JP2010255045A - 薄膜形成装置及び薄膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空下で基板を搬送しながら基板表面に薄膜を連続形成する際、基板と冷却体との間での冷却ガスの圧力を維持して、冷却ガスによる基板の十分な冷却を可能にする薄膜形成装置、及び、薄膜形成方法を提供する。
【解決手段】真空中で、帯状の基板14の表面上に薄膜を形成する薄膜形成装置において、基板を搬送する搬送機構と、搬送されている基板の表面に薄膜を形成する薄膜形成手段3と、基板裏面に近接する冷却面を有し冷媒により冷却されている冷却体8と、冷却面と基板裏面との間に冷却面から冷却ガスを導入して基板を冷却するガス導入手段16と、冷却面に近接され冷却面と基板裏面との間から前記冷却ガスが流出するのを抑制するガス流出抑制手段9aとを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜形成装置及び薄膜形成方法に関する。
デバイスの高性能化、小型化に薄膜技術が幅広く展開されている。また、デバイスの薄膜化はユーザーの直接的なメリットに留まらず、地球資源の保護、消費電力の低減といった環境側面からも重要な役割を果たしている。
こうした薄膜技術の進展には、薄膜製造方法の高効率化、安定化、高生産性化、低コスト化といった産業利用面からの要請に応えることが必要不可欠であり、これに向けた努力が続けられている。
薄膜の高生産性には、高堆積速度の成膜技術が必須であり、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法などをはじめとする薄膜製造において、高堆積速度化が進められている。また、薄膜を連続的に大量に形成する方法として、巻き取り式の薄膜製造方法が用いられる。巻き取り式の薄膜製造方法はロール状に巻かれた長尺の基板を巻き出しロールから巻き出し、搬送系に沿って搬送中に、基板上に薄膜を形成し、しかる後に巻き取りロールに巻き取る方法である。巻き取り式の薄膜製造方法は、例えば電子ビームを用いた真空蒸着源などの高堆積速度の成膜源と組み合わせることによって、薄膜を生産性よく形成することが出来る。
このような連続巻き取り式の薄膜製造の成否を決める要因として、成膜時の熱負荷の課題がある。例えば真空蒸着の場合、蒸発源からの熱輻射と、蒸発原子の有する熱エネルギーが基板に付与され、基板の温度が上昇する。特に堆積速度を高めるために蒸発源の温度を上げたり、蒸発源と基板を近づけたりすると、基板の温度が過度に上昇する。しかし基板の温度が上昇しすぎると、基板の機械特性の低下が顕著となり、堆積した薄膜や基板の熱膨張によって基板が大きく変形したり、基板が溶断したりする問題が生じやすくなる。その他の成膜方式においても熱源は異なるが、成膜時に基板に熱負荷が加わり、同様の問題がある。
こうした基板の変形や溶断などが生じることを防ぐために、成膜時に基板の冷却が行われる。基板の冷却を目的として、搬送系の経路上に配置された円筒状キャンに基板が沿った状態で成膜を行うことが広く行われている。この方法で基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保すると、熱容量の大きな冷却キャンに熱を逃がすことが出来るので、基板温度の上昇を防いだり、特定の冷却温度に基板温度を保持したりすることが出来る。
真空雰囲気下で基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保するための方法のひとつとして、ガス冷却方式がある。ガス冷却方式とは、基板と冷却体である円筒状キャンとの間で間隔が数mm以下のわずかな隙間を維持しつつ、この隙間に微量のガスを供給して気体の熱伝導を利用して基板と円筒状キャンの熱的な接触を確保し、基板を冷却する方法である。特許文献1には、基板であるウエブに薄膜を形成するための装置において、ウエブと支持手段である円筒状キャンとの間にガスを導入することが示されている。これによれば、ウエブと支持手段との間の熱伝導が確保できるので、ウエブの温度上昇を抑制することが出来る。
特開平1−152262号公報
図1で示すように基板が直線状に走行した状態で成膜を行うことは、材料利用効率上有利な成膜方法である。しかし、特に高成膜レート等が原因で、基板に対する熱負荷の大きい場合には基板の十分な冷却が難しくなる。その理由は、基板が直線状に走行した状態では、基板の法線方向の力が得られず、冷却体に向かう力が確保されないためである。冷却体に向かう力が確保されないと、基板と冷却体との熱的な接触を十分に確保することができない。また、大きな熱負荷によって基板が一旦変形すると、基板と冷却体間の隙間が大きくなり、基板と冷却体間の熱伝達能が低下するので、冷却能力が低下し、基板の変形がいっそう進んでしまう。
