JP4354214B2 - 正極板およびそれを含む非水電解質二次電池 - Google Patents

正極板およびそれを含む非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正極用活物質、導電性材料および結着材を含むペーストの調製条件を好適化することで、特性を向上させた、非水電解質二次電池用正極板およびそれを含む非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
充放電により、リチウムイオンのインターカレーションおよびデインターカレーションを可逆的に繰り返すことが可能な正極活物質を用いた非水電解質二次電池が提案され、既に実用化されている。正極の製造工程は、一般的に正極活物質と、導電性材料と、結着材とを、溶媒中で混合、攪拌して、正極合剤ペーストを得る練合工程、正極合剤ペーストを正極芯材に塗工し、乾燥させて、正極合剤を正極芯材に担持させる工程、こうして得られた正極合剤からなる活物質層を所定の厚みに調整する圧延工程、得られた極板を所定の寸法に裁断するスリット工程からなる。
【0003】
上記各工程の中では、特に練合工程で得られる正極合剤ペーストの良否が最終の極板の出来上がり状態に大きく影響する。正極合剤ペーストは、正極芯材に塗工するまでの間、放置されることがあるので、経時変化が小さく、安定性に優れていることが望まれる。例えば、時間が経ってもペーストの固形分が沈降せず、粘度変化が小さいこと、適度なチキソトロピーを有し、塗工しやすいことなどが望まれる。
【0004】
上記条件を満たす正極合剤ペーストを得る観点から、練合工程の改良技術が種々提案されている。例えば、正極活物質と導電性材料と結着材とを硬練りし、次いで、希釈分散することにより、好ましい性状の正極合剤ペーストを調製する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ポリマー電解質を用いたポリマー電池の分野では、多量の高分子材料を含むペーストが必要となることから、高分子材料と非水電解液と希釈用溶媒とを加温しながら混合、攪拌する正極合剤ペーストの製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−348713号公報
【特許文献2】
特開2002−313428号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来から提案されている正極合剤ペーストは、粘性状態が塗工に不適であったり、強度不足の極板を与えたりすることがあり、生産性が低くなりがちである。本発明は、このような状況を鑑みて成されたものであり、ペーストの調製条件を好適化することで、安定性に優れた実用性の高いペーストを得るとともに、正極板の特性を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正極活物質100重量部、導電性材料0.5〜4重量部および結着材0.5〜重量部を含む正極合剤を正極芯材に担持させることにより得られた非水電解質二次電池用正極板であって、前記結着材が、ポリフッ化ビニリデンからなり、前記ポリフッ化ビニリデンの重量平均分子量が、50万〜110万であり、前記正極合剤の前記正極芯材からの剥離強度が、10N以上である、非水電解質二次電池用正極板に関する。
【0008】
正極活物質には、リチウム含有複合酸化物を用いることが好ましい。導電性材料には、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維および金属繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1種を用いることができる。結着材には、フッ素原子含有高分子材料を用いることが好ましい。
【0009】
本発明は、上記のいずれかの正極板と、負極板と、正極板と負極板との間に介在するセパレータとからなる極板群、非水電解質、ならびに極板群と非水電解質とを収容する電池ケースを具備する非水電解質二次電池にも関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の正極板は、以下の方法により得ることができる。
まず、正極合剤と有機溶媒とを混合することにより、正極合剤ペーストを調製する。正極合剤には、正極活物質、導電性材料および結着材が含まれる。正極活物質と導電性材料は、通常、有機溶媒に溶解せず、分散するが、結着材は有機溶媒に溶解する。このように結着材を有機溶媒に溶解させることで、正極合剤ペーストの粘性を制御することが可能となる。2種以上の結着材を併用することもできるが、少なくとも1種は有機溶媒に溶解するものを用いる。
【0011】
正極活物質、導電性材料、結着材および有機溶媒からなる混合物の混合、攪拌は、どのような装置を用いて行っても良いが、有機溶媒に溶解している結着材が固体として析出しない温度域に、混合物の温度を制御する。混合物の混合、攪拌中に、有機溶媒に溶解している結着材が固体として析出すると、析出した結着材同士が結合することにより、ペーストの流動性が著しく低下するなどの問題が発生する。その結果、粘性状態が塗工に不適で、安定性の低い正極合剤ペーストしか得られない、最終的に強度不足の極板しか得られない、などの問題が発生する。
【0012】
