JP4369493B2 - 制御棒 - Google Patents

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Description

本発明は、制御棒に係り、特に、原子炉の出力を制御し沸騰水型原子炉に適用するのに好適な制御棒に関する。
沸騰水型原子炉で用いられる従来の制御棒の構造及びこれが設置される環境について説明する。沸騰水型原子炉は、複数の燃料集合体が装荷された炉心を原子炉圧力容器内に有している。これらの燃料集合体内に存在する核燃料物質に含まれたウラン235が、中性子を吸収して核分裂を起こし、熱を発生する。炉心に供給された炉水(冷却水)は、その熱によって加熱されて沸騰し、一部が蒸気になる。炉心内では、上記の核分裂によって新たに発生する中性子が他のウラン235を分裂させる連鎖反応が起きている。
核分裂の連鎖反応量を制御するため、中性子吸収材を内部に収納する制御棒が利用される。このうち、沸騰水型原子炉で通常使用される制御棒は、横断面が十字形をしており、4体の燃料集合体のチャンネルボックスの相互間に形成される間隙(飽和水領域)内に挿入される。4体の燃料集合体にて構成される1つのセル当たり1体の制御棒が設けられる。ほぼ1つのセル毎にそれら4体の燃料集合体の下方に制御棒案内管が配置される。制御棒案内管は、原子炉圧力容器内に設置される。制御棒は、セル内の4体の燃料集合体の各チャンネルボックス、及び制御棒案内管をガイド部材として利用する。また、制御棒は、下端部が制御棒駆動機構に連結され、制御棒駆動機構の駆動操作によって炉心に挿入され、炉心から引抜かれる。制御棒は、反応度制御及び出力分布の調整に用いられる重要機器である。
沸騰水型原子炉に用いられる従来の制御棒の構造を簡単に説明する。この制御棒は、ハンドルがタイロッドの上端部に、落下速度リミッタがタイロッドの下端部にそれぞれ接合され、タイロッドの中心軸に位置するタイロッドから四方に伸びる4枚のブレードを有している。各ブレードは、タイロッドに取り付けられたU字状のシースを有し、このシース内に、中性子吸収材を収納した複数の中性子吸収棒を配置している(特許文献1参照)。特許文献1は、さらに、シースの軸方向においてシースの端面に複数の突出部を形成し、これらの突出部をタイロッドにレーザ溶接によって接合することを記載している。突出部を設けることによって、シースは軸方向においてタイロッドに断続的に溶接される。また、中性子吸収棒の替りに、タイロッドに接合されるU字状のシース内にハフニウム板を配置した制御棒も知られている(特許文献2及び特許文献3参照)。
特開2002−257968号公報 特開平8−105989号公報 特開2006−153522号公報
しかし近年、沸騰水型原子炉に用いられる制御棒のシースに微小なひびが生じる事象が報告されている。シースで発生したそのひびがタイロッドに向かって進展した場合、制御棒の中心に位置して制御棒の軸となる、強度上重要な部材であるタイロッドにひびが進展する恐れがある。このようなタイロッドへのひびの進展は避けなければならない。
本発明の目的は、タイロッドにひびが入ることを防止できる制御棒を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、タイロッドとシースとの複数の溶接部のうちタイロッドの軸方向において最も上方に位置する溶接部の上端が、シースの軸方向の全長Lsの0.8〜13%の範囲内でシースの上端から下方に配置されていることにある。
最も上方に位置する溶接部の上端を、シースの軸方向の全長Lsの0.8〜13%の範囲内でシースの上端から下方に配置しているので、シースの上端部における引っ張り残留応力が最大となる位置で発生したひびがタイロッドの軸心と直交する方向に進展したとしても、そのひびは、最も上方に位置する溶接部の上端よりも上方でシースのタイロッド側の端面に到達する。すなわち、そのひびは、最も上方に位置するその溶接部に到達しない。したがって、シースに発生した上記のひびに起因してタイロッドにひびが生じることを防止できる。
好ましくは、最も上方に位置する上記の溶接部の上端が、シースの軸方向の全長Lsの4〜13%の範囲内でシースの上端から下方に配置されていることにある。
