JP5028753B2 - 水分散型アクリル系粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着シート - Google Patents

水分散型アクリル系粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着シート Download PDF

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本発明は水分散型アクリル系粘着剤組成物、及びその粘着剤組成物を用いた粘着テープ又は粘着ラベル等の粘着シートに関する。特に、本発明は、ウレタンフォームのような表面に凹凸を有する被着体への初期接着性に優れ、且つ耐剥がれ性に優れた水分散型アクリル粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着シートに関する。
自動車、建材、OA、家電業界などの工業用分野において、金属、各種プラスチック、フォーム体等の部品や部材に接着する目的で粘着テープは大量に使用されている。これらの工業用途では、非常に接着しづらい被着体への接着や、厳しい環境条件下での接着信頼性、少ない面積での接着など、より厳しい要求性能を求められる。このような厳しい要求性能に応えるために、従来、主として溶液重合型のアクリル系樹脂を主成分とした粘着剤組成物が用いられてきた。しかし、これらの溶液重合型のアクリル系樹脂を使用した粘着剤組成物は有機溶媒中で合成されるため、粘着剤の合成、撹拌、塗工など粘着製品を生産する際の溶剤の揮発や、粘着製品が市場で使われた際の粘着剤中に残留した溶剤の揮発により、人体への影響及び環境への影響が問題になっている。また、有機溶剤そのものや、有機溶剤と共に揮散する粘着剤中の低分子量モノマー、添加剤等の刺激臭についても問題視されており、有機溶剤を使用しない無溶剤型の粘着剤組成物が要望されている。その中でも、既存の生産設備を用いることができ、かつ安全性も高い水分散型のアクリル系樹脂を使用した粘着剤組成物が求められている。
水分散型のアクリル系樹脂は、乳化剤や界面活性剤を用いることにより水性媒体中に形成されるミセルにモノマー滴からモノマーが移動し、そのミセル中で重合を進行させることにより製造されるが、このような製造方法では、一般的に分子量や樹脂構造の制御が難しい。溶液重合と比較してモノマーが高度に濃縮された状態では、例え、単官能モノマーのみを使用したとしても、重合開始剤によりラジカル重合性不飽和二重結合以外の部位にラジカルが発生し易く、分岐又は架橋構造の樹脂が生成しやすい。そのため、分岐又は架橋構造を有する樹脂を含有する粘着剤樹脂は、分子鎖がフレキシブルではなく、凝集力が過大であり、例えば、ウレタンフォームのような表面に凹凸を有する接着し難い材料に対しては、その表面の凹凸に従った変形が起こりにくく、接着性、特に初期接着性が不良であった。また、ウレタンフォームのような粗面に対する接着性のみを高くすると、粘着剤の凝集力が低くなり、耐剥がれ性が低下するため、耐剥がれ性と粗面に対しての初期接着性との両立は困難である。
粘着テープの被着体に対する接着性、耐剥がれ性を向上する手段として、全固形分中の溶剤可溶分が20〜90重量%であり、かつガラス転移温度が−10℃以下であり、重量平均分子量が10万以上のアクリル系樹脂を含有したアクリル系粘着剤組成物が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、当該技術で得られた粘着剤組成物を用いた粘着テープは、ウレタンフォームなど、表面に凹凸のある被着体に対する初期密着力が不十分であり、且つ、耐剥がれ性も不十分となっている。また、応力―歪み曲線については、初期範囲、具体的には200%歪み時での応力値が高く、最大歪みは小さくなっている。そこで、応力―歪み曲線の初期範囲での応力値を低く抑えることによって、被着体への密着性が改善したアクリル系粘着剤組成物が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、当該技術で得られた粘着剤組成物を用いた粘着テープは、工業用分野に要求される厳しい条件での耐剥がれ性において不十分となっている。また、応力―歪み曲線については、初期範囲では応力値が低いものの、最大応力値が歪みの小さい範囲に出現し、且つ、最大歪みは小さくなっている。
特開2003−105298号公報 特開2004−85522号公報
したがって、本発明の目的は、ウレタンフォーム等の粗面に対する初期接着性を向上させ、かつ、耐剥がれ性を両立した水分散型アクリル系粘着組成物を提供することである。
また、本発明の他の目的は、上記課題を解決する水分散型の粘着剤用アクリル系樹脂を用いた粘着シートを提供することである。
上記課題を解決するため種々検討したところ、水分散型アクリル系粘着剤樹脂を含有する粘着剤組成物において、引張試験機で測定される応力―歪み曲線における200%歪み時の応力値と、最大応力時の歪みと、最大応力値とを特定の範囲とすることにより粗面に対する初期接着性と耐剥がれ性とを両立することが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、水分散型アクリル系粘着樹脂を含有する粘着剤組成物であって、引張試験機で測定される応力―歪み曲線における200%歪み時の応力値が10N/cm以下であり、且つ、最大応力時の歪みが2300%〜3500%であり、最大応力値が27N/cm〜70N/cmであることを特徴とする水分散型アクリル系粘着剤組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記の水分散型アクリル系粘着剤組成物を用いた粘着シートを提供するものである。
本発明者等は種々検討する中で、引張試験機で測定される応力―歪み曲線における200%歪み時での応力値と粗面接着性との間に相関関係があることを見出した。従来の技術では、粗面接着性と耐剥がれ性とを両立するために、凝集力を高くする手法が用いられていたが、その場合、200%歪み時での応力値が高くなり、粗面接着性が悪かった。そこで、200%歪み時での応力値を小さく抑えることによって、粘着剤の粗面接着性を改善できることを見出した。また、200%歪み時での応力値を小さく抑えるためには、アゾ系開始剤を用い、10時間半減温度よりも15℃低い温度で乳化重合すること、及び、重合終了後に添加するタイプの架橋剤を用いることが好ましいことが判った。そのような製造方法により製造される水分散型アクリル系粘着樹脂は、分岐又は架橋構造が極力低減された構造の樹脂となる。それによって、粘着剤全体が柔軟性に富んだ構造となり、表面に凹凸を有する被着体に対して高い初期接着性を有することができる。