温度制御を行う手段は特に限定されないが、正極活物質、導電性材料、結着材および有機溶媒からなる混合物の温度は、混合、攪拌中に変化することから、混合、攪拌中の混合物の温度を任意の温度に制御可能な温度制御装置を用いることが好ましい。例えば、混合物を混合、攪拌するミキサーやニーダーなどに備え付けられたヒーターと、サーモスタットあるいは冷却マフラーとの組み合わせなどを温度制御装置として用いることができる。サーモスタットは、混合物の温度を感知してその温度に応じてヒーターの出力を制御する。また、冷却マフラーは、余剰の熱を除去する機能を果たす。
【0013】
正極活物質、導電性材料、結着材および有機溶媒からなる混合物の混合中の温度は、ペースト内の成分が劣化しない温度に制御することが望まれる。例えば、混合物の混合中の温度が60℃を超えると、正極合剤ペーストの安定性が損なわれたり、ペースト内の成分が劣化したりすることがある。
一方、混合物の混合中の温度が30℃より低くなると、有機溶媒に溶解している結着材の析出を抑制することが困難になることがある。従って、混合、攪拌中の混合物の温度は30〜60℃に制御することが好ましい。結着材の析出を確実に抑制する観点からは、混合物の温度を40℃以上に制御することが特に好ましい。
【0014】
なお、正極合剤と有機溶媒との混合過程において、有機溶媒は徐々に正極合剤に添加される。従って、結着材の析出は、混合物中の有機溶媒量が結着材量に対して少ない段階で起こる。正極合剤ペーストの調製が終了した段階では、ペースト中に充分量の有機溶媒が含まれているため、温度制御は要しない。
【0015】
正極活物質は、特に限定されないが、リチウム含有複合酸化物を用いることが好ましい。リチウム含有複合酸化物には、リチウムと、Co、Mg、Mn、NiおよびAlよりなる群から選ばれた少なくとも1種とを含有する複合酸化物を用いることが好ましい。そのようなリチウム含有複合酸化物として、例えば、Li−Co系複合酸化物、Li−Mg系複合酸化物、Li−Mn系複合酸化物、Li−Mn−Ni系複合酸化物、Li−Co−Al系複合酸化物などが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでもLixCoyz2(但し、0.9≦x≦1.1、0.9≦y≦1.1、0.005≦z≦0.2、0.9≦x/(y+z)≦1.1、Mは、Al、Mg、Mn、Ni、Cu、Zn、Ca、BaおよびSrよりなる群から選ばれる少なくとも1種)が好ましく用いられる。
【0016】
正極活物質の平均粒子径が5μmより小さくなると、ペーストの粘度が高くなりすぎることがあり、30μmより大きくなると、逆にペーストの粘度が低くなりすぎることがある。従って、正極活物質の平均粒子径は5〜30μmであることが好ましい。また、正極活物質の比表面積が0.1m2/gより小さくなると、反応面積が減少し、電気特性が低下する傾向があり、1.2m2/gより大きくなると、逆に反応性が増大しすぎて、ガス発生などの影響が大きくなる。従って、正極活物質の比表面積は0.1〜1.2m2/gであることが好ましい。
【0017】
導電性材料は、特に限定されないが、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維、金属繊維などを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ここで、正極活物質100重量部あたりと混合する導電性材料の量が0.5重量部未満になると、極板全体の導電性が低下することにより、正極板としての性能が低下し、4重量部を超えると、極板中の活物質の割合が低下して、容量低下を招くことになる。
【0018】
結着材には、ポリフッ化ビニリデンを用いる。
【0019】
ポリフッ化ビニリデンの重量平均分子量は50万〜110万、さらには60万〜100万であることが好ましい。重量平均分子量が50万未満では、好適な性状のペーストを得るためには多量の結着材を用いる必要があることから、得られる正極板の容量が低下してしまう。一方、重量平均分子量が110万を超えると、有機溶媒に対する結着材の溶解度が低くなるため、好適な性状のペーストを得ることが困難になる。
【0020】
結着材のガラス転移温度(Tg)は−30℃以下であることが好ましく、融点(Tm)は150℃以上であることが好ましい。Tgが−30℃を超える、あるいはTmが150℃未満では、結着材を構成する分子の結晶性が低いと考えられ、結着材として充分に機能することが困難になる。
【0021】
正極活物質100重量部あたりと混合する結着材の量が0.5重量部未満になると、正極芯材と正極合剤との結着力が低下して、活物質等の芯材からの脱落を招き、4重量部を超えると、極板中の活物質の割合が低下して、容量低下を招くことになる。また、重量平均分子量が50万〜110万のポリフッ化ビニリデンを用いる場合、正極活物質100重量部あたりと混合する結着材の量を2重量部以下もしくは1重量部以下とすることも可能である。
【0022】
有機溶媒には、N−メチル−2−ピロリドン、メチルエチルケトンなどを用いることができるが、特に限定はない。
【0023】
正極合剤ペーストを正極芯材に塗工し、乾燥させて、正極合剤を正極芯材に担持させることにより、正極活物質層が形成される。必要に応じて、活物質層を圧延により所定の厚みに調整し、圧延された極板を所定の寸法に裁断すれば、所望の正極板を得ることができる。
