JP4356511B2 - 定着装置および両面画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、定着装置および両面画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式による両面画像形成装置においては、紙などの転写材の一面に形成されたトナー像を当該転写材に熱定着させるために、当該転写材の一面に接する一方の定着用回転体と、この一方の定着用回転体に圧接されるよう配置された他方の定着用回転体とを具えてなる定着装置が広く用いられている。
このような定着装置においては、一方の定着用回転体である定着ローラおよび他方の定着用回転体である加圧ローラの圧接部によって形成される定着ニップ部に紙などの転写材が挟圧されながら搬送されて当該転写材に形成された未定着トナー像が加熱により定着されるが、この定着処理中において、定着ローラの表面にトナーなどが転写材から移行し て付着するオフセット現象が発生し、これに起因して、得られる定着画像に画像汚れが生じてしまうことや、トナー量の多いトナー像が形成された転写材についての定着においては当該転写材が定着ローラに巻きついてしまうなどの問題があり、これらの問題を解決するために、従来、定着用回転体にシリコーンオイルを塗布する構成の定着装置が提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照。)。
しかしながら、このような定着装置においては、定着用回転体に塗布されたシリコーンオイルが転写材に移行してしまう結果、転写材においてべたつき感が発生し、得られる定着画像の品質が低いものとなる。
そこで、シリコーンオイルを使用しない方法として、トナー像を形成するトナーを、トナー樹脂および離型作用を有するワックスが含有されてなるものとすることが行われている。
離型作用を有するワックスが含有されているトナーによれば、定着処理中に付与された熱によってトナーが溶融された際にワックスがトナー樹脂と定着ローラとの間にしみ出すことによりトナー樹脂の定着ローラに対する付着力が低減され、トナーが定着ローラに移行したり、トナーを多量に担持した転写材が定着ローラに巻きつくことが抑止される。
しかしながら、特に転写材上のトナー量の多いカラー両面画像形成装置においては、トナーの変更だけで転写材が定着ローラに巻きつくことを防止することが難しい場合があり、定着ローラと加圧ローラとで形成される定着ニップ部の断面形状を、例えば使用する当該定着ローラや当該加圧ローラの材料の硬度などを選択することなどによって調整することにより、転写材が定着ローラに巻きつくことを防止している。このような場合、片面だけに画像を形成する場合は、定着ニップ部に断面形状が定着ローラ側に凸であるほど巻きつき防止に有利になるが、このような形状である場合、転写材の両面に画像を形成する場合のもう一面の画像定着時に、加圧ローラ側へ巻きつきやすくなってしまう、という問題がある。
一方、転写材を強制的に定着ローラや加圧ローラから剥離する目的で、これらのローラに対向させて板状の剥離部材よりなる強制剥離手段を設け、例えば定着ローラと剥離部材との距離を0.005〜0.1mmもしくは0.05〜0.3mmに保つ装置が提案されている(例えば、特許文献4および特許文献5参照。)。
ところが、定着ローラと剥離部材との距離は上記の範囲に保つ必要があるが、当該距離は、交換用の加圧ローラの外径ばらつきの程度に対してあまりにも小さいために、剥離部材の真直度や加圧ローラにおいて部品交換が行われた場合などを考慮すると現実的な解決策とはいえない。
特開2002−258657号公報 特開平7−104602号公報 特開平9−166933号公報 特開平11−184300号公報 特開2001−83832号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、簡単な構成で転写材の定着用回転体に対する良好な剥離性を得ることができると共に、離型作用を有するワックスを含有するトナーを使用して定着用回転体の表面に傷が生じることが抑止される定着装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記の定着装置を具えた両面画像形成装置を提供することにある。
本発明の定着装置は、離型作用を有するワックスが含有されたトナーによるトナー像が形成された転写材を挟圧しながら搬送して当該トナー像を加熱により定着するための、互いに圧接されて定着ニップ部が形成される2つの定着用回転体を具えてなり、
一方の定着用回転体または他方の定着用回転体に接触して外部接触回転体が設けられており、一方の定着用回転体、他方の定着用回転体、および外部接触回転体のうち、少なくともいずれか1つの回転体の表面に接触して、ワックス展延用ブレードが設けられており、
定着ニップ部においては、転写材の一面に接する一方の定着用回転体に対して他方の定着用回転体が凸となる形状が形成されており、他方の定着用回転体の表面に接触して設けられた、転写材を他方の定着用回転体より剥離するための、板状部材よりなり、この板状部材における少なくとも他方の定着用回転体に接触する先端部分の外表面にフッ素樹脂よりなる離型層が設けられている強制剥離手段を有することを特徴とする。
ワックス展延用ブレードは、その幅が、転写材における最大の幅以上の大きさに設定されている構成とすることができる。
本発明の定着装置において、ワックスは、その融点が60℃以上110℃以下であることが好ましい。