また、更に、最大応力時の歪みが2300%〜3500%の範囲にあり、最大応力値が27N/cm〜70N/cmの範囲にあることが、耐剥がれ性と相関関係があることを見出した。従来の技術では、最大応力時の歪みが2250%未満の範囲、又は、最大応力値が27N/cm未満となっていたため、耐剥がれ性が不十分であった。そこで、最大応力時の歪み、及び最大応力値を上記の範囲とすることで、優れた耐剥がれ性を有する粘着剤が得られる。
最大応力時の歪み、最大応力値を上記の範囲とするためには、粘着付与剤としてテルペン系樹脂を単独で用いること、あるいはロジン系樹脂と併用することが好ましい手段である。また、最大歪みを上記の範囲とするためには、重合後に添加するタイプの架橋剤を用いることが好ましい手段である。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物は、分岐又は架橋構造を極力低減した水分散型アクリル系粘着樹脂を使用し、粘着剤全体が柔軟性に富んだ構造となっているので、200%歪み時の応力値が10N/cm以下となり、表面に凹凸を有する被着体に対して高い初期接着性を示す。また、最大応力時の歪みが2300%〜3500%であり、最大応力値が27N/cm〜70N/cmであるので、高伸度となる架橋構造を有し、且つ高い凝集力も併せ持っている。したがって、ウレタンフォーム等の粗面に対する初期接着性が損なわれず、且つ優れた耐剥がれ性を示す。このように、本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物は、高い凝集力だけでなく高い応力緩和を有している。
(粘着剤の応力―歪み曲線)
粘着剤の応力―歪み曲線とは、粘着剤層にかけた応力と、その応力による変形量(歪み)との関係を示す曲線である。
応力と変形量の関係は以下の方法により測定する。
1.幅9.0m〜11.0mm、厚み3.5mm〜4.5mm、長さ20mm±2mmの粘着剤サンプルを作製する。
2.引張試験機(テンシロンRTA−100、オリエンテック社製)に試験サンプルを固定し、300mm/分で引っ張ることで引張強度〔N〕と伸び率〔%〕を求める。
・温度条件;20〜25℃
・湿度条件;40〜65%RH
3.応力〔N/cm〕は、サンプルの断面積あたりの強度であり、測定値である引張強度〔N〕とサンプルの厚み〔cm〕とサンプル幅〔cm〕から求めることができる。
4.上記3で求めた応力をx軸とし、歪み〔%〕(伸び率)をy軸としてグラフを作成し、そのグラフから200%歪み時の応力値、最大応力時の歪み、最大応力値等各パラメータの数値を求める。
(応力―歪み曲線と粗面接着性、及び耐剥がれ性の相関関係)
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物では、引張試験機で測定される応力―歪み曲線における200%歪み時の応力値は、10N/cm以下であるが、10N/cm〜4N/cmであることが好ましく、8N/cm〜4N/cmであることがより好ましい。200%歪み時の応力値がこのような範囲であると、柔軟性が高い粘着剤と考えられ、粗面への初期接着性が良好となり好ましい。また、最大応力時の歪みは2300%〜3500%であるが、2300〜3300%であることが好ましく、2300〜3000%であることがより好ましい。最大応力時の歪みがこのような範囲であると、応力緩和が大きくなる。つまり、応力が負荷しても、粘着剤バルクがその応力を分散(吸収)することによって、耐剥がれが向上することとなり好ましい。更に、本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物では、最大応力値が27N/cm〜70N/cmであるが、28〜70N/cmであることが好ましく、28.5〜70N/cmであることがより好ましい。最大応力値がこのような範囲であると、応力緩和が大きくなり好ましい。
また、本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物では、応力―歪み曲線における最大歪みが3900%以上であることが好ましく、4000〜6000%であることがより好ましく、4500%〜6000%であることが特に好ましい。最大歪みがこのような範囲であると、応力緩和が大きくなり好ましい。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物は、応力―歪み曲線における200%歪み時の応力値、最大応力時の歪み、及び最大応力値が上記の範囲であれば、上記の課題を解決することができるが、そのような粘着剤組成物に使用する水分散型アクリル系粘着樹脂としては、以下で説明する製造方法により製造した樹脂であることが好ましい。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物を製造するための水分散型アクリル系粘着樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、これと共重合可能で酸性基を有するビニルモノマーとを、ノニオン系又はアニオン系の水溶性アゾ系開始剤を用い、水媒体中で乳化重合した水分散型アクリル系粘着樹脂が好ましい。
水分散型アクリル系粘着樹脂を製造する際に使用する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、公知の化合物を使用することができる。そのような化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本明細書では、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタクリル酸のことであり、アクリル酸またはメタクリル酸の誘導体についても同様である。
中でも、下記式(1)で表される化合物を使用することが好ましい。
Figure 0005028753
(式中、R1は分岐鎖を有していても良い炭素数1〜18のアルキル基を表し、Xは水素原子又はメチル基を表す。)
水分散型アクリル系粘着樹脂中における式(1)で表されるモノマーの共重合比率は、全モノマーに対して60〜98質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜97質量%である。上記範囲であれば、接着力および凝集力が共に良好である。
式(1)で表されるモノマーの中でも、式(1)中のRが分岐鎖を有していても良い炭素数2〜18のアルキル基であることが好ましく、且つ単独重合時のガラス転移点が−10℃以下の化合物であることが好ましい。そのようなモノマーとしては、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、ドデシルメタアクリレート、ヘキサデシルメタアクリレート、オクタデシルメタアクリレート、イソデシルアクリレート、イソステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート等がある。そのようなモノマーの使用比率は、全モノマーに対して10〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは20〜50質量%である。上記範囲であれば、接着力および凝集力が共に良好である。