【0024】
なお、正極活物質のタッピング密度が1.5m 3 /gより小さくなると、活物質層の圧延が困難になり、正極板の活物質密度を十分に高めることができず、タッピング密度が2.5m 3 /gより大きくなると、逆に圧延が容易になりすぎ、活物質層の厚みの精度が低下する。従って、正極活物質のタッピング密度は、1.5〜2.5m 3 /gであることが好ましい。同じ理由で、正極活物質のかさ密度は0.5〜2.0g/ccであることが好ましい。
【0025】
単位体積あたりの活物質層に含まれる活物質、導電材および結着剤の合計重量、すなわち活物質層の密度が3.0g/cc未満では、十分な電池容量が得られないし、活物質層の密度が3.8g/ccを超えると、電気特性が低下する。従って、活物質層の密度は3.0〜3.8g/ccであることが好ましい。同じ理由で、単位体積あたりの活物質層に含まれる活物質の重量、すなわち活物質の密度は2.9〜3.7g/ccであることが好ましい。
【0026】
単位体積あたりの活物質層に含まれる活物質、導電材および結着剤の各重量と各真比重より計算される活物質層の空孔率が18%未満では、正極板内に十分な非水電解質を保持できず、電気特性が低下する。一方、活物質層の空孔率が26%を超えると、粒子間距離が広がりすぎて正極板の電子伝導性が低下する。従って、活物質層の空孔率は18〜26%であることが好ましい。
【0027】
正極板と、負極板とを、セパレータを介して積層もしくは捲回することにより、積層型もしくは捲回型の極板群を得ることができる。負極板やセパレータには、従来から非水電解質二次電池に用いられているものを特に限定なく用いることができる。極板群を非水電解質とともに電池ケースに収容すれば非水電解質二次電池が完成する。非水電解質や電池ケースにも、従来から非水電解質二次電池に用いられているものを特に限定なく用いることができる。
【0028】
【実施例】
本発明は、正極合剤ペーストの調製条件を好適化することに着眼していることから、正極活物質、導電性材料、結着材等の種類によることなく普遍的に正極板に適用可能である。ただし、以下の実施例では、現在実用化され、もしくは工業的に実用化に近い材料を用いる場合について詳細に説明する。
【0029】
《実施例1》
(1)正極板の作製
正極活物質としてLiCoO2、導電性材料としてアセチレンブラック(以下、ABという)、結着材として重量平均分子量が80万であるポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFという)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPという)を用いた。PVDFは、予めNMPに溶解してPVDF溶液とし、そのPVDF溶液を正極活物質および導電性材料と混合、攪拌して、正極合剤ペーストを調製した。正極合剤ペーストに含まれる正極活物質(LiCoO2)100重量部あたりの導電性材料(AB)の量は2重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材(PVDF)の量は2重量部とした。
【0030】
正極活物質、導電性材料、結着材および有機溶媒からなる混合物の混合、攪拌には、内容積5Lのプラネタリーミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いた。混合、攪拌は、3段階に分けて行った。
1段階目は、正極活物質100重量部あたり、2重量部の導電性材料を混合し、さらに予め調製しておいたPVDF溶液(PVDF:8重量部、NMP:92重量部)を25重量部プラネタリーミキサーに投入し、ミキサー回転数を50rpmとし、20分間混合、攪拌し、予備ペーストを得た。
【0031】
2段階目は、予備ペーストに、正極活物質100重量部あたり、20重量部のNMPを投入し、プラネタリーミキサーの回転数を50rpmとし、20分間混合、攪拌して、正極合剤ペーストを得た。
3段階目は、得られたペースト中から気泡を除去するために、ミキサー内圧を1×10-2Torrに設定した状態で、ミキサー回転数を20rpmとして、15分間攪拌した。1段階目では、有機溶媒に溶解しているPVDFが固体として析出しないように、ミキサー内の混合物の温度を50℃に制御した。こうして実施例1の正極合剤ペースト1を得た。
【0032】
正極合剤ペーストを、厚さ20μmのアルミニウム箔集電体の両面に塗布し、乾燥して、正極合剤を集電体に担持させ、活物質層を形成した。ローラを用いて活物質層を所定の厚さに圧延し、極板を所定寸法に裁断して、本発明の正極板1を得た。
【0033】
(2)負極板の作製
負極活物質として平均粒径が約20μmになるように粉砕、分級した鱗片状黒鉛、結着材としてスチレン/ブタジエンゴム(以下、SBRという)、増粘材としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた。CMCは、予め水に溶解して水溶液とし、その水溶液を負極活物質および結着材と混合、攪拌して、負極合剤ペーストを調製した。負極合剤ペーストに含まれる負極活物質(鱗片状黒鉛)100重量部あたりの結着材(SBR)の量は3重量部とし、負極活物質100重量部あたりの増粘材(CMC)の量は1重量部とした。
