JP4657385B2 - 薄膜形成装置および薄膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜形成装置または薄膜形成方法に関する。
デバイスの高性能化及び小型化に薄膜形成技術が幅広く展開されている。デバイスでの薄膜利用は、ユーザーに直接メリットを与えるに留まらず、地球資源の保護や消費電力の低減といった環境の側面からも重要な役割を果たしている。
こうした薄膜形成技術の進展には、薄膜製造方法の高効率化、安定化、高生産性化、及び低コスト化といった産業利用面からの要請に応えることが必要不可欠であり、これに向けた努力が続けられている。
薄膜の生産性を高めるには、高い堆積速度を達成できる薄膜形成技術が必須であるため、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法などの薄膜製造方法において、高堆積速度化が進められている。
薄膜を連続的に大量に形成する方法として、巻き取り式の薄膜製造方法が用いられている。巻き取り式の薄膜製造方法はロール状に巻かれた長尺の基板を巻き出しロールから巻き出し、搬送系に沿って搬送中に、基板上に薄膜を形成し、しかる後に巻き取りロールに巻き取る方法である。巻き取り式の薄膜製造方法は、例えば電子ビームを用いた真空蒸着源などの高堆積速度の成膜源と組み合わせることによって、薄膜を生産性よく形成することが出来る。
このような連続巻き取り式の薄膜製造の成否を決める要因として、成膜時の熱負荷の課題がある。例えば真空蒸着の場合、蒸発源からの熱輻射と、蒸発原子の有する熱エネルギーが基板に付与され、基板の温度が上昇する。特に堆積速度を高めるために蒸発源の温度を上げたり、蒸発源と基板を近づけたりすると、基板の温度が過度に上昇する。しかし基板の温度が上昇しすぎると、基板の機械特性の低下が顕著となり、堆積した薄膜や基板の熱膨張によって基板が大きく変形したり、基板が溶断したりする問題が生じやすくなる。その他の成膜方式においても熱源は異なるが、成膜時に基板に熱負荷が加わり、同様の問題がある。
こうした基板の変形や溶断などが生じることを防ぐために、成膜時に基板の冷却が行われる。基板の冷却を目的として、搬送系の経路上に配置された円筒状キャンに基板が沿った状態で成膜を行うことが広く行われている。この方法で基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保すると、熱容量の大きな冷却キャンに熱を逃がすことが出来るので、基板温度の上昇を防いだり、特定の冷却温度に基板温度を保持したりすることが出来る。
真空雰囲気下で基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保するための方法のひとつとして、ガス冷却方式がある。ガス冷却方式とは、基板と冷却体である円筒状キャンとの間で間隔が数mm以下のわずかな隙間を維持しつつ、この隙間に微量のガスを供給して気体の熱伝導を利用して基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保し、基板を冷却する方法である。特許文献1には、基板であるウエブに薄膜を形成するための装置において、ウエブと支持手段である円筒状キャンとの間にガスを導入することが示されている。これによれば、ウエブと支持手段との間の熱伝導が確保できるので、ウエブの温度上昇を抑制することが出来る。
一方、基板の冷却手段としては、円筒状キャンの代わりに冷却ベルトを用いることも可能である。斜め入射により成膜を行う際には、基板が直線状に走行した状態で成膜を行うことが材料の利用効率上有利であり、その際の基板冷却手段として冷却ベルトを用いることが有効である。特許文献2には、基板材料の搬送及び冷却にベルトを用いた際のベルトの冷却方法が開示されている。特許文献2によれば、冷却帯をさらに冷却するため、冷却体の内側に二重以上の冷却帯や液状の媒体による冷却機構を設けることにより、冷却効率を高めることが出来る。これにより、電磁変換特性を始めとする、磁気テープの特性を改善し、同時に生産性を著しく改善することが出来る。
特開平1−152262号公報 特開平6−145982号公報
斜め入射による成膜を行う際に、特許文献2に示されるような冷却ベルトを用いて基板が直線状に走行した状態で成膜を行うことは、材料利用効率上有利である。しかし、冷却ベルトを用いた成膜は、特に高成膜レート等が原因で基板に対する熱負荷の大きい場合には基板の十分な冷却が難しくなる。その理由は、基板が直線状に走行した状態では基板の法線方向の力が得られず、冷却体に向かう力が確保されないためである。基板が冷却体に向かう力が確保されないと、基板と冷却ベルトとの熱的な接触を十分に確保することができない。
一方、基板と冷却体との熱的な接触を十分に確保するために特許文献1に示されるようなガス冷却を行う場合、冷却能力を向上するためには基板と冷却体との間の冷却ガスの圧力を高くすることが有効である。そのため、基板と冷却体との間隔を出来るだけ小さく設定し、かつ冷却ガスの導入量を多く調整することによって、基板と冷却体との間のガス圧を高めることが望ましい。
しかしながら、基板の温度が上昇すると、基板の熱膨張が生じる。基板の長手(搬送)方向では搬送系により張力が加えられているため熱膨張による影響は少ないが、基板の幅方向では張力が加えられていないため、熱膨張による影響を無視することができない。すなわち、熱膨張により、図3に示すように、基板にしわや波うちが発生しやすくなる。その結果、基板と冷却体との距離が部分的または全体的に大きくなるため、ガス圧が低下して冷却能力の低下を招く。さらに、拡大した隙間から冷却ガスが漏れやすくなり、それにより、成膜室内の圧力が上昇して、成膜レートが低下するだけではなく、成膜室内を減圧する真空ポンプに過大な負荷を与えることにもなる。
