JP4362533B2 - エンジン計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車エンジンの機械損失を計測するエンジン計測装置に関する。
近年、開発・製造された自動車エンジンが所定の性能を備えているかを評価するため、試験対象となるエンジンを台上(エンジンベンチ)に取付け、エンジンの出力軸にトルク計及び回転数計を介してダイナモメータを接続し、ダイナモメータを駆動させてエンジン単体の性能を測定・評価する台上試験が行なわれている。
この台上試験システムに関する出願例としては、1.エンジン−ダイナモ系を慣性系とし、これをモデル化した「エンジンベンチシステム(特開2003−207424号)」、2.エンジン−ダイナモ制御系の慣性系が持つ機械パラメータを使用し、制御系をモデル化した「エンジンベンチシステム(特開2003−207422号)」、3.エンジンのスロットル弁にワイヤを介してアクチュエータを連結して、アクチュエータ位置指令からトルク推定値を得るまでの制御対象をモデル化した「自動車エンジン試験装置(特許第3489241号)」等がある。
エンジンの性能評価において、エンジンの機械損失を計測することは、燃費向上や、高度なECU制御のためにも望まれていることである。
ここで、機械損失とは、エンジンの燃焼駆動により発生する燃料トルク(入力)と、実際にエンジンを駆動させる力となったエンジントルク(出力)との差であり、ピストン及びピストンリングとシリンダー間の摩擦損失、クランク軸及びカム軸等の軸受け摩擦損失、カム−カムフォロア間の摩擦損失、及びオールタネータ、ポンプ、ディストリビュータ等の補機の駆動損失等の摩擦損失、測定上分離できないエンジンのポンプ損失(ポンピングロス)、熱損失等、エンジンの燃焼駆動に貢献しないトルクを総称したものである。
そこで従来は、特許文献1に示すシステムにおいて、エンジンの機械損失を測定していた。特許文献1に示す機械損失トルク測定システムでは、エンジン20をモータ30(ダイナモメータ)に接続し、エンジンを燃焼させることなく、モータ30のトルクを同一条件(エンジン回転数、エンジン油温をそれぞれ一定)にして複数回測定している。尚、このように回転数等の条件を一定にした状態(定常状態)でトルクを測定する方法の試験は一般に、定常試験と言われている。
尚、定常試験により機械損失やエンジントルクを求める装置については、特許文献2や特許文献3にも示されている。
しかし、このような測定システムには、以下に説明する技術的な課題があった。
特開2002−267552号公報 特開2002−206453号公報 特許第3489241号公報
特許文献1〜特許文献3に記載された測定システムでは、回転数等の条件が一定になった定常状態で測定が行なわれる必要がある。
ここで、回転数に限らず、ほとんどの物理現象においては、過渡状態(値が一定値に安定せず振幅を繰り返すような状態)を経て定常状態に移行するのが一般的であり、エンジンのトルク測定の場合にも、回転数が定常状態に落ち着くまでには数十秒もの時間がかかる。
従って、エンジン性能評価に必要な回転数・スロットル開度毎のトルクデータを全て得るには、数日の期間を要していた。更に、エンジン性能評価に必要な項目はエンジントルクや機械損失に限らず、数百項目に渡る試験が行なわれるため、このうち1項目でも早く測定データを取得することが望まれていた。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、エンジンの機械損失を、従来の定常試験方法によらずに、各測定データが定常状態に落ち着く前の過渡状態における期間に、短時間で求めるエンジン計測装置を提供することにある。
また本発明を実現可能にした技術背景としては、多チャンネルの計測データを高速・高分解能で取得することに加え、時間軸同期信号として格納し、ローパスフィルターによる高周波成分の除去・チャンネル間の計測時間遅れの時間軸補正・逆伝達関数補正等を可能にしたデジタル処理用の半導体デバイスの進歩が大きいと共に、これらを過渡測定に応用することにある。
上記目的を達成するため、本発明にかかるエンジン計測装置は、自動車エンジンと前記エンジンに接続された負荷により行なわれる台上試験でエンジン性能を計測するエンジン計測装置において、前記エンジン計測装置は、前記エンジンの燃料噴射時間を制御するエンジン制御部と、前記エンジン制御部の制御により前記エンジンを燃焼駆動させた状態で、前記エンジンの回転数と、前記エンジンと負荷との間で検出される軸トルクを少なくとも含む時系列データを、各々過渡状態で計測する検出器と、前記回転数及び軸トルクの時系列データに基づいて、前記エンジンの実際の駆動力となったエンジントルクを算出するトルク演算部と、前記エンジントルクを、前記回転数及び前記燃料噴射時間等のエンジンパラメータを用いてモデル化するモデル演算部とを備え、前記モデルから、前記エンジンの燃焼駆動によって発生した燃料トルクと、前記エンジントルクと前記燃料トルクの差分である機械損失トルクとを求めるようにした。
このような構成によれば、エンジンの機械損失を、従来の定常試験方法によらずに、各測定データが定常状態に落ち着く前の過渡状態における期間に、短時間で求めることが可能となる。
しかも、従来は、機械損失トルクを求める際、エンジンを燃焼駆動させずに試験を行なっていたため、入力要因としての燃料トルクを測定することが不可能であり、エンジン燃焼駆動時の正確な機械損失を求めているとは言い難かった。しかし、本発明により、エンジンの燃焼駆動時のエンジントルクを、燃料トルクと機械損失トルクとに分離して算出し、しかも、過渡データを用いて短時間のうちに算出することが出来たので、これを、燃費向上のためのECU制御の精度向上等、エンジン制御に役立てることが可能となる。
また、自動車エンジンと前記エンジンに接続された外部駆動手段により行なわれる台上試験でエンジン性能を計測するエンジン計測装置において、前記エンジン計測装置は、前記エンジンのスロットル開度を制御するエンジン制御部と、前記外部駆動手段を制御する外部駆動手段制御部と、前記エンジン制御部と外部駆動手段制御部の制御により、前記外部駆動手段を駆動させた非燃焼駆動状態で、前記エンジンの回転数と、前記エンジンと外部駆動手段との間で検出される軸トルクを少なくとも含む時系列データを、各々過渡状態で計測する検出器と、前記回転数及び軸トルクの時系列データに基づいて、前記エンジンの実際の駆動力となったエンジントルクを、前記非燃焼駆動時に発生した機械損失トルクとして算出するトルク演算部と、前記機械損失トルクを、前記エンジンの回転数、エンジン油温、吸入空気量等のエンジンパラメータを用いてモデル化するモデル演算部とを備え、前記モデルから、前記機械損失トルクを、前記エンジンパラメータ毎に算出するようにした。
このような構成によれば、エンジンの機械損失を、従来の定常試験方法によらずに、各測定データが定常状態に落ち着く前の過渡状態における期間に、短時間で求めることが可能となる。
しかも、機械損失トルクをエンジンパラメータ毎に分離して算出可能であるため、どのエンジンパラメータを機械損失のモデル化の際に取入れるかどうかは、試験・評価の目的に合わせて任意に選択が可能となり、試験・評価の柔軟性が高くなる。
また、前記モデルは、前記エンジンパラメータの関数であってもよい。
関数化することにより、エンジンパラメータ毎の機械損失トルクが容易に算出される。
