方向の振動の成分は相殺される。
検波回路522は、位相補正回路513から出力されたコリオリ方向の振動と同相又は逆相の信号で、差動回路521から入力された信号を同期検波して平滑回路523に出力する。
平滑回路523は入力された信号を積分し、平滑して増幅回路524に出力する。
増幅回路524は、入力された信号を増幅し、角速度に対応する信号として出力する。
ここで、図10に振動ジャイロ90の信号の波形図を示す。
図10において、第一の電極120と第二の電極210との間隔、及び、第一の電極120と第三の電極220との間隔が等しくなるように、梁部250が振動子100を保持しているため、振動子100の励振方向の振動により、第一の検出回路501及び第二の検出回路502から、振動子100の励振方向の振動と等振幅の同相の信号が出力される。
そして、角速度が加わっていると、振動子100のコリオリ方向の振動により、第一の検出回路501から励振方向の振動から位相が90°ずれたコリオリ方向の振動と同相の信号が重畳されて出力され、第二の検出回路502から、第一の検出回路501から出力された信号と逆相で等振幅の信号が重畳されて出力される。
なお、図10においては、重畳された状態ではわかり難いため、励振方向の振動と同相の信号とコリオリ方向の振動と同相の信号とを分離して示している。
加算回路511からは、振動子100のコリオリ方向の振動と同相又は逆相の信号が除去され、振動子100の励振方向の振動と同相の信号のみが出力される。
位相補正回路513からは、励振方向の振動と同相の信号から位相が90°ずれた信号である振動子100のコリオリ方向の振動と同相の信号が出力される。
差動回路521からは、振動子100の励振方向の振動と同相の信号が除去され、振動子100のコリオリ方向の振動と同相の信号のみが出力される。
このような構成を有する振動ジャイロ90は、角速度が与えられない状態で以下のような自己診断をすることができる。
自己診断をするときはスイッチ902がONにされ、位相補正回路513から出力されたコリオリ方向の振動と同相の信号が減衰器903で減衰され、第二の電極210に入力される。
第二の電極210に入力された信号は、角速度が与えられたときに出力される信号と同相であるため、第一の検出回路501、差動回路521、検波回路522、平滑回路523を介して、増幅回路524から所定の値が出力される。
この増幅回路524から出力された所定の値は、自己診断信号として自己診断回路901に入力される。
自己診断回路901は入力された信号が所定の範囲にあれば異常がない旨を出力し、所定の範囲になければ異常がある旨を出力する。
このように振動ジャイロ90は、駆動回路910及び信号処理回路920を使って処理された自己診断信号を使用しているため、全ての回路の異常を自己診断できる。
図7の振動ジャイロ90のように、駆動や信号処理のための回路に擬似的な自己診断信号を印加するという構成の振動ジャイロの自己診断回路はよく知られている。
しかし、このような構成の振動ジャイロでは、回路の自己診断はできるが、振動子100の自己診断ができないという問題がある。
具体的には、例えば振動子が劣化したり、筐体200の内部に異物が混入した場合などの異常の自己診断ができないという問題がある。
また、加速度センサ等の分野においては、自己診断信号を印加することにより、擬似的な物理量を発生させ、振動子を変位させ自己診断するセンサが知られている。
ジャイロの原理は、励振方向に振動子を励振させ、コリオリ力を用いてコリオリ方向に振動子を振動させ、その振幅の大きさを検出し、角速度を検出するというものである。
したがって、振動子の励振の周波数と同一の周波数で自己診断信号を印加し、コリオリ方向に振動子を変位させ自己診断することも考えられる。
しかし、振動子の励振の周波数と同一の周波数でコリオリ方向に振動子を振動させること、及び自己診断のために印可した信号とコリオリ方向の振動に伴う信号とを分離することは非常に困難であり、複雑な回路構成が必要となり、振動ジャイロの小型化、軽量化、低コスト化が図れないという問題がある。
そこで、本発明は、容易に振動子の自己診断ができる振動ジャイロを提供することを目的とする。
また、本発明は、小型化、軽量化、低コスト化が図れる振動ジャイロを提供することを目的とする。
また、本発明は、角速度情報に基づく信頼性の高い制御ができる電子装置を提供することを目的とする。