本発明は、上記課題に鑑み、真空下で基板を搬送しながら基板表面に薄膜を連続形成する際、基板の幅方向の熱膨張を原因としたしわや波うちが発生するのを防止して基板と冷却体との距離を一定に保持することで、冷却ガスによる基板の均一かつ十分な冷却を可能にする薄膜形成装置、及び、薄膜形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の薄膜形成装置は、真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成装置であって、前記基板を搬送する搬送機構と、搬送されている前記基板の前記表面上に、薄膜形成領域内で薄膜を形成する薄膜形成手段と、前記薄膜形成領域において前記裏面に近接する冷却面を有し、冷媒により冷却されている冷却体と、前記冷却面と前記裏面との間に冷却ガスを導入して前記基板を冷却するガス導入手段と、前記搬送機構と、前記薄膜形成手段と、前記冷却体と、前記ガス導入手段とを収容する真空容器とを備え、前記冷却面は、前記基板の幅方向断面で、両端部よりも中央部が、前記裏面に向けて突出している形状を有する。
本発明の薄膜形成方法は、真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、前記方法は、薄膜形成領域において前記裏面に近接する冷却面を配置する配置工程と、前記冷却面と前記裏面との間に冷却ガスを導入することで前記基板を冷却しながら、搬送されている前記基板の前記表面上に、前記薄膜形成領域内で薄膜を形成する薄膜形成工程を含み、前記冷却面は、前記基板の幅方向断面で、両端部よりも中央部が、前記裏面に向けて突出している形状を有する。
本発明によれば、真空下で基板を搬送しながら基板表面に薄膜を連続形成する際、成膜時の熱負荷を原因とする基板の変形や溶断を防止することを目的としたガス冷却を行うにあたって、基板の裏面に近接して配置した冷却体の冷却面が、基板の幅方向断面で、中央部が裏面に向けて突出している形状を有している。そのため、基板の温度上昇により基板の幅方向で熱膨張が生じても、基板と冷却体との距離を、例えば数mm以下といった極めて短い距離で、ほぼ一定に保持することが可能になる。これにより、熱膨張による変形の大きい基板中央部をより効率的に冷却するが可能になるので、薄膜形成領域全域で十分な冷却効果を達成しながらも、冷却体と基板との隙間から漏れるガス量を低減できる。そのため、成膜室内の圧力が上昇して成膜レートが低下するのを回避し、さらに真空ポンプへの不必要な負荷を低減することが可能である。
本発明の実施形態1の成膜装置全体の構成を示す模式側面図 図1の薄膜形成領域近傍を拡大して示した基板長手方向断面図 図2(a)のAA’断面図 幅方向断面が直線状である従来の冷却面と基板の関係を模式的に示す基板幅方向断面図 幅方向断面が凸型形状である本発明の冷却面と基板の関係を模式的に示す基板幅方向断面図 本発明の実施形態1における冷却体と補助ローラとの位置関係を模式的に示す基板長手方向断面図、(a)成膜していないときの断面図、(b)成膜中の断面図 本発明の実施形態2の成膜装置全体の構成を示す模式側面図 図6の冷却体10及びその周辺を基板7の表面の側から示した構造図 図7から基板7並びに阻害板31bを除いて示した構造図 図7のAA’断面図 図9(a)の阻害板31a及び31b近傍の拡大図 図8のBB’断面図 本発明の実施形態3の成膜装置全体の構成を示す模式側面図 図11において冷却体10及びその周辺を拡大した側面断面図 本発明の実施形態4の成膜装置における薄膜形成領域近傍を拡大して示した基板長手方向断面図 冷却面の幅方向断面が直線状である従来の回転式冷却体を用いた場合についての図13のAA’断面図 冷却面の幅方向断面が凸型形状である本発明の回転式冷却体を用いた場合についての図13のAA’断面図
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施形態1である、薄膜形成領域内で基板が直線状に搬送される場合の成膜装置全体の構成を模式的に示す側面図である。ここで、「基板が直線上に搬送される」とは、図13に示すような円筒状キャンに沿って湾曲した状態での基板の搬送を除外することを意図している。具体的には、図1で示すように複数のローラによって搬送方向Rに張力がかけられた状態での基板の搬送を意味している。ただし、図1に示すような側面図において、完全な直線上を基板が搬送される場合のみではなく、直線的な搬送経路内に若干の曲がり部分を含んでいる場合も含む。
真空容器1は内部空間を有する耐圧性の容器状部材であり、その内部空間に巻き出しローラ2、複数の搬送ローラ3、薄膜形成領域9、巻き取りローラ4、成膜源5、及び、遮蔽板6を収容する。巻き出しローラ2は、軸心回りに回転自在に設けられているローラ状部材であり、その表面に帯状で長尺の基板7が捲回され、最も近接する搬送ローラ3に向けて基板7を供給する。
搬送ローラ3は軸心回りに回転自在に設けられているローラ状部材であり、巻き出しローラ2から供給される基板7を薄膜形成領域9に誘導し、最終的に巻き取りローラ4に導く。薄膜形成領域9を基板7が走行する際に、成膜源5から飛来した材料粒子が、必要に応じて原料ガス導入管(図示せず)から導入された原料ガスと反応して基板7表面に堆積し、薄膜が形成される。巻き取りローラ4は、図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられているローラ状部材であり、薄膜が表面に形成された基板7を巻き取って保持する。
成膜源5には各種成膜源を用いることが出来る。例えば、抵抗加熱、誘導加熱、電子ビーム加熱などによる蒸発源や、イオンプレーティング源、スパッタ源、CVD源等を用いることが出来る。成膜源として、イオン源とプラズマ源を組み合わせて用いることも可能である。例えば、成膜源5は、薄膜形成領域9の最下部の鉛直方向下方に設けられて、鉛直方向上部が開口している容器状部材と、当該容器状部材の内部に載置された成膜材料とを含む。成膜源5の近傍には電子銃や誘導コイル等の加熱手段(図示せず)が設けられ、これらの加熱手段によって前記容器状部材内部の成膜材料が加熱されて蒸発する。材料の蒸気は鉛直方向上方に向けて移動し、薄膜形成領域9における基板7表面に付着して薄膜が形成される。成膜源5は、成膜時に、基板7に対して熱負荷を与えることになる。
遮蔽板6は、成膜源5から飛来した材料粒子が基板7と接触し得る領域を薄膜形成領域9のみに制限している。
排気手段8は真空容器1の外部に設けられて、真空容器1内部を薄膜の形成に適する減圧状態に調整する。排気手段8は、たとえば、油拡散ポンプ、クライオポンプ、ターボ分子ポンプなどを主ポンプとした各種真空排気系によって構成される。