基板と冷却体との熱的な接触を十分に確保するために特許文献1に示されるようなガス冷却を行う場合、冷却能力を向上するためには基板と冷却体との間の冷却ガスの圧力を高くすることが有効である。そのため、基板と冷却体との間隔を出来るだけ小さく設定し、かつ冷却ガスの導入量を多く調整することによって、基板と冷却体との間のガス圧を高めることが望ましい。
しかし、ガスの導入量を増加すると、冷却体と基板との隙間から漏れるガス量も増加するため、成膜室内の圧力が上昇して、成膜レートが低下するだけではなく、成膜室内を減圧する真空ポンプに過大な負荷を与えることにもなる。
一般に、長尺の基板上に薄膜を形成する場合、冷却体と基板との隙間を均一に、かつ高精度に保てるように基板の長手方向に高い張力を加えるため、基板に部分的な歪があると走行ムラやたわみが生じることがある。基板が高分子基板である場合には、基板が伸びることにより、部分的な歪を吸収して走行ムラやたわみを抑えることが可能だが、基板が剛性の高い金属箔などの場合には、金属箔がほとんど伸びないため、基板に部分的に発生する歪を抑えられない。その結果、冷却体と基板との間に大きな隙間が生じやすく、そこから漏れたガスが成膜室内に回り込む可能性が高い。
以上のとおり、基板を直線状に走行した状態で成膜を行うことが、成膜中の材料利用効率を向上させるために有利である。その際、真空中で走行基板と冷却体との熱伝導を確保して基板の冷却を行う方法としてガス冷却方式があるが、特に基板が直線状に走行していると、基板と冷却体との間からガスが漏れやすいため、それによって冷却能力が低下する欠点がある。十分な冷却能力を確保するには基板と冷却体との間で冷却ガスの圧力を維持することが望ましいが、ガス圧維持のために冷却ガスの導入量を増加すると、それに応じて漏れるガス量も増え、成膜への悪影響が発生するという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、真空下で基板を搬送しながら基板表面に薄膜を連続形成する際、基板と冷却体との間での冷却ガスの圧力を維持して、成膜への悪影響を回避しつつ、冷却ガスによる基板の十分な冷却を可能にする薄膜形成装置、及び、薄膜形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る薄膜形成装置は、真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成装置であって、前記基板を搬送する搬送機構と、搬送されている前記基板の前記表面上に、薄膜形成領域内で薄膜を形成する薄膜形成手段と、前記薄膜形成領域において前記裏面に近接する冷却面を有し、冷媒により冷却されている冷却体と、前記冷却面と前記裏面との間に前記冷却面から冷却ガスを導入して前記基板を冷却するガス導入手段と、前記冷却面に近接され、前記冷却面と前記裏面との間から前記冷却ガスが流出するのを抑制するガス流出抑制手段と、前記搬送機構と、前記薄膜形成手段と、前記冷却体と、前記ガス導入手段と、前記ガス流出抑制手段とを収容する真空容器と、を有する。
また、本発明に係る薄膜形成方法は、真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、薄膜形成領域において前記裏面に近接するように冷却面を配置する配置工程と、前記冷却面と前記裏面との間に前記冷却面から冷却ガスを導入することで前記基板を冷却しながら、かつ導入された前記冷却ガスが前記冷却面と前記裏面との間から流出するのを抑制しつつ、搬送されている前記基板の前記表面上に、前記薄膜形成領域内で薄膜を形成する薄膜形成工程を含む。
本発明によれば、真空下で基板を搬送しながら基板表面に薄膜を連続形成する際、成膜時の熱負荷を原因とする基板の変形や溶断を防止することを目的として、基板と冷却体との間に熱伝導のためにガスを導入するガス冷却を行うにあたって、基板と冷却体との間の冷却ガスの圧力を高く保持することが可能となる。これにより、薄膜形成領域全域で十分な冷却効果を達成しながらも、冷却体と基板との間から漏れるガス量を低減することができる。そのため、成膜室内の圧力が上昇して成膜レートが低下するのを回避し、さらに真空ポンプへの不必要な負荷を低減することが可能である。
本発明の実施形態1の成膜装置全体の構成を示す模式側面図 図1の冷却体8及びその周辺を基板14の表面の側から示した構造図 図2から基板14並びに阻害板9bを除いて示した構造図 図2のAA’断面図 図4(a)の阻害板9a及び9b近傍の拡大図 図3のBB’断面図 本発明の実施形態2の成膜装置全体の構成を示す模式側面図 図6において冷却体8及びその周辺を拡大した側面断面図 評価実験で使用した装置の構成を示す模式側面図 阻害板を備えている場合において基板の幅方向温度分布を示すグラフ ガス流量と、基板と冷却面との間のガス圧力との関係を示すグラフ 阻害板を備えていない場合において基板の幅方向温度分布を示すグラフ
