JP4351343B2 - 高周波回路 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電話等の無線通信機器の高周波回路に関するものであり、特に、アンテナ回路及びその後段の回路での静電破壊を防止することができる高周波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機などで用いられる異なる周波数帯の2つの通信システムに対応したデュアルモードの高周波回路は、アンテナと、2つの通信システムの送受信周波数帯を分離するダイプレクサと、該ダイプレクサと接続して第1の周波数帯(第1の通信システム)F1の送受信制御を行う送受信制御回路、同じく該ダイプレクサと接続して第2の周波数帯(第2の通信システム)F2の送受信制御を行う送受信制御回路とから構成されていた。その回路図を図4に示す。
【0003】
第1の送受信制御回路Aは、第1の送信端子TX1、第1の受信端子R1、第1の制御端子Vt1を有している。そして、第1の送信端子T1は、コンデンサ56を介してPINダイオード55のアノード側に接続され、このPINダイオード55のカソード側はコンデンサ51を介してダイプレクサDの一方のダイプレクサ部D1の第1の端子に接続されている。また、同時に、ストリップ線路52に並列に接続されている。
【0004】
このストリップ線路52は、第1の送信端子TX1に入力される第1の送信信号の周波数帯FT1の中心的な周波数の波長に対して、1/4相当の線路長となっている。
【0005】
そして、ストリップ線路52は、コンデンサ53を介して第1の受信端子RX1に接続される。また、ストリップ線路52と受信端子RX1との接続点と、グラウンド電位との間にPINダイオード54が接続される。
【0006】
尚、2つのダイオード54、55は、バイアス電流を与えることにより、スイッチ素子として動作する。具体的には、第1の制御端子Vt1より、抵抗58、コイル57を介してバイアス電流が供給されることになる。ここでコンデンサ51は、ダイオード55に流れるバイアス電流がダイプレクサD及び高周波回路の外に流れ出すことを防止するためのカップリングコンデンサであり、コイル57は第1の制御端子Vt1と第1の送信端子TX1との間をハイインピーダンス状態に保ち、第1の送信信号が第1の制御端子Vt1に流れることを防ぐために用いられる。
【0007】
上述の第1の送受信制御回路Aにおいて、送信動作時は、第1の制御端子Vt1に正の電圧を供する。これより、ダイオード55、54はON状態となる。これにより、ストリップ線路52の受信端子側の端部は、グランド電位に接続され、ストリップ線路52がショートスタブとして動作し、送信信号が受信端子RX1に漏れることを防止している。これより、第1の送信信号は、ダイプレクサDの一方のダイプレクサD1を介してアンテナANTに導出される。
【0008】
また、受信動作時は、第1の制御端子Vt1に、ダイオード54、55OFF状態となる電圧(例えば、0又は負の電圧)を供給する。
【0009】
これにより、ダイオード55はOFF状態となるため、ダイプレクサDの一方のダイプレクサ部D1を介して、アンテナANTから送られる受信信号は、送信端子TX1から漏れることがない。これにより、受信信号は、受信端子RX1に供給される。
【0010】
第2の送受信制御回路Bにおいては、実質的に第1の送受信制御回路と同一の構成となっている。尚、この第2の送受信制御回路は、ダイプレクサDを介して、アンテナANTに接続されている。また、ストリップ線路62の長さは、第2の送信端子TX2に入力される第2の送信信号の周波数帯FT2の中心的な周波数の波長に対して、1/4相当の線路長となっている。
【0011】
このような第1の送受信制御回路A及び第2の送受信制御回路Bは、ダイプレクサDの第1の端子及び第2の端子に各々接続されている。そして、ダイプレクサDは、アンテナANTに接続される。
【0012】
ダイプレクサDは、第1の送受信制御回路Aに接続する一方のダイプレクサ部D1と、第2の送受信制御回路Bに接続する他方のダイプレクサ部D2とから構成されている。
【0013】
