JP4355032B2 - 薄膜形成装置および薄膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜の形成装置または薄膜形成方法に関する。
デバイスの高性能化、小型化に薄膜技術が幅広く展開されている。また、デバイスの薄膜化はユーザーの直接的なメリットに留まらず、地球資源の保護、消費電力の低減といった環境側面からも重要な役割を果たしている。
こうした薄膜技術の進展には、薄膜製造方法の高効率化、安定化、高生産性化、低コスト化といった産業利用面からの要請に応えることが必要不可欠であり、これに向けた努力が続けられている。
薄膜の高生産性には、高堆積速度の成膜技術が必須であり、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法などをはじめとする薄膜製造において、高堆積速度化が進められている。また、薄膜を連続的に大量に形成する方法として、巻き取り式の薄膜製造方法が用いられる。巻き取り式の薄膜製造方法はロール状に巻かれた長尺の基板を巻き出しロールから巻き出し、搬送系に沿って搬送中に、基板上に薄膜を形成し、しかる後に巻き取りロールに巻き取る方法である。この製造方法は、例えば電子ビームを用いた真空蒸着源などの高堆積速度の成膜源と組み合わせることによって、薄膜を生産性よく形成することが出来る。
このような連続巻き取り式の薄膜製造における成否を決める要因として、成膜時の熱負荷の課題がある。例えば真空蒸着の場合、蒸発源からの輻射熱と、蒸発原子の有する運動エネルギーが変化した熱エネルギーが基板に付与され、基板の温度が上昇する。特に堆積速度を高めるために蒸発源の温度を上げたり、蒸発源と基板を近づけたりすると、基板の温度が過度に上昇する。しかし基板の温度が上昇しすぎると、基板の機械特性の低下が顕著となり、堆積した薄膜の熱膨張によって基板が大きく変形したり、基板が溶断したりする問題が生じやすくなる。その他の成膜方式においても熱源は異なるが、成膜時に基板に熱負荷が加わり、同様の問題がある。
こうした基板の変形や溶断などが生じることを防ぐために、成膜時に基板の冷却が行われる。基板の冷却を目的として、搬送系の経路上に配置された円筒状キャンに基板が沿った状態で成膜を行うことが広く行われている。この方法で基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保すると、熱容量の大きな冷却キャンに熱を逃がすことが出来るので、基板温度の上昇を防いだり、基板を特定の温度に保持することが出来る。
真空雰囲気下で基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保するための方法のひとつとして、ガス冷却方式がある。ガス冷却方式とは、基板と冷却体である円筒状キャンとの間で間隔が数mm以下のわずかな隙間を維持しつつ、この隙間に微量のガスを供給して気体の熱伝導を利用して基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保し、基板を冷却する方法である。特許文献1には、基板であるウエブに薄膜を形成するための装置において、ウエブと支持手段である円筒状キャンとの間の領域にガスを導入することが示されている。これによれば、ウエブと支持手段との間の熱伝導を確保できるので、基板の温度上昇を抑制することが出来る。
一方、基板の冷却手段として円筒状キャンの代わりに冷却ベルトを用いることも可能である。斜め入射により成膜を行う際には、基板が直線状に走行した状態で成膜を行うことが材料の利用効率上有利であり、その際の基板冷却手段として冷却ベルトを用いることが有効である。特許文献2には、基板材料の搬送及び冷却にベルトを用いた際のベルトの冷却方法が開示されている。これによれば熱負荷を与える薄膜形成装置において、冷却帯を冷却するため、内側に二重以上の冷却帯や液状の媒体による冷却機構を設けることにより、冷却効率を高めることが出来る。これにより、電磁変換特性を始めとする、磁気テープの特性を改善し、同時に生産性を著しく改善することが出来る。
特開平1−152262号公報 特開平6−145982号公報
