JP2020155199A - 電極用カーボンブラック及び電極スラリー - Google Patents

電極用カーボンブラック及び電極スラリー Download PDF

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さやか 大坪
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Abstract

【課題】少量の添加でも充分な導電性を付与でき、かつ電極スラリー中の分散性が良好で、優れた電池性能を達成できる電極用カーボンブラックを提供することを目的とする。【解決手段】BET比表面積が700〜1500m2/gであり、酸性官能基量が0.15〜2.0mmol/gである、電極用カーボンブラック。該電極用カーボンブラックと、電極活物質と、バインダー樹脂とを用いた電極スラリーにより、集電体上に活物質層を形成して電極を作製することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、電極用カーボンブラック及び電極スラリーに関する。
電池の電極としては、例えば、電極活物質である複合金属酸化物、導電材、及びバインダー樹脂を含む電極スラリー(電極合材)によって集電体上に活物質層を形成したものが広く用いられている。導電材としては、カーボンブラックが広く用いられている。例えば、導電材として、脱水素量が1.2mg/g以下であり、24M4DBP吸収量が130cm/100g以上であり、窒素吸着比表面積が80〜300m/gであるオイルファーネスカーボンブラックを用いた電極が提案されている(特許文献1)。
近年、電池には高容量化が求められていることから、活物質層における電極活物質の含有量を高めるために、カーボンブラックには少量の添加でも充分な導電性を発現することが求められている。しかし、特許文献1のような比表面積が小さいカーボンブラックでは、少量の添加では充分な導電性を得ることは困難である。
カーボンブラックの比表面積を大きくすれば導電性付与効果が高まる。しかし、比表面積が大きいカーボンブラックは電極スラリー中の分散性が悪い。そのため、電極スラリーの粘度が増大して集電体への塗工が困難となったり、凝集によって活物質層中でカーボンブラックが不均一となったりすることで電池性能が低下する。
特開2006−210007号公報
本発明は、少量の添加でも充分な導電性を付与でき、かつ電極スラリー中の分散性が良好で、優れた電池性能を達成できる電極用カーボンブラック、及び該電極用カーボンブラックを含む電極スラリーを提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]BET比表面積が700〜1500m/gであり、酸性官能基量が0.15〜2.0mmol/gである、電極用カーボンブラック。
[2][1]に記載の電極用カーボンブラックと、電極活物質と、バインダー樹脂と、溶媒とを含有する電極スラリー。
[3]前記電極用カーボンブラックの含有量が、固形分の総質量に対して、0.1〜10質量%である、[2]に記載の電極スラリー。
本発明の電極用カーボンブラックは、少量の添加でも充分な導電性を付与でき、かつ電極スラリー中の分散性が良好で、優れた電池性能を達成できる。
本発明の電極スラリーは、電極用カーボンブラックの添加量が少量でも充分な導電性を付与でき、かつ電極スラリー中の電極用カーボンブラックの分散性が良好で、優れた電池性能を達成できる。
[電極用カーボンブラック]
本発明の電極用カーボンブラックは、電極の形成に用いるカーボンブラックであり、特にリチウム二次電池用の電極の形成に適している。本発明の電極用カーボンブラックは、BET比表面積が700〜1500m/gであり、酸性官能基量が0.15〜2.0mmol/gである。
本発明の電極用カーボンブラックとして用いるカーボンブラックの種類は、特に限定されず、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等を用いることができる。本発明の電極用カーボンブラックの表面には、カルボキシ基、フェノール性水酸基等の酸性官能基が付与されている。
電極用カーボンブラックのBET比表面積は、700〜1500m/gであり、1200〜1500m/gが好ましい。BET比表面積が前記範囲の下限値以上であれば、少量の添加でも充分な導電性を付与できるため、その分だけ電極活物質量を増やして電池を高容量化することができる。BET比表面積が前記範囲の上限値以下であれば、活物質層の嵩密度の低下を抑制し、電池の体積あたりの容量を高めることができる。