本発明によれば、シースの上端部における引っ張り残留応力が最大となる位置で発生したひびに起因して、制御棒タイロッドにひびが入ることを防止することができる。
発明者らは、制御棒のシースに生じるひびの発生原因を突き止めると共に、そのひびがタイロッドにまで進展することを防止できる制御棒の構造を新たに見出したのである。発明者らが見出したひびの発生原因を以下に説明する。
沸騰水型原子炉に用いられる従来の制御棒は、横断面が十字形をしており、図4(A),(B)に示すように、タイロッド4から四方に伸びる4つのブレード2を有している。ハンドル5がタイロッド4の上端部に設けられる。横断面がU字状をしたシース6は、端部に軸方向において複数のタブ13を形成している。これらのタブ13が溶接によりタイロッド4に接合される。シース6の上端部は、溶接によってハンドル5に接合されている。14はタブ13とタイロッド4との溶接部を示し、15はシース6とハンドル4との溶接部を示している。中性子吸収材であるハフニウム部材3が、シース6内に配置されてハンドル5に取り付けられている。内部に冷却材を導く複数の開口12が、シース6に形成されている。
近年、沸騰水型原子炉(BWR)に用いられる制御棒のシースに微小なひびが生じる事象が報告されている。このひび21は図4(A)に示すように、溶接部15の近傍で発生している。発明者らは、ひび21の発生原因を検討した。この検討結果を以下に説明する。
ひび21は応力、腐食及び照射の3つの要因が重畳した時に引き起こされる照射誘起型応力腐食割れ(IASCC)であると考えられる。溶接部15近傍は、ハフニウム部材とシースとの間に狭い隙間が形成されて上記3つの要因の全てが存在しており、ひびが発生しやすい環境であった。発明者らは、接合部15付近の応力分布を調べた結果、シース6の上端部においてハンドル5とシース6を接合する溶接に起因して生じた引張り残留応力が大きくなっていることが分かった(図4(C)参照)。この引張り残留応力の影響を受けてシース6の上端部にひび21が発生したものと考えられる。特に、発生したひび21の位置を調査した結果、ひび21は引張り残留応力が最大となる位置17(図4(C)参照)に集中して発生していた。引張り残留応力に起因した引張り力が矢印16の方向(タイロッド4の軸方向)に作用するので、そのひび21はタイロッド4の軸心と直交する方向に進展する。しかし、このひび21自体は万一発生しても制御棒の健全性に悪影響を与えることはない。これは、軸方向に断続的に存在する溶接部14による圧縮残留応力の影響を受けて、ひび21の進展がタイロッド4の手前で止まるという破壊力学的評価によるものである。
また、応力、腐食、照射のどれか一つの要因、例えば引張り残留応力を除くことでIASCCは防ぐことができる。一般的に残留応力を低減させる方法としては、溶接後熱処理を行う方法がある。しかしながら、この方法は、制御棒の場合構造上適用が難しく、また熱処理を行うと寸法誤差が生じてしまう欠点があり、寸法公差の厳しい制御棒への適用は困難である。
シース6の上端部でひび21が発生しても、上記したように溶接部14による圧縮残留応力の影響を受けてそのひび21がタイロッド4まで進展する可能性はない。しかしながら、制御棒の安全性をより高めるために、発明者らは、そのひび21がタイロッド4に進展することを確実に阻止できる制御棒の構造を考え出した。すなわち、発明者らは、図4(C)に示すシース6の上端部の応力分布の特性に基づいて、最も上方に位置する溶接部14を引張り残留応力が最大となる位置17よりも下方に位置させることを新たに見出した。シース6の上端部で発生したひび21を調べた結果、ひび21の発生している位置は、位置17の範囲内で最も低い場合でも、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長の0.75%だけ下方に向かって離れた位置であった。このため、発明者らは、安全性を考慮して、タイロッドとシーストの複数の溶接部のうち最も上方に位置する溶接部の上端を、タイロッドの軸方向において、シースの上端から、シースの軸方向の全長の0.8〜13%の範囲内で下方に位置させることを考え出したのである。換言すれば、最も上方に位置する、タイロッドと溶接されるタブ(突出部)の上端を、タイロッドの軸方向において、シースの上端から、シースの軸方向の全長の0.8〜13%の範囲内で下方に位置させることである。