共重合可能で酸性基を有するビニル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。これらの中から一種または二種以上のモノマーが用いられる。
上記共重合可能で酸性基を有するビニル系モノマーの添加量は、酸性基を有するビニル系モノマー以外のその他のモノマー100部に対して、0.5〜15部の範囲で使用するのが好ましい。より好ましくは1.5〜10部、更により好ましくは2〜8部の範囲である。上記範囲であれば、水分散型アクリル系粘着樹脂の乳化重合時の乳化安定性(重合安定性)が良好である。更に、粘着剤組成物を塗工する際に、樹脂が凝集したりしないで塗工が可能であり、塗工時の機械的安定性に優れている。
乳化重合では、レドックス系、熱分解系、その他触媒系が用いられるが、アクリル系樹脂の場合、レドックス系開始剤が広く一般的に用いられている。その理由は、低温においても触媒が分解しやすく重合が安定に進行する(温度の影響に左右されにくい)、また、触媒量を低減できる等の利点があるため、還元剤を併用するレドックス系開始剤が使用されている。
しかしながら、アゾ系開始剤を用いることにより、応力―歪み曲線において、200%歪み時での応力値が10N/cm以下を示す粘着剤が得られた。また、その粘着剤は、高い柔軟性と高い凝集力を有し、表面に凹凸を有する被着体に対する高い初期接着力、優れた凝集力を発現できることがわかった。
水分散型アクリル系粘着樹脂を製造する際には、アニオン系水溶性アゾ系開始剤を使用することが好ましい。カチオン系水溶性アゾ系開始剤には、具体的には、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライドなどがあるが、これらを使用すると、例えば、アニオン系界面活性剤を使用した場合、イオン対が生じやすくなり、乳化液の安定性を低下させ、結果として、凝集物が発生し、製造が困難となる。一方、ノニオン系又はアニオン系の水溶性アゾ系開始剤は、アニオン系界面活性剤と、イオン対が生じないため、乳化液の安定性が保持され、凝集物の発生のない製造が可能となる。
ノニオン系又はアニオン系の水溶性アゾ系開始剤は公知のものを使用することができる。例えば、アニオン系の水溶性アゾ系開始剤として、カルボキシル基やヒドロキシル基などを有するアゾ系開始剤が挙げられる。具体的には、V−501〔和光純薬工業(株)製〕などが挙げられる。V−501の構造式を式(2)に示す。V−501はアニオン系の水溶性アゾ系開始剤である。
Figure 0005028753
ノニオン系又はアニオン系の水溶性アゾ系開始剤の10時間半減温度は80℃以下であることが好ましい。より好ましくは10時間半減温度70℃以下である。
また、重合温度は開始剤の10時間半減温度より低い温度(ただし、開始反応が行われる範囲に限る)に設定することが好適である。開始剤の10時間半減温度より低い温度で重合を行うことで、ラジカル濃度を低く抑え、枝分かれ反応を抑制することができるため、高い柔軟性を有する粘着剤用樹脂を製造することができ、ウレタンフォームなどのような表面に凹凸を有する被着体に対する高い初期接着性、優れた耐剥がれ性を発現することができる。好ましくは、10時間半減温度から5℃〜30℃低い温度、更に好ましくは10℃〜30℃低い温度に設定する。ただし、30℃以上低い温度では重合が進行しにくいため、好ましくない。例えば、10時間半減温度が69℃のアゾ系開始剤の場合、重合温度は64℃〜39℃が好ましい。より好ましくは59℃〜39℃である。
開始剤の添加量は、酸性基を有するビニル系モノマー以外のその他のモノマー100部に対して、0.01部〜5.0部の範囲が好ましい。この範囲であれば、重合反応が進行しやすく、また、枝分かれ反応が起きにくく、粘着剤の柔軟性が良好となる。
乳化重合で使用される乳化剤はアニオン系界面活性剤が広く使用されている。一般的にノニオン系界面活性剤は臨界ミセル濃度が低く、少ない乳化剤量でミセルを形成しやすいが、アニオン系界面活性剤の方が重合の安定性が高いため、乳化重合に適している。アニオン系界面活性剤の方が安定的に重合が進行するのは、形成した粒子の表面電荷が高められるためである。本発明の製造方法では、公知の界面活性剤を使用することができるが、アニオン系界面活性剤を使用する。
アニオン系界面活性剤としては、公知公用のものが用いられる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。
これらの中から1種または2種以上が用いられる。
アニオン系界面活性剤は、電気的な反発によって粒子同士が独立して存在しやすいため、ラジカル濃度が低い状態でも重合安定性を高く保ち、凝集物の発生のない製造が可能となる。アニオン系界面活性剤は、酸性基を有するビニル系モノマー以外のその他のモノマー100部に対して、0.5部〜2.0部の範囲で使用するのが好ましい。上記範囲であれば、乳化安定性、接着力および耐水性が良好である。
アニオン系界面活性剤の中でも、共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤が好ましい。水分散型アクリル系粘着樹脂を製造する場合、乳化時に界面活性剤を使用することが広く行われているが、界面活性剤が化学的又は物理的な拘束を受けずにフリーの状態で粘着剤中に残留していると、被着体に対する接着力が低下しやすく、粘着剤自身の凝集力も低下しやすい。また、耐水性に悪影響を及ぼしやすい。ところが、共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤は、粘着剤樹脂となる(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合して、分子鎖中に組み込まれ固定されるため、接着力や凝集力などの粘着性能や耐水性への影響が小さく、表面に凹凸を有する被着体に対する高い初期接着力や、優れた凝集力を発現することができる。
また、共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤は公知のイオン系界面活性剤よりも多量に使用することができる。従って、より高い乳化力が得られ、凝集物の発生のない製造が可能となる。
