JP2005283481A - センサシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両制御等に用いられる振動型角速度センサや加速度センサが組み込まれ、かつ、それらセンサの異常をより的確に検出できるセンサシステムを提供する。
【解決手段】センサシステム1は、振動型の角速度センサ部2と、角速度センサ部2とは別に設けられた加速度センサ部3とを備える。第二種加速度信号生成部5は、角速度センサ部2からの被検出振動成分に含まれる加速度信号成分を抽出し、その抽出した加速度信号を第二種加速度信号Vg2として出力する。異常検知部5aは、加速度センサ部3にて検出・出力される加速度信号を第一種加速度信号Vg1として、該第一種加速度信号Vg1と第二種加速度信号Vg2とに基づき、角速度センサ部2と加速度センサ部3との少なくともいずれかの異常検知を行なう。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車等の車両制御などに使用されるセンサシステムに関し、特に、車両制御等に用いられる振動型角速度センサや加速度センサが組み込まれるとともに、それらセンサの異常検出機能を有したセンサシステムに関する。
特開2001−153659号公報 特許第2504233号
角速度センサ(ジャイロセンサ)の方式には、回転体の歳差運動を利用する機械式、筐体内で周回するレーザー光の筐体回転に伴う受光タイミング変化を利用する光学式、筐体内でセンシング用のガスを熱線に噴射し、その噴射量が筐体の回転により変化するのを熱線温度で検知する流体式などが知られている。他方、カーナビゲーションシステム等における車両方向検知用の角速度センサの需要が近年急速に高まっており、上記各方式と比較してより安価で軽量な振動式角速度センサが主流となりつつある。振動式角速度センサは、予め定められた基準方向に振動する振動子に角速度が作用したとき、基準方向と直交する検出方向へのコリオリ力に基づく新たな振動成分(以下、角速度振動成分という)を検出し、該振動成分に基づいて角速度情報を出力するものである。
従来、角速度センサを用いて車両制御を行なうシステムとして、車両の横滑りを検出し、各車輪のブレーキやトルクを最適に制御することにより、車両を正常状態に保つ車両安定制御システムや、車両の後輪あるいは前輪の舵角を制御する4輪舵角制御システム等が周知である。この種のシステムは、車両の横滑りといった車両の異常状態を角速度信号つまり角速度センサにて検出しており、この角速度信号の信頼性を高めることが求められている。
上記の課題と関連して、特許文献1には以下のような技術が開示されている。すなわち、振動型角速度センサにおいて振動子の駆動振幅が規定範囲から外れた場合、角速度センサ出力のゼロ点や感度に異常が発生しうるので、その駆動振幅を検出してこれが規定範囲に収まっているかを否かを判定する。また、縁石に乗り上げるなどして車両に大きな衝撃が加わった場合、車両に搭載された角速度センサにも大きな衝撃が加わる。この場合、衝撃により角速度センサ内処理回路の信号が飽和し、本来検出すべき角速度(ヨーレート)とは異なる信号が発生し得る場合がある。そこで、角速度センサの信号出力が所定のレベルを超えていないかどうかを検出し、所定のレベルを超えた場合には車両制御システムに異常が発生したと判定する。具体的には、振動子の駆動振幅を圧電素子で検出して電荷電圧変換し、さらに整流してDC化した信号を振幅モニタ信号として用い、この振幅モニタ信号のレベルが規定範囲に収まっているかどうかにより異常検知を行なっている。
しかしながら、最近では振動子の小型化が求められていることもあって、圧電素子に代えて静電容量で検出する半導体タイプの振動子に切り替わりつつあり、従来まで問題とならなかった微小な異物の付着等も、角速度センサのゼロ点や感度に影響を及ぼすようになっており、振動子の振動振幅の異常や外乱衝撃による異常検出のみでは不十分となってきている。
本発明の課題は、車両制御等に用いられる振動型角速度センサや加速度センサが組み込まれ、かつ、それらセンサの異常をより的確に検出できるセンサシステムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の課題を解決するために、本発明のセンサシステムは、
予め定められた基準方向に振動する振動子と、振動子に角速度が加わるに伴い、基準方向と交差するように定められた角速度検出方向への被検出振動成分を検出し、該被検出振動成分に基づいて角速度検出波形を生成する検出波形生成部とを有する振動型の角速度センサ部と、角速度センサ部とは別に設けられた加速度センサ部とを備え、
角速度センサ部は、各々振動子と検出波形生成部とを有する第一及び第二のセンサユニットとを備え、それら第一及び第二のセンサユニットは、角速度検出軸方向が重力加速度方向と90゜未満の角度をなし、かつ、各センサユニットの出力における角速度波形成分が互いに逆相となり、加速度波形成分が互いに同相となるように、同一の基板上に取り付けられるものであり、さらに、