【0034】
負極合剤ペーストを、厚さ15μmの銅箔集電体の両面に塗布し、乾燥して、負極合剤を集電体に担持させ、活物質層を形成した。ローラを用いて活物質層を所定の厚さに圧延し、極板を所定寸法に裁断して、負極板とした。
【0035】
(3)電池の作製
上述の正極板と負極板とを、セパレータを介して渦巻状に捲回し、極板群を作製した。セパレータには、厚さ25μmのポリエチレン樹脂製の微多孔膜を用いた。極板群を非水電解質とともに所定の電池ケースに収容し、その後、ケースを密閉して、本発明の電池1を得た。非水電解質には、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比1:2:1の混合溶媒に1.0mol/lの濃度でLiPF6を溶解したものを用いた。
【0036】
《実施例2》
結着材として重量平均分子量が50万であるPVDFを用い、1段階目でPVDFが固体として析出しないようにミキサー内の混合物の温度を30℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例2の正極合剤ペースト2を得た。正極合剤ペースト2を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板2および電池2を作製した。
【0037】
《実施例3》
結着材として重量平均分子量が110万であるPVDFを用い、1段階目でPVDFが固体として析出しないようにミキサー内の混合物の温度を30℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例3の正極合剤ペースト3を得た。正極合剤ペースト3を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板3および電池3を作製した。
【0038】
《実施例4》
結着材として重量平均分子量が50万であるPVDFを用い、1段階目でPVDFが固体として析出しないようにミキサー内の混合物の温度を60℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例4の正極合剤ペースト4を得た。正極合剤ペースト4を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板4および電池4を作製した。
【0039】
《実施例5》
結着材として重量平均分子量が110万であるPVDFを用い、1段階目でPVDFが固体として析出しないようにミキサー内の混合物の温度を60℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例5の正極合剤ペースト5を得た。正極合剤ペースト5を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板5および電池5を作製した。
【0040】
《実施例6》
1段階目でPVDFが固体として析出しないようにミキサー内の混合物の温度を40℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例6の正極合剤ペースト6を得た。正極合剤ペースト6を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板6および電池6を作製した。
【0041】
《実施例7》
結着材として重量平均分子量が50万であるPVDFを用い、1段階目でミキサー内の混合物の温度を65℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例7の正極合剤ペースト7を得た。正極合剤ペースト7を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板7および電池7を作製した。
【0042】
《実施例8》
1段階目でミキサー内の混合物の温度を65℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例8の正極合剤ペースト8を得た。正極合剤ペースト8を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板8および電池8を作製した。
【0043】
《実施例9》
結着材として重量平均分子量が110万であるPVDFを用い、1段階目でミキサー内の混合物の温度を65℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例9の正極合剤ペースト9を得た。正極合剤ペースト9を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板9および電池9を作製した。
【0044】
《実施例10》
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を0.5重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材の量を0.5重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例10の正極合剤ペースト10を得た。正極合剤ペースト10を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板10および電池10を作製した。
