JP4356282B2 - ブレ補正撮影装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるデジタルスチルカメラ等の内、撮影レンズの一部又は全部を動かすことにより像のブレを補正して撮影を行うブレ補正撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カメラにより撮影される像のブレを補正するためにカメラの振れを検知し、カメラの振れに沿って、レンズの一部を動かすことによりフィルム面上の像ブレを補正する技術が確立されつつある。
図11は、カメラの振れに関する概念図である。
カメラの振れは、3自由度の回転運動であるピッチング・ヨーイング・ローリング運動と、3自由度の並進運動であるX・Y・Z方向の運動とからなり、合計6自由度を有している。通常、ブレ補正は、ピッチング・ヨーイングの2自由度の運動に対して行っている。
【0003】
ブレ補正装置は、角速度センサ101と、CPU102と、電圧ドライバ103と、VCM104と、光学的位置検出装置105等とを備えている。なお、このブレ補正装置は、ピッチング・ヨーイングの2系統の制御系を備えているが、同様な構成であるので、図8では、p,yの添え字を付して、共通した説明を行う。
【0004】
角速度センサ101は、カメラの振れ運動を監視するセンサであり、通常、回転により生じるコリオリ力を検出する圧電振動式の角速度計を用いており、ピッチング振れ検出用の角速度計101pと、ヨーイング振れ検出用の角速度計101yの2個を使用している。
【0005】
CPU102は、角速度センサ101p,101yの量子化された出力を、ブレ補正レンズ1の目標位置情報に変換する処理を行う部分である。この目標位置情報は、電圧ドライバ103p,103yを用いて、ブレ補正ユニットの電磁駆動部であるVCM(ボイスコイルモータ)104p,104yに入力し、ブレの補正を行うように、ブレ補正レンズ1を移動する。
【0006】
光学的位置検出装置105p,105yは、ブレ補正レンズ1の位置を監視する部分であり、その出力は、CPU102に入力され、ブレ補正レンズ1の駆動制御に用いられる。
【0007】
以上のような構成により、振れに応じてブレ補正レンズ1を駆動することにより、手ブレの補正を行うことができる。
【0008】
ところで、近年では、フィルムを用いず、光電変換素子を撮像素子として用いる、いわゆるデジタル・スチル・カメラ(以下、DSC)が普及している。
DSCの場合、液晶ファインダや液晶モニタを有していることが一般的であり、また、画像の演算処理等に使用する電力も大きく、消費電力が大きい。従って、DSCにおいては、電池寿命が問題となる場合が多く、100ショット程で電池が無くなってしまう場合も多く、消費電力を少なくすることが望まれていた。
【0009】
また、DSCの場合、撮像面サイズが従来の銀塩フォーマットと比較し小さく、光学系のイメージサークルも小さくなるため、鏡筒の構成要素の小型化が可能であることもあって、DSCに対して、小型化の要求も非常に強い。
【0010】
一方、DSCに対して、ブレ補正の要求も強い。これは、高倍率化と共に、DSCの場合、画像処理により倍率を自由に上げられる(いわゆるデジタルズーム)ためであり、例えば、光学的に8倍ズームし、更に、デジタルズームにより拡大される場合がある。従って、長焦点側で手ぶれを起こす可能性がより高くなっている。このような長焦点カメラにおいて、ブレ補正技術は、必須であり、上記のようなブレ補正装置がDSCへ組み込まれるようになった。
【0011】
従来、ブレ補正交換レンズ用のブレ補正ユニットには、ブレ補正レンズを機械的に所定の位置に保持するためのロック機構を必要とした。これは、電源供給能力の無いカメラに対してブレ補正交換レンズを取り付けられる可能性が有り、その場合に、ブレ補正レンズの位置が不定となるからである。また、ブレ補正交換レンズに対応したカメラであっても、ブレ補正機能を作動させない場合に、同様にブレ補正レンズの位置が不定となるのを防止するために、ロック機構が必要であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ブレ補正レンズのロック機構を設けると、鏡筒の構成要素の小型化をすることが困難となり、カメラが大型化するという問題があった。
特に、小型化が要求されるレンズ交換のできないDSCの場合には、ロック機構を設けることにより、小型化を達成できず、問題であった。
【0013】
ここで、仮に、ブレ補正レンズのロック機構を無くした場合、ブレ補正動作を許可するブレ補正許可状態(ブレ補正ONの状態)には、ブレ補正レンズを駆動するので、ブレ補正レンズの位置が不定となることが無く、問題無い。
しかし、ブレ補正動作を許可しないブレ補正不許可状態(ブレ補正OFFの状態)では、ロック機構を無くすとブレ補正レンズの位置が不定となり、撮影時に所望の光学性能を満足することができない上に、機械的外乱等によりブレ補正レンズが振動してしまった場合に、振動した像が液晶ファインダや液晶モニタ等に表示されてしまい、撮影者に違和感を与えるという問題があった。
【0014】
例えば、閃光発光装置の発光部が飛び出す(ポップアップする)形態のカメラでは、ポップアップ時にブレ補正レンズが振動してしまい、液晶ファインダや液晶モニタ等に表示されている像が振動するという問題があった。
これらの問題を回避するために、例えば、ブレ補正レンズが動かないように、常にVCMに通電して、ブレ補正レンズを一定位置に保持制御する手法が考えられる。
【0015】
しかし、ブレ補正レンズを常に一定位置に保持するためには、VCMに常に通電するので、多大な電力を必要とし、電池寿命の低下につながってしまう。先に述べたように、DSCでは、できる限り消費電力を少なくする必要があり、ブレ補正レンズを常に一定位置に保持制御することは、困難であった。
【0016】
