JP2017120708A - 蓄電デバイス電極用組成物、蓄電デバイス電極用スラリー、蓄電デバイス電極及び蓄電デバイス - Google Patents

蓄電デバイス電極用組成物、蓄電デバイス電極用スラリー、蓄電デバイス電極及び蓄電デバイス Download PDF

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大地 末政
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裕之 宮内
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Abstract

【課題】蓄電デバイスのレート特性を向上できる蓄電デバイス電極用組成物を提供する。【解決手段】本発明に係る蓄電デバイス電極用組成物は、電解液溶解性化合物(A)と、バインダー(B)と、液状媒体(C)と、を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、蓄電デバイス電極用組成物、蓄電デバイス電極用スラリー、蓄電デバイス電極及び蓄電デバイスに関する。
電子機器の駆動用電源として用いられる蓄電デバイスとして、リチウムイオン電池やリチウムイオンキャパシタなどが利用されている。このような蓄電デバイスに使用される正極や負極(以下、「電極」ともいう。)は、活物質とバインダーとの混合物を集電体表面へ塗布及び乾燥させ、集電体表面に活物質層を形成することにより作製される。また、これらの蓄電デバイスでは、有機溶媒にリチウム塩を溶解した電解液が用いられている。
このような電解液を用いる蓄電デバイスにおいて、良好な充放電を実現するためには、活物質と電解液の間でリチウムイオンの放出や吸蔵が高速で行われる必要がある。これを達成するためには、活物質と電解液の接触面積を増大させる方法が最も簡便である。例えば特許文献1では、活物質層を多孔質化する技術が開示されている。また、特許文献2及び特許文献3では、熱分解性あるいは昇華性の化合物を除去することで活物質層を多孔質化する技術が開示されている。
特開2012−109166号公報 特開平10−50298号公報 特開2011−13469号公報
しかしながら、上述の特許文献1〜3に開示されているような活物質層を多孔質化する技術では、活物質層の機械的強度の低下等の問題があり、しかも大きな細孔が活物質層の導電パスを破壊することにより電極抵抗が増大するため、レート特性を向上させることが困難であった。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、蓄電デバイスのレート特性を向上できる蓄電デバイス電極用組成物を提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る蓄電デバイス電極用組成物の一態様は、
電解液溶解性化合物(A)と、
バインダー(B)と、
液状媒体(C)と、
を含有することを特徴とする。
[適用例2]
適用例1の蓄電デバイス電極用組成物において、
前記電解液溶解性化合物(A)の溶解度パラメータと前記バインダー(B)の溶解度パラメータとの差の絶対値|ΔSP|の値が0〜10MPa1/2の範囲であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2の蓄電デバイス電極用組成物において、
前記電解液溶解性化合物(A)の含有量をMa質量部、前記バインダー(B)の含有量をMb質量部としたときに、Ma/Mbの値が0.05〜4であることができる。
[適用例4]
本発明に係る蓄電デバイス電極用スラリーの一態様は、
適用例1ないし適用例3のいずれか一例の蓄電デバイス電極用組成物と、活物質粒子(D)と、を含有することを特徴とする。
[適用例5]
本発明に係る蓄電デバイス電極の一態様は、
適用例4の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて作製されたことを特徴とする。
[適用例6]
本発明に係る蓄電デバイスの一態様は、
適用例5の蓄電デバイス電極を備えることを特徴とする。
本発明に係る蓄電デバイス電極用組成物によれば、レート特性に優れた蓄電デバイスを製造することができる。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に記載された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含むものとして理解されるべきである。なお、本明細書における「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜」及び「メタクリル酸〜」の双方を包括する概念である。また、「〜(メタ)アクリレート」とは、「〜アクリレート」及び「〜メタクリレート」の双方を包括する概念である。
1.蓄電デバイス電極用組成物
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物(以下、単に「組成物」ともいう。)は、電解液溶解性化合物(A)と、バインダー(B)と、液状媒体(C)と、を含有することを特徴とする。本実施形態に係る組成物は、蓄電デバイス電極の活物質層を作製するための材料として使用することができる。また、電極間の短絡防止を目的とした保護膜を形成するための材料として使用することもできる。以下、本実施形態に係る組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。
1.1.電解液溶解性化合物(A)
本実施形態に係る組成物は、電解液溶解性化合物(A)(以下、単に「(A)成分」ともいう。)を含有する。本実施形態に係る組成物を用いて蓄電デバイス電極の活物質層や保護膜を作製すると、該(A)成分が電解液中に溶解することにより、蓄電デバイス中で活物質層や保護膜を多孔質化することができる。特に活物質層が多孔質化すると、活物質層の表面積が増大し、活物質層と電解液との接触面積が増大する。これにより、電解液/活物質粒子間におけるリチウムイオン移動が低抵抗化するため、蓄電デバイスのレート特
性が飛躍的に向上する。
なお、本発明における「電解液溶解性化合物(A)」とは、1気圧、23℃において、1.0Mの六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を含有するプロピレンカーボネート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(PC/DEC=1/1(v/v%))1gへの溶解度が0.01g以上である化合物のことをいう。
