JP3332303B2 - 再剥離用水分散型感圧性接着剤の製造方法 - Google Patents

再剥離用水分散型感圧性接着剤の製造方法

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JP3332303B2 JP15238495A JP15238495A JP3332303B2 JP 3332303 B2 JP3332303 B2 JP 3332303B2 JP 15238495 A JP15238495 A JP 15238495A JP 15238495 A JP15238495 A JP 15238495A JP 3332303 B2 JP3332303 B2 JP 3332303B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再剥離用水分散型感圧
性接着剤製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】再剥離用感圧性接着テ―プは、加熱によ
りまた経時により接着力が上昇しないこと、剥離後に被
着体への糊残り、テ―プ跡、被着体の変色などがないこ
とが重要な要求特性となつている。
【0003】これらの特性を改良するために、たとえ
ば、特開平6−346038号公報では、特定のモノマ
―および乳化剤組成により、低温から高温までの広い温
度範囲において各種の被着体に対して良好な再剥離性を
示す水系再剥離型感圧性接着剤が開示されている。しか
しながら、この公報の実施例に示されている方法では、
加熱直後に剥離すると、凝集破壊するという問題があつ
た。
【0004】また、特開平6−322345号公報に
は、特定の酸素濃度条件下でレドツクス系重合開始剤を
用いて重合を行うことにより、各種被着体に対して良好
な再剥離性を示す感圧性接着剤が開示されている。とこ
ろが、この感圧性接着剤では粗面に対して十分な接着力
を得にくいという問題があつた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に照らし、加熱時の凝集力の低下が少なくて、加熱
直後の剥離に際し糊残りがみられず、また加熱後の接着
力の上昇性も低く、そのうえ粗面に対しても良好な接着
力を示す再剥離用水分散型感圧性接着剤製造方法を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、アクリル系モ
ノマ―を特定の方法で乳化重合して得たポリマ―を含む
特定の伸びを示す水分散型感圧性接着剤が、再剥離用と
して極めて適している、つまり前記の要求特性をすべて
満たすことを知り、本発明を完成するに至つた。
【0007】すなわち、本発明はアルキル基の炭素数
が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主
成分とするモノマ―を、このモノマ―100重量部に対
して0.001〜0.05重量部のアゾ系または過硫酸
塩からなる重合開始剤を用いて、30〜60℃で乳化重
合することにより、伸びが3,000%以上である再剥
離用水分散型感圧性接着剤を製造することを特徴とする
再剥離用水分散型感圧性接着剤の製造方法(請求項
に係るものである。
【0008】また、本発明は、上記とは別の製造方法と
して、上記方法(請求項)で第1段目の乳化重合を行
つたのち、第2段目の乳化重合として、アルキル基の炭
素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステル
を主成分とするモノマ―およびこのモノマ―100重量
部に対して0.1〜0.5重量部のアゾ系または過硫酸
塩からなる重合開始剤を加え、60〜80℃で乳化重合
を行う方法であつて、第1および第2段目の乳化重合に
用いたモノマ―の合計量中に占める第2段目のモノマ―
の割合が最大80重量%までとなるようにすることによ
り、伸びが3,000%以上である再剥離用水分散型感
圧性接着剤を製造することを特徴とする再剥離用水分散
型感圧性接着剤の製造方法(請求項)に係るものであ
る。
【0009】また、本発明は、上記とはさらに別の製造
方法として、前記方法(請求項)で第1の水分散液を
得、これとは別に、上記方法(請求項)の第2段目の
乳化重合と同じ方法で第2の水分散液を得、この第1お
よび第2の水分散液を、両液の製造に用いたモノマ―の
合計量中に占める第2の水分散液のモノマ―の割合が最
大80重量%までとなるように、混合することにより、
伸びが3,000%以上である再剥離用水分散型感圧性
接着剤を製造することを特徴とする再剥離用水分散型感
圧性接着剤の製造方法(請求項)に係るものである。
【0010】
【発明の構成・作用】本発明に用いる(メタ)アクリル
酸アルキルエステルは、アルキル基の炭素数が4〜12
の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、1種ま
たは2種以上を用いる。具体的には、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノ
ニル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸ラウリルなどが挙げられる。これらのモノマ―
は主成分として全モノマ―の50重量%以上の割合で用
いられる。これより少ないと本発明の目的とする特性に
