JP2005069801A - 圧電振動ジャイロセンサ - Google Patents

圧電振動ジャイロセンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2005069801A
JP2005069801A JP2003298371A JP2003298371A JP2005069801A JP 2005069801 A JP2005069801 A JP 2005069801A JP 2003298371 A JP2003298371 A JP 2003298371A JP 2003298371 A JP2003298371 A JP 2003298371A JP 2005069801 A JP2005069801 A JP 2005069801A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection
linear acceleration
output
circuit
axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003298371A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Sato
健二 佐藤
Atsushi Ono
淳 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Communication Equipment Co Ltd
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Communication Equipment Co Ltd filed Critical Toyo Communication Equipment Co Ltd
Priority to JP2003298371A priority Critical patent/JP2005069801A/ja
Publication of JP2005069801A publication Critical patent/JP2005069801A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】2軸の角速度検出及び直線加速度検出機能を備える双音さ型水晶振動子を用いた圧電振動ジャイロセンサを提供する。
【解決手段】第1の直線加速度検出回路51は第1のLPF101の出力を第1の差動回路104の一方の入力に接続し第2のLPF102の出力を第1の符号反転回路103を介して第1の差動回路104の他方の入力に接続する。第2の直線加速度検出回路52は第3のLPF111の出力を第2の差動回路117の一方の入力に接続し第4のLPF112の出力を第2の符号反転回路115を介して第2の差動回路117の他方の入力に接続する。第5のLPF113の出力を第3の差動回路118の一方の入力に接続し第6のLPF114の出力を第3の符号反転回路116を介して第3の差動回路118の他方の入力に接続する。第2の差動回路117の出力及び第3の差動回路118の出力を第4の差動回路119に接続する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コリオリ力を利用する圧電振動ジャイロセンサ、特に双音さ型圧電振動子を2軸の角速度及び直線加速度検出素子として用いた圧電振動ジャイロセンサに関するものである。
車両の走行制御用途向けの角速度検出センサとしての圧電振動ジャイロセンサ、特に水晶振動子を用いた圧電振動ジャイロセンサには耐振動衝撃性能に優れ小型且つ高精度のものが要求される。
従来の圧電振動ジャイロセンサに用いる角速度検出素子としての水晶振動子には、例えば本発明者により特願2002−264872号で提案されたようなものがあり、図10は双音さ型水晶振動子の外観図を示したものである。なお、図10の紙面と平行な面が水平面(取付面)となっている。