本実施形態に係る組成物に含まれる、電解液溶解性化合物(A)の溶解度パラメータとバインダー(B)の溶解度パラメータとの差の絶対値|ΔSP|の値は、0〜10MPa1/2の範囲であることが好ましく、0〜5.5MPa1/2の範囲であることがより好ましい。絶対値|ΔSP|の値が前記範囲であると、電解液溶解性化合物(A)とバインダー(B)が良好な相溶性を示すため、これらを均質に混合することができる。このため、本実施形態に係る組成物を用いて蓄電デバイス電極の活物質層を形成した後、該活物質層を電解液と接触させることにより、(A)成分の少なくとも一部が除去されて、該活物質層に均質な細孔を形成することができる。その結果、多孔質化に伴う活物質層の機械的強度の低下を抑制すると同時に、形成された細孔により活物質と電解液の接触面積を増大させることができるので、良好なレート特性を実現できると考えられる。
上記溶解度パラメータ(solubility parameter、以下、単に「SP値」ともいう。)は、Hidlebrandが提案した化合物の溶解性の尺度であり、化合物の基本構造より計算可能な値である。SP値は数値が大きいほど極性が高く、数値が小さいほど極性が低い傾向を示すと共に、SP値の差が小さい化合物ほど、相溶性が高いと判断できる。
なお、本発明における「SP値」は、Polymer Handbook IV−341〜368頁(INTERSCIENCE PUBLISHERS発行)、溶剤ハンドブック第91〜93頁(1993)(講談社サイエンティフィク発行)を参照しながら説明される値であり、原子団寄与法により求めることができる。原子団寄与法では、SP値δは、下記式(1)により求めることができる。
δ=ρ・ΣF/M ・・・・・(1)
ΣF:分子中または繰り返し単位中の原子および基のすべてのF値の総和
ただし、F値は、group molar−attraction constant(単位;MPa1/2cmmol−1、25℃)であり、smallおよびvan Krevelenの値が利用できる。
M:分子量または繰り返し単位の分子量
ρ:分子の密度
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物に含有される(A)成分は電解液溶解性化合物であれば特に限定されないが、蓄電デバイスのレート特性に悪影響を及ぼさないためには有機化合物であることが好ましい。
(A)成分が有機化合物である場合、(A)成分としては、例えばポリ(o−フタルアルデヒド)、ポリシアノアクリレート、ポリヘミアセタールエステル等の重合体を使用することができる。これらの中でも、ポリ(o−フタルアルデヒド)は、電解液への溶解性が高いため特に好ましい。
上記例示した(A)成分は、1種単独でまたは混合して用いることができる。(A)成分の含有割合は、後述する蓄電デバイス電極用スラリーに含まれる活物質粒子(D)100質量部に対して、0.2〜4質量部となるような割合で使用することが好ましい。このような使用割合とすることにより、活物質粒子(D)間の結着性を維持しつつ、レート特
性により優れた電極を製造することができる。
なお、(A)成分の溶解度パラメータは10〜40MPa1/2が好ましく、15〜35MPa1/2であることがより好ましい。(A)成分の溶解度パラメータが前記範囲であると、本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物を活物質粒子(D)と混合して蓄電デバイス電極用スラリーを作製する際、活物質粒子(D)を不安定化させずに凝集させないために安定性に優れた蓄電デバイス電極用スラリーとなる。
1.2.バインダー(B)
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物は、バインダー(B)(以下、単に「(B)成分」ともいう。)を含有する。(B)成分を含有することにより、導電助剤粒子同士、活物質粒子(D)同士、及び導電助剤粒子と活物質粒子(D)との結着性を向上させると共に、集電体と活物質層との密着性を向上させる効果が期待できる。また、後述する蓄電デバイス電極用スラリーに(B)成分を添加することで、塗工性が向上し、集電体の表面に良好な活物質層を形成することできる。
なお、本発明における「バインダー(B)」とは、1気圧、23℃において、1.0Mの六フッ化リン酸リチウム(LiPF)含有するプロピレンカーボネート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(PC/DEC=1/1(v/v%))1gへの溶解度が0.01g未満である化合物のことをいう。
(B)成分の溶解度パラメータは10〜40MPa1/2が好ましく、15〜35MPa1/2であることがより好ましい。(B)成分の溶解度パラメータが前記範囲であると、本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物を活物質粒子(D)と混合して蓄電デバイス電極用スラリーを作製する際、活物質粒子(D)を不安定化させずに凝集させないために安定性に優れた蓄電デバイス電極用スラリーとなる。
このような(B)成分としては、多糖類、熱可塑性樹脂及びゴム弾性を有するポリマー等が挙げられる。好ましい(B)成分としては、澱粉、カルボキシメチルセルロース、セルロース、ジアセチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸Na、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸Na、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、スチレン−マレイン酸共重合体等の水溶性ポリマー、ポリビニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、ポリビニルアセタール樹脂、メチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルを含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、ビニルアセテート等のビニルエステルを含有するポリビニルエステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ネオプレンゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等のエマルジョン(ラテックス)あるいはサスペンジョン、ペンタエリスリトール、サッカリン、クリサジン等を挙げることができる。これらの中でも、ポリアクリル酸エステル系のラテックス、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を好ましく使用することができ、特許第5077613号公報などに記載されているアクリル系重合体やジエン系重合体を特に好ましく使用することができる。