共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤は、粘着剤用樹脂の主原料である(メタ)アクリル酸エステルとの共重合性が異なるものを2種、もしくは3種以上使用することが好ましい。特に、主成分モノマーとの共重合性が、相対的に低いアニオン系界面活性剤Aと、相対的に高いアニオン系界面活性剤Bを1種、もしくは2種以上を使用することが好ましい。なお、主成分モノマーとの共重合性が相対的に高いアニオン系界面活性剤Bを使用する場合は、重合開始時に使用することは避け、重合が進行したのち、随時追加添加することが好ましい。重合反応が進行している分子鎖の末端に、共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤が付加した場合、該アニオン系界面活性剤は、その末端に付加重合しようとする(メタ)アクリル酸エステルモノマーの反応を阻害する。つまり、共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合反応を阻害するものである。したがって、共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤の中でも、相対的に(メタ)アクリル酸エステルモノマーと反応しやすいアニオン系界面活性剤Bを(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合初期に使用すると、重合開始時の反応性が著しく低下し、開始反応が進行しない場合がある。また、重合の進行と共にアニオン系界面活性剤Bが主鎖中に組み込まれ、重合時間後期において界面活性力が低下し、乳化液の安定性が低下する恐れがある。
したがって、重合初期においては、共重合性が相対的に低いアニオン系界面活性剤Aを使用することが好ましい。そうすることにより、水媒体中の界面活性剤の量が重合初期において減少することが無く、重合反応が進行する間、比較的安定に乳化重合を行うことができる。但し、アニオン系界面活性剤Aも重合反応により主鎖中に取り込まれ、減少するので、重合終期には、主成分モノマーとの共重合性が相対的に高いアニオン系界面活性剤Bを添加することが好ましい。そうすることにより、重合反応終了時における、未反応の界面活性剤の量を少なくすることができ、フリーの状態で粘着剤中に残留する界面活性剤の量を極力抑えることができる。更に、重合終期においては、重合開始剤を追加添加すると、水媒体中に存在する未反応の界面活性剤をアクリル系樹脂のポリマー鎖中に組み入れることができるので好ましい。その結果、アクリル系樹脂の接着力や凝集力などの粘着性能や耐水性への影響をより小さくすることが可能であり、表面に凹凸を有する被着体に対して、より高い初期接着力、及び優れた凝集力を発現することができる。
したがって、水分散型アクリル系粘着樹脂の製造方法としては、
(1)(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、これと共重合可能で酸性基を有するビニルモノマーと、共重合性二重結合を有する界面活性剤Aと、ノニオン系又はアニオン系の水溶性アゾ系開始剤とを用い、水媒体中で乳化重合を開始する第1工程、
(2)共重合性二重結合を有する1種又は2種以上の界面活性剤Bを添加する第2工程
を順次行う製造方法であり、
(3)前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーに対する、前記界面活性剤Aの共重合性Raと前記界面活性剤Bの共重合性Rbが、
Ra<Rbである水分散型アクリル系粘着樹脂の製造方法とすることが好ましい。
共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤A及びBの共重合性の比較は、以下の方法により確認することができる。
(1)水分散型アクリル系粘着樹脂を製造するための(メタ)アクリル酸エステルモノマーの配合組成、及び重合反応条件において、共重合性二重結合を有する界面活性剤Xを使用して重合反応を行い、重合開始後T時間後における(メタ)アクリル酸エステルモノマーのコンバージョン比率(仕込み全モノマー質量に対する、ポリマーに転換したモノマーの質量の比率)Pを求める。
(2)(1)と同一の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの配合組成、及び重合反応条件において、共重合性二重結合を有する界面活性剤Yを使用して重合反応を行い、重合開始後T時間後における(メタ)アクリル酸エステルモノマーのコンバージョン比率Pを求める。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーに対する共重合性二重結合を有する界面活性剤の共重合性が比較的高いと、ポリマー鎖に入りやすく、(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合反応の進行を阻害する。その結果、重合開始後T時間における(メタ)アクリル酸エステルモノマーの重合比率は低下する。したがって、P>Pであると、界面活性剤Xの共重合性は、界面活性剤Yのそれよりも低いことになる。この場合、界面活性剤Xが相対的に共重合性の低い界面活性剤Aであり、界面活性剤Yが相対的に共重合性の高い界面活性剤Bである。
共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤としては、例えば、式(3)及び式(4)の化合物がある。
Figure 0005028753
(式中、Rはアルキル基、nは1以上の整数を示す。)
市販品としては、アクアロンKH−10〔第一工業製薬(株)製〕、ラテムルS−180〔花王(株)製〕等がある。アクアロンKH−10の構造を式(5)、ラテムルS−180の構造を式(6)に示す。
Figure 0005028753
(式中、Rは、炭素数10〜12の直鎖状のアルキル基を表し、nは1以上の整数である。)
Figure 0005028753
(式中、Rは、炭素数18のアルキル基を表す。)
次に、水分散型アクリル系粘着樹脂の重合手法としては、一括重合法、プレエマルジョン法、モノマー滴下法などが挙げられる。これらの中でも、水、モノマー、乳化剤をあらかじめ混合したものを滴下するプレエマルジョン法は、重合安定性が高いため好ましい。
プレエマルジョン法において、あらかじめ調整しておいた乳化液の一部を滴下した後、残りの乳化液とともに、上記した(メタ)アクリル酸エステルとの共重合性がより高いアニオン系界面活性剤を滴下開始から全滴下量に対して10〜90質量%の滴下量の範囲において追加滴下し、反応性モノマーを重合させることが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルとの共重合性が高いアニオン系界面活性剤を追加滴下することにより、重合安定性を損なわずにウレタンフォームのような表面に凹凸を有する被着体への接着力をより向上することができる。また、滴下開始から全滴下量に対して10〜90質量%の滴下量の範囲において追加滴下することにより、重合安定性への影響を小さくすることができ、凝集物の発生のない製造が可能となる。