最も上方に位置する上記の溶接部の上端を、タイロッドの軸方向において、シースの上端から、シースの軸方向の全長の0.8%の長さ以上に下方に位置させることによって、シース6の上端部に発生したひび21は、タイロッド4の軸心と直交する方向に進展したとしても、タイロッド4とつながっている溶接部14には到達しない。したがって、ひび21の進展によってタイロッド4にひびが入ることを確実に防止することができるのである。また、最も上方に位置する上記の溶接部の上端を、タイロッドの軸方向において、最大でもシースの軸方向の全長の13%の長さだけシースの上端から下方に位置させているので、耐震上要求されるシースの強度を満足させることができる。もし、最も上方に位置する上記の溶接部の上端を、タイロッドの軸方向において、シースの上端から、シースの軸方向の全長の13%の長さよりも下方に位置させた場合には、要求される耐震性能を保つことができなくなる。
このような制御棒の実施例を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の制御棒を、図1〜図3に基づいて以下に説明する。本実施例の制御棒1は、BWRで用いられる制御棒である。この制御棒1は、横断面が十字形をしていて軸心にタイロッド4が配置され、このタイロッド4から四方に伸びる4枚のブレード2を有する。ハンドル5がタイロッド4の上端部に取り付けられ、下部支持板8がタイロッド4の下端部に取り付けられる。ローラ18が回転可能に下部支持板8に取り付けられる。このローラ18は、炉心に装荷されている燃料集合体のチャンネルボックスの外面と接触し、制御棒1を燃料集合体間で円滑に移動させる機能を有する。
各ブレード2は、横断面がU字状をしているシース6、扁平な筒であるハフニウム部材3U,3Lを有する(図3参照)。シース6はステンレス鋼(SUS304及びSUS316L等)によって構成される。シース6の上端はハンドル5に溶接され、シース6の下端は下部支持板8に溶接されている。シース6のU字の両端部には、複数のタブ(突出部)13が軸方向において所定の間隔を置いて形成されている。タブ13は、シース6の一部であるが、タイロッド4側に向かって突出している部分である。これらのタブ13は溶接にてタイロッド4に接合され、溶接部14(図1(A)参照)を形成している。溶接部14はタブ13の、タイロッド4の軸方向における全長に亘って形成されている。溶接部14のタイロッド4の軸方向における長さは、タブ13のその全長よりも短くても良い。複数の開口12がシース6に形成されている。上記したシース6とタイロッド4、ハンドル5及び下部支持板8との接合は、例えば、レーザ溶接によって行なわれる。
シース6内に形成される空間内に、2つのハフニウム部材3U及び2つのハフニウム部材3Lが配置されている。ハフニウム部材3Uはハフニウム部材3Lの上方に位置している。ハフニウム部材3Uは上端部がハンドル5に取り付けられ、ハフニウム部材3Lが下部支持板8に取り付けられている。これらのハフニウム部材は中性子吸収部材である。ハフニウム部材3Uの下端とハフニウム部材3Lの上端との間のギャップgは、BWRの運転中においてハフニウム部材3U,3Lが熱膨張してもそれらのハフニウム部材が互いに接触しない範囲で最小の幅になっている。図2において、Lsはシース6の軸方向における全長を示し、Lcは制御棒1における中性子吸収材の有効長(ハフニウム部材3Lの下端からハフニウム部材3Uの上端までの長さ)を示している。
制御棒1は、BWRの原子炉圧力容器内に配置され、原子炉出力を制御するために、複数の燃料集合体が装荷された炉心内に出し入れされる。制御棒1は、下部支持板8の下端部に設けられたコネクタ19によって原子炉圧力容器の底部に設けられた制御棒駆動装置に連結される。制御棒駆動装置は、制御棒1の炉心内への挿入操作、及び制御棒1の炉心からの引き抜き操作を行う。原子炉圧力容器内を流れる冷却水は、一部の開口12からシース6内に流入し、ハフニウム部材3U,3Lを冷却して他の開口12からシース6の外に流出する。シース6内に流入した冷却水は、ハフニウム部材3Uに設けられた小径の開口10を通ってハフニウム部材3U内に流入し、また、ハフニウム部材3Lに形成された小径の開口11を通ってハフニウム部材3L内に流入する。このように、冷却水がハフニウム部材3U,3L内に流入することによって、これらのハフニウム部材の冷却効果が増大される。
