JP4363892B2 - 離脱防止管継手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は離脱防止管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
管路を敷設する場合には、その敷設現場において鋳鉄製の管を所定長さに切断しなければならない場合が多い。このような場合において、管路の敷設現場にて管の切断を行う必要が生じるのは、異形管の周辺であることが大多数である。なぜなら、管路における曲管やT字管などの異形管は、その埋設位置を道路に合わせたり、他の埋設物を回避したり、他の管路と接続したりするために設けられることが多いので、必ずしも当初設計された位置通りに敷設されるものではない。そのため、異形管の埋設位置が現場で確認されてから、この異形管に接続される直管やその近傍の直管を適宜に切断することで、管路の寸法合わせが行われるためである。
【0003】
しかしながら、たとえば上水道を構成する管路においては、異形管およびその近傍で管路に不平均力が作用するため、何ら対策を施さないと、互いに接合されている管どうしの離脱が発生する。このため、異形管およびその近傍では、管どうしの継手部は離脱防止機能を備えたものとされているのが通例である。
【0004】
また、管路全体に耐震性を付与しようとする場合は、直管、異形管、切り管の有り無しに関係なく、すべての継手部に離脱防止機能が必要である。
管路を構成する管であって離脱防止機能を有するものの端部に受口が形成されている場合において、この管に所定長さに切断した切り管を接合するときには、この切り管の端部を挿口として、前記受口の内部に挿入し、管継手を構成することになる。このときに、離脱防止のための構成として、たとえば受口の内周に環状のロックリング収容溝が形成されるとともに、その収容溝にロックリングが収容されている場合には、切り管により構成される挿口の先端の外周に環状突部を形成して、受口に挿口が挿入されたときに、この環状突部が受口の奥側からロックリングに当たるようにすることで、所要の離脱防止機能を発揮させることができる。
【0005】
このように切り管により構成された挿口の外周に環状突部を形成する手法として、たとえば特許文献1には、切り管により形成された挿口に環状の溶接ピースを外ばめし、この溶接ピースを挿口に溶接により固定するようにしたものが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−257758号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように管路の敷設現場での溶接作業は容易でなく、したがってその作業に困難を伴うという課題がある。
【0008】
そこで本発明は、このような課題を解決して、管路の敷設現場などにおいて容易に管挿口の外周に突部を形成できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は、互いに接合される一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口が挿入され、挿口の外周に形成された挿口突部が受口の内部に配置されたロックリングに当たることによって受口挿口間の離脱が防止された管継手において、挿口突部は、挿口に外ばめされる挿口リングの内周に形成された環状突部が挿口の外周に形成された環状溝にはまり込むことによって構成されており、前記環状突部は、挿口リングにおける受口開口側の開口端よりも受口奥側の位置に形成されているようにしたものである。
【0010】
このようなものであると、挿口の外周に環状溝を形成し、その環状溝に挿口リングの内周突起をはめ込んだ状態で、この挿口リングを挿口に外ばめするだけで、溶接作業などを必要とせずに、挿口の外周に容易に挿口突部を形成することができる。このため、管路の敷設現場で切り管を行った場合などにおいても、管どうしの継手に容易に離脱防止機能を付与することができる。また、挿口リングにおける環状突部が、この挿口リングにおける受口開口側の開口端よりも受口奥側の位置に形成されているため、後述の理由により、小さな環状突部だけで十分な離脱阻止力を発生させることができる。