また、前記算出されたエンジントルクと、機械損失トルクと、燃料トルクと、前記エンジンパラメータのいずれか2以上の関係を表示する表示部を備えていてもよい。
このような構成によれば、各トルクやエンジンパラメータの関係が視覚的に一目瞭然に把握出来、エンジン性能の短時間評価、ECU制御の精度向上に貢献することとなる。
また、前記トルク演算部は、前記回転数の時系列データを時間微分することを含む演算処理を行なうことによって、前記エンジントルクを算出してもよい。
このような構成によれば、回転数が定常状態に落ち着くのを待ってからエンジントルクを算出していた従来のエンジン計測装置と比較して、過渡データからエンジントルクを算出するので、算出時間が大幅に短縮される。
前記トルク演算部は、前記時系列データに含まれる慣性モーメントの影響を除去するフィルタ処理部を備え、前記フィルタ処理部は、前記時系列データの周波数分析を行い、低周波成分と高周波成分とに分離し、ローパスフィルタによって高周波成分を除去してもよい。
本発明で使用する過渡データに重畳する高周波成分は、単に平均化処理を施してしまうと、相殺されてゼロになり、本来評価に使用されるべきデータとは異なるデータとなってしまい、正当な評価が行えなくなるため、過渡データを低周波数と高周波数に分離して不要な成分を除去する手法は、過渡データの分析、処理に欠かせない技術である。
また、モデル演算部は、回転数Nと燃料噴射時間FTをエンジンパラメータとして、エンジントルクT=(Kf*(FT)+Kf*(FT))+(Km*(N)+Km)の関数に合致するように、定数Kf、Kf、Km、Kmを決定するようにしてもよい。
このように請求項1記載のモデル演算部は、関数によってエンジントルクをモデル化することも出来る。
また、機械損失トルクT=−(Km*(N)+Km)としてもよい。
先のように、エンジントルクを回転数と燃料噴射時間の関数モデルとすることによって、回転数に依存する項を機械損失トルクとみなすことが出来る。
また、モデル演算部は、回転数Nをエンジンパラメータとして、機械損失トルクTmmを、回転数Nの1次近似式または2次近似式で表してもよい。
このように請求項2に記載のモデル演算部は、エンジントルクを回転数の関数モデルとすることによって、当該関数モデルをそのまま機械損失トルクとみなすことが出来る。
また、請求項1記載のエンジン計測装置で算出された機械損失トルクTのモデルと、請求項2記載のエンジン計測装置で算出された機械損失トルクTmmのモデルを比較し、各機械損失トルクの妥当性、整合性を検証してもよい。
詳細には、機械損失トルクTと機械損失トルクTmmを、それぞれ回転数Nの1次近似式としてモデル化し、回転数Nの係数同士を比較することによって、各機械損失トルクの妥当性、整合性を検証することが出来る。
機械損失トルクTとTmmは、エンジンを燃焼させるか否かの試験条件の相違から、その内容が異なっているが、比較することによって両者の妥当性、整合性の検証が可能となる。これにより、TとTmmを同じ次元のデータとして扱うことが出来るので、異なる試験による、内訳の異なる機械損失データを適宜組み合わせて、エンジン解析に用いることが可能となる。
また、前記機械損失トルクTと機械損失トルクTmmの減算を行なうことによって、前記エンジンの燃焼に起因する機械損失トルクを算出してもよい。
機械損失トルクTには、燃焼に起因する機械損失トルクの他、機構部品に起因する機械損失トルク等、あらゆる機械損失が含まれているため、整合性のとれた機械損失トルクTと機械損失トルクTmmを用いて、今まで計測することが出来なかった燃焼に起因する機械損失トルクのみを抽出することが出来るようになる。

本発明にかかるエンジン計測装置によれば、エンジンの機械損失を、従来の定常試験方法によらずに、各測定データが定常状態に落ち着く前の過渡状態における期間に、短時間で求めることが可能となる。
しかも、従来は、機械損失トルクを求める際、エンジンを燃焼駆動させずに試験を行なっていたため、入力要因としての燃料トルクを測定することが不可能であり、エンジン燃焼駆動時の正確な機械損失を求めているとは言い難かった。しかし、本発明により、エンジン燃焼駆動時のエンジントルクを、燃料トルクと機械損失トルクとに分離して算出し、しかも、過渡データを用いて短時間のうちに算出することが出来たので、これを、燃費向上のためのECU制御の精度向上等、エンジン制御に役立てることが可能となる。
また、非燃焼駆動時に機械損失を求める場合は、機械損失トルクをエンジンパラメータ毎に分離して算出可能であるため、どのエンジンパラメータを機械損失のモデル化の際に取入れるかどうかは、試験・評価の目的に合わせて任意に選択が可能となり、試験・評価の柔軟性が高くなる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施例のエンジン計測装置1の概略接続構成を示す図であり、エンジン計測装置1は、試験対象たる自動車エンジン10、エンジン10に接続されたダイナモメータ12、エンジン10及びダイナモメータ12を固定する架台(エンジンベンチ)14を備える。
尚、エンジン計測装置1を用いた試験方法には、エンジン10に燃料を供給しエンジン10を燃焼駆動させた状態でエンジン性能の計測を行なうファイアリング試験と、燃料を供給・燃焼させることなくエンジン10の非燃焼駆動状態、すなわち、ダイナモメータ12を駆動させた状態でエンジン性能の計測を行なうモータリング試験の2種類の試験方法があるが、本実施例では、まずエンジン計測装置1をファイアリング試験に用いた場合について説明する。
このエンジン計測装置1は、エンジン10以外の実機部分(トランスミッション、タイヤ等)を接続することなくエンジン10単体での性能測定・評価を行なう台上試験において用いられる。
本実施例では、エンジン10の出力軸には、ユニバーサルジョイント16a等の連結手段を介してトルク伝達軸16の一端が接続されており、トルク伝達軸16の他端には回転数検出器(タコメータ)、トルクメータ等の各種検出器2が接続され、検出器2を介してダイナモメータ12に接続している。
本実施例のダイナモメータ12は、エンジン10の低速回転から最大能力での高速回転までの急激な回転数の変化が発生した場合にも各回転数に応じて、検出器2から安定な出力を得ることが可能なように、低慣性ダイナモメータを採用している。
尚、本実施例では、トルク伝達軸16とダイナモメータ12に介在する検出器2においてトルクを検出することとするが、ダイナモメータ12の出力からトルクを検出することも可能である。また、トルク伝達軸16には、検出器2の他、クラッチ、変速機、各種の連結手段等が台上試験の目的に応じて挿入されていてもよい。
また、本実施例で使用するダイナモメータ12は、低慣性ダイナモメータであり、ダイナモメータ12で検出される負荷トルクと、検出器2で検出される軸トルクTは実質的に同一であるから、以下において負荷トルクと軸トルクTは同義であるものとする。また、本明細書中、ダイナモメータ12で検出される負荷トルクは、エンジン10とダイナモメータ12の間で検出される軸トルクTに含まれるものとする。
更に、エンジン計測装置1は、エンジン制御部3、中央制御部5、信号処理部6、表示部7を備えている。
エンジン制御部3は、エンジン10に接続され、本実施例のファイアリング試験時にエンジン10のスロットル開度S、燃料噴射時間FTを制御する手段である。尚、エンジン制御部3がエンジンECU内に含まれていてもよい。