第一のセンサユニットからの第一の角速度検出波形と、第二のセンサユニットからの第二の角速度波形との差分波形を演算することにより、それら角速度検出波形に重畳する同相加速度波形成分が相殺された波形を角速度信号波形として出力する差分波形演算手段と、
第一の角速度検出波形と第二の角速度波形との加算波形を演算することにより、互いに逆相となる第一の角速度検出波形と第二の角速度波形とを相殺し、残留した同相加速度波形成分を第二種加速度信号として出力する第二種加速度信号生成部と、
加速度センサ部にて検出・出力される加速度信号を第一種加速度信号として、該第一種加速度信号と第二種加速度信号とに基づき、角速度センサ部と加速度センサ部との少なくともいずれかの異常検知を行なう異常検知部と、
を有してなることを特徴とする。
振動型の角速度センサは、基準方向に振動駆動される振動子に角速度が作用した場合、基準方向と交差する(通常は直交する)向きに定められた角速度検出方向への、コリオリ力に由来した振動成分を角速度信号の形で取り出す。しかし、該角速度検出方向に並進的な加速度成分が生じていると、これが角速度信号に重畳されるので、加速度検出の観点からはノイズ成分として作用することになる。従来は、特許文献2に開示されているごとく、この重畳される加速度成分は如何にして除去するかについてのみ注意が払われてきた。
ところで、車両制御システムの多くにおいては、角速度センサと加速度センサとが併用される。そこで本発明者は発想を転換し、振動型の角速度センサ部の出力を与える被検出振動成分に加速度波形成分が重畳されている場合、この加速度波形成分を角速度波形成分から分離することができれば、これを加速度センサ部からの正規の加速度信号(第一種加速度信号)とは別系統の加速度信号(第二種加速度信号)として活用することができる。2系統の加速度信号は、振動型の角速度センサ部及び加速度センサ部の動作が正常であれば、ほぼ同等の加速度レベルを示すはずであるが、一方に異常が生じていれば、2系統の加速度信号のレベルに不一致を生ずるので、これをセンサの異常検知に利用することができる。
例えば振動型の角速度センサ部については、半導体タイプのセンサユニットなど、微小な異物の付着によりゼロ点や感度が微妙に影響を受けるものでも、角速度信号から分離・抽出された第二種加速度信号を、加速度センサ部からの標準信号である第一種加速度信号との比較により、その異常検知を的確に行なうことができる。他方、振動型の角速度センサ部からの第二種加速度信号を基準にすれば、加速度センサ部に異常が生じているか否かも検出することができる。また、第一種加速度信号と第二種加速度信号との間の食い違いが検出できれば、振動型の角速度センサ部と加速度センサ部とのどちらに異常があるかがとりあえず特定できなくとも、両者を一組としたセンサシステムとしての異常については確実に検知できる、ということにもなる。
また、振動型の角速度センサ部の角速度出力から並進的な加速度成分を、互いに逆相となる2つの角速度波形の差信号をとることで、両波形において同相に重畳する加速度成分を効果的に相殺でき、かつ、2つの角速度波形は結果的に互いに加算されて振幅を増すので、最終的に得られる角速度信号に残留する加速度成分の影響を大幅に縮小することができる。
また、逆相の2つの角速度波形に対し、加速度波形がほぼ等価に同相重畳することを考慮すると、差信号により角速度波形を抽出する代わりに両信号の和信号を取れば、今度は角速度波形成分が相殺されて加速度波形成分のみを効果的に抽出できることになる。この場合、第二種加速度信号生成部は、第一の角速度検出波形と第二の角速度波形との加算波形を演算することにより、互いに逆相となる第一の角速度検出波形と第二の角速度波形とを相殺し、残留した同相加速度波形成分を第二種加速度信号波形として出力する加算波形演算手段を有するものとして構成する。この構成によると、加速度信号の抽出精度が高められるだけでなく、抽出すべき加速度信号の周波数が角速度センサ部の駆動振動数に近接している場合でも加速度信号を効果的に分離できる利点を生ずる。
さらに、第一及び第二のセンサユニットは、角速度検出軸方向(基準方向(振動子の振動駆動方向)Xと、コリオリ力による角速度検出方向をYとして、X及びYの双方向に直交する向きZである)が重力加速度方向と90゜未満の角度をなすように、同一基板上に配置されている。第一及び第二のセンサユニットが検出する加速度の向きは上記角速度検出方向と一致しており、該加速度検出の向きも重力加速度の影響を受けつつ検出する方向も同一となる。その結果、互いに逆相となる2つの角速度波形の差信号をとることで加速度成分を相殺する際に、重力加速度の影響も同時にキャンセルすることができる。特に第一及び第二のセンサユニットが、梁を介して振動子をフレームに振動可能に取り付けた構造を有し、かつ、それら振動子、梁及びフレームが、シリコン基板のマイクロマシニングにより一体形成されたものである場合、重力角速度検出波形のゼロ点シフトや感度等が重力加速度による影響を特に受けやすいが、本発明の構成により該不具合を効果的に解消することができる。該効果は、角速度検出軸方向が重力加速度方向と一致するように、第一及び第二のセンサユニットが基板に取り付けられてなる場合に特に高められる。