本発明の課題は、ロック機構を備えない場合であっても、ブレ補正動作を行わないときに可能な限りブレ補正レンズの一定位置への保持制御を行わずに消費電力を少なくし、かつ、機械的外乱により振動が伝わったときに、液晶ファインダや液晶モニタ等に表示されている像が不自然に振動することのないブレ補正撮影装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。すなわち、請求項1の発明は、撮影光学系(L1〜L4)の少なくとも一部を形成し、撮影装置の撮像面におけるブレを補正するブレ補正光学系(1)と、前記ブレ補正光学系を支持する支持部(2)と、前記撮影光学系により得られる被写体像を光電変換する光電変換素子(21)と、前記光電変換素子により得られた画像を表示する表示部(13)と、記表示部を制御して、記表示時における画像更新周波数を決める画像更新制御部(102a)と、を備えたブレ補正撮影装置であって、前記画像更新周波数をfr(Hz)とし、前記ブレ補正光学系及び前記支持部からなる振動系の固有振動数をfn(Hz)とし、自然数をnとしたときに、|fn−fr×n|≦5の関係にあること、を特徴とするブレ補正撮影装置である。
【0018】
請求項2の発明は、撮影光学系(L1〜L4)の少なくとも一部を形成し、撮影装置の撮像面におけるブレを補正するブレ補正光学系(1)と、前記ブレ補正光学系を支持する支持部(2)と、前記撮影光学系により得られる被写体像を光電変換する光電変換素子(21)と、前記光電変換素子により得られた像を表示する表示部(13)と、を備えたブレ補正撮影装置であって、前記表示部は、前記撮影装置を制御する制御部により前記撮影装置に衝撃が加わることが該撮影装置のシーケンス上で事前に予想される場合には、前記制御部からの要求に応じてそのシーケンス中においてその衝撃が加わる時点を含む所定の時間、該衝撃による前記ブレ補正光学系の振動を観察させない衝撃対応表示を行い、前記制御部により該シーケンス上では事前に予想されない衝撃が該撮影装置に加わる場合には、その衝撃対応表示を行わないこと、を特徴とするブレ補正撮影装置である。
【0019】
請求項3の発明は、請求項2に記載のブレ補正撮影装置において、前記衝撃対応表示は、前記衝撃を受ける直前の像を表示部に表示し続けること、または表示部の表示を消失すること、であることを特徴とするブレ補正撮影装置である。
【0020】
請求項4の発明は、請求項2に記載のブレ補正撮影装置において、前記光電変換素子(21)及び/又は前記表示部(13)を制御して、前記光電変換時及び/又は前記表示時における画像更新周波数を変更する画像更新制御部(102a)を備え、前記ブレ補正光学系及び前記支持部からなる振動系の固有振動数をfn(Hz)とし、自然数をnとしたときに、前記画像更新制御部は、前記衝撃対応表示として、|fn−fr×n|≦5を満たす画像更新周波数fr(Hz)により、前記光電変換素子からの出力を前記表示部に表示すること、を特徴とするブレ補正撮影装置である。
【0021】
請求項5の発明は、請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のブレ補正撮影装置において、前記衝撃が加わる時点は、前記撮影装置に備わる閃光装置(14)がポップアップする時点、前記撮影光学系(L1〜L4)による焦点距離変更時点、前記撮影光学系による合焦動作時点、前記撮影装置の電源投入時点の少なくとも1つを含むこと、を特徴とするブレ補正撮影装置である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるDSCの第1実施形態の概要を示す図である。
図2は、本発明によるDSCの第1実施形態のブロック図である。
なお、前述した従来例と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
また、ブレ補正装置は、ピッチング・ヨーイングの2系統の制御系を備えているが、同様な構成であるので、図1において、p,yの添え字を付して示すのみとし、以下の説明では、両者をまとめて添え字を付さずに説明を行う。
【0023】
本実施形態における、DSCは、液晶モニタ13,閃光装置14,ポップアップ駆動部15,レリーズスイッチ16,ズームレバー17,エンコーダ18,ズーム用DCモータ19,フォーカス用ステッピングモータ20,CCD21,ブレ補正ON/OFFスイッチ22,撮像回路31,A/D変換部32,画像処理部33,表示制御部34,画像記憶部35,角速度センサ101,メインCPU102a,ブレ補正CPU102b,ドライバ回路103,108,109,VCM104,光学的位置検出装置105,アンプ・フィルタ回路106,EEPROM107,レンズ群L1〜L4,等を備え、撮影した静止画を不図示のメモリーカード等の記録媒体に記録する撮影装置である。
【0024】
液晶モニタ13は、カメラ背面に設けられた表示部であって、表示制御部34を介してメインCPU102aに制御されている。
【0025】
閃光装置14は、被写体輝度が低い場合等、必要な場合に閃光を発光し、被写体を照明する、いわゆるストロボ発光装置である。閃光装置14は、通常は、カメラ内に収納されており、必要なときにメインCPU102aに制御されて自動的にポップアップして発光する。
【0026】
ポップアップ駆動部15は、メインCPU102aに制御されて閃光装置14をポップアップさせる駆動部である。本実施形態では、収納時に不図示のマグネットにより閃光装置14を吸着保持しており、ポップアップさせる場合に、不図示のコイルに通電してマグネットの磁力を打ち消し、不図示のバネによる付勢力を利用してポップアップを行うようになっている。
【0027】
レリーズスイッチ16,ズームレバー17は、それぞれ、レリーズ操作,ズーミング操作に使用する操作部材であり、メインCPU102aに接続されている。
【0028】
エンコーダ18は、ズーム用DCモータに設けられているフォトインタラプタ等のエンコーダである。このエンコーダ18によりズーム用DCモータ19の回転角が検出される。エンコーダ18から出力されるズームエンコーダ情報は、ズーム制御部123を通して、目標位置変換部121に入力される。
【0029】
ズーム用DCモータ19は、不図示の減速機構を介してレンズ群L1〜L3を操作し、焦点距離を変えるモータである。また、ズーム用DCモータ19の駆動により鏡筒の沈胴動作も可能なようになっている。
【0030】