これらの(B)成分は、(B)成分が粒子状に分散した分散液として用いることが好ましい。上記例示した(B)成分は、1種単独または混合して用いることができる。(B)成分の含有割合は、後述する蓄電デバイス電極用スラリーに含まれる活物質粒子(D)100質量部に対して、0.1〜25質量部となるような割合で使用することが好ましい。このような使用割合とすることにより、密着性により優れ、しかも電極抵抗が小さくレート特性により優れた電極を製造することができる。
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物において、(A)成分の含有量をMa質量部、(B)成分の含有量をMb質量部としたときに、Ma/Mbの値が0.05〜4であることが好ましく、0.1〜3であることがより好ましく、0.5〜1.5であることが特に好ましい。Ma/Mbの値が前記範囲にあると、密着性及び機械的強度に優れるとともに適度な空孔率を有する活物質層が形成されるので、電極抵抗が小さくレート特性により優れた電極を製造することができる。
1.3.液状媒体(C)
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物は、液状媒体(C)を含有する。液状媒体(C)は、上述の(A)成分及び(B)成分とは異なる成分である。液状媒体(C)としては、例えば、水、アミド化合物、炭化水素、アルコール、ケトン、エステル、アミン化合物、ラクトン、スルホキシド、スルホン化合物などを挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することができる。液状媒体(C)が有機溶媒である場合、N−メチルピロリドン(NMP)、トルエン、キシレン等の極性溶媒が好ましい。液状媒体(C)が水系媒体である場合、液状媒体の全量100質量%中、90質量%以上が水であることが好ましく、98質量%以上が水であることがより好ましい。
液状媒体(C)のSP値は10〜45MPa1/2が好ましい。
1.4.その他の添加剤
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物は、必要に応じて前述した成分以外の添加剤を含有することができる。このような添加剤としては、例えば増粘剤、導電剤などが挙げられる。
1.5.用途
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物は、蓄電デバイスに使用される蓄電デバイス電極を作製する用途や蓄電デバイスに使用される保護膜を作製する用途に好適である。
<蓄電デバイス電極を作製する用途>
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物を蓄電デバイス電極を作製する用途に用いる場合には、上述の組成物と活物質粒子(D)とを含有する蓄電デバイス電極用スラリーを作製し、これを集電体の表面に塗布した後、乾燥して活物質層を形成する。詳細は後述する。
<保護膜を作製する用途>
蓄電デバイスの小型化を達成するためには、正極と負極とを隔離するセパレータ等の薄膜化も必須となる。しかしながら、蓄電デバイスの小型化によって正極と負極との間隔が狭まると短絡が発生しやすくなるという問題が生じ得る。特にリチウムイオンのような金属イオンを利用する蓄電デバイスでは、充放電を繰り返すことにより電極表面に金属イオンに起因するデンドライトが生じやすい。このようなデンドライトは通常、針状の結晶として析出するため、多孔質膜であるセパレータを貫通して成長しやすい。デンドライトがセパレータを貫通して成長することにより対極表面に到達すると、蓄電デバイスは短絡し
てしまい、充放電機能を失ってしまう。そのため、セパレータや電極表面に保護膜を形成することにより充放電に伴って発生するデンドライトに起因する短絡を抑制することができる。
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物を保護膜を作製する用途に用いる場合には、該組成物を蓄電デバイス電極またはセパレータの表面もしくはその両方に塗布して塗膜を形成した後、乾燥させてそれらの表面に保護膜を形成する。
このようにして形成された保護膜は、充放電に伴って発生するデンドライトに起因する短絡を抑制できるだけでなく、蓄電デバイス中で電解液と接触することにより(A)成分の少なくとも一部が除去されて多孔質化されるので電解液の透過性が良好となる。これにより、電解液/活物質粒子間のリチウムイオン移動の低抵抗化を実現できる。
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用組成物を保護膜を作製する用途に用いる場合には、該組成物に絶縁性の無機フィラーを添加してもよい。無機フィラーを添加することで、形成される保護膜のタフネスを向上できる。
無機フィラーとしては、二酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン(チタニア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化マグネシウム(マグネシア)等を用いることができる。これらの中でも、保護膜のタフネスをより向上させる観点から、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム及び酸化マグネシウムよりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、酸化チタン、酸化アルミニウムであることがより好ましい。また、酸化チタンとしてはルチル型の酸化チタンが特に好ましい。
無機フィラーの平均粒子径は、1μm以下であることが好ましく、0.1〜0.8μmの範囲内であることがより好ましい。なお、無機フィラーの平均粒子径は、多孔質膜であるセパレータの平均孔径よりも大きいことが好ましい。これにより、セパレータへのダメージを軽減し、無機フィラーがセパレータの微多孔に詰まることを防ぐことができる。無機フィラーの平均粒子径は、後述の活物質粒子(D)の平均粒子径(Dd)の測定方法と同様の方法により測定することができる。
2.蓄電デバイス電極用スラリー
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、上述の組成物と、活物質粒子(D)と、を含有する。蓄電デバイス電極用スラリーは、これを集電体の表面に塗布した後、乾燥して、集電体表面上に活物質層を形成するために用いられる。本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーによれば、上述の(A)成分を含有するので、活物質層を形成した後、蓄電デバイス中で電解液と接触することにより(A)成分の少なくとも一部が除去されて活物質層を容易に多孔質化することができる。