第一及び第二のセンサユニットは、基板の主表面法線方向を上下方向として、それぞれ角速度検出軸方向が主表面法線方向と一致するように、かつ互いに上下反転した位置関係にて、一方を該基板の第一主表面に、他方を第二主表面に実装することができる。この構成によると、第一及び第二のセンサユニットを基板の2つの主表面に振り分けて実装するので、センサユニットの面積的なコンパクト化を図り易く、また、基板主表面上の実装端子や配線引き回しのレイアウトを2つのユニット間で類似に構成でき、配線や端子の共用化も図りやすくなる。さらに、第一及び第二のセンサユニットの、振動子の基準方向における振動中心位置を接近させることができるので、基板上の実装位置の差異による角速度検出のばらつきも生じにくくなる。この効果は、一及び第二のセンサユニットの、振動子の基準方向における振動中心位置を互いに一致させた場合により高められる。
加速度センサ部は、振動型の角速度センサ部とは測定原理の異なるもの、つまり非振動型加速度センサを採用したほうが加速度検知の制度を高めることができ、結果として第一種加速度信号の精度も高められる。これは、第二種加速度信号側の異常、すなわち振動型の角速度センサ部の異常検知を行なう観点においてより有利であるといえる。非振動型加速度センサとしては、圧電素子型、静電容量型あるいは歪ゲージ型など、周知の構成を採用することができる。
なお、車両の運転中に発生する加速度は種々の周波数帯の成分を含むことが多く、車両制御用に定められた特定の制御周波数帯(例えば10〜30Hz)のものを選択して検知することも多く行われている。一般的に、振動型角速度センサの被検出振動成分から取り出される第二種加速度信号の周波数応答特性と、加速度センサ(特に非振動型加速度センサ)からの第一種加速度信号の周波数応答特性とは異なる。そこで、第二種加速度信号発生部には、第二種加速度信号入力加速度に対する第二種加速度信号の周波数応答特性を、第一種加速度信号の周波数特性に近づけるための周波数特性変換手段を設けておくと、振動型の角速度センサ部の異常検知精度を高める観点でより有利となる。このような周波数特性変換手段はフィルタ部(例えば、第二種加速度信号から不要な帯域の信号成分をカットするためのもの)にて構成できる。
例えば、加速度センサ部が、加速度検知信号発生部と、該加速度検知信号発生部からの加速度検知信号の原波形から不要波形成分を除去して第一種加速度信号として出力する加速度センサ側出力フィルタ部を備えるものである場合、上記第二種加速度信号生成部の周波数特性変換手段は、加速度センサ側出力フィルタ部とフィルタの型、次数及びカットオフ周波数が同一の第二種加速度信号出力側フィルタ部として構成しておくと、フィルタ部通過後の第一種加速度信号と同じく第二種加速度信号との出力位相のずれを小さくすることができ、異常検知の精度をより高めることができる。
角速度センサ部と加速度センサ部とは1つの筐体に一体に組み込むことができる(このようなセンサシステムはイナーシャセンサとも称される)。車両制御システムに必須の角速度センサ部と加速度センサ部をひとつの筐体に実装することで、センサシステムの車両への搭載性を向上することができ、組み付け工程の標準化も図りやすくなる。また、角速度センサ部と加速度センサ部とが同一筐体内で近接配置されることは、次のような利点も生む。
(1)角速度センサ部と加速度センサ部とが近接して配置されるので、第一種加速度信号及び第二種加速度信号の生成や、それら信号を用いた異常検知のための信号処理の配線長を縮小し、ひいては信号のノイズマージンを高めることができる。この場合、角速度センサ部と加速度センサ部とを同一基板上に実装するとより望ましい。
(2)角速度センサ部と加速度センサ部との検出位置が接近するので、搭載位置の相違によるセンサ環境(ノイズ振動発生状況や機械的共振モードなど)の影響の相違を縮小でき、ひいては異常検知の精度を高めることができる。
なお、加速度センサ部は、検知対象となる加速度を、角速度センサ部と加速度センサ部との双方にて検出するためには、加速度センサ部の加速度検出方向を、角速度センサ部の角速度検出方向(加速度の検出方向でもある)と90゜未満の角度で交わる位置関係にて筐体内に組み付けておくことが必要である。特に、第一種加速度信号と第二種加速度信号との比較による異常検知の精度を向上するためには、角速度センサ部と加速度センサ部との加速度検出環境を可能な限り合わせ込んでおくことが望ましく、この観点において加速度センサ部の加速度検出方向は、角速度センサ部の角速度検出方向と一致させておくことが望ましい。
次に、本発明のセンサシステムの角速度センサ部は、振動子を前記基準方向において互いに逆位相にて振動させる一対の振動子と、それら振動子の、角速度検出方向へ互いに逆位相で振動する逆相波形成分に基づいて角速度を演算し、これを角速度検出信号として出力する角速度演算手段と、角速度検出方向へ互いに同位相で振動する同相振動成分に基づいて加速度を演算し、第二種加速度信号として出力する加速度検出手段とを有するものとして構成できる。このように構成すると、一対の振動体に発生する逆位相の成分を角速度信号、同位相の成分を加速度信号として検出することができるため、角速度・加速度を効果的に分離できる。