【0045】
《実施例11》
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を4重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材の量を0.5重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例11の正極合剤ペースト11を得た。正極合剤ペースト11を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板11および電池11を作製した。
【0046】
参考
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を0.5重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材の量を4重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、参考の正極合剤ペースト12を得た。正極合剤ペースト12を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板12および電池12を作製した。
【0047】
参考
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を4重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材の量を4重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、参考の正極合剤ペースト13を得た。正極合剤ペースト13を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板13および電池13を作製した。
【0048】
《実施例1
結着材として重量平均分子量が60万であるPVDFを用いたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例1の正極合剤ペースト14を得た。正極合剤ペースト14を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板14および電池14を作製した。
【0049】
《実施例1
結着材として重量平均分子量が100万であるPVDFを用いたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例1の正極合剤ペースト15を得た。正極合剤ペースト15を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板15および電池15を作製した。
【0050】
《実施例1
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を0.5重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例1の正極合剤ペースト16を得た。正極合剤ペースト16を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板16および電池16を作製した。
【0051】
《実施例1
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を1重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例1の正極合剤ペースト17を得た。正極合剤ペースト17を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板17および電池17を作製した。
【0052】
《実施例1
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を1.5重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例1の正極合剤ペースト18を得た。正極合剤ペースト18を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板18および電池18を作製した。
【0053】
《実施例1
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの結着材の量を1重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例1の正極合剤ペースト19を得た。正極合剤ペースト19を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板19および電池19を作製した。
【0054】
参考
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの結着材の量を3重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、参考の正極合剤ペースト20を得た。正極合剤ペースト20を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板20および電池20を作製した。