すぐれた再剥離用水分散型感圧性接着剤が得られにく
い。
【0011】モノマ―としては、上記の主成分のほか
に、必要に応じて他のモノマ―を併用してもよい。この
他のモノマ―は、全モノマ―の50重量%以下の範囲
で、各モノマ―の種類に応じて適宜その使用量を選択で
きるが、良好な感圧接着性を発現させるために、得られ
るポリマ―のガラス転移点が通常−20℃以下となるよ
うに、使用量を決めるのが望ましい。
【0012】他のモノマ―としては、たとえば、メチル
アクリレ―ト、エチルアクリレ―ト、イソプロピルアク
リレ―ト、メチルメタクリレ―トなどのアルキル基の炭
素数が1〜3の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、
無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、イタコン酸など
のカルボキシル基含有モノマ―、(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレ―トなどの
水酸基含有モノマ―、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)
アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、(メタ)ア
クリロイルモルホリン、シクロヘキシルマレイミド、イ
ソプロピルマレイミド、(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリ
ル酸グリシジルなどがある。
【0013】本発明に用いられる重合開始剤は、一般に
使用されるアゾ系または過硫酸塩である。たとえば、
2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−ア
ゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、
2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチル
アミジン)、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなど
が挙げられる。
【0014】本発明においては、上記のモノマ―、つま
り、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを主成分とするモノマ―を、このモ
ノマ―100重量部に対して0.001〜0.05重量
部、好ましくは0.002〜0.03重量部となる割合
の上記の重合開始剤を用いて、30〜60℃、好ましく
は35〜55℃の重合温度で、常法により乳化重合させ
る、いわゆる1段重合法により、本発明の再剥離用水分
散型感圧性接着剤を製造する。
【0015】ここで、重合開始剤の使用量が0.001
重量部より少ないと、実質上安定に重合反応させること
が困難であり、窒素置換量の違いや温度の微妙な違いに
より反応が開始するまでの誘導期間がばらつき、場合に
よつては重合反応が進まないことがある。誘導期間のば
らつきはポリマ―物性にも影響を及ぼすことになる。上
記の使用量が0.05重量部より多いと、ポリマ―の分
子量が低下するため、高温での剥離において糊残りが発
生し、良好な接着特性が得られない。また、重合温度が
30〜60℃の範囲を逸脱すると、重合反応を穏やかに
進行させることが難しく、重合安定性を損なうことにな
る。
【0016】この乳化重合に際し、重合安定性を確保す
るために、モノマ―100重量部に対して0.3〜5重
量部、好ましくは、0.4〜3重量部となる割合の乳化
剤が用いられる。乳化剤は、一般的なアニオン系または
ノニオン系の乳化剤があり、1種または2種以上を用い
る。アニオン系としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエ―テル硫酸
ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフエニルエ―
テル硫酸ナトリウムなどが、ノニオン系としては、ポリ
オキシエチレンアルキルエ―テル、ポリオキシエチレン
アルキルフエニルエ―テルなどがある。また、アニオン
系およびノニオン系のいずれにおいても、たとえば、プ
ロペニル基などを導入したラジカル重合性の乳化剤を用
いてもよい。
【0017】本発明においては、上記の1段重合法のほ
か、上記乳化重合を第1段目とし、これに引き続いて、
第2段目の乳化重合を行う、いわゆる2段重合法によ
り、再剥離用水分散型感圧性接着剤を製造することもで
きる。第2段目の乳化重合は、第1段目の乳化重合後、
アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルを主成分とするモノマ―およびこのモノ
マ―100重量部に対し0.1〜0.5重量部、好まし
くは0.15〜0.4重量部のアゾ系または過硫酸塩か
らなる重合開始剤を加え、60〜80℃、好ましくは6
5〜75℃で前記同様に乳化重合させればよく、その
際、第1および第2段目の乳化重合に用いたモノマ―の
合計量中に占める第2段目のモノマ―の割合は最大80
重量%までとされる。
【0018】このように重合開始剤の使用量を第1段目
より多くし、かつ重合温度を高くすることにより、第1
段目とは異なる特性のポリマ―が生成し、このポリマ―
にて第1段目で生成するポリマ―の物性が変性されるこ