なお、カーボンブラックのBET比表面積は、窒素吸着によりBET法で測定された値を意味し、ASTM D3037に準拠した条件で測定される。
電極用カーボンブラックの酸性官能基量は、0.15〜2.0mmol/gであり、0.15〜1.0mmol/gが好ましい。酸性官能基量が前記範囲の下限値以上であれば、電極スラリー中の電極用カーボンブラックの分散性が良好になる。酸性官能基量が前記範囲の上限値以下であれば、酸性官能基がリチウムイオンをトラップして電池抵抗が増加することを抑制できる。
なお、カーボンブラックの酸性官能基量は、BOEHM法により求められるカーボンブラック1gあたりの全酸性官能基量を意味する。具体的には、カーボンブラックの表面に存在する酸性官能基をアルカリにて中和し、中和で消費されたアルカリ量を酸で逆滴定することで酸性官能基量を算出する。本方法で求められる官能基の種類としては、カルボキシ基、カルボキシ基に変換し得る官能基、フェノール性水酸基、フェノール性水酸基に変換し得る官能基等であると考えられる。カルボキシ基に変換し得る官能基としては、ラクトン基等が考えられる。フェノール性水酸基に変換し得る官能基としては、エーテル基、カルボニル基等が考えられる。
電極用カーボンブラックは、一次粒子が葡萄房状に連なった連鎖体からなる二次粒子で構成された粉末である。この葡萄房状連鎖体の空隙部分等にDBP(n−ジブチルフタレート)が吸収されるため、DBP吸油量はカーボンブラックが有する重要な指標値である。
本発明の電極用カーボンブラックのDBP吸油量は、300〜600cm/100gが好ましく、350〜550cm/100gがより好ましい。電極用カーボンブラックのDBP吸油量が前記範囲の下限値以上であれば、優れた導電性を付与しやすい。電極用カーボンブラックのDBP吸油量が前記範囲の上限値以下であれば、良好な分散性が得られやすい。
なお、カーボンブラックのDBP吸油量は、ASTM D 2414に準拠した条件で、サンプル量9gで測定される値である。
電極用カーボンブラックの平均一次粒子径は、30〜55nmが好ましく、35〜50nmがより好ましい。平均一次粒子径が前記範囲内の下限値以上であれば、溶媒等への分散性がより良好になる。平均一次粒子径が前記範囲内の上限値以下であれば、良好な導電性を有する電極が得られやすい。
なお、カーボンブラックの平均一次粒子径は、以下の方法で測定される。カーボンブラック試料をクロロホルムに加え、超音波分散機により150kHz、0.4kWの条件で10分間超音波処理して分散試料を作成し、該分散試料をカーボン補強した支持膜に振り掛けて固定する。支持膜上の分散試料を透過型電子顕微鏡で撮影し、50000〜200000倍に拡大した画像から、Endterの装置を用いてランダムに1000個以上のカーボンブラックの粒子径を測定し、その平均値を平均一次粒子径とする。
電極用カーボンブラックの揮発分は、1.0〜15.0質量%が好ましく、1.0〜10.0質量%がより好ましい。揮発分が前記範囲内の下限値以上であれば、電極用カーボンブラックの分散性が良好となり、容易にスラリー化することができる。揮発分が前記範囲内の上限値以下であれば、電池の抵抗増加を抑制できる。
なお、カーボンブラックの揮発分は、ASTM D1620−60に準拠した方法で測定される。磁性るつぼ及び落とし蓋を950±20℃で30分間空焼きした後、デシケータ中で室温(25℃)まで冷却し、該磁性るつぼ及び落とし蓋の質量(M)を0.1mg単位まで正確に秤量する。次いで、カーボンブラック2gを、磁性るつぼ中に蓋下2mmを越えない程度に押し詰めて落とし蓋をし、その質量(M)を0.1mg単位まで正確に秤量する。次いで、950±20℃で7分間加熱し、デシケータ中で室温(25℃)まで冷却して、再度、質量(M)を0.1mg単位まで正確に秤量して、以下の式により揮発分を算出する。
揮発分(質量%)=(M−M)/(M−M
電極用カーボンブラックの灰分は、0.05質量%以下が好ましく、0.03質量%以下がより好ましい。灰分が上限値以下であれば、安定した導電性を発現する電極が得られやすい。
なお、カーボンブラックの灰分は、ASTM D 1506に準拠した方法で測定される。
電極用カーボンブラックの24M4DBP吸油量は、200〜500cm/100gが好ましく、250〜500cm/100gがより好ましい。24M4DBP吸油量が前記範囲内の下限値以上であれば、安定した導電性を有する電極が得られやすい。24M4DBP吸油量が前記範囲内の上限値以下であれば、良好な分散性を有する電極スラリーが得られやすい。