本発明の振動ジャイロは、所定の方向に励振され、角速度が与えられたときは角速度方向と励振方向に対して直交するコリオリ方向に振動する振動子と、前記振動子を励振させる駆動回路と、前記振動子から入力された角速度を含む信号から角速度を検出する、検回路を含む信号処理回路と、異常の有無を自己診断する自己診断回路と、反転入力端が第二の電極に電気的に接続され、非反転入力端が電圧制御手段に電気的に接続され、出力端子が前記検回路に電気的に接続された、前記信号処理回路に含まれる反転増幅器とを有する振動ジャイロであって、コリオリ方向に対して垂直になるように前記振動子に設けられた第一の電極と、前記第一の電極とコリオリ方向の一方側において対向する前記第二の電極と、コリオリ方向の他方側において対向する第三の電極とを有し、前記第二の電極に、前記電圧制御手段からバイアス信号が印加されることにより、前記振動子がコリオリ方向に変位し、前記反転増幅器の出力端子から前記検波回路へ、前記第一の電極と前記第二の電極との間の容量に相当する、前記振動子の励振方向の振動と同相の信号を含む信号を出力し、前記検波回路から前記振動子のコリオリ方向の変位を検出し、異常の有無を自己診断することを特徴とする。

また、本発明の振動ジャイロは、前記電圧制御手段により前記反転増幅器の非反転入力端の電位を変化させることによって、前記反転増幅器の反転入力端の電位を変化させて、前記第二の検出電極にバイアス信号を印加することを特徴とする。
また、本発明の振動ジャイロは、前記第二の電極、及び、前記第三の電極には、それぞれ逆特性の前記バイアス信号が印加されることを特徴とする。
また、本発明の電子装置は、前記振動ジャイロを用いたことを特徴とする。
このような構成を有する本発明の振動ジャイロは、駆動回路、信号処理回路を介して出力された信号を自己診断することにより、回路を含めた振動ジャイロ全体の自己診断をすることができる。
また、本発明の振動ジャイロは、簡単な回路構成を用いているため、小型化、軽量化、低コスト化が図れる。
また、本発明の振動ジャイロは、振動子を変位させるための電圧制御手段が定電圧電源であり、周期的に信号を発生させるための複雑な回路が不要であるため、振動ジャイロの小型化、軽量化、低コスト化を図れる。
また、本発明の振動ジャイロは、自己診断をするときに検波回路に入力される検波信号と、自己診断をしないときに検波回路に入力される検波信号とが同一の周波数であり、位相が90°ずれている。
したがって、検波回路を用いてコリオリ力による信号の成分が除去されるため、自己診断をするときに角速度が加えられた場合でも、正確な自己診断をすることができる。
また、本発明の電子装置は、確実な自己診断ができる振動ジャイロを用いているため、角速度情報に基づく信頼性の高い制御が可能となる。
本発明の振動ジャイロは、振動子をコリオリ方向に変位させて自己診断をすることができるため、振動子自体の異常を診断することができる。
また、本発明の振動ジャイロは、回路を含めた振動ジャイロ全体の自己診断をすることができる。
また、本発明の振動ジャイロは、直流電圧を印加するだけの簡単な回路構成を用いているため、小型化、軽量化、低コスト化が図れる。
また、本発明の振動ジャイロは、周期的な信号を発生させるための複雑な回路が不要であるため、振動ジャイロの小型化、軽量化、低コスト化を図れる。
また、本発明の振動ジャイロは、検波回路を用いてコリオリ力による信号の成分が除去されるため、自己診断をするときに角速度が加えられた場合でも、正確な自己診断をすることができる。
また、本発明の電子装置は、確実な自己診断ができる振動ジャイロを用いているため、角速度情報に基づく信頼性の高い制御が可能となる。
振動ジャイロの一実施例を示す概略回路ブロック図である。 図1の振動ジャイロの信号の波形図である。 図1の振動ジャイロの具体的な回路図である。 本発明の振動ジャイロの別の実施例を示す回路図である。 本発明の振動ジャイロの更に別の実施例を示す回路図である。 本発明の電子装置に用いられる手ぶれ防止回路の一実施例を示す概略回路ブロック図である。 従来の振動ジャイロの断面を示す平面図である。 図7の振動ジャイロの断面図である。 図7の振動ジャイロを示す概略回路ブロック図である。 図9の振動ジャイロの信号の波形図である。
図1に本発明の振動ジャイロの一実施例の概略回路ブロック図を示す。
図1において、図7乃至図9に示した従来の振動ジャイロ90と同一又は同等の部分には同じ記号を付し、説明を省略する。