斜め入射による成膜を行う際に、特許文献2に示されるような冷却ベルトを用いて基板が直線状に走行した状態で成膜を行うことは、材料利用効率上有利である。しかし、特に高成膜レート等が原因で基板に対する熱負荷の大きい場合には基板の十分な冷却が難しくなる。その理由は、基板が直線状に走行した状態では基板に垂直方向の力が得られず、冷却体に向かう力が確保されないためである。冷却体に向かう力が確保されないと、基板と冷却体との熱的な接触を十分に確保することができない。
基板と冷却体との熱的な接触を十分に確保するために特許文献1に示されるようなガス冷却を行う場合、冷却能力を向上するためには基板と冷却体間の冷却ガスの圧力を高くすることが有効である。そのため、基板と冷却体の間隔を出来るだけ小さく設定し、かつ導入する冷却ガスの流量を多く調整することによって、基板と冷却体との間のガス圧を高めることが望ましい。しかし、冷却ガスの導入量が増加すると冷却体と基板との隙間から冷却ガスが漏れやすくなり、これにより、成膜室内の圧力が上昇する。この結果として成膜レートを下げるだけではなく、成膜室内を減圧する真空ポンプに過大な負荷を与えることになる。
また、ガス冷却を行いつつ走行中の基板上に薄膜を連続形成する際には、冷却体と基板との間のギャップを均一かつ高精度に維持できるように基板の走行方向に高い張力を加える。このため、基板の部分的な歪により走行ムラやたわみが生じることがある。特に基板が剛性の高い金属箔などである場合には、金属箔がほとんど伸びないため、基板に部分的に発生する歪を抑えられない。その結果、冷却体と基板との間のギャップが必要以上に大きくなりやすく、そこから冷却ガスが漏れて成膜室内の圧力を上げる可能性が高い。
さらに、図5に示すように直線状に搬送される基板7を冷却体10で冷却する場合は、基板を冷却体に押し付ける方向の力が得られないため、ガスの導入により基板と冷却体とのギャップが広がりやすく、そのため冷却ガスの漏れが顕著である。
以上のように、真空雰囲気下で走行基板と冷却体との熱的接触を確保することを目的としたガス冷却方式では、十分な冷却効果を達成するためにガスの導入量を多くすると、冷却ガスの漏れによって成膜室内の圧力が上昇する。このため、成膜レートが下がり、真空ポンプに過大な負荷を与える。特に基板が直線状に走行した状態では、ガス漏れが多くなりやすいためこの問題が顕著である。一方、ガスの導入量を少なくすると十分な冷却効果が得られないため、熱負荷による基板の変形や溶断が生じやすくなる。
本発明は、上記課題に鑑み、基板を直線状に搬送しながら基板表面上に薄膜を連続形成する際、成膜時の熱負荷を原因とする基板の変形や溶断を防止することを目的としたガス冷却において、十分な冷却効果を達成しつつも、ガス導入による成膜レートの低下や真空ポンプへの過大な負荷を回避できる薄膜形成装置、及び、薄膜形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の薄膜形成装置は、真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成装置であって、前記基板を搬送する搬送機構と、直線状に搬送されている前記基板の前記表面上に、薄膜形成領域において薄膜を形成する薄膜形成手段と、前記薄膜形成領域において前記基板裏面に近接して配置され、冷媒により冷却されている冷却体と、前記冷却体と前記基板の裏面との間にガスを導入して前記基板を冷却するガス導入手段と、前記基板の裏面に接し、前記薄膜形成領域を、第1の薄膜形成領域と、成膜速度が前記第1の薄膜形成領域より低い第2の薄膜形成領域とに分割し、かつ前記冷却体と前記基板とのギャップを維持するギャップ維持手段と、前記搬送機構と、前記薄膜形成手段と、前記冷却体と、前記ガス導入手段と、前記ギャップ維持手段とを収容する真空容器とを備え、前記ガス導入手段による前記基板の冷却において、前記第1の薄膜形成領域における基板の冷却量が、前記第2の薄膜形成領域における基板の冷却量より大きくなるように前記冷却の条件が設定されている。
ここで、「基板が直線状に搬送されている」とは、円筒状キャンに沿って湾曲した状態での基板の搬送を除外することを意図している。具体的には、図1で示すように複数の搬送ローラによって走行方向に張力がかけられた状態での基板の搬送を意味している。ただし、断面視において、図5に示すように完全な直線上を基板が搬送される場合のみではなく、図2又は4に示すように、若干の曲がり部分を含んで基板が搬送される場合も含む。
