JP4356911B2 - スイッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方向に配列された3つの操作子を有するスイッチ装置に関し、その操作性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話等のハンディ電子機器において、複数の項目(処理)の選択等を行なうためのスイッチ装置として、いわゆるジョグダイヤルが採用されている。
【0003】
また、上記ジョグダイヤルにより所定項目を選択した後、その決定、実行を行なうためのスイッチ装置として上記ジョグダイヤルを挟んで2つの押釦スイッチが配列されたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したようなジョグダイヤルと2つの押釦スイッチは、その操作性が悪いという問題がある。
【0005】
すなわち、ジョグダイヤルの操作と2つの押釦スイッチの操作は、通常、同一の指(たとえば、親指)により行われるが、これら押釦スイッチの操作子とジョグダイヤルのダイヤル部(操作子)との関係(形状、位置関係など)に特に工夫を施したものはなく、ジョグダイヤルを操作した後、続いて押釦スイッチの操作子を操作するとき、その操作性が悪かった。
【0006】
そこで、本発明は、このように1つの操作子を挟んで2つの操作子が配列されたスイッチ装置においてこれらの操作性を向上させることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明スイッチ装置は、上記した課題を解決するために、中央操作子が、ベース板の一対の支軸受部で回転操作可能、かつ押圧操作可能に保持された円筒状のダイヤル部であり、上記ダイヤル部が支持されたベース板は枠体に嵌め込むように配設されており、上記外側操作子は、3つの操作子の配列方向にほぼ直交する方向で、かつ、その操作面の押し込み方向にほぼ直交する回動軸を中心として回動することにより、上記枠体に配置された接点部を押圧するようになっており、また、上記外側操作子は、正面から見てダイヤル部の長手方向に平行する側縁から互いに離間する方向に偏倚した位置まで伸びる一対の被支持片を有し、これら被支持片の先端部において上記枠体に回動可能に支持されて、中央操作子の支軸受部を横切る中心軸線を持つように構成したものである。
【0008】
したがって、本発明スイッチ装置にあっては、外側操作子の操作は回動操作であり、しかも、その回動軸は比較的長く形成されているため、その操作時において、これを押圧する指が傾いてしまっても、押圧された外側操作子に「こじり」が発生することが無く、確実に外側操作子を押圧することができ、これにより、1つの指により、3つの操作子を有するスイッチ装置の操作性を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明スイッチ装置の詳細を添付図面に示した実施の形態にしたがって説明する。
【0010】
尚、図面に示した各実施の形態は、本発明スイッチ装置を携帯電話のジョグダイヤルと該ジョグダイヤルの操作子であるダイヤル部を挟むように隣接して配置された2つの操作子を有するスイッチ装置に適用したものである。
【0011】
先ず、本発明スイッチ装置が採用されたハンディ電子機器としての携帯電話の概略について説明する。
【0012】
携帯電話1は合成樹脂製の本体ケース2を備え、該本体ケース2に各種部材が収納乃至取着されている。
【0013】
本体ケース2は上ケース3の下端部と下ケース4の上端部とがヒンジ5を介して結合されており、両ケース3、4はそれぞれの正面が互いに合わさる閉塞状態と両ケース3、4の正面が見える開放状態との間で回動自在になっている。なお、両ケース3、4の開放状態においては、両ケース3、4のそれぞれの正面がなす角度がほぼ160度になっており、かかる状態において上ケース3の下端部の一部と下ケース4の上端部の一部とが当接することにより、両ケース3、4がなす上記開き角が規制されている。
【0014】
上ケース3の上部にはアンテナ6が引出収納自在に取り付けられており、該アンテナ6を介して基地局との間で電波の送受信を行うようになっている。
【0015】
上ケース3の正面上部には電気音響変換手段としてスピーカー7が設けられており、通話時、このスピーカー7から通話相手の音声が出力されるようになっている。
【0016】
下ケース4の正面下部には音響電気変換手段としてマイクロフォン8が設けられており、通話時、このマイクロフォン8からユーザの音声を集音するようになっている。
【0017】
上ケース3の正面の大部分の領域には表示手段として液晶ディスプレイ(LCD)9が設けられており、電波の受信状況、電池残量、通話相手の電話番号、電話帳として登録されている内容(相手先電話番号や氏名等)、発信や着信履歴、その他の各種登録内容等、各種情報を表示し得るようになっている。