本発明の離脱防止管継手用の管は、互いに接合される一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口が挿入され、挿口の外周に形成された挿口突部が受口の内部に配置されたロックリングに当たることによって受口挿口間の離脱が防止される管継手のための前記他方の管であって、前記挿口突部は、挿口に外ばめされる挿口リングの内周に形成された環状突部が挿口の外周に形成された環状溝にはまり込むことによって構成されており、前記環状突部は、挿口リングの端部よりも奥側の位置に形成され、かつ挿口リングにおける受口開口側の開口端に、挿口リングの径方向に対して傾斜した外向きのテーパ面が形成され、このテーパ面の傾斜角度が、挿口と受口とが離脱する方向に力が作用して挿口突部がロックリングに当たった際に、ロックリングから挿口突部への力の作用線が、前記環状突部における挿口先端側の側面と環状溝における挿口先端側の側壁とを通過する角度に構成されていることを特徴とする。
本発明の挿口リングは、上記の離脱防止管継手用の管を形成するために挿口に外ばめされる挿口リングであって、内周に環状突部が形成されており、この環状突部は挿口リングが挿口に外ばめされるときに挿口の外周に形成された環状溝にはまり込むように構成されており、前記環状突部は、挿口リングの端部よりも奥側の位置に形成され、かつ挿口リングにおける受口開口側の開口端に、挿口リングの径方向に対して傾斜した外向きのテーパ面が形成され、このテーパ面の傾斜角度が、挿口と受口とが離脱する方向に力が作用して挿口突部がロックリングに当たった際に、ロックリングから挿口突部への力の作用線が、前記環状突部における挿口先端側の側面と環状溝における挿口先端側の側壁とを通過する角度に構成されていることを特徴とする
【0011】
【発明の実施の形態】
図1において、互いに接合される一方のダクタイル鋳鉄製の管11の端部には受口12が形成され、また他方のダクタイル鋳鉄製の管13の端部には、受口12の内部に挿入される挿口14が形成されている。受口12と挿口14との間は、ゴム製の環状のシール材15によってシールされている。受口12の内周に形成された収容溝16には、環状で周方向一つ割りの金属製のロックリング17が収容されている。18は、継手の接合前にロックリング17を芯出し状態で収容溝16に保持するための弾性体である。収容溝16は、その側壁として、受口12の奥側に向いたテーパ面19を有する。挿口14の先端の外周には挿口突部20が形成されている。詳細には、挿口14の先端の外周に横断面矩形状の環状溝21が形成され、挿口14の先端には挿口リング22が外ばめされ、この挿口リング21の内周に形成された環状突部23が環状溝21にはめ込まれた状態で挿口リング22が挿口14に固定されることで、挿口突部20が形成されている。
【0012】
挿口突部20は、受口12と挿口14との接合時に、シール材15とロックリング17とを押し広げて、ロックリング17よりも受口12の奥側に入り込む。この状態で受口挿口間に抜け出し力が作用した場合には、挿口突部20がロックリング17に当たりかつロックリング17が収容溝16のテーパ面19に当たることによって、受口12からの挿口14の離脱を防止することができる。
【0013】
挿口14はたとえば切り管により形成され、切り管の後に挿口突部20が形成される。以下、その手法について説明する。
まず、受口12に挿入すべき管13の外周に環状溝21を機械加工するとともに、この管13に切り管を施すことで、溝21を有した挿口14を形成する。
【0014】
図2に詳細に示すように、挿口リング22は、管13と同様のたとえばダクタイル鋳鉄により形成されて、図3(a)に示すように周方向一つ割りの構成とされている。25はその分割部である。また図2(a)に示すように挿口リング22は、挿口14の先端に外ばめされる外ばめ部26と、この外ばめ部26の内周に形成されて環状溝21にはまり込む横断面矩形状の上述の環状突部23と、挿口14の先端面27を覆うように配置される先端部28とを有する。挿口リング22の外周には、先端側のテーパ面29と、このテーパ面29よりもさらに先端側の凸状のアール面30とが形成されている。挿口リング22における受口12の開口側の開口端面は、挿口リング22の径方向に対してわずかに傾斜した外向きのテーパ面31として形成されている。
【0015】
環状突部23は、挿口リング22における受口12の開口側の開口端よりも受口12の奥側の位置に形成されている。換言すると、環状凸部23は、外ばめ部26の開口端から軸心方向に距離をおいた位置であり、かつ先端部28からも軸心方向に距離をおいた位置であるところの、中間の位置に形成されている。
【0016】