本発明の定着装置においては、一方の定着用回転体は、厚さが0.2mm以上の、耐熱性の弾性体よりなる耐熱弾性層を有し、一方の定着用回転体および他方の定着用回転体の最表面には、テトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)、およびテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(FEP)から選ばれたフッ素樹脂を含有する離型性樹脂よりなるトナー離型層が設けられていることが好ましい。
本発明の両面画像形成装置は、上記の定着装置を具えることを特徴とする。
本発明の定着装置によれば、定着ニップ部において転写材の一面に接する一方の定着用回転体に対して他方の定着用回転体が凸となる形状が形成されているために転写材が定着ニップ部から他方の定着用回転体に接近した特定の方向に搬出されるようになるが、この他方の定着用回転体に接触して強制剥離手段が設けられているために転写材が確実に当該他方の定着用回転体から剥離され、しかも、トナー像を形成するトナーはワックスが含有されたものであるために、当該ワックスが他方の定着用回転体と強制剥離手段との間において滑剤として機能するため、当該強制剥離手段によって他方の定着用回転体の表面に傷がつけられることが抑止される。
また、一方の定着用回転体、他方の定着用回転体および外部接触回転体のいずれかに接触してワックス展延用ブレードが設けられている構成によれば、定着ニップ部で溶融されたトナーからしみ出したワックスが、当該一方の定着用回転体、他方の定着用回転体または外部接触回転体に接触して設けられたワックス展延用ブレードによって均一にならされるために、転写材上に形成されたトナー像の多くが、当該転写材上における搬送方向と垂直方向のごく一部の特定位置だけに存在する場合にも、最終的に他方の定着用回転体の表面において均一にワックスが行き渡り、従って、より一層強制剥離部材によって他方の定着用回転体の表面に傷がつくことが抑止される。
本発明の両面画像形成装置によれば、上記の定着装置を具えているために、長期間にわたって良好な定着画像を得ることができる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の両面画像形成装置の構成の一例を示す説明図である。
この例における両面画像形成装置は、カラー両面画像形成装置であって、画像形成装置本体内に、原稿を光学的に走査して原稿画像を読み取って画像データを形成する画像読取部11と、当該画像読取部11よりの画像データに基づいて、各々表面にトナー像が形成される感光体31Y、31M、31C、31Kと、この感光体31Y、31M、31C、31Kに対してトナー像を形成するための現像装置30Y、30M、30C、30Kと、この現像装置30Y、30M、30C、30Kの各々で形成されたトナー像を、当該感光体31Y、31M、31C、31Kを圧接する圧接用ローラ36Y、36M、36C、36Kによって一次転写して担持するための中間転写体51と、当該中間転写体51の表面に形成された一次転写トナー像を紙などの転写材Pの表面に転写する二次転写部39と、転写材Pの表面に転写された二次転写トナー像を加熱により定着させるための定着装置40と、転写材Pを搬送する搬送機構と、可視画像形成が完了した転写材Pを排出する排出口15とを備えてなる。
同図において、37Y、37M、37C、37Kの各々は感光体用クリーニング部、54は中間転写体用クリーニング部であり、18a、18b、18cは転写材収容カセットである。
感光体31Y、31M、31C、31Kは、例えば複数のローラ52a、52b、52c、52dによって移動可能に支持された、図1において矢印方向に循環移動する無端状ベルトよりなる中間転写体51の直線状の下向部分に沿って、当該中間転写体51の循環方向に並列配置されており、これらの感光体31Y、31M、31C、31Kの各々に対応するよう現像装置30Y、30M、30C、30Kが配置されている。
ここで、現像装置30Yによれば黄色のトナー像が形成され、現像装置30Mによればマゼンタ色のトナー像が形成された、現像装置30Cによればシアン色のトナー像が形成され、現像装置30Kによれば黒色のトナー像が形成される。
現像装置30Yには、中間転写体51と転写位置において順方向(図1において矢印方向)に移動するよう回転する感光体31Yの外周面領域に、その回転方向に沿って、当該感光体31Yを、例えばグリッドとコロナ放電ワイヤによるコロナ放電によって一様に帯電するための帯電器32Yと、一様に帯電した感光体31Yに対して画像読取部11の画像データに基づいて、例えばレーザーダイオード(図示せず)からレーザー光を放射して露光を行うことにより、その表面に静電荷像を形成する像露光部33Yと、感光体31Yの表面に形成された静電荷像を現像する現像器34Yとが備えられている。
また、他の現像装置30M、30C、30Kも、各々、上記の現像装置30Yと同様の構成を有するものとされている。
このような両面画像形成装置においては、4つの現像装置30Y、30M、30C、30Kのすべてが作動されることにより、いわゆるフルカラーのカラー画像を形成することができると共に、当該4つの現像装置30Y、30M、30C、30Kのうちの1つである現像装置30Kを選択的に用いることにより、例えば黒色のトナーのみによりモノクロ画像を形成することができる。