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施形態1である、薄膜形成領域内で基板が直線状に搬送される場合の真空成膜装置100全体の構成を模式的に示す側面図である。ここで、「基板が直線上に搬送される」とは、特許文献1の図1に示すような円筒状キャンに沿って湾曲した状態での基板の搬送を除外することを意図しており、具体的には、複数のローラによって搬送方向に張力がかけられた状態での基板の搬送を意味している。ただし、図1に示すような側面図において、完全な直線上を基板が搬送される場合のみではなく、直線的な搬送経路内に若干の曲がり部分を含んでいる場合も含む。なお本発明は、基板を直線上に搬送する場合に限定されるものではなく、円筒状キャンに沿って湾曲した状態で基板を搬送する場合についても適用可能である。
真空容器1は内部空間を有する耐圧性の容器状部材であり、その内部空間に巻き出しローラ4、複数の搬送ローラ5及び6、薄膜形成領域20、複数の搬送ローラ11及び12、巻き取りローラ13、成膜源3、冷却体8、及び、遮蔽板15a、15bを収容する。
巻き出しローラ4は、軸心回りに回転自在に設けられているローラ状部材であり、その表面に帯状で長尺の基板14が捲回され、最も近接する搬送ローラ5に向けて基板14を供給する。
搬送ローラ5、6、11及び12は軸心回りに回転自在に設けられているローラ状部材であり、巻き出しローラ4から供給される基板14を薄膜形成領域20に誘導し、最終的に巻き取りローラ13に導く。薄膜形成領域20を基板14が走行する際に、成膜源3から飛来した材料粒子が、必要に応じて原料ガス導入管(図示せず)から導入された原料ガスと反応して基板14表面に堆積し、薄膜が形成される。
巻き取りローラ13は、図示しない駆動手段によって回転駆動可能に設けられているローラ状部材であり、薄膜が表面に形成された基板14を巻き取って保存する。
成膜源3には各種成膜源を用いることが出来、例えば抵抗加熱、誘導加熱、電子ビーム加熱などによる蒸発源や、イオンプレーティング源、スパッタ源、CVD源等を用いることが出来る。また成膜源として、イオン源やプラズマ源を組み合わせて用いることも可能である。例えば、成膜源3は、薄膜形成領域20の最下部の鉛直方向下方に設けられて、鉛直方向上部が開口している容器状部材と、当該容器状部材の内部に載置された成膜材料とを含む。成膜源3の近傍には電子銃や誘導コイル等の加熱手段(図示せず)が設けられ、これらの加熱手段によって前記容器状部材内部の成膜材料が加熱されて蒸発する。材料の蒸気は鉛直方向上方に向けて移動し、薄膜形成領域20における基板14表面に付着して薄膜が形成される。成膜源3は、成膜時に、基板14に対して熱負荷を与えることになる。
遮蔽板15a、15bは、成膜源3から飛来した材料粒子が基板14と接触し得る領域を薄膜形成領域20のみに制限している。
排気手段2a、2bは真空容器1の外部に設けられて、真空容器1内部を薄膜の形成に適する減圧状態に調整する。排気手段2a、2bは、たとえば、油拡散ポンプ、クライオポンプ、ターボ分子ポンプなどを主ポンプとした各種真空排気系によって構成される。
薄膜形成領域20内で、基板14の裏面(成膜される表面の反対面)側には冷却体8が基板に近接して配置されている。冷却体8の材質は特に限定されず、加工形状を確保しやすい銅やアルミ、ステンレス等を始めとする金属や、カーボン、各種セラミックスやエンジニアリングプラスチックなどを用いることが出来る。特に、粉塵発生の可能性が低く、耐熱性に優れ、均温化が容易という点で、熱伝導率の高い銅やアルミ等の金属を用いることがより好ましい。
冷却体8は、冷媒によって冷却されている。冷媒は、通常、液体又は気体の物質であり、代表的には水である。冷却体8には冷媒流路(図示せず)が接して設置されるか又埋設され、この流路を冷媒が通過することで冷却体8は冷却されている。冷媒流路として配管を使用する場合、配管の材質は特に限定されず、銅やステンレス等のパイプを用いることができる。配管は溶接などによって冷却体8に取り付けられても良い。また、冷媒を通すための穴を冷却体8に直接開けることで冷媒流路を形成してもよい
基板14の冷却能は種々の条件を変更することで調整が可能である。そのような条件として、例えば、冷却体8を冷却する冷媒の種類、流量又は温度や、冷却体8と基板裏面との間に導入するガスの流量、種類又は温度(ガス導入条件)、補助ローラ7、10等により調整される冷却体8と基板14との距離などが挙げられる。これらの条件は1種類のみを調整してもよく、2種類以上を組み合わせて調整してもよい。