具体的には、角速度演算部は、1対の演算子の角速度検出方向への振動波形のうち、同位相で振動する成分を相殺することにより角速度を演算するものであり、加速度演算部は、1対の演算子の前記角速度検出方向への振動波形のうち、逆位相で振動する成分を相殺することにより加速度を演算するものとすることができる。これにより、両振動子の角速度検出方向への振動波形の単純な加算ないし差分により、角速度ないし加速度を容易に分離できる。
本発明のセンサシステムにおいては、第一種加速度信号と第二種加速度信号とが生成できれば、それを用いた異常検知方法は目的に応じた種々の形態を採用することができる。例えば、異常検知部にて第一種加速度信号と第二種加速度信号との差分信号を演算する構成を採用すると、その差分信号のレベルに基づいて異常検知信号を簡単に生成・出力できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明のセンサシステムの一実施形態であるイナーシャセンサシステム1の回路図である。イナーシャセンサシステム1の要部は角速度センサ部2と加速度センサ部3とからなり、これらがひとつの筐体50内(ひいては同一基板上)に組み付けられている。角速度センサ部2からは角速度信号Vyが、加速度センサ部3からは加速度信号Vg1(第一種加速度信号)がそれぞれ出力される。
角速度センサ部2は振動型の角速度センサとして構成され、第一及び第二のセンサユニット100,200と、振動駆動制御部6及び角速度検出部7とを有する。図2に示すように、各センサユニットは、予め定められたX方向(基準方向)に振動する振動子41a,41bを備え、それら振動子41a,41bに角速度が加わるに伴い、X方向と直交するように定められたY方向(角速度検出方向)への被検出振動成分を検出するものである。具体的には、図1に示すように該被検出振動成分に基づいて容量変化として検出する。なお、被検出振動波形は、並進的な加速度が加わっている場合は角速度振動波形に加速度振動波形が重畳したものとなる。そして、第一のセンサユニット100と第二のセンサユニット200とは、振動子41a,41bの逆相振動駆動により、それらの被検出振動波形が、角速度波形成分とこれに重畳する加速度波形成分との一方において互いに同相となり、他方において互いに逆相となるように(すなわち、加算又は差分により、加速度波形成分又は角速度波形成分の一方をキャンセルできるように)、上記の基準方向と角速度検出方向とが定められている。
本実施形態においては、第一及び第二のセンサユニット100,200は、基板300の主表面法線方向を上下方向として、それぞれ角速度検出軸方向(図面中のZ方向)が主表面法線方向と一致するように、かつ互いに上下反転した位置関係にて、一方が該基板300の第一主表面に、他方が第二主表面に実装されている。この配置により、角速度検出軸方向は重力加速度方向と一致する形となる。第一及び第二のセンサユニット100,200は、振動子41a,41bのX方向(基準方向)における振動中心位置が互いに一致している。この状態で、振動子41a,41bは、図2のX方向において互いに逆方向に、つまり逆相にて振動駆動され、振動検出用コンデンサ45a1,45a2同士、及び振動検出用コンデンサ45b1,45b2同士において、各々Y方向に検出される角速度の位相が互いに逆となり、加速度の位相は互いに一致する形となる。
両センサユニット100,200の各フレーム40には、X方向(つまり振動駆動方向)の互いに遠い側の端部内面に、X方向の単位電極がY方向に一定間隔で配列した櫛歯状の駆動側固定電極56a,56bが取り付けられている。また、振動子41a,41bのX方向側端面には、X方向の単位電極がY方向に一定間隔で配列した櫛歯状の駆動側可動電極66a,66bが、駆動側固定電極56a,56bとの間に隙間をもって交互に配列する形で取り付けられている。
一方、両センサユニット100,200の、Y方向(つまり角速度検出方向)の各端部(都合4箇所)には振動検出用コンデンサ45a,45b,45c,45dが設けられている。具体的には、フレーム40のY方向の各端部内面に、Y方向の単位電極がX方向に一定間隔で配列した櫛歯状の検出側固定電極55a,55bが取り付けられている。また、振動子41a,41bの対応するY方向側端面には、Y方向の単位電極がX方向に一定間隔で配列した櫛歯状の検出側可動電極65a,65bが検出側固定電極55a,55bとの間に隙間をもって交互に配列する形で取り付けられている。これら検出側可動電極65a,65bと検出側固定電極55a,55bとが、上記振動検出用コンデンサ45あ,45b,45c,45dを形成している。なお、Y方向の互いに反対側に位置する振動検出用コンデンサ(45aと45c及び45d,45b)の間では、角速度波形成分も加速度波形成分も互いに逆相となって表れる。