さらに、(A)成分の溶解度パラメータと(B)成分の溶解度パラメータの差の絶対値|ΔSP|の値が0〜10MPa1/2の範囲とした場合には、蓄電デバイス電極用スラリー中で(A)成分と(B)成分とが均質に混合されるため、活物質層に均質な細孔を形成することができる。活物質層を均質に多孔質化することにより、活物質層の表面積が増大し、活物質層と電解液との接触面積が増大する。これにより、電解液/活物質粒子間におけるリチウムイオン移動が低抵抗化するため、蓄電デバイスのレート特性が飛躍的に向上する。
また、本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーによれば、上述の(B)成分を含有するので、集電体表面上に形成される活物質層を厚膜化する際に活物質粒子が剥離する
ことを抑制し、さらには厚膜化した活物質層を捲回する際にはクラックの発生を抑制できる。
なお、本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、正極及び負極のいずれの電極を作製する用途にも用いることができる。以下、本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーに含まれる成分について詳細に説明するが、蓄電デバイス電極用組成物については、上述した通りであるから説明を省略する。
2.1.活物質粒子(D)
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーに含まれる活物質粒子(D)を構成する材料としては特に制限はなく、目的とする蓄電デバイスの種類により適宜適当な材料を選択することができる。活物質としては、例えば炭素材料、ケイ素材料、リチウム原子を含む酸化物、鉛化合物、錫化合物、砒素化合物、アンチモン化合物、アルミニウム化合物等を挙げることができる。
上記炭素材料としては、例えばアモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、ピッチ系炭素繊維などが挙げられる。
上記ケイ素材料としては、例えばケイ素単体、ケイ素酸化物、ケイ素合金などを挙げることができるほか、例えばSiC、SiO(0<x≦3、0<y≦5)、Si、SiO、SiO(0<x≦2)で表記されるSi酸化物複合体(例えば特開2004−185810号公報や特開2005−259697号公報に記載されている材料など)、特開2004−185810号公報に記載されたケイ素材料を使用することができる。
上記リチウム原子を含む酸化物としては、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、三元系ニッケルマンガンコバルト酸リチウム、LiFePO、LiCoPO、LiMnPO、Li0.90Ti0.05Nb0.05Fe0.30Co0.30Mn0.30POなどが挙げられる。
活物質粒子(D)の平均粒子径(Dd)としては、1〜100μmであることが好ましく、2〜20μmであることがより好ましい。
ここで、活物質粒子(D)の平均粒子径(Dd)とは、レーザー回折法を測定原理とする粒度分布測定装置を用いて粒度分布を測定し、その粒度分布から算出される体積平均粒子径である。このようなレーザー回折式粒度分布測定装置としては、例えばHORIBA
LA−300シリーズ、HORIBA LA−920シリーズ(以上、株式会社堀場製作所製)などを挙げることができる。この粒度分布測定装置は、活物質粒子の一次粒子だけを評価対象とするものではなく、一次粒子が凝集して形成された二次粒子をも評価対象とする。従って、この粒度分布測定装置によって得られた平均粒子径は、蓄電デバイス電極用スラリー中に含まれる活物質粒子(D)の分散状態の指標とすることができる。なお、活物質粒子(D)の平均粒子径(Dd)は、蓄電デバイス電極用スラリーを遠心分離して活物質粒子を沈降させた後、その上澄み液を除去し、沈降した活物質粒子(D)を上記の方法により測定することによっても測定することができる。
活物質粒子(D)の使用割合は、活物質粒子(D)100質量部に対する(B)成分の含有割合が、0.1〜25質量部となるような割合で使用することが好ましく、0.5〜15質量部となるような割合で使用することがより好ましい。このような使用割合とすることにより、密着性により優れ、しかも電極抵抗が小さくレート特性により優れた電極を製造することができる。
2.2.その他の添加剤
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーには、必要に応じて導電助剤、非水系媒体、増粘剤等を添加することができる。
導電助剤の具体例としては、リチウムイオン二次電池においてはカーボンなどが;ニッケル水素二次電池においては、正極では酸化コバルトが:負極ではニッケル粉末、酸化コバルト、酸化チタン、カーボンなどが、それぞれ用いられる。上記両電池において、カーボンとしては、グラファイト、活性炭、アセチレンブラック、ファーネスブラック、黒鉛、炭素繊維、フラーレンなどを挙げることができる。これらの中でも、アセチレンブラックまたはファーネスブラックを好ましく使用することができる。導電助剤の中でもストラクチャ構造を有するカーボンブラックは、導電性付与という機能の他に、活物質層間に介在することにより、リチウムイオンの出入りによる活物質粒子の体積変化を緩衝する作用がある。これにより、充放電が繰り返されても電極としての形状が保たれ、導電経路が確保されるので、結果として長寿命のリチウムイオン二次電池となる。導電助剤の使用割合は、活物質100質量部に対して、好ましくは20質量部以下である。
2.3.液状媒体
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、上述したような液状媒体(C)を含有することができる。
2.4.蓄電デバイス電極用スラリーの製造方法
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、上述の組成物と、活物質粒子(D)と、必要に応じて用いられる添加剤と、を混合することにより製造することができる。これらの混合は公知の手法による攪拌によって行うことができ、例えば攪拌機、脱泡機、ビーズミル、高圧ホモジナイザーなどを利用することができる。
本実施形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーを製造するための混合撹拌としては、スラリー中に活物質の凝集体が残らない程度に撹拌し得る混合機と、必要にして十分な分散条件とを選択する必要がある。分散の程度は粒ゲージにより測定可能であるが、少なくとも100μmより大きい凝集物がなくなるように混合分散することが好ましい。このような条件に適合する混合機としては、例えばボールミル、サンドミル、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、ホバートミキサーなどを例示することができる。