フォーカス用ステッピングモータ20は、フォーカスレンズ群であるレンズ群L4を光軸方向に駆動し、焦点調整動作を行うモータである。
【0031】
CCD21は、レンズ群L1〜L4により得られる像を電子的に撮像する光電変換素子であり、撮像回路31に接続されている。
【0032】
ブレ補正ON/OFFスイッチ22は、ブレ補正動作を許可するブレ補正許可状態(ブレ補正ONの状態)と、ブレ補正動作を許可しないブレ補正不許可状態(ブレ補正OFFの状態)とを選択して切り換えるブレ補正動作許可部として機能する操作部材であり、メインCPU102aに接続されている。
【0033】
撮像回路31は、CCD21の読込みタイミング等の処理を行う回路である。また、撮像回路31は、メインCPU102aの指示に従い、フレームレートの制御も行う。
なお、フレームレートは、1秒間に画像が更新される回数(画像更新周波数)であり、一般にCCDの読み込みタイミングを示す場合に使用し、単位としてfps(フレーム/s)を用いる場合が多い。一方、モニタ表示などの更新タイミングを示す場合には、フレームレートと同様に1秒間に画像が更新される回数を示す表現として、リフレッシュレートを使用し、単位としてHzを用いるのが一般的である。
本実施形態では、リフレッシュレートは、フレームレートと同期しており、フレームレートを変更するとリフレッシュレートが同期するように変化する。
【0034】
A/D変換部32は、撮像回路31からのアナログ出力をデジタル信号に変換して、メインCPU102a及び画像処理部33に伝える部分である。
【0035】
画像処理部33は、液晶モニタ13への表示や、画像記憶部35への記憶に必要な各種処理を画像に行う部分である。液晶モニタ13へ表示する画像は、画像処理部33から出力された後、不図示のVRAM(Video Random Access Memory)を介して、表示制御部34に送られる。
表示制御部34は、液晶モニタ13の表示を制御する部分である。表示制御部34は、メインCPU102aの指示に従い、液晶モニタ13のリフレッシュレートの制御も行うが、上述のように、本実施形態における表示制御部34は、リフレッシュレートがフレームレートと同期するように制御を行う。
【0036】
画像記憶部35は、画像処理部33からの出力を、例えばJPEG方式等を用いて圧縮を行い、記憶媒体等に記憶する部分である。
【0037】
角速度センサ101は、カメラ本体に取り付けられている角速度計である。角速度センサ101の出力は、アンプ・フィルタ回路106を介してA/D変換により量子化され、ブレ補正CPU102bに入力される。
【0038】
CPU102は、メインCPU102aとブレ補正CPU102bとにより構成されている制御部である。
メインCPU102aは、カメラのシーケンス及び画像処理関連の処理を主に行っている。上述のように、メインCPU102aは、撮像回路31及び表示制御部34を制御して、フレームレート及びリフレッシュレートを変更する画像更新制御部としても働く。メインCPU102aには、ブレ補正ON/OFFスイッチ22,レリーズスイッチ16,ズームレバー17,液晶モニタ13,ポップアップ駆動部15,CCD21等が接続されている。
【0039】
ブレ補正CPU102bは、目標位置変換部121,ブレ補正制御部122,ズーム制御部123,フォーカス制御部124を含み、ズーム駆動,フォーカス駆動,ブレ補正駆動の制御を行っている。
【0040】
ズーム制御部123は、ズーム群(L1〜L3)の駆動を制御する部分である。ズーム制御部123は、メインCPU102aより送られてきたズームレバー17の情報を基に、ドライバ回路109を介してズーム用DCモータ19の駆動を行う。
【0041】
フォーカス制御部124は、メインCPU102aより送られてきたフォーカス駆動量情報を基にフォーカス群であるレンズ群L4の駆動を制御する部分である。メインCPU102aより送られてきたフォーカス駆動量情報は、ステッピングモータ用のドライバ回路108を経由して、フォーカス駆動用ステッピングモータ20に伝えられる。また、フォーカス駆動量情報は、後述の目標位置変換部121に入力される。
【0042】
目標位置変換部121は、前述のズームエンコーダ情報とフォーカス駆動量情報、更にEEPROM107に書き込まれた調整値を基に、ブレ補正レンズ1の目標位置情報を算出する部分である。
目標位置変換部121からの出力は、ブレ補正制御部122に入力される。
【0043】
ブレ補正制御部122は、目標位置変換部121から入力された目標位置情報通りにブレ補正レンズ1が駆動されるように追従制御を行う部分である。ブレ補正制御部122からの出力は、デジタル駆動信号としてドライバ回路103に入力される。ドライバ回路103は、駆動信号に対し、スイッチングを行い、VCM104のコイル部3(図3参照)に電圧を印可し、VCM104の駆動を行う。
【0044】
ブレ補正レンズ1の位置は、後述の光学的位置検出装置105によって監視され、光学的位置検出装置105のPSD10(図3参照)からの出力は、不図示のアンプ及びローパスフィルタを介し、更にA/D変換されて、ブレ補正CPU102bに入力される。
ブレ補正CPU102b内では、PSD10の素子両端出力V1及びV2から(V1−V2)/(V1+V2)の演算を行い、工場出荷時に書き込まれたゲイン調整値を掛け、ブレ補正レンズ1の位置情報に変換する。変換されたブレ補正レンズ1の位置情報は、ブレ補正制御部122にフィードバックされる。
【0045】
また、ブレ補正CPU102bは、メインCPU102aと一定間隔で通信を行っている。通信を行う情報としては、ブレ補正ON/OFFスイッチ22の状態、レリーズスイッチ16の状態、ズームレバー17からの情報、ボディシーケンス情報がある。ボディシーケンス情報とは、鏡筒繰り出し開始、沈胴開始、閃光装置ポップアップ開始等に関する情報である。
【0046】
ドライバ回路103,108,109は、それぞれ、VCM104,フォーカス用ステッピングモータ20,ズーム用DCモータ19を駆動するために必要な回路である。
【0047】
VCM104は、ブレ補正レンズ1を駆動するボイスコイルモータである。ドライバ回路103及びVCM104により、ブレ補正レンズ1を駆動するブレ補正駆動部が形成されている。