図10に示すように水晶振動子1は、基板主面の法線方向が結晶Z軸方向となるようにカットしたZ板水晶薄片をウェットエッチング加工によって双音さ形状に形成し、その表面に蒸着やスパッタリングにより所定の電極を形成したものであって、一対の短冊状のアーム部11a及び11bと該アーム部11a及び11bの表面に形成した駆動電極12a及び12bとを有する駆動部13と、前記駆動部13の両端を支持すると共に前記駆動電極12a及び12bに接続するリード電極13aを備える第1及び第2の双音さ支持部14及び15と、第1の検出電極16a及び16bを有し前記第1の双音さ支持部14を介して前記アーム部11a及び11bの振動を検出する第1の検出部17と、第2の検出電極18a及び18bを有し前記第2の双音さ支持部15を介して前記アーム部11a及び11bの振動を検出する第2の検出部19と、前記第1の検出部17の一端を支持すると共に前記第1の検出電極16a及び16bに接続する一対の第1の引き出し電極20a及び20bを有する第1の支持固定部21と、前記第2の検出部19の一端を支持すると共に前記第2の検出電極18a及び18bに接続する一対の第2の引き出し電極22a及び22bとを有する第2の支持固定部23と、を備えている。なお、図10において図示した駆動電極、各検出電極及び各引き出し電極の電極パターンとリード電極の電極パターンとは裏面にも同様な電極パターンが形成され、側面のパターンを介して接続されている。
また、第1及び第2の支持固定部は接着材等で水晶振動子1のパッケージ等の取り付け面(水平面)に固定されて使用することとなるが、ここでは図示を省略する。
前記圧電振動ジャイロセンサ(前記水晶振動子1)は、次のように動作する。
まず、非回転時の状態において、前記駆動電極12a及び12b間に駆動信号を与えると、前記アーム部11a及び11bは面内対称屈曲1次振動モードと呼ばれる屈曲振動(駆動モード)が発生する。このときアーム部11a及び11bは互いに図中左右対称に振動する(特許文献1の図2(a)を参照。)。
そこで、この駆動モードで振動している振動ジャイロセンサに結晶Z軸周りの角速度(回転)を与える。すると、アーム部11a及び11bのそれぞれには一方が+Y方向(図中上向き)、他方が−Y方向(図中下向き)のコリオリ力が働く。この結果、前記左右相反するコリオリ力によってアーム部11a及び11bは面内非対称屈曲2次モードと呼ばれる屈曲振動((Z軸)検出モード)が発生する(特許文献1の図2(b)を参照。)。
このとき第1及び第2の双音さ支持部14及び15にはそれぞれモーメントが発生するので第1及び第2の検出部17及び19はこれに対応してX方向に振動する。その結果、前記振動に対応して検出電極16a及び16b間と検出電極18a及び18b間とにはそれぞれ符号(極性)が互いに反転する二つの検出電圧Vz1、−Vz2(水晶振動子1の平面外形形状及び各電極は水晶振動子1の重心を通るZ軸に対して対称になるように設計・製作されていることから|Vz1|=|−Vz2|になる。)が発生する。
よって、第1及び第2の検出部17及び19は非回転時(駆動モード時)にはX方向の振動成分がほとんど発生せず、回転時(Z軸検出モード時)にのみX方向の振動成分を発生するので、第1及び第2の検出部17及び19から出力する前記2つの検出電圧(Z軸周りの角速度成分)の差動成分、即ちVz1−(−Vz2)=2Vz1を検出信号とすれば、角速度に比例した電圧を検出信号として得ることができる。なお、回転方向が逆になると検出信号の符号が反転する。
特願2002−264872号
近年ではより高精度な車両の走行制御、例えば立体的な道路状況に対応するように車両の傾斜角も検出することが可能な圧電振動ジャイロセンサが要望されており、本発明が解決しようとする問題点は、2軸の角速度検出及び直線加速度検出機能を備える双音さ型水晶振動子を用いた圧電振動ジャイロセンサ(2軸角速度・直線加速度検出センサ)を提供することができない点である。
上記課題を解決するために本発明に係わる請求項1記載の発明は、結晶のY軸を長手方向とする2本の振動ビームを備えた双音さ型水晶振動子を用いる圧電振動ジャイロセンサにおいて、前記双音さ型圧電振動子に作用するX軸方向及びZ軸方向の少なくとも一方の直線加速度により発生する検出電圧の直線加速度成分を検出信号とすることを特徴とする。
本発明に係わる請求項2記載の発明は、請求項1において、前記検出電圧からZ軸周りの角速度成分を除去しX軸方向の直線加速度成分を検出するための第1の直線加速度検出回路と、前記検出電圧からY軸周りの角速度成分を除去しZ軸方向の直線加速度成分を検出するための第2の直線加速度検出回路と、を備えることを特徴とする。
本発明に係わる請求項3記載の発明は、請求項2において、前記第1及び第2の直線加速度検出回路が少なくとも差動回路と符号反転回路とからなることを特徴とする。
本発明に係わる請求項4記載の発明は、請求項2において、前記第1及び第2の直線加速度検出回路が少なくとも加算回路からなることを特徴とする。
本発明に係わる請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、Z軸及びY軸の少なくとも一方の軸周りに回転している前記双音さ型圧電振動子より発生する検出電圧の差動成分を前記第1及び第2の直線加速度検出回路を介せずに検出信号とすることを特徴とする。