とにより、用途目的に応じた最適の性能を有する再剥離
用水分散型感圧性接着剤が得られる。この場合、第1お
よび第2段目の乳化重合に用いたモノマ―の合計量中に
占める第2段目のモノマ―の割合が80重量%を超える
と、第1段目の乳化重合に基づく良好な再剥離性などが
損なわれるため、上記範囲内において各モノマ―の種類
や用途目的に応じた最適の使用量を選択すればよい。
【0019】なお、第2段目の乳化重合に用いるモノマ
―は、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルを主成分とするものであれば、第
1段目のモノマ―と組成的に異なつていてもよい。ま
た、最終的に得られるポリマ―のガラス転移点が−20
℃以下となるものであれば、第2段目の乳化重合用モノ
マ―のみからなるポリマ―のガラス転移点が−20℃よ
り高くなるものであつてもよい。さらに、第2段目の乳
化重合は一括添加、連続滴下、間欠滴下のいかなる方法
を用いてもよいが、重合安定性の面では、滴下方式を採
用するのが好ましい。また、第2段目の乳化重合に用い
る乳化剤は、第1段目の場合と同様の乳化剤をいずれも
使用でき、さらに重合安定性の良好なものであれば、上
記以外の他の任意のものを用いることができる。
【0020】本発明においては、さらに、第1段目の乳
化重合と第2段目の乳化重合を連続して行わず、それぞ
れ別個に乳化重合したものをブレンドすることにより、
2段重合法の場合と同様の再剥離用水分散型感圧性接着
剤を製造できる。すなわち、上記の第1段目と同様に乳
化重合して第1の水分散液を得、これとは別に、上記の
第2段目と同様に乳化重合して第2の水分散液を得、こ
の第1および第2の水分散液を、両液の製造に用いたモ
ノマ―の合計量中に占める第2の水分散液のモノマ―の
割合が最大80重量%までとなるように、混合すること
により、本発明の再剥離用水分散型感圧性接着剤が得ら
れる。
【0021】このような1段重合法、2段重合法または
ブレンド法の各方法で製造される本発明の再剥離用水分
散型感圧性接着剤は、3,000%以上の伸びを示すこ
とを大きな特徴とする。ここで、「伸び」とは、感圧性
接着剤を断面積1mm2 のロツド状にし、一般的な引張試
験機であるテンシロンまたはオ―トグラフなどでチヤツ
ク間距離10mm、引張速度50mm/分、23℃の条件で
測定したときの値である。この引張試験機の測定限界を
超える伸びとなつても、再剥離用の接着特性に問題はな
く、伸びの上限についてはとくに規定されない。
【0022】ところで、従来の再剥離用水分散型感圧性
接着剤では、再剥離時の剥離力を上昇させないために、
高いガラス転移点のモノマ―を使用したり、十分な架橋
を行うなどの調整がなされていたが、この場合接着力自
体が低くなつたり、加熱時の剥離において糊残りが生じ
たり、上記調整には繁雑さがあつた。これに対して、伸
びが3,000%以上を示す本発明の水分散型感圧性接
着剤では、その理由は定かではないが、分子鎖同志の絡
みが多く、また分子量が大きいため、再剥離時の剥離力
の上昇性が少なく、かつ加熱時の剥離においても糊残り
がほとんどみられないといつた特有の効果が奏されるも
のと推察される。
【0023】本発明の再剥離用水分散型感圧性接着剤に
は、必要により、各種の添加剤、たとえば、粘着付与樹
脂、架橋剤、可塑剤、軟化剤、充てん剤、顔料、染料、
老化防止剤などを配合することができる。なお、これら
の添加剤を含有するときは、ポリマ―およびこれらの添
加剤を含有する接着剤全体としての伸びが前記の値、つ
まり3,000%以上であればよい。
【0024】本発明の再剥離用水分散型感圧性接着剤
は、通常の感圧性接着テ―プやシ―トの製造方法にした
がつて、プラスチツクフイルム、紙、金属箔などの任意
の支持フイルムまたはシ―ト上に直接塗工、乾燥するこ
とにより、あるいはセパレ―タ上に塗工、乾燥したの
ち、任意の支持フイルムまたはシ―トに転写することに
より、再剥離用感圧性接着テ―プまたはシ―トとするこ
とができる。
【0025】
【実施例】つぎに、本発明をさらに具体的に説明するた
め、実施例および比較例を示す。本発明はこれらの実施
例によつてなんら限定されるものではない。なお、以下
において部とあるのは重量部を意味する。また、再剥離
用水分散型感圧性接着剤の伸びは、下記の方法により測
定したものである。
【0026】<伸びの測定>再剥離用水分散型感圧性接
着剤を剥離処理したフイルム上に塗布、乾燥して、断面
積1mm2 のロツド状にし、オ―トグラフでチヤツク間距
離10mm、引張速度50mm/分、23℃の条件で測定
し、破断時の伸びを測定した。
【0027】実施例1 温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた
反応器に、アクリル酸2エチルヘキシル86部、アクリ
ル酸エチル12部、アクリル酸2部、ラウリル硫酸ナト
リウム2部、ポリオキシエチレンラウリルエ―テル1部
および水150部を加え、全体を均一に乳化し1時間窒
素置換した。その後、温度を50℃に昇温し、2,2´
−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライ
ド0.03部を加え、10時間乳化重合した。重合率は
99.2重量%であつた。
【0028】このようにして得られたポリマ―の水分散