また、重合には連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤を用いることにより、アクリルポリマーの分子量を調整することができる。連鎖移動剤としては、公知の連鎖移動剤、例えば、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノールなどが使用できる。
また、粘着剤の凝集力を向上させる目的で、架橋剤を使用できる。架橋剤としては、公知のイソシアネート、エポキシ化合物、アジリジン化合物、多価金属塩、金属キレート、有機過酸化物等が使用できるが、重合終了後に添加し、架橋反応を進行させるタイプの架橋剤が好ましい。例えば、エポキシ化合物等が挙げられる。具体的には、デナコール EX−832[ナガセ化成工業(株)製]、デナコール EX−841[ナガセ化成工業(株)製]、テトラッドC[三菱瓦斯化学(株)製]、テトラッドX[三菱瓦斯化学(株)製]等が挙げられる。
このようなエポキシ化合物は、主にアクリル系ポリマー中のカルボキシル基と結合してアクリル系ポリマー分子間で均一な架橋構造を形成し、高い凝集力だけでなく、高い応力緩和を有することができる。
また、重合条件によって重合終了後に添加し、架橋反応を進行させるタイプの架橋剤、例えばエポキシ化合物を用いることで、応力―歪み曲線において、200%歪み時での応力値が10N/cm以下を示す粘着剤が得ることができる。その粘着剤は、高い柔軟性と高い凝集力を有し、表面に凹凸を有する被着体に対する高い初期接着力、優れた凝集力を発現できる。
更に、重合条件によって重合終了後に添加し、架橋反応を進行させるタイプの架橋剤、例えばエポキシ化合物を用いることに応力―歪み曲線において、最大歪みが3850%以上である粘着剤を得ることができる。また、その粘着剤は、高い応力緩和を有し、耐剥がれ性に優れている。
重合中に添加するタイプの架橋剤、例えば、ビニルシラン系のカップリング剤、具体的にはγ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いた場合では、応力―歪み曲線において、200%歪み時での応力値が10N/cmより大きな値を示す粘着剤が得られ易く、表面に凹凸を有する被着体に対する初期接着力が不良となり易い。
γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの構造を式(7)に示す。
Figure 0005028753
架橋度合いの指標として、粘着剤層をトルエンに24時間浸漬した後の不溶分を測定するゲル分率の値が用いられる。ゲル分率は、好ましくは20〜50質量%である。より好ましくは25〜40質量%、更に好ましくは27〜35質量%である。20〜50質量%の範囲であれば、ウレタンフォームのような表面に凹凸を有する被着体への初期接着力および凝集力がともに良好である。
また、ウレタンフォームのような表面に凹凸を有する被着体への接着性、ポリオレフィン系材料のような低極性被着体への接着性、及び耐剥がれ性を向上させる目的として、粘着付与樹脂を添加することができる。
粘着付与樹脂としては、公知の脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂等の石油系樹脂、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、不均化ロジン樹脂、重合ロジン樹脂、重合ロジンエステル樹脂、ロジンフェノール樹脂等のロジン系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂等のテルペン系樹脂が使用できるが、軟化点の高いロジン系樹脂やテルペン系樹脂等が好ましい。具体的には、粘着付与樹脂の軟化点は、120〜180℃が好ましい。より好ましくは140〜170℃である。
一般的に両面テープ用途を目的とした粘着剤では、ロジン系樹脂が広く使用されているが、本発明では酸価の高いテルペン系樹脂を用いることで、応力―歪み曲線において、最大応力時の歪みが2300%〜3500%の範囲にあり、最大応力値が27N/cm〜70N/cmの範囲となる粘着剤を得ることができる。また、その粘着剤は耐剥がれ性が優れているものとなる。
ロジン系樹脂は嵩高く流動性が低いため、アクリル系樹脂との相溶しにくい構造であるのに対し、テルペン系樹脂は、ロジン系樹脂と比較して嵩密度は小さく流動性が高いため、相溶しやすい構造であり好ましい。
粘着付与樹脂の酸価は、20以上が好ましい。より好ましくは30以上、更により好ましくは40以上である。酸価が20以上の粘着付与樹脂を添加した場合、粘着シートにした際の物性評価としての耐剥がれ性やウレタンフォーム等の粗面に対しての接着性が良好となる。
粘着付与樹脂の添加量は、水分散型アクリル系粘着剤組成物100部に対して、10〜40部が好ましい。より好ましくは15〜35部、更に好ましくは20〜35部である。粘着付与樹脂の添加量を10〜40部の範囲とすることにより、ウレタンフォームのような表面に凹凸を有する被着体やポリオレフィン系材料への初期接着力、低温接着力および凝集力が良好である。
水分散型アクリル系粘着剤組成物に柔軟性を付加させる目的として、低分子量体の水分散型アクリル系ポリマーを添加することが好適である。低分子量体の水分散型アクリル系ポリマーの添加量は、水分散型アクリル系粘着剤組成物100部に対して、3部〜15部が好ましい。更に好ましくは、5部〜10部である。この範囲であれば、耐剥がれ性を損なわず、粗面接着性がより良好である。
上記低分子量体の水分散型アクリル系ポリマーは、ベース樹脂である水分散型アクリル系粘着剤組成物との相溶性が良好なものを用いることが好適である。例えば、用いる反応性モノマーは変更させず、連鎖移動剤の添加量のみを変更させた場合、ベース樹脂と相溶性が良好な低分子量体の水分散型アクリル系ポリマーが得られる。ただし、ベース樹脂と相溶性が低いものを用いると、粗面接着性や耐剥がれ性等の物性が悪化する場合がある。
上記低分子量体の水分散型アクリル系ポリマーの分子量は、ベース樹脂である水分散型アクリル系粘着剤組成物との相溶性が良好となる範囲であれば良い。例えば、用いる反応性モノマーは変更させず、連鎖移動剤の添加量のみを変更させて調製した低分子量体の水分散型アクリル系ポリマーでは、ベース樹脂の重量平均分子量の100分の1以上、2分の1以下の範囲が好ましい。この範囲であれば、相溶性が良好であり、柔軟性が付加される。
また、粘着剤組成物には、必要に応じて本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、可塑剤、軟化剤、酸化防止剤、ガラスやプラスチック製の繊維・バルーン・ビーズ、金属粉末等の充填剤、顔料、染料等の着色剤、pH調整剤、皮膜形成補助剤、レベリング剤、増粘剤、撥水剤、消泡剤等の公知のものを任意で添加することができる。
次に、本発明の水分散型粘着剤組成物を粘着層として備えた粘着シートについて説明する。