冷却体8と基板14の裏面との間にガスを導入する方法としては、様々な方法が可能であるが、ガスは冷却体8の冷却面(基板14の裏面と対向する冷却体表面)8Sから導入される。例として、冷却体8の内部に、ガス配管16に連結したマニホールド23を設け、そこから冷却体8の冷却面に伸びる複数のガス導入穴24を経由してガスを供給する。複数のガス導入穴24は、図3で示すように、冷却面表面において均一な間隔を開けて配置しても良い。別法として、例えば横笛様の吹きだし形状を有するガスノズルを冷却体に埋め込み、そのノズルからガスを導入する方法や、冷却体8の材質として多孔質焼結金属または多孔質セラミックなどを用い、その細孔を通してガスを導入する方法等により、冷却体8と基板14の間にガスを導入することもできる。ガス導入方法は、これらに限定されるものではなく、熱伝達媒体としてのガスを冷却体と基板との間に制御しながら導入できるのであれば、他の方法を用いることも出来る。
基板14の搬送経路に沿って冷却面8Sの前後には、調整手段たる一対の補助ローラ7、10が配置されており、基板14の裏面に接している。これにより、薄膜形成領域20近傍での基板14の搬送経路を調整し、基板と冷却面との距離を微調整することが容易になる。
冷却面8Sと基板裏面との間には、ガスフローコントローラ17で導入量を制御されたガスが、冷却ガス供給手段18からガス配管16を通して導入される。この導入されたガスが、冷却体8の冷熱を伝達して基板14を冷却する。冷却ガス供給手段18には、ガスボンベ、ガス発生装置などがある。
薄膜形成領域20において、基板幅方向両端部には、基板14の幅方向端面に対向して、直立阻害板9aが設けられている。これにより、基板の幅方向両端部において冷却体8と基板裏面との間から漏出する基板幅方向向きの冷却ガスの流れを阻害する。
さらに、基板裏面側で、補助ローラ7、10と冷却体8との間に、ガス漏れ防止板19、21が設けられている。これにより、基板14の長手方向で、冷却体8と基板裏面との間から漏出する基板長手方向向きの冷却ガスの流れを阻害する。
以上のように、図1の薄膜形成装置によれば、巻き出しローラ4から送り出された基板14が、搬送ローラ5及び6を経由して走行し、薄膜形成領域20において蒸発源3から飛来した蒸気および必要に応じて酸素、窒素などの供給を受け、基板上に薄膜が形成される。この基板14は、別の搬送ローラ11及び12を経由して巻き取りローラ13に巻き取られる。これによって、表面に薄膜が形成された基板14が得られる。
基板14には、各種高分子フィルムや、各種金属箔、あるいは高分子フィルムと金属箔の複合体、その他の上記材料に限定されない長尺基板を用いることが出来る。高分子フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられる。金属箔としては、例えば、アルミ箔、銅箔、ニッケル箔、チタニウム箔、ステンレス箔等が挙げられる。基板の幅は例えば50〜1000mmであり、基板の望ましい厚みは例えば3〜150μmである。基板の幅が50mm未満ではガス冷却時のガスの漏れが大きいが、本発明を適用できないということではない。基板の厚みが3μm未満では基板の熱容量が極めて小さいために熱変形が発生しやすい。基板の厚みが150μmより大きいと、巻き出しローラ4や巻き取りローラ13から付与される張力でも基板がほとんど伸びないため、基板に部分的に発生する歪を抑えられずに冷却体と基板との間に大きな隙間が生じやすくなり、ガス冷却時のガスの漏れが大きくなる。しかし、いずれも本発明が適用できないことを示すものではない。基板の搬送速度は作成する薄膜の種類や成膜条件によって異なるが、例えば0.1〜500m/分である。搬送中の基板14に印加される張力は、基板の材質や厚み、あるいは成膜レートなどのプロセス条件によって適宜選択される。
図2は、図1において冷却体8及びその周辺を基板14の表面の側から見た構造図である。ただし、遮蔽板15a、15bは省略して示している。図3は、図2から基板14並びに阻害板9bを除いて示した構造図である。図4(a)は図2のAA’断面図であり、図4(b)は図4(a)の阻害板9a及び9b近傍の拡大図である。図5は図3のBB’断面図である。
冷却体8の冷却面8sの基板幅方向長さは、基板14の幅よりも大きく調整され、図2で示すように、冷却面8Sの両端部が基板両端部よりも横に広がるように配置される。さらに、冷却面8sの基板長手方向長さは、薄膜形成領域20の基板長手方向長さよりも大きく設定される。以上により、薄膜形成領域の全面に対し冷却面8sが対向することになるので、成膜源からの熱負荷を受ける薄膜形成領域の全域において基板の均一な冷却が可能になる。
直立遮蔽板9aは、基板に対してほぼ垂直に配置された板状部材であり、基板幅方向両端部の外側に、当該両端部の端面に対向して配置されている。この部材により、基板の幅方向端部において冷却体8と基板裏面との間から漏出する基板幅方向向きの冷却ガスの流れを阻害する。図4では、直立遮蔽板9aは冷却面8S上に設置されているが、これに限定されるものではない。直立遮蔽板9aの基板長手方向長さは、薄膜形成領域20のそれよりも大きく設定される。