光学的位置検出装置105は、ブレ補正レンズ1の位置を検出するセンサである。
【0048】
アンプ・フィルタ回路106は、角速度センサ101から出力される信号を増幅すると共に、ノイズ成分を除去するローパスフィルタを備えた回路である。
EEPROM107は、例えば、光学的位置検出装置105のゲイン調整値等の各種調整値や、その他の設定値を記憶する不揮発性記憶部である。
【0049】
レンズ群L1〜L4は、これらが組合わせられることにより撮影光学系を形成するレンズ群であり、レンズ群L1〜L3は、ズーム群として機能し、レンズ群L4は、フォーカス群として機能する。
また、レンズ群L3は、ブレ補正ユニットを含んでおり、ブレ補正CPU102bに接続されている。
図3は、レンズ群L3に含まれているブレ補正ユニットを拡大して示した図である。
ブレ補正レンズ1は、レンズ室2によりカシメ保持されているブレ補正光学系である。
【0050】
レンズ室2は、ブレ補正レンズ1を保持する支持部であり、可動電気基板9が接着され、可動電気基板9にブレ補正レンズ1を駆動するためのコイル3が取り付けられている。
レンズ室2は、4本のバネ材8により保持されている。バネ材8は、りん青銅等の導電性のあるバネ材を用いている。このバネ材8のたわみにより、リンク機構がある場合のようにレンズ室2が移動できるようにして、光軸と略直交する方向の可動範囲を滑らかに動くことが可能である。前述のコイル3への給電は、このバネ材8を介して行われる。
【0051】
マグネット4は、ヨーク5に接着された永久磁石である。
ヨーク5は、右基板6に固定され、マグネット4とコイル3間のギャップが適正に保たれるようになっている。
マグネット4,ヨーク5により構成された磁気回路中の磁束により、コイル3に電流を流すと、光軸と略直交する方向に駆動力を発生することが可能となる。これらコイル3,マグネット4,ヨーク5により、VCM104が形成されている。
【0052】
ブレ補正レンズ1の位置は、PSD10により監視される。右基板6に固定された電気基板12にLED11が取り付けられている。LED11から投光された光は、可動電気基板9に設けられたスリット9aを通過し、左基板7に固定されたPSD10上に入射する。PSD10は、光の重心位置を検出することが可能な素子であり、スリット9aの移動によりPSD10に入射する光の重心位置が移動し、ブレ補正レンズ1の位置を検出する事が可能となる。
これら、スリット9a,PSD10,LED11により光学的位置検出装置105が形成されている。
【0053】
なお、図3を見ても判るように、本実施形態におけるブレ補正ユニットは、ブレ補正レンズ1の位置を固定するロック機構を備えていない。したがって、ロック機構に使用していたスペースを有効に使用することができ、従来のロック機構付きのDSCよりも小型になっている。また、ロック機構を備えていないことから、ブレ補正制御を行わない場合には、ブレ補正レンズ1を含む可動部は、可動範囲を移動自在な状態となっている。
また、ブレ補正レンズ1,レンズ室2,コイル3,可動電気基板9から成る可動部は、バネ材8によりバネ支持されていることから、機械的外乱等により振動が加わると、可動部の質量(マス)とバネ力により決まる固有振動数で振動を起こす。この固有振動数についての詳しい説明は、後述する。
【0054】
次に、ブレ補正制御部122が行う制御の内容について説明する。
図4は、ブレ補正制御部122が行う制御を説明するブロック図である。
先にも述べたように、ブレ補正制御部122には、目標位置変換部121が変換した目標位置情報と、光学的位置検出装置105から得られたブレ補正レンズ1の位置情報(レンズ位置情報)とが入力されている。
【0055】
最初に、PID制御について説明する。
PID制御は、ブレ補正レンズ1の目標位置情報とレンズ位置情報の偏差を用いて行う。
まず、目標位置情報からレンズ位置情報を減算し、その数値に比例定数Kpを乗算する(比例項)。
また、目標位置情報からレンズ位置情報を減算した結果と、1サンプリング前の減算した情報とを加算し、その数値に積分定数Kiを乗じる(積分項)。
更に、目標位置情報からレンズ位置情報を減算した結果から、1サンプリング前の減算した情報を減算し、その数値に微分定数Kdを乗算する(微分項)。
ここで、Zは、Z変換を表し、1/Zは、1サンプリング前の情報を示す。
比例定数Kpを掛けた結果と積分定数Kiを掛けた結果と微分定数Kdを掛けた結果、全てを加算しPID制御部の出力とする。
【0056】
PID制御を行う一方で、フィードフォワード値の演算を行う。目標位置情報にフィードフォワード定数Kffを掛けフィードフォワード出力とする。
こうして得られた、フィードフォワード値と、PID制御の演算結果とを加算し、駆動Dutyとして電圧ドライバ回路103に入力して、VCM104の駆動を行う。
【0057】
次に、ブレ補正CPU102bが行う動作について、説明を行う。
(メインシーケンス)
図5は、ブレ補正CPU102bが行う主な動作を示すフローチャートである。
ステップ(以下、Sとする)10において、電源がONされてスタートする。
S20では、ズーム用DCモータ19を駆動し、鏡筒の繰り出し動作を行う。
S30では、ズーム用DCモータ19に取り付けられたエンコーダ18を監視し、鏡筒が繰り出し位置に至ったか否かを検出する。鏡筒が繰り出し位置に達している場合には、S40に進み、未だ達していない場合には、S20に戻り、鏡筒が繰り出し位置に到達するまでズーム用DCモータ19の駆動を行う。
S40では、エンコーダ18の累積値をリセットする。
【0058】
S50では、電源がONしているか否かの判断を行う。なお、この電源状態の監視は、常時行っている。電源OFFの場合、S60に進み、電源ONの場合、S80に進む。
S60では、ズーム駆動用DCモータ19を駆動し、鏡筒の沈胴動作を行い、S70に進み終了する。
【0059】
S80では、エンコーダ18の累積値読込を行う。