また、本発明の薄膜形成方法は、前記薄膜形成装置を用いて、真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記ガス導入手段による前記基板の冷却において、前記第1の薄膜形成領域における基板の冷却量が、前記第2の薄膜形成領域における基板の冷却量より大きくなる条件下で、前記基板の前記表面上に、薄膜を形成する工程を含む。
本発明によれば、成膜時の熱負荷を原因とする基板の変形や溶断を防止することを目的としたガス冷却において、成膜速度が異なり、従って熱負荷も異なる複数の薄膜形成領域において個別に冷却条件を調整できる。よって、各薄膜形成領域が受ける熱負荷に応じて冷却量の最適化が可能である。これにより熱負荷の大きい薄膜形成領域をより効率的に冷却することで、薄膜形成領域全域で十分な冷却効果を達成しながらも、冷却体と基板との間のギャップから漏れるガス量を低減できる。そのため、成膜室内の圧力が上昇して成膜レートが低下するのを回避し、さらに真空ポンプへの不必要な負荷を低減することが可能である。
成膜装置全体の構成の一例を、図1に模式的に示す。真空容器1は内部空間を有する耐圧性の容器状部材であり、その内部空間に巻き出しローラ2、複数の搬送ローラ3、薄膜形成領域14、巻き取りローラ4、成膜源5、及び、遮蔽板6を収容する。巻き出しローラ2は、軸心回りに回転自在に設けられているローラ状部材であり、その表面に帯状で長尺の基板7が捲回され、最も近接する搬送ローラ3に向けて基板7を供給する。
基板7には各種高分子フィルムや、各種金属箔、あるいは高分子フィルムと金属箔の複合体、その他の上記材料に限定されない長尺基板を用いることが出来る。高分子フィルムとしては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミドである。金属箔としては、アルミ箔、銅箔、ニッケル箔、チタニウム箔、ステンレス箔などがある。基板の幅は例えば50〜1000mmであり、基板の望ましい厚みは例えば3〜150μmである。基板の幅が50mm未満ではガス冷却時のガスの漏れが大きいが、本発明を適用できないということではない。基板の厚みが3μm未満では基板の熱容量が極めて小さいために熱変形が発生しやすい。基板の厚みが150μmより大きいと、巻き出しローラ2や巻き取りローラ4からの張力でも金属箔がほとんど伸びない。そのため、基板に部分的に発生する歪を抑えられずに冷却体と基板との間に隙間が生じやすくなり、ガス冷却時のガスの漏れが大きくなる。しかし、いずれも本発明が適用不可であることを示すものではない。基板の搬送速度は作成する薄膜の種類や成膜条件によって異なるが、例えば0.1〜500m/分である。搬送中の基板走行方向に印加される張力は、基板の材質や厚み、あるいは成膜レートなどのプロセス条件によって適宜選択される。
搬送ローラ3は軸心回りに回転自在に設けられているローラ状部材であり、巻き出しローラ2から供給される基板7を薄膜形成領域14に誘導し、最終的に巻き取りローラ4に導く。薄膜形成領域14を基板7が走行する際に、成膜源から飛来した材料粒子が、必要に応じて原料ガス導入管(図示せず)から導入された原料ガスと反応して堆積し、基板7表面に薄膜が形成される。巻き取りローラ4は、図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられているローラ状部材であり、薄膜が形成された基板7を巻き取って保存する。
成膜源5には各種成膜源を用いることが出来、例えば抵抗加熱、誘導加熱、電子ビーム加熱などによる蒸発源や、イオンプレーティング源、スパッタ源、CVD源等を用いることが出来る。また成膜源にイオン源やプラズマ源を組み合わせて用いることも可能である。例えば、成膜源は、薄膜形成領域14の最下部の鉛直方向下方に設けられて、鉛直方向上部が開口している容器状部材と、当該容器状部材の内部に載置された成膜材料とを含む。成膜源の近傍には電子銃(図示せず)や誘導コイル等の加熱手段が設けられ、これらの加熱手段によって前記容器状部材内部の材料が加熱されて蒸発する。材料の蒸気は鉛直方向上方に向けて移動し、薄膜形成領域における基板7表面に付着して薄膜が形成される。成膜源5は基板に対して熱負荷を与えることになる。
遮蔽板6は、成膜源5から飛来した材料粒子が基板7と接触し得る領域を薄膜形成領域14のみに制限している。