本発明の振動ジャイロ10は、振動子100と、筐体200と、振動子100を励振させる駆動回路510と、振動子100から出力された角速度を含む信号から角速度を検出する信号処理回路520と、自己診断回路601と、スイッチ602、603と、電圧制御手段である定電圧電源604とを有する。
本発明の振動ジャイロ10の駆動回路510、信号処理回路520は、検波回路522がスイッチ603を介して加算回路511と位相補正回路513とに接続されている点のみが駆動回路510、信号処理回路520と相違する。
そして、自己診断回路601は増幅回路524に接続されている。
定電圧電源604はスイッチ602を介して第二の電極210に接続されている。
このような構成を有する本発明の振動ジャイロ10は、自己診断をしないときには、検波回路522がスイッチ603を介して位相補正回路513に接続され、スイッチ602はOFFにされ、従来の振動ジャイロ90と同様の動作をする。
一方、自己診断をするときには、スイッチ603を介して検波回路522が加算回路511に接続され、スイッチ602がONにされ定電圧電源604が第二の電極210に接続される。
そして、定電圧電源604から第二の電極210にバイアス信号が印加される。
振動子100は、第一の電極120の電極120aと第二の電極210との間の静電気力によりコリオリ方向に変位する。
それによって、電極120aと第二の電極210との間、及び、電極120bと第三の電極220との間の距離が変化し、容量が変化する。
検波回路522は、加算回路511に接続されるため、振動子100の励振方向の振動と同相の信号で、差動回路521から入力された信号を同期検波して平滑回路523に出力する。
ここで、図2に図1に示した振動ジャイロ10の信号の波形図を示す。
図2において、図10と同一又は同等の部分の説明は省略する。
自己診断をするときは、定電圧電源604からバイアス信号が印加されるため、振動子100がコリオリ方向に変位し、第一の検出回路501及び第二の検出回路502からは、振動子100の励振方向の振動と同相で振幅の異なる信号が出力される。
そのため、差動回路521から出力される信号には、振動子100の励振方向の振動と同相の信号が含まれる。
角速度が与えられている状態で自己診断した場合には、差動回路521から出力される信号には、コリオリ方向の振動と同相の信号も含まれる。
検波回路522では、差動回路521から出力された信号が振動子100の励振方向の振動と同相の信号で同期検波される。
平滑回路523では、検波回路522から出力された信号のうち、振動子100のコリオリ方向の振動と同相の信号が除去され、振動子100の励振方向の振動と同相の信号のみが出力される。
すなわち、角速度が与えられている状態で自己診断した場合でも、コリオリ力に対応する信号は除去され、バイアス信号による振動子100の変位に対応する信号のみが出力される。
そして、平滑回路523から出力された信号は、増幅回路524で増幅され、自己診断信号として自己診断回路601に入力される。
自己診断回路601は、入力された信号が所定の範囲にあれば異常がない旨を出力し、所定の範囲になければ異常がある旨を出力する。
次に、図3を用いて、本発明の振動ジャイロ10について、更に詳しく説明する。
図3は、振動ジャイロ10の具体的な回路図であり、図1に示した回路の一部の図示を省略してある。
図3において、第一の検出回路501は、第一のオペアンプ501aと、この第一のオペアンプ501aの反転入力端子と非反転入力端子間に接続された第一の抵抗501bとを有する第一の反転増幅器501cで構成され、第二の検出回路502は、第二のオペアンプ502aと、この第二のオペアンプ502aの反転入力端子と非反転入力端子間に接続された第二の抵抗502bとを有する第二の反転増幅器502cで構成されている。
第一の反転増幅器501cの反転入力端子は第二の電極210に接続され、非反転入力端子はスイッチ602を介して、定電圧電源604と、定電圧電源604とは電圧の異なる定電圧電源701aとに接続されている。
第二の反転増幅器502cの反転入力端子は第三の電極220に接続され、非反転入力端子は定電圧電源701aと同一の電圧の定電圧電源701bに接続されている。
振動ジャイロ10は、自己診断をしないときは、スイッチ602が定電圧電源701aに接続され、第一、第二の反転増幅器501c、502cのイマジナリショートにより、第二の電極210、第三の電極220には、定電圧電源701a、701bの電圧が印加される。