定着装置40は、図2に示すように、転写材Pの未定着トナー像が形成された一面(図2においては、例えば転写材Pの上面)に接するよう配置された一方の定着用回転体である定着ローラ41と、これに圧接されるよう設けられた他方の定着用回転体である加圧ローラ43と、定着ローラ41の表面に接触するよう設けられた外部接触回転体である外部加熱回転体45と、加圧ローラ43にその先端縁が接触するよう設けられた強制剥離手段47と、外部加熱回転体45を押圧するよう設けられたワックス展延用ブレード46とを備えており、この定着ローラ41と加圧ローラ43との圧接部により、定着ローラ41に対して加圧ローラ43が凸となる形状の定着ニップ部Nが形成されている。図2において、49aおよび49bは非接触型の温度検知手段である。
定着ローラ41は、例えばハロゲンランプなどのヒータランプよりなる加熱源HLaを内蔵したものであって、当該加熱源HLaが内部に配置された円筒状の芯金41aと、当該芯金41aの外周面に形成された耐熱弾性層41bと、例えばフッ素ゴムとフッ素樹脂の混合ラテックスを塗布焼成したものなどよりなる接着層(図示せず)を介して当該耐熱弾性層41bの表面に形成された被覆層41cとよりなるソフトローラである。
ここで、加熱源HLaは、芯金41aの内部において、定着ローラ41の長さ方向に伸びるよう配置されており、直接の加熱対象である定着ローラ41の外周面の温度が設定温度域に維持されるよう、温度検知手段49aによって検知される定着ローラ41の表面温度に基づき、図示しない制御手段により、例えば点灯状態がオン−オフ制御される。
耐熱弾性層41bを構成する耐熱性弾性体材料としては、例えばシリコーンゴム、発泡シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられるが、特にシリコーンゴムを用いることが好ましい。この耐熱弾性層41bの厚みは、1.0mm〜4.0mmの範囲であることが好ましい。
耐熱弾性層41bの厚さが0.2mm以下である場合には、定着ローラ41の表面が熱定着すべきトナー像を担持している転写材Pの表面の凹凸にならい難くなって高い画質の可視画像を形成することができなくなるおそれがある。また、耐熱弾性層41bの厚さが1.0mm未満である場合には、加圧ローラ43に対して定着ローラ41が凸となり、定着ニップ部Nの幅を確保することが難しくなる。
一方、耐熱弾性層41bの厚さが過大である場合には、芯金41aの内部に配置された加熱源HLaによって定着ローラ41の表面を加熱する際の熱応答性を十分に確保することができないおそれがある。
芯金41aを構成する材料としては特に限定されるものではないが、アルミニウム、鉄、銅などの金属またはそれらの合金を挙げることができる。
被覆層41cは、トナーが付着することを防ぐためのトナー離型層としての機能を有する層であって、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(FEP)から選択されるフッ素樹脂を含有する離型性樹脂よりなり、その厚さが50μm以下であることが好ましい。
被覆層41cがフッ素樹脂よりなることにより、その離型作用によってトナー自体に対する定着ローラ41の表面離型性が高くなるため、シリコーンオイルなどの離型用オイルを定着ローラ41に塗布せずとも定着処理中にトナーに由来の付着物が定着ローラ41表面に付着しにくくなると共に、転写材Pの定着ローラ41からの剥離性が高くなる。
被覆層41cの厚さを50μm以下とすることにより、定着ローラ41の表面が未定着トナー像が形成された転写材Pの表面の凹凸にならい易くなることから、画像劣化を抑制することができる。
なお、均一な被覆層41cを形成しやすくするためには、その厚さを20μm以上とすることがより好ましい。
この被覆層41cは、具体的に、例えば(1)ディスパージョン状態の離型性樹脂を塗布焼成することにより、厚さ20〜50μmに形成すること、(2)厚さ20〜50μmに成形された離型性樹脂チューブを被覆接着することによって形成すること、などができる。
定着ローラ41の硬度は、高分子計器株式会社製のAsker−C型測定器を用いて荷重9.8Nで測定されるアスカーC硬度で60〜85°である。
加圧ローラ43としては、図2に示すように、例えば円筒状の芯金43aと、当該芯金43aの外周面に形成された耐熱弾性層43bと、当該耐熱弾性層43bの表面に形成された被覆層43cとよりなるソフトローラを用いることができる。
この図の例において、加圧ローラ43は、定着ローラ41と同様に、加熱源HLaを内蔵しているものである。この加熱源HLaは、芯金43aの内部において、加圧ローラ43の長さ方向に伸びるよう配置されており、直接の加熱対象である加圧ローラ43の外周面の温度が設定温度域に維持されるよう、温度検知手段49bによって検知される加圧ローラ43の表面温度に基づき、図示しない制御手段により、例えば点灯状態がオン−オフ制御される。
耐熱弾性層43bを構成する耐熱性弾性体材料としては、例えばシリコーンゴム、発泡シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられるが、特にシリコーンゴムを用いることが好ましい。この耐熱弾性層43bの厚みは、耐熱弾性層41bおよび耐熱弾性層43bが同程度の硬度のものよりなるならば、定着ローラ41の耐熱弾性層41bの厚みより薄いものとされ、通常、0.5〜3mmである。
加圧ローラ43の耐熱弾性層43bの厚みが、定着ローラ41の耐熱弾性層41bより薄いものであることにより、定着ニップ部Nにおいて、一方の定着用回転体である定着ローラ41に対して他方の定着用回転体である加圧ローラ43が凸となる形状を得ることができる。
芯金43aを構成する材料としては特に限定されるものではないが、アルミニウム、鉄、銅などの金属またはそれらの合金を挙げることができる。