さらに、基板幅方向両端部近傍で、直立阻害板9aに対してほぼ直交するように、平行阻害板9bが設けられている。平行阻害板9bは、基板表面とほぼ平行に配置された板状部材であり、基板表面に近接して配置されている。平行阻害板9bは、図4(b)で示すように直立阻害板9aと連結しており、この連結体の断面はL字型である。これによって、基板の幅方向端部において冷却体8と基板裏面との間から漏出して、基板の垂直方向(図4の上方)に向かう冷却ガスの流れを阻害することができる。さらに、平行阻害板9bは、薄膜形成領域20の範囲外に配置されるか、あるいは、平行阻害板9bによって、基板幅方向で薄膜形成領域20を限定してもよい。
平行阻害板9bは、基板両端部で、冷却面8Sの直上と、基板14の直上とにまたがるように、すなわち、冷却面8Sの直上から延伸して基板14の直上に突出するように配置されることが好ましい。平行阻害板9bの、基板14の直上に突出している領域9b′の基板幅方向長さは、小さすぎると、平行阻害板9bと基板14との重なりが小さ過ぎるため、ガス漏れを抑制する効果が少なくなる。一方、上記長さが大きすぎると、ガス漏れ抑制効果はあまり向上しないにもかかわらず、成膜されない領域が増加するために好ましくない。以上の観点から、突出領域9b′の基板幅方向長さは適宜調整することが好ましく、例えば1mm以上10mm以下程度が適当である。
この突出領域9b′において、基板14は、平行阻害板9bと冷却面8Sとの間を搬送する。平行阻害板9bと冷却面8Sとの距離は小さすぎると、基板14が搬送される際に基板と平行阻害板9bとが接触してしまい、基板に傷を与える可能性が高くなる。一方、この距離が大きすぎると、平行阻害板9bによるガス漏れ抑制効果が大きく低下する。以上の観点から、平行阻害板9bと冷却面8Sとの距離は適宜調整することが好ましく、例えば0.5mm以上5mm以下程度が適当である。
図4(b)においては冷却面8Sと直立阻害板9aとを垂直に配置し、直立阻害板9aと平行阻害板9bとを直交させて配置した断面構造図を示したが、これらに限定されず、ガス漏れ抑制効果を有する配置であれば同様に使用できる。例えば、直立阻害板9aが基板14側に傾斜していてもよいし、板状でなく湾曲した形状を有してもよい。また、平行阻害板9bが基板14に近づくように傾斜していてもよい。さらに、直立阻害板9aと平行阻害板9bとが、切り分けできない一つの部材から構成されていてもよく、さらには、1つの湾曲した部材から構成されてもよい。
本形態では、直立阻害板9aと平行阻害板9bの双方を備えた場合について説明したが、これに限定されない。平行阻害板9bを備えず直立阻害板9a単独を備えた場合でも、ガス漏れ抑制効果を達成できる。しかしながら、両阻害板を備えた実施形態が望ましく、この形態によると、ガス漏れをより効率よく抑制し、冷却面8Sと基板14との間の冷却ガスの圧力を十分に高めることができる。
ガス漏れ防止板19、21は、補助ローラ7、10と冷却体8との間で、補助ローラ7、10、冷却体8及び基板裏面に近接して設けられ、基板14の長手方向で冷却面8Sと基板裏面との間から漏出する冷却ガスの流れを阻害する部材である。すなわち、ガス漏れ防止板19、21は、補助ローラ7、10と冷却体8との間から漏出するガスの流れを阻害するために、補助ローラと冷却体との間隙を埋めるように配置される。ただし、ガス漏れ防止板が補助ローラの回転を阻害しないよう、ガス漏れ防止板と補助ローラとの間には最小限の隙間を確保する。ガス漏れ防止板19、21の、基板裏面と対向する表面19S、21Sは、冷却面8Sと同一の面上に位置するよう配置される。表面19S、21Sが冷却面8Sよりも突出していると表面19S、21Sが基板裏面に接触して基板に傷を与える可能性がある。ガス漏れ防止板の基板幅方向長さは、薄膜形成領域のそれよりも大きくなるように設定することが好ましい。
本形態では、直立阻害板9a及び平行阻害板9bと、ガス漏れ防止板19a及び19bとを備えた場合について説明した。これにより、基板の幅公報及び長手方向の双方で、ガス漏れを抑制することができるため、基板と冷却面との間のガス圧が十分に高められ好ましい。しかし、基板の幅公報のみ、あるいは、基板の長手方向のみでガス漏れを抑制する形態であっても基板と冷却面との間のガス圧をある程度維持することができるので、本発明には、直立阻害板9a(及び平行阻害板9b)のみ、あるいは、ガス漏れ防止板19a及び19bのみを備える形態も含まれる。
本発明では、冷却ガスの種類は特に限定されず、ヘリウム、アルゴン、酸素等を使用できるが、同じ圧力条件下で測定した時に最も伝熱能が高い種類のガスを使用することが好ましい。この観点から、ヘリウムが特に好ましい。低圧力下での伝熱能は、熱伝達係数(単位:W/cm/K)により示され、この係数は、定常状態における単位面積あたりの二平面間の伝熱量を温度差で割ることで算出できる。ヘリウム、アルゴンおよび酸素ガスの熱伝達係数を求める実験の結果、表1に示す熱伝達係数の値(単位:W/cm/K)が得られた。この結果より、効果的な伝熱を行うために適したガスはヘリウムであることが分かる。なおこの実験では、圧力を100Pa(ピラニ真空計で測定)に設定し、平面板に10cm角の平坦な銅板を使用した。