【0018】
下ケース4の正面の上部及び下部を除く大部分の領域には入力操作手段として各種操作キー10、10、・・・が配設されている。これら操作キー10、10、・・・の押圧操作によって、各種指示や文字等の入力を行うことができるようになっている。
【0019】
下ケース4の正面の上部に上記操作キー10、10、・・・とは別の入力操作手段としてスイッチ装置11が設けられている。
【0020】
下ケース4の該スイッチ装置11から左右外方にやや離間した位置には、さらに別の入力操作手段としての押釦スイッチ12、12が配置されている。
【0021】
下ケース4の下端面及びその両側面下部に、開口する開口部4aが形成され、該下部開口4aを下方及び両側方から覆うようにエラストマーから成る保護部材13が取着されている。
【0022】
下ケース4の下部開口4a内には、インターフェースコネクター(IFコネクター)14がその下部開口4aから下方にやや突出するように配設されている。
【0023】
上記下部開口4aの右側面であってその下端部よりやや上方へ寄った位置にはイヤフォンジャック15が設けられている。
【0024】
そして、下ケース4の下端部に取着された保護部材13は下ケース4の下部開口4aを覆うとともに、上記IFコネクター14をも覆う大きさに形成されており、さらに、IFコネクター13を閉塞するコネクターカバー部13aと、上記イヤフォンジャックを閉塞するイヤフォンジャックカバー部13bとが一体に形成されている。
【0025】
上記スイッチ装置11は、ジョグダイヤル20と左右操作釦スイッチ21、21とこれらジョグダイヤル20及び左右操作釦スイッチ21、21とをユニット化するための矩形状をした枠体22とから成り、ジョグダイヤル20の操作子としてのダイヤル部23を挟んで操作釦スイッチ21、21の操作子としての操作釦24、24が左右方向に並んで配置されている。なお、ダイヤル部23は特許請求の範囲で示した中央操作子に相当し、操作釦スイッチ21、21は特許請求の範囲で示した外側操作子に相当する。
【0026】
ジョグダイヤル20は、円筒状の上記ダイヤル部23と、やや厚めの板状を為しその中央部に横倒させたダイヤル部23の下側ほぼ1/3が収納される凹部を有するベース板25とから成り、該ベース板25には上記ダイヤル部23の左右両端部を回転自在に支持する支軸受部26、26が設けられ、また、左右に突出し当該スイッチ装置11の枠体22に結合するための舌片27、27が突設されている。なお、ベース板25の内部には図示しない各種接点が設けられ、また、支軸受部26、26にはエンコーダーなどが内蔵されている。
【0027】
そして、ジョグダイヤル20の上記ダイヤル部23を回転操作することにより、液晶ディスプレイ9に表示されているメニュー、発信や着信履歴リスト、電話帳リスト等、各種の表示項目のスクロール表示、項目選択用カーソル等を表示させることができる。
【0028】
また、ジョグダイヤル20を下ケース4の内部方向に押し込み操作することによって液晶ディスプレイ9に表示されている項目を確定したり又は実行したりすることができるようにされている。
【0029】
さらに、上記左右操作釦スイッチ21、21を操作することによっても、所定の項目の選択や実行を行うことができるようにされており、例えば、上記押操作によって一旦確定した項目の解除(クリア)を行ったり、上記押操作によってメニュー表示中にあってはメニューの階層を一段階上げたり、通話中であればキャッチメニューの表示を行ったりという操作を行うことができる。
【0030】
上記ジョグダイヤル20は、ベース板25の舌片27、27に形成した小孔27a、27aが枠体22の裏面側に形成された小突起22a、22aに外嵌され、小突起22a、22aの先端部をたとえば熱溶着することにより枠体22に結合される。
【0031】
枠体22は上述のように、各枠片22u、22d、22r、22lに囲まれた中央部にジョグダイヤル配置孔28が形成され、該ジョグダイヤル配置孔28の左右側の枠片22r、22lがやや広い平坦部29、29に形成されており、該平坦部29、29にはその中心よりやや上側へ偏倚した位置に円形の接点部30、30が配設されている。
【0032】
また、枠体22の上下枠片22u、22dの左右端部(平坦部29、29寄りの位置)にはそれぞれ上方又は下方に突起状の釦回動支軸31、31、・・・が突設されている。かかる釦回動支軸31、31、・・・は上記ジョグダイヤル20のベース板25の支軸受部26、26の位置と上下方向で対応した位置に設けられている。
【0033】