本発明は、圧電振動子の出力電圧から角速度の大きさに対応する成分を除去ことによりX軸方向及びZ軸方向の直線加速度の大きさに対応する成分を個別に検出信号として出力すると共に、自動車等で利用する上で必要とされる耐振動性、耐衝撃性に優れた構造を有する圧電振動ジャイロセンサを提供することができるという利点がある。
以下、図示した本発明の実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施形態の圧電振動ジャイロセンサに係わる水晶振動子の平面図であって、本図の紙面に平行な面が水晶振動子の水平面(取付け面)になる。図2(a)は第1の実施形態のX軸方向の直線加速度成分検出するための第1の直線加速度検出回路ブロック図、図2(b)はZ軸方向の直線加速度成分検出するための第2の直線加速度検出回路ブロック図である。以下の説明における軸方向は、図1に示すように、水晶振動子の主面の法線方向をZ軸、該Z軸に直交すると共に水晶振動子の長手方向をY軸、Z軸及びY軸の直交方向をX軸とする。
第1の発明実施形態の圧電振動ジャイロセンサは、双音さ型水晶振動子50と、第1及び第2の直線加速度検出回路51及び52と、からなる。水晶振動子50は、基板主面の法線方向が結晶Z軸方向となるようにカットしたZ板水晶薄片をウェットエッチング加工によって双音さ形状に形成し、その表面に蒸着やスパッタリングにより所定の電極を形成したものであって、一対の短冊状のアーム部61a及び61bと該アーム部61a及び61bの表面に形成した駆動電極62a及び62bとを有する駆動部63と、前記駆動部63の一方端部(図1における上側端部)を支持すると共に一方主面(図1の紙面側)に形成する前記駆動電極62a及び62bに接続する第1の出力電極パッド63a及び63bと他方主面(図1の向う面側)に形成する前記駆動電極(不図示)に接続する第2の出力電極パッド63c、63dとを備える第1の双音さ支持部64と、前記駆動部63の他方端部(図1における下側端部)を支持すると共に前記駆動電極62a及び62bに接続する駆動入力電極パッド63e、63f及び接地電極パッド63g及びモニタ電極パッド63hを備える第2の双音さ支持部65と、第1の検出電極66a及び66bを有し前記第1の双音さ支持部64を介して前記アーム部61a及び61bの振動を検出する第1の検出部67と、第2の検出電極68a及び68bを有し前記第2の双音さ支持部65を介して前記アーム部61a及び61bの振動を検出する第2の検出部69と、前記第1の検出部67の一端を支持すると共に前記第1の検出電極66a及び66bに接続する第1の引き出し電極70a及び70bを有する第1の支持固定部71と、前記第2の検出部69の一端を支持すると共に前記第2の検出電極68a及び68bに接続する第2の引き出し電極72a及び72bを有する第2の支持固定部73と、を備えている。なお、図1において図示した駆動電極、検出電極、各電極パッド及び引き出し電極の電極パターンは裏面にも同様な電極パターンが形成され、側面のパターンを介して接続されている。
また、第1及び第2の支持固定部は接着材等で水晶振動子50のパッケージ等の取付け面(水平面)に固定されて使用することとなるが、ここでは図示を省略する。
前記第1の直線加速度検出回路51は、高周波等のノイズを除去するための第1及び第2のローパスフィルタ(以下「LPF」と示す。)101及び102と、オペアンプを主構成部品にする公知技術の第1の符号反転回路103と、オペアンプを主構成部品にする公知技術の第1の差動回路104と、を備えている。前記第1の引き出し電極のいずれか一方、例えば70aに接続する第1のLPF101の出力を第1の差動回路104の一方の入力(非反転入力)に接続し、前記第2の引き出し電極のいずれか一方、例えば72aに接続する第2のLPF102の出力を第1の符号反転回路103を介して第1の差動回路104の他方の入力(反転入力)に接続している。なお、各引き出し電極の他方の70b及び72bは接地している。
前記第2の直線加速度検出回路52は、高周波等のノイズを除去するための第3乃至第6のLPF111乃至114と、オペアンプを主構成部品にする公知技術の第2及び第3の符号反転回路115及び116と、オペアンプを主構成部品にする公知技術の第2乃至第4の差動回路117乃至119と、を備えている。前記第2の出力電極パッド63dに接続する第3のLPF111の出力を第2の差動回路117の一方の入力(非反転入力)に接続し、前記第1の出力電極パッド63bに接続する第4のLPF112の出力を第2の符号反転回路115を介して第2の差動回路117の他方の入力(反転入力)に接続している。前記第1の出力電極パッド63aに接続する第5のLPF113の出力を第3の差動回路118の一方の入力(非反転入力)に接続し、前記第2の出力電極パッド63cに接続する第6のLPF114の出力を第3の符号反転回路116を介して第3の差動回路118の他方の入力(反転入力)に接続している。そして、第2の差動回路117の出力を前記第4の差動回路119の一方の入力(非反転入力)に接続すると共に、第3の差動回路118の出力を第4の差動回路119の他方の入力(反転入力)に接続している。