さらに、両センサユニット100,200の各振動子41a,41bにはY方向のモニタ用キャビティ45hがそれぞれ形成され、該キャビティ45h内に、駆動振動振幅をフィードバック制御するための振幅モニタ用コンデンサ47a,47bが設けられている。具体的には、各キャビティ45hの内部にY方向の電極支持用ステム57sが挿通されている。電極支持用ステム57sは図示しない位置にて一端がフレーム40に固定され、その片面に、X方向の単位電極がY方向に一定間隔で配列した櫛歯状のモニタ側固定電極57a,57bが取り付けられている。また、モニタ用キャビティ45hの対応するX方向側端面には、X方向の単位電極Y方向に一定間隔で配列した櫛歯状のモニタ側可動電極67a,67bが、モニタ側固定電極57a,57bとの間に隙間をもって交互に配列する形で取り付けられている。これらモニタ側可動電極67a,67bとモニタ側固定電極57a,57bとが、上記振幅モニタ用コンデンサ47a,47bを形成している。
振動子41a,41bの表面に形成された各電極65a,66a,67a,65b,66b,67bとともに、梁42b及び43cを介して端子G1,G2に接続され、外部で任意の電圧(例えばGND)に接続されるようになっている。。また、フレーム40の表面には、駆動側固定電極56a,56bに接続される駆動端子D1,D2、検出側固定電極55a,55bに接続される角速度検出端子S1,S2,S3,S4、及びモニタ側固定電極57a,57bに接続される振動モニタ端子Mが形成されており、アイソレーション部60で互いに電気的に分離されている。
上記のようなセンサユニット100,200は、例えばSi基板の半導体マイクロマシニングにより形成される。図2に例示した構成では、第一のセンサユニット100の振動子41aは42a,42b,42c,42dの各梁により、第二のセンサユニット200の振動子41bは43a,43b,43c,43dの各梁により、一体のフレーム40に対し、それぞれ互いに直交するX方向とY方向とに独立に振動可能に結合されている。具体的には、フレーム40と振動子41b及び梁42bの振動構造系は、後述の櫛歯状の電極構造とともに、高エネルギープラズマエッチング等のドライエッチング技術によるSi基板の微細加工により、一体の構造体としてワンチップ化されている(いわゆるMEMS(Micro-Electro Mechanical Systems)技術の典型的な応用例である)。なお、図1の振動駆動制御部6あるいは角速度検出部7の回路も、Si基板を利用して周知のフォトリソグラフィー技術により上記振動構造系の周辺に集積し、これも含めて角速度センサ部2の全体をワンチップ化することも可能である。
図1に戻り、振動検出用コンデンサ45a,45b,45c,45dは、その容量変化を電圧変換する容量電圧変換器20a,20b,20c,20dに接続される。これら容量電圧変換器20a,20b及び20c,20dのそれぞれの出力同士を加算増幅する加算増幅器21a,21bと、それらの出力同士を差動増幅する差動増幅器22(差分波形演算手段)と、角速度成分を抽出しDC信号に変換する同期検波部23と、該同期検波部23の出力から高調波などの不要高周波成分を除去するローパスフィルタ24とが角速度検出部7を構成する。
振動駆動制御部6は、振幅モニタ用コンデンサ47a,47bの容量変化を電圧変換する容量電圧変換器10、その振動交流電圧出力を直流変換するAC/DC変換器11、AC/DC変換器11の出力電圧を振幅モニタ値として、その基準電圧Vrefを与える基準電圧発生部12、振幅モニタ値と基準電圧Vrefとの差分を増幅する差動増幅器13、容量電圧変換器10からの振動電圧出力を90°移相する移相器14、差動増幅器13と移相器14との各出力を乗算する乗算器15とを有する。乗算器15の出力が振動駆動電圧波形として、第一のセンサユニット100及び第二のセンサユニット200の各駆動端子D1,D2に入力される。
他方、本発明のポイントとなる第二種加速度信号を生成する第二種加速度信号生成部5については、容量電圧変換器20a,20d及び20b,20cのそれぞれの出力同士を加算増幅する加算増幅器31a,31bと、それらの出力同士を差動増幅する差動増幅器32と、該差動増幅器32の出力から高周波などの不要高周波成分を除去するローパスフィルタ33とを有する。また、異常検知部5aは、周波数特性変換手段ひいては第二種加速度信号出力側フィルタ部をなすローパスフィルタ33からの出力(第二種加速度信号)Vg2と、加速度センサ53の出力(第一種加速度信号)Vg1との差分信号ΔVgを演算・出力する差動増幅器34、及び差分信号ΔVgに基づいて第一種または第二種加速度信号の異常を検知するためのウィンドコンパレータ35を有している。
なお、加速度センサ53は、圧電素子型や静電容量型などの周知の構成の検知部と、その検知部からの出力に基づいて加速度信号を生成する信号処理回路とを有した加速度信号発生部71を備え、さらに、該加速度信号発生部からの加速度検知信号の原波形から不要波形成分を除去する加速度センサ側出力フィルタ部としてのローパスフィルタ70とを有するものである。本実施形態では図2に示すように、加速度印加に伴い検知コンデンサ102に生ずる電極板距離の変化、すなわち静電容量変化により加速度を検知する静電容量型加速度センサが採用されている。検知コンデンサ102は直列接続された2つのコンデンサからなり、内側の電極を可動として、角速度の印加方向により一方のコンデンサの静電容量が減少し、他方が増加するようになっている(VC1,VC2は、各コンデンサに検出制御用の電圧を印加する端子である)。加速度信号VGは、可動に接続された出力端子からの検知コンデンサ102の容量変化として出力される。図2からも明らかなように、検知コンデンサ102の電極板の対向方向、すなわち加速度の検出方向が、角速度センサユニット100,200の角速度検出方向、つまりY方向と一致するように、加速度センサ53が基板300に取り付けられている。