粘着剤組成物は、基材を有しない基材レス両面シート用の粘着剤層として用いても良い。また、粘着剤層が支持体の少なくとも一面に積層された粘着シートとしても良く、例えば、粘着剤層が一面のみに積層された片面粘着シートと、両面に積層された両面粘着シートとがある。
粘着剤組成物は、基材を有しない基材レス両面シート用の粘着剤層として用いてもよい。また、粘着剤層が支持体の少なくとも一面に積層された粘着シートとしても良い。例えば、粘着剤層が一面のみに積層された片面粘着シートと、両面に積層された両面粘着シートとがある。
支持体上に粘着剤層を形成するには、粘着剤溶液をロールコーターやダイコーター等で直接支持体上に塗布する方法や、セパレーター上にいったん粘着剤層を形成後、支持体に転写する方法を用いる。乾燥後の粘着剤層の好ましい厚さは、30〜300μm、好ましくは50〜200μmである。
粘着シートに使用する支持体は、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムや、ウレタン、ポリエチレン、ゴム系等のフォーム体、不織布、布、金属箔、紙等公知のものを使用できる。
粘着シートの形態は特に限定されるものではなく、枚葉、ロール状の製品形態であっても良く、またテープ状であっても良い。
以下に実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(共重合性比率を確認する実験)
(確認実験1)
容器に、共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤ラテムルS−180〔花王(株)製;有効成分50%〕10部と脱イオン水100部を入れ、均一に溶解した。そこに、2−エチルヘキシルアクリレート225部、n−ブチルアクリレート230部、メチルメタクリレート30部、アクリル酸15部、ラウリルメルカプタン0.5部を加えて乳化し、乳化液A(610.5部)を調製した。次に、攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にE−118Bを0.1部と、脱イオン水350部を入れ、窒素を吹き込みながら55℃まで昇温した。攪拌下、アニオン系水溶性重合開始剤V−501〔和光純薬工業(株)製;有効成分100%〕水溶液5部(有効成分5%)を添加し、続いて乳化液Aを6.1部仕込み、55℃を保ちながら重合反応を1時間行った。引き続き、残りの乳化液Aの一部(604.4部)と、アニオン系水溶性重合開始剤V−501水溶液40部(有効成分5%)を、別々の滴下漏斗を使用して反応容器を55℃に保ちながら6時間かけて滴下して重合した。滴下終了後1時間後のコンバージョンを測定したところ、98%以上であった。
(確認実験2)
共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤ラテムルS−180を10部添加する代わりに共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤アクアロンKH−10〔第一工業製薬(株)製、有効成分100%〕5部を使用した以外は(確認実験1)と同様の操作を行った。滴下終了後1時間後のコンバージョンを測定したところ、70%以下であった。
共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤ラテムルS−180を使用した確認実験1では、滴下終了後1時間後におけるコンバージョンは98%以上であった。
共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤アクアロンKH−10を使用した確認実験2では、滴下終了後1時間後におけるコンバージョンは70%以下であった。
この結果から、ラテムルS−180の上記モノマー組成における共重合性(R)とアクアロンKH−10の共重合性(R)は、R<Rであることが確認できた。アクアロンKH−10は、ラテムルS−180よりも上記モノマー組成に対する共重合性が良いため、より共重合しやすくポリマー鎖中に組み込まれやすい。その結果、上記モノマー同士の共重合反応を阻害して、一定時間後のコンバージョン比率が低下している。
重合反応終了時には、理論的には仕込んだモノマーがすべてポリマーに転換され(コンバージョン)不揮発物質となるものと考える。したがって、水性媒体及び仕込み全原料の総合計質量をWとし、モノマーの総仕込み質量をWとすると、重合反応終了時におけるポリマーの理論不揮発分率REP(%)は下式(1)により求めることができる。
EP(%)=(W/W)×100 (1)
一方、重合反応途中の任意の時間にサンプリングした時のサンプルの全質量をWtAとし、該サンプル中の不揮発分の質量をWとしたとき、W中には、その時点までに生成したポリマーの質量WtPと、仕込みの時点から含まれている界面活性剤や重合開始剤の残さ等、モノマー以外の不揮発性分の質量WtSが含まれている。ここで、水性媒体及び仕込み全原料中に占めるモノマー以外の成分の質量比率をRとすると、WtSはWtAにRを掛けた値である。したがって、重合反応途中の任意の時間における生成したポリマーの不揮発分率RtP(%)は、WからWtSを差し引くことにより求められ、下式(2)により求めることができる。
tP(%)=(W−WtS)×100/WtA (2)
(なお、WtS=WtA×R
となる。
以上より、重合反応途中の任意の時間におけるコンバージョンは、下記式(3)によって算出される。
コンバージョン[%] =(RtP/REP)×100 (3)
具体的には、重合時のコンバージョンは以下の方法により求める。反応容器から反応物をサンプリングし、質量(WtA)を測定する。108℃で90分間乾燥を行い、水やアクリルモノマー等の揮発物質を除去したのち、残留物の質量(W)を測定する。そして、式(1)で求めるREP(%)によりコンバージョンを求める。
(実施例1)
(1)乳化液Aの調製
容器に、アニオン系界面活性剤ラテムルS−180〔花王(株)製;有効成分50%〕10部と脱イオン水100部を入れ、均一に溶解した。そこに、2−エチルヘキシルアクリレート225部、n−ブチルアクリレート230部、メチルメタクリレート30部、アクリル酸15部、ラウリルメルカプタン0.5部を加えて乳化し、乳化液A(610.5部)を得た。
(2)水分散型アクリル系ポリマーの製造
攪拌機、環流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にS−180を0.1部と、脱イオン水350部を入れ、窒素を吹き込みながら55℃まで昇温した。攪拌下、アニオン系水溶性重合開始剤V−501〔和光純薬工業(株)製;有効成分100%〕水溶液5部(有効成分5%:アンモニア水で中和し溶解)を添加し、続いて乳化液Aを6.1部仕込み、55℃を保ちながら1時間で重合させた。引き続き、残りの乳化液Aの一部(300部)と、V−501水溶液20部(有効成分5%:アンモニア水で中和し溶解)を、別々の滴下漏斗を使用して反応容器を55℃に保ちながら4時間かけて滴下して重合した。この間、滴下しなかった乳化液A(304.4部)に、アクアロンKH−10〔第一工業製薬(株)製、有効成分100%〕5部を加え、均一になるまで攪拌し、乳化液B(309.4部)を調製した。
