JP4893387B2 - シャシーダイナモメータの走行抵抗制御装置 - Google Patents
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Description
前記メカニカルロス計測は、
計測制御開始で一定の加速度でシャシーダイナモメータまたは試験車両の駆動力で最高試験速度まで加速し、この速度で安定するのに必要な時間後に該駆動力を「0」にして試験車両を惰行状態にし、この惰行期間中に各計測時間毎の単位時間(Δt)あたりの速度降下(ΔV)からメカニカルロスを求める惰行法によるメカニカルロス計測手段と、
シャシーダイナモメータまたは試験車両の駆動力で段階的に設定する速度まで加速し、この速度に維持した駆動を続け、この一定速度でのトルク検出値を繰り返し取り込み、その平均値トルクが連続してn回だけ安定範囲内に入った場合に制動力の計測を開始し、この制動力の計測には区間平均値トルクの平均値からメカニカルロスを求めるモータリング法によるメカニカルロス計測手段と、
前記惰行法によるメカニカルロス計測と、前記モータリング法によるメカニカルロス計測を切り替えてそれぞれのメカニカルロス計測値を求める手段とを備え、
前記惰行法またはモータリング法によるメカニカルロス計測結果の突き合わせで計測結果の検証を行うことを特徴とする。
前記内挿は、速度設定ポイント間ごとにスプライン関数で補間し、
前記外挿のうち、最低速度設定ポイント以下の範囲は、
スプライン関数で求めた最低速度設定ポイントの制動力の値と、その値の2分の1を0km/hの値として、その間を直線補間(補間処理A)、またはスプライン関数で求めた最低速度設定ポイントの制動力の値を0km/hの値として、その間を直線補間(補間処理B)、またはスプライン関数で0km/hまで補間(補間処理C)、のいずれか一つの補間方法で補間し、
最高速度設定ポイント以上の範囲は、最大設定速度ポイントの制動力の値と、最大設定速度ポイントより1つ小さい設定速度ポイントの制動力の値を含む2点間の直線補間の延長線で補間(補間処理D)することを特徴とする。
4WD車両の前輪と後輪の同期制御を行う場合は前輪と後輪の差の平均値トルクを考慮することなく個々に求め、同期制御を行わない場合は差の平均値トルクを考慮して個々に求めることを特徴とする。
メカニカルロス計測時における惰行法とモータリング法の選択と、計測に関連するデータを画面表示する手段と、
メカニカルロス計測における設定操作項目とその実測値を表示する手段と、
惰行法による惰行時間計測中に、予めシャシーダイナモメータに「オフセット制動力」分吸収させて惰行時間を計測するための「オフセット制動力」を設定する手段と、
車速区間設定ウィンドウを開き、各車速区間の開始車速、終了車速、ピッチを設定するための車速区間設定ボタンを表示する手段と、
計測したメカニカルロスをグラフ表示およびグラフ設定するための操作ボタンを表示する手段と、
を有してメカニカルロス計測を行うことを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態を示すメカニカルロス計測の処理フローであり、操作計測盤9のコンピュータ資源を利用したソフトウェアによってデータ処理され、制御盤3を介した各種計測器(トルク検出器、速度検出器など)の計測データ取得と動力吸収装置の制御によってメカニカルロスの計測データを得る。
操作計測盤9には、図1〜図3に示すメカニカルロス計測処理におけるマン・マシン・インタフェースとして、計測中の計測データや関連データ、または操作ボタンなどを一画面表示可能にする。以下、各表示/操作ボタンについて詳細に説明する。
図4はメカニカルロス計測時における操作計測盤9の画面表示例を示す。この画面のうち、設定項目欄Aでは惰行法とモータリング法の切り替えを可能にし、図示では惰行法を選択した状態を示す。状態設定項目欄Bには現測定法として設定した惰行測定での各車速区間毎の開始速度と終了速度と、各速度域での前輪制動出力、前輪制御出力をキー入力で行い、これら設定に対する実測値を欄Cに表示する。
(定格車速−(ピッチ/2)−v≧最大車速
ただし、v=惰行開始車速に対して定常を保持する車速(標準設定:10km/h)
(b)惰行時間計測車速の個数n
n=(最大車速−最小車速)/ピッチ+1
個数のnの制約事項は3≦n≦30
(c)惰行時間計測車速Vm
Vm=最大車速−ピッチ×m
ただし、m=0〜n−1
Vmの制約事項はVm≧最小車速
(d)惰行時間計測区間Vmeas
Vmeas=(Vm+ピッチ/2)〜(Vm−ピッチ/2)
以上の制約条件の基に車速区間が正常に設定、変更されたときには、[OK]の確認ウィンドウを表示する。また、車速区間を変更すると、この車速区間による計測データは消去される。さらにキャンセル設定した場合は全ての設定値および計測データを破棄して1つ前のウィンドウに戻る。
計測したメカニカルロスは、図5に例を示すように、グラフ表示操作ボタンFの操作で、グラフ表示用ウィンドウを開き、そのグラフ表示を行う。
図6に例を示すように、グラフ設定ボタンの操作でグラフ設定ウィンドウを開き、下記の項目を設定可能にする。
計測データについて、図4における[表示項目変更]ボタンの操作で、図8に例を示すウィンドウを表示する。この計測データは、[表示項目変更]ウィンドウに表示している全項目を保存しており、メカニカルロス計測後に変更してもデータが失われることはない。