被覆層43cを構成する材料の具体例としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(FEP)等のフッ素樹脂を主成分とする樹脂などが挙げられる。
具体的には、被覆層43cは、例えば(1)ディスパージョン状態のフッ素樹脂を塗布焼成することにより、厚さ20〜50μmに形成すること、(2)厚さ20〜50μmに成形されたフッ素樹脂チューブを芯金43aに被覆させることによって形成すること、などができる。
加圧ローラ43は、定着ローラ41の硬度以上の硬度を有するものであることが好ましく、例えば、アスカーC硬度で65〜90°である。
外部加熱回転体45としては、例えばハロゲンヒータランプなどよりなる加熱源HLaを内蔵した円筒状の芯金と、当該芯金の外周面に形成された被覆層とよりなるものを用いることができる。
強制剥離手段47としては、例えば、厚さ0.2mmの薄いステンレス鋼板にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂よりなる薄いフィルムをラミネートすることにより離型層を形成させた板状部材よりなり、先端縁の厚さが0.2mmであり、その真直度(板状部材の直線性におけるずれ)が0.5mm以下であるものを用いることができる。
ワックス展延用ブレード46は、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどの弾性体材料により成型されたものであり、その厚みは、例えば3mmとされ、外部加熱回転体45の回転方向と同方向に伸びるよう当該外部加熱回転体45の表面に接触して押圧するよう設けられており、その押圧力は、例えば100〜500mN/cmの範囲に設定されている。ワックス展延用ブレード46は、その表面にフッ素樹脂がコーティングされたものであってもよい。
以上のような構成の両面画像形成装置においては、現像剤としてトナーとキャリアとよりなる2成分現像剤、またはトナーのみよりなる1成分現像剤が用いられる。
トナーとしては、例えば結着樹脂と着色剤とを含有してなるトナー樹脂、および離型作用を有するワックスにより構成されるものが用いられ、特に無機微粉末などがトナー粉末に添加混合されたものが好ましい。
トナーの結着樹脂は、特に限定されるものではないが、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、ポリエステル樹脂などの公知の樹脂を用いることができる。
トナーに用いられる着色剤としては、例えば黒トナーのためにはカーボンブラック、ニグロシン染料などが使用され、イエロー、マゼンタ、シアントナーに必要な顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー68、C.I.ピグメントレッド48−3、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド212、C.I.ピグメントレッド57−1、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー154などを好適に用いることができる。
トナーの粒子には、さらに必要に応じて荷電制御剤、流動化剤、滑剤、クリーニング助剤、その他の添加剤を含有させることもでき、構成される材料には公知のものを用いることができる。
トナーの製造方法としては、乳化重合法や懸濁重合法などを利用してトナーを得る重合法を利用することができる。この製造方法によれば、特定の形状係数を有し球形の程度が高く、粒径分布や帯電量分布などの物性分布がシャープであるトナー、あるいは小径のトナーを容易に得ることができる。これらのうちでも、特願2003−146007などに記載されているような乳化重合法によるものが好ましい。
また、この方法においては、外添剤として無機微粉末を添加混合することもできる。
トナーとしては、離型作用を有するワックスを内包した樹脂粒子を水系媒体中において融着させてなるもの(以下、「ワックス含有トナー」ともいう。)を好ましく用いることができる。具体的に、ワックス含有トナーは、例えばミニエマルジョン重合法などによって離型作用を有するワックスを内包してなる樹脂粒子を得、この樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させることにより、微細に当該ワックスが分散されてなるトナーを得る手法によって製造することができる。
離型作用を有するワックスとしては、数平均分子量が1,500〜9,000である低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレンなどが好ましく用いられ、特に好ましくは、下記一般式(1)で表されるエステル基を有する結晶性化合物が用いられる。
一般式(1):R1 −(OCO−R2 n
一般式(1)において、R1 およびR2 は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、nは1〜4の整数であり、R1 は、炭素数1〜40、好ましくは1〜20、更に好ましくは2〜5であり、R2 は、炭素数1〜40、好ましくは16〜30、更に好ましくは18〜26である。 また、nは、1〜4の整数であるが、好ましくは2〜4、更に好ましくは3〜4、特に好ましくは4である。
具体的には、高級脂肪酸エステル、カルバナワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、および結晶性ポリエステルなどが挙げられる。