3.蓄電デバイス電極
本実施形態に係る蓄電デバイス電極は、集電体と、該集電体の表面上に上述の蓄電デバイス電極用スラリーが塗布及び乾燥されて形成された層と、を備えるものである。かかる蓄電デバイス電極は、金属箔などの適宜の集電体の表面に、上述の蓄電デバイス電極用スラリーを塗布して塗膜を形成し、次いで該塗膜を乾燥して活物質層を形成することにより製造することができる。このようにして製造された蓄電デバイス電極は、集電体上に、上述の(A)成分、(B)成分、活物質粒子(D)、さらに必要に応じて添加した任意成分を含有する活物質層が結着されてなるものであるが、蓄電デバイス中で活物質層が電解液と接触すると、上述の(A)成分が電解液中に溶解して除去されるので、活物質層が多孔質化される。
さらに、(A)成分の溶解度パラメータと(B)成分の溶解度パラメータの差の絶対値|ΔSP|の値が0〜10MPa1/2の範囲である場合には、上述したように活物質層に均質な細孔を形成することができる。均質に多孔質化された活物質層は、表面積が増大するため、活物質層と電解液との接触面積が増大する。これにより、電解液/活物質粒子
間におけるリチウムイオン移動が低抵抗化し、蓄電デバイスのレート特性が飛躍的に向上する。
また、活物質層は、上述の(B)成分を含有するので、厚膜化しても活物質粒子が剥離せず、また厚膜化した活物質層を捲回してもクラックの発生が抑制される。かかる蓄電デバイス電極は、集電体と活物質層との密着性に優れるため、電気的特性の一つであるレート特性が良好となると共に、活物質層の厚膜化が可能となるため、蓄電デバイスの高容量化を実現することができる。
集電体は、導電性材料からなるものであれば特に制限されない。リチウムイオン二次電池においては、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属製の集電体が使用されるが、特に正極にアルミニウムを、負極に銅を用いた場合、上述の組成物を用いて製造された蓄電デバイス電極用スラリーの効果が最もよく現れる。ニッケル水素二次電池における集電体としては、パンチングメタル、エキスパンドメタル、金網、発泡金属、網状金属繊維焼結体、金属メッキ樹脂板などが使用される。集電体の形状及び厚さは特に制限されないが、厚さ0.001〜0.5mm程度のシート状のものとすることが好ましい。
蓄電デバイス電極用スラリーの集電体への塗布方法についても特に制限はない。塗布は、例えばドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、浸漬法、ハケ塗り法などの適宜の方法によることができる。蓄電デバイス電極用スラリーの塗布量も特に制限されないが、活物質層を厚膜化した場合でも活物質粒子の剥離やクラックの発生を抑制できることから、液状媒体(C)を除去した後に形成される活物質層の厚さが、50μm以上となる量とすることが好ましく、70μm以上となる量とすることがより好ましい。また、電極の切断など加工性の観点より、活物質層の厚さが5mm以下となる量とすることが好ましい。活物質層の厚さが上記範囲内にあることによって、活物質層に効果的に電解液を染み込ませることができる。その結果、活物質層中の活物質粒子と電解液との充放電に伴う金属イオンの授受が容易に行われるため、電極抵抗をより低下させることができるため好ましい。また、活物質層の厚さが上記範囲内にあることで、電極を折り畳んだり、捲回するなどして成形加工する場合においても、活物質層が集電体から剥離することなく密着性が良好で、柔軟性に富む蓄電デバイス電極が得られる点で好ましい。
塗布後の塗膜からの乾燥方法(液状媒体(C)の除去方法)についても特に制限されず、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥;真空乾燥;(遠)赤外線、電子線などの照射による乾燥などによることができる。乾燥速度としては、応力集中によって活物質層に亀裂が入ったり、活物質層が集電体から剥離したりしない程度の速度範囲の中で、できるだけ速く液状媒体が除去できるように適宜に設定することができる。
さらに、乾燥後の活物質層をプレスすることにより、活物質層の密度を高め、空孔率を以下に示す範囲に調整することが好ましい。プレス方法としては、金型プレスやロールプレスなどの方法が挙げられる。プレスの条件は、使用するプレス機器の種類、活物質層の空孔率及び密度の所望値によって適宜に設定されるべきである。この条件は、当業者による少しの予備実験により、容易に設定することができるが、例えばロールプレスの場合、ロールプレス機の線圧力は0.1〜10(t/cm)の圧力において、例えばロール温度が20〜100℃において、乾燥後の集電体の送り速度(ロールの回転速度)が1〜80m/minで行うことができる。プレス後の活物質層の密度は、1.5〜5.0g/cmとすることが好ましく、1.5〜4.0g/cmとすることがより好ましい。
4.蓄電デバイス
本実施形態に係る蓄電デバイスは、上述の蓄電デバイス電極を備えるものであり、さらに電解液を含有し、セパレータなどの部品を用いて、常法に従って製造することができる。具体的な製造方法としては、例えば、負極と正極とをセパレータを介して重ね合わせ、これを電池形状に応じて巻く、折るなどして電池容器に収納し、該電池容器に電解液を注入して封口する方法などを挙げることができる。電池の形状は、コイン型、円筒型、角形、ラミネート型など、適宜の形状であることができる。
電解液は、液状でもゲル状でもよく、活物質粒子の種類に応じて、蓄電デバイスに用いられる公知の電解液の中から電池としての機能を効果的に発現するものを選択すればよい。電解液は、電解質を適当な溶媒に溶解した溶液であることができる。
上記電解質としては、リチウムイオン二次電池では、従来から公知のリチウム塩のいずれをも使用することができ、その具体例としては、例えばLiClO、LiBF、LiPF、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、LiCFSO、LiCHSO、LiCSO、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウムなどを例示することができる。
上記電解質を溶解するための溶媒は、特に制限されるものではないが、その具体例としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート化合物;γ−ブチロラクトンなどのラクトン化合物;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル化合物;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド化合物などを挙げることができ、これらのうちから選択される一種以上を使用することができる。電解液中の電解質の濃度としては0.5〜3.0モル/Lが好ましい。