図2(a)および図3(a)に示すように、挿口リング22における、分割部25を構成する周方向の一端部および他端部には、図示のような環状突部23よりも先端部28に近い位置などの、環状突部23を外れた位置において、それぞれ径方向の貫通孔35、35が形成されている。各貫通孔35は、挿口リング22の内周側のストレート部36と、その外周側の座ぐり部37とを有する。
【0017】
挿口凸部20の形成に際しては、まず、このような構成の挿口リング22を弾性的に拡径させて、その外ばめ部26および環状突部23を挿口14に外ばめさせ、そしてこの挿口リング22を管軸方向に押すことで、環状突部23を環状溝21に向かい合わせる。すると挿口リング22は弾性的に縮小し、図2(a)に示すように挿口突部23が環状溝21にはまり込む。
【0018】
次に、図2(b)に示すように、貫通孔35にドリルなどの穴あけ工具38を通すことで、管13の挿口管14に径方向の非貫通状態の下穴39を加工する。40は工具38を回転駆動させるための加工機械であるが、この機械40が、工具38よりも大径のストッパ41を有し、このストッパ41が挿口リング22の外ばめ部26の外面42に接することで、工具38の切り込み深さを一定にすることができる。
【0019】
このようにして下穴39が形成されたなら、図2(c)に示すように貫通穴35を通して下穴39にタッピングねじ43をねじ込み、その頭部44を貫通孔35の座ぐり部37に収容させることで、環状突部23が環状溝21にはまり込んだ状態の挿口リング22を、この環状突部23が環状溝21から外れ出ないように、挿口14に固定することができる。これにより、挿口14の先端に挿口突部20が形成される。
【0020】
上記に代えて、図3(b)に示すように、管1に貫通孔47を形成して、ボルト・ナット48により、環状突部23が環状溝21から外れ出ないように、挿口リング22を挿口14に固定してもよい。あるいは、図3(c)に示すように、挿口リング22における分割部25に対応した周方向の一端部および他端部にそれぞれ薄肉部49、49を形成し、これら薄肉部49、49どうしに連結プレート50をわたし、これら薄肉部49、49と連結プレート50の一端部および他端部とを、たとえば図示のようなブラインドリベット51で互いに締結することで、環状突部23が環状溝21から外れ出ないように、挿口リング22を挿口14に固定してもよい。
【0021】
次に、このようにして形成された挿口突部20の機能について説明する。図4に示すように、挿口リング22におけるロックリング17に当たる端面は前述のごとくテーパ面31として形成されているため、あるいはロックリング17の内径と挿口14の外径とが必ずしも一致しないため、受口挿口間に抜け出し力が作用したときには、図示のように、受口12の収容溝16のテーパ面19に当たった状態のロックリング17におけるもっとも内周側の部分が、挿口14からやや浮き上がった状態で、テーパ面31に当たることになる。このため、あるいは受口12におけるロックリング17との当たり面19がテーパ状に形成されているため、受口挿口間の抜け出し力にもとづくロックリング17から挿口突部20への反力Rは、図示のようにロックリング17と挿口突部20のテーパ面31との接触点から、管径方向に沿った斜め内向きに作用する。
【0022】
また反力Rは、挿口突部20を構成する挿口リング22の環状突部23と、この環状突部23がはまり込んでいる挿口14の環状溝21との間で、挿口突部20から挿口14に伝達される。詳細には、環状突部23における挿口先端側の側面52と、環状溝21における挿口先端側の側壁53との間で、反力Rの伝達が行われる。
【0023】
このとき、本発明においては、図4(a)に示すように、環状突部23が、挿口リング22における受口12の開口側の開口端よりも受口12の奥側の位置に形成されているため、換言すると挿口リング22における受口12の開口端から軸心方向に距離をおいた中間の位置に形成されているため、反力Rの作用線が、挿口リング22の環状突部23が挿口14の環状溝21にはまり込んでいる部分、あるいはその近傍を通ることになる。このため、挿口リング22と挿口14との間で確実に反力Rを伝達することができる。
【0024】
ところが、図4(b)に示すように環状突部23が挿口リング22の外ばめ部26の開口端の部分の内周に形成されていると、環状突部23が環状溝21にはまり込んでいる部分やその近傍を反力Rの作用線が通らなくなり、このため力の伝達作用が乏しくなって、十分な離脱防止作用が得られなくなる。また、図4(b)に示すものでは、受口挿口間の抜け出し力にもとづくロックリング17からの反力Rによって挿口突部20に浮き上がり力Fが作用し、この挿口突部20が環状溝21から浮き上がって、この挿口突部20と、環状溝21を形成する管壁との引っ掛かり高さが小さくなり、それにより応力が集中して破断が生じやすくなる。