トナーの粒子中における離型作用を有するワックスの含有割合は、トナーの粒子全体に対して1〜30質量%であることが好ましく、特に7〜23質量%であることが好ましい。
離型作用を有するワックスの含有割合を7質量%以上とすることにより、定着処理中の定着ニップ部Nにおいてトナー像を形成するトナーから適宜の量の溶融した当該ワックスがしみ出すこととなり、これにより、オフセット現象の発生や、転写材Pの巻き付きの発生をより一層抑制することができる。
一方、離型作用を有するワックスの含有割合を23質量%以下とすることにより、定着ローラ41への過剰量の当該ワックスの付着をより一層抑制することができる。
離型作用を有するワックスは、その融点が60〜110℃であることが好ましく、特に70〜90℃であることが好ましい。
このような範囲の融点の離型作用を有するワックスを含有してなるトナーによれば、定着処理中の定着ニップ部Nにおいてトナー像を形成するトナーから適宜の量の溶融した当該ワックスがしみ出すこととなり、これにより、オフセット現象の発生や、転写材Pの巻き付きの発生をより一層抑制することができる。
ここに、離型作用を有するワックスの融点とは、示差熱量分析装置(DSC)によって測定される値である。具体的には、0℃から200℃まで10℃/minの条件で昇温(第一昇温過程)したときに測定される吸熱ピークの最大ピークを示す温度を融点とする。
以上のような両面画像形成装置の動作は次のとおりである。
すべての現像装置30Y、30M、30C、30Kが作動されてカラー画像を形成する場合には、画像読取部11によって原稿の画像が読み込まれて画像データが得られ、この画像データに基づいて、各々の現像装置30Y、30M、30C、30Kの像露光部33Y、33M、33C、33Kにおいて露光を行うことにより、感光体31Y、31M、31C、31Kの各々の表面に静電荷像が形成され、この静電荷像の現像が現像器34Y、34M、34C、34Kで行われることにより異なる色のトナー像が得られる。そして、感光体31Y、31M、31C、31Kの表面に形成された各々のトナー像を、一次転写部35Y、35M、35C、35Kにおいてこの順に循環移動する中間転写体51の表面に転写することにより一次転写トナー像が重畳形成される。
ここで、一次転写後の感光体31Y、31M、31C、31Kは、それぞれ感光体用クリーニング部37Y、37M、37C、37Kを通過することにより、表面に残留しているトナーが除去される。
一方、搬送機構により、例えば転写材収容カセット18aから転写材Pが送り出され、中間転写体51と同期した状態で二次転写部39に向けて搬送される。
このようにして中間転写体51の表面に形成された一次転写トナー像は、二次転写部39において搬送された転写材Pに二次転写される。その後、二次転写トナー像が転写された転写材Pは、定着装置40に向かって搬送され、当該定着装置40においてトナー像が熱定着されて転写材Pに原稿の画像に対応した可視画像が形成される。そして、この可視画像が形成された転写材Pは、搬送機構によって搬送されて排出口15から外部に排出され、これにより、カラー画像が形成される。
また、転写材Pが分離された後の中間転写体51は、中間転写体用クリーニング部54を通過することにより、表面に残留しているトナーが除去される。
一方、4つの現像装置30Y、30M、30C、30Kのうち1つの現像装置のみが作動されてモノクロ画像を形成する場合には、画像読取部11によって原稿の画像が読み込まれた画像データに基づいて、現像装置30Kのみにより感光体31Kの表面にトナー像が形成され、一次転写部35Kにおいて一次転写が行われること以外は上述のカラー画像を形成する場合と同様の画像形成プロセスが行われることにより、モノクロ画像が形成される。
以上のような両面画像形成装置の可視画像形成作動中において、定着装置40においては、定着ローラ41と加圧ローラ43とにより転写材Pが挟圧されながら搬送され、定着ニップ部Nにおいて加熱源HLaによって加熱された定着ローラ41および加圧ローラ43の熱が転写材Pに付与され、転写材P上のトナー像を加熱により定着する定着処理が行われる。
そして、定着処理後の転写材Pは、定着ニップ部Nが、一方の加熱回転体である定着ローラ41に対して他方の加熱回転体である加圧ローラ43が凸となる、特定の形状を有することから、加圧ローラ43に接近する特定の方向に搬出されるが、この加圧ローラ43の表面には、強制剥離手段47が接触して設けられているので、確実に加圧ローラ43から剥離され、排出口15から機外へ搬出される。転写材の両面に定着画像を形成させる場合は、その表面に定着画像が形成された転写材Pの定着処理後に、適宜の反転搬送手段が使用されてその裏面に対して同様にトナー像形成工程、転写工程および定着工程が行われ、その後、排出口15から機外へ搬出される。
以上のような両面画像形成装置によれば、定着ニップ部Nにおいて転写材Pの一面に接する一方の定着用回転体である定着ローラ41に対して他方の定着用回転体である加圧ローラ43が凸となる形状が形成されているために転写材Pが定着ニップ部Nから加圧ローラ43に接近した特定の方向に搬出されるようになるが、この加圧ローラ43に接触して強制剥離手段47が設けられているために転写材Pが確実に当該加圧ローラ43から剥離され、しかも、トナー像を形成するトナーはワックスが含有されたものであるために、当該ワックスが加圧ローラ43と強制剥離手段47との間において滑剤として機能するため、当該強制剥離手段47によって加圧ローラ43の表面に傷がつけられることが抑止され、常に表面が平坦な状態に維持される。