本実施形態に係る蓄電デバイスは、必要に応じて外装材で被覆される。外装材としては、熱収縮チューブ、粘着テープ、金属フィルム、紙、布、塗料、プラスチックケース等が挙げられる。また、外装の少なくとも一部に熱で変色する部分を設け、使用中の熱履歴がわかるようにしてもよい。
本実施形態に係る蓄電デバイスは、必要に応じて複数本を直列及び/又は並列に組み電池パックに収納される。電池パックには正温度係数抵抗体、温度ヒューズ、ヒューズ及び/又は電流遮断素子等の安全素子の他、安全回路(各電池及び/又は組電池全体の電圧、温度、電流等をモニターし、必要なら電流を遮断する機能を有する回路)を設けてもよい。また電池パックには、組電池全体の正極及び負極端子以外に、各電池の正極及び負極端子、組電池全体及び各電池の温度検出端子、組電池全体の電流検出端子等を外部端子として設けることもできる。また電池パックには、電圧変換回路(DC−DCコンバータ等)を内蔵してもよい。また各電池の接続は、リード板を溶接することで固定してもよいし、ソケット等で容易に着脱できるように固定してもよい。さらには、電池パックに電池残存容量、充電の有無、使用回数等の表示機能を設けてもよい。
5.実施例
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
5.1.(A)成分及び(B)成分の作製
<合成例1>
窒素雰囲気下において、100mLの三つ口フラスコにo−フタルアルデヒド5gを市販の脱水グレードの塩化メチレン30mLに溶解させ、ドライアイス/アセトン浴にて−78℃冷却したところに三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.35mLを添加し、重合を開始した。そのまま−78℃で3時間撹拌した後、重合末端の封止剤としてイソシアン酸フェニル0.36mLを添加し、引き続き−78℃で1.5時間撹拌した。合成後のポリマーは大量の冷メタノール(0℃)中に再沈殿させ、メタノールで洗浄し、乾燥することにより、重合体A(SP値=21.4MPa1/2)を作製した。
<合成例2>
窒素雰囲気下において、100mLの三つ口フラスコにシアノ酢酸エチル5gをメタノール6mL、ジクロロメタン25mLに溶解させたところに、ホルマリン(35%水溶液)11gを加え、激しく撹拌した。さらにジメチルアミン10gを加え重合を開始し、引き続き室温で3時間撹拌した。有機層を抽出し、塩酸で洗浄を行うことで、過剰の塩基を除去し、溶媒を減圧留去し乾燥することにより、重合体C(SP値=19.7MPa1/2)を作製した。
<合成例3>
容量7リットルのセパラブルフラスコに、水150質量部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2質量部を仕込み、セパラブルフラスコの内部を十分に窒素置換した。
一方、別の容器に、水60質量部、乳化剤としてエーテルサルフェート型乳化剤(商品名「アデカリアソープSR1025」、(株)ADEKA製)を固形分換算で0.8質量部並びに単量体としてメタクリル酸シクロヘキシル15質量部、メタクリル酸メチル5質量部、アクリル酸ブチル35質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル40質量部を十分に攪拌して上記単量体の混合物を含有する単量体乳化液を調製した。
上記セパラブルフラスコ内部の昇温を開始し、内部の温度が60℃に到達した時点で、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5質量部を加えた。そして、セパラブルフラスコの内部の温度が70℃に到達した時点で、上記で調製した単量体乳化液の添加を開始し、セパラブルフラスコの内部の温度を70℃に維持したまま単量体乳化液を3時間かけてゆっくりと添加した。その後、セパラブルフラスコの内部の温度を85℃に昇温し、この温度を3時間維持して重合反応を行った。3時間後、セパラブルフラスコを冷却して反応を停止した後、アンモニウム水を加えてpHを7.6に調整することにより、重合体D(SP値=17.0MPa1/2)からなる粒子を30質量%含有する水系分散体を得た。さらに、この水系分散体300gにN−メチルピロリドン(NMP)300gを加え、水を減圧留去することに重合体Dからなる粒子を30質量%含有するNMP分散体を得た。
5.2.実施例1
5.2.1.蓄電デバイス電極(正極)の作製
(A)成分として上記で作製した重合体Aを2質量部、(B)成分としてPVDF(株式会社クレハ製、商品名「KF7200」、SP値=16.1MPa1/2)を2質量部、さらにNMPを46質量部添加し、(A)成分及び(B)成分を合計8質量%含有する蓄電デバイス電極用組成物を作製した。
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス2P−03」)を用いて、導電助剤粒子(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラック50%プレス品」、平均粒子径D=0.036μm)を3質量部、正極活物質としてLiCoO(Umicore社製、製品名「KD−10」、平均粒子径D=5μm)を100質量部、NMP36質量部及び上記で作製した蓄電デバイス電極用組成物を50
質量部(それぞれ(A)成分2質量部、(B)成分2質量部相当)の混合物を30分間撹拌し、ペーストを得た。得られたペーストにNMPを追加し、NMPを除いた成分の含有量を65質量%に調製した後、攪拌脱泡機(株式会社シンキー製、商品名「泡とり練太郎」)を使用して、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、さらに減圧下(約2.5×10Pa)において1800rpmで1.5分間攪拌混合することにより、電極(正極)用の蓄電デバイス電極用スラリーを調製した。
集電体として厚み10μmのステンレス箔(表面粗さRa=0.05μm)の表面に、上記で得られた正極用のスラリーを、乾燥後の膜厚が80μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃で20分間乾燥処理した。その後、活物質層の密度が3.0g/cmになるようにロールプレス機によりプレス加工することにより、蓄電デバイス電極(正極)を得た。
上記で製造した正極を直径15.95mmに打ち抜き成形したものを、真空検体乾燥機(石井理化学機器社製、商品名「HD−3HG」)に入れ、30hPaに減圧した後、180℃で6時間加熱し、極板を十分に乾燥させた。