乳化液Aの滴下終了後、直ちに乳化液B(309.4部)とV−501水溶液20部(有効成分5%:アンモニア水で中和し溶解)を別々の滴下漏斗を使用して反応容器を55℃に保ちながら4時間かけて滴下重合し、水分散型アクリル系ポリマーを製造した。
滴下終了後、同温度にて2時間攪拌した後、内容物を冷却し、pHが7.5になるようにアンモニア水で調整した。これを200メッシュ金網で濾過し、本発明の水分散型アクリルポリマーを得た。ここで得られた水分散型アクリル系ポリマーは、固形分濃度49.5%、粘度460mPa・s、平均粒径は270nmであった。
(3)水分散型アクリル粘着剤組成物の製造
上記の水分散型アクリル系ポリマーに、レベリング剤としてサーフィノール420〔エアー・プロダクツ・ジャパン(株)製;有効成分100%〕1.2部、架橋剤としてエポキシ化合物テトラッドC〔三菱瓦斯化学(株)製〕を0.25質量部添加し、粘着付与樹脂としてテルペン系樹脂タマノルE−100〔荒川化学工業(株)製;軟化点150℃、酸価45〜60〕を固形分で100質量部添加し、100メッシュ金網で濾過し、本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。
(4)両面粘着シートの製造
上記水分散型アクリル系粘着剤組成物を剥離処理した厚さ75μmのポリエステルフィルム上に、乾燥後の厚さが65μmになるように塗工して、100℃で3分間乾燥して得た粘着剤層を、坪量14g/mのレーヨン系不織布の両面に転写し、80℃の熱ロールで4kgf/cmの圧力でラミネートし両面粘着シートを得た。得られた両面粘着シートは、40℃のオーブンにて2日間エージングした後に試験に使用した。両面粘着シートの粘着剤層のゲル分率は28%であった。
(実施例2)
実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系ポリマーを製造した。水分散型アクリル粘着剤組成物の製造において、テルペン系樹脂タマノルE−100に加えて、ロジン系樹脂スーパーエステルE−788〔荒川化学工業(株)製;軟化点160℃、酸価10〜16〕を固形分で50質量部を添加し、本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。それに続いて、実施例1と同様の操作によって、両面粘着シートを製造した。
(実施例3)
(低分子量体水分散型アクリル系ポリマーの調製)
連鎖移動剤であるラウリルメルカプタンを2.0部に変更した以外は実施例1と同様の操作によって、低分子量体水分散アクリル系ポリマーを製造した。重量平均分子量は、20万程度であり、実施例1で製造した水分散アクリル系ポリマーの3分の1であった。
実施例1と同様の操作によって、水分散アクリル系ポリマーを製造した。それに続いて、上記合成方法で調製した低分子量体水分散型アクリル系ポリマーを25質量部添加した。それに続いて、実施例2と同様の操作によって、テルペン系樹脂タマノルE−100を100質量部、ロジン系樹脂スーパーエステルE−788を50質量部添加し、本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。それに続いて、実施例1と同様の操作によって、両面粘着シートを製造した。
(実施例4)
実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系ポリマーを製造した。テルペン系樹脂タマノルE−100(100質量部)をロジン系樹脂スーパーエステルE−788(100質量部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。それに続いて、実施例1と同様の操作によって、両面粘着シートを製造した。
(比較例1)
重合開始剤を、過硫酸アンモニウム1.0部と亜硫酸水素ナトリウム0.5部から成るレドックス系開始剤に変更し、モノマー配合を2−エチルヘキシルアクリレート225部、n−ブチルアクリレート230部、メチルメタクリレート30部、アクリル酸15部を、2−エチルヘキシルアクリレート240部、n−ブチルアクリレート245部、アクリル酸15部に変更し、架橋剤としてトリメトキシビニルシラン0.25部を添加した以外は、実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系ポリマーを製造した。それに続いて、エポキシ化合物テトラッドCを除いたこと以外は実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。それに続いて、実施例1と同様の操作によって、両面粘着シートを製造した。
(比較例2)
モノマー配合を2−エチルヘキシルアクリレート225部、n−ブチルアクリレート230部、メチルメタクリレート30部、アクリル酸15部を、2−エチルヘキシルアクリレート240部、n−ブチルアクリレート245部、アクリル酸15部に変更し、架橋剤としてトリメトキシビニルシラン0.25部を添加した以外は、実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系ポリマーを製造した。それに続いて、エポキシ化合物テトラッド−Cを除いたこと以外は実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。それに続いて、実施例1と同様の操作によって、両面粘着シートを製造した。
(比較例3)
モノマー配合を2−エチルヘキシルアクリレート225部、n−ブチルアクリレート230部、メチルメタクリレート30部、アクリル酸15部を、2−エチルヘキシルアクリレート245部、n−ブチルアクリレート240部、アクリル酸15部に変更した以外は、実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系ポリマーを製造した。それに続いて、テルペン系樹脂タマノルE−100(100質量部)をロジン系樹脂スーパーエステルE−788(100質量部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。それに続いて、実施例1と同様の操作によって、両面粘着シートを製造した。
(比較例4)
実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系ポリマーを製造した。テルペン系樹脂タマノルE−100(100質量部)をロジン系樹脂スーパーエステルE−788(150質量部)に変更した以外は、実施例1と同様の操作によって、水分散型アクリル系粘着剤組成物を得た。それに続いて、実施例1と同様の操作によって、両面粘着シートを製造した。