ブレ補正CPU102bでは、ズームの制御も行っている。ズームレバー17を長焦点(Tele)側に操作した場合、メインCPU102aよりズームTele方向駆動指令が出力される。また、ズームレバーを短焦点(Wide)側に操作した場合、メインCPU102aよりズームWide方向駆動指令が出力される。ブレ補正CPU102bでは、ズーム駆動用DCモータ19を一定速で駆動し、エンコーダ18からの出力の累積演算を行っている。
S80では、この累積演算値の読込を行う。このエンコーダからの累積値から光学系の焦点距離への変換が可能となる。
【0060】
S90では、フォーカス駆動ステップ累積値読込を行う。
メインCPU102aでは、CCD21の像情報からピントの合う方向と駆動ステップ数をブレ補正CPU102bに送る。ブレ補正CPU102bでは、フォーカス制御部124によりフォーカス用ステッピングモータ20へ駆動方向とステップ数を送り、駆動制御を行う。
この際、送ったステップ数の累積演算を行う。ブレ補正シーケンスでは、この累積演算値の読込、フォーカス群位置への変換を行う。フォーカス駆動は、ステッピングモータを用いているため、駆動スピード及び負荷により脱調を起こす恐れがある。脱調を起こした場合、ステップ累積演算値とフォーカス群位置のずれが生じてしまう。したがって、フォーカス駆動においては、脱調を起こさないように加減速を行う必要がある。
【0061】
S100では、フォーカス駆動ステップ累積値読込の後、メインCPU102aより送られるブレ補正ON/OFFスイッチ22の状態を読み込み、ブレ補正ON/OFFスイッチ22の状態を判断する。ブレ補正ONの場合は、S200(ブレ補正ONシーケンス)へ進む。ブレ補正OFFの場合は、S300(ブレ補正OFFシーケンス)へ進む。
【0062】
(ブレ補正ONの場合のシーケンス)
図6は、ブレ補正ONの場合のシーケンスを示す図である。
図5におけるS100において、ブレ補正ON/OFFスイッチがONであることを認識した場合、S210からブレ補正シーケンスを開始する。
S220では、ブレ補正動作を開始する(ブレ補正ON)。
【0063】
具体的には、まず、前述のエンコーダ累積値を焦点距離値に変換する。また、フォーカス駆動ステップ累積値をフォーカス位置に変換する。更に、EEPROM107に書き込まれた値及び角速度センサ101の出力からブレ補正レンズ1の目標位置に変換し、その目標位置にブレ補正レンズ1が駆動されるように制御を行う。
これらの動作によりブレ補正が実行される。
なお、通常、交換レンズの場合、ブレ補正ON/OFFスイッチ22がONであっても、レリーズスイッチ16の半押し動作を行わない限り、ブレ補正動作を行わない。しかし、本実施形態では、ブレ補正ON/OFFスイッチ22の状態のみでブレ補正動作の可否を決める。
【0064】
S230では、ブレ補正ONの後、全押し信号の検出を行う。全押しOFFの場合、ブレ補正継続のままS290に進み、ブレ補正ONシーケンスを抜ける。全押しONの場合、S240に進み、撮影時のシーケンスへ移行する。
【0065】
S240では、センタリングを行う。センタリングとは、ブレ補正レンズ1を可動範囲の中心位置(ブレ補正レンズ1の光軸と、レンズ群L1,L2,L4の光軸とが略一致する位置)へほぼステップ的に駆動することをいう。なお、このときの目標位置波形は、単純なステップ形状より多少勾配を持たせた方がブレ補正レンズ1を安定して駆動することが可能となる。
【0066】
S250では、撮影中ブレ補正制御をONにする。通常のブレ補正制御は、センタバイアスにより常に中心に向かってバイアスを掛けていたのに対し、撮影中ブレ補正制御は、このセンタバイアスを用いない。センタバイアスは、ブレ補正レンズ1が可動限界に達した際、レンズの急激な動きを防ぐ反面、目標位置情報を歪ませているため補正誤差となる。したがって、センタバイアスを用いないことにより補正効果を最大限に発揮することが可能となる。
【0067】
S260では、メインCPU102aより得られる撮影終了信号が入力されるか否かにより、撮影が終了したか否かを判断する。撮影が終了している場合、S270に進み、撮影が終了していない場合、S250に戻る。
【0068】
S270では、撮影中ブレ補正を終了する。
S280では、通常のブレ補正に切り替え(ブレ補正ON)、ブレ補正継続のままブレ補正ONシーケンスを抜ける(S290)。
【0069】
(ブレ補正OFFの場合のシーケンス)
図7は、ブレ補正OFFの場合のシーケンスを示す図である。
図5におけるS100において、ブレ補正ON/OFFスイッチがOFFであることを認識した場合、S310からブレ補正OFFの場合のシーケンスを開始する。
【0070】
S320では、レリーズスイッチ16が全押しされたか否かを検出する。全押しされていない場合には、S370に進み、ブレ補正OFFのシーケンスを終了し、全押しされている場合には、S330に進む。
【0071】
S330では、ブレ補正レンズ1の光軸と、レンズ群L1,L2,L4の光軸とが一致するように、センタリングを行う。本実施形態では、ブレ補正レンズ1の可動範囲の中心がこの位置に相当している。
センタリングを行う理由は、小型化のために、ロック機構を省きブレ補正ユニットを構成しているので、撮影前には、ブレ補正レンズ1が重力により可動範囲中心から重力方向に移動している(落ちている)のを、各レンズ群の光軸が一致するようにして、レンズの光学特性を向上させるためである。
特に、高い解像を得るためには、ブレ補正レンズ1の光軸を、他のレンズ群の光軸中心付近に位置させることが必要である。
【0072】
S340では、センタリングの後、位置保持制御を行う。撮影中は、センタリングした状態を保持しておき、撮影中の光学特性をよい状態に保つ必要があるからである。
また、ロック機構が無く、バネ支持の場合、撮影開始時のシャッタ動作の衝撃によりブレ補正レンズ1が動いてしまう。これを防ぐためにも、位置保持制御により電気的ロックを行い、衝撃による像の劣化を防ぐ必要がある。
【0073】
S350では、撮影が終了したか否かの判断を行う。この判断は、メインCPU102aよりブレ補正CPU102bに撮影終了信号が入るか否かにより行われる。撮影が終了していない場合、S340に戻り、位置保持制御を継続し、撮影が終了の場合、S360に進む。