5.2.2.蓄電デバイス用電極(負極)の作製
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス 2P−03」)にCMC(商品名「CMC1150」、ダイセルファインケム株式会社製)を1質量部(濃度2質量%の水溶液として添加)、負極活物質として人造黒鉛(日立化成工業株式会社製、商品名「MAG」)を100質量部、導電助剤粒子(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラック50%プレス品」、平均粒子径D=0.036μm)を1.0質量部、及び水68質量部を投入し、60rpmで1時間攪拌を行った。その後、SBRバインダー(JSR株式会社製、商品名「TRD2101」、48質量%水分散体)を、4.2質量部(SBR2質量部相当)加え、さらに1時間攪拌しペーストを得た。得られたペーストに水を投入し、水を除いた成分の含有量を50質量%に調整した後、攪拌脱泡機(株式会社シンキー製、商品名「泡とり練太郎」)を使用して、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、さらに減圧下(約2.5×10Pa)において1800rpmで1.5分間攪拌混合することにより、負極用の蓄電デバイス電極用スラリーを調製した。
集電体として厚み10μmのステンレス箔(表面粗さRa=0.05μm)の表面に、上記で得られた負極用のスラリーを、乾燥後の膜厚が80μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布し、60℃で10分乾燥し、次いで120℃で10分間乾燥処理した。その後、活物質層の密度が1.5g/cmになるようにロールプレス機によりプレス加工することにより、蓄電デバイス電極(負極)を得た。
上記で製造した負極を直径16.16mmに打ち抜き成形したものを、真空検体乾燥機(株式会社石井理化学機器製作所製、商品名「HD−3HG」)に入れ、30hPaに減圧させた後、180℃で6時間加熱し、極板を十分に乾燥させた。
5.2.3.蓄電デバイスの製造及び評価
(1)リチウムイオン電池セルの組立て
露点が−80℃以下となるようAr置換されたグローブボックス内で、上記で作製した負極を、2極式コインセル(宝泉株式会社製、商品名「HSフラットセル」)上に載置した。次いで、直径24mmに打ち抜いたポリプロピレン製多孔膜からなるセパレータ(セルガード株式会社製、商品名「セルガード#2400」)を載置し、さらに、空気が入らないように電解液を500μL注入した後、上記で作製した正極を載置し、前記2極式コインセルの外装ボディーをネジで閉めて封止することにより、リチウムイオン電池(蓄電
デバイス)を組み立てた。ここで使用した電解液は、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート=3/7(質量比)の溶媒に、LiPFを1モル/Lとビニルカーボネートを1モル/Lの濃度で溶解した溶液である。
(2)レート特性の評価
上記で製造したリチウムイオン電池につき、室温にて、定電流(0.2C)にて充電を開始し、電圧が4.2Vになった時点で引き続き定電圧(4.2V)にて充電を続行し、電流値が0.01Cとなった時点を充電完了(カットオフ)として、0.2Cでの充電容量を測定した。次いで、定電流(0.2C)にて放電を開始し、電圧が2.5Vになった時点を放電完了(カットオフ)とし、0.2Cでの放電容量を測定した。
次に、同じセルにつき、定電流(0.2C)にて充電を開始し、電圧が4.2Vになった時点で引き続き定電圧(4.2V)にて充電を続行し、電流値が0.01Cとなった時点を充電完了(カットオフ)として0.2Cでの充電容量を測定した。次いで、定電流(3C)にて放電を開始し、電圧が2.5Vになった時点を放電完了(カットオフ)とし、3Cでの放電容量を測定した。3Cでの放電容量が110mAh/gを超える場合、放電容量は十分大きく良好であると判断する。110mAh/g以下の場合、放電容量は不十分であり不良と判断する。その結果を表1に示す。なお、表1及び表2に示すレート特性は、下記式(2)により求められる値である。
レート特性(%)=(3C放電容量/0.2C放電容量)×100・・・(2)
なお、測定条件において「1C」とは、ある一定の電気容量を有するセルを定電流放電して1時間で放電終了となる電流値のことを示す。例えば「0.1C」とは10時間かけて放電完了となる電流値のことであり、「10C」とは0.1時間かけて放電完了となる電流値のことをいう。
5.3.実施例2〜9、比較例1〜9
上記実施例1において(A)成分及び(B)成分の種類を表1及び表2に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして蓄電デバイスを作製し、実施例1と同様にして評価を行った。その結果を表1及び表2に併せて示す。
5.4.実施例10
5.4.1.蓄電デバイス電極(正極)の作製
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス2P−03」)を用いて、PVDF(株式会社クレハ製、商品名「KF7200」、SP値=16.1MPa1/2)の8質量%NMP溶液を25質量部(ポリフッ化ビニリデン2質量部相当)、導電助剤粒子(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラック50%プレス品」、平均粒子径D=0.036μm)を3質量部、正極活物質としてLiCoO(Umicore社製、製品名「KD−10」、平均粒子径D=5μm)を100質量部、NMP36質量部の混合物を30分間撹拌し、ペーストを得た。得られたペーストにNMPを追加し、NMPを除いた成分の含有量を65質量%に調製した後、攪拌脱泡機(株式会社シンキー製、商品名「泡とり練太郎」)を使用して、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、さらに減圧下(約2.5×10Pa)において1800rpmで1.5分間攪拌混合することにより、電極(正極)用の蓄電デバイス電極用スラリーを調製した。
集電体として厚み10μmのステンレス箔(表面粗さRa=0.05μm)の表面に、上記で得られた正極用のスラリーを、乾燥後の膜厚が80μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃で20分間乾燥処理した。その後、活物質層の密度が3.0g/cmになるようにロールプレス機によりプレス加工することにより、蓄
電デバイス電極(正極)を得た。