24M4DBP吸油量は、JIS K 6217−4に記載の条件でサンプル量20gを用いて測定される。
また、DBP吸油量に対する24M4DBP吸油量の比が0.6以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましい。DBP吸油量に対する24M4DBP吸油量の比率が下限値以上であると、安定した導電性を有する電極が得られやすい。
電極用カーボンブラックは、ヨウ素吸着量が700〜1500mg/gで、かつ1質量%水溶液のpHが9〜11であることが好ましい。これにより、導電性が安定した電極が得られやすい。
カーボンブラックのヨウ素吸着量は、JIS K 6217−1に記載の方法で測定される。
電極用カーボンブラックにおけるBET比表面積に対するCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積との比(CTAB/BET)は、0.3〜0.8が好ましく、0.4〜0.7がより好ましい。前記比(CTAB/BET)が前記範囲内であれば、少量でも導電性が良好な電極が得られやすい。
CTAB吸着比表面積は、JIS K 6217−3に記載の条件で測定される。
本発明の電極用カーボンブラックの製造方法は、特に限定されず、公知の製造方法を利用することができる。カーボンブラックの製造方法としては、例えば、オイルファーネス法が挙げられる。オイルファーネス法の具体例としては、例えば、原料油を、炉内において分子状酸素及び水蒸気の存在下に部分酸化反応させて、合成ガスを生成させると同時にカーボンブラックを製造する方法等が挙げられる。
原料油としては、カーボンブラックの製造に通常用いられるものを使用でき、例えば、クレオソート油等の石炭系炭化水素、エチレンボトム油(EHE油)等の石油系炭化水素等が挙げられる。これらの中でもEHE油が好ましい。
カーボン製造炉としては、例えばLG炉、SG炉が挙げられ、特にSG炉が好ましい。原料油はエマルジョン化しないでフィードさせることが好ましい。
製造条件としては、炉内温度1200〜1600℃、炉内圧力10〜80kg/cmで、炉内へ供給される水蒸気量が原料油1トン当たり200〜1300kgであることが好ましい。また、得られたカーボンブラックを不活性雰囲気内200〜900℃で乾燥することもできる。
カーボンブラックへの酸性官能基の導入方法は、特に限定されず、液相法、気相法等の公知の酸化処理方法を用いることができる。
液相法により酸化処理する場合に用いる酸化剤としては、例えば、硝酸、硫酸、塩素酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソ硼酸、ペルオキソ炭酸、ペルオキソリン酸等のペルオキシ二酸や、過マンガン酸、重クロム酸、亜塩素酸、過塩素酸、次亜ハロゲン酸、過酸化水素、ホスホン酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸や、これらの酸の塩類等が挙げられる。塩類としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の塩あるいはアンモニア塩等が挙げられる。
気相法により酸化処理する方法としては、カーボンブラックをオゾン、空気等のガス雰囲気に曝すことによって行う方法やプラズマ処理する方法が挙げられる。気相法は、乾燥コストがかからず、液相法に比べて操作が容易である等の利点がある。また、カーボンブラックは、通常その製造履歴に応じて表面に種々の官能基を有しており、製造条件を調整することで所望量の酸性官能基を付与することもできる。
以上説明したように、本発明の電極用カーボンブラックは、BET比表面積及び酸性官能基量がそれぞれ前記した特定の範囲に制御されており、従来のカーボンブラックに比べてBET比表面積が大きく、酸性官能基量が多い。BET比表面積が大きいことで高い導電性付与効果が発現されるため、少量の添加でも電極に優れた導電性を付与でき、電池抵抗を低減して、電池を長寿命化することができる。また、電極用カーボンブラックの添加量を少なくできることで、活物質層中の電極活物質の量を相対的に多くできることから、電池を高容量化することができる。また、酸性官能基量が多いことで、本発明の電極用カーボンブラックはBET比表面積が大きいにもかかわらず電極スラリー中の分散性に優れる。そのため、電極スラリーの粘度が増大して集電体への塗工が困難となったり、凝集によって活物質層中でカーボンブラックが不均一となったりすることで電池性能が低下することを抑制でき、電池の生産性にも優れる。
[電極スラリー]