図1に示す前記水晶振動子50の動作について図3乃至図8を斟酌して説明する。図3は駆動モードを示す図で、図3(a)は平面図、図3(b)は側面図である。図4はZ軸検出モードを示す図で、図4(a)は平面図、図4(b)は側面図である。図5はY軸検出モードに係わるコリオリ力の作用図であって、アーム部の縦断面図である。図6はY軸検出モードを示す図で、図6(a)は平面図、図6(b)は側面図である。図7はX軸方向の直線加速度が加わった時の振動を示す図で、図7(a)は平面図、図7(b)は側面図である。図8はZ軸方向の直線加速度が加わった時の振動を示す図で、図8(a)は平面図、図8(b)は側面図である。
まず、非回転時の状態において、前記駆動電極63e及び63f間に駆動信号を与えると、図3(a)に示すような前記アーム部61a及び61bは(X−Y)面内対称屈曲1次振動モードと呼ばれる屈曲振動(駆動モード)が発生する。この駆動モード(非回転時)にある水晶振動子50のZ軸周りの角速度(回転)を与えると、従来例と同様に、図4(a)に示すような(X−Y)面内非対称屈曲2次モードと呼ばれる屈曲振動(Z軸検出モード)が発生し該振動に対応して前記検出電極66a及び66b間と検出電極68a及び68b間とにはそれぞれ符号(極性)が互いに反転する二つの検出電圧、即ちZ軸周りの角速度成分Vz1及び−Vz2(水晶振動子1の平面外形形状及び各電極は水晶振動子1の重心を通るZ軸に対して対称になるように設計・製作されていることから|Vz1|=|−Vz2|になる。)が発生する。
よって、前記検出電圧(Z軸周りの角速度成分)の差動成分、即ちVz1−(−Vz2)=2Vz1を検出信号とすれば、Z軸周りの角速度に比例した電圧を検出信号として得ることができる。なお、回転方向が逆になると検出信号の符号が反転する。
つぎに、前記駆動モードにある水晶振動子50にY軸周りの角速度(回転)を与えると、図5に示すような前記アーム部のいずれか一方、例えば61aが−Z方向(図中下向き)の、他方の61bが+Z方向(図中上向き)のコリオリ力Fcyが働く。この結果、上下相反するコリオリ力Fcyによって、図6(b)に示すようなアーム部61aは−Z方向(図中右方向)に向かって屈曲すると共にアーム部61bはZ方向(図中左方向)に向かって振動する、即ち互いに相反する振動方向を有する(X−Y)面外対称1次屈曲振動と呼ばれる屈曲振動(Y軸検出モード)が発生する。その結果、前記振動に対応してアーム部61aの両主面に形成する前記駆動電極に接続する前記出力電極パッド63a及び63cにはそれぞれ符号(極性)が互いに反転する2つの出力電圧Vy2+及び(−Vy2−)と
アーム部61bの両主面に形成する前記駆動電極に接続する前記出力電極パッド63b及び63dにはそれぞれ符号が互いに反転する2つの出力電圧(−Vy1−)及びVy1+とが、即ちY軸周りの角速度成分が発生する。なお水晶振動子の両主面に形成する駆動電極が同一になるように設計・製作されていることから|Vy2+|=|−Vy2−|、|−Vy1−|=|Vy1+|になる。
よって、前記出力電圧Vy2+及び(−Vy2−)の差動成分、即ちVy2+−(−Vy2−)=2Vy2+若しくは前記出力電極パッド63b及び63dから出力する2つの出力電圧(−Vy1−)及びVy1+の差動成分、即ち(−Vy1−)−Vy1+=−2Vy1−のいずれかを検出信号とすれば、Y軸周りの回転角速度に比例した電圧を検出信号として得ることができる。なお、回転方向が逆になると検出信号の符号が反転する。
以上のことから、前記Z軸検出モードはX−Y面内での振動で前記Y軸モードはX−Y面外での振動であり、且つ、互いに異なる電極からの出力であることから、互いの検出信号が合成することなく正確に得ることができる。