ファイアリング試験の場合は、エンジン制御部3がエンジン10に所定の燃料噴射時間FTを与えることによって、エンジン10は燃焼し、内部のシリンダで爆発した燃料の力をピストンが受けとめ、ピストンの上下運動をトルク伝達軸16を介してダイナモメータ12に伝達し、ダイナモメータ12の回転運動に変える。つまり、エンジン10の回転数Nは、エンジン制御部3が燃料噴射時間FTを制御することによって得られるものである。尚、回転数Nは、検出器2の他、エンジン10やダイナモメータ12に設置されたタコメータ(図示せず)でも検出可能である。また、本実施例のファイアリング試験時には、ダイナモメータ12は負荷の役割を果たしている。
中央制御部5は、エンジン制御部3、後述する信号処理部6、表示部7の制御を行なう手段である。尚、中央制御部5は、例えば、図示しない操作入力部からの指示に基づいて動作するものであってもよい。また、中央制御部5とエンジン制御部3がECUとなっていてもよい。
本実施例の中央制御部5は、エンジン10の制御過程において、一定値に安定しない過渡状態の回転数Nの時系列データと、この過渡状態の期間に変化する軸トルクTの、少なくとも2種類の時系列データが検出器2から計測されるよう、エンジン制御部3を制御する。
信号処理部6は、詳細は図1に示すように、測定部60、メモリ62、トルク演算部64、モデル演算部66を備えており、中央制御部5の指令に基づき動作する。尚、信号処理部6や表示部7を制御する制御部が、エンジン制御部3を制御する中央制御部5と別に用意されていてもよい。
測定部60は、中央制御部5がエンジン制御部3の制御を行い、予め決められた試験条件下で試験が行なわれる間に検出器2から得られた測定データ、すなわち、回転数N、軸トルクTの時系列データ及び、同期間にエンジン制御部3からエンジン10に与えられたスロットル開度S、燃料噴射時間FTの時系列データを測定し、入力する手段である。
尚、スロットル開度S、燃料噴射時間FTの時系列データはエンジン制御部3からではなく、中央制御部5から直接入力されてもよいし、エンジン10に設けられたスロットル開度検出器、燃料噴射時間カウンター等の検出器から入力されてもよい。また、上記時系列データの他、評価項目に応じて、燃料の油温や吸入空気量の時系列データが測定部60に入力されてもよい。
測定部60は、測定データがアナログ信号である場合には、A/D変換器を備えており、当該アナログ信号をデジタル信号に変換する。測定データがデジタル信号である場合にはA/D変換器は不要であるが、いずれにせよ、入力される複数の測定データは、トルク演算部64での処理のため、相互に時間的同期がとれている必要がある。
メモリ62は、測定部60に入力された測定データ及び後述するトルク演算部64、モデル演算部66で演算されたデータを一時格納する手段である。
トルク演算部64は、測定された回転数Nと軸トルクTの過渡状態の時系列データから、エンジントルクTを求める手段である。
本来、純粋なエンジン単体性能を表し、実際のエンジン駆動に貢献したエンジントルクTと、従来から測定されてきた軸トルクTとの間には、T=T−I*dN/dt(I:エンジン10、エンジン10からダイナモメータ12への伝達系、ダイナモメータ12を含む回転軸の慣性モーメント)の関係がある。つまり、軸トルクTには、フライホイール等、トルク伝達系の慣性成分が含まれており、真のエンジン性能評価には用いることが出来なかった。
そのため、従来、エンジントルクTは、ダイナモメータ12を用いた台上試験の際には、定常状態(回転数Nの微分項が0とみなされる状態)において軸トルクTを測定することによって求められていたが、上述した通り、定常状態に落ち着くには時間がかかるため、計測時間の短縮のため、軸トルクTと回転数Nの過渡データを取得し、これにより真のエンジン評価に用いられるエンジントルクTを算出しようとするのが、本発明の特徴の1つである。
詳細には、測定された回転数Nの時系列データに基づいてエンジントルクTの補正データ(=I*dN/dt)を求め、更に、時系列データの同一時間毎に、軸トルクTと当該補正データの減算を行ない、エンジントルクT(=T−I*dN/dt)を求める。
尚、慣性モーメントIの値は、慣性が予め分かっている場合にはその既知の値を用いるが、慣性が不明な場合には推定する必要がある。慣性の推定方法は、エンジンをダイナモメータに接続した状態で、エンジンもしくはダイナモメータを駆動し、回転数Nを最小→最大→最小というように変化させてトルクTを測定し、回転数Nが最大となった付近において、トルクT=I*dN/dt+定数というモデルを作成しこれによりIを推定する。推定の際には温度の影響を考慮することが望ましい。尚、後の実施例においては、ファイアリング試験、モータリング試験を問わず、推定により得られたI=0.17kgmを使用することとする。
このように、本発明のエンジン計測装置1では、回転数Nが定常状態に落ち着くのを待つことなく、一定値に安定しない過渡状態における測定データ(過渡データ)を用いて、回転数Nの時間微分を演算し、これに慣性モーメントIを乗算して補正データを得、軸トルクTから当該補正データを同一時間毎に減算してエンジントルクTを算出するので、従来に比較してエンジントルクTの算出時間が大幅に短縮されるのである。
モデル演算部66は、算出されたエンジントルクTの時系列データを、回転数N、燃料噴射時間FT等のエンジンパラメータを用いてモデル化する手段である。尚、モデル化の前に、フィルタ(ノイズ除去)、信号レベル整合、計測によって発生した時間遅れに伴う相互データ間の時間軸整合等の第1次データ補正処理が行なわれていることが望ましい。
モデル化について、以下詳述する。モデル化の具体例としては、数式化(関数化)の他、グラフ表示、ブロック図化等が挙げられるが、ここでは、数式モデル化をする場合の一実施例について説明する。
ファイアリング試験の場合、モデル演算部66は、測定部60から得られた回転数N、燃料噴射時間FTの時系列データと、トルク演算部64で先に得られたエンジントルクTの時系列データ(いずれも第1次データ補正処理済み)に基づいて、エンジントルクTが、次式で示す回転数Nと燃料噴射時間FTの関数となるような演算処理を行なう。
=(Kf*(FT)+Kf*(FT))+(Km*(N)+Km)(Kf、Kf、Km、Kmは定数)・・・(1)
理論上、ファイアリング試験時に算出される機械損失トルクTは、エンジントルクT(出力)と、燃料トルクT(入力)の差分であり、機械損失トルクTの内訳は大まかに、燃焼に起因する損失と、純然たる機構部品に起因する(主に摩擦による)損失とに分けられる。
具体的に、燃焼に起因する損失とは、吸排気損失(ガス交換損失、ブローダウン(排気噴出)損失、ポンプ損失(押し出し、吸入損失)、吸排気系摩擦損失、弁しぼり損失)、冷却損失(燃焼室壁、シリンダーヘッド、シリンダー、ピストンに起因)、不完全燃焼による損失(混合気組成、空燃費、EGR率、点火時期(噴射時期)、燃焼時間損失、回転数と負荷に起因)、漏れ損失(シリンダー、ピストン間漏れに起因)といったファイアリング試験時でないと算出され得ない損失を指している。
一方、機構部品に起因する損失とは、機械損失(ピストン・ピストンリングとシリンダー間の摩擦、クランク軸・カム軸等の軸受け損失、カム−カムフォロア間の摩擦、動弁系損失、ポンプ損失)と、補機損失(水ポンプ、オイルポンプ、点火装置、パワーステアリング用ポンプ、エアコン用コンプレッサーに起因)を指している。
つまり、ファイアリング試験時とモータリング試験時とでは、算出される機械損失トルクの内容が異なっており、モータリング試験時には後者の機構部品に起因する損失と、燃焼に起因する損失のうちのポンプ損失、吸排気系摩擦損失が機械損失トルクとして算出されることになる。モータリング試験時の機械損失トルクの算出については後述するが、区別のため、ファイアリング試験時の機械損失トルクはTとし、モータリング試験時の機械損失トルクはTmmとする。
本実施例の説明に戻ると、燃料トルクTは燃料噴射時間FTへの依存性があり、機械損失トルクTは回転数Nへの依存性があると考えられる。
そうすると、モデル演算部66でモデル化された上式(1)は、T=T−T(T=Kf*(FT)+Kf*(FT)、T=−(Km*(N)+Km))で置き換えられる。つまり、エンジントルクTをエンジンパラメータを用いてモデル化することによって、エンジントルクTが回転数Nの関数(回転数Nに依存する項)と、燃料噴射時間FTの関数(燃料噴射時間FTに依存する項)とにそれぞれ分けられ、ファイアリング時の燃料トルクTと、機械損失トルクTを、定常状態ではなく過渡状態で早期に求めることが出来るようになるのである。
モデル演算部66では、(1)式をメモリ62に一旦格納した後、モデルのうち、回転数Nに依存する項を機械損失トルクTとして、また燃料噴射時間FTに依存する項を燃料トルクTとして抽出し、メモリ62に再度格納するか、表示部7に出力する。
尚、中央制御部5は、検出器2から検出された軸トルクT、回転数Nをフィードバックして、設定した試験条件下での試験が行なわれるように更にエンジン制御部3を制御する必要があるため、本実施例の信号処理部6は、測定部60から入力された信号に基づいて、エンジン制御部3への制御信号を演算し、中央制御部5に送る機能(フィードバック制御用演算機能)をも有している。但し、当該フィードバック制御用演算は、必ずしも信号処理部6において行なわれる必要はなく、検出器2からの出力が直接中央制御部5に入力され、中央制御部5内でフィードバック制御用演算が行なわれてもよい。
表示部7は、測定部60で測定されたデータや、トルク演算部64、モデル演算部66での演算結果を表示する手段である。具体的に、表示部7は、個々の測定データや演算結果のみならず、複数のデータの関係グラフや、軌跡や、相関係数グラフや、度数分布表や、標準偏差グラフ等を表示することが出来る。もちろん、測定データや演算結果は、同一時間におけるものであれば、複数種類組み合わせて同一画面に表示することも可能である。
表示部7において、例えば、燃料噴射時間FT、回転数Nをパラメータとした時のエンジントルクTe、エンジン機械損失等の関係特性をグラフ表示することによって、エンジン10の基本性能を視覚的に一目瞭然に把握することが可能となる。
以下、エンジン計測装置1の全体動作について図2のフロー図を参照して説明する。尚、本実施例のエンジン計測装置1では、エンジン10を燃焼駆動させて行なうファイアリング試験において、エンジントルクTと燃料噴射時間FTと回転数Nの過渡状態の時系列データの関係から、機械損失トルクTを求める一例を示している。
まず、エンジン計測装置1は、過渡状態の時系列データが得られるような試験条件を設定する(S110)。本実施例では、中央制御部5及びエンジン制御部3からの制御により、燃料噴射時間FTを0から30msecまで上昇させ、これに伴いエンジン回転数Nを0から約4000rpmまで上昇させるようにする。
エンジン計測装置1は、上記の試験条件下でファイアリング試験を実行し、信号処理部6内の測定部60は、検出器2やエンジン制御部3等から、過渡状態の軸トルクT、燃料噴射時間FT、回転数Nの時系列データを収集し、メモリ62に記憶する(S120)。収集された時系列データを測定開始から15秒間、グラフに表示させたものが図3である。
図3に示す軸トルクTの時系列データには、上述したように、フライホイール等の伝達系慣性の成分や、ノイズ成分が含まれているため、トルク演算部64で、フィルタ処理及びエンジントルクTへの補正処理を行なう(S130)。尚、エンジントルクTeの算出は、上述した通り、T=T−I*dN/dtで求めた(I=0.17kgmとした)。ここで、図3のグラフの軸トルクTをエンジントルクTに代えて表示させたものが、図4である。
モデル演算部66は、燃料噴射時間FT、回転数N、エンジントルクTの時系列データに基づいて、エンジントルクTが、次式で示す回転数Nと燃料噴射時間FTの関数になるようモデル化する(S140)。
図4に示すエンジントルクTのモデル式は、次式で示される。
推定エンジントルクTee(Nm)=(−0.02132±0.00066)*(FT)+(3.839±0.034)*(FT)+(−0.004756±0.00026)*N+(−34.04±0.39)・・・(2)
尚、上式(2)で推定エンジントルクTeeとしているのは、エンジントルクTの全測定期間に渡って、エンジントルクT=(2)式の右辺のモデル式が成立するとは限らず、右辺の演算結果と実際のエンジントルクTとには差が発生する期間もあるからである。
更に、モデル演算部66は、(2)式に基づいて、ファイアリング時の機械損失トルクTを算出する(S150)。具体的には、(2)式の右辺を、燃料噴射時間FTに依存する項と、回転数Nに依存する項とに分離し、推定エンジントルクTee=燃料トルクT−機械損失トルクTに合致させる。
そうすると、(2)式より、(2−1)式、(2−2)式が得られる。
=−0.02132*(FT)+3.839*FT・・・(2−1)
=0.004756*N+34.04・・・(2−2)
このようにして求められた推定エンジントルクTee、燃料トルクT、機械損失トルクTと、先の燃料噴射時間FT、エンジントルクTを、表示部7によりt=5〜20sの間表示させたグラフを図5に示す。
図5によれば、かなりの時間範囲において、エンジントルクTと推定エンジントルクTeeとの適合性が示されており、算出された機械損失トルクTの信頼性が確保されていることが分かる。
更に、表示部7では、図6〜図7に示すようなグラフを表示する。図6は、エンジントルクTと燃料噴射時間FTとの関係、及び推定エンジントルクTeeと燃料噴射時間FTとの関係を各代表回転数N毎に表すグラフであり、図7(a)は、エンジントルクTと回転数Nとの関係、及び推定エンジントルクTeeと回転数Nとの関係を各代表燃料噴射時間FT毎に表すグラフであり、図7(b)は、算出された機械損失トルクTと回転数Nの関係を表すグラフである。尚、図7(b)では、エンジントルクTが0±5Nmの時に算出される機械損失トルクTを示しているが、機械損失トルクは、上述したように回転数Nの関数として表されているので、エンジントルクTの値に関わらず同じ値である。
図6のグラフからは、燃料を噴射していてもエンジントルクTないしは推定エンジントルクTeeが負になる領域があることが、一目瞭然に把握出来る。また、図7のグラフからは、燃料噴射時間が10ms以下の場合にはエンジントルクTないしは推定エンジントルクTeeが負になること(図7(a))や、回転数を上げると機械損失が略直線的に増加すること(図7(b))が、一目瞭然に把握出来る。
また、これまでの測定・算出されたデータ(エンジントルクT、推定エンジントルクTee、燃料トルクT、機械損失トルクTを含む)に基づいて推定された燃料消費率と、回転数Nと、推定エンジントルクTの関係を図8に示す。尚、図8中、燃料消費率は、燃料噴射時間FT/エンジントルクTで求めた。これによれば、回転数が上昇するにつれ燃費は低下することや、エンジントルクが上昇する程燃費低下率が上昇すること等が、一目瞭然に把握出来る。
従来は、機械損失トルクを求める際、エンジンを燃焼駆動させずに試験を行なっていたため、入力要因としての燃料トルクを測定することが不可能であり、エンジン燃焼時の正確な機械損失を求めているとは言い難かった。しかし、本発明により、ファイアリング時のエンジントルクを、燃料トルクと機械損失トルクとに分離して算出し、しかも、過渡データを用いて短時間のうちに算出することが出来たので、これを、燃費向上のためのECU制御の精度向上等、エンジン制御に役立てることが可能となる。
以下、本発明の別の実施の形態について説明する。本実施例は、エンジン計測装置1aをモータリング試験において用いる場合の実施例である。尚、モータリング試験とは、燃料を供給、燃焼させることなく、エンジン10の非燃焼駆動状態、すなわち、ダイナモメータ12を駆動させた状態でエンジン性能の計測を行なう試験を指す。
以下、先の実施例のエンジン計測装置1と本実施例のエンジン計測装置1aとの相違点を列挙するが、その余については両者同一構成である。
まず、ファイアリング試験時のエンジン計測装置1と、本実施例のモータリング試験時のエンジン計測装置1aとでは、求められる機械損失トルクの内容が異なっている。
すなわち、理論上、モータリング試験のエンジントルクTは、エンジン10の非燃焼駆動状態で出力軸から得られるトルクであるから、燃料トルク(ファイアリング試験における入力要因)は0である。つまり、ファイアリング試験時に燃焼に起因する損失であるところの吸排気損失(ポンプ損失を除く)、冷却損失、不完全燃焼による損失、漏れ損失は、モータリング試験では計測出来ないということである。
よって、モータリング試験時の機械損失トルクTmmとは、上記以外の損失であるところの、機械損失(ピストン・ピストンリングとシリンダー間の摩擦、クランク軸・カム軸等の軸受け損失、カム−カムフォロア間の摩擦、動弁系損失、ポンプ損失)と、補機損失(水ポンプ、オイルポンプ、点火装置、パワーステアリング用ポンプ、エアコン用コンプレッサーに起因)といった燃焼に起因しない損失を指している。
また、エンジン計測装置1aは、図1に示したエンジン制御部3、中央制御部5、信号処理部6、表示部7に加え、図1に破線で示すダイナモメータ制御部(外部駆動手段制御部)4を備えている。
ダイナモメータ制御部4は、ダイナモメータ12に接続され、本実施例のモータリング試験時に、ダイナモメータ12に印加する電流・電圧を可変制御する手段である。ダイナモメータ12の電流・電圧を可変制御することによって、ダイナモメータ12が駆動し、ダイナモメータ12に接続されたエンジン10の負荷トルクが制御されることになる。
尚、本実施例で使用するダイナモメータ12は、先の実施例同様、低慣性ダイナモメータである。
更に、エンジン制御部3は、モータリング試験においては、燃料の供給を停止するとともに、エンジン10に所定のスロットル開度を与え、ダイナモメータ制御部4がダイナモメータ12に電流・電圧を印加してダイナモメータ12を駆動制御する。そのため、ダイナモメータ12は、エンジン10に代わる外部駆動手段と言える。
そして、エンジン10がいわばダイナモメータ12の負荷となり、ダイナモメータ12の駆動によって得られる回転数でエンジン10の各シリンダーが駆動され、スロットル開度で決められる空気がシリンダー内に吸入/排出されることになる。つまり、回転数Nは、ダイナモメータ制御部4がダイナモメータ12を制御することにより得られるものである。
尚、モータリング試験時の回転数Nは、検出器2から検出される他、ダイナモメータ12から直接検出されてもよいし、ダイナモメータ制御部4からの情報(印加電圧、電流)に基づいて算出されるものであってもよい。
また、本実施例の中央制御部5は、エンジン制御部3、信号処理部6、表示部7の制御に加え、ダイナモメータ制御部4の制御を行なう手段となる。
そして、本実施例の中央制御部5は、エンジン10とダイナモメータ12の制御過程において、一定値に安定しない過渡状態の回転数Nの時系列データと、この過渡状態の期間に変化する軸トルクTの、少なくとも2種類の時系列データが検出器2から計測されるよう、エンジン制御部3及びダイナモメータ制御部4を制御する。
信号処理部6の構成は先の実施例と同様であるが、モデル演算部66の処理内容がファイアリング試験時と異なる。
すなわち、モータリング試験の場合のモデル演算部66は、測定部60から得られた回転数N(モータリング試験では、ダイナモメータ12の回転数でもある)、空気流入量の時系列データと、トルク演算部64で得られたエンジントルクTの時系列データ(いずれも第1次データ補正処理済み)に基づいて、エンジントルクTを、回転数N、空気流入量等のエンジンパラメータの関数となるようにモデル化する。尚、ここでは、次式で示す回転数Nの関数となるようにする。
=Kmm*N+Kmm(Kmm、Kmmは定数)・・・(3)
上述したように、理論上、モータリング試験のエンジントルクTは、エンジン10の非燃焼駆動状態で出力軸から得られるトルクである。つまり、ファイアリング試験時の入力である燃料トルクは0であり、ダイナモメータ12を外部から駆動させることでエンジン駆動に貢献したエンジントルクTは全て損失となっているのであるから、モータリング試験においては、T=−Tmm(機械損失トルク)であると言える。
そうすると、上式(3)により、モータリング時の機械損失トルクTmmを、定常状態ではなく過渡状態で早期に求めることが出来るようになるのである。その際、モデル演算部66は、(3)式をメモリ62に格納し、T=−Tmmとして表示部7に出力する。
尚、(3)式のように機械損失トルクTmmを回転数Nに依存する項として算出してもよいが、これに限らず、他のエンジンパラメータの関数として表現することで、各エンジンパラメータに起因する機械損失に分けて算出することが可能となる。
また、中央制御部5は、検出器2から検出された軸トルクT、回転数Nをフィードバックして、設定した試験条件下での試験が行なわれるように更にエンジン制御部3とダイナモメータ制御部4を制御する必要があるため、本実施例の信号処理部6は、測定部60から入力された信号に基づいて、エンジン制御部3とダイナモメータ制御部4への制御信号を演算し、中央制御部5に送る機能(フィードバック制御用演算機能)をも有している。但し、当該フィードバック制御用演算は、必ずしも信号処理部6において行なわれる必要はなく、検出器2からの出力が直接中央制御部5に入力され、中央制御部5内でフィードバック制御用演算が行なわれてもよい。
次に、エンジン計測装置1aの全体動作を示す実施例について図2のフロー図を参照して説明する。尚、本実施例のエンジン計測装置1aでは、エンジン10を燃焼駆動させずに、スロットル開度Sを一定にして、ダイナモメータ12を駆動させるモータリング試験において、エンジントルクTと回転数Nの過渡状態の時系列データの関係から、機械損失トルクTmmを求める一例を示している。
まず、エンジン計測装置1aは、過渡状態の時系列データが得られるような試験条件を設定する(S110)。本実施例では、中央制御部5及びエンジン制御部3からの制御により、エンジン10の燃料噴射量を0、スロットル開度Sを30%とし、ダイナモメータ制御部4からの制御により、ダイナモメータ12の回転数(以下、エンジン10の回転数Nと同じ)を20rpm/sで0、4000、0rpmというように上昇ないし下降変化させるようにする。尚、このように回転数を制御する必要があるのは、後で、検出される軸トルクTの時系列データから、トルク伝達系の慣性項の影響を効率よく補正するためである。
エンジン計測装置1aは、上記の試験条件下でモータリング試験を実行し、信号処理部6内の測定部60は、検出器2やエンジン制御部3等から、過渡状態の軸トルクT、吸入空気量、回転数Nの時系列データを収集し、メモリ62に記憶する(S120)。収集された時系列データを測定開始から400秒間、グラフに表示させたものが図9である。
図9に示す軸トルクTdの時系列データには、フライホイール、ピストン、クランク軸等の慣性の成分や、ノイズ成分が含まれているため、トルク演算部64で、フィルタ処理(高周波成分除去、平均化等)及びエンジントルクTへの補正処理を行なう(S130)。
エンジントルクTの算出は、上述した通り、Te=Td−I*dN/dtで求めることとするが、その前に、トルク演算部64では、ピストン、クランク軸等によるアンバランスな慣性成分(高周波2次モーメント)を除去するため、軸トルクTの時系列データを周波数分析し、低周波成分と高周波成分とに分離し、高周波成分をローパスフィルターにより除去している。このような過渡データに重畳する高周波成分は、単に平均化処理を施してしまうと、相殺されてゼロになり、本来評価に使用されるべきデータとは異なるデータとなってしまい、正当な評価が行えなくなるため、過渡データを低周波数と高周波数に分離して不要な成分を除去する手法は、過渡データの分析、処理に欠かせない技術である。
尚、エンジントルクT以外のデータ(吸入空気量)についても、上記同様のフィルタ処理を行なう必要がある。これは後で、双方のデータの相関性を見る際に、同じ条件で処理が行なわれていなければ正しい相関関係が得られないからである。
ここで、図9のグラフの軸トルクT及び吸入空気量にフィルタ処理を施し、更に軸トルクTをエンジントルクTに代えて表示させたものが、図10である。尚、上述したようなフィルタ処理を施した後でも、回転数Nの遅い部分(0〜40s、360〜400s)でエンジントルクTにノイズが残留している。また、80s、160s、240s、320s付近で発生しているのは、測定データをAD変換した際の低速サンプリングに伴う折り返し歪み(エリアジングノイズ)である。
モデル演算部66でエンジントルクTの時系列データをモデル化する前に、吸入空気量についての検討を行なう。吸入空気量は、ポンプ効率の指標となるものである。図11(a)は、図10のグラフに基づいて、回転数Nが2000〜2300rpmの間の吸入空気量をグラフ化したものである。
本実施例において、モータリング試験時に回転数Nを、0〜4000,4000〜0と上昇下降変化させたのは、上昇時と下降時のデータをそれぞれ計測して、計測精度の向上を図るためと、上昇時と下降時のデータの相関を見るためである。
図11(a)では、2つのデータ(回転数Nの上昇時と下降時)の時間軸がずれており、これは計測に伴い発生した誤差であるため、トルク演算部64ないしモデル演算部66では、一方のデータAに他方のデータBの時間軸を合わせるような補正を行なう。時間軸の補正を行った結果を図11(b)に示す。尚、図11(a),(b)中、直線Cは、データAの傾きの直線をデータBの始点から伸ばしたものである。
更に、図11(c)のように補正された吸入空気量について、軸トルクTについて行なったのと同様、低周波成分と高周波成分とに分離し、高周波成分をローパスフィルタで除去する。その結果を図11(c)に示す。そして、図11(c)に基づいて、エンジン10の1サイクル当りの吸入空気量と、回転数Nの関係を求め、これを図11(d)に示す。
図11(c),(d)によれば、吸入空気量は回転数Nと略比例関係にあり、1サイクル当りの吸入空気量は回転数Nによらず略一定であることが分かる。つまり、本実施例では、エンジントルクTは、吸入空気量に依存しないということである。
図10に示したエンジントルクTは、エンジンを燃焼させていない時の機械損失と、測定上分離できないポンプ損失を表していると考えられるが、図11(c),(d)の結果よりエンジントルクTは、吸入空気量には依存しておらず、回転数Nに依存していると考えられる。従って、モデル演算部66は、図10に示したエンジントルクTの時系列データを、回転数Nの関数となるようにモデル化し、機械損失トルクTmmを求める(S140,S150)。
図12にエンジントルクTと回転数Nの関係を表すグラフを示す。図12により、回転数依存の機械損失トルクTmmの2次近似モデル式は次式で表される。
機械損失トルクTmm(Nm)=8.49+0.000508*N+0.801*N・・・(4)
更に、N=1000〜4000rpmの範囲における1次近似モデル式は次式で表される。
機械損失トルクTmm(Nm)=3.80+0.004653*N・・・(5)
これら算出されたモデル式は、メモリ62に格納されるか、表示部7に出力される。
尚、機械損失は厳密には、回転数に依存する項の他、温度に依存する項、空気に依存する項等に分離されるものであるから、どの依存項を機械損失のモデル関数化の際に取入れるかどうかは、試験・評価の目的に合わせて、また、統計的指標を用いることで、任意に選択が可能となり、試験・評価の柔軟性が高くなる。現時点の統計的指標を用いた場合には、機械損失に大きな影響を及ぼす因子は、吸入空気量、回転数×吸入空気量、冷却水出口温度、回転数×回転数であることが分かっている。
図13は、本実施例2におけるモータリング試験時の163〜198sの期間におけるエンジントルクTと、冷却水出口温度と、油温と、燃焼ガスの排気温度の関係を表すグラフである。尚、モータリング試験ではエンジンを燃焼させないので、本来、冷却水出口温度や油温のデータはエンジン評価と関係がないのであるが、本実施例のモータリング試験の直前にエンジンを燃焼させていたため、そのまま継続して測定したものである。
また、図14は、各エンジンパラメータを強制的に変化させる目的で、図16に示す運転パターンのように、200sの計測期間中、20s毎にスロットル開度を0,20,40,60,80,90,70,50,30,10%というように順次変化させ、各スロットル開度時にエンジン回転数を500rpm/sのレートで0→5000→0rpmと変化させ、その時のエンジントルク、エンジン回転数、冷却水出口温度、潤滑油温度、燃焼ガスの排気温度、吸入空気量を、180〜200sの期間(つまり、スロットル開度30%の時)、測定部60で測定して同時に表示させたグラフである。このような運転パターンでモータリング試験を行なえば、短時間のうちに様々な値の過渡データを取得することが出来る。
尚、図14(a)は、補正前の計測データそのものを示し、図14(b)は、図14(a)の計測データに対し、ピストンにかかる圧力やピストン・クランク軸の慣性の補正(2Hzのローパスフィルタ)、フライホイール・シャフトの慣性の補正(エンジン回転数の時間微分と慣性モーメントを用いた補正)、計測により発生する吸入空気量・エンジン回転数の時間遅れの補正(各々、1.09s、0.02sの遅れを時間軸調整)等の各種補正処理を行なった結果を示している。また、実際には、図14に示すスロットル開度30%時のデータの他、図16の運転パターンで試験を行なった際の全スロットル開度のデータを計測し、メモリ62に保存している。
図15は、図14の計測結果に基づいて、モデル演算部66が、エンジントルクT(機械損失Tmm)を、エンジン回転数による損失と、潤滑油温度による損失と、吸入空気量による損失と、空気移動による損失とに分離するよう解析した結果を示すグラフである。つまり、ここでは、モデル演算部66で、エンジントルクTが、エンジン回転数、潤滑油温度、吸入空気量のエンジンパラメータの関数として表されるよう係数(定数)を決定し、モデル式ないしはその係数をメモリ62に格納し、更に、表示部7でそれぞれの項の演算値を表示している。尚、軸トルクTからエンジントルクTを求める際の慣性モーメントIは、0.17kgmを使用している。
尚、吸入空気量による損失とは、空気をシリンダーに吸入する際に発生する損失であり、吸入空気量/吸入空気圧に比例するため、当該損失は、作成されたモデル関数のうちの吸入空気量に依存する項に相当するものである。また、空気移動による損失とは、空気を吸入して、排気する際に発生する損失であり、移動する空気量に比例するものである。移動する空気量は、吸入空気量×回転数で表されるため、当該損失は、作成されたモデル関数のうちの吸入空気量×回転数に依存する項に相当するものである。
以上、過渡状態の時系列データを用いて、ファイアリング試験時に機械損失トルクTを求める場合と、モータリング試験時に機械損失トルクTmmの内訳(各エンジンパラメータへの依存項)を求める場合とについて説明した。
上述したように、ファイアリング試験時に求められる機械損失トルクTと、モータリング試験時に求められる機械損失トルクTmmとでは、内容が異なっている。
まず、Tはエンジン10の燃焼駆動時にエンジン駆動に貢献しなかった全ての損失を表すものであるが、そもそもファイアリング試験時に機械損失を求めることは不可能とされてきたので、機械損失トルクTが求められること自体に意義があると言える。加えて、燃焼に起因する損失(吸排気損失、冷却損失、不完全燃焼損失等)は当然のことながらファイアリング試験でなければ求められないものであり、機械損失トルクTから燃焼効率や排気ガス特性が解析可能になることも、本発明のエンジン計測装置1を用いた場合の効果の1つとして挙げられる。
次に、Tmmはエンジン10の非燃焼駆動時にエンジン駆動に貢献しなかった損失を表すものであるから、当然のことながらTmmには、上記燃焼に起因する損失は含まれない。しかし、Tmmからは、上記燃焼に起因する損失以外の機械損失を、回転数に依存する項、温度に依存する項、空気に依存する項等といった各エンジンパラメータの依存項に分離して求めることが出来、これをエンジン試験の性能評価に活用することが出来る。
尚、過渡状態の時系列データから機械損失を即時に算出することが出来る点は、T、Tmmの両者に共通の特徴である。加えて、測定条件が異なる、時間的に非連続な複数のデータを結合した上で、機械損失の算出、機械損失の項目毎の算出といったエンジン解析にまとめて用いることが出来るのも、過渡データを利用することの利点である。
例えば、先に示した図14は、各エンジンパラメータを強制的に変化させる目的で、図16に示す運転パターンのように、200sの計測期間中、20s毎にスロットル開度を0,20,40,60,80,90,70,50,30,10%というように順次変化させ、各スロットル開度時にエンジン回転数を500rpm/sのレートで0→5000→0rpmと変化させ、その時のエンジントルク、エンジン回転数、冷却水出口温度、潤滑油温度、燃焼ガスの排気温度、吸入空気量を、180〜200sの期間(つまり、スロットル開度30%の時)、測定部60で測定して同時に表示させたグラフであった。
このように測定条件(この場合、スロットル開度)を連続的に変化させて時系列データを計測してもよいが、必ずしも異なる測定条件間で時間的な連続性がある必要はなく、各スロットル開度毎に測定部60で測定されメモリ62に保存された個々の時系列データをあたかも時間的に連続性があるかのように結合して、エンジン解析に用いてもよい。そうすれば、とりあえずメモリ62に保存された個々の時系列データを、解析者の都合に合わせて後で信号処理部6内で適宜結合して、解析に用いることが出来、測定〜解析の一連の過程は必ずしも必要ではなくなる。
尚、時間的に非連続で、測定条件の異なる時系列データを結合したグラフを図17に示す。この図17のグラフからも、図15に示したようなエンジントルクT(機械損失Tmm)のエンジンパラメータ毎の分離解析が可能である。このような解析手法は、定常状態のデータの解析においては不可能だった手法である。
更に、本発明のエンジン計測装置1,1aでは、実施例1で機械損失トルクTをモデル化した結果と、実施例2で機械損失トルクTmmをモデル化した結果とを比較する処理を行うことにより、ファイアリング試験とモータリング試験という異なる試験で得られた各データの妥当性、整合性の検証を行なうことが出来る。
すなわち、ファイアリング試験時の機械損失トルクTは、(2−2)式よりT=0.004756*N+34.04であり、モータリング試験時の機械損失トルクTmmは、(5)式よりTmm=3.80+0.004653*Nというようにモデル化された。これらのモデル式を比較すれば、両者の回転数Nの依存係数が0.004653と0.004756となっており、かなり近似していることが分かる。
つまり、本発明のエンジン計測装置1,1aで求められた、それぞれ異なる試験方法による機械損失のモデル式は、妥当なものであり、内訳の異なる機械損失トルクTとTmmの整合性がとれたということを表している。
これより、TとTmmを同じ次元のデータとして扱うことが出来るので、異なる試験による、内訳の異なる機械損失データを適宜組み合わせて、エンジン解析に用いることが可能となる。例えば、TからTmmを減算すれば、Tのうちの燃焼に起因する損失のみを求めることが出来る。これは従来、ファイアリング試験、モータリング試験と、それぞれ独立した試験の結果からは求められなかったものである。
このように、過渡状態の時系列データを用いて即時に、ファイアリング試験時の機械損失を求めたり、モータリング試験時の機械損失のエンジンパラメータ毎の分離算出するだけでなく、ファイアリング試験やモータリング試験といった異なる試験の結果を組み合わせて解析出来るということは、将来の省エネルギー時代に対応したエンジン・ECUの開発に貢献することが十分に期待されるものである。
以上、エンジン計測装置の実施例につき説明したが、本発明のエンジン計測装置は、上記実施例で説明した構成要件の全てを備えたエンジン計測装置に限定されるものではなく、各種の変更及び修正が可能である。また、かかる変更及び修正についても本発明の特許請求の範囲に属することは言うまでもない。例えば、エンジン計測装置1,1aは、それぞれ別個に構成されていてもよいし、それぞれの機能が合体した1装置(1システム)としてファイアリング試験とモータリング試験の適宜選択が可能なように構成されていてもよい。
また、トルク演算部64、モデル演算部66には、例えば、データのノイズ(エンジン性能評価の際に不要な成分を含む)を除去するノイズ除去器(フィルター)、加減乗除器、微分積分器、平均値演算器、標準偏差演算器、データ度数等の計数器(カウンタ)、近似式演算器、周波数・遅延時間・相関係数解析器(FFT、インパルス応答、クロススペクトル)、等、公知の演算器によって構成されていることは言うまでもない。これら公知の演算器が信号処理部6に含まれており、トルク演算部64、モデル演算部66が必要に応じて演算器による演算処理を呼出すようになっていてもよい。また信号処理部6自体が演算器によって構成されていれば、上述した第1次データ補正処理や、モデル化前の検討処理等の処理は、信号処理部6内で行なわれればよく、必ずしもトルク演算部64やモデル演算部66で行なわれる必要はない。
エンジン計測装置の構成を示す図である。 エンジン計測装置の全体動作を示すフロー図である。 ファイアリング試験時の軸トルク、燃料噴射時間、回転数の関係を示すグラフである。 ファイアリング試験時のエンジントルク、燃料噴射時間、回転数の関係を示すグラフである。 ファイアリング試験時のエンジントルク、推定エンジントルク、燃料噴射時間、燃料トルク、機械損失トルクの関係を示すグラフである。 エンジントルクと燃料噴射時間との関係、及び推定エンジントルクと燃料噴射時間との関係を回転数毎に示すグラフである。 エンジントルクと機械損失トルクと回転数との関係、及び推定エンジントルクと機械損失トルクと回転数との関係を燃料噴射時間毎に示すグラフである。 推定された燃料消費率と、回転数と、推定エンジントルクの関係を示すグラフである。 モータリング試験時の軸トルク、回転数、吸入空気量の関係を示すグラフである。 モータリング試験時のエンジントルク、回転数、吸入空気量の関係を示すグラフである。 回転数と吸入空気量の関係を示すグラフである。 エンジントルクと回転数の関係を示すグラフである。 モータリング試験時のエンジントルクと、冷却水出口温度と、油温と、燃焼ガスの排気温度の関係を表すグラフである。 モータリング試験時に、スロットル開度とエンジン回転数を変化させた時の、スロットル開度30%時のエンジントルク、エンジン回転数、冷却水出口温度、潤滑油温度、燃焼ガスの排気温度、吸入空気量とを表すグラフである。 エンジントルク(機械損失)を、エンジン回転数による損失と、潤滑油温度による損失と、吸入空気量による損失と、空気移動による損失とに分離するよう解析した結果を示すグラフである。 図15の計測データを得るために行なったモータリング試験の運転パターンを示すグラフである。 時間的に非連続で、測定条件の異なる時系列データを結合したグラフである。
符号の説明
1,1a:エンジン計測装置
10:エンジン
12:ダイナモメータ
14:架台
16:トルク伝達軸
16a:ユニバーサルジョイント
2:検出器
3:エンジン制御部
4:ダイナモメータ制御部
5:中央制御部
6:信号処理部
60:測定部
62:メモリ
64:トルク演算部
66:モデル演算部
7:表示部

Claims (12)

  1. 自動車エンジンと前記エンジンに接続された負荷により行なわれる台上試験でエンジン性能を計測するエンジン計測装置において、
    前記エンジン計測装置は、
    前記エンジンの燃料噴射時間を制御するエンジン制御部と、
    前記エンジン制御部の制御により前記エンジンを燃焼駆動させた状態で、前記エンジンの回転数と、前記エンジンと負荷との間で検出される軸トルクを少なくとも含む時系列データを、各々過渡状態で計測する検出器と、
    前記回転数及び軸トルクの時系列データに基づいて、前記エンジンの実際の駆動力となったエンジントルクを算出するトルク演算部と、
    前記エンジントルクを、前記回転数及び前記燃料噴射時間等のエンジンパラメータを用いてモデル化するモデル演算部とを備え、
    前記モデルから、前記エンジンの燃焼駆動によって発生した燃料トルクと、前記エンジントルクと前記燃料トルクの差分である機械損失トルクとを求める
    ことを特徴とするエンジン計測装置。
  2. 自動車エンジンと前記エンジンに接続された外部駆動手段により行なわれる台上試験でエンジン性能を計測するエンジン計測装置において、
    前記エンジン計測装置は、
    前記エンジンのスロットル開度を制御するエンジン制御部と、
    前記外部駆動手段を制御する外部駆動手段制御部と、
    前記エンジン制御部と外部駆動手段制御部の制御により、前記外部駆動手段を駆動させた非燃焼駆動状態で、前記エンジンの回転数と、前記エンジンと外部駆動手段との間で検出される軸トルクを少なくとも含む時系列データを、各々過渡状態で計測する検出器と、
    前記回転数及び軸トルクの時系列データに基づいて、前記エンジンの実際の駆動力となったエンジントルクを、前記非燃焼駆動時に発生した機械損失トルクとして算出するトルク演算部と、
    前記機械損失トルクを、前記エンジンの回転数、エンジン油温、吸入空気量等のエンジンパラメータを用いてモデル化するモデル演算部とを備え、
    前記モデルから、前記機械損失トルクを、前記エンジンパラメータ毎に算出する
    ことを特徴とするエンジン計測装置。
  3. 前記モデルは、前記エンジンパラメータの関数である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン計測装置。
  4. 前記エンジン計測装置は、
    前記算出されたエンジントルクと、機械損失トルクと、燃料トルクと、前記エンジンパラメータのいずれか2以上の関係を表示する表示部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエンジン計測装置。
  5. 前記トルク演算部は、
    前記回転数の時系列データを時間微分することを含む演算処理を行なうことによって、前記エンジントルクを算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエンジン計測装置。
  6. 前記トルク演算部は、
    前記時系列データに含まれる慣性モーメントの影響を除去するフィルタ処理部を備え、
    前記フィルタ処理部は、
    前記時系列データの周波数分析を行い、低周波成分と高周波成分とに分離し、ローパスフィルタによって高周波成分を除去する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のエンジン計測装置。
  7. 請求項1記載のモデル演算部は、
    回転数Nと燃料噴射時間FTをエンジンパラメータとして、
    エンジントルクT=(Kf*(FT)+Kf*(FT))+(Km*(N)+Km)の関数に合致するように、定数Kf、Kf、Km、Kmを決定する
    ことを特徴とするエンジン計測装置。
  8. 請求項7記載のエンジン計測装置は、
    機械損失トルクT=−(Km*(N)+Km)とする
    ことを特徴とするエンジン計測装置。
  9. 請求項2記載のモデル演算部は、
    回転数Nをエンジンパラメータとして、
    機械損失トルクTmmを、回転数Nの1次近似式または2次近似式で表す
    ことを特徴とするエンジン計測装置。
  10. 請求項1記載のエンジン計測装置で算出された機械損失トルクTのモデルと、請求項2記載のエンジン計測装置で算出された機械損失トルクTmmのモデルを比較し、各機械損失トルクの妥当性、整合性を検証する
    ことを特徴とするエンジン計測装置。
  11. 請求項10記載のエンジン計測装置は、
    機械損失トルクTと機械損失トルクTmmを、それぞれ回転数Nの1次近似式としてモデル化し、
    回転数Nの係数同士を比較することによって、各機械損失トルクの妥当性、整合性を検証する
    ことを特徴とするエンジン計測装置。
  12. 前記機械損失トルクTと機械損失トルクTmmの減算を行なうことによって、
    前記エンジンの燃焼に起因する機械損失トルクを算出する
    ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のエンジン計測装置。
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