上記構成において振動駆動制御部6は、振動子41a,41bのX方向の振動が、振幅モニタ用コンデンサ47a,47bの容量変化により、振動モニタ信号としてモニタ端子Mから取り出され、容量電圧変換器10にて電圧信号に変換後、駆動端子D1,D2に帰還させることにより自励式振動駆動機構を構成する。移相器14は、梁42a,42b,42c,42dを介した振動子41a及び梁43a,43b,43c,43dを介した振動子41bの共振点付近での機械的振動を持続させる役割を果たす。また、容量電圧変換器10にからの振動モニタ信号は、別途AC/DC変換器11で平滑化されて振幅レベル信号とされ、制御振幅レベルに対応した基準電圧発生部12からの基準電圧信号との差分が差動増幅器13にて演算される。この差動増幅器13の出力を振幅補正信号として、乗算器15にて振動モニタ信号と乗ずることにより、駆動振幅が一定に制御されることとなる。なお、第一のセンサユニット100と第二のセンサユニット200との駆動端子D1,D2へは、乗算器15の出力が印加される。これにより、両ユニット100,200の振動子41a,41bは、X方向において、その共振周波数で互いに逆位相で振動駆動される。
上記の状態で、X,Y両方向のいずれとも直交するZ方向(例えば自動車搭載の場合は、路面と直交する向き)周りに角速度が入力されると、振動子41a,41bにはコリオリ力により、その角速度の大きさに応じた振幅でY方向の角速度振動成分が互いに逆位相にて発生する。この振動は、振動検出用コンデンサ45a,45b,45c,45dの容量変化として検知され、端子S1,S2,S3,S4から取り出された後、容量電圧変換器20a,20b,20c,20dにて電圧変換され、角速度検出波形Sa,Sb,Sc,Sdとして出力される。
コリオリ力はそれぞれの振動子41a,41bに対し互いに逆方向に作用するため、第一のセンサユニット100の振動検出用コンデンサ45a,45cと、第二のセンサユニット200の振動検出用コンデンサ45b,45dとは、Y方向における互いに反対側に位置するもの同士、すなわち、角速度検出部7においては、容量電圧変換器20a,20bの出力であるSa,Sbと容量電圧変換器20c,20dの出力であるSc,Sdとが、図3に示すように、それぞれ互いに同相の角速度検出波形を生ずる。そして、それら互いに同相となる角速度検出波形同士(図1において、信号Sa,Sb同士、及び、信号Sc,Sd同士)は、それぞれ加算増幅器21a,21bで振幅加算され、角速度検出感度を高める工夫がなされている。なお、同一振動子にて、角速度が逆相となる波形Sa,Sc同士及びSb,Sd同士は加速度も互いに逆相となるから、これらは個別に容量電圧変換器20a,20c及び20b,20dにて電圧変換したあと、各々角速度検出部7ないし第二種加速度信号生成部5にて分配され、角速度信号ないし加速度信号を抽出するようにしている。
次に、角速度検出部7においては、電荷電圧変換器21a,21bからのそれぞれの角速度検出波形信号Sa,Sbは互いに逆位相となっているので、差動増幅器22により差分演算することで、これら2つの波形信号がさらに振幅加算され、角速度検出感度が一層向上する。また、逆相振動駆動される両ユニット100,200においては、図3に示すように、角速度検出軸方向(Z方向)周りに角速度が加わった時にY方向に発生するコリオリ力は互いに逆方向に検知されるが、回転遠心力や突発振動などによるY方向への並進的な加速度に対しては同一方向に検知され、角速度信号から見れば一種のノイズ成分となる。しかし、両ユニット100,200の角速度検出波形信号を差分演算すれば、この加速度成分はキャンセルされ、角速度信号のみを取り出すことができる。図2に示すユニット100,200の基板300への取付方向からも明らかな通り、振動子41a,42bに加わる重力加速度の影響を受けつつ角速度検出する方向が、角速度検出方向であるY方向に一致しているため、キャンセルされる加速度成分には、坂道などでのこの重力加速度の投影成分も含まれる。従って、MEMS技術にて製造された微細なユニット100,200特有の課題である、重力加速度による角速度出力バラツキやゼロ点シフトなどの不具合を効果的に解消することができる。
図1において、差動増幅器22からの角速度信号の出力は、同期検波部23にて振幅変調された角速度信号が復調され後、ローパスフィルタ24でリップルが除去され、入力角速度に比例した直流の信号Vyとして出力される。同期検波部23に入力される基準位相信号は、振動モニタ信号を90°移相した信号、即ち移相器14の信号が用いられる。これは、入力角速度に対するコリオリ力が、振動子の振動位相に対し90°異なる位相で発生するためである。