液Aを、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水
分散型感圧性接着剤の伸びは5,600%であつた。つ
ぎに、この感圧性接着剤を12μmのポリエステルフイ
ルム上に乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布、乾
燥し、感圧性接着テ―プを作製した。
【0029】実施例2 実施例1の方法で第1段目の乳化重合を行つたのち、引
き続いて、第2段目の乳化重合として、重合系内に、ア
クリル酸2エチルヘキシル43部、アクリル酸エチル6
部、アクリル酸1部、ラウリル硫酸ナトリウム1部、ポ
リオキシエチレンラウリルエ―テル0.5部および水7
5部をあらかじめ乳化したものを加え、温度を70℃に
昇温し、過硫酸アンモニウム0.2部を加え、さらに3
時間乳化重合した。重合率は99.5重量%であつた。
【0030】このようにして得られたポリマ―の水分散
液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分
散型感圧性接着剤の伸びは3,500%であつた。つぎ
に、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施
例1と同様の方法により、感圧性接着テ―プを作製し
た。
【0031】実施例3 温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた
反応器に、アクリル酸2エチルヘキシル43部、アクリ
ル酸エチル6部、アクリル酸1部、ラウリン硫酸ナトリ
ウム1部、ポリオキシエチレンラウリルエ―テル0.5
部および水75部を加えて、全体を均一に乳化し1時間
窒素置換した。その後、温度を70℃に昇温し、過硫酸
アンモニウム0.2部を加えて、5時間乳化重合した。
重合率は99.8重量%であつた。
【0032】このようにして得られたポリマ―の水分散
液Bと、実施例1で得られたポリマ―の水分散液Aと
を、重量比が1:9となる割合でブレンドして、再剥離
用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧性接
着剤の伸びは5,000%であつた。つぎに、この再剥
離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の
方法により、感圧性接着テ―プを作製した。
【0033】実施例4 実施例1で得られたポリマ―の水分散液Aと、実施例3
で得られたポリマ―の水分散液Bとを、重量比が1:1
となる割合でブレンドして、再剥離用水分散型感圧性接
着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは3,2
00%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性
接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性
接着テ―プを作製した。
【0034】比較例1 実施例3で得られたポリマ―の水分散液Bを、これ単独
で再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型
感圧性接着剤の伸びは900%であつた。つぎに、この
再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同
様の方法により、感圧性接着テ―プを作製した。
【0035】比較例2 重合開始剤の使用量を0.3部に変更した以外は、実施
例1と同様にして、乳化重合した。重合率は99.5重
量%であつた。このようにして得られたポリマ―の水分
散液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水
分散型感圧性接着剤の伸びは2,000%であつた。つ
ぎに、この水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と
同様の方法により、感圧性接着テ―プを作製した。
【0036】比較例3 重合温度を70℃に変更した以外は、実施例1と同様に
して、乳化重合した。重合率は99.7重量%であつ
た。このようにして得られたポリマ―の水分散液を、再
剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分散型感圧
性接着剤の伸びは2,600%であつた。つぎに、この
水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同様の方法
により、感圧性接着テ―プを作製した。
【0037】比較例4 温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた
反応器に、アクリル酸2エチルヘキシル8.6部、アク
リル酸エチル1.2部、アクリル酸0.2部、ラウリル
硫酸ナトリウム0.2部、ポリオキシエチレンラウリル
エ―テル0.1部および水15部を加え、全体を均一に
乳化し1時間窒素置換した。その後、温度を50℃に昇
温し、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジ
ヒドロクロライド0.003部を加え、5時間乳化重合
した。
【0038】この乳化重合後、引き続いて、アクリル酸
2エチルヘキシル77.4部、アクリル酸エチル10.