S360では、位置保持制御を終了し、S370に進み、ブレ補正OFF時のシーケンスを抜ける。
【0074】
以上、説明したように、本実施形態におけるカメラでは、ブレ補正レンズ1の位置保持制御を露光中にのみ行い、その他の動作中は、基本的には、ブレ補正レンズ1の位置保持制御を行わないこととし、消費電力を少なくしている。
しかし、前述のブレ補正ユニットの説明にも述べたように、本実施形態では、小型化のためにロック機構を省いている。したがって、ブレ補正OFFかつブレ補正レンズ1の位置保持制御を行わない状態で、カメラに衝撃が加わると、ブレ補正レンズ1が振動することとなる。ブレ補正レンズ1,レンズ室2等から成る可動部は、バネ材8により支持されているので、カメラに加わる衝撃によりその可動マスとバネ力により決まる固有振動数で振動を起こす。
可動部の全てのマスをm、4本のバネ材8に相当する仮想のバネのバネ定数をkとすると、可動部(ブレ補正レンズ1等)の振動は、以下に示す固有振動数fnの振動とみなすことができる。
fn=(1/2π)×√(k/m)・・・(式1)
【0075】
本実施形態におけるカメラは、閃光装置のポップアップをバネ付勢力により行うので、ポップアップ時にカメラに衝撃が加わる。したがって、ブレ補正OFFの場合にポップアップを行うと、そのままではブレ補正レンズ1が振動して、液晶モニタ13に表示される像も揺れて観察され、観察者にとって不快である。
そこで、本実施形態では、ブレ補正レンズ1の固有振動数fnと、CCD21の蓄積タイミング(フレームレート=リフレッシュレート)とを所定の関係とすることにより、液晶モニタ13に表示される像に不自然な振動が現れないようにしている。
【0076】
図8は、ブレ補正レンズ1の固有振動数fnと、リフレッシュレートとの関係が、後述する本実施形態で狙っている関係から外れている場合の像の移動とCCD21の蓄積タイミングの関係を示す図である。
図8では、閃光装置がポップアップしたときの像の移動位置に、CCD21の蓄積時間を1〜7の丸印により示している。図8のように、固有周期(固有振動数fnの逆数)とCCD21の蓄積タイミングが合っていないと、表示される像の位置が、更新される毎に大きくずれてしまい、違和感のある表示となってしまう。
【0077】
図9は、ブレ補正レンズ1の固有振動数fnと、リフレッシュレート(フレームレートと同期)との関係が、本実施形態で狙っている関係にある場合の像の移動とCCD21の蓄積タイミングの関係を示す図である。なお、図9では、図8と比較するために、像位置の振動波形を図8と同じとして、リフレッシュレートを図8の場合よりも長めにした場合を示している。
図9のように、固有周期とCCD21の蓄積タイミングが合っていると、振動の振幅の減少に伴い、表示される像位置が移動するが、図8に示したような振動をすることがない。したがって、撮影者に違和感を与えることもない。
【0078】
液晶モニタ13に表示される像を自然にして、撮影者に違和感を与えないためには、固有振動数fn(Hz)とリフレッシュレートfr(Hz)との間に、以下に示す(式2)の関係にあることが必要である。
|fn−fr×n|≦5・・・(式2)
ただし、nは、自然数とする。
より好ましくは、以下に示す(式3)の関係を満たすことが望ましい。
fn=fr×n・・・(式3)
上記(式3)の関係を満たせば、先に示した図9の場合と同様な条件となり、液晶モニタ13に表示される像の移動は、最も少なくなる。
一方、(式2)では、fnとfr×nとの差として、5Hzまでの差を許容しており、この場合は、(式3)の関係を満たす場合よりも、液晶モニタ13に表示される像の移動が多くなる。しかし、通常の手振れにおいて支配的な周波数は、5Hz以下の周波数である。よって、5Hz以下の周波数成分が観察されたとしても、手振れの周波数とほぼ同じであることから、撮影者に違和感を与えることがない。
【0079】
なお、上述した図8及び図9の説明では、固有振動数に合わせてリフレッシュレートの変更を行っている場合を説明をしたが、バネ材8のバネ定数や可動部の質量を変更することにより、固有振動数を調整するようにしてもよい。
また、上記説明では、ストロボポップアップによる振動を例としてあげているが、可動部の固有振動数は、与える衝撃によっては、変化しないので、撮影者がカメラをぶつけたような場合にも有効である。
【0080】
本実施形態によれば、液晶モニタ13のリフレッシュレートとブレ補正ユニットの可動部の固有振動数との関係が、所定の関係を満たすようにしたので、ロック機構を設けなくても、撮影者に不快な揺れを感じさせることがない。また、ブレ補正レンズ1を常に定位置保持する必要がないので、消費電力が少なく、電池寿命を延ばすことができる。
【0081】
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態におけるブレ補正ユニットの一部と、図7に示したブレ補正OFF時のシーケンスのみが異なるので、第1実施形態と共通する部分についての詳細な説明は、適宜省略する。
第1実施形態では、ブレ補正ユニットの可動部及びバネ材8の関係から決まる可動部の固有振動数fnと、液晶モニタ13のリフレッシュレートfrとを、所定の関係を満たすようにする例を示した。しかし、本実施形態では、液晶モニタ13に通常状態で表示されるリフレッシュレートと、可動部の固有振動数fnとの間には、第1実施形態における(式2)の関係を満たしていることを要しない。これ以外の点については、本実施形態におけるブレ補正ユニットの構成は、図3に示した第1実施形態と基本的に同様である。
【0082】
次に、本実施形態におけるブレ補正CPU102bが行う動作について、説明する。
メインシーケンス及びブレ補正ONの場合のシーケンスについては、第1実施形態と同様であるので、ブレ補正OFFの場合のシーケンスについて説明を行う。
図10は、第2実施形態におけるブレ補正OFFの場合のシーケンスを示す図である。
図5におけるS100において、ブレ補正ON/OFFスイッチがOFFであることを認識した場合、S310からブレ補正OFFの場合のシーケンスを開始する。
【0083】
S311では、衝撃対応表示要求の有無を確認する。衝撃対応表示要求が無い場合には、S313に進み、位置保持制御要求が有る場合には、S312に進む。