【0055】
参考
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの結着材の量を4重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、参考の正極合剤ペースト21を得た。正極合剤ペースト21を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板21および電池21を作製した。
【0056】
《実施例18
結着材として重量平均分子量が80万であるPVDFとヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体(HFP単位含有量約18%)を用いたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例18の正極合剤ペースト22を得た。正極合剤ペースト22を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板22および電池22を作製した。
【0057】
《実施例19
結着材として重量平均分子量が80万であるPVDFとクロロトリフルオロエチレン(CTFE)との共重合体(CTFE単位含有量約15%)を用いたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例19の正極合剤ペースト23を得た。正極合剤ペースト23を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板23および電池23を作製した。
【0058】
《実施例20
結着材として重量平均分子量が80万であるPVDFとテトラフルオロエチレン(TFE)との共重合体(TFE単位含有量約15%)を用いたこと以外は、実施例1と同じ条件で、実施例20の正極合剤ペースト24を得た。正極合剤ペースト24を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板24および電池24を作製した。
【0059】
《実施例21
正極活物質として、組成式LiCo0.995Mg0.0052を用いたこと以外、実施例1と同じ条件で、実施例21の正極合剤ペーストを25得た。正極合剤ペースト25を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板25および電池25を作製した。
【0060】
《実施例22
正極活物質として、組成式LiCo0.995Mn0.0052を用いたこと以外、実施例1と同じ条件で、実施例22の正極合剤ペースト26を得た。正極合剤ペースト26を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板26および電池26を作製した。
【0061】
《実施例23
正極活物質として、組成式LiCo0.995Ni0.0052を用いたこと以外、実施例1と同じ条件で、実施例23の正極合剤ペースト27を得た。正極合剤ペースト27を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板27および電池27を作製した。
【0062】
《実施例24
正極活物質として、組成式LiCo0.995Al0.0052を用いたこと以外、実施例1と同じ条件で、実施例24の正極合剤ペースト28を得た。正極合剤ペースト28を用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板28および電池28を作製した。
【0063】
《比較例1》
1段階目でミキサー内の混合物の温度を25℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較例1の正極合剤ペーストAを得た。正極合剤ペーストAを用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板Aおよび電池Aを作製した。
【0064】
《比較例2》
結着材として重量平均分子量が50万であるPVDFを用い、1段階目でミキサー内の混合物の温度を25℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較例2の正極合剤ペーストBを得た。正極合剤ペーストBを用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板Bおよび電池Bを作製した。
【0065】
《比較例3》
結着材として重量平均分子量が110万であるPVDFを用い、1段階目でミキサー内の混合物の温度を25℃に制御したこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較例3の正極合剤ペーストCを得た。正極合剤ペーストCを用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板Cおよび電池Cを作製した。
【0066】
《比較例4》