ハンドル5とシース6の溶接によってシース6の上端部付近で生じる残留応力の分布は、図1の(C)に示すようになっている。溶接部15に近い部分では引張り残留応力が生じている。タイロッド4の軸方向において、引張り残留応力が最大となる位置17から下方に向かって離れた位置では圧縮残留応力が生じている。ひび21は、引張り残留応力が最大となる位置17で発生している。本実施例の制御棒1は、タイロッド4の軸方向において、最も上方に位置するタブ13(具体的にはタブ13の上端)、換言すれば、最も上方に位置する溶接部14(具体的には溶接部14の上端)を、図1(A)に示すように、引張り残留応力が最大となる位置17よりも下方に位置させている。すなわち、最も上方に位置するそのタブ13の上端は、タイロッド4の軸方向において、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長Lsの0.8〜13%の範囲内で下方に配置されている。例えば、制御棒1では、最も上方に位置するタブ13、すなわち、溶接部14の上端は、タイロッドの軸方向において、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長Lsの2.0%だけ下方に配置される。
このような制御棒1は、最も上方に位置するタブ13を上記のように配置するので、位置17内でシース6に発生したひび21がタイロッド4の軸心と直交する方向に進展したとしても、そのひび21は、溶接部14から上方に向かって離れた位置で、タイロッド4の軸心と直交する方向におけるシース6の端面に達する。すなわち、そのひび21は、タイロッド4の軸心と直交する方向に進展したとしても、溶接部14に到達しない。したがって、制御棒1は、シース6に発生したひび21に起因してタイロッド4にひびが生じることを防止できる。本実施例は、タイロッド4の安全性を著しく向上させることができ、結果として制御棒1の安全性が著しく向上する。
本発明の他の実施例である実施例2の制御棒を、図5を用いて説明する。本実施例の制御棒1Aは制御棒1と最上部に位置するタブの位置が異なるだけであり、制御棒1Aの他の構成は制御棒1と同じである。
本実施例の制御棒1Aは、タイロッド4の軸方向において、最も上方に位置するタブ13A(具体的にはタブ13Aの上端)、換言すれば、最も上方に位置する溶接部14(具体的には溶接部14の上端)を、図5(A)に示すように、残留応力が引張り残留応力でなくなる位置に配置している。シース6に発生する残留応力は、シース6の上端からシース6の軸方向の全長の4%だけ下方の位置で、引っ張り残留応力が無くなる。その4%の位置より下方では、残留応力が圧縮残留応力になる。この結果に基づいて、制御棒1Aは、最も上方に位置するそのタブ13の上端を、タイロッド4の軸方向において、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長Lsの4〜13%の範囲内で下方に配置している。例えば、制御棒1Aでは、最も上方に位置するタブ13A、すなわち、溶接部14の上端は、タイロッド4の軸方向において、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長Lsの10%だけ下方に配置される。
このような制御棒1Aは最も上方に位置するタブ13Aを上記のように配置するので、タブ13Aがシース6の軸方向において圧縮残留応力が発生する位置に配置される。このため、位置17内でシース6に発生したひび21がタイロッド4の軸心と直交する方向に進展したとしても、そのひび21は、実施例1と同様に、溶接部14から上方に向かって離れた位置で、タイロッド4の軸心と直交する方向におけるシース6の端面に達する。すなわち、そのひび21は、タイロッド4の軸心と直交する方向に進展したとしても、溶接部14に到達しない。したがって、制御棒1は、シース6に発生したひび21に起因してタイロッド4にひびが生じることを防止できる。本実施例は、タイロッド4の安全性を著しく向上させることができ、結果として制御棒1の安全性が著しく向上する。