衝撃対応表示要求とは、液晶モニタ13における表示を、衝撃が加わる時点を含む所定の時間に限り通常の表示とは異なる表示とすることを要求する信号であり、メインCPU102aからブレ補正CPU102bに伝えられる。
【0084】
第1実施形態と同様に、本実施形態におけるカメラは、閃光装置のポップアップをバネ付勢力により行うので、ポップアップ時にカメラに衝撃が加わる。したがって、ブレ補正OFFの場合にポップアップを行うと、そのままではブレ補正レンズ1が振動して、液晶モニタ13に表示される像も揺れて観察され、観察者にとって不快である。
【0085】
本実施形態では、閃光装置ポップアップは、メインCPU102aの制御により行われるので、ポップアップを行うということ、すなわち、カメラに衝撃が加わることが事前に予想される。そこで、本実施形態では、閃光装置ポップアップを行うときに、メインCPU102aからブレ補正CPU102bに衝撃対応表示要求を行い、液晶モニタ13に衝撃対応表示を行うこととしている。
【0086】
ここで、衝撃対応表示について説明する。
第1実施形態では、ブレ補正ユニットの可動部とバネ材8の関係から決まる可動部の固有振動数fnと、液晶モニタ13のリフレッシュレートfrとを、所定の関係を満たすようにすることにより、液晶モニタ13に表示される像が不自然に移動しないようにする例を示した。
しかし、ブレ補正ユニットの可動部の質量とバネ材8のバネ力は、共に、ブレ補正動作自体に大きな影響を与えるので、液晶モニタ13のリフレッシュレートfrに合わせて調整することができない場合がある。また、液晶モニタ13のリフレッシュレートfrについても、大きく変更すると視認性が悪くなる場合がある。
【0087】
そこで、本実施形態は、このような場合に、撮影者に違和感を与えることのない表示として、衝撃対応表示を行う。
具体的には、衝撃対応表示を行うときのリフレッシュレートfrを通常の表示を行うときのリフレッシュレートと異なる値としている。この衝撃対応表示を行うときのリフレッシュレートfrは、液晶モニタ13に表示される像を自然にして、撮影者に違和感を与えないために、可動部の固有振動数fn(HZ)とリフレッシュレートfr(HZ)との間に、以下に示す(式2)の関係にあるように設定している。
|fn−fr×n|≦5・・・(式2)
ただし、nは、自然数とする。
より好ましくは、以下に示す(式3)の関係を満たすことが望ましい。
fn=fr×n・・・(式3)
上記(式2)又は(式3)の関係を満たせば、第1実施形態と同様に、液晶モニタ13に表示される像の移動により撮影者に違和感を与えることを防止できる。
本実施形態において、リフレッシュレートを変更する場合、撮像回路31によりフレームレートを変更することにより、フレームレートと同期するリフレッシュレートを変更するようにしている。
【0088】
なお、リフレッシュレートを変更すると、関連する回路の変更規模が大きくなる場合があり、コストアップにつながってしまう場合がある。このような場合には、衝撃対応表示として、液晶モニタ13に表示される像を描き替えずに、衝撃を受ける直前の像をそのまま表示したり、液晶モニタ13への表示を消失させたりしてもよい。この場合には、表示制御部34により制御を行い、衝撃対応表示を行っている間は、一時的にフレームレートとリフレッシュレートとが一致しない。
また、衝撃対応表示要求は、閃光装置のポップアップを行うとき以外に、焦点距離変更(ズーミング)時,合焦動作(フォーカシング)時,電源投入等、カメラに衝撃が加わる時点に行われる。
【0089】
図10に戻って、S312では、衝撃対応表示を行う。上述したように、カメラのシーケンス上で衝撃が予想されるとき、例えば閃光装置ポップアップ時に、メインCPU102aは、衝撃対応表示要求を出す。
メインCPU102aから衝撃対応表示要求が出されると、衝撃対応表示を行う。この衝撃対応表示は、衝撃対応表示フラグが解除されない限り衝撃対応表示を続ける。閃光装置ポップアップの場合には、予め設定された時間が経過した後、衝撃対応表示フラグが解除される。
【0090】
上述の衝撃対応表示を行うことにより、シーケンス上で予想される衝撃によりブレ補正レンズ1が動いて、液晶モニタ13により観察されてしまうことを回避できる。また、シーケンス上で予想されない衝撃が加わる場合には、衝撃対応表示を行わないが、そのような場合とは、カメラをぶつけたり、撮影者がカメラを動かしたりした場合であり、撮影者が不快に感じることがない。衝撃対応表示では、新たに電力を必要とせず、ブレ補正レンズ1の位置保持制御も行わないので、消費電力を最小限とすることができる。
【0091】
S313では、衝撃対応表示要求が無い場合なので、通常表示を行う。
S320〜S370については、第1実施形態における図7に示したシーケンスと同様である。
【0092】
本実施形態によれば、衝撃対応表示要求があるときにのみ、衝撃対応表示を行うので、閃光装置のポップアップ時等のように、衝撃が加わるときの表示が不自然に移動して、撮影者に違和感を与えることを防止することができる。
【0093】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)本実施形態において、カメラはDSCであって、静止画を記録する例を示したが、これに限らず、例えば、動画を記録する撮影装置であってもよいし、静止画と動画の両方を記録することができる撮影装置であってもよい。
【0094】
(2)本実施形態において、ブレ補正レンズ1を保持するレンズ室2は、4本のバネ材8により保持されている形態のブレ補正ユニットを例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、レンズ室を固定部材に対してバネ付勢力により当て付けて、当接部を摺動部として移動するような形態でもよい。また、バネを用いない形態のブレ補正ユニットであっても、本発明を適用することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)|fn−fr×n|≦5の関係にあるようにしたので、ロック機構を備えない場合であっても、ブレ補正動作を行わないときに可能な限りブレ補正レンズの一定位置への保持制御を行わずに消費電力を少なくすることができる。また、機械的外乱により振動が伝わったときに、液晶ファインダや液晶モニタ等に表示されている像が不自然に振動しないようにすることができる。