なお、上記釦回動支軸31は特許請求の範囲で示した外側操作子の回動軸に相当し、また、請求項3及び4に記載した、「3つの操作子の配列方向」とは、この実施の形態にあっては左右方向であり、「操作子の押し込み方向」とは、この実施の形態にあっては下ケース4の内部方向であり、結局、この実施の形態にあって回動軸(31)の向きはこれらにいずれもほぼ直交する方向、すなわち、上下方向となっている。
【0034】
枠体22の左右枠片22r、22lの外側縁であって中心よりもやや下方に寄った位置に外方に突出する舌片状の被支持片32、32が形成され、該被支持片32、32にそれぞれ小孔32a、32aが形成されている。該被支持片32、32はその小孔32a、32aが下ケース4の表ハーフ(符号は省略する。)の裏面側に突設された小突起(図示は省略する。)に挿入された後、該小突起の先端部をたとえば熱溶着することにより下ケース4内に当該スイッチ装置11が取着され、ジョグダイヤル20のダイヤル部23及び左右操作ボタンスイッチ21、21の操作釦24、24が下ケース4の表面に突出される。
【0035】
当該スイッチ装置11の左右操作釦スイッチ21、21は、左右対称の形状であることを除き、ほぼ同じ形状をしているので、その左側の操作釦スイッチ21についてのみ説明し、右側の操作釦スイッチ21についての説明は、対応部位、対応部分に同一符号を付すことにより省略する。
【0036】
操作釦スイッチ21は、上下及び左方が閉塞され外形がほぼカマボコ状をした操作釦24と、該操作釦24の裏面側縁から左方に突設され上記平坦部29の前方に位置された押圧片33と、裏面側縁から上方及び下方に突設され、さらにこれらの先端縁において裏面側に突出された被支持片34、34とを有する。
【0037】
操作釦24は、上記ジョグダイヤル20の支軸受部26をダイヤル部23と反対側からその前面、上下面及び左側面を覆う大きさに形成されており、この前面が後述するように指Fで押圧される操作面35となっている。
【0038】
押圧片33の裏面にはその上記接点部30に対応した位置に小凸部36が形成されており、後述するように、操作釦スイッチ21が操作されたときに小凸部36が接点部30を押圧して操作釦スイッチ21をONするようになっている。
【0039】
被支持片34、34には、それぞれの先端部分に互いに対向する小片34a、34aを備え、その小片34a、34aに小孔34b、34bが形成されており、該小孔34b、34bが枠体22の上記釦回動支軸31、31にそれぞれ嵌合されて、これにより、操作釦スイッチ21が回動自在に枠体22に支持されることになる。なお、操作釦スイッチ21の枠体22に対する回動自在な支持は、これに限らず、枠体22側に小孔を、被支持片側34、34に支軸をそれぞれ設けるようにしても良い。
【0040】
つまり、操作釦スイッチ21は、その被支持片34、34を介してダイヤル部23の回転方向の幅寸法(回転軸に直交する方向における幅寸法)よりも上下外方に偏倚した位置で枠体22に回動可能に支持され、その組込作業も容易かつ工数少なく行えるものである。
【0041】
そして、操作釦24の操作面35は、右側縁が上下方向に丸みをもった円弧状で、かつ、上記ダイヤル部23の円周の曲率とほぼ同じか又は小さく形成され、左方に行くにしたがって表面側への突出量が大きくなるような傾斜面35aに形成され、また、その左側端部においては、表面側への突出量が不変なフラット面35bに形成されている。
【0042】
なお、上記傾斜面35a、フラット面35bとは、操作釦24を下方から見てその稜線が傾斜しているかフラットかという表現であり、実際には操作面35の傾斜面35aは、左方に行くにしたがって表面側に広がるようにラッパ状に形成されている。
【0043】
また、この実施の形態においては、上記傾斜面35aを操作釦24の左右方向の中程から徐々に突出量が大きくなる傾斜面としたが、これに限らず、操作釦24のジョグダイヤル20側の端縁から傾斜面を構成するようにしても良い。
【0044】
そして、操作釦スイッチ21は、上述のように、枠体22に回動自在に支持された状態で、操作釦24の内側空間にジョグダイヤル20の支軸受部26を覆い、これにより、その操作面35の右側縁が上記ジョグダイヤル20のダイヤル部23の左端周縁に近接して位置される。また、操作釦スイッチ21の押圧片33の小凸部36は接点部30に接触又は近接した状態となっている。
【0045】
このように、ジョグダイヤル20と左右操作釦スイッチ21、21とがユニット化されたスイッチ装置11は、下ケース4にその内側から取着され、ダイヤル部23及び左右の操作釦24、24が下ケース4の表面からやや突出するように配置される。
【0046】
しかして、ジョグダイヤル20を操作するときは、そのダイヤル部23を指Fの腹で上下方向に転がすように回転させ、また、下ケース4の内部方向へ押し込み操作することにより行う。
【0047】