本発明の電極用カーボンブラックは、公知のカーボンブラックと同様に導電材として電極の作製に使用することができる。本発明の電極スラリーは、本発明の電極用カーボンブラックと、電極活物質と、バインダー樹脂と、溶媒を含有する。例えば、本発明の電極スラリーにより集電体上に活物質層を形成することで、非水系電池の電極を形成することができる。
電極スラリーに含有される電極用カーボンブラックは、1種でもよく、2種以上でもよい。
電極スラリー中の電極用カーボンブラックの含有量は、固形分の総質量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜5.0質量%がより好ましく、0.1〜3.0質量%がさらに好ましく、0.1〜2.0質量%が特に好ましい。電極用カーボンブラックの含有量が前記範囲内であれば、安定した電池性能が得られやすい。電極用カーボンブラックの含有量が前記範囲内の上限値以下であれば、活物質層中の電極活物質の割合を充分に増やすことできるため、電池を高容量化できる。
電極活物質としては、特に限定されず、例えば、電極活物質として通常用いられる複合金属酸化物が挙げられる。
複合金属酸化物としては、例えば、LiMO(但し、Mは1種以上の遷移金属を表し、0.05≦x≦1.10である。)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。Mとしては、Mn、Co及びNiからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
リチウム遷移金属複合酸化物の具体例としては、例えば、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiMnO、LiMn1/2Ni1/2、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等が挙げられる。
複合金属酸化物としては、例えば、LiFePO、LiFeP、LiMnPO、LiCoPO、LiNiPO、LiFeSiO、LiMnSiO、LiNiSiO、LiCoSiO等のオリビン型金属リチウム塩を用いてもよい。
電極スラリーに含有される電極活物質は、1種でもよく、2種以上でもよい。
電極スラリー中の電極活物質の含有量は、固形分の総質量に対して、80〜99質量%が好ましく、90〜98質量%がより好ましい。電極活物質の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、電池を高容量化しやすい。電極活物質の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、安定した電池性能が得られやすい。
バインダー樹脂としては、特に限定されず、電極に通常用いられるバインダー樹脂を用いることができる。
バインダー樹脂の具体例としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等の不飽和結合を有する重合体等が挙げられる。電極スラリーに含有されるバインダー樹脂は、1種でもよく、2種以上でもよい。
電極スラリー中のバインダー樹脂の含有量は、固形分の総質量に対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。バインダー樹脂の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、電極の機械的強度を確保できる。バインダー樹脂の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、導電性を低下させずに安定した電池性能が得られやすい。
電極スラリーには、必要に応じて、電極用カーボンブラック、電極活物質及びバインダー樹脂に加えて添加剤をさらに含有してもよい。添加剤としては、例えば、界面活性剤等が挙げられる。
電極スラリーが添加剤を含有する場合、電極スラリー中の添加剤の含有量は、固形分の総質量に対して、0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。
溶媒としては、特に限定されず、電極の製造に通常用いられる溶媒を用いることができる。溶媒の具体例としては、例えば、アルキルアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等。)、アルキルケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等。)、エーテル類(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等。)、アミド類(ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等。)等が挙げられる。電極スラリーに含有される溶媒は、1種でもよく、2種以上でもよい。