各粘着テープのウレタンフォーム初期接着性、定荷重剥離試験の評価結果、及び応力―歪み曲線の各パラメータ(200%歪み時での応力値、最大応力値、最大応力時の歪み、最大歪み)を表1に示した。
Figure 0005028753

表1中の略号の正式名称を下記に示す。
BA ;n−ブチルアクリレート
2EHA ;2−エチルヘキシルアクリレート
MMA ;メチルメタクリレート
AA ;アクリル酸
L−SH ;ラウリルメルカプタン
V−501 ;(和光純薬工業(株)製)V−501
APS ;過硫酸アンモニウム
SMS ;亜硫酸水素ナトリウム
テトラッド−C;(三菱瓦斯化学(株)製)テトラッドC
γ−MPS ; γ―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
E−100 ;テルペン系樹脂(荒川化学工業(株)製)タマノルE−100
E−788 ;ロジン系樹脂(荒川化学工業(株)製)スーパーエステルE−788
〔ウレタンフォームに対する接着性の測定方法〕
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に、乾燥後の厚さが65μmになるように水分散型アクリル系粘着剤組成物を塗工し、粘着テープを作製した。この粘着テープを23℃、50%RHの雰囲気下でECS系ウレタンフォームへ2kgロールにて貼り合わせ、直後に手でゆっくりと引き剥がした。このときのウレタンフォーム表面の破壊状態を以下の基準で評価した。
◎;ウレタンフォーム材破、且つ密着が特に良好
○;ウレタンフォーム材破
△;ウレタンフォーム表面の粘着剤層への転着あり
×;ウレタンフォーム表面の粘着剤層への転着なし
〔定荷重剥離試験〕
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に、乾燥後の厚さが65μmになるように水分散型アクリル系粘着剤組成物を塗工し、粘着テープを作製した。この粘着テープを23℃、50%RHの雰囲気下でステンレス板、あるいはポリプロピレン板へ2kgロールにて、貼り合わせ面積が幅10mm、長さ50mmとなるように貼り合わせ、1時間放置後、23℃、50%RHの雰囲気下で剥離方向90°に300gの荷重をかけた。3時間後(被着体;ステンレス板)あるいは1時間後(被着体;ポリプロピレン板)の剥がれ距離または落下時間を測定した(mmまたは分)。
〔ゲル分率の測定方法〕
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に、乾燥後の厚さが65μmになるように水分散型アクリル系粘着剤組成物を塗工し、100℃で3分間乾燥して粘着テープを作製した。これを40mm×50mmの大きさに切り取ったものを試料とした。次に、予め上記試料のトルエン浸漬前の質量(G1)と中芯基材となる不織布の質量(G0)を測定しておき、トルエン溶液中に常温で24時間浸漬した。そして、浸漬後の試料のトルエン不溶解分を300メッシュ金網で濾過することにより分離し、105℃で1時間乾燥した後の残留分の質量(G2)を測定し、下記式(1)に従ってゲル分率を求めた。
ゲル分率(質量%)= [(G2−G0)/(G1−G0)] × 100 (1)
[応力―歪み曲線の作成]
(1)応力―歪み曲線測定用サンプルの作製
剥離シート上に粘着剤を塗工し、乾燥処理後、剥離シートを剥離することで下記サイズの測定用サンプルを作製した。
・幅10mm
・厚み4.0mm
・長さ20mm
(2)引張強度〔N〕と伸び率〔%〕の測定
・引張試験機;テンシロンRTA−100、オリエンテック社製
・引張速度;300mm/分
・温度条件;23℃
・湿度条件;50%RH
(3)応力―歪み曲線の作成
・応力〔N/cm〕を測定値である引張強度〔N〕とサンプルの厚み〔cm〕とサンプル幅〔cm〕から求める。
・求めた応力をx軸とし、伸び率〔%〕(変形量(歪み))をy軸としてグラフを作成する。
(4)各パラメータ
作成したグラフから下記パラメータを読み取る。
・200%歪み時の応力値
・最大応力時の歪み
・最大応力値
・最大歪み
実施例及び比較例の各粘着テープの応力と歪みの関係を表した図(応力―歪み曲線)である。

Claims (6)

  1. 水分散型アクリル系粘着樹脂と粘着付与剤を含有する粘着剤組成物であって、
    前記水分散型アクリル系粘着樹脂が、
    共重合性二重結合を有するアニオン系界面活性剤の存在下で、
    モノマー成分として(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、これと共重合可能で酸性基を有するビニルモノマーとを使用し、
    重合開始剤としてノニオン系又はアニオン系の水溶性アゾ系開始剤を用いて、
    水媒体中で乳化重合することにより製造される水分散型アクリル系粘着樹脂であり、
    前記粘着付与剤として、テルペン系樹脂、および、重量平均分子量が前記水分散型アクリル系粘着樹脂の1/100〜1/2である水分散型アクリル系樹脂とを含有することを特徴とする水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  2. 前記水分散型アクリル系粘着樹脂が、エポキシ化合物により架橋された樹脂である請求項記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  3. 前記重合開始剤が、アニオン系の水溶性アゾ系開始剤である請求項1又は2に記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  4. 前記共重合性二重結合を有する界面活性剤が、前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーに対する共重合性が異なる2種又は3種以上の界面活性剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  5. 請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物を粘着剤層として備えた粘着シート。
  6. 前記粘着剤層が、幅9.0m〜11.0mm、厚み3.5mm〜4.5mm、長さ20mm±2mmの大きさで、温度20〜25℃、湿度40〜65%RHの環境下、300mm/分の引張速度にて、引張試験機で測定される応力―歪み曲線における200%歪み時の応力値が10N/cm以下であり、且つ、最大応力時の歪みが2300%〜3500%であり、最大応力値が27N/cm〜70N/cmである請求項に記載の粘着シート。
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