次に、容量電荷電圧変換器20a,20b,20c,20dからの角速度検出波形信号Sa,Sb,Sc,Sdは、第二種加速度信号生成部5側にも分配入力される。該第二種加速度信号生成部5において検出信号Sa,Sb,Sc,Sdは、角速度検出部7とは異なり、加算増幅器31aにてSa,Sdが加算増幅され、加算増幅器31bにてSb,Scが加算増幅され、それぞれの出力を差動増幅器32にて差動増幅される。前述の通り、角速度によるコリオリ力は振動子41a,41bに対しY方向で互いに逆方向に、並進加速度は振動子41a,41bに対しY方向で互いに同方向に働くので、図3に一点鎖線で示す通り、この信号演算により角速度信号成分がキャンセルされ、加速度信号成分のみが第二種加速度信号Vg2として検出される。
加速度センサ部3に内蔵された加速度センサ53は、その加速度検出方向がY方向に定められている。該加速度センサ53が正常であれば、その出力である第一種加速度信号Vg1は、角速度検出のいわば副産物として生成される第二種加速度信号Vg2よりは、加速度検出の信頼度は高い。他方、第二種加速度信号Vg2も、角速度センサ部2が正常であれば、第一種加速度信号Vg1に近接した加速度検出レベルを示すことになる。従って、差動増幅器32による第一種加速度信号Vg1と第二種加速度信号Vg2との差分信号ΔVgは、中立点付近の値を示すこととなる。この場合、基準となる一定周波数/振幅の加速度を発生させた状態で、差分信号の中立点を、例えば加算器30あるいは加速度センサ53からの信号経路上に設けられた調整用増幅器36のゲイン調整等によりキャリブレーションしておく。
しかし、例えば角速度センサ部2の振動ユニット4に微小な異物等が付着するなどの要因により、振動ユニット4から出力される角速度検出波形信号Sa,Sb,Sc,Sdの感度やゼロ点が変動すると、それを用いて生成される第二種加速度信号Vg2の感度やゼロ点も変化することになり、実際の加速度を検出している加速度センサ53からの第一種加速度信号Vg1との差分信号ΔVgは中立点からシフトする。従って、上記中立点を包含した基準電圧範囲[Vref2,Vref3]を有するウィンドコンパレータ35に上記差分信号ΔVgを入力することで、該差分信号ΔVgが規定範囲内か否か、つまり異常かどうかを異常検知信号Vdとして該ウィンドコンパレータ35から出力することができる。他方、加速度センサ53に不具合が発生し、第一種加速度信号Vg1の値が異常となった場合においても、差分信号ΔVgは同様に中立点からシフトするので、これが基準電圧範囲外になった場合は異常検知信号Vdが同様に出力される。なお、差分信号ΔVgと中立点との大小関係により、第一種加速度信号Vg1と第二種加速度信号Vg2とのどちらが異常な状態にあるのかを判別する、といったようなことも概ね可能である。それは一般的に、振動子に異物等が付着することで等価的に質量が増えたこととなり、加速度に対する感度が増加する方向にいくためである。この場合、ΔVgが上限電圧Vref2より大きい場合に第一種加速度信号Vg1側の異常信号Vd1を出力する第一のコンパレータと、ΔVgが下限電圧Vref3より小さい場合に第二種加速度信号Vg2側の異常信号Vd2を出力する第二のコンパレータとを設けておくとよい。
なお、角速度検出波形信号Sa,Sb,Sc,Sdより生成された第二種加速度信号Vg2は、周波数応答特性(例えば、カットオフ周波数とフィルタの型・次数)を加速度センサ3にできるだけ近づけておいたほうが、高精度に異常検知することができるので、第二種加速度信号Vg2から不要な高周波域の成分を除去するローパスフィルタ33(第二種加速度信号出力側フィルタ部)が設けられている。例えば、加速度センサ側出力フィルタ部をなるローパスフィルタ70が2次のバタワース特性でカットオフ周波数が30Hzの場合、同一の型・次数でカットオフ周波数の公差としては、±10%程度以内に設定することが望ましい(この公差の範囲であれば、2つのフィルタ33,70のカットオフ周波数は実質的に同一であるとみなす)。これは、入力される加速度に対し、出力されるVg1とVg2の位相を揃えることができ、差分をとるときの誤差として小さくなるためである。
以上の結果、例えばイナーシャセンサシステム1が搭載された自動車等の車両に発生する加速度を、振動型の角速度センサとして構成された角速度センサ部3からの信号を用いて第二種加速度信号Vg2として生成し、実際の加速度を検出している加速度センサ53の出力である第一種加速度信号Vg1と比較することで、第二種加速度信号Vg2を角速度センサ部3の正常度を反映した情報として活用できるようになる。これにより、例えば従来では検出できなかった加速度センサ部53(図2)のゼロ点や感度が僅かに変動するような異常に対しても、高精度に検出できるという優れた効果がある。また、加速度センサ部53の出力との比較を行なうので、該加速度センサ部3の異常も検出できる利点がある。
本発明のセンサシステムの一実施形態を示す回路図。 振動型角速度センサ部の構造を模式的に示す図。 振動型角速度センサ部が有する2つのセンサユニットの被検出振動波形により、角速度信号波形と第二種加速度波形とをそれぞれ生成する概念を説明する図。