転写材P上に形成されたトナー像の多くが、当該転写材P上における搬送方向と垂直方向のごく一部の特定位置だけに存在する場合には、トナーからしみ出して定着ローラ、加圧ローラなどに移行するワックスが、転写材Pと接触する部分の全面に行き渡らず、強制剥離手段47によって加圧ローラ43の一部に傷がついてしまう場合があるが、外部加熱回転体45に接触してワックス展延用ブレード46が設けられているために、定着ニップ部Nで溶融されたトナーからしみ出したワックスが、当該ワックス展延用ブレード46によって均一にならされるために、定着ローラ41の表面を介して最終的に加圧ローラ43の表面において均一にワックスが行き渡り、従って、より一層強制剥離部材47による加圧ローラ43の表面に傷がつけられることが抑止される。
さらに、強制剥離手段47に離型層が設けられていることにより、転写材Pからトナーなどが移行して付着することがない。
本発明の両面画像形成装置によれば、上記の定着装置を具えているために、長期間にわたって良好な定着画像を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、ワックス展延用ブレード46は、その目的が達成できれば外部加熱回転体45のような外部接触回転体の表面に接触するよう設けられることには限定されず、定着ローラ41または加圧ローラ43の表面に接触して設けられていてもよいが、ワックス展延用ブレード46が接触する定着ローラ41もしくは加圧ローラ43の耐熱弾性層の厚みが0.5mm以上である場合は、ブレードが接触することにより、定着ローラ41もしくは加圧ローラ43の回転トルクの上昇を生じることから、外部加熱回転体45の表面に接触して設けられることが好ましい。
また、例えば、定着ニップ部Nにおける一方の定着用回転体である定着ローラ41に対して他方の定着用回転体である加圧ローラ43が凸となる形状が得られるのであれば、定着ローラ41の耐熱弾性層41bの厚みと加圧ローラ43の耐熱弾性層43bの厚みとを違うものにさせることに限定はされない。
さらに、外部加熱回転体45は、内部に加熱源を有さないものであっても、定着ローラ41または加圧ローラ43に接触回転してその表面温度がワックスの融点より高くなるものであればよい。
以上においては、本発明の定着装置をカラー両面画像形成装置に適用した場合について説明したが、当該定着装置は、これに限定されるものではなく、例えばモノクロ両面画像形成装置などに適用することもできる。
<第2の実施の形態>
この例の両面画像形成装置は、定着装置が以下の構成を有するものである。
この定着装置40Bは、図3に示されているように、転写材Pにおけるトナー像が形成された一面に接する一方の定着用回転体である定着ローラ41と、外部加熱回転体45と、ワックス展延用ブレード46と、後述する、ニップ部形成用ローラ62、加熱回転体64、支持ローラ65、これらニップ部形成用ローラ62、加熱回転体64、支持ローラ65に懸架された無端状の定着ベルト61および押さえパッド63よりなる、他方の定着用回転体である加圧回転体60と、加圧回転体60にその先端縁が接触するよう設けられた強制剥離手段67とよりなるものであり、これら定着ローラ41と加圧回転体60のニップ部形成用ローラ62との圧接部により、定着ローラ41に対して加圧回転体60が凸となる形状の定着ニップ部Nが形成されている。
定着ローラ41、外部加熱回転体45、ワックス展延用ブレード46および温度検知手段49aは、第1の実施の形態と同様の構成のものである。また、この例の定着装置40Bには、加圧回転体60の温度を検知するための温度検知手段69bが、当該加圧回転体60の表面に当接または近接した状態で設けられているが、この温度検知手段69bは、第1の実施の形態における温度検知手段49bと同様の構成のものである。さらに、強制剥離手段67としては、第1の実施の形態における強制剥離手段47と同様の形状および材質のものを用いることができる。
加圧回転体60は、定着ローラ41を押圧するニップ部形成用ローラ62と、加熱源HLaを内蔵した加熱回転体64と、支持ローラ65と、これらニップ部形成用ローラ62、加熱回転体64および支持ローラ65に懸架された無端状の定着ベルト61と、定着ベルト61を介して定着ローラ41に当接する押さえパッド63とにより構成される。
外部加熱回転体64は、第1の実施の形態における外部加熱回転体45と同様の構成のものである。
ニップ部形成用ローラ62は、芯金62aと、この芯金62aの外周面に形成された耐熱弾性層62bとよりなるものであり、定着ベルト61を介して定着ローラ41を、例えば0.5〜2mN/cmの範囲の押圧力で押圧するものである。
芯金62aを構成する金属としては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アルミニウム、銅などの金属あるいはこれらの合金を挙げることができる。
耐熱弾性層62bを構成する耐熱弾性体材料としては、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられるが、特にシリコーンゴムを用いることが好ましい。この耐熱弾性層62bの厚みは、耐熱弾性層41bおよび耐熱弾性層62bが同程度の硬度のものよりなるならば、定着ローラ41の耐熱弾性層41bの厚みよりも小さく、例えば、0.1〜3mmとされる。
この例の定着装置においては、耐熱弾性層62bの外周面に、被覆層62cを設けることができ、この被覆層62cは、例えばフッ素樹脂により形成される。
また、ニップ部形成用ローラ62の硬度は、定着ローラ41の硬度以上の硬度を有するものであることが好ましく、例えばアスカーC硬度で65°以上とされる。