薄膜形成領域9内で、基板7の裏面(成膜される表面の反対面)側には冷却体10が基板に近接して配置されている。
基板7の搬送経路に沿って冷却体10の前後には、一対の補助ローラ(調整手段)11が配置されており、基板7の裏面に接している。これにより、薄膜形成領域9近傍での基板7の搬送経路を調整し、基板と冷却体との距離を微調整することが容易になる。
冷却体10と基板裏面との間には、冷却ガスが、冷却ガス供給手段14からガス配管13を通して導入される。ガスの導入量は、ガスフローコントローラ12で制御される。この導入されたガスが、冷却体10の冷熱を伝達して基板7を冷却する。冷却ガス供給手段14には、ガスボンベ、ガス発生装置などがある。
冷却ガスの種類は特に限定されず、ヘリウム、アルゴン、酸素等を使用できるが、同じ圧力条件下で測定した時に最も伝熱能が高い種類のガスを使用することが好ましい。この観点から、ヘリウムが特に好ましい。低圧力下での伝熱能は、熱伝達係数(単位:W/cm/K)により示され、この係数は、定常状態における単位面積あたりの二平面間の伝熱量を温度差で割ることで算出できる。ヘリウム、アルゴンおよび酸素ガスの熱伝達係数を求める実験の結果、表1に示す熱伝達係数の値(単位:W/cm/K)が得られた。この結果より、効果的な伝熱を行うために適したガスはヘリウムであることが分かる。なおこの実験では、圧力を100Pa(ピラニ真空計で測定)に設定し、平面板に10cm角の平坦な銅板を使用した。
Figure 0004657385
冷却体10の材質は特に限定されず、加工形状を確保しやすい銅やアルミ、ステンレス等の金属や、カーボン、各種セラミックスやエンジニアリングプラスチックなどを用いることが出来る。特に、粉塵発生の可能性が低く、耐熱性に優れ、均温化が容易という点で、熱伝導率の高い銅やアルミ等の金属を用いることがより好ましい。
冷却体10は、冷媒によって冷却されている。冷媒は、通常、液体又は気体の物質であり、代表的には水である。冷却体10には冷媒流路(図示せず)が接して設置されるか又は埋設され、この流路を冷媒が通過することで冷却体10は冷却されている。冷媒流路として配管を使用する場合、配管の材質は特に限定されず、例えば銅又はステンレス製のパイプを用いることができる。配管は溶接などによって冷却体10に取り付けられても良い。また、冷媒を通すための穴を冷却体10に直接開けることで冷媒流路を形成してもよい
基板7の冷却能は種々の条件を変更することで調整が可能である。そのような条件として、例えば、冷却体10を冷却する冷媒の種類、流量又は温度や、冷却体10と基板裏面との間に導入するガスの流量、種類又は温度(ガス導入条件)、補助ローラ11等により調整される冷却体10と基板7との距離などが挙げられる。これらの条件は1種類のみを調整してもよく、2種類以上を組み合わせて調整してもよい。
以上のように、図1の薄膜形成装置によれば、巻き出しローラ2から送り出された基板7が、搬送ローラ3を経由して走行し、薄膜形成領域9において蒸発源5から飛来した蒸気および必要に応じて酸素、窒素などの供給を受け、基板上に薄膜が形成される。この基板7は、別の搬送ローラ3を経由して巻き取りローラ4に巻き取られる。これによって、表面に薄膜が形成された基板7が得られる。
基板7には、各種高分子フィルムや、各種金属箔、あるいは高分子フィルムと金属箔の複合体、その他の上記材料に限定されない長尺基板を用いることが出来る。高分子フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられる。金属箔としては、例えば、アルミ箔、銅箔、ニッケル箔、チタニウム箔、ステンレス箔等が挙げられる。基板の幅は例えば50〜1000mmであり、基板の望ましい厚みは例えば3〜150μmである。基板の幅が50mm未満ではガス冷却時のガスの漏れが大きいが、本発明を適用できないということではない。基板の厚みが3μm未満では基板の熱容量が極めて小さいために熱変形が発生しやすい。基板の厚みが150μmより大きいと、巻き出しローラ2や巻き取りローラ4から付与される張力でも基板がほとんど伸びない。そのため、基板に部分的に発生する歪を抑えられずに冷却体と基板との間に大きな隙間が生じやすくなり、ガス冷却時のガスの漏れが大きくなる。しかし、いずれも本発明が適用できないことを示すものではない。基板の搬送速度は作成する薄膜の種類や成膜条件によって異なるが、例えば0.1〜500m/分である。搬送方向Rで搬送中の基板7に印加される張力は、基板の材質や厚み、あるいは成膜レートなどのプロセス条件によって適宜選択される。
図2(a)は、図1で示した成膜装置の薄膜形成領域9近傍を拡大した断面図であり、図2(b)は、図2(a)のAA’断面図(ただし基板7は省略している)である。
冷却体10と基板7の間にガスを導入する方法としては、様々な方法が可能である。例として、図2(a)に示すように、冷却体10の内部に、ガス配管13に連結したマニホールド15を設ける。そこから冷却体10の冷却面(基板7の裏面と対向する面)10Sに伸びる複数のガス導入穴16を経由してガスを供給する。別法として、例えば横笛様の吹きだし形状を有するガスノズルを冷却体に埋め込み、そのノズルからガスを導入する方法がある。さらに別法として、冷却体10の材質として多孔質焼結金属または多孔質セラミックなどを用い、その細孔を通してガスを導入する方法がある。ガス導入方法は、これらに限定されるものではなく、熱伝達媒体としてのガスを冷却体と基板との間に制御しながら導入できるのであれば、他の方法を用いることも出来る。
図2におけるガス導入穴16の開口面積(冷却面10S表面での開口面積)は、開口穴1つ当たり0.5〜20mmであることが好ましい。0.5mm未満では、成膜粒子により開口穴が詰まりやすく好ましくない。20mmを超えると、各穴から導入されるガスの圧力にバラツキが生じやすく、基板幅方向及び基板長手方向において冷却ムラが発生するため好ましくない。