また、左右操作釦スイッチ21、21を操作するときは、上記ダイヤル部23に置いた指Fを左方又は右方に転がるように移動させ、指Fの腹よりやや側方に寄った部分で操作釦24、24の操作面35、35を押圧することにより行なう。そして、押圧された操作釦スイッチ21、21は釦回動支軸31、31を中心に回動されて、その外側部分(押圧片33、33)が下ケース4の内部方向への押し込み操作されて、押圧片33、33の裏面に突設した小凸部36、36が枠体22の接点部30を押圧して操作釦スイッチ21、21を各別にONするようになっている。
【0048】
このとき、操作釦スイッチ21の回動の中心軸線は、その被支持片34、34の小片34a、34aおよびダイヤル部23の支軸受部26を横切るような中心軸線を持つことになる。
【0049】
このように、上記操作釦スイッチ21は、上下外方に突出した被支持片34、34を介して、ダイヤル部23の回転方向の幅寸法(回転軸に直交する方向における幅寸法)よりも上下外方に偏倚した位置で枠体22に回動可能に支持されているため、回動の中心軸線を比較的長くすることができ、よって、当該操作釦スイッチ21を押圧する指が傾いても、その操作時の操作釦スイッチ21に「こじり」が発生することなく確実に押圧することができ、良好な操作性を備えたものになる。
【0050】
すなわち、操作釦スイッチ21を回動自在に支持する支持点の距離が近接する場合において、これを押圧する指が傾いてしまった場合、操作釦スイッチ21に「こじり」が発生してしまい、確実に操作釦スイッチ21を所望の方向に押圧することができないが、上述のように、操作釦スイッチ21の回動の中心軸線を比較的長く形成することにより、そのような「こじり」が発生することはなく、確実に操作釦スイッチ21を押圧することができる。
【0051】
そして、ダイヤル部23に置いた指Fを左方又は右方に転がすように移動させると、指Fの腹はダイヤル部23に触れているものの、その指Fの操作釦24を押圧する部位は、操作面35の傾斜面35aを転がるように触れながら外方に移動し、フラット面35bに指Fの肉が載ったときに、該フラット面35bを下ケース4の内部方向への力が増し、これにより、操作釦スイッチ21が回動して、上述のように、小凸部36が接点部30を押圧することになる。したがって、かかるフラット面35bは操作釦スイッチ21の操作を容易にするために機能し、これがない場合、指Fを傾斜面35a上を左方又は右方にかなり移動させなければ、操作釦スイッチ21を回動させる力が生ぜず、その操作性を悪化させることになる。
【0052】
また、左右操作釦スイッチ21、21を操作するときは、それぞれの外側(左操作釦スイッチ21の場合は左端、右操作釦スイッチ21の場合は右端)を押圧するため、ダイヤル部23を押圧することはなく、よって、いわゆる、2つの押釦の共押しが行なわれることはない。
【0053】
すなわち、左右操作釦スイッチ21、21は、ダイヤル部23側にその回動支点(釦回動支軸軸31、31)があるため、操作釦24、24のダイヤル部23側を押圧しようとしても、裏面側(下ケース4の内部方向)に押圧することはできない。したがって、左右操作釦スイッチ21、21を操作しようとするとき、これを押圧しようとする指Fは、既に、ダイヤル部23から離間するか又は少なくともダイヤル部23を押圧する方向への力が加わることはなく、ダイヤル部23にその指Fが触れていても、これを、裏面側(下ケース4の内部方向)に押込むことはできず、結局、2つの押釦の共押しが防止される。
【0054】
これは、ダイヤル部23を下ケース4の内部方向への押し込み操作をするときも、同様で、その指Fが左右操作釦24、24に触れても、ダイヤル部23は下ケース4の内部方向に押し込み操作することができても、左右操作釦スイッチ21、21は釦回動支軸31、31が邪魔をして下ケース4の内部方向に押圧されることがなく、2つの押釦の共押しの防止になっている。
【0055】
このようなスイッチ装置11はその各操作子(ダイヤル部23、操作釦24、24)の配列方向の寸法が15mm〜25mmの範囲であることが望ましい。これは、上記実施の形態にかかる携帯電話1における当該スイッチ装置11の配置構造から考慮すると、操作子23、24、24を操作する人間の指Fは、親指であり、人間の親指の幅が成人男子で20mm〜25mm、成人女子で15mm〜20mmが一般的であるからであり、これにより、その操作性をさらに良好にすることができる。
【0056】
そして、たとえば、スイッチ装置11の寸法を20mmとした場合、ダイヤル部23の寸法は9mm、各操作釦スイッチ21、21の寸法は5.2mm、ダイヤル部23と操作スイッチ21との間の間隔を0.3mmとし、さらに、操作釦スイッチ21の傾斜面35aを4.3mmとし、フラット面35bを0.9mmとするとよい。
【0057】
また、当該スイッチ装置11の左右方向の寸法は、上述の人間の指Fの幅寸法によりある程度決定することはできるが、携帯電話1の幅寸法も考慮して決定することが望ましい。