定着ベルト61としては、無端状のベルト基材の表面に弾性層を介して被覆層が形成されてなるものを好適に用いることができる。
ベルト基材を構成する材料としては、ニッケル、ステンレス鋼などの金属材料、ポリイミドなどの樹脂材料を用いることができる。また、ベルト基材の厚みは、金属材料により形成する場合には、例えば40〜60μm、樹脂材料により構成する場合には、例えば50〜90μmである。
弾性層を構成する材料としては、例えばシリコーンゴムなどを用いることができる。また、弾性層の厚みは、例えば150〜250μmである。
被覆層を構成する材料としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)およびテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(FEP)から選ばれるフッ素樹脂を用いることができる。また、被覆層の厚みは、例えば20〜50μmである。
強制剥離手段67は、ニップ形成用ローラ62が内側にある位置において定着ベルト61に当接するよう設けられている。
支持ローラ65は、金属により構成されており、このような金属としては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アルミニウム、銅などの金属あるいはこれらの合金を挙げることができる。この支持ローラ65の外周面には、ベルト走行安定性の観点から、フッ素樹脂などをコーティングしてもよい。
押さえパッド63は、例えばシリコーンゴムなどの材料により成型されており、定着ベルト61を定着ローラ41に沿って接触させるよう、定着ベルト61を介して定着ローラ41に当接されている。
押さえパッド63が定着ベルト61を介して定着ローラ41に当接されると共にニップ部形成用ローラ62が定着ベルト61を介して定着ローラ41を押圧することによって定着ベルト61と定着ローラ41との間に定着ニップ部N2が形成される。そして、定着ローラ41を構成する耐熱弾性層41bの厚みが、加圧回転体60のニップ部形成用ローラ62を構成する耐熱弾性層62bの厚みよりも大きいために、定着ローラ41と定着ベルト61とがニップ部形成用ローラ62によって形成される定着ニップ部Nにおいて、一方の定着用回転体である定着ローラ41に対して他方の定着用回転体である加圧回転体60が凸となる形状が得られる。
このような定着装置を有する両面画像形成装置においては、第1の実施の形態におけるものと同様の作用、効果を得ることができる。
<第3の実施の形態>
この例の両面画像形成装置は、定着装置が以下の構成を有するものである。
定着装置40Cは、図4に示されているように、転写材Pにおけるトナー像が形成された一面に接する一方の定着用回転体である、後述するニップ部形成用ローラ72、加熱回転体75およびこれらニップ部形成用ローラ72、加熱回転体75に懸架された定着ベルト71よりなる定着回転体70と、ワックス展延用ブレード76と、他方の定着用回転体である加圧ローラ43と、加圧ローラ43にその先端縁が接触するよう設けられた強制剥離手段47とよりなり、これら定着回転体70のニップ部形成用ローラ72との圧接部により、定着回転体70に対して加圧ローラ43が凸となる形状の定着ニップ部Nが形成されている。
加圧ローラ43、強制剥離手段47および温度検知手段49bは、第1の実施の形態と同様の構成のものであり、加熱回転体75は、第1の実施の形態における外部加熱回転体45と同様の構成のものである。また、この例の定着装置40Cには、定着回転体70の温度を検知するための温度検知手段79aが、当該定着回転体70の表面に当接または近接した状態で設けられているが、この温度検知手段79aは、第1の実施の形態における温度検知手段49aと同様の構成のものである。
定着回転体70は、ニップ部形成用ローラ72と、加熱回転体75と、これらニップ部形成用ローラ72および加熱回転体75に懸架された定着ベルト71とにより構成されるものである。
ニップ部形成用ローラ72は、例えば、金属よりなる芯金72aと、この芯金72aの外周面に形成された耐熱弾性層72bとにより構成されている。
芯金72aを構成する材料としては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アルミニウム、銅などの金属あるいはこれらの合金を挙げることができる。
耐熱弾性層72bを構成する耐熱弾性体材料としては、例えばシリコーンゴム、発泡シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられるが、特に発泡シリコーンゴムを用いることが好ましい。この耐熱弾性層72bの厚みは、加圧ローラ43の耐熱弾性層43bの厚みよりも大きく、例えば、3〜8mmとされる。
この例の定着装置においては、耐熱弾性層72bの外周面に、被覆層72cを設けることができ、この被覆層72cは、例えばフッ素樹脂により形成される。
また、ニップ部形成用ローラ72の硬度は、加圧ローラ43の硬度以下の硬度であることが好ましく、アスカーC硬度で、35〜80°とされる。
定着ベルト71としては、無端状のベルト基材の表面に弾性層を介して被覆層が形成されてなるものを好適に用いることができる。
ベルト基材を構成する材料としては、ニッケル、ステンレス鋼などの金属材料、ポリイミドなどの樹脂材料を用いることができる。また、ベルト基材の厚みは、金属材料により形成する場合には、例えば40〜60μm、樹脂材料により構成する場合には、例えば50〜90μmである。
弾性層を構成する材料としては、例えばシリコーンゴムなどを用いることができる。また、弾性層の厚みは、例えば150〜250μmである。