複数のガス導入穴16は、冷却面10S表面において均一な間隔を開けて配置しても良い。しかし、冷却体と基板との間からのガス漏れが多い場合は、ガス導入穴の配置や大きさを調整することで、基板幅方向の両端部近傍でのガス流量が多くなるようにガス導入穴16の配置を調節しても良い。ガス導入穴16は、冷却体10の基板長手方向に7列(図2(a))、基板幅方向に9列(図2(b))を設けているが、これに限定されない。
本発明では、図2(b)で示すとおり、冷却体10の冷却面10Sを冷却体10の基板幅方向断面で観察した場合に、冷却面10Sの両端部より冷却面10Sの中央部が、図2(b)中の上方(図2(a)では基板裏面)に向かって、突出している形状を有する。これにより、基板の温度上昇により基板幅方向で基板が熱膨張しても、図4で示すように基板と冷却体との距離を小さく、しかもほぼ一定に保持することが可能になる。これにより、十分な冷却効果を達成しながらも、冷却体と基板との間から漏れるガス量を低減し、成膜レートへの悪影響や真空ポンプへの不必要な負荷を低減することが可能になる。
図3は、特許文献1と同様に幅方向の形状が平面である従来の冷却面と基板の関係を模式的に示す基板幅方向断面図であり、図4は、本発明の凸状冷却面と基板の関係を模式的に示す基板幅方向断面図である。搬送している基板に対して薄膜を形成する際、成膜中に基板温度が上昇して基板に熱膨張が生じるが、基板の幅方向では基板に張力が付加されていないために、たわみが生じやすい。そのため、従来のように基板幅方向断面で冷却面が直線状である冷却体を用いると、基板にしわや波うちが発生しやすくなる(図3)。その結果、基板と冷却体との距離が部分的または全体的に大きくなるため、基板と冷却体との間でのガス圧が低下して冷却能力の低下を招く。さらに、拡大した隙間から冷却ガスが漏れやすくなる。適正な冷却能力を得るために冷却ガスの流量(ガス圧)を増やすと、基板と冷却体との間から漏れるガス量も増加する。ガスの漏出量が増加すると、成膜レートの低下や真空ポンプへの不必要な負荷が生じることになる。
一方、本発明のように基板幅方向断面で冷却面の中央部が突出している冷却体を用いると、基板が熱膨張してもしわや波うちが発生しにくくなるため、基板と冷却体との距離を小さく、ほぼ一定に保持することが可能になる(図4)。これにより、適正な冷却効果を損なうことなく、導入ガスの総量を低減し、基板と冷却体との間から漏れるガス量を低減して、成膜レートの低下や真空ポンプへの負荷を回避することができる。
本発明の冷却体は、冷却面の基板幅方向断面が、凸型の形状を有していることに加えて、左右対称になる形状を有することが好ましい。この形状では、図4に示すとおり、基板裏面に向けて最も突出している部分が、基板幅方向断面の中央部に位置することになる。左右対称とは、中央の最突出部分における冷却面10Sに対する法線Xを軸にして、冷却面の基板幅方向断面が線対称であることをいう。通常、冷却体への熱負荷や材料粒子による汚染を防止するために、基板幅方向両端部の基板表面は、マスク18により成膜源から遮蔽されており、その表面には薄膜は形成されない。そのため、基板幅方向両端部は温度上昇による形状変化が小さくなり、長手方向の張力もかかりやすい。よって、最も突出している部分を、基板幅方向断面の中央部に配置することで、基板7が幅方向で全体的にバランスよく冷却面10Sに沿うことができる。
線対称の凸型形状のなかでも、冷却面の幅方向断面が、懸垂曲線により表される形状を有することが特に好ましい。この場合、冷却ガス導入による基板のしわや波うちが最も発生しにくい。
冷却面の凸型形状は、例えば、成膜速度(蒸発レートなど)、成膜源温度、成膜源と基板との距離、基板走行速度、基板の種類(材質、厚み、幅)など種々の成膜条件を考慮して最適化することができる。具体例を挙げると、基板上各点の温度差による基板の伸び量と懸垂曲線から最適化をすることが可能である。この場合、基板幅をS(mm)、基板幅方向での最低温度Tmin(℃)(例えばマスク18により遮蔽された基板両端部での温度)、基板幅方向の平均温度Ta(℃)、および、基板の線膨張率αから、膨張時の基板幅L(mm)={(Ta−Tmin)×α+1}×Sを算出し、さらに懸垂曲線の方程式L=2Csinh(S/2C)から、カテナリ数Cを算出する。このCより得られた懸垂曲線y=C(cosh(x/C)−1)から、基板幅方向位置x(mm)における弛み量y(mm)を算出する。この作業を基板長手方向にスキャンすることによって、任意の温度分布に対する最適な凸形状の冷却面を設計することが可能である。
例えば基板の長手方向において成膜面の温度分布が均一の場合、冷却面は、基板幅方向断面では凸型形状を持つが、基板長手方向断面では直線状の形状を持つ。一方、基板の走行方向や成膜入射角度などに起因して基板長手方向での成膜面の温度分布にバラツキがある場合には、そのバラツキに応じて、冷却面は、基板長手方向断面で凸部もしくは凹部または傾斜を持つ形状を有する。以上のとおり、本発明では、基板長手方向断面での冷却面の形状は特に限定されず、成膜面の温度分布に応じて適宜最適化することができる。
成膜面の温度分布は、例えば、加熱(成膜)中にサーモグラフィや放射温度計で基板表面の温度を測定する方法や、基板裏面に熱電対を接触させてモニタする方法などにより決定できる。
以上により、成膜源から基板が受ける熱負荷の分布に応じて冷却面の形状を調整する。すなわち、成膜中の基板温度分布を推測もしくは測定して、基板の膨張量を推測し、その膨張量に合わせて最適な冷却面の形状を調整する。これによって、基板変形による基板と冷却体との距離の拡大を阻止し、適正な冷却効果を得ながらも、導入ガスの総量を最小限に抑えることが出来る。
基板表面に薄膜を形成するにあたって、凸型形状を有する冷却面は、冷却面の一部又は全体が、一対の補助ローラ11間で規定される基板の走行経路H(図2(a)中)よりも基板裏面に向けて突出するように、一対の補助ローラと冷却体を配置することが好ましい。これにより、基板と冷却面との距離をより短くすることができ、適正な冷却能力を維持しながらガス漏出量を抑制することができる。冷却面が突出する程度については、例えば、成膜速度(蒸発レートなど)、成膜源温度、成膜源と基板との距離、基板走行速度、基板の種類(材質、厚み、幅)などの各種成膜条件から最適化することができる。