【0025】
これに対し、図4(a)の位置に環状突部23が存在する場合には、この環状突部23には図4(b)の場合のような大きな浮き上がり力は作用せず、その分だけ大きな抜け出し力に耐えることも可能である。具体的には、図4(a)に示す本発明の構成の場合は、図4(b)に示す構成の場合に比べ、1.5倍程度の大きな抜け出し力に耐えることが可能である。
【0026】
従来の、挿口突部20を有した管継手の構成は、図4(c)に示すようになっている。すなわち、環状突部23は外ばめ部26の開口端の内周に形成されているが、ロックリング17からの反力Rの作用線が、環状突部23における挿口先端側の側面52と環状溝21における挿口先端側の側壁53との接触部あるいはその近傍を通るように、つまり側面52が外ばめ部26の奥側の部分に位置することになるように、環状突部23の軸心方向寸法を大きく形成している。換言すると、強度上は過剰となる大きな軸心方向寸法で、環状突部23を形成している。これは、挿口リング22自体の加工工数が図4(b)の場合と同じであり、図4(a)の場合よりも少なくて済むからである。
【0027】
一方、所要の抜け出し力に耐えることを目的とすれば、図4(c)に示すように環状突部23を挿口リング22の外ばめ部26の開口端の内周に形成してその軸心方向寸法を大きくしたものに比べて、図4(a)に示すように環状突部23を挿口リング22の外ばめ部26の軸心方向に沿った中央の位置に形成した場合、すなわち環状突部23を、外ばめ部26の開口端から軸心方向に距離おいた位置であり、かつ先端部28からも軸心方向に距離をおいた位置であるところの、中間の位置に形成した場合は、この環状突部23は小さなもので足りる。つまり、図4(a)の構成であると、環状突部23は、軸心方向の幅をあまり大きくとらなくても、所要の抜け出し力に耐えることができる。
【0028】
具体的に説明すると、一般に、水道用の離脱防止管継手では、耐震性確保のためには、管の口径をDとしたときに、2.94D[kN](0.3D[ton])の抜け出し阻止力が求められる。このため、口径75〜450mm程度の一般的な水道管のための、環状突部23を挿口リング22の開口端の内周に形成した離脱防止管継手では、図4(c)に示すように環状突部23として軸心方向の幅寸法の大きなものが必要で、具体的には軸心方向に沿った幅寸法は10mm程度が必要であり、そうでなければ2.94D[kN]の抜け出し阻止力を達成できない。
【0029】
ところが、図4(a)に示す本発明のように環状突部23を挿口リング22の外ばめ部26の軸心方向に沿った中央の位置に形成した場合は、軸心方向に沿った幅寸法は3〜7mm程度の小さなもので足りる。すなわち、環状突部23がこのような小さなもので足りるため、図4(b)や図4(c)に示す挿口リングよりも加工工数が増えるが、この環状突部23を収容する挿口4の環状溝21が小さなものでよく、このために、配管施工現場で切り管を施した場合などにおいて環状溝21を容易に形成することができる。
【0030】
図5は、図1の離脱防止管継手の他の構成例を示す。ここでは、挿口リング22の先端部28における挿口14の先端面27に向かい合う位置に、挿口14の先端面27と向き合った環状溝56が形成され、この環状溝56には、管1を水道管として使用したときの防食を図る目的で、亜鉛ワイヤからなる犠牲陽極57が設けられている。
【0031】
図6は、本発明の他の実施の形態の離脱防止管継手を示す。ここでは、受口12の端部の外周にフランジ61が形成され、このフランジ61における周方向に沿った複数の位置には管軸心方向の貫通孔62がそれぞれ形成されている。受口12の端部の内周には外開きテーパ状のシール材圧接面63が形成され、このシール材圧接面63よりも奥側の受口12の内周には環状突部64が形成されている。また、環状突部64よりも奥側の受口12の内周には環状のロックリング収容溝16が形成されている。ロックリング収容溝16よりも受口の奥側には、管径方向の奥端面65が形成されている。
【0032】