8部、アクリル酸1.8部、ラウリル硫酸ナトリウム
1.8部、ポリオキシエチレンラウリルエ―テル0.9
部および水135部をあらかじめ乳化したものを加え、
温度を70℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.18部
を加え、さらに3時間乳化重合した。重合率は99.5
重量%であつた。
【0039】このようにして得られたポリマ―の水分散
液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分
散型感圧性接着剤の伸びは2,000%であつた。つぎ
に、この水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同
様の方法により、感圧性接着テ―プを作製した。
【0040】比較例5 実施例1で得られたポリマ―の水分散液Aと、実施例3
で得られたポリマ―の水分散液Bとを、重量比が1:9
となる割合でブレンドして、再剥離用水分散型感圧性接
着剤とした。この水分散型感圧性接着剤の伸びは1,5
00%であつた。つぎに、この再剥離用水分散型感圧性
接着剤を用いて、実施例1と同様の方法により、感圧性
接着テ―プを作製した。
【0041】実施例5 温度計、攪拌器、窒素導入管、および還流冷却管を備え
た反応器に、アクリル酸ブチル60部、メタクリル酸ラ
ウリル38部、メタクリル酸2部、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム2部、ポリオキシエチレンノニルフ
エニルエーテル1部および水150部を加え、全体を均
一に乳化し1時間窒素置換した。その後、温度を50℃
に昇温し、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジヒドロクロライド0.03部を加え、10時間乳
化重合した。重合率は99.1重量%であつた。
【0042】このようにして得られたポリマ―の水分散
液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分
散型感圧性接着剤の伸びは4,000%であつた。つぎ
に、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施
例1と同様の方法により、感圧性接着テ―プを作製し
た。
【0043】実施例6 実施例5の方法で第1段目の乳化重合を行つたのち、引
き続いて、第2段目の乳化重合として、重合系内に、ア
クリル酸ブチル6.7部、メタクリル酸ラウリル4.2
部、メタクリル酸0.2部、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム0.2部、ポリオキシエチレンノニルフエ
ニルエ―テル0.1部および水16.7部をあらかじめ
乳化したものを加えて、温度を70℃に昇温し、過硫酸
アンモニウム0.04部を加えて、さらに3時間乳化重
合した。重合率は99.4重量%であつた。
【0044】このようにして得られたポリマ―の水分散
液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分
散型感圧性接着剤の伸びは3,600%であつた。つぎ
に、この再剥離用水分散型感圧性接着剤を用いて、実施
例1と同様の方法により、感圧性接着テ―プを作製し
た。
【0045】比較例6 温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた
反応器に、アクリル酸ブチル6.7部、メタクリル酸ラ
ウリル4.2部、メタクリル酸0.2部、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム0.2部、ポリオキシエチレ
ンノニルフエニルエ―テル0.1部および水16.7を
加え、全体を均一に乳化し1時間窒素置換した。その
後、温度を50℃に昇温し、2,2´−アゾビス(2−
アミジノプロパン)ジヒドロクロライド0.003部を
加え、5時間乳化重合した。
【0046】この乳化重合後、引き続いて、アクリル酸
ブチル60部、メタクリル酸ラウリル38部、メタクリ
ル酸2部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2
部、ポリオキシエチレンノニルフエニルエ―テル1部お
よび水150部をあらかじめ乳化したものを加え、温度
を70℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.2部を加
え、さらに3時間乳化重合した。重合率は99.5重量
%であつた。
【0047】このようにして得られたポリマ―の水分散
液を、再剥離用水分散型感圧性接着剤とした。この水分
散型感圧性接着剤の伸びは1,300%であつた。つぎ
に、この水分散型感圧性接着剤を用いて、実施例1と同
様の方法により、感圧性接着テ―プを作製した。
【0048】以上の実施例1〜6および比較例1〜6の
各再剥離用感圧性接着テ―プについて、以下の要領によ