図示を省略した梁部250により、第一の電極120と第二の電極210との間隔、及び、第一の電極120と第三の電極220との間隔が等しくなるように保持される。
そして、自己診断をするときは、スイッチ602が定電圧電源604に接続され、反転増幅器のイマジナリショートにより、第二の電極210には、定電圧電源604の電圧が印加される。
そのため、電極120aと第二の電極210との間、及び、電極120bと第三の電極220との間には、異なる大きさの静電気力が発生する。
そして、梁部250によるバランスが崩れ、振動子100がコリオリ方向に変位し、電極120aと第二の電極210との間隔、及び、電極120bと第三の電極220との間隔が等しくなくなり、第一の検出回路501及び第二の検出回路502から異なる振幅の信号が出力される。
このような構成を有する本発明の振動ジャイロ10は、振動子100を変位させて自己診断をすることができるため、振動子100自体の異常を診断することができる。
そして、振動子100が劣化したり、筐体200の内部に異物が混入したり、第一の電極120が断線又は短絡した場合などの異常を自己診断することができる。
また、振動ジャイロ10は、駆動回路510、信号処理回路520を介して出力された信号を自己診断することにより、回路を含めた振動ジャイロ全体の自己診断をすることができる。
また、振動ジャイロ10は、直流電圧を印加するだけの簡単な回路構成を用いているため、小型化、軽量化、低コスト化が図れるまた、振動ジャイロ10は、振動子100を変位させるための電圧制御手段が定電圧電源604であり、周期的な信号を発生させるための複雑な回路が不要であるため、振動ジャイロの小型化、軽量化、低コスト化を図れる。
また、振動ジャイロ10は、自己診断をするときに検波回路522に出力される検波信号と、自己診断をしないときに検波回路522に出力される検波信号とが同一の周波数であり、位相が90°ずれている。
したがって、検波回路522を用いてコリオリ力による信号の成分が除去されるため、自己診断をするときに角速度が加えられた場合でも、正確な自己診断をすることができる。
次に、図4に本発明の振動ジャイロの別の実施例の回路図の一部を示す。
図4において、図3に示した振動ジャイロ10と同一又は同等の部分には同じ記号を付し、説明を省略する。
図4において、本発明の振動ジャイロ20は、図1に示したスイッチ602と定電圧電源604に代えてダイオード604aを有する点のみが振動ジャイロ10と異なる。
本発明の振動ジャイロ20は、ダイオード604aのカソードが第一の反転増幅器501cの非反転入力端子に接続され、ダイオード604aのアノードが図示を省略した電圧制御手段に接続されている。
このような構成の振動ジャイロ20は、自己診断をしないときは、電圧制御手段からバイアス信号が印加されず、振動ジャイロ10と同様の動作をする。
そして、自己診断をするときは、電圧制御手段からバイアス信号が印加され、第一の電極120と第二の電極210との間、及び、第一の電極120と第三の電極220との間には異なる大きさの静電気力が発生し、振動ジャイロ10と同様の自己診断の動作をする。
このような構成を有する本発明の振動ジャイロ20は、振動ジャイロ10と同様の作用効果を奏することができる。
次に、図5に本発明の振動ジャイロの更に別の実施例の回路図の一部を示す。
図5において、図1に示した振動ジャイロ10と同一又は同等の部分には同じ記号を付し、説明を省略する。
図5において、本発明の振動ジャイロ30は、図1に示した振動ジャイロ10の構成に加えて、スイッチ605と電圧制御手段である定電圧電源606を有する点のみが振動ジャイロ10と異なる。
本発明の振動ジャイロ30は、スイッチ605を介して定電圧電源701bと、定電圧電源604とは逆特性の定電圧電源606とが第二の反転増幅器502cの非反転入力端子に接続されている。
このような構成の振動ジャイロ30は、自己診断をしないときは、スイッチ602、605が定電圧電源701a、701bに接続され、振動ジャイロ10と同様の動作をする。
そして、自己診断をするときは、スイッチ602、605が定電圧電源604、606に接続され、第二の電極210には定電圧電源604からのバイアス信号が印加され、第三の電極220には定電圧電源606からのバイアス信号が印加される。