被覆層は、トナーが付着するのを防ぐためのトナー離型層としての機能を有する層であって、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)およびテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(FEP)から選択されるフッ素樹脂よりなり、その厚さが例えば20〜50μmであることが好ましい。
ワックス展延用ブレード76は、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴムなどの弾性体材料により成型されたものであり、その厚みは3mmとされ、定着ベルト71を介して当該定着ベルト71の移動方向と同方向に伸びるよう加熱回転体75に当接して押圧するよう設けられており、その押圧力は例えば100〜500mN/cmの範囲に設定されている。ワックス展延用ブレード76は、その表面にフッ素樹脂がコーティングされたものであってもよい。
定着回転体70のニップ部形成用ローラ72は、定着ベルト71を介して加圧ローラ43によって例えば2N/cmの押圧力で押圧されており、これにより、定着ベルト71と加圧ローラ43との間に定着ニップ部Nが形成される。そして、定着回転体70のニップ部形成用ローラ72を構成する耐熱弾性層72bの厚みが、加圧ローラ43構成する耐熱弾性層43bの厚みよりも大きいために、定着ニップ部Nにおいて、一方の定着用回転体である定着回転体70に対して他方の定着用回転体である加圧ローラ43が凸となる形状が得られる。
このような定着装置を有する両面画像形成装置においては、第1の実施の形態におけるものと同様の作用、効果を得ることができる。
本発明の両面画像形成装置の構成の一例を示す説明図である。 図1の両面画像形成装置における定着装置の構成の一例を示す説明図である。 図1の両面画像形成装置における定着装置の他の構成の一例を示す説明図である。 図1の両面画像形成装置における定着装置の更に他の構成の一例を示す説明図である。
符号の説明
11 画像読取部
15 排出口
18a、18b、18c 転写材収容カセット
30Y、30M、30C、30K 現像装置
31Y、31M、31C、31K 感光体
32Y、32M、32C、32K 帯電器
33Y、33M、33C、33K 像露光部
34Y、34M、34C、34K 現像器
35Y、35M、35C、35K 一次転写部
36Y、36M、36C、36K 圧接用ローラ
37Y、37M、37C、37K 感光体用クリーニング部
39 二次転写部
40、40B、40C 定着装置
41 定着ローラ
41a 芯金
41b 耐熱弾性層
41c 被覆層
43 加圧ローラ
43a 芯金
43b 耐熱弾性層
43c 被覆層
45 外部加熱回転体
46 ワックス展延用ブレード
47 強制剥離手段
49a、49b 温度検知手段
51 中間転写体
52a、52b、52c、52d ローラ
54 中間転写体用クリーニング部
60 加圧回転体
61 定着ベルト
62 ニップ部形成用ローラ
62a 芯金
62b 耐熱弾性層
62c 被覆層
63 押さえパッド
64 加熱回転体
65 支持ローラ
67 強制剥離手段
69b 温度検知手段
70 定着回転体
71 定着ベルト
72 ニップ部形成用ローラ
72a 芯金
72b 耐熱弾性層
72c 被覆層
75 加熱回転体
76 ワックス展延用ブレード
79a 温度検知手段
P 転写材
N 定着ニップ部
HLa 加熱源

Claims (4)

  1. 離型作用を有するワックスが含有されたトナーによるトナー像が形成された転写材を挟圧しながら搬送して当該トナー像を加熱により定着するための、互いに圧接されて定着ニップ部が形成される2つの定着用回転体を具えてなり、
    一方の定着用回転体または他方の定着用回転体に接触して外部接触回転体が設けられており、一方の定着用回転体、他方の定着用回転体、および外部接触回転体のうち、少なくともいずれか1つの回転体の表面に接触して、ワックス展延用ブレードが設けられており、
    定着ニップ部においては、転写材の一面に接する一方の定着用回転体に対して他方の定着用回転体が凸となる形状が形成されており、他方の定着用回転体の表面に接触して設けられた、転写材を他方の定着用回転体より剥離するための、板状部材よりなり、この板状部材における少なくとも他方の定着用回転体に接触する先端部分の外表面にフッ素樹脂よりなる離型層が設けられている強制剥離手段を有することを特徴とする定着装置。
  2. ワックス展延用ブレードは、その幅が、転写材における最大の幅以上の大きさに設定されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 一方の定着用回転体は、厚さが0.2mm以上の耐熱性の弾性体よりなる耐熱弾性層を有し、一方の定着用回転体および他方の定着用回転体の最表面には、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン(PTFE)、およびテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(FEP)から選ばれたフッ素樹脂を含有する離型性樹脂よりなるトナー離型層が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一に記載の定着装置を具えることを特徴とする両面画像形成装置。
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