図4(a)に示すような前記Z軸検出モードにある前記水晶振動子50にX軸方向(同図中下側の矢印方向)の直線加速度α1が加わった場合、前記第1及び第2の双音さ支持部64及び65に互いに逆方向のモーメントが発生し、第1の双音さ支持部64には(Z軸検出モード時に発生したモーメントに)同一方向のモーメントが合成され第2の双音さ支持部65に(Z軸検出モード時に発生したモーメントに)反対方向のモーメントが合成され、これに対応して、図7に示すような前記第1及び第2の検出部67及び69が互いに同一のX軸方向(同図中の右方向)に振動する。該振動に対応して、前記第1の検出電極67の角速度成分Vz1及び前記第2の検出電極69の角速度成分−Vz2にX軸方向の直線加速度成分Vaxが合成される。つまり、Z軸周りの回転且つX軸方向の直線加速状態にある水晶振動子50は第1の検出電極67から検出電圧(Vz1+Vax)が、また第2の検出電極69から検出電圧(−Vz2+Vax)が出力される。この場合、前記出力電極パッド63a乃至63dのいずれからも出力電圧(検出信号)は出力されない。
また図6(b)に示すようなY軸検出モードにある前記水晶振動子50にZ軸方向(同図中下側の矢印方向)の直線加速度α2が加わった場合、前記アーム部61aには前記コリオリ力Fcyと反対方向の荷重、また前記アーム部61aには前記コリオリ力Fcyと同一方向の荷重が作用し、図8(b)に示すようなアーム部61a及び61bは直線加速度α2の反対方向(同図の左方向)に振動する。該振動に対応して、前記出力電極パッド63a及び63cから出力する2つの出力電圧Vy2+及び(−Vy2−)に直線加速度成分−Vazが、また前記出力電極パッド63b及び63dから出力する2つの出力電圧(−Vy1−)及びVy1+にZ軸方向の直線加速度成分+Vazが合成される。つまり、Y軸周りの回転且つX軸方向の直線加速状態にある水晶振動子50は出力電極パッド63aから出力電圧Vy2++(−Vaz)が、出力電極パッド63cから出力電圧(−Vy2−)−Vazが、出力電極パッド63bから出力電圧(−Vy1−)+Vazが、出力電極パッド63dから出力電圧Vy1++Vazが出力する。この場合、前記検出電極67及び69のいずれからも検出電圧(検出信号)は出力されない。
図2(a)に基づいて、前記検出電圧(Vz1+Vax)及び(−Vz2+Vax)の角速度成分及び直線加速度成分の符号関係を利用した前記第1の直線加速度検出回路51による演算処理について説明する。
前記引き出し電極72aから出力する検出電圧(−Vz2+Vax)は前記第1の符号反転回路103を介して(Vz2−Vax)になり該検出電圧(Vz2−Vax)と前記引き出し電極20bから出力する検出電圧(Vz1+Vax)との差動成分、即ち(Vz1+Vax)−(Vz2−Vax)=2Vax(Vz1=Vz2)を前記第1の差動回路104によって採り、これを検出信号とすればX軸方向の直線加速度に比例した電圧を検出信号として得ることができる。
つぎに、図2(b)に基づいて、前記出力電圧(Vy2++(−Vaz))、(−Vy2−−Vaz)、(−Vy1−+Vaz)及び(Vy1++Vaz)の角速度成分及び直線加速度成分の符号関係を利用した前記第2の直線加速度検出回路52による演算処理について説明する。
前記出力電極パッド63bから出力する出力電圧(−Vy1−+Vaz)は前記第2の符号反転回路115を介して(Vy1−−Vaz)になり該検出電圧(Vy1−−Vaz)と前記出力電極パッド63dから出力する出力電圧(Vy1++Vaz)との差動成分、即ち(Vy1++Vaz)−(Vy1−−Vaz)=2Vaz(Vy1+=Vy1−)を前記第2の差動回路117によって採りだす。前記出力電極パッド63cから出力する出力電圧(−Vy2−−Vaz)は前記第3の符号反転回路116を介して(Vy2−+Vaz)になり該検出電圧(Vy2−+Vaz)と前記出力電極パッド63aから出力する出力電圧(Vy2++(−Vaz))との差動成分、即ち(Vy2++(−Vaz))−(Vy2−+Vaz)=−2Vaz(Vy2+=Vy2−)を前記第3の差動回路118によって採りだす。そして、第2の差動回路117の出力2Vazと第3の差動回路118の出力(−2Vaz)との差動成分、即ち4Vazを前記第3の差動回路119によって採りだす。これを検出信号とすればZ軸方向の直線加速度に比例した電圧を検出信号として得ることができる。
なお、前記Z軸検出モードにある前記水晶振動子にZ軸方向の直線加速度が加わった場合、前記検出電極からZ軸周りの角速度成分が、前記出力電極パッドからZ軸方向の直線加速度成分が出力する。
また、前記Y軸検出モードにある前記水晶振動子にX軸方向の直線加速度が加わった場合、前記検出電極からX軸方向の直線加速度成分が、前記出力電極パッドからY軸周りの角速度成分が出力する。
さらに、前記Z軸検出モード及び前記Y軸検出モードにある前記水晶振動子にZ軸方向及びX軸方向の直線加速度が加わった場合、前記検出電極からはZ軸周りの角速度成分とX軸方向の直線加速度成分とが合成されたものが、前記出力電極パッドからはZ軸方向の直線加速度成分とY軸周りの角速度成分とが合成されたもの出力される。この前記第1及び第2の直線加速度検出回路を用いて各直線加速度に比例した電圧を検出信号として得ることができる。