そして、一方のダイプレクサ部D1は、第1の送受信制御回路Aで処理される送受信信号の第1の周波数帯(FT1、FR1を総じてF1と記す)を抽出するものであり、他方のダイプレクサ部D2は、第2の送受信制御回路Bで処理される送受信信号の第2の周波数帯(FT2、FR2を総じてF2と記す)を抽出するものである。いま、第1、第2の周波数帯F1、F2が、F1<F2との関係である場合、一方のダイプレクサ部D1は、少なくとも第2の周波数帯F2未満の周波数帯を通過させるローパスフィルタ(LPF)の機能を有する。また、他方のダイプレクサ部D2は、少なくとも第1の周波数帯F1を越える周波数帯を通過させるハイパスフィルタ(HPF)の機能を有する。尚、一般に、GSMとDCSのデュアルバンド型の高周波回路は、GSM通信方式(F1=約900MHz)とDCS通信システム(約1.8GHz)などの関係があり、その他においても、GHz帯どうしの2つの通信システムに使用される。
【0014】
従って、ダイプレクサDにおける一方のダイプレクサ部D1におけるローパスフィルタのしきい値(カットオフ周波数)は、約1.1GHz〜1.5GHzの間の値が選択され、同時に、他方のダイプレクサ部D2におけるハイパスフィルタとして機能するための境界周波数(カットオフ周波数)も、約1.1GHz〜1.5GHzの間の値になっている。また、他の組合せの通信システムにおいても、すくなともGHz帯のしきい値を有するものとなってしまう。
【0015】
これにより、アンテナを介して、ダイプレクサDに供給される第2の周波数帯F2未満の信号、即ち、第1の周波数帯F1の信号は、第1の送受信制御回路A側に分離されることになる。また、第1の周波数帯F1を越える周波数帯の信号、即ち、第2の周波数帯F2の信号は、第2の送受信制御回路Bに分離されることになる。尚、送信時においても、第1の送受信制御回路Aで処理された第1の送信信号は、支障なく一方のダイプレクサ部D1を通過してアンテナANTに導出される。また、第2の送受信制御回路Bで処理された第2の送信信号は、支障なく、他方のダイプレクサ部D21を通過して、アンテナANTに導出されることになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような高周波回路においては、安定した周波数選別及び送受信制御が要求されるものの、実用的には、アンテナANTから侵入する静電気パルス対策が重要である。
【0017】
このような静電気パルスは、通信機器、取り分け携帯用通信機器では非常に発生しやすい。即ち、人体や静電気の発生しやすい布などと接触・摩擦しやすい環境で使用されるためである。
【0018】
一般的に、静電気パルスは、図3に示すように、高い周波数成分を有し、取り分け、250MHz以下の周波数成分において、高い電圧を示す。
【0019】
ここで、重要なことは、この静電気パルス(静電ノイズ)の周波数成分は、一方のダイプレクサ部D1で設定されるしきい値に比較して、必ず低い周波数となり、一方のダイプレクサD1を通過してしまうものである。
【0020】
このため、第1の送受信制御回路Aの第1の受信端子RX1、第1の送信端子TX1、第2の送受信制御回路Bの第1の受信端子RX2、第2の送信端子TX2の4つの端子から現れる静電ノイズによる発生電圧を比較すると、第1の送受信制御回路Aの第1の送信端子TX1に最も顕著に現れる。
【0021】
これは、ダイプレクサDの特性上、第1の送受信制御回路Aのように、GHz帯の周波数をしきい値とするローパス機能を有するダイプレクサ部D1側に静電ノイズが流れやすい。さらに、第1の受信端子RX1側はダイオード54を介してグランド電位に接続されるために、高周波ノイズは、グランドに逃げ易い。これに対して、送信側ラインは、直接第1の送信端子TX1に主に発生されやすいものと考えられる。
【0022】
このように、電圧の高い静電ノイズ(電圧が非常に高い、例えば、200V以上)が、ダイプレクサDを介して、送受信制御回路A、Bを介して、後段の受信回路や送信回路に流れてしまう。その結果、各回路を構成するダイオード、抵抗あるいはIC等の電子部品を破壊する電圧が発生する。
【0023】