【0058】
このように当該スイッチ装置11にあっては、ダイヤル部23を挟んで2つの操作釦スイッチ21、21を配置した構造でありながら、これら3つの操作子(ダイヤル部23、操作釦スイッチ21、21)を近接して配置したので、その操作性の向上させることができるとともに、スイッチ装置の操作子の配列方向の寸法を小さくすることができ、よって、このようなスイッチ装置11を採用することにより、携帯電話などの端末装置においてはその左右方向の寸法を小さくすることも然る事ながら、別のスイッチ、上記実施の形態における押釦スイッチ12、12などを配設することもできる。
【0059】
なお、上記実施の形態において示した各部の具体的な形状乃至構造は、本発明を実施するに当たっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0060】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明スイッチ装置は、中央操作子と該中央操作子を挟むように隣接して配置された2つの操作子を有するスイッチ装置であって、上記中央操作子が、ベース板の一対の支軸受部で回転操作可能、かつ押圧操作可能に保持された円筒状のダイヤル部であり、上記ダイヤル部が支持されたベース板は枠体に嵌め込むように配設されており、上記外側操作子は、3つの操作子の配列方向にほぼ直交する方向で、かつ、その操作面の押し込み方向にほぼ直交する回動軸を中心として回動することにより、上記枠体に配置された接点部を押圧するようになっており、また、上記外側操作子は、正面から見てダイヤル部の長手方向に平行する側縁から互いに離間する方向に偏倚した位置まで伸びる一対の被支持片を有し、これら被支持片の先端部において上記枠体に回動可能に支持されて、中央操作子の支軸受部を横切る中心軸線を持つように構成されたことを特徴とする。
【0061】
したがって、本発明スイッチ装置にあっては、外側操作子の操作は回動操作であり、しかも、その回動軸は比較的長く形成されているため、その操作時において、これを押圧する指が傾いてしまっても、押圧された外側操作子に「こじり」が発生することが無く、確実に外側操作子を押圧することができ、これにより、1つの指により、3つの操作子を有するスイッチ装置の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図4とともに、本発明スイッチ装置を適用した折り畳み型の携帯電話の全体を示すもので、本図は上ケースと下ケースとを開いた状態を示す斜視図である。
【図2】上ケースと下ケースとを折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図3】上ケースと下ケースとを折り畳んだ状態を示し、図2とは異なる方向から見た斜視図である。
【図4】上ケースと下ケースとを開いた状態を示す正面図である。
【図5】図6乃至図9とともに、本発明スイッチ装置を示すもので、本図は斜視図である。
【図6】正面図である。
【図7】一部を切り欠いて示す底面図である。
【図8】分解斜視図である。
【図9】図8とは別の方向から見た分解斜視図である。
【図10】図11とともにスイッチ装置を指で操作している状態を示し、本図は中央操作子を操作している様子を示す底面図である。
【図11】指を中央操作子から外側操作子に移行している様子を示す底面図である。
【図12】外側操作子を操作している様子を示す底面図である。
【符号の説明】
11…スイッチ装置、22…枠体、23…ダイヤル部(中央操作子)、24…操作釦(外側操作子)、25…ベース板(ジョグダイヤル)、26…支軸受部、30…接点部、34…被支持片、35…操作面
Claims (1)
- 一の操作子(以下、「中央操作子」という。)と該中央操作子を挟むように隣接して配置された2つの操作子(以下、「外側操作子」という。)を有するスイッチ装置であって、
上記中央操作子が、ベース板の一対の支軸受部で回転操作可能、かつ押圧操作可能に保持された円筒状のダイヤル部であり、
上記ダイヤル部が支持されたベース板は枠体に嵌め込むように配設されており、
上記外側操作子は、3つの操作子の配列方向にほぼ直交する方向で、かつ、その操作面の押し込み方向にほぼ直交する回動軸を中心として回動することにより、上記枠体に配置された接点部を押圧するようになっており、
また、上記外側操作子は、正面から見てダイヤル部の長手方向に平行する側縁から互いに離間する方向に偏倚した位置まで伸びる一対の被支持片を有し、これら被支持片の先端部において上記枠体に回動可能に支持されて、中央操作子の支軸受部を横切る中心軸線を持つように構成された
ことを特徴とするスイッチ装置。
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