前記検出電圧(2Vax)及び前記出力電圧(4Vaz)は微小電圧であるため、例えば前記第1乃至第6のLPF101乃至114の入力側に前置増幅器を接続するか前記第1乃至第4の差動回路104、117乃至119の増幅度を所望値に変換して差動増幅回路として使用するか前記第1乃至第3の符号反転回路103の増幅度を所望値に変換して符号反転増幅回路として使用するかなどして前記検出信号2Vax及び4Vazを増幅しても構わない。
図9は本発明の第2の実施形態の圧電振動ジャイロセンサに係わる直線加速度検出回路ブロック図である。
第2の実施形態に係わる第1及び第2の直線加速度検出回路が第1の実施形態と異なる点は、前記第1乃至第3の符号反転回路を削除すると共に、前記第1乃至第3の差動回路を第1乃至第3の加算回路に置換した点にある。
図9(a)に示すように第1の直線加速度検出回路81は、高周波等のノイズを除去するための第1及び第2のLPF101及び102と、オペアンプを主構成部品にする公知技術の第1の加算回路121と、を備えている。前記第1の引き出し電極のいずれか一方、例えば70aに接続する第1のLPF101の出力を第1の加算回路121の一方の入力に接続し、前記第2の引き出し電極のいずれか一方、例えば72aに接続する第2のLPF102の出力を第1の加算回路121の他方の入力に接続している。なお、各引き出し電極の他方の70b及び72bは接地している。
図9(b)に示すように第2の直線加速度検出回路82は、高周波等のノイズを除去するための第3乃至第6のLPF111乃至114と、オペアンプを主構成部品にする公知技術の第2及び第3の加算回路122乃至123と、オペアンプを主構成部品にする公知技術の第4の差動回路119と、を備えている。前記第2の出力電極パッド63dに接続する第3のLPF111の出力を第2の加算回路122の一方の入力に接続し、前記第1の出力電極パッド63bに接続する第4のLPF112の出力を第2の加算回路122の他方の入力に接続している。さらに、前記第1の出力電極パッド63aに接続する第5のLPF113の出力を第3の加算回路123の一方の入力に接続し、前記第2の出力電極パッド63cに接続する第6のLPF114の出力を第3の加算回路123の他方の入力に接続している。そして、第2の加算回路122の出力を前記第4の差動回路119の一方の入力(非反転入力)に接続すると共に、第3の加算回路123の出力を第4の差動回路119の他方の入力(反転入力)に接続している。
まず、前記検出電圧(Vz1+Vax)及び(−Vz2+Vax)の角速度成分及び直線加速度成分の符号関係を利用した第2の実施形態に係わる前記第1の直線加速度検出回路81による演算処理について説明する。
前記検出電圧(Vz1+Vax)と前記検出電圧(−Vz2+Vax)との加算成分、即ち(Vz1+Vax)+(−Vz2+Vax)=2Va(Vz1=Vz2)を前記加算回路64によって採り、これを検出信号とすればY軸方向の直線加速度に比例した電圧を検出信号として得ることができる。
つぎに、前記出力電圧(Vy2++(−Vaz))、(−Vy2−−Vaz)、(−Vy1−+Vaz)及び(Vy1++Vaz)の角速度成分及び直線加速度成分の符号関係を利用した前記第2の直線加速度検出回路82による演算処理について説明する。
前記出力電圧(−Vy1−+Vaz)と前記出力電圧(Vy1++Vaz)との加算成分、即ち(−Vy1−+Vaz)+(Vy1++Vaz)=2Vaz(Vy1+=Vy1−)を前記第2の加算回路122によって採りだす。前記出力電圧(−Vy2−−Vaz)と前記出力電圧(Vy2++(−Vaz))との加算成分、即ち(−Vy2−−Vaz)+(Vy2++(−Vaz))=−2Vaz(Vy2+=Vy2−)を前記第3の加算回路123によって採りだす。第2の加算回路122の出力2Vazと第3の加算回路123の出力(−2Vaz)との差動成分、即ち4Vazを前記第3の差動回路119によって採りだす。これを検出信号とすればZ軸方向の直線加速度に比例した電圧を検出信号として得ることができる。
前記検出電圧(2Vax)及び前記出力電圧(4Vaz)は微小電圧であるため、例えば前記第1乃至第6のLPF101乃至114の入力側に前置増幅器を接続するか前記差動回路の増幅度を所望値に変換して差動増幅回路として使用するか前記加算回路の増幅度を所望値に変換して加算増幅回路として使用するかなどして前記検出信号2Vax及び4Vazを増幅しても構わない。
以上のことから、本発明の圧電振動ジャイロセンサは従来と同一の双音さ型水晶振動子を用いつつ簡易な演算回路(直線加速度検出回路)と組み合わせることによって、被測定物の2軸方向の角速度及び直線加速度を長期に渡って正確に検出することが可能になる。