図4における[印刷]ボタンの操作で、図9に例を示す印刷画面を、計測したメカニカルロスデータを埋めて表示する。
メカニカルロスの速度設定ポイント間の補間は、内挿(速度設定ポイントの値を基にして、そのデータの範囲の内側で予想される数値を求める。例えば、スプライン関数による内挿)、または外挿(速度設定ポイントの値を基にして、そのデータの範囲の外側で予想される数値を求める。例えば、直線補間による外挿)によって行う。
メカニカルロスは、テーブル法(各惰行速度とメカニカルロス(又は、惰行時間)の対データを入力する方法)にて設定した速度区間毎に3次式のスプラインに展開して制御盤3に設定する。
4WD車両の試験においては、前輪と後輪に個別の走行抵抗を設定した試験が必要となり、この試験のためのメカニカルロスも前輪と後輪について計測し、シャシーダイナモメータにそれぞれ設定した試験を可能にする。
2 ローラ
3 制御盤
4 排気ガス収集装置
9 操作計測盤
Claims (5)
- 試験車両の車速に応じた走行抵抗設定値から、試験車両の車速に応じたメカニカルロス計測値を減じた値をシャシーダイナモメータの走行抵抗制御指令として、試験車両の各種試験を行うシャシーダイナモメータの走行抵抗制御装置において、
前記メカニカルロス計測は、
計測制御開始で一定の加速度でシャシーダイナモメータまたは試験車両の駆動力で最高試験速度まで加速し、この速度で安定するのに必要な時間後に該駆動力を「0」にして試験車両を惰行状態にし、この惰行期間中に各計測時間毎の単位時間(Δt)あたりの速度降下(ΔV)からメカニカルロスを求める惰行法によるメカニカルロス計測手段と、
シャシーダイナモメータまたは試験車両の駆動力で段階的に設定する速度まで加速し、この速度に維持した駆動を続け、この一定速度でのトルク検出値を繰り返し取り込み、その平均値トルクが連続してn回だけ安定範囲内に入った場合に制動力の計測を開始し、この制動力の計測には区間平均値トルクの平均値からメカニカルロスを求めるモータリング法によるメカニカルロス計測手段と、
前記惰行法によるメカニカルロス計測と、前記モータリング法によるメカニカルロス計測を切り替えてそれぞれのメカニカルロス計測値を求める手段とを備え、
前記惰行法またはモータリング法によるメカニカルロス計測結果の突き合わせで計測結果の検証を行うことを特徴とするシャシーダイナモメータの走行抵抗制御装置。 - 前記惰行状態の惰行速度が最低車速以下になったとき、シャシーダイナモメータにより制動を開始し、この制動開始時の検出速度を初期の速度指令とし、この速度から加速時と同じ傾きで減速することを特徴とする請求項1に記載のシャシーダイナモメータの走行抵抗制御装置。
- 前記メカニカルロス計測値は、速度設定ポイント間を内挿、または外挿によって補間する手段を設け、
前記内挿は、速度設定ポイント間ごとにスプライン関数で補間し、
前記外挿のうち、最低速度設定ポイント以下の範囲は、
スプライン関数で求めた最低速度設定ポイントの制動力の値と、その値の2分の1を0km/hの値として、その間を直線補間(補間処理A)、またはスプライン関数で求めた最低速度設定ポイントの制動力の値を0km/hの値として、その間を直線補間(補間処理B)、またはスプライン関数で0km/hまで補間(補間処理C)、のいずれか一つの補間方法で補間し、
最高速度設定ポイント以上の範囲は、最大設定速度ポイントの制動力の値と、最大設定速度ポイントより1つ小さい設定速度ポイントの制動力の値を含む2点間の直線補間の延長線で補間(補間処理D)することを特徴とする請求項1または2に記載のシャシーダイナモメータの走行抵抗制御装置。 - 前記メカニカルロス計測手段は、4WD車両を試験車両とする場合、その前輪と後輪について、車両メカニカルロスとシャシーダイナモロスの両方を含めて計測する手段、およびシャシーダイナモ単独運転によるメカニカルロスのみを計測する手段を備え、
4WD車両の前輪と後輪の同期制御を行う場合は前輪と後輪の差の平均値トルクを考慮することなく個々に求め、同期制御を行わない場合は差の平均値トルクを考慮して個々に求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシャシーダイナモメータの走行抵抗制御装置。 - 前記メカニカルロス計測手段は、
メカニカルロス計測時における惰行法とモータリング法の選択と、計測に関連するデータを画面表示する手段と、
メカニカルロス計測における設定操作項目とその実測値を表示する手段と、
惰行法による惰行時間計測中に、予めシャシーダイナモメータに「オフセット制動力」分吸収させて惰行時間を計測するための「オフセット制動力」を設定する手段と、
車速区間設定ウィンドウを開き、各車速区間の開始車速、終了車速、ピッチを設定するための車速区間設定ボタンを表示する手段と、
計測したメカニカルロスをグラフ表示およびグラフ設定するための操作ボタンを表示する手段と、
を有してメカニカルロス計測を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシャシーダイナモメータの走行抵抗制御装置。
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