本発明の他の実施例である実施例3の制御棒を、図6を用いて説明する。本実施例の制御棒1Bは、制御棒1とハフニウム部材の形状及びこれの設置構造が異なっている。制御棒1Bの他の構成は、制御棒1と同じである。制御棒1Bの制御棒1と異なる部分について、詳細に説明する。
制御棒1Bも、横断面が十字形をしており、タイロッド4から四方に伸びる4枚のブレード2Aを有する。ブレード2Aは、横断面がU字状をしたシース6内に、板状で対向する一対のハフニウム部材3Aを軸方向に8組配置している。例えば、対向する一対のハフニウム部材3Aは、固定部材20によってシース6の対向するそれぞれの側壁に固定される。4本の固定部材20は、一対のハフニウム部材3Aのそれぞれの四隅付近をそれぞれ貫通して設けられる。
ハンドル5がタイロッド4の上端部に取り付けられ、図示されていないが、下部支持板8がタイロッド4の下端部に取り付けられる。制御棒1Bも、シース6のU字の両端部に、複数のタブ(突出部)13を、軸方向において所定の間隔を置いて形成している。これらのタブ13は、例えばレーザ溶接によりタイロッド4に接合される。シース6は、制御棒1と同様に、ハンドル5及び下部支持板8は、例えばレーザ溶接によって接合される。
制御棒1Bにおいて最上部に位置するタブ13、すなわち、最上部に位置する溶接部14(図5において図示せず)は、実施例1と同様に、引張り残留応力が最大となる位置17よりも下方に位置させている。すなわち、最も上方に位置するそのタブ13は、タイロッド4の軸方向において、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長Lsの0.8〜13%の範囲内で下方に配置されている。例えば、制御棒1では、最も上方に位置するタブ13、すなわち、溶接部14の上端は、タイロッドの軸方向において、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長Lsの2.0%だけ下方に配置される。
制御棒1Bにおいて、位置17内でシース6に発生したひび21がタイロッド4の軸心と直交する方向に進展したとしても、制御棒1と同様に、そのひび21によってタイロッド4にひびが生じることを防止することができる。制御棒1Bの安全性が著しく向上する。
制御棒1Bにおいて、実施例2と同様に、最上部に位置するタブ13、すなわち、溶接部14を、タイロッド4の軸方向において、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長Lsの4〜13%の範囲内で下方に配置することも可能である。
本発明の他の実施例である実施例4の制御棒を、以下に説明する。
実施例1の制御棒1は、最も上方に位置する溶接部14が従来の制御棒に比べて溶接部15から下方に離れるので、引張り残留応力が最大になる位置17も下方に移動してしまう可能性がある。この事象を避けるため、ハンドル5とシース6との溶接部15の溶接時における入熱量をコントロールすることにより、引張り残留応力が最大になる位置17を、溶接部15に近づけることができる。すなわち、溶接部15の入熱量を溶接部14の300%以下で100%よりも大きな入熱量にすることによって、位置17を、シース6の上端からシース6の軸方向の全長Lsの0.8%の位置よりも上方に位置させることができる。このため、最も上方に位置するタブ13を、タイロッド4の軸方向において、シース6の上端から、シース6の軸方向の全長Lsの0.8%だけシース6の上端から下方に配置することによって、引張り残留応力が最大となる位置17でシース6に発生したひび21がタイロッド4に向かって進展しても、実施例1と同様に、タイロッド4にひびが生じることを防止することができる。
溶接部15の入熱量を溶接部14の入熱量の300%よりも小さくすることは、実施例2及び実施例3の各制御棒にも適用することができる。また、下部支持板8の替りに落下速度リミッタをタイロッド4の下端部に取り付けた制御棒においても、制御棒1及び1Aと同様に、最も上方に位置するタブを、制御棒1及び1Aと同様に配置することが可能である。この場合には、シースの下端は落下速度リミッタに溶接にて接合される。