受口12のシール材圧接面63と挿口14の外周との間には、環状のゴム製のシール材15が設けられている。受口12の外側における挿口14の外周には金属製の環状の押輪66が設けられており、この押輪66には、受口12のフランジ61の貫通孔62に対応した管軸心方向の貫通孔67が、貫通孔62と同様に周方向に沿った複数の位置に設けられている。そして、これらの貫通孔62、67に通されるT頭ボルト・ナット68によって押輪66がフランジ61に締結されることで、この押輪66によってシール材15を圧縮し、それによって所要のシール機能を達成できるように構成されている。シール材15と受口12の環状突部64との間にはバックアップリング69が設けられて、押輪66によって押圧されたシール材15が必要以上に受口12の奥側に入り込まないように構成されている。
【0033】
ロックリング収容溝16には、金属製の周方向一つ割りのロックリング17が収容されている。このロックリング17は、弾性力によって挿口14の外周に抱き付くことが可能とされている。
【0034】
ロックリング17よりも受口12の奥側における挿口14の外周には、受口12の奥側からロックリング17に当たる挿口突部20が形成されている。詳細には、挿口14の外周に横断面矩形状の環状溝21が形成されており、挿口14の外周には、環状溝21にはまり込む環状の横断面矩形状の環状突部23を有した周方向一つ割りの金属製の挿口リング22がはめ合わされ、これによって挿口14における管軸心方向に沿った所定の位置に挿口突部20が形成されている。挿口リング22における周方向の分割構造は、図3に示された通りである。
【0035】
挿口リング22における挿口14の先端側の部分には、管軸心に対して傾斜した外周テーパ面29が形成されている。また挿口リング22における外周テーパ面29とは反対側の端部には、管径方向に対してわずかに傾斜したテーパ面31が形成されている。
【0036】
環状突部23は、挿口リング22における両端の開口からそれぞれ管軸心方向に距離をおいて設けられている。換言すると、環状突部23は、挿口リング22における管軸心方向の中央部の位置に、一体に形成されている。
【0037】
このような構成において、受口12と挿口14との接合に際しては、受口12の収容溝16に収容されたロックリング17を治具により拡径状態に維持したうえで、その受口12の内部に、挿口突部20を有した挿口14を挿入する。すると、上記のように拡径されたロックリング17の位置を挿口突部20が通過し、かつ場合によってはその外周テーパ面29によってロックリング17を押し広げるように作用しながら、挿口突部20がロックリング17よりも奥側の受口12の内部に挿入される。
【0038】
このとき、挿口14は挿口突部20がロックリング17の位置を通過するだけでよく、図1〜図4に示したプッシュオンタイプの管継手のように挿口突部20が受口挿口間で圧縮されているシール材15を押し広げながらこのシール材15の位置を通過する必要はないので、挿口リング22の先端に外周テーパ面29を形成しておくだけで足り、挿口14自体は、切り管を行っただけで良く、その先端にテーパ加工を施すような必要がないという利点がある。
【0039】
次に、上述の治具によるロックリング17の拡径状態を解除して、このロックリング17を弾性力によって挿口14の外周に抱き付かせる。また、あらかじめ挿口14に外ばめしておいたバックアップリング69とシール材15とを所定位置に配置し、T頭ボルト・ナット68により押輪66を受口12のフランジ61に締結することで、シール材15を圧縮して所定のシール機能を発揮させる。
【0040】
これにより、図6に示す状態となって、離脱防止機能を有するメカニカル管継手が構成される。すなわち、受口挿口間に抜け出し力が作用したときには、図1〜図4に示した場合と同様に、環状溝21に環状突部23がはまり込んだ状態の挿口リング22がロックリング17に当たることで、受口12からの挿口14の離脱が防止される。
【0041】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、互いに接合される一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口が挿入され、挿口の外周に形成された挿口突部が受口の内部に配置されたロックリングに当たることによって受口挿口間の離脱が防止された管継手において、挿口突部は、挿口に外ばめされる挿口リングの内周に形成された環状突部が挿口の外周に形成された環状溝にはまり込むことによって構成されており、前記環状突部は、挿口リングにおける受口開口側の開口端よりも受口奥側の位置に形成されているようにしたため、挿口の外周に環状溝を形成し、その環状溝に挿口リングの環状突部をはめ込んだ状態で、この挿口リングを挿口に外ばめするだけで、溶接作業などを必要とせずに、挿口の外周に容易に挿口突部を形成することができ、また、このため、管路の敷設現場で切り管を行った場合などにおいても、管どうしの継手に容易に離脱防止機能を付与することができる。