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を0.3重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材の量を0.3重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較例4の正極合剤ペーストDを得た。正極合剤ペーストDを用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板Dおよび電池Dを作製した。
【0067】
《比較例5》
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を0.3重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材の量を4.5重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較例5の正極合剤ペーストEを得た。正極合剤ペーストEを用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板Eおよび電池Eを作製した。
【0068】
《比較例6》
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を4.5重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材の量を0.3重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較例6の正極合剤ペーストFを得た。正極合剤ペーストFを用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板Fおよび電池Fを作製した。
【0069】
《比較例7》
正極合剤ペーストに含まれる正極活物質100重量部あたりの導電性材料の量を4.5重量部とし、正極活物質100重量部あたりの結着材の量を4.5重量部としたこと以外は、実施例1と同じ条件で、比較例7の正極合剤ペーストGを得た。正極合剤ペーストGを用いたこと以外、実施例1と同様の条件で、正極板Gおよび電池Gを作製した。
【0070】
[評価1]
実施例1〜24、参考例1〜4および比較例1〜7それぞれの正極合剤ペーストの粘度および安定性を確認した。正極合剤ペーストの粘度は、JISに定義されるB型粘度計を用いて、6番ローターを20rpmで回転させて測定した。安定性は、3日間放置後のぺースト粘度を、製造直後のペースト粘度で除した値で評価した。この値が1に近いほど、ペーストの安定性は高いと言える。結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
Figure 0004354214
【0072】
第一に、塗工性(集電体への塗り易さ)の判断の目安として、ペースト粘度は70〜280cpsが許容範囲と考えられる。この尺度に照らし合わせると、実施例1〜11および参考例1〜2のペーストは全てこの範囲に入っており、工業的な生産を考えた上で必要な要件を満たしていると考えられる。これに対し、比較例1、2、3および7のペーストは、粘度が300cps以上もあり、塗工性に問題がある。これらのペーストの性状を観察したところ、比較例1、2および3においては、のり状にペーストが変質している部分が有り、ゲル化を引き起こしていると考えられた。この現象は、有機溶媒(NMP)に溶解していた結着材(PVDF)が固体として析出したことに基づくものである。以上のように、ミキサー内の混合物もしくは正極合剤ペーストの温度を30℃未満に制御する場合には、結着材が固体として析出することを抑制することが困難である。
【0073】
第二に、ペーストの安定性の判断の目安として、安定性は0.95以上が許容範囲と考えられる。この尺度に照らし合わせると、実施例1〜24および参考例1〜4のペーストは全てこの範囲に入っており、工業的な生産を考えた上で問題が無いと考えられる。
【0074】
以上より、塗工性に優れ、安定性に優れ、ゲル化が抑制された正極合剤ペーストを得るためには、ミキサー内の混合物の温度管理が重要であることが理解できる。また、実用領域の粘度の正極合剤ペーストを得るには、結着材として用いるフッ素原子含有高分子材料の重量平均分子量は50万〜110万が好適であり、ミキサー内の混合物の温度は30〜60℃が好適であることが理解できる。
【0075】
ただし、正極合剤ペーストの調製が終了した段階では、ペースト中に充分量の有機溶媒が含まれていることから、温度制御しなくても結着材が析出することはない。結着材の析出が起こり得るのは、正極合剤と有機溶媒との混合過程において、有機溶媒量が結着材量に対して少ない段階に限られる。
【0076】
[評価2]
型抜き治具などを用いて、実施例1〜24、参考例1〜4および比較例1〜7それぞれの正極板を10mm×100mmの長方形に切り出し、試験片とした。各試験片の表裏の何れか一方に両面接着テープを貼り付け、両面テープの他方を固定された台の平滑面に接着させた。試験片の両面テープを貼り付けていない面の集電体(芯材)部分を引っ張り試験機のチャッキング治具にて挟み、試験片が固定されている平滑面に対して直交方向に一定速度で引っ張り、過重測定機により、その時の過重変化を読み取った。荷重変化が安定になった時の値を、活物質層の集電体からの剥離強度とした。結果を表1に示す。
【0077】