電極スラリーの固形分濃度は、40〜80質量%が好ましく、50〜70質量%がより好ましい。電極スラリーの固形分濃度が前記範囲の下限値以上であれば、乾燥工程において溶媒を除去する時間を短縮できる。電極スラリーの固形分濃度が前記範囲の上限値以下であれば、塗布工程において電極スラリーを均一に塗布することができる。
電極スラリーを用いて電極を製造する方法としては、特に限定されず、例えば、電極スラリーを集電体上に塗工した後に溶媒を揮発させる方法等が挙げられる。
集電体としては、特に限定されず、電極の集電体として通常用いられているものを用いることができる。集電体の具体例としては、例えば、アルミニウム、アルミニウムを主成分とする合金等からなる金属箔等が挙げられる。
以上説明した本発明の電極スラリーは、本発明の電極用カーボンブラックを用いるため、電極用カーボンブラックの添加量が少量でも電極に優れた導電性を付与でき、電池抵抗を低減して、電池を長寿命化することができる。そのため、電極活物質の量を相対的に多くできることから、電池を高容量化することができる。また、電極用カーボンブラックの分散性が優れているため、電極スラリーの粘度が増大して集電体への塗工が困難となったり、凝集によって活物質層中でカーボンブラックが不均一となったりすることで電池性能が低下することを抑制でき、電池の生産性にも優れる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[BET比表面積]
カーボンブラックのBET比表面積は、ASTM D 3037に準拠した条件で測定した。
[酸性官能基量の測定]
カーボンブラック0.5gを精秤し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液20mLに加えて撹拌した。得られた液をろ過し、ろ液5mLを量り取り、0.05N塩酸により滴定を行って、滴定に要した塩酸量から酸性官能基量を算出した。
[スラリー粘度の測定]
正極スラリーの粘度は、回転粘度計(BROOKFIELD)を用いて25℃で測定した。
[直流抵抗の測定]
25℃でラミネートセルのコンディショニングを行った後、内部抵抗(直流抵抗)を測定した。50%の充電状態から、放電レート1C、3C、5C、10Cで放電したときの10秒後の降下電圧△Vと、そのときの電流値Iをプロットしたときの傾き(△V/I)から、直流抵抗を算出した。
[サイクル特性の評価]
25℃でラミネートセルのコンディショニングを行った後、電圧3.0Vから4.2Vの範囲で、レート3Cで充放電を繰り返し行った。1サイクル目の放電容量に対する1000サイクル目の放電容量の割合を放電容量維持率として算出した。
[製造例1]
カーボンブラックに対するオゾンの質量が6/100となるように、比表面積1380m/gのカーボンブラック(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製カーボンECP600JD)とオゾンを良く混合させながら室温で5時間接触させ、表面に酸性官能基を付与した電極用カーボンブラックを得た。得られた電極用カーボンブラックのBET比表面積は1370m/gであり、酸性官能基量は0.44mmol/gであった。
[製造例2]
カーボンブラックに対するオゾンの質量を12/100とした以外は、製造例1と同様にして電極用カーボンブラックを得た。得られた電極用カーボンブラックのBET比表面積は1366m/gであり、酸性官能基量は0.70mmol/gであった。
[製造例3]
カーボンブラックに対するオゾンの質量を2/100とした以外は製造例1と同様に処理を行い、電極用カーボンブラックを得た。得られた電極用カーボンブラックのBET比表面積は1372m/gであり、酸性官能基量は0.23mmol/gであった。
[製造例4]
比表面積794m/gのカーボンブラック(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製カーボンECP)を用い、カーボンブラックに対するオゾンの質量を1/100とした以外は製造例1と同様に処理を行い、電極用カーボンブラックを得た。得られた電極用カーボンブラックのBET比表面積は772m/gであり、酸性官能基量は0.19mmol/gであった。