特に冷却面が走行経路Hよりも突出している場合には、冷却体と基板裏面との間に導入される冷却ガスによって、冷却面と基板裏面とのあいだにギャップが生じる(すなわち、基板が冷却面から浮上する)よう、冷却ガスの圧力を調整することが好ましい。もし走行中の基板と冷却面とが接触すると、傷や基板切れなどの不具合が発生する恐れがあるためである。このときの冷却体と基板裏面とのあいだの距離は0.1〜5mmであることが好ましい。0.1mm未満では、基板の形状バラツキや走行バラツキによって基板と冷却体が接触する恐れがある。5mmを超えると、そのギャップからガスが漏れやすくなるため、ガス導入量の増加が必要となり、更にギャップ拡大による冷却効率の低下も招くので好ましくない。
ギャップを生じさせるために導入する冷却ガスの圧力は、20〜200Paであることが好ましい。20Pa未満では、圧力が低すぎるため、基板の形状バラツキや走行バラツキがある場合は、基板が冷却体に接触する恐れがある。200Paを超えると、冷却面と裏面とのあいだのギャップが大きくなり、ガス漏れの増加、そして真空ポンプへの不必要な負荷が発生する。
本発明の薄膜形成装置で薄膜を形成していないとき、すなわち、真空容器1内部を減圧状態に設定していないときや、真空下でも、基板への熱負荷がなく基板の冷却が必要でないときには、圧縮空気や冷却ガスを流し続けることで基板を冷却体から浮上させることは可能である。しかし、基板走行中に常時ガスを流し続ける必要があり、大量のガスが無駄になったり、真空ポンプへの負担が大きくなったりする。真空容器1内部を減圧状態に設定していないときは、基板を浮上させるために、より大きなガス圧が必要となる。そこで薄膜形成を行っていないときに基板裏面と冷却面が接触しないように、本発明の薄膜形成装置は基板と冷却面との位置関係を変更できる機構を含むことが好ましい。
具体的には、冷却体10もしくは一対の補助ローラ11又はその両方を可動式にして、基板裏面と冷却面との位置関係を自由に選択できるようにすることが望ましい。図5(a)では、冷却体10を裏面に対し後方に配置し(もしくは、補助ローラ11を前方に配置し)、基板を補助ローラ11のみで保持している。このとき、ガス冷却は行わないことが望ましい。図5(b)では、冷却体10を裏面に対し前方に配置し(もしくは補助ローラ11を後方に配置し)、基板を冷却面で保持している。これによりガス冷却を効率よく行うことができる。このとき、上述のとおり基板裏面が冷却面に接触しないようガス圧で基板を冷却面から浮上させることが好ましい。冷却体10および補助ローラ11の位置の変更には、例えばモータや圧空など、一般的な駆動手段を利用することができる。
例えば成膜前に大気中で基板7を搬送するときは、基板の冷却が必要ないので図5(a)の状態に保持し、成膜中は基板をガス冷却するために図5(b)の状態に保持することが好ましい。さらに、成膜後に基板を巻き取りローラ4に搬送する間は、成膜源からの熱負荷(蒸発材料の付着による潜熱や、成膜源からの輻射熱)から薄膜形成領域9をシャッター(図示せず)により遮蔽することができる。この場合は、図5(a)の状態に戻して冷却ガスの導入を止め、真空ポンプへの負担を低減することが好ましい。
実際の基板温度や基板変形量は、成膜源5の温度バラツキや、基板が持つ歪や走行バラツキなどによって、見積もり量と比べて多少のズレが発生する可能性がある。このため、成膜中に、冷却体10に内蔵したレーザー変位計や放射温度計(図示せず)を用いて基板変形量や基板温度を測定し、図5(b)に示した補助ローラ11と冷却体10との位置関係(冷却面の突出の程度)を微調整することも可能である。
さらに、成膜中に基板搬送方向を反転して成膜を行う双方向成膜や、膜厚や成膜方向の異なる複数層の膜を積層する多層成膜を行う場合は、成膜条件毎に真空容器1内(真空中)で冷却体の位置(傾斜角度や突出程度)を調整または変更したり、複数の冷却体を交換して使用したりすることも可能である。
図1では、薄膜形成領域が1つの傾斜面に形成されている薄膜形成装置に関して例を示した。しかし、本発明の薄膜形成装置は、薄膜形成領域が2つ以上の傾斜面に形成されていてもよく、例えば、山型、V型、W型またはM型の成膜走行系を含むものであっても良い。更に、基板の片面への成膜だけではなく、両面への成膜を可能にする薄膜形成装置であっても良い。さらに、薄膜形成領域は、傾斜面ではなく、水平面に配置されてもよい。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施形態2である真空成膜装置全体の構成を模式的に示す側面図である。実施形態2は、冷却体10周辺にガス流出抑制手段を設けたこと以外は実施形態1と同様に構成される。以下では実施形態1と異なる点を説明する。
薄膜形成領域9において、基板幅方向両端部には、基板7の幅方向端面に対向して、直立阻害板(第一阻害部材)31aが設けられている。これにより、基板の幅方向両端部において冷却体10と基板裏面との間から漏出する基板幅方向向きの冷却ガスの流れを阻害する。
さらに、基板裏面側で、補助ローラ11と冷却体10との間に、ガス漏れ防止板(第三阻害部材)32、33が設けられている。これにより、基板7の長手方向で、冷却体10と基板裏面との間から漏出する基板長手方向向きの冷却ガスの流れを阻害する。
以上の構成により、冷却体と基板裏面との間から冷却ガスが漏出するのを抑制することができるので、基板と冷却体との間の冷却ガスの圧力を高く保持することが可能となる。これにより、薄膜形成領域全域で十分な冷却効果を達成しながらも、冷却体と基板との間から漏れるガス量を低減することができる。そのため、成膜室内の圧力が上昇して成膜レートが低下するのを回避し、さらに真空ポンプへの不必要な負荷を低減することが可能である。
図7は、図6において冷却体10及びその周辺を基板7の表面の側から見た構造図である。ただし、遮蔽板6は省略して示している。図8は、図7から基板7並びに阻害板31bを除いて示した構造図である。図9(a)は図7のAA’断面図であり、図9(b)は図9(a)の阻害板31a及び31b近傍の拡大図である。図10は図8のBB’断面図である。
冷却体10の冷却面10sの基板幅方向長さは、基板7の幅よりも大きく調整され、図7で示すように、冷却面10Sの両端部が基板両端部よりも横に広がるように配置される。さらに、冷却面10sの基板長手方向長さは、薄膜形成領域9の基板長手方向長さよりも大きく設定される。以上により、薄膜形成領域の全面に対し冷却面10sが対向することになるので、成膜源からの熱負荷を受ける薄膜形成領域の全域において基板の均一な冷却が可能になる。