排気手段8は真空容器1の外部に設けられて、真空容器1内部を薄膜の形成に適する減圧状態に調整する。排気手段8は、たとえば、油拡散ポンプ、クライオポンプ、ターボ分子ポンプなどを主ポンプとした各種真空排気系によって構成される。
薄膜形成領域14における基板の裏面側には冷却体10が基板に近接して配置され、基板と冷却体とが接触しないよう、冷却体と基板との距離は、複数のギャップ維持手段11によって高精度に維持される。更に、冷却体10と基板7の間には、ガスフローコントローラ12で導入量を制御されたガスが配管13を通して導入される。その際ギャップ維持手段11のひとつによって薄膜形成領域14が第1の薄膜形成領域14aと第2の薄膜形成領域14bに分割される。各領域に導入する冷却ガスの導入量や種類等を最適化することによって、十分な冷却効果を保持しながらも、冷却体と基板との隙間から漏れるガス量を低減し、成膜レートへの悪影響や真空ポンプ8への負荷を低減することができる。また、冷却ガス供給手段15には、ガスボンベ、ガス発生装置などがある。
冷却体10の材質は特に限定されず、加工形状を確保しやすい銅やアルミ、ステンレス等を始めとする金属や、カーボン、各種セラミックスやエンジニアリングプラスチックなどを用いることが出来る。特に、粉塵発生の可能性が低く、耐熱性に優れ、均温化が容易という点で、熱伝導率の高い銅やアルミ等の金属を用いることがより好ましい。
以上のように、本発明の薄膜形成装置によれば、巻き出しローラ2から送り出された基板7が、搬送ローラ3を経由して走行し、薄膜形成領域14において蒸発源5から飛来した蒸気を受け、基板上に薄膜が形成される。この基板7は、別の搬送ローラ3を経由して巻き取りローラ4に巻き取られる。これによって、表面に薄膜が形成された基板7が得られる。
本発明で調整される基板の冷却条件には種々の条件が含まれ得る。例えば、冷却体を冷却する冷媒の種類、流量又は温度や、冷却体と基板の裏面とのギャップに導入するガスの流量、種類又は温度(ガス導入条件)、ギャップ維持手段により維持されるギャップの距離などが挙げられる。これらの条件は1種類のみを調整してもよく、2種類以上を組み合わせて調整してもよい。
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施形態1の一部である基板冷却機構の一例について、その構造を模式的に示す図である。図2(a)は(b)のAA’断面図、図2(b)は基板7の裏面側から見た正面図である。
冷却体と基板の裏面とのギャップは、3つのギャップ維持手段11a、11b及び11cによって維持される。3つのギャップ維持手段11a、11b及び11cは、基板の走行方向で上流側からこの順序で配置されている。両端に位置するギャップ維持手段11a及び11cは、薄膜形成領域14の、基板走行方向での両端近傍に配置されている。中央に位置するギャップ維持手段11bは、薄膜形成領域14のほぼ中央に配置され、薄膜形成領域14を、基板走行方向の上流側に位置する第1の薄膜形成領域14aと、下流側に位置する第2の薄膜形成領域14bとに分割している。すなわち、中央に位置するギャップ維持手段11bと基板裏面との接触位置の上流側に、第1の薄膜形成領域14aが位置し、前記接触位置の下流側に、第2の薄膜形成領域14bが位置する。第1の薄膜形成領域14aと第2の薄膜形成領域14bにおける基板の裏面には、それぞれ、冷却体10a、10bが配置されている。冷却体10aによる冷却量が、冷却体10bによる冷却量よりも大きくなるようにそれぞれの薄膜形成領域での冷却条件が調整される。
薄膜形成領域14は垂直方向に対して傾斜しており、第1の薄膜形成領域14aと第2の薄膜形成領域14bとでは、成膜源5からの距離が異なる。第1の薄膜形成領域14aのほうが成膜源5により近い位置に配置されているので、第1の薄膜形成領域14aでは、第2の薄膜形成領域14bよりも成膜速度が高い反面、熱負荷も大きくなる。そのため、前記第1の薄膜形成領域における冷却量を、第2の薄膜形成領域における冷却量よりも大きくなるように冷却条件を調整する。
冷却体10a及び10bには、それぞれ冷媒配管18a及び18bが付設されており、これら冷媒配管を通る冷却水や不凍液などの冷媒によって冷却される。冷媒配管の材質は特に限定されず、銅やステンレス等のパイプを用いることができる。冷媒配管は溶接などによって冷却体10に取り付けられても良い。また、冷媒配管18aを通る冷媒の種類、温度又は流量と、冷媒配管18bを通る冷媒のそれらとを変えることで、冷却体10aによる冷却量と冷却体10bによる冷却量を異なるものにすることもできる。例えば、冷却体10bよりも冷却体10aをより低温に冷却することが可能である。