[実施例1]
<正極の作製>
正極活物質であるLiNi1/3Mn1/3Co1/3(NMC)粉末と、導電材である製造例1の電極用カーボンブラック(CB)とを乾式混合した。得られた混合物を、バインダー樹脂であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)を予め溶解させたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液中に加えて均一に分散させた後、固形分濃度が60質量%となるようにNMPをさらに加えて正極スラリーを得た。正極スラリーの固形分比率は、NMC:CB:PVDF=97:1:2(質量比)とした。
該正極スラリーをアルミニウム箔(集電体)上に塗布し、乾燥、加圧を行った後に、所定のサイズに加工して正極を得た。
<負極の作製>
負極活物質である黒鉛粉末を、カルボキシメチルセルロース水溶液中に分散させ、さらにスチレン・ブタジエンゴム(SBR)を加え、負極スラリーを調製した。固形分比率は、黒鉛:CMC:SBR=97:1:2(質量比)とした。該負極スラリーを銅箔(集電体)上に塗布し、乾燥、加圧を行った後に、所定のサイズに加工して負極を得た。
<ラミネートセルの作製>
得られた正極と負極でポリエチレン製セパレーターを挟み込み、ラミネートフィルムで封止した状態で電解液を含浸させ、ラミネートセル(容量20mAh)を作製した。電解液としては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを体積比1:2で混合し、ビニレンカーボネートを1質量%添加した混合溶媒に、溶質としてヘキサフルオロリン酸リチウムを濃度が1.0mol/Lとなるように溶解した液を用いた。
[実施例2]
導電材として製造例2の電極用カーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネートセルを作製した。
[実施例3]
導電材として製造例3の電極用カーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネートセルを作製した。
[実施例4]
導電材として製造例4の電極用カーボンブラックを用い、正極スラリーの固形分比率をNMC:CB:PVDF=94:2:4(質量比)とし、正極スラリーの固形分濃度を54質量%とした以外は実施例1と同様に正極スラリーを調製し、続いて、ラミネートセルを作製した。
[比較例1]
導電材としてカーボンECP600JD(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネートセルを作製した。
[比較例2]
導電材としてカーボンECP(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製)を用いた以外は、実施例4と同様にしてラミネートセルを作製した。
[比較例3]
導電材としてSuper P−Li(IMERYS社製)を用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネートセルを作製した。
各例におけるカーボンブラックの物性、正極スラリーの粘度、及び電池性能の評価結果を表1に示す。
Figure 2020155199
表1に示すように、本発明の電極用カーボンブラックを用いた実施例1〜3及び実施例4では、正極スラリーの粘度が充分に低く、電極用カーボンブラックの添加量が少量でも電池の直流抵抗が低く、またサイクル特性に優れていた。
一方、カーボンブラックの酸性官能基量が少なすぎる比較例1及び比較例2では、カーボンブラックの分散性が悪く正極スラリーの粘度が高くなり、実施例1〜3及び実施例4に比べて電池の直流抵抗が高く、サイクル特性が劣っていた。また、カーボンブラックのBET比表面積が小さすぎる比較例3では、正極スラリーの粘度は充分に低かったものの、実施例1〜3及び実施例4に比べて電池の直流抵抗が高く、サイクル特性が劣っていた。

Claims (3)

  1. BET比表面積が700〜1500m/gであり、酸性官能基量が0.15〜2.0mmol/gである、電極用カーボンブラック。
  2. 請求項1に記載の電極用カーボンブラックと、電極活物質と、バインダー樹脂と、溶媒とを含有する電極スラリー。
  3. 前記電極用カーボンブラックの含有量が、固形分の総質量に対して、0.1〜10質量%である、請求項2に記載の電極スラリー。
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