本発明は、上述の課題に鑑みて案出されたものであり、その目的は、静電ノイズが発生しても、後段の送受信制御回路などの破壊を有効的に防止し、安定した動作が可能な高周波回路を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アンテナが接続されるアンテナ端子と、第1の周波数帯F1と第2の周波数帯F2(300MHz<F1<F2)とを分離する2つのダイプレクサ部を有するダイプレクサと、前記ダイプレクサ部と接続される送受信制御回路とを具備する高周波回路において、前記第1の周波数帯F1を分離するダイプレクサ部に、直列インダクタンス成分と並列インダクタンス成分とのT型回路で構成されたカットオフが300MHzと前記第1の周波数帯F1との間の周波数に設定され、少なくとも前記第1の周波数帯F1を通過させるハイパスフィルタを配置したことを特徴とする高周波回路である。
【0025】
【作用】
本発明は、2つの通信システムのうち、低い送受信周波数となる第1の周波数帯F1を通過させるダイプレクサ部D1に、300MHzと第1の周波数F1との間の周波数をカットオフ周波数とするハイパスフィルタ(HPF)機能を付加している。
【0026】
このため、静電ノイズ(静電パルス)がアンテナに印加されても、ダイプレクサDよりも後段の回路に伝わりにくく、後段の回路を構成する電子部品素子などが破壊されることなく、安定した動作が維持できる高周波回路となる。
【0027】
アンテナより印加される静電ノイズは、複数の周波数成分を有しており、特に、200MHz以下の高周波成分が特に電圧値が高い。
【0028】
この約200MHz以下の周波数成分の静電ノイズは、ダイプレクサDのうち、他方のダイプレクサ部D2においては、そのハイパスフィルタ機能により遮断されることになる。
【0029】
また、一方のダイプレクサD1においては、300MHz以上のハイパスフィルタを具備しているため、300MHz未満の高周波成分は、遮断される。即ち、200MHz以下の静電ノイズは遮断されることになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高周波回路を図面に基づいて詳説する。
【0031】
図1は本発明の高周波回路の回路図であり、図2は、送受信端子に現れる静電ノイズの状況を説明する特性図である。
【0032】
本発明のダイプレクサD、第1の送受信制御回路A、第2の送受信制御回路Bとから構成されている。
【0033】
第1の送受信制御回路Aは、従来の例で説明したように、第1の送信端子TX1、第1の受信端子R1、第1の制御端子Vt1を有している。そして、第1の送信端子T1は、コンデンサ16を介してPINダイオード15のアノード側に接続されている。このPINダイオード15のカソード側はコンデンサ11を介してダイプレクサDの一方のダイプレクサ部D1の第1の端子に接続されている。また、同時に、ストリップ線路12に並列に接続されている。
【0034】
このストリップ線路12は、第1の送信端子TX1に入力される第1の送信信号の中心的な周波数FT1の波長に対して、1/4相当の線路長となっている。
【0035】
そして、ストリップ線路12は、コンデンサ13を介して第1の受信端子RX1に接続される。また、ストリップ線路12と受信端子RX1との接続点と、グラウンド電位との間にPINダイオード14が接続される。
【0036】
尚、2つのダイオードに14、15は、バイアス電流を与えることにより、ON−OFF制御するスイッチ素子として動作する。具体的には、第1の制御端子Vt1より、抵抗18、コイル17を介して供給されることになる。
【0037】
ここでコンデンサ11は、ダイオード15に流れるバイアス電流がダイプレクサD及び高周波回路Aの外に流れ出すことを防止するためのカップリングコンデンサである。また、コイル17は第1の制御端子Vt1と第1の送信端子TX1との間をハイインピーダンス状態に保ち、第1の送信信号が第1の制御端子Vt1に流れることを防ぐために用いられる。
【0038】
第2の送受信制御回路Bにおいては、実質的に第1の送受信制御回路Aと同一の構成となっている。尚、この第2の送受信制御回路Bは、ストリップ線路22の長さが、第2の送信端子TX2に入力される第2の送信信号の中心的な周波数FT2の波長に対して、1/4相当の線路長となっている。
【0039】
この第受信制御回路及び第2の送受信制御回路Bは、夫々1つのダイプレクサDを介して、アンテナに接続される。
【0040】