直立遮蔽板31aは、基板に対してほぼ垂直に配置された板状部材であり、基板幅方向両端部の外側に、当該両端部の端面に対向して配置されている。この部材により、基板の幅方向端部において冷却体10と基板裏面との間から漏出する基板幅方向向きの冷却ガスの流れを阻害する。図9では、直立遮蔽板31aは冷却面10S上に設置されているが、これに限定されるものではない。直立遮蔽板31aの基板長手方向長さは、薄膜形成領域9のそれよりも大きく設定される。
さらに、基板幅方向両端部近傍で、直立阻害板31aに対してほぼ直交するように、平行阻害板(第二阻害部材)31bが設けられている。平行阻害板31bは、基板表面とほぼ平行に配置された板状部材であり、基板表面に近接して配置されている。平行阻害板31bは、図9(b)で示すように直立阻害板31aと連結しており、この連結体の断面はL字型である。これによって、基板の幅方向端部において冷却体10と基板裏面との間から漏出して、基板の垂直方向(図9の上方)に向かう冷却ガスの流れを阻害することができる。さらに、平行阻害板31bは、薄膜形成領域9の範囲外に配置されるか、あるいは、平行阻害板31bによって、基板幅方向で薄膜形成領域9を限定してもよい。
平行阻害板31bは、基板両端部で、冷却面10Sの直上と、基板7の直上とにまたがるように、すなわち、冷却面10Sの直上から延伸して基板7の直上に突出するように配置されることが好ましい。平行阻害板31bの、基板7の直上に突出している領域31b′の基板幅方向長さが小さすぎると、平行阻害板31bと基板7との重なりが少なく、ガス漏れを抑制する効果が低下する。一方、上記長さが大きすぎると、ガス漏れ抑制効果はあまり向上しないにもかかわらず、成膜されない領域が増加するために好ましくない。以上の観点から、突出領域31b′の基板幅方向長さは適宜調整することが好ましく、例えば1mm以上10mm以下程度が適当である。
この突出領域31b′において、基板7は、平行阻害板31bと冷却面10Sとの間を搬送する。平行阻害板31bと冷却面10Sとの距離が小さすぎると、基板7が搬送される際に基板と平行阻害板31bとが接触してしまい、基板に傷を与える可能性が高くなる。一方、この距離が大きすぎると、平行阻害板31bによるガス漏れ抑制効果が大きく低下する。以上の観点から、平行阻害板31bと冷却面10Sとの距離は適宜調整することが好ましく、例えば0.5mm以上5mm以下程度が適当である。
図9(b)においては冷却面10Sと直立阻害板31aとを垂直に配置し、直立阻害板31aと平行阻害板31bとを直交させて配置した断面構造図を示したが、これに限定されず、ガス漏れ抑制効果を有する配置であれば同様に使用できる。例えば、直立阻害板31aが基板7側に傾斜していてもよいし、板状でなく湾曲した形状を有してもよい。また、平行阻害板31bが基板7に近づくように傾斜していてもよい。さらに、直立阻害板31aと平行阻害板31bとが、切り分けできない一つの部材から構成されていてもよく、さらには、1つの湾曲した部材から構成されてもよい。
本形態では、直立阻害板31aと平行阻害板31bの双方を備えた場合について説明したが、これに限定されない。平行阻害板31bを備えず直立阻害板31a単独を備えた場合でも、ガス漏れ抑制効果を達成できる。しかしながら、両阻害板を備えた実施形態が望ましく、この形態によると、ガス漏れをより効率よく抑制し、冷却面10Sと基板7との間の冷却ガスの圧力を十分に高めることができる。
ガス漏れ防止板32、33は、補助ローラ11と冷却体10との間で、補助ローラ11、冷却体10及び基板裏面に近接して設けられ、基板7の長手方向で冷却面10Sと基板裏面との間から漏出する冷却ガスの流れを阻害する部材である。すなわち、ガス漏れ防止板32、33は、補助ローラ11と冷却体10との間から漏出するガスの流れを阻害するために、補助ローラと冷却体との間隙を埋めるように配置される。ただし、ガス漏れ防止板が補助ローラの回転を阻害しないよう、ガス漏れ防止板と補助ローラとの間には最小限の隙間を確保する。ガス漏れ防止板32、33の、基板裏面と対向する表面32S、33Sは、冷却面10Sと同一の面上に位置するよう配置される。表面32S、33Sが冷却面10Sよりも突出していると表面32S、33Sが基板裏面に接触して基板に傷を与える可能性がある。ガス漏れ防止板32、33の基板幅方向長さは、薄膜形成領域のそれよりも大きくなるように設定することが好ましい。
本形態では、直立阻害板31a及び平行阻害板31bと、ガス漏れ防止板32、33とを備えた場合について説明した。これにより、基板の幅方向及び長手方向の双方で、ガス漏れを抑制することができるため、基板と冷却面との間のガス圧が十分に高められ好ましい。しかし、基板の幅方向のみでガス漏れを抑制する形態、あるいは、基板の長手方向のみでガス漏れを抑制する形態であっても基板と冷却面との間のガス圧をある程度維持することができる。従って、本発明には、直立阻害板31aのみ(又は直立阻害板31a及び平行阻害板31bのみ)を備える形態、あるいは、ガス漏れ防止板32及び33のみを備える形態も含まれる。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施形態3である真空成膜装置全体の構造を模式的に示した側面図である。実施形態3は、実施形態2と同様に冷却体と基板裏面との間から冷却ガスが漏出するのを抑制することができ、冷却体10の周辺構造以外は実施形態2と同様に構成される。図12は、図11において冷却体10及びその周辺を拡大した側面断面図である。この実施形態では、直立阻害板31a及び平行阻害板31bを有しているが、ガス漏れ防止板32、33は有していない。以下実施形態2と異なる点を説明する。
基板長手方向における直立阻害板31a及び薄膜形成領域9の前後で、基板の表面に接するように、基板押さえロール35a及び35bが配置されている。基板押さえロールは、基板を走行させつつ、薄膜形成領域の外部で、基板表面から基板を冷却面10Sの方向に押さえる部材である。