異なるガス導入条件でガスを導入する方法としては、例えば、ガスフローコントローラ12(図1に示す)でそれぞれのガス流量を調整し、各冷却体に個別に設けた冷却用ガス配管13a、13bからマニホールド16を通して、冷却体表面に伸びる細孔17を経由してガスを供給する方法が可能である。また、冷却体10a、10bから冷却ガスを導入する方法は、例えば横笛様の吹きだし形状を有するガスノズルを冷却体に埋め込み、そのノズルからガスを導入する方法や、冷却体に多孔質焼結金属または多孔質セラミックなどを用い、その細孔を通してガスを導入する方法など、様々な方法が可能である。
また、図3(冷媒の配管は図示せず)のように、ガスの導入は、冷却体を介さず、冷却体の外部に配置したガスノズル19から行うこともできる。冷却体を介さずに冷却体と基板との間にガスを導入する場合は、ガス漏れが多くなる恐れがあるため、例えば、ガスノズル19のノズル穴径を0.1〜0.2mm程度に小さくして指向性を持たせることが好ましい。図3(c)ではガスノズル19の拡大図を示している。図3には基板の幅方向端面からガスを導入する方法を記載したが、基板の長手方向(図3(b)の上下)からガスを導入することもできる。ガス導入方法は、これらに限定されるものではなく、熱伝達媒体としてのガスを各冷却体と基板との間に個別に制御しながら導入できるのであれば、他の方法を用いることも出来る。
図2及び3で示したギャップ維持手段11は、冷却体10と基板7が接触しないように基板を支持する部材であり、固定された状態で、走行中の基板7の裏面と接触することになる。そのため、基板裏面を傷つけないようにギャップ維持手段11の表面性および形状を選択する必要がある。また、ギャップ維持手段で維持される冷却体と基板とのギャップ(空間)の間隔は、当該ギャップにガスが導入されている状態で、0.1〜2mmとなるように冷却体とギャップ維持手段の位置関係を設定することが好ましい。より好ましくは0.3〜1mmである。0.1mm未満では、冷却体と基板とが一部接触する可能性が高く、基板に傷が発生しやすくなる。2mmを超えると、冷却体と基板とのギャップが広すぎて、冷却ガスが漏れやすくなり、冷却能が大きく低下する。
ガスの導入条件は、第1の薄膜形成領域14aに導入するガス量を、第2の薄膜形成領域14bに導入するガス量よりも多く調整することが望ましい。第1の薄膜形成領域14aは、第2の薄膜形成領域14bに比べて、成膜源5により近いため成膜速度が高く、成膜中の熱負荷がより大きいからである。
上記のように、より熱負荷の大きい薄膜形成領域において、より多くのガスを導入してガス圧を維持し、冷却能力を高めるとともに、より熱負荷の小さい薄膜形成領域において、導入ガス量を抑制する。すなわち、成膜源からの距離に応じて冷却用のガス導入量を調整することにより、適正な冷却効果を維持しながらも、導入ガスの総量を抑えることが出来る。
図5では、薄膜形成領域を分割せずに、薄膜形成領域の全域に均一に冷却ガスを導入する比較例のガス導入方法を示している。この方法では、薄膜形成領域のうち成膜源に近く、熱負荷が大きい領域(図の下方)では高い冷却能力が求められるため、その冷却能力を基準にしてガス流量(ガス圧)を増やす必要がある。そのため、冷却体と基板との隙間から漏れるガス量も増加する。すなわち、比較例では、成膜源から遠く、熱負荷が小さい領域(図の上方)では冷却量が比較的少なくてよいにもかかわらず、必要以上に多量のガスが導入されることになる。このため、無駄なガスの漏れによって成膜レートの低下や真空ポンプへの不必要な負荷が生じることになる。
よって、本発明のように、熱負荷の異なる複数の薄膜形成領域において、それぞれ適当な導入ガス量を選択することによって、適正な冷却効果を損うことなく、導入ガスの総量を低減できる。また、冷却体と基板との隙間から漏れるガス量を低減し、成膜への悪影響や真空ポンプへの負荷を低減することができる。
図1では、1つの傾斜面における薄膜形成領域に関して例を示したが、本発明の薄膜形成装置は、2つ以上の傾斜面、例えば、山型、V型、W型およびM型の成膜走行系を含むものであっても良い。更に、基板の片面への成膜だけではなく、両面への成膜であっても良い。さらに、薄膜形成領域は水平に配置されてもよい。