上記で製造した正極を直径15.95mmに打ち抜き成形したものを、真空検体乾燥機(株式会社石井理化学機器製作所製、商品名「HD−3HG」)に入れ、30hPaに減圧した後、180℃で6時間加熱し、極板を十分に乾燥させた。
5.4.2.蓄電デバイス電極(負極)の作製
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス 2P−03」)に60℃の水40質量部及び(B)成分としてCMC(ダイセルファインケム株式会社製、商品名「CMC1150」)1質量部を加え、60rpmで2時間撹拌した。さらに、(A)成分として上記で作製した重合体Aを3質量部、これにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.03質量部と水5.97質量部とを加え、(A)成分及び(B)成分を合計8質量%含有する蓄電デバイス電極(負極)用組成物を作製した。
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス 2P−03」)に上記で作製した蓄電デバイス電極用組成物50質量部(それぞれ(A)成分3質量部、(B)成分1質量部相当)、負極活物質として人造黒鉛(日立化成工業株式会社製、商品名「MAG」)を100質量部、導電助剤粒子(電気化学工業株式会社製、商品名「デンカブラック50%プレス品」、平均粒子径D=0.036μm)を1.0質量部、及び水28質量部を投入し、60rpmで2時間攪拌しペーストを得た。得られたペーストに水を投入し、水を除いた成分の含有量を50質量%に調整した後、攪拌脱泡機(株式会社シンキー製、商品名「泡とり練太郎」)を使用して、200rpmで2分間、1800rpmで5分間、さらに減圧下(約2.5×10Pa)において1800rpmで1.5分間攪拌混合することにより、負極用の蓄電デバイス電極用スラリーを調製した。
集電体として厚み10μmのステンレス箔(表面粗さRa=0.05μm)の表面に、上記で得られた負極用のスラリーを、乾燥後の膜厚が80μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布し、60℃で10分乾燥し、次いで120℃で10分間乾燥処理した。その後、活物質層の密度が1.5g/cmになるようにロールプレス機によりプレス加工することにより、蓄電デバイス電極(負極)を得た。
上記で製造した負極を直径16.16mmに打ち抜き成形したものを、真空検体乾燥機(株式会社石井理化学機器製作所製、商品名「HD−3HG」)に入れ、30hPaに減圧させた後、180℃で6時間加熱し、極板を十分に乾燥させた。
5.4.3.蓄電デバイスの製造及び評価
実施例1と同様にリチウムイオン電池セルを組立て、評価を行った。その結果を表1に示す。
5.5.評価結果
各実施例、各比較例において使用した(A)成分及び(B)成分の使用割合、並びに各実施例、各比較例の評価結果を下表1〜2に示す。
Figure 2017120708
Figure 2017120708
上表1及び上表2において、実施例、比較例中の(A)成分及び(B)成分の行における数値は「質量部」を表す。また、上表1及び上表2における「電解液溶解性」では、1気圧、23℃において、1.0Mの六フッ化リン酸リチウムを含有するプロピレンカーボネート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒(PC/DEC=1/1(v/v%))1gへの溶解度が0.01g以上であるものを「○」、0.01g未満であるものを「×」と表記した。
上表1及び上表2において、使用した各材料は、それぞれ以下の商品名を表す。
・UP1190(東亜合成株式会社製、商品名「UP1190」、アクリル系樹脂、SP値=18.5MPa1/2
・サッカリン(和光純薬工業(株)より購入、SP値=21.9MPa1/2
・ペンタエリスリトール(和光純薬工業(株)より購入、SP値=40.1MPa1/2
・PVDF(株式会社クレハ製、商品名「KF7200」、ポリフッ化ビニリデン、SP値=16.1MPa1/2
・SBR(JSR株式会社製、商品名「TRD2101」、スチレンブタジエンゴム、SP値=17.7MPa1/2
・PVA(クラレ株式会社製、商品名「クラレポバール105」、ポリビニルアルコール
、SP値=30.7MPa1/2
・PEO(和光純薬工業(株)より購入、商品名「ポリエチレングリコール400」、SP値=19.5MPa1/2
・CMC(ダイセルファインケム株式会社製商品名「CMC1150」、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エーテル化度0.7、SP値=25.8MPa1/2
表1及び表2から明らかなように、実施例1〜10に示した本発明に係る蓄電デバイス電極用組成物を用いて作製された蓄電デバイスは、レート特性が良好となることが判明した。一方、比較例1〜9に示した、本発明に係る蓄電デバイス電極用組成物を使用しない蓄電デバイスはレート特性が不良であった。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を包含する。また本発明は、上記の実施形態で説明した構成の本質的でない部分を他の構成に置き換えた構成を包含する。さらに本発明は、上記の実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成をも包含する。さらに本発明は、上記の実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成をも包含する。

Claims (6)

  1. 電解液溶解性化合物(A)と、
    バインダー(B)と、
    液状媒体(C)と、
    を含有する、蓄電デバイス電極用組成物。
  2. 前記電解液溶解性化合物(A)の溶解度パラメータと前記バインダー(B)の溶解度パラメータとの差の絶対値|ΔSP|の値が0〜10MPa1/2の範囲である、請求項1に記載の蓄電デバイス電極用組成物。
  3. 前記電解液溶解性化合物(A)の含有量をMa質量部、前記バインダー(B)の含有量をMb質量部としたときに、Ma/Mbの値が0.05〜4である、請求項1または請求項2に記載の蓄電デバイス電極用組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の蓄電デバイス電極用組成物と、活物質粒子(D)と、を含有する、蓄電デバイス電極用スラリー。
  5. 請求項4に記載の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて作製された蓄電デバイス電極。
  6. 請求項5に記載の蓄電デバイス電極を備える、蓄電デバイス。
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