とりわけ、挿口リングにおける環状突部が、この挿口リングにおける受口開口側の開口端よりも受口奥側の位置に形成されているため、小さな環状突部だけで十分な離脱阻止力を発生させることができる。そのため、環状突部をはめ込む環状溝の溝幅が狭くて済むので、管路の敷設現場でも簡単な加工工具で容易に環状溝を加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の離脱防止管継手の要部の断面図である。
【図2】図1における挿口突部の形成方法を示す断面図である。
【図3】図1における挿口リングの周方向の分割部を示す図である。
【図4】挿口リングの動作状態を説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態の離脱防止管継手の他の構成例の要部の断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態の離脱防止管継手の要部の断面図である。
【符号の説明】
11 管
12 受口
13 管
14 挿口
17 ロックリング
20 挿口突部
21 環状溝
22 挿口リング
23 環状突部

Claims (3)

  1. 互いに接合される一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口が挿入され、挿口の外周に形成された挿口突部が受口の内部に配置されたロックリングに当たることによって受口挿口間の離脱が防止された管継手において、挿口突部は、挿口に外ばめされる挿口リングの内周に形成された環状突部が挿口の外周に形成された環状溝にはまり込むことによって構成されており、前記環状突部は、挿口リングにおける受口開口側の開口端よりも受口奥側の位置に形成され、かつ挿口リングにおける受口開口側の開口端に、挿口リングの径方向に対して傾斜した外向きのテーパ面が形成され、このテーパ面の傾斜角度が、挿口と受口とが離脱する方向に力が作用して挿口突部がロックリングに当たった際に、ロックリングから挿口突部への力の作用線が、前記環状突部における挿口先端側の側面と環状溝における挿口先端側の側壁とを通過する角度に構成されていることを特徴とする離脱防止管継手。
  2. 互いに接合される一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口が挿入され、挿口の外周に形成された挿口突部が受口の内部に配置されたロックリングに当たることによって受口挿口間の離脱が防止される管継手のための前記他方の管であって、前記挿口突部は、挿口に外ばめされる挿口リングの内周に形成された環状突部が挿口の外周に形成された環状溝にはまり込むことによって構成されており、前記環状突部は、挿口リングの端部よりも奥側の位置に形成され、かつ挿口リングにおける受口開口側の開口端に、挿口リングの径方向に対して傾斜した外向きのテーパ面が形成され、このテーパ面の傾斜角度が、挿口と受口とが離脱する方向に力が作用して挿口突部がロックリングに当たった際に、ロックリングから挿口突部への力の作用線が、前記環状突部における挿口先端側の側面と環状溝における挿口先端側の側壁とを通過する角度に構成されていることを特徴とする離脱防止管継手用の管。
  3. 請求項2に記載の管を形成するために挿口に外ばめされる挿口リングであって、内周に環状突部が形成されており、この環状突部は挿口リングが挿口に外ばめされるときに挿口の外周に形成された環状溝にはまり込むように構成されており、前記環状突部は、挿口リングの端部よりも奥側の位置に形成され、かつ挿口リングにおける受口開口側の開口端に、挿口リングの径方向に対して傾斜した外向きのテーパ面が形成され、このテーパ面の傾斜角度が、挿口と受口とが離脱する方向に力が作用して挿口突部がロックリングに当たった際に、ロックリングから挿口突部への力の作用線が、前記環状突部における挿口先端側の側面と環状溝における挿口先端側の側壁とを通過する角度に構成されていることを特徴とする挿口リング。
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