ダイプレクサDは、2つのダイプレクサ部D1、D2を有し、ダイプレクサD1は、第1の端子を介して、第1の送受信制御回路と接続し、また、ダイプレクサD2は、第2の端子を介して、第2の送受信制御回路Bに接続している。また、2つのダイプレクサ部D1、D2は、1つのアンテナ端子(第3の端子)ANTを介して、アンテナに接続される。
【0041】
ここで、第1の送受信制御回路Aで処理される受信信号の中心的な周波数をFR1、送信信号の中心的な周波数をFT1及び送受信信号を併せた時の周波数帯の中心的な周波数をF1とし、また、第2の送受信制御回路Bで処理される受信信号の中心的な周波数をFR2、送信信号の中心的な周波数をFT2及び送受信信号を併せた時の周波数帯の中心的な周波数をF2として、周波数F1とF2との関係が、F1<F2とする。
【0042】
この時、ダイプレクサDのダイプレクサ部D1は、第1の送受信制御回路Aで処理される周波数F1を通過させ、且つ第2の送受信制御回路Bで処理される周波数F2が通過できないローパス機能部分D11と、300MHz未満の周波数成分を遮断するハイパスフィルタ部F11とから構成されている。
【0043】
具体的な構成としては、ローパス機能部分D11は、図1に記載されているように、ストリップ線路L1、該ストリップ線路L1の両端とグランド電位との間に配置されたコンデンサC1、C2、及びストリップ線路L1に対して並列に接続されたコンデンサC3から構成される。
【0044】
また、300MHz以上の周波数成分を通過させるイパスフィルタFは、直列インダクタンス成分L2と並列インダクタンス成分L3とのT型回路で構成される。
【0045】
また、ダイプレクサDのダイプレクサ部D2は、第2の送受信制御回路Bで処理される周波数F2を通過させ、且つ第1の送受信制御回路で処理される周波数F1が通過できないハイパス機能部分D21で構成される。具体的には、結合コンデンサC4、コンデンサC5、該コンデンサC5の両端とグランド電位との間に接続されたインダクタンス成分L4、L5などから構成される。
【0046】
このような構成により、アンテナ端子ANTとダイプレクサ部D2を介して、第2の端子との間に通過する信号は、少なくとも第1の送受信制御回路Aで処理される周波数F1を越える、即ち、第2の送受信制御回路Bで処理される周波数F2となる。
【0047】
また、アンテナ端子ANTとダイプレクサ部D1を介して、第1の端子との間に通過する信号は、少なくとも第2の送受信制御回路Bで処理される周波数F2未満の周波数成分の信号であり、且つ、300MHz以上の高周波信号となる。即ち、300MHz未満の高周波静電ノイズ成分は、このダイプレクサ部D1で遮断するとともに、同時に、第1の送受信制御回路Aで処理される周波数F1の信号を通過させることができる。尚、この300MHz未満の高周波成分を遮断するために、例えば直列インダクタンス成分L2を5.6nH、並列インダクタンス成分L3を3.9nHとしている。
【0048】
上述の第1の送受信制御回路Aにおいて、送信動作時は、第1の制御端子Vt1に正の電圧を供する。これより、ダイオード15、14には、バイアス電流が流れ、ON状態となる。
【0049】
これにより、第1の送信信号の周波数帯を遮断するショートスタブとして動作して、第1の送信信号が受信端子RX1に漏れることを防止している。これにより、第1の送信信号は、ダイプレクサDの一方のダイプレクサ部D1を介してアンテナ端子ANTに導出される。
【0050】
また、受信動作時は、第1の制御端子Vt1により、ダイオード14、15をOFF状態とする。
【0051】
これにより、ダイオード15は、OFF状態となるため、ダイプレクサDの一方のダイプレクサ部D1を介して、アンテナ端子ANTから送られる受信信号は、送信端子TX1に漏れることがない。これにより、受信信号は、受信端子RX1に供給される。
【0052】
また、第2の送受信制御回路Bにおいても、同様の送受信制御が行われる。
【0053】
ここで、本発明は上述のようにダイプレクサD内、特に、ローパス機能(カットオフ周波数が、第1の送受信制御回路Aで処理される周波数F1と第2の送受信制御回路Bで処理される周波数F2との間の周波数)に、さらに、300MHz未満の高周波成分を遮断するハイパスフィルタFが付加されている。
【0