図2に示す実施例1の制御棒のシース上端部付近の構成を示し、(A)はそのシース上端部付近でのブレードの拡大側面図、(B)は図1(A)のI−I断面図、及び(C)は実施例1の制御棒のシース上端部でのタイロッド軸方向における残留応力分布を示す説明図である。 本発明の好適な一実施例である実施例1の制御棒の側面図である。 図2のIII−III断面図である。 従来の制御棒のシース上端部付近の構成を示し、(A)はそのシース上端部付近でのブレードの拡大側面図、(B)は図4(A)のIV−IV断面図、及び(C)は従来の制御棒のシース上端部でのタイロッド軸方向における残留応力分布を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例2の制御棒のシース上端部付近の構成を示し、(A)はそのシース上端部付近でのブレードの拡大側面図、(B)は図5(A)のV−V断面図、及び(C)は実施例2の制御棒のシース上端部でのタイロッド軸方向における残留応力分布を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例3の制御棒の上半分での構成図である。
符号の説明
1,1A,1B…制御棒、2…ブレード、3A,3U,3L…中性子吸収材、4…タイロッド、5…ハンドル、6…シース、13,13A…タブ、14,15…溶接部。

Claims (6)

  1. タイロッドと、前記タイロッドの上端部に取り付けられたハンドルと、前記タイロッドの下端部に取り付けられた下部支持板及び落下速度リミッタのいずれかと、上端が前記ハンドルに、及び下端が前記下部支持板及び前記落下速度リミッタのいずれかに溶接にてそれぞれ接合され、前記タイロッドの軸方向において断続的な複数箇所で前記タイロッドに溶接され、かつ横断面がU字状をしており、複数の開口部が形成された、前記タイロッドから四方に伸びる4つのステンレス鋼製のシースと、前記シースとの間に間隙を形成してそれぞれの前記シース内に配置された中性子吸収部材とを備え、
    前記タイロッドと前記シースとの複数の溶接部のうち前記タイロッドの軸方向において最も上方に位置する前記溶接部の上端が、前記シースの軸方向の全長Lsの0.8〜13%の範囲内で前記シースの上端から下方に配置されていることを特徴とする制御棒。
  2. 前記最も上方に位置する溶接部の上端が、前記全長Lsの〜13%の範囲内で前記シースの上端から下方に配置されている請求項1に記載の制御棒。
  3. タイロッドと、前記タイロッドの上端部に取り付けられたハンドルと、前記タイロッドの下端部に取り付けられた下部支持板及び落下速度リミッタのいずれかと、上端が前記ハンドルに、及び下端が前記下部支持板及び前記落下速度リミッタのいずれかに溶接にてそれぞれ接合され、前記タイロッドの軸心と直交する方向に突出する複数の突出部が前記タイロッドの軸方向において前記タイロッド側の端部に断続的に形成され、これらの突出部が前記タイロッドに溶接され、かつ横断面がU字状をしており、複数の開口部が形成された、前記タイロッドから四方に伸びる4つのステンレス鋼製のシースと、前記シースとの間に間隙を形成してそれぞれの前記シース内に配置された中性子吸収部材とを備え、
    前記タイロッドと複数の前記突出部とのそれぞれの溶接部のうち前記タイロッドの軸方向において最も上方に位置する前記溶接部の上端が、前記シースの軸方向の全長Lsの0.8〜13%の範囲内で前記シースの上端から下方に配置されていることを特徴とする制御棒。
  4. 前記最も上方に位置する溶接部の上端が、前記全長Lsの〜13%の範囲内で前記シースの上端から下方に配置されている請求項3に記載の制御棒。
  5. 前記中性子吸収部材がハフニウム部材である請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の制御棒。
  6. 前記中性子吸収部材が、前記ハンドルに取り付けられた第1中性子吸収部材、及び前記シース内で前記第1中性子吸収部材の下方に配置され、前記下部支持板及び前記落下速度リミッタのいずれかに取り付けられた第2中性子吸収部材を含んでいる請求項1または3に記載の制御棒。
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