また、図1では、3つのギャップ維持手段11を配置することで、薄膜形成領域を、第1の薄膜形成領域14aと第2の薄膜形成領域14bの2面に分割している。本発明はこれに限定されることなく、4つ以上のギャップ維持手段11を配置することで3面以上の薄膜形成領域に分割しても良い。例えば、ギャップ維持手段を3〜6個配置することで、それぞれ、薄膜形成領域を2〜5面に分割することができる。薄膜形成領域の数が多い方がより厳密にガス導入量を最適化することが可能だが、ギャップ維持手段が5つ以上になると、冷却体と基板とが接近する領域が減るため、冷却能力が低下して好ましくない。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施形態2の一部である基板冷却機構の一例について、その構造を模式的に示す図である。薄膜形成領域近傍以外での実施の形態は、実施の形態1と類似であるので説明を省略する。
第1の薄膜形成領域14aおよび第2の薄膜形成領域14bにおいて、冷却体10a、10bと基板7とのギャップを維持するギャップ維持手段11がローラからなる。ギャップ維持手段が回転することによって基板との接触による傷が発生しにくいために好ましい。回転ローラの基板と接触する面の材質はゴムやプラスチックを用いることも可能であるが、基板に対する熱負荷を原因とした基板への有機物転写の危険性を回避するために、金属を用いることが好ましい。
ローラの直径は5〜100mmであることが好ましい。5mm未満だと、基板の歪による変形を抑えるために基板に大きな張力を印加した場合、ローラの強度が低く、ローラ自体が変形してしまう恐れがあるために好ましくない。100mmを超えると、ローラ径が大きくて、基板を冷却体で冷却する領域が制限されるために好ましくない。
ガスの導入条件は、第1の薄膜形成領域14aに導入するガスを構成する分子の分子量を、第2の薄膜形成領域14bに導入するガスを構成する分子の分子量よりも小さくすることが望ましい。第1の薄膜形成領域14aは、第2の薄膜形成領域14bに比べて、成膜源5により近いため成膜中の熱負荷がより大きいためである。
成膜源からの距離に応じて冷却用のガスの種類を調整することにより、成膜工程への悪影響や真空ポンプへの負担を低減することが出来る。
分子量の小さな気体分子として、例えば水素、ヘリウム、メタン、アンモニア、フッ化水素、ネオンなどを用いることができるが、安全性(取扱性)や価格などを考慮するとヘリウムを用いることが好ましい。ヘリウムなどの分子量が小さい気体分子は、熱伝導率が高いため冷却能力に優れ、成膜中の飛来材料分子との衝突の影響も少ない点で好ましい。一方、冷却体と基板との隙間から漏れやすいためガス圧を維持することが難しく、更に、漏れたガスを真空ポンプ(特にクライオポンプ系)で排気することが困難である点では好ましくない。
分子量の大きな気体分子として、例えばキセノン、クリプトン、二酸化炭素、アルゴン、酸素などを用いることができるが、価格などを考慮すると酸素やアルゴンを用いることが好ましい。また、成膜中の飛来材料分子と酸素を反応させる反応性成膜を行う場合や、基板の冷却面(裏面)を酸化させたくない場合は、アルゴンなどの不活性ガスを用いることが好ましい。アルゴンなどの分子量が大きな気体分子は、冷却体と基板との隙間からのガス漏れが発生しにくく、ガス圧を維持しやすい点では好ましい。しかし、熱伝導率が低いため冷却能力に劣るとともに、成膜中の飛来材料分子との衝突による成膜レートの低下などの問題が発生する点では好ましくない。
すなわち、熱負荷が大きいため十分な冷却が必要な、第1の薄膜形成領域14aにはヘリウムなどのガスを、また、熱負荷が小さいため冷却が比較的少量でよい、第2の薄膜形成領域14bにはアルゴンなどのガスを導入することが望ましい。
一方、図5に示すような比較例のガス導入方法では、ヘリウムのような分子量の小さい分子からなるガスを用いた場合、熱負荷の小さな上方の領域から必要以上のガスが漏れることになり、真空ポンプへの負荷が大きくなって好ましくない。また、アルゴンのような分子量の大きな分子からなるガスを用いた場合、熱負荷の大きな下方の領域では冷却能力が不足する。そのため、ガス流量を増加してガス圧を上げる必要があり、成膜源の近傍に流出したガスによって成膜レートが低下するため好ましくない。