本発明は、水晶振動子(水晶)のみに限定するものではなくランガサイト、四方酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等のその他の圧電材料からなる振動子に適用できることは云うまでもない。
なお第1及び第2の実施形態における前記LPFはノイズを除去するためのものであり、このノイズ成分が小さい場合には前記直線加速度検出回路から削除しても構わない。
本発明に係る圧電振動ジャイロセンサの概略構成図である。 第1の実施形態に係わる加速度検出回路ブロック図である。 水晶振動子の駆動モードを示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 水晶振動子のZ軸検出モードを示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 Y軸検出モードに係わるコリオリ力の作用図であって、アーム部の縦断面図である。 水晶振動子のY軸検出モードを示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 X軸方向の直線加速度が加わった時の水晶振動子の振動を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 Z軸方向の直線加速度が加わった時の水晶振動子の振動を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明の第2の実施形態の圧電振動ジャイロセンサに係わる直線加速度検出回路ブロック図である。 従来の水晶振動子の概略構成図である。
符号の説明
1・・水晶振動子 11a、11b・・アーム部
12a、12b・・駆動電極 13・・駆動部 13a・・リード電極
14・・第1の双音さ支持部 15・・第2の双音さ支持部
16a、16b・・第1の検出電極 17・・第1の検出部
18a、18b・・第2の検出電極 19・・第2の検出部
20a、20b・・第1の引き出し電極 21・・第1の支持固定部
22a、22b・・第2の引き出し電極 23・・第2の支持固定部
50・・水晶振動子 51、81・・第1の直線加速度検出回路
51、82・・第2の直線加速度検出回路
61a、61b・・アーム部 62a、62b・・駆動電極
63・・駆動部 63a、63b・・第1の出力電極パッド
63c、63d・・第2の出力電極パッド
63e、63f・・駆動入力電極パッド 63g・・接地電極パッド
63h・・モニタ電極パッド 64・・第1の双音さ支持部
65・・第2の双音さ支持部
66a、66b・・第1の検出電極 67・・第1の検出部
68a、68b・・第2の検出電極 69・・第2の検出部
70a、70b・・第1の引き出し電極 71・・第1の支持固定部
72a、72b・・第2の引き出し電極 73・・第2の支持固定部
101・・第1のローパスフィルタ 102・・第2のローパスフィルタ
103・・第1の符号反転回路 104・・第1の差動回路
111・・第3のローパスフィルタ 112・・第4のローパスフィルタ
113・・第5のローパスフィルタ 114・・第6のローパスフィルタ
115・・第2の符号反転回路 116・・第3の符号反転回路
117・・第2の差動回路 118・・第3の差動回路
119・・第4の差動回路 121・・第1の加算回路
122・・第2の加算回路 123・・第3の加算回路

Claims (5)

  1. 結晶のY軸を長手方向とする2本の振動ビームを備えた双音さ型水晶振動子を用いる圧電振動ジャイロセンサにおいて、
    前記双音さ型圧電振動子に作用するX軸方向及びZ軸方向の少なくとも一方の直線加速度により発生する検出電圧の直線加速度成分を検出信号とすることを特徴とする圧電振動ジャイロセンサ。
  2. 前記検出電圧からZ軸周りの角速度成分を除去しX軸方向の直線加速度成分を検出するための第1の直線加速度検出回路と、
    前記検出電圧からY軸周りの角速度成分を除去しZ軸方向の直線加速度成分を検出するための第2の直線加速度検出回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動ジャイロセンサ。
  3. 前記第1及び第2の直線加速度検出回路が少なくとも差動回路と符号反転回路とからなることを特徴とする請求項2に記載の圧電振動ジャイロセンサ。
  4. 前記第1及び第2の直線加速度検出回路が少なくとも加算回路からなることを特徴とする請求項2に記載の圧電振動ジャイロセンサ。