したがって、第一の電極120と第二の電極210との間、及び、第一の電極120と第三の電極220との間にはそれぞれ逆特性の静電気力が発生し、振動ジャイロ10の2倍の静電気力で振動子100がコリオリ方向に変位し、第一の検出回路501及び第二の検出回路502から出力される信号の振幅の差が振動ジャイロ10の2倍になり、自己診断回路601に入力される自己診断信号の振幅が2倍になり、自己診断の感度が2倍になる。
このような構成を有する本発明の振動ジャイロ30は、互いに逆特性の定電圧電源604、606を用いているため、より高精度の自己診断が可能となる。
なお、上記各実施例において、電圧制御手段から出力される電圧は、定電圧に限られるものでなく、周期的な電圧などであってもよい。
次に、図6に本発明の振動ジャイロを用いた電子装置の一実施例を示す。
図6は本発明の電子装置であるビデオカメラに用いられる手ぶれ防止回路の一実施例を示す概略回路ブロック図である。
手ぶれ防止回路80は、本発明の振動ジャイロ10と積分回路801とサーボ回路802と電流ドライバ803とアクチュエータ804と位置検出センサ805とを有する。
手ぶれ防止回路80は、振動ジャイロ10と、積分回路801と、サーボ回路802と、電流ドライバ803と、アクチュエータ804とが直列に接続され、アクチュエータ804の出力が位置検出センサ805を介してサーボ回路802に帰還されている。
このように構成された手ぶれ防止回路80においては、ビデオカメラに与えられた手ぶれのうち、角速度信号のみが振動ジャイロ10から積分回路801に入力され、積分回路801は角速度信号を積分してビデオカメラの振れ角に変換してサーボ回路802に出力し、サーボ回路802は、積分回路801と位置検出センサ805とから入力された振れ角の信号を用いて現在値と目標値との差を演算して電流ドライバ803に出力し、電流ドライバ803は入力された信号に応じた電流をアクチュエータ804に出力し、アクチュエータ804はビデオカメラの光学系を機械的に駆動する。
そして、位置検出センサ805は光学系が駆動した振れ角をサーボ回路802に出力する。
このような構成の手ぶれ防止回路80を有するビデオカメラは、確実な自己診断ができる振動ジャイロ10を用いているため、角速度情報に基づく信頼性の高い制御が可能となる。
以上、ビデオカメラを用いて本発明の電子装置を説明したが、本発明の電子装置は、このような構成のビデオカメラに限られるものではない。
10、20、30…振動ジャイロ
80…手ぶれ防止回路
100…振動子
200…筐体
510…駆動回路
520…信号処理回路
601…自己診断回路
602、603…スイッチ
604、606…定電圧電源(電圧制御手段)

Claims (4)

  1. 所定の方向に励振され、角速度が与えられたときは角速度方向と励振方向に対して直交するコリオリ方向に振動する振動子と、前記振動子を励振させる駆動回路と、前記振動子から入力された角速度を含む信号から角速度を検出する、検回路を含む信号処理回路と、異常の有無を自己診断する自己診断回路と、反転入力端が第二の電極に電気的に接続され、非反転入力端が電圧制御手段に電気的に接続され、出力端子が前記検回路に電気的に接続された、前記信号処理回路に含まれる反転増幅器とを有する振動ジャイロであって、
    コリオリ方向に対して垂直になるように前記振動子に設けられた第一の電極と、前記第一の電極とコリオリ方向の一方側において対向する前記第二の電極と、コリオリ方向の他方側において対向する第三の電極とを有し、前記第二の電極に、前記電圧制御手段からバイアス信号が印加されることにより、前記振動子がコリオリ方向に変位し、前記反転増幅器の出力端子から前記検波回路へ、前記第一の電極と前記第二の電極との間の容量に相当する、前記振動子の励振方向の振動と同相の信号を含む信号を出力し、前記検波回路から前記振動子のコリオリ方向の変位を検出し、異常の有無を自己診断することを特徴とする振動ジャイロ。
  2. 前記電圧制御手段により前記反転増幅器の非反転入力端の電位を変化させることによって、前記反転増幅器の反転入力端の電位を変化させて、前記第二の検出電極にバイアス信号を印加することを特徴とする、請求項1に記載の振動ジャイロ。
  3. 前記第二の電極、及び、前記第三の電極には、それぞれ逆特性の前記バイアス信号が印加されることを特徴とする、請求項1または2に記載の振動ジャイロ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の振動ジャイロを用いたことを特徴とする電子装置。
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