【0096】
(2)表示部は、ブレ補正撮影装置のシーケンス中において衝撃が加わる時点を含む所定の時間、表示部の表示を衝撃対応表示とするので、機械的外乱により振動が伝わったときに、液晶ファインダや液晶モニタ等に表示されている像が不自然にならないようにすることができる。
【0097】
(3)表示部は、衝撃対応表示として、表示部に同じ画像データを表示する、又は、表示を消失するので、簡単に本発明を実施することができる。
【0098】
(4)画像更新制御部は、衝撃対応表示として、|fn−fr×n|≦5を満たす画像更新周波数fr(Hz)により、光電変換素子からの出力を表示部に表示するので、機械的外乱により振動が伝わったときに、液晶ファインダや液晶モニタ等に表示されている像が不自然に振動しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるDSCの第1実施形態の概要を示す図である。
【図2】本発明によるDSCの第1実施形態のブロック図である。
【図3】レンズ群L3に含まれているブレ補正ユニットを拡大して示した図である。
【図4】ブレ補正制御部122が行う制御を説明するブロック図である。
【図5】ブレ補正CPU102bが行う主な動作を示すフローチャートである。
【図6】ブレ補正ONの場合のシーケンスを示す図である。
【図7】ブレ補正OFFの場合のシーケンスを示す図である。
【図8】ブレ補正レンズ1の固有振動数fnと、リフレッシュレートとの関係が、後述する本実施形態で狙っている関係から外れている場合の像の移動とCCD21の蓄積タイミングの関係を示す図である。
【図9】ブレ補正レンズ1の固有振動数fnと、リフレッシュレートとの関係が、本実施形態で狙っている関係にある場合の像の移動とCCD21の蓄積タイミングの関係を示す図である。
【図10】第2実施形態におけるブレ補正OFFの場合のシーケンスを示す図である。
【図11】カメラの振れに関する概念図である。
【符号の説明】
1 ブレ補正レンズ
2 レンズ室
3 コイル
4 マグネット
5 ヨーク
6 右基板
7 左基板
8 バネ材
9 可動電気基板
10 PSD
11 LED
12 電気基板
13 液晶モニタ
14 閃光装置
15 ポップアップ駆動部
16 レリーズスイッチ
17 ズームレバー
18 エンコーダ
19 ズーム用DCモータ
20 フォーカス用ステッピングモータ
21 CCD
22 ブレ補正ON/OFFスイッチ
31 撮像回路
32 A/D変換部
33 画像処理部
34 表示制御部
35 画像記憶部
101 角速度センサ
102 CPU
102a メインCPU
102b ブレ補正CPU
103,108,109 ドライバ回路
104 VCM
105 光学的位置検出装置
106 アンプ・フィルタ回路
107 EEPROM
L1〜L4 レンズ群

Claims (5)

  1. 撮影光学系の少なくとも一部を形成し、撮影装置の撮像面におけるブレを補正するブレ補正光学系と、
    前記ブレ補正光学系を支持する支持部と、
    前記撮影光学系により得られる被写体像を光電変換する光電変換素子と、
    前記光電変換素子により得られた画像を表示する表示部と、
    記表示部を制御して、記表示時における画像更新周波数を決める画像更新制御部と、
    を備えたブレ補正撮影装置であって、
    前記画像更新周波数をfr(Hz)とし、前記ブレ補正光学系及び前記支持部からなる振動系の固有振動数をfn(Hz)とし、自然数をnとしたときに、
    |fn−fr×n|≦5
    の関係にあること、
    を特徴とするブレ補正撮影装置。
  2. 撮影光学系の少なくとも一部を形成し、撮影装置の撮像面におけるブレを補正するブレ補正光学系と、
    前記ブレ補正光学系を支持する支持部と、
    前記撮影光学系により得られる被写体像を光電変換する光電変換素子と、
    前記光電変換素子により得られた像を表示する表示部と、を備えたブレ補正撮影装置であって、
    前記表示部は、前記撮影装置を制御する制御部により前記撮影装置に衝撃が加わることが該撮影装置のシーケンス上で事前に予想される場合には、前記制御部からの要求に応じてそのシーケンス中においてその衝撃が加わる時点を含む所定の時間、該衝撃による前記ブレ補正光学系の振動を観察させない衝撃対応表示を行い、前記制御部により該シーケンス上では事前に予想されない衝撃が該撮影装置に加わる場合には、その衝撃対応表示を行わないこと、を特徴とするブレ補正撮影装置。
  3. 請求項2に記載のブレ補正撮影装置において、
    前記衝撃対応表示は、前記衝撃を受ける直前の像を表示部に表示し続けること、または表示部の表示を消失すること、であることを特徴とするブレ補正撮影装置。
  4. 請求項2に記載のブレ補正撮影装置において、
    前記光電変換素子及び/又は前記表示部を制御して、前記光電変換時及び/又は前記表示時における画像更新周波数を変更する画像更新制御部を備え、
    前記ブレ補正光学系及び前記支持部からなる振動系の固有振動数をfn(Hz)とし、自然数をnとしたときに、前記画像更新制御部は、前記衝撃対応表示として、
    |fn−fr×n|≦5
    を満たす画像更新周波数fr(Hz)により、前記光電変換素子からの出力を前記表示部に表示すること、を特徴とするブレ補正撮影装置。
  5. 請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のブレ補正撮影装置において、前記衝撃が加わる時点は、前記撮影装置に備わる閃光装置がポップアップする時点、前記撮影光学系による焦点距離変更時点、前記撮影光学系による合焦動作時点、前記撮影装置の電源投入時点の少なくとも1つを含むこと、を特徴とするブレ補正撮影装置。
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