  5. Z軸及びY軸の少なくとも一方の軸周りに回転している前記双音さ型圧電振動子より発生する検出電圧の差動成分を前記第1及び第2の直線加速度検出回路を介せずに検出信号とすることを特徴とする請求項1乃至4に記載の圧電振動ジャイロセンサ。
JP2003298371A 2003-08-22 2003-08-22 圧電振動ジャイロセンサ Pending JP2005069801A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003298371A JP2005069801A (ja) 2003-08-22 2003-08-22 圧電振動ジャイロセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003298371A JP2005069801A (ja) 2003-08-22 2003-08-22 圧電振動ジャイロセンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005069801A true JP2005069801A (ja) 2005-03-17

Family

ID=34403883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003298371A Pending JP2005069801A (ja) 2003-08-22 2003-08-22 圧電振動ジャイロセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005069801A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008185344A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Epson Toyocom Corp ジャイロモジュール
JP2008185343A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Epson Toyocom Corp ジャイロモジュール

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008185344A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Epson Toyocom Corp ジャイロモジュール
JP2008185343A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Epson Toyocom Corp ジャイロモジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4688073B2 (ja) 六自由度型微細加工マルチセンサ
JP2006525514A (ja) 1軸の加速度検知及び2軸の角速度検知を与える微細加工マルチセンサ
JP3421720B2 (ja) 角速度検出回路
JP4599848B2 (ja) 角速度センサ
JP2007024864A (ja) 振動ジャイロ
WO2005085758A1 (ja) 角速度センサ用音叉型振動子、この振動子を用いた角速度センサ及びこの角速度センサを用いた自動車
JPH05312579A (ja) ジャイロコンパス
JP2013210283A (ja) ロールオーバージャイロセンサ
JP6305223B2 (ja) バイアス安定化が図られた振動型ジャイロ、及び振動型ジャイロの使用方法
JP4112684B2 (ja) 振動ジャイロ
JP3170977B2 (ja) 振動子の駆動検出回路
JP3601822B2 (ja) 双音さ型振動ジャイロセンサ
JPH08210860A (ja) 角速度センサ
JP4877322B2 (ja) 音叉型バイモルフ圧電振動子、それを用いた振動ジャイロモジュールおよび音叉型バイモルフ圧電振動子の製造方法
JP2005069801A (ja) 圧電振動ジャイロセンサ
JP4869001B2 (ja) 振動ジャイロ
JP2003166828A (ja) 物理量測定装置および振動子
JP4600590B2 (ja) 角速度センサ
JP2004301510A (ja) 音叉型角速度センサ
JP2005055267A (ja) 圧電振動ジャイロセンサ
JP2869514B2 (ja) 1軸角速度/加速度センサ
JP4591787B2 (ja) 振動子および角速度測定装置
JP2008175679A (ja) 振動ジャイロ
JP2010096695A (ja) 振動ジャイロ
JP2009192403A (ja) 角速度および加速度検出装置