Figure 2010255045
図1では、薄膜形成領域が1つの傾斜面に形成されている薄膜形成装置に関して例を示したが、本発明の薄膜形成装置は、薄膜形成領域が2つ以上の傾斜面に形成されていてもよく、例えば、山型、V型、W型またはM型の成膜走行系を含むものであっても良い。更に、基板の片面への成膜だけではなく、両面への成膜を可能にする薄膜形成装置であっても良い。さらに、薄膜形成領域は、傾斜面ではなく、水平面に配置されてもよい。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施形態2である真空成膜装置200全体の構造を模式的に示した側面図である。真空成膜装置200は、冷却体8の周辺構造以外は真空成膜装置100とほぼ同様に構成される。図7は、図6において冷却体8及びその周辺を拡大した側面断面図である。この実施形態では、直立阻害板9a及び平行阻害板9bを有しているが、ガス漏れ防止板19、21は有していない。以下実施形態1と異なる点を説明する。
基板長手方向における直立阻害板9a及び薄膜形成領域の前後で、基板の表面に接するように、基板押さえロール27a及び27bが配置されている。基板押さえロールは、基板を走行させつつ、薄膜形成領域の外部で、基板表面から基板を冷却面8Sの方向に押さえる部材である。
基板押さえロール27a及び27bは、冷却体8に埋設され冷却面8Sに一部のローラ表面が露出した埋設ローラ26a及び26bに対向する。埋設ローラ26a及び26bは、露出したローラ表面で基板の裏面に接するように配置される。埋設ロール26a及び26bの露出表面は、冷却面8Sからわずかに突出するように配置することが好ましく、その突出の程度は、露出部分の最高部から冷却面8Sまでの距離が例えば0.1〜0.5mm程度であってよい。
この場合、基板14は、補助ロール7に沿って搬送され、埋設ロール26a及び基板押さえロール27aの間を通過した後、薄膜形成領域20に到達して冷却面8Sに沿って走行しつつ表面に薄膜が形成される。その後、薄膜形成領域を脱し、埋設ロール26bおよび基板押さえロール27bの間を通過し、補助ロール10に沿って搬送される。このように薄膜形成領域の前後で、基板を、基板押さえロール27a又は27bと、埋設ローラ26a及び26bとで上下から挟み込むようにして保持することで、基板の長手方向での冷却面と基板の間からのガス流出が抑制される。
埋設ロールと基板押さえロールとの間隔は、小さすぎると、基板14にたわみが生じやすくなるため、折れじわになりやすく、基板14に損傷を与える可能性がある。逆に大きすぎると、各ロールと基板14との間に隙間が開き熱伝達能が減少するとともに、冷却体8と基板14との間から冷却ガスが漏れてしまうことになり成膜に悪影響を与えるので好ましくない。具体的には、0.5mm以上2.0mm以下程度の間隔が望ましい。
また、埋設ローラ26a及び26bは省略することもでき、この場合、基板押さえロール27a及び27bは、基板を介して、冷却面8Sに対向するよう配置されている。これにより、薄膜形成領域の前後での基板裏面と冷却面の隙間を、薄膜形成領域内での前記隙間よりも小さく保持することができるため、基板の長手方向で冷却面と基板の間からのガス流出が抑制される。
基板押さえロールと埋設ローラはいずれも、基板幅方向長さが、薄膜形成領域のそれよりも大きくなるように設定される。
以上に本発明の実施形態である薄膜形成装置の例を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
薄膜形成領域内での基板の傾斜角度は各種条件を考慮して最適化することが可能である。図1で示した斜め入射成膜は、自己陰影効果で微小空間のある薄膜を形成することが出来るので、例えば高C/N磁気テープの形成や、サイクル特性に優れた電池負極の形成等に有効である。
例えば、基板として銅箔を用い、蒸発源からシリコンを蒸発させつつ、必要に応じて酸素ガスを導入することにより、長尺の電池用極板を得ることが出来る。
また、基板としてポリエチレンテレフタレートを用い、蒸着用坩堝からコバルトを蒸発させつつ、酸素ガスを導入しながら成膜を行うことにより、長尺の磁気テープを得ることが出来る。
発明を実施するための形態として上記に具体的に述べたが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、具体的な適用例として、シリコンを用いた電池用極板や、磁気テープ等について述べたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、コンデンサ、センサ、太陽電池、光学膜、防湿膜、導電膜、などをはじめとする安定成膜が要求される様々なデバイスに適用可能なことはいうまでもない。