基板押さえロール35a及び35bは、冷却体10に埋設され冷却面10Sに一部のローラ表面が露出した埋設ローラ34a及び34bに対向する。埋設ローラ34a及び34bは、露出したローラ表面で基板の裏面に接するように配置される。埋設ロール34a及び34bの露出表面は、冷却面10Sからわずかに突出するように配置することが好ましく、その突出の程度は、露出部分の最高部から冷却面10Sまでの距離が例えば0.1〜0.5mm程度であってよい。
この場合、基板7は、補助ロール11に沿って搬送され、埋設ロール34a及び基板押さえロール35aの間を通過した後、薄膜形成領域9に到達して冷却面10Sに沿って走行しつつ表面に薄膜が形成される。その後、薄膜形成領域を脱し、埋設ロール34bおよび基板押さえロール35bの間を通過し、補助ロール11に沿って搬送される。このように薄膜形成領域の前後で、基板を、基板押さえロール35a又は35bと、埋設ローラ34a及び34bとで上下から挟み込むようにして保持することで、基板の長手方向での冷却面と基板の間からのガス流出が抑制される。
埋設ロールと基板押さえロールとの間隔が小さすぎると、基板7にたわみが生じやすくなるため、折れじわになりやすく、基板7に損傷を与える可能性がある。逆に大きすぎると、各ロールと基板7との間に隙間が開き熱伝達能が減少するとともに、冷却体10と基板7との間から冷却ガスが漏れてしまうことになり成膜に悪影響を与えるので好ましくない。具体的には、0.5mm以上2.0mm以下程度の間隔が望ましい。
埋設ローラ34a及び34bは省略することもできる。この場合、基板押さえロール35a及び35bは、基板を介して、冷却面10Sに対向するよう配置されている。
以上の構成により、薄膜形成領域の前後での基板裏面と冷却面の隙間を、薄膜形成領域内での前記隙間よりも小さく保持することができるため、基板の長手方向で冷却面と基板の間からのガス流出が抑制される。
基板押さえロールと埋設ローラはいずれも、基板幅方向長さが、薄膜形成領域のそれよりも大きくなるように設定される。
(実施の形態4)
図13は、本発明の実施形態4である、回転式冷却体を用い基板を湾曲させつつ搬送する場合の成膜装置において、薄膜形成領域近傍を拡大してその構造を模式的に示した側面図である。図14は、従来の平面形状冷却体を用いた場合についての図13のAA’断面図であり、図15は、本発明の凸形状冷却体を用いた場合についての図13のAA’断面図である。
薄膜形成領域近傍以外での構成は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。本形態では、冷却体が、冷媒により冷却されている回転式冷却体20からなる。回転式冷却体は、冷却面が円筒形状を有しており、直線状の搬送を利用した実施形態1よりも材料の利用効率の点で不利である。しかし、図13のように薄膜形成領域9がほぼ水平に配置されている場合は、利用効率の低下を抑制することができる。また、冷却効率の点では、直線状の搬送を利用した実施形態よりも、基板と冷却体との距離を維持しやすいため好ましい。
従来の回転式冷却体は、側面及び基板の長手方向断面では冷却面20Sが円形であるが、基板幅方向断面では直線状であった(図14)。この場合、実施形態1で説明したとおり、基板の熱膨張により基板幅方向にたわみが生じやすく、基板にしわや波うちが発生するのを避けることができなかった。本発明では、基板幅方向断面で冷却面20Sの中央部が突出している冷却体20を用いる(図15)ことにより、基板が熱膨張してもしわや波うちが発生しにくくなる。
この形態でも、実施形態1と同様に、基板の温度上昇による膨張量に対して冷却面の幅方向断面での凸型形状を最適化することで、薄膜形成領域全域で十分な冷却効果を達成しながらも、冷却体と基板との間から漏れるガス量を低減できる。そのため、成膜室内の圧力が上昇して成膜レートが低下するのを回避し、さらに真空ポンプに不必要な負荷がかかるのを低減することが可能である。
以上に本発明の実施形態である薄膜形成装置の例を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、冷却面の幅方向断面の形状が凸型である冷却体を利用した他の形態を用いることも出来る。
薄膜形成領域内での基板の傾斜角度は各種条件を考慮して最適化することが可能である。図1で示した斜め入射成膜は、自己陰影効果で微小空間のある薄膜を形成することが出来るので、例えば高C/N磁気テープの形成や、サイクル特性に優れた電池負極の形成等に有効である。
例えば、基板として銅箔を用い、蒸発源からシリコンを蒸発させつつ、必要に応じて酸素ガスを導入することにより、長尺の電池用極板を得ることが出来る。
また、基板としてポリエチレンテレフタレートを用い、蒸着用坩堝からコバルトを蒸発させつつ、酸素ガスを導入しながら成膜を行うことにより、長尺の磁気テープを得ることが出来る。
発明を実施するための形態として上記に具体的に述べたが、本発明はこれらに限定されるものではない。
具体的な適用例として、シリコンを用いた電池用極板や、磁気テープ等について述べたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、コンデンサ、センサ、太陽電池、光学膜、防湿膜、導電膜、などをはじめとする安定成膜が要求される様々なデバイスに適用可能なことはいうまでもない。
本発明の薄膜形成膜装置及び薄膜形成方法では、ガス冷却方式においてガス導入により生じ得る不利益を回避しながらも、薄膜形成領域全域で十分な冷却効果を達成することが可能である。これによって、基板の変形や溶断等を防止しながら、高材料利用効率と高成膜レートを両立する薄膜形成を実現することが出来る。
1 真空容器
2 巻き出しローラ
3 搬送ローラ
4 巻き取りローラ
5 成膜源
6 遮蔽板
7 基板
8 排気手段
9 薄膜形成領域
10 冷却体
10S 冷却面
11 補助ローラ
12 ガスフローコントローラ
13 ガス配管
14 冷却ガス供給手段
15 マニホールド
16 ガス導入穴
17 導入ガス
18 マスク
20 回転冷却体
31a 直立阻害板
31b 平行阻害板
32、33 ガス漏れ防止板
34a、34b 埋設ロール
35a、35b 基板押さえロール
R 基板搬送方向