以上、実施形態2においては、分子量の異なる複数のガス種を用いることにより、冷却量を調整する場合について説明した。実施形態1においては、ガス流量で冷却量を調整することを説明した。冷却量の調整方法としては他にも上述したような種々の方法を使用できるが、いずれの実施形態においても、これらの方法を、適宜選択または組み合わせて適用することが可能である。
図2〜図4では、第1の薄膜形成領域14aにおける冷却体10aと基板7とのギャップの間隔が、第2の薄膜形成領域14bにおける冷却体10bと基板7とのギャップの間隔とほぼ同一である状態を示している。しかし、これらのギャップの間隔は異なっていてもよい。特に、第1の薄膜形成領域14aにおける冷却体10aと基板7とのギャップの間隔を、第2の薄膜形成領域14bにおける冷却体10bと基板7とのギャップの間隔よりも狭くすることが好ましい。これにより、第1の薄膜形成領域14aでの基板の冷却量を第2の薄膜形成領域14bでの基板の冷却量より大きくすることができる。このためには、第1の薄膜形成領域14aにおける冷却体と基板とのギャップの間隔が0.1mm以上0.5mm未満であり、第2の薄膜形成領域14bにおける冷却体と基板とのギャップの間隔が0.5mm以上2mm以下であるように冷却体とギャップ維持手段の位置関係を設定することが好ましい。いずれの数値も、ギャップにガスが導入されている状態での数値である。
また、図2〜図4では、第1の薄膜形成領域14aおよび14bの長さがほぼ同じである例を示したが、同じである必要はない。例えば、熱負荷が非常に大きい部分のみ14aとして(例えば図4の半分の長さ)、それ以外の部分は全て14bとしてもよい(例えば図4の1.5倍の長さ)。また、前記のように薄膜形成領域は3分割以上にしてもよい。これにより、ガス流量とガス種類(分子量など)の組合せを熱負荷の大きさや分布に合わせて最適化することが可能である。
以上に本発明の実施形態の一部である基板冷却機構の例を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。ギャップ維持手段によって分割された複数の薄膜形成領域において、個別に冷却条件を調整することが可能な他の方法を用いることも出来る。
また、薄膜形成領域の傾斜角度はその都度最適化することが可能である。斜め入射成膜は、自己陰影効果で微小空間のある薄膜を形成することが出来るので、例えば高C/N磁気テープの形成や、サイクル特性に優れた電池負極の形成等に有効である。
例えば、基板として銅箔を用い、蒸発源からシリコンを蒸発させつつ、必要に応じて酸素ガスを導入することにより、長尺の電池用極板を得ることが出来る。
また、基板としてポリエチレンテレフタレートを用い、蒸着用坩堝からコバルトを蒸発させつつ、酸素ガスを導入しながら成膜を行うことにより、長尺の磁気テープを得ることが出来る。
発明を実施するための形態として上記に具体的に述べたが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、具体的な適用例として、シリコンを用いた電池用極板や、磁気テープ等について述べたが、本発明はこれらに限定されるものではない。コンデンサ、各種センサ、太陽電池、各種光学膜、防湿膜、導電膜、などをはじめとする安定成膜が要求される様々なデバイスに適用可能なことはいうまでもない。
本発明の薄膜形成膜装置及び薄膜形成方法では、ガス冷却方式においてガス導入により生じ得る不利益を回避しながらも、薄膜形成領域全域で十分な冷却効果を達成することが可能である。これによって、基板の変形や溶断等を防止しながら、高材料利用効率と高成膜レートを両立する薄膜形成を実現することが出来る。
本発明の成膜装置全体の構成の一例を示す模式図 本発明の実施形態1の一部である基板冷却機構の一例を示す模式構造図、(a)図(b)のAA’断面図、(b)基板7の裏面側から見た正面図 本発明の実施形態1の一部である基板冷却機構の他の一例を示す模式構造図、(a)図(b)のBB’断面図、(b)基板7の裏面側から見た正面図、(c)ガスノズル19の部分拡大図 本発明の実施形態2の一部である基板冷却機構の一例を示す模式構造図 比較例の基板冷却機構の一例を示す模式構造図
1 真空容器
2 巻き出しローラ
3 搬送ローラ