(評価実験)
以下では、本発明の真空成膜装置が備えているガス流出抑制手段が、基板温度、及び、基板と冷却面との間のガス圧力に与える影響を評価した。これらを実際の成膜時に測定することは困難であるので、成膜は行わずに実際の成膜時とほぼ同様の熱負荷を与えることで真空成膜時と同様の状態を作り出すことを可能とした真空実験装置300を作製し、擬似的な実験を行った。
図8は、この評価実験で用いた真空実験装置300の概略構造図である。真空実験装置300は真空成膜装置100と類似の構造を有しているため、異なる点のみを以下に説明する。真空実験装置300は成膜源3を有しておらず、成膜源3とほぼ同様の熱負荷を与える部材として、薄膜形成領域に対向したヒータ31を有し、さらに、薄膜形成領域に対向し基板表面の温度を測定する温度センサ32と、基板と冷却面との間のガス圧を測定する真空計33とを有する。
ヒータ31にはウシオ電機製のハロゲンヒータを用い、温度センサ32にはキーエンス製のデジタル放射温度センサFTシリーズを用い、真空計33にはアルバック製のデジタルピラニ真空計を用いた。
温度センサ32は、フッ化バリウムからなる窓(赤外線透過)を有する水冷した大気箱内に設置し、ヒータ31からの熱および入射光を抑制し、基板14の幅方向を走査するよう駆動機構(図示せず)を設けた。温度センサ32による温度測定は、フッ化バリウム窓による光の減衰があるために、真の値よりも低めの温度を測定してしまう。そこで、あらかじめ熱電対を取り付けた放射率0.94の物体の熱電対による値と、温度センサ32による値とを測定し検量線を求めることで、フッ化バリウム窓越しの温度測定を高精度に行えるよう準備した。
真空計33は、冷却体8のほぼ中央に貫通させて配置し、測定子のガス取り込み口が冷却面8Sと同じ高さになるように取り付けることで、冷却体8と基板14との間の隙間のガス圧を測定できるようにした。
直立阻害板9aは、基板14の端部からの距離が5mmになるように冷却面8S上に配置した。平行阻害板9bは、平行阻害板9bと冷却面8Sとの距離が2mm、平行阻害板9bの、基板14の直上に突出している領域9b′の基板幅方向長さが10mmとなるように、直立阻害板9aに連結して配置した。直立阻害板9aと基板14との間の長さは5mmとした。
冷却体8には水冷配管(図示せず)を埋設し、冷却体8の温度を20℃で一定に保持した。
冷却ガスとしては、ヘリウムを用いた。
基板14には、タスコジャパン製の黒体スプレーTHI−1Bを塗布して放射率を0.94になるように黒くした厚み18μm、幅280mmの古河サーキットフォイル製の粗面化銅箔を用いた。
ヒータ31にAC70Vの電圧を印加して基板14を加熱し、導入するヘリウムガス流量を変化させた時の基板上の幅方向位置と基板温度を測定した結果を図9に示す。また、この時に変化させたガス流量と、基板と冷却面との間のガス圧力との関係を図10中の実線で示す。
これらの図より、冷却体8と基板14との間のガス圧力は、導入するヘリウムガスの流量増加に伴い単調増加し、ガス圧力が増大することで基板への伝熱が促進され、基板温度は低下することを確認できた。さらに、ヘリウムガス流量がゼロの時に基板中央付近の温度は約350℃であり、ヘリウムガス流量を50sccm又は200sccmとした時、それぞれ約50℃又は約100℃の巾で温度が低下することを確認できた。
(比較評価)
真空実験装置300において直立阻害板9a及び平行阻害板9bを省略した以外は、真空実験装置300と同様の比較実験装置で基板14を加熱し、基板14の幅方向温度分布を測定した結果を図11に示す。また、この時の圧力と流量の関係を図10中の破線で示している。
これらの図より、冷却体8と基板14との間のガス圧力は、上記と同様に、導入するヘリウムガスの流量増加に伴い単調増加するが、阻害板9a及び9bを備えている場合よりもガス圧力は低いことが分かった。また、ヘリウムガス流量がゼロの時に基板中央付近温度は約380℃であり、ヘリウムガス流量を50sccm又は200sccmとした時、基板温度の低下巾はそれぞれ約30℃又は約80℃であり、阻害板9a及び9bを備えている場合と比べて小さいことが分かった。
以上から、真空成膜装置で、基板と冷却体との間に冷却ガスを導入して基板を冷却するにあたって、ガス流出抑制手段を備えることにより、冷却面と基板との間のガス圧力を高めることができ、より効率のよい基板冷却が可能になることが示された。
本発明の薄膜形成膜装置及び薄膜形成方法では、ガス導入によるガス冷却の効果を高めることができる。これによって、基板の変形や溶断等を防止しながら、高材料利用効率と高成膜レートを両立する薄膜形成を実現することが出来る。