符号の説明
1 イナーシャセンサシステム
2 角速度センサ部
41a,41b 振動子
3 加速度センサ部
7 角速度検出部
21 差動増幅器(差分波形演算手段)
5 第二種加速度信号生成部
30 加算器(加算波形演算手段)
5a 異常検知部
53 加速度センサ
50 筐体
5a,5b 振動検出用コンデンサ
31 フィルタリング部(ローパスフィルタ)
100 第一のセンサユニット
200 第二のセンサユニット
300 基板

Claims (11)

  1. 予め定められた基準方向に振動する振動子と、前記振動子に角速度が加わるに伴い、前記基準方向と交差するように定められた角速度検出方向への被検出振動成分を検出し、該被検出振動成分に基づいて角速度検出波形を生成する検出波形生成部とを有する振動型の角速度センサ部と、前記角速度センサ部とは別に設けられた加速度センサ部とを備え、
    前記角速度センサ部は、各々前記振動子と前記検出波形生成部とを有する第一及び第二のセンサユニットとを備え、それら第一及び第二のセンサユニットは、角速度検出軸方向が重力加速度方向と90゜未満の角度をなし、かつ、各センサユニットの出力における角速度波形成分が互いに逆相となり、加速度波形成分が互いに同相となるように、同一の基板上に取り付けられるものであり、さらに、
    前記第一のセンサユニットからの第一の角速度検出波形と、前記第二のセンサユニットからの第二の角速度波形との差分波形を演算することにより、それら角速度検出波形に重畳する同相加速度波形成分が相殺された波形を角速度信号波形として出力する差分波形演算手段と、
    前記第一の角速度検出波形と前記第二の角速度波形との加算波形を演算することにより、互いに逆相となる前記第一の角速度検出波形と前記第二の角速度波形とを相殺し、残留した同相加速度波形成分を第二種加速度信号として出力する第二種加速度信号生成部と、
    前記加速度センサ部にて検出・出力される加速度信号を第一種加速度信号として、該第一種加速度信号と前記第二種加速度信号とに基づき、前記角速度センサ部と前記加速度センサ部との少なくともいずれかの異常検知を行なう異常検知部と、
    を有してなることを特徴とするセンサシステム。
  2. 前記第一及び第二のセンサユニットは、梁を介して前記振動子をフレームに振動可能に取り付けた構造を有し、かつ、それら振動子、梁及びフレームが、シリコン基板のマイクロマシニングにより一体形成されたものである請求項1記載のセンサシステム。
  3. 前記角速度検出軸方向が重力加速度方向と一致するように、前記第一及び第二のセンサユニットが前記基板に取り付けられてなる請求項1又は請求項2に記載のセンサシステム。
  4. 前記第一及び第二のセンサユニットは、前記基板の主表面法線方向を上下方向として、それぞれ前記角速度検出軸方向が前記主表面法線方向と一致するように、かつ互いに上下反転した位置関係にて、一方が該基板の第一主表面に、他方が第二主表面に実装されている請求項3記載のセンサシステム。
  5. 前記第一及び第二のセンサユニットは、前記振動子の前記基準方向における振動中心位置が互いに一致する関係にて配置されている請求項4記載のセンサシステム。
  6. 前記加速度センサ部は非振動型加速度センサとして構成され、かつ該非振動型加速度センサからの加速度信号のうち、前記振動型の角速度センサ部の応答周波数帯域から外れる高域成分をカットするフィルタリング部を有する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のセンサシステム。
  7. 前記角速度センサ部と前記加速度センサ部とが1つの筐体に一体に組み込まれてなる請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のセンサシステム。
  8. 前記加速度センサ部は、加速度検出方向が前記角速度センサ部の角速度検出方向と90゜未満の角度で交わる位置関係にて前記筐体内に組みつけられている請求項7記載のセンサシステム。
  9. 前記加速度センサ部は、前記加速度検出方向が前記角速度センサ部の角速度検出方向と一致するよう、同一の前記基板上に実装されている請求項8記載のセンサシステム。
  10. 前記角速度演算部は、前記1対の演算子の前記角速度検出方向への振動波形のうち、前記同位相で振動する成分を相殺することにより角速度を演算するものであり、前記加速度演算部は、前記1対の演算子の前記角速度検出方向への振動波形のうち、前記逆位相で振動する成分を相殺することにより加速度を演算するものである請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のセンサシステム。
  11. 前記異常検知部は、前記第一種加速度信号と前記第二種加速度信号との差分信号を演算し、その差分信号のレベルに基づいて異常検知信号を生成・出力するものである請求項10記載のセンサシステム。
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