り、接着力、接着力上昇性および粗面接着力を測定し
た。結果は、後記の表1および表2に示されるとおりで
あつた。なお、両表には、参考のために、各例の水分散
型感圧性接着剤の伸びを併記した。
【0049】<接着力の測定>JIS Z−0237に
準じて、180度ピ―リング試験を行い、剥離力(g/
20mm)を測定した。被着体としては、#280のサン
ドペ―パ―でサンデイングしたステンレス板を用いた。
【0050】<接着力上昇性の測定>接着力の測定と同
様の方法で貼り合せたサンプルを80℃で1時間加熱
し、直後に剥離した場合の破壊形態と放冷後の剥離力を
測定した。破壊形態は、界面破壊を○、一部凝集破壊を
△、凝集破壊を×とした。
【0051】<粗面接着力の測定>#100のサンドペ
―パ―を用いた以外は、接着力の測定の場合と同様の方
法で粗面接着力を測定した。
【0052】
【0053】
【0054】上記の表1および表2の結果から、比較例
1〜6の各再剥離用感圧性接着テ―プは、加熱直後の剥
離において糊残りが生じたり、加熱後の接着力上昇性が
高いのに対し、実施例1〜6の各再剥離用感圧性接着テ
―プは、加熱直後の剥離において糊残りせず、また加熱
後の接着力上昇性が低く、しかも粗面に対しても良好な
接着力を示すものであることがわかる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、加熱時
の凝集力の低下が少なくて、加熱直後の剥離に際し糊残
りがみられず、また加熱後の接着力の上昇性も低く、そ
のうえ粗面に対しても良好な接着力を示す再剥離用水分
散型感圧性接着剤製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薩摩 道夫 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (72)発明者 長津 秀樹 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (72)発明者 橘 克彦 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 審査官 山本 昌広 (56)参考文献 特開 平6−322345(JP,A) 特開 昭63−202682(JP,A) 特開 平7−228612(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 133/06 - 133/12 C08F 2/22 - 2/30 C08F 20/12 - 20/14 C08F 120/12 - 120/14 C08F 220/12 - 220/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル基の炭素数が4〜12の(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマ
    ―を、このモノマ―100重量部に対して0.001〜
    0.05重量部のアゾ系または過硫酸塩からなる重合開
    始剤を用いて、30〜60℃で乳化重合することによ
    り、伸びが3,000%以上である再剥離用水分散型感
    圧性接着剤を製造することを特徴とする再剥離用水分散
    型感圧性接着剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の方法で第1段目の乳化
    重合を行つたのち、第2段目の乳化重合として、アルキ
    ル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキル
    エステルを主成分とするモノマ―およびこのモノマ―1
    00重量部に対して0.1〜0.5重量部のアゾ系また
    は過硫酸塩からなる重合開始剤を加え、60〜80℃で
    乳化重合を行う方法であつて、第1および第2段目の乳
    化重合に用いたモノマ―の合計量中に占める第2段目の
    モノマ―の割合が最大80重量%までとなるようにする
    ことにより、伸びが3,000%以上である再剥離用水
    分散型感圧性接着剤を製造することを特徴とする再剥離
    用水分散型感圧性接着剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項に記載の方法で第1の水分散液
    を得、これとは別に、請求項に記載の第2段目の乳化
    重合と同じ方法で第2の水分散液を得、この第1および
    第2の水分散液を、両液の製造に用いたモノマ―の合計
    量中に占める第2の水分散液のモノマ―の割合が最大8
    0重量%までとなるように、混合することにより、伸び
    が3,000%以上である再剥離用水分散型感圧性接着
    剤を製造することを特徴とする再剥離用水分散型感圧性
    接着剤の製造方法。
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