1 真空容器
2a、2b 排気手段
3 成膜源
4 巻き出しローラ
5、6、11、12 搬送ローラ
7、10 補助ローラ
8 冷却体
8s 冷却面
9a 直立阻害板
9b 平行阻害板
13 巻き取りローラ
14 基板
15a、15b 遮蔽板
16 ガス配管
17 ガスフローコントローラ
18 冷却ガス供給手段
19、21 ガス漏れ防止板
20 薄膜形成領域
23 マニホールド
24 ガス導入穴
26a、26b 埋設ロール
27a、27b 基板押さえロール

Claims (12)

  1. 真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
    前記基板を搬送する搬送機構と、
    搬送されている前記基板の前記表面上に、薄膜形成領域内で薄膜を形成する薄膜形成手段と、
    前記薄膜形成領域において前記裏面に近接する冷却面を有し、冷媒により冷却されている冷却体と、
    前記冷却面と前記裏面との間に前記冷却面から冷却ガスを導入して前記基板を冷却するガス導入手段と、
    前記冷却面に近接され、前記冷却面と前記裏面との間から前記冷却ガスが流出するのを抑制するガス流出抑制手段と、
    前記搬送機構と、前記薄膜形成手段と、前記冷却体と、前記ガス導入手段と、前記ガス流出抑制手段とを収容する真空容器と、を有する薄膜形成装置。
  2. 前記ガス流出抑制手段が、
    前記基板の幅方向端面に対向して配置され、前記基板の幅方向端部から流出する前記冷却ガスの流れを阻害する第1阻害部材、を有する、請求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 前記ガス流出抑制手段が、
    前記基板の幅方向端部の近傍で前記表面に近接して配置され、前記基板の幅方向端部から流出して前記表面に対し垂直方向に向かう前記冷却ガスの流れを阻害する第2阻害部材、をさらに有する、請求項2に記載の薄膜形成装置。
  4. 前記ガス抑制手段が、
    前記基板の搬送経路における前記冷却面の前後に配置され、前記裏面に接することで前記薄膜形成領域近傍での前記基板の搬送経路を調整する調整手段、及び
    前記冷却体と前記調整手段の間に、前記冷却体及び前記裏面に近接して配置され、前記基板の長手方向で前記冷却面と前記裏面との間から流出する前記冷却ガスの流れを阻害する第3阻害部材、を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  5. 前記ガス抑制手段が、
    前記基板の搬送経路における前記薄膜形成領域の前後で、前記表面に接して配置され、前記冷却面に向かう力を前記基板に付加することで、前記基板の長手方向で前記冷却面と前記裏面との間から流出する前記冷却ガスの流れを阻害する基板押さえローラ、を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  6. 前記基板押さえローラは、前記基板を介して、前記冷却面に対向する位置に配置され、
    前記基板押さえローラによって前記裏面と前記冷却面との間隔が縮まるように、前記押さえローラと前記冷却面との間隔を設定した、請求項5に記載の薄膜形成装置。
  7. 前記基板を介して基板押さえローラに対向するとともに、前記裏面に接して配置され、前記冷却体に埋設された埋設ローラ、をさらに有する、請求項5に記載の薄膜形成装置。
  8. 前記冷却ガスがヘリウムである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜形成装置。
  9. 真空中で、表面と裏面を有する帯状の基板の前記表面上に、薄膜を形成する薄膜形成方法であって、
    薄膜形成領域において前記裏面に近接するように冷却面を配置する配置工程と、
    前記冷却面と前記裏面との間に前記冷却面から冷却ガスを導入することで前記基板を冷却しながら、かつ導入された前記冷却ガスが前記冷却面と前記裏面との間から流出するのを抑制しつつ、搬送されている前記基板の前記表面上に、前記薄膜形成領域内で薄膜を形成する薄膜形成工程を含む、薄膜形成方法。
  10. 前記冷却ガスの流出抑制は、前記基板の幅方向端部から流出する前記冷却ガスの流れを阻害することにより行う、請求項9に記載の薄膜形成方法。
  11. 前記冷却ガスの流出抑制は、さらに、前記基板の幅方向端部から流出して前記表面に対し垂直方向に向かう前記冷却ガスの流れをも阻害することにより行う、請求項10に記載の薄膜形成方法。
  12. 前記冷却ガスの流出抑制は、前記基板の長手方向で前記冷却面と前記裏面との間から流出する前記冷却ガスの流れを阻害することにより行う、請求項9〜11のいずれかに記載の薄膜形成方法。
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