極板強度の判断の目安として、10N以上が許容範囲と考えられる。この尺度に照らし合わせると、実施例1〜24および参考例1〜4の正極板は、全てこの範囲に入っており、実用上問題が無いと考えられる。このような結果が得られたことには、最適な条件で正極合剤ペーストを調製したことが影響しているものと考えられる。
【0078】
[評価3]
実施例1〜24、参考例1〜4および比較例1〜7それぞれの電池(電池容量500mAh)の主要特性を評価した。結果を表1に示す。
・低温放電特性
電池を20℃で100mA(1/5C)の定電流で4.2Vまで充電した後、20℃で500mA(1C)の定電流で終止電圧3.0Vまで放電したときの放電容量Xを求めた。また、電池を20℃で100mAの定電流で4.2Vまで充電した後、0℃で500mAで終止電圧3.0Vまで放電したときの放電容量Yを求めた。放電容量Xに対する放電容量Yの割合を求めた。
【0079】
・保存回復性
電池を20℃で100mAの定電流で4.2Vまで充電した後、20℃で100mAの定電流で終止電圧2.75Vまで放電したときの放電容量Zを求めた。次いで、電池を20℃で100mAの定電流で4.2Vまで充電した後、充電状態の電池を65℃で72時間保管した。保管後の電池を20℃で100mAの定電流で終止電圧2.75Vまで放電したときの放電容量Wを求めた。放電容量Zに対する放電容量Wの割合を求めた。
【0080】
・サイクル寿命
電池を20℃で100mAの低電流で4.2Vまで充電した後、20℃で500mAの定電流で終止電圧3.0Vまで放電するサイクルを繰り返し、1回目のサイクルでの放電容量Uおよび500回目のサイクルでの放電容量Vを求めた。放電容量Uに対する放電容量Vの割合を求めた。
【0081】
電池特性の良否の判断の目安として、低温放電特性は90%以上、保存回復性は90%以上、サイクル寿命は80%以上が許容範囲と考えられる。実施例の電池は、何れの特性においても、この判断基準を超えており、また、比較例の電池に比して優れていた。このような結果が得られたことには、最適な条件で正極合剤ペーストを調製したことが影響しており、正極板が十分な強度を有することの他に、活物質と導電性材料と結着材との混在状態が最適化されているためと考えられる。
【0082】
これに対して、比較例1〜7においては、所望の特性が得られなかった。比較例1〜3に関しては、ペーストのゲル化が原因であり、比較例4〜7に関しては、導電性材料もしくは結着材の量の過不足によるペースト性状の低下が原因であると考えられる。
【0083】
なお、上記実施例では、練合方法の一例として3段階に分ける方法を採用し、1段階目で活物質、導電性材料およびPVDFを混合して、その際に温度制御を行った。しかしながら、良好な分散状態を得るために原料配合の順序や割合を変化させてもよく、段階数、工程の順序、温度制御を行う段階等の条件を変化させてもよい。工程途中の有機溶媒量が少ない段階で温度制御を施し、結着材の析出を抑制することができれば、どのような条件でペーストの練合を行っても、本発明の効果を得ることができる。
【0084】
上記実施例では、正極活物質としてLiCoO2等、導電性材料としてアセチレンブラックを用いたが、先述のいずれの正極活物質や導電性材料を用いた場合にも同様の結果が得られるものと考えられる。また、分子鎖の末端にアルキル基などの官能基が存在する場合にも、一定範囲の結着性や増粘作用があれば、同様の結果が得られるものと考えられる。また、上記実施例では、液状の非水電解質を用いたが、ポリマー電解質等の固体電解質を用いた場合にも同様の結果が得られるものと考えられる。
【0085】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ペーストの調製条件を好適化することにより、安定性に優れた実用性の高いペーストを得ることができるとともに、正極板の特性を向上させることが可能であり、ひいては優れた特性の非水電解質二次電池を得ることができる。

Claims (4)

  1. 正極活物質100重量部、導電性材料0.5〜4重量部および結着材0.5〜重量部を含む正極合剤を前記正極芯材に担持させることにより得られた非水電解質二次電池用正極板であって、
    前記結着材が、ポリフッ化ビニリデンからなり、
    前記ポリフッ化ビニリデンの重量平均分子量が、50万〜110万であり、
    前記正極合剤の前記正極芯材からの剥離強度が、10N以上である、非水電解質二次電池用正極板
  2. 前記導電性材料が、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維および金属繊維よりなる群から選ばれた少なくとも1種からなる請求項1記載の非水電解質二次電池用正極板。
  3. 前記正極活物質が、リチウム含有複合酸化物からなり、前記リチウム含有複合酸化物が、Co、Mg、Mn、NiおよびAlよりなる群から選ばれた少なくとも1種を含有する請求項1記載の非水電解質二次電池用正極板。
  4. 請求項1〜に記載されたいずれかの正極板と、負極板と、前記正極板と前記負極板との間に介在するセパレータとからなる極板群、非水電解質、ならびに前記極板群と前記非水電解質とを収容する電池ケースを具備する非水電解質二次電池。
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