4 巻き取りローラ
5 成膜源
6 遮蔽板
7 基板
8 排気手段
10 冷却体
11 ギャップ維持手段
12 ガスフローコントローラ
13 配管
14 薄膜形成領域
14a 第1の薄膜形成領域
14b 第2の薄膜形成領域
15 冷却ガス供給手段
16 マニホールド
17 細孔
18a、b 冷媒配管
19 ガスノズル

Claims (8)

  1. 真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
    前記基板を搬送する搬送機構と、
    直線状に搬送されている前記基板の前記表面上に、薄膜形成領域において薄膜を形成する、成膜源を含む薄膜形成手段と、
    前記薄膜形成領域において前記基板裏面に近接して配置され、冷媒により冷却されている冷却体と、
    前記冷却体と前記基板の裏面との間にガスを導入して前記基板を冷却するガス導入手段と、
    前記基板の裏面に接し、前記薄膜形成領域を、第1の薄膜形成領域と、第2の薄膜形成領域とに分割し、かつ前記冷却体と前記基板とのギャップを維持するギャップ維持手段と、
    前記搬送機構と、前記薄膜形成手段と、前記冷却体と、前記ガス導入手段と、前記ギャップ維持手段とを収容する真空容器とを備え、
    前記第1の薄膜形成領域と前記成膜源の距離が、前記第2の薄膜形成領域と前記成膜源の距離より小さくなるよう構成され、
    前記ガス導入手段による前記基板の冷却において、前記第1の薄膜形成領域における基板の冷却量が、前記第2の薄膜形成領域における基板の冷却量より大きくなるように前記冷却の条件が設定されている、薄膜形成装置。
  2. 前記冷却条件は、前記第1の薄膜形成領域における前記ガスの導入量を、前記第2の薄膜形成領域における前記ガスの導入量より多くすることで設定される、請求項1記載の薄膜形成装置。
  3. 前記冷却条件は、前記第1の薄膜形成領域における前記冷却体と前記基板とのギャップを、前記第2の薄膜形成領域における前記冷却体と前記基板とのギャップよりも狭くすることで設定される、請求項1記載の薄膜形成装置。
  4. 前記ギャップ維持手段がローラからなる、請求項1記載の薄膜形成装置。
  5. 真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成装置を用いた薄膜形成方法であって、前記薄膜形成装置は、
    前記基板を搬送する搬送機構と、
    直線状に搬送されている前記基板の前記表面上に、薄膜形成領域において薄膜を形成する薄膜形成手段と、
    前記薄膜形成領域において前記基板裏面に近接して配置され、冷媒により冷却されている冷却体と、
    前記冷却体と前記基板の裏面との間にガスを導入して前記基板を冷却するガス導入手段と、
    前記基板の裏面に接し、前記薄膜形成領域を、第1の薄膜形成領域と、第2の薄膜形成領域とに分割し、かつ前記冷却体と前記基板とのギャップを維持するギャップ維持手段と、
    前記搬送機構と、前記薄膜形成手段と、前記冷却体と、前記ガス導入手段と、前記ギャップ維持手段とを収容する真空容器とを備え、
    前記第1の薄膜形成領域と前記成膜源の距離が、前記第2の薄膜形成領域と前記成膜源の距離より小さくなるよう構成され、
    前記方法は、前記ガス導入手段による前記基板の冷却において、前記第1の薄膜形成領域における基板の冷却量が、前記第2の薄膜形成領域における基板の冷却量より大きくなる条件下で、前記基板の前記表面上に、薄膜を形成する工程を含む、薄膜形成方法。
  6. 前記条件は、前記第1の薄膜形成領域における前記ガスの導入量を、前記第2の薄膜形成領域における前記ガスの導入量より多くすることで調整される、請求項5記載の薄膜形成方法。
  7. 前記条件は、前記第1の薄膜形成領域における前記冷却体と前記基板とのギャップを、前記第2の薄膜形成領域における前記冷却体と前記基板とのギャップよりも狭くすることで調整される、請求項5記載の薄膜形成方法。
  8. 前記条件は、前記第1の薄膜形成領域において導入される前記ガスを、前記第2の薄膜形成領域において導入される前記ガスよりも小さい分子量を持つ分子によって構成することで調整される、請求項5記載の薄膜形成方法。
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