Claims (24)

  1. 真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
    前記基板を搬送する搬送機構と、
    搬送されている前記基板の前記表面上に、薄膜形成領域内で薄膜を形成する薄膜形成手段と、
    前記薄膜形成領域において前記裏面に近接する冷却面を有し、冷媒により冷却されている冷却体と、
    前記冷却面と前記裏面との間に冷却ガスを導入して前記基板を冷却するガス導入手段と、
    前記搬送機構と、前記薄膜形成手段と、前記冷却体と、前記ガス導入手段とを収容する真空容器とを備え、
    前記冷却面は、前記基板の幅方向断面で、両端部よりも中央部が、前記裏面に向けて突出している形状を有し、
    前記薄膜形成手段は、蒸発源、イオンプレーティング源、またはスパッタ源を有する、薄膜形成装置。
  2. 前記冷却面は、前記基板の幅方向断面で、左右対称になる形状を有する、請求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 前記冷却面は、前記基板の幅方向断面で、懸垂曲線により表される形状を有する、請求項2に記載の薄膜形成装置。
  4. 前記薄膜形成領域で、前記基板は直線状に搬送される、請求項1に記載の薄膜形成装置。
  5. 前記基板の搬送経路における前記冷却面の前後に配置され、前記裏面に接することで前記薄膜形成領域近傍での前記基板の搬送経路を調整する一対の調整手段をさらに有する請求項4に記載の薄膜形成装置。
  6. 前記一対の調整手段により規定される前記基板の走行経路よりも、前記冷却面の一部又は全部が、前記裏面に向けて突出するように前記冷却体及び前記一対の調整手段が配置される、請求項5に記載の薄膜形成装置。
  7. 前記一対の調整手段及び/又は前記冷却体が可動式であり、前記裏面と前記冷却面の位置関係が変更可能に構成されている、請求項5に記載の薄膜形成装置。
  8. 前記冷却面に近接され、前記冷却面と前記裏面との間から前記冷却ガスが流出するのを抑制するガス流出抑制手段をさらに有する、請求項1に記載の薄膜形成装置。
  9. 前記ガス流出抑制手段が、
    前記基板の幅方向端面に対向して配置され、前記基板の幅方向端部から流出する前記冷却ガスの流れを阻害する第1阻害部材、を有する、請求項8に記載の薄膜形成装置。
  10. 前記ガス流出抑制手段が、
    前記基板の幅方向端部の近傍で前記表面に近接して配置され、前記基板の幅方向端部から流出して前記表面に対し垂直方向に向かう前記冷却ガスの流れを阻害する第2阻害部材、をさらに有する、請求項9に記載の薄膜形成装置。
  11. 前記ガス流出抑制手段が、
    前記基板の搬送経路における前記冷却面の前後に配置され、前記裏面に接することで前記薄膜形成領域近傍での前記基板の搬送経路を調整する調整手段、及び
    前記冷却体と前記調整手段の間に、前記冷却体及び前記裏面に近接して配置され、前記基板の長手方向で前記冷却面と前記裏面との間から流出する前記冷却ガスの流れを阻害する第3阻害部材、を有する、請求項8に記載の薄膜形成装置。
  12. 前記ガス流出抑制手段が、
    前記基板の搬送経路における前記薄膜形成領域の前後で、前記表面に接して配置され、前記冷却面に向かう力を前記基板に付加することで、前記基板の長手方向で前記冷却面と前記裏面との間から流出する前記冷却ガスの流れを阻害する基板押さえローラ、を有する、請求項8に記載の薄膜形成装置。
  13. 前記基板押さえローラは、前記基板を介して、前記冷却面に対向する位置に配置され、
    前記基板押さえローラによって前記裏面と前記冷却面との間隔が縮まるように、前記押さえローラと前記冷却面との間隔を設定した、請求項12に記載の薄膜形成装置。
  14. 前記基板を介して前記基板押さえローラに対向するとともに、前記裏面に接して配置され、前記冷却体に埋設された埋設ローラ、をさらに有する、請求項12に記載の薄膜形成装置。
  15. 前記冷却ガスがヘリウムである、請求項1に記載の薄膜形成装置。
  16. 前記冷却体は、前記冷却面が円筒形状を有する回転式冷却体であり、
    前記薄膜形成領域で、前記基板は前記冷却面に沿って湾曲しつつ搬送される、請求項1に記載の薄膜形成装置。
  17. 真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    前記方法は、薄膜形成領域において前記裏面に近接する冷却面を配置する配置工程と、前記冷却面と前記裏面との間に冷却ガスを導入することで前記基板を冷却しながら、蒸発源、イオンプレーティング源、またはスパッタ源を用いて、搬送されている前記基板の前記表面上に、前記薄膜形成領域内で薄膜を形成する薄膜形成工程を含み、
    前記冷却面は、前記基板の幅方向断面で、両端部よりも中央部が、前記裏面に向けて突出している形状を有する、薄膜形成方法。
  18. 前記薄膜形成工程において、前記冷却ガスを、前記裏面と前記冷却面とのあいだにギャップが生じるよう調整された圧力で導入する、請求項17に記載の薄膜形成方法。
  19. 前記裏面と前記冷却面とのあいだの距離は、0.1〜5mmである、請求項18に記載の薄膜形成方法。
  20. 前記圧力は、20〜200Paである、請求項18に記載の薄膜形成方法。
  21. 前記薄膜形成工程において、導入された前記冷却ガスが前記冷却面と前記裏面との間から流出するのを抑制しつつ薄膜を形成する、請求項17に記載の薄膜形成方法。
  22. 前記冷却ガスの流出抑制は、前記基板の幅方向端部から流出する前記冷却ガスの流れを阻害することにより行う、請求項21に記載の薄膜形成方法。
  23. 前記冷却ガスの流出抑制は、さらに、前記基板の幅方向端部から流出して前記表面に対し垂直方向に向かう前記冷却ガスの流れをも阻害することにより行う、請求項22に記載の薄膜形成方法。
  24. 前記冷却ガスの流出抑制は、前記基板の長手方向で前記冷却面と前記裏面との間から流出する前記冷却ガスの流れを阻害することにより行う、請求項21に記載の薄膜形成方法。
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