JP4366708B2 - 再剥離用水分散型感圧性接着剤 - Google Patents

再剥離用水分散型感圧性接着剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再剥離用水分散型感圧性接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
再剥離用感圧性接着テープは、加熱によりまた経時により接着力が上昇しないこと、剥離後に被着体への糊残り、テープ跡、被着体の変色などがないことが重要な要求特性となつている。
【0003】
これらの特性を改良するために、たとえば、特開平6−346038号公報では、特定のモノマーおよび乳化剤組成により、低温から高温までの広い温度範囲において各種の被着体に対して良好な再剥離性を示す水系再剥離型感圧性接着剤が開示されている。しかしながら、この公報の実施例に示されている方法では、加熱直後に剥離すると、凝集破壊するという問題があつた。
【0004】
また、特開平6−322345号公報には、特定の酸素濃度条件下でレドツクス系重合開始剤を用いて重合を行うことにより、各種被着体に対して良好な再剥離性を示す感圧性接着剤が開示されている。ところが、この感圧性接着剤では粗面に対して十分な接着力を得にくいという問題があつた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に照らし、加熱時の凝集力の低下が少なくて、加熱直後の剥離に際し糊残りがみられず、また加熱後の接着力の上昇性も低く、そのうえ粗面に対しても良好な接着力を示す再剥離用水分散型感圧性接着剤を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために、鋭意検討した結果、アクリル系モノマーを特定の方法で乳化重合して得たポリマーを含む特定の伸びを示す水分散型感圧性接着剤が、再剥離用として極めて適している、つまり前記の要求特性をすべて満たすことを知り、本発明を完成するに至つた。
【0007】
すなわち、本発明は、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが全モノマーの50重量%以上の割合とされたモノマーを用いたガラス転移点が−20℃以下のポリマーを含み、伸びが3,000%以上であることを特徴とする再剥離用水分散型感圧性接着剤に係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、1種または2種以上を用いる。具体的には、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリルなどが挙げられる。これらのモノマーは主成分として全モノマーの50重量%以上の割合で用いられる。これより少ないと本発明の目的とする特性にすぐれた再剥離用水分散型感圧性接着剤が得られにくい。
【0009】
モノマーとしては、上記の主成分のほかに、必要に応じて他のモノマーを併用してもよい。この他のモノマーは、全モノマーの50重量%以下の範囲で、各モノマーの種類に応じて適宜その使用量を選択できるが、良好な感圧接着性を発現させるために、得られるポリマーのガラス転移点が通常−20℃以下となるように、使用量を決めるのが望ましい。
【0010】
他のモノマーとしては、たとえば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、メチルメタクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有モノマー、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレートなどの水酸基含有モノマー、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリン、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸グリシジルなどがある。
【0011】
本発明に用いる重合開始剤には、一般に使用されるアゾ系、過硫酸塩、過酸化物系などがある。たとえば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチルアミジン)、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。
【0012】
本発明においては、上記のモノマー、つまり、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマーを、このモノマー100重量部に対して0.001〜0.05重量部、好ましくは0.002〜0.03重量部となる割合の上記の重合開始剤を用いて、30〜60℃、好ましくは35〜55℃の重合温度で、常法により乳化重合させる、いわゆる1段重合法により、本発明の再剥離用水分散型感圧性接着剤を製造する。
【0013】
ここで、重合開始剤の使用量が0.001重量部より少ないと、実質上安定に重合反応させることが困難であり、窒素置換量の違いや温度の微妙な違いにより反応が開始するまでの誘導期間がばらつき、場合によつては重合反応が進まないことがある。誘導期間のばらつきはポリマー物性にも影響を及ぼすことになる。上記の使用量が0.05重量部より多いと、ポリマーの分子量が低下するため、高温での剥離において糊残りが発生し、良好な接着特性が得られない。また、重合温度が30〜60℃の範囲を逸脱すると、重合反応を穏やかに進行させることが難しく、重合安定性を損なうことになる。
【0014】
この乳化重合に際し、重合安定性を確保するために、モノマー100重量部に対して0.3〜5重量部、好ましくは、0.4〜3重量部となる割合の乳化剤が用いられる。乳化剤は、一般的なアニオン系またはノニオン系の乳化剤があり、1種または2種以上を用いる。アニオン系としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル硫酸ナトリウムなどが、ノニオン系としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテルなどがある。また、アニオン系およびノニオン系のいずれにおいても、たとえば、プロペニル基などを導入したラジカル重合性の乳化剤を用いてもよい。
【0015】
本発明においては、上記の1段重合法のほか、上記乳化重合を第1段目とし、これに引き続いて、第2段目の乳化重合を行う、いわゆる2段重合法により、再剥離用水分散型感圧性接着剤を製造することもできる。第2段目の乳化重合は、第1段目の乳化重合後、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマーおよびこのモノマー100重量部に対し0.1〜0.5重量部、好ましくは0.15〜0.4重量部の重合開始剤を加え、60〜80℃、好ましくは65〜75℃で前記同様に乳化重合させればよく、その際、第1および第2段目の乳化重合に用いたモノマーの合計量中に占める第2段目のモノマーの割合は最大80重量%までとされる。
【0016】
このように重合開始剤の使用量を第1段目より多くし、かつ重合温度を高くすることにより、第1段目とは異なる特性のポリマーが生成し、このポリマーにて第1段目で生成するポリマーの物性が変性されることにより、用途目的に応じた最適の性能を有する再剥離用水分散型感圧性接着剤が得られる。この場合、第1および第2段目の乳化重合に用いたモノマーの合計量中に占める第2段目のモノマーの割合が80重量%を超えると、第1段目の乳化重合に基づく良好な再剥離性などが損なわれるため、上記範囲内において各モノマーの種類や用途目的に応じた最適の使用量を選択すればよい。
【0017】
なお、第2段目の乳化重合に用いるモノマーは、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするものであれば、第1段目のモノマーと組成的に異なつていてもよい。また、最終的に得られるポリマーのガラス転移点が−20℃以下となるものであれば、第2段目の乳化重合用モノマーのみからなるポリマーのガラス転移点が−20℃より高くなるものであつてもよい。さらに、第2段目の乳化重合は一括添加、連続滴下、間欠滴下のいかなる方法を用いてもよいが、重合安定性の面では、滴下方式を採用するのが好ましい。また、第2段目の乳化重合に用いる乳化剤は、第1段目の場合と同様の乳化剤をいずれも使用でき、さらに重合安定性の良好なものであれば、上記以外の他の任意のものを用いることができる。
【0018】
本発明においては、さらに、第1段目の乳化重合と第2段目の乳化重合を連続して行わず、それぞれ別個に乳化重合したものをブレンドすることにより、2段重合法の場合と同様の再剥離用水分散型感圧性接着剤を製造できる。すなわち、上記の第1段目と同様に乳化重合して第1の水分散液を得、これとは別に、上記の第2段目と同様に乳化重合して第2の水分散液を得、この第1および第2の水分散液を、両液の製造に用いたモノマーの合計量中に占める第2の水分散液のモノマーの割合が最大80重量%までとなるように、混合することにより、本発明の再剥離用水分散型感圧性接着剤が得られる。
【0019】
このような1段重合法、2段重合法またはブレンド法の各方法で製造される本発明の再剥離用水分散型感圧性接着剤は、3,000%以上の伸びを示すことを大きな特徴とする。ここで、「伸び」とは、感圧性接着剤を断面積1mm2 のロツド状にし、一般的な引張試験機であるテンシロンまたはオートグラフなどでチヤツク間距離10mm、引張速度50mm/分、23℃の条件で測定したときの値である。この引張試験機の測定限界を超える伸びとなつても、再剥離用の接着特性に問題はなく、伸びの上限についてはとくに規定されない。
【0020】
ところで、従来の再剥離用水分散型感圧性接着剤では、再剥離時の剥離力を上昇させないために、高いガラス転移点のモノマーを使用したり、十分な架橋を行うなどの調整がなされていたが、この場合接着力自体が低くなつたり、加熱時の剥離において糊残りが生じたり、上記調整には繁雑さがあつた。これに対して、伸びが3,000%以上を示す本発明の水分散型感圧性接着剤では、その理由は定かではないが、分子鎖同志の絡みが多く、また分子量が大きいため、再剥離時の剥離力の上昇性が少なく、かつ加熱時の剥離においても糊残りがほとんどみられないといつた特有の効果が奏されるものと推察される。
【0021】
本発明の再剥離用水分散型感圧性接着剤には、必要により、各種の添加剤、たとえば、粘着付与樹脂、架橋剤、可塑剤、軟化剤、充てん剤、顔料、染料、老化防止剤などを配合することができる。なお、これらの添加剤を含有するときは、ポリマーおよびこれらの添加剤を含有する接着剤全体としての伸びが前記の値、つまり3,000%以上であればよい。
【0022】
本発明の再剥離用水分散型感圧性接着剤は、通常の感圧性接着テープやシートの製造方法にしたがつて、プラスチツクフイルム、紙、金属箔などの任意の支持フイルムまたはシート上に直接塗工、乾燥することにより、あるいはセパレータ上に塗工、乾燥したのち、任意の支持フイルムまたはシートに転写することにより、再剥離用感圧性接着テープまたはシートとすることができる。
【0023】
【実施例】
つぎに、本発明をさらに具体的に説明するため、実施例および比較例を示す。本発明はこれらの実施例によつてなんら限定されるものではない。なお、以下において部とあるのは重量部を意味する。また、再剥離用水分散型感圧性接着剤の伸びは、下記の方法により測定したものである。
【0024】
<伸びの測定>
再剥離用水分散型感圧性接着剤を剥離処理したフイルム上に塗布、乾燥して、断面積1mm2 のロツド状にし、オートグラフでチヤツク間距離10mm、引張速度50mm/分、23℃の条件で測定し、破断時の伸びを測定した。
【0025】
実施例1
温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた反応器に、アクリル酸2エチルヘキシル86部、アクリル酸エチル12部、アクリル酸2部、ラウリル硫酸ナトリウム2部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル1部および水150部を加え、全体を均一に乳化し1時間窒素置換した。その後、温度を50℃に昇温し、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド0.03部を加え、10時間乳化重合した。重合率は99.2重量%であつた。
【0026】
このようにして得られたポリマーの水分散液Aを、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは5,600%であつた。つぎに、この感圧性接着剤を12μmのポリエステルフイルム上に乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布、乾燥し、感圧性接着テープを作製した。
【0027】
実施例2
実施例1の方法で第1段目の乳化重合を行つたのち、引き続いて、第2段目の乳化重合として、重合系内に、アクリル酸2エチルヘキシル43部、アクリル酸エチル6部、アクリル酸1部、ラウリル硫酸ナトリウム1部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル0.5部および水75部をあらかじめ乳化したものを加え、温度を70℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.2部を加え、さらに3時間乳化重合した。重合率は99.5重量%であつた。
【0028】
このようにして得られたポリマーの水分散液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは3,500%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0029】
実施例3
温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた反応器に、アクリル酸2エチルヘキシル43部、アクリル酸エチル6部、アクリル酸1部、ラウリン硫酸ナトリウム1部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル0.5部および水75部を加えて、全体を均一に乳化し1時間窒素置換した。その後、温度を70℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.2部を加えて、5時間乳化重合した。重合率は99.8重量%であつた。
【0030】
このようにして得られたポリマーの水分散液Bと、実施例1で得られたポリマーの水分散液Aとを、重量比が1:9となる割合でブレンドして、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは5,000%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0031】
実施例4
実施例1で得られたポリマーの水分散液Aと、実施例3で得られたポリマーの水分散液Bとを、重量比が1:1となる割合でブレンドして、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは3,200%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0032】
比較例1
実施例3で得られたポリマーの水分散液Bを、これ単独で再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは900%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0033】
比較例2
重合開始剤の使用量を0.3部に変更した以外は、実施例1と同様にして、乳化重合した。重合率は99.5重量%であつた。このようにして得られたポリマーの水分散液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは2,000%であつた。つぎに、この水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0034】
比較例3
重合温度を70℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、乳化重合した。重合率は99.7重量%であつた。このようにして得られたポリマーの水分散液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは2,600%であつた。つぎに、この水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0035】
比較例4
温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた反応器に、アクリル酸2エチルヘキシル8.6部、アクリル酸エチル1.2部、アクリル酸0.2部、ラウリル硫酸ナトリウム0.2部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル0.1部および水15部を加え、全体を均一に乳化し1時間窒素置換した。その後、温度を50℃に昇温し、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド0.003部を加え、5時間乳化重合した。
【0036】
この乳化重合後、引き続いて、アクリル酸2エチルヘキシル77.4部、アクリル酸エチル10.8部、アクリル酸1.8部、ラウリル硫酸ナトリウム1.8部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル0.9部および水135部をあらかじめ乳化したものを加え、温度を70℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.18部を加え、さらに3時間乳化重合した。重合率は99.5重量%であつた。
【0037】
このようにして得られたポリマーの水分散液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは2,000%であつた。つぎに、この水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0038】
比較例5
実施例1で得られたポリマーの水分散液Aと、実施例3で得られたポリマーの水分散液Bとを、重量比が1:9となる割合でブレンドして、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは1,500%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0039】
実施例5
温度計、攪拌器、窒素導入管、および還流冷却管を備えた反応器に、アクリル酸ブチル60部、メタクリル酸ラウリル38部、メタクリル酸2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル1部および水150部を加え、全体を均一に乳化し1時間窒素置換した。その後、温度を50℃に昇温し、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド0.03部を加え、10時間乳化重合した。重合率は99.1重量%であつた。
【0040】
このようにして得られたポリマーの水分散液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは4,000%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0041】
実施例6
実施例5の方法で第1段目の乳化重合を行つたのち、引き続いて、第2段目の乳化重合として、重合系内に、アクリル酸ブチル6.7部、メタクリル酸ラウリル4.2部、メタクリル酸0.2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル0.1部および水16.7部をあらかじめ乳化したものを加えて、温度を70℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.04部を加えて、さらに3時間乳化重合した。重合率は99.4重量%であつた。
【0042】
このようにして得られたポリマーの水分散液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは3,600%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0043】
比較例6
温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた反応器に、アクリル酸ブチル6.7部、メタクリル酸ラウリル4.2部、メタクリル酸0.2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル0.1部および水16.7を加え、全体を均一に乳化し1時間窒素置換した。その後、温度を50℃に昇温し、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド0.003部を加え、5時間乳化重合した。
【0044】
この乳化重合後、引き続いて、アクリル酸ブチル60部、メタクリル酸ラウリル38部、メタクリル酸2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル1部および水150部をあらかじめ乳化したものを加え、温度を70℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.2部を加え、さらに3時間乳化重合した。重合率は99.5重量%であつた。
【0045】
このようにして得られたポリマーの水分散液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは1,300%であつた。つぎに、この水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性接着テープを作製した。
【0046】
以上の実施例1〜6および比較例1〜6の各再剥離用感圧性接着テープについて、以下の要領により、接着力、接着力上昇性および粗面接着力を測定した。結果は、後記の表1および表2に示されるとおりであつた。なお、両表には、参考のために、各例の水分散型感圧性接着剤の伸びを併記した。
【0047】
<接着力の測定>
JIS Z−0237に準じて、180度ピーリング試験を行い、剥離力(g/20mm)を測定した。被着体としては、#280のサンドペーパーでサンデイングしたステンレス板を用いた。
【0048】
<接着力上昇性の測定>
接着力の測定と同様の方法で貼り合せたサンプルを80℃で1時間加熱し、直後に剥離した場合の破壊形態と放冷後の剥離力を測定した。破壊形態は、界面破壊を○、一部凝集破壊を△、凝集破壊を×とした。
【0049】
<粗面接着力の測定>
#100のサンドペーパーを用いた以外は、接着力の測定の場合と同様の方法で粗面接着力を測定した。
【0050】
Figure 0004366708
【0051】
Figure 0004366708
【0052】
上記の表1および表2の結果から、比較例1〜6の各再剥離用感圧性接着テープは、加熱直後の剥離において糊残りが生じたり、加熱後の接着力上昇性が高いのに対し、実施例1〜6の各再剥離用感圧性接着テープは、加熱直後の剥離において糊残りせず、また加熱後の接着力上昇性が低く、しかも粗面に対しても良好な接着力を示すものであることがわかる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、加熱時の凝集力の低下が少なくて、加熱直後の剥離に際し糊残りがみられず、また加熱後の接着力の上昇性も低く、そのうえ粗面に対しても良好な接着力を示す再剥離用水分散型感圧性接着剤を提供することができる。

Claims (1)

  1. アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが全モノマーの50重量%以上の割合とされたモノマーを用いたガラス転移点が−20℃以下のポリマーを含み、伸びが3,000%以上であることを特徴とする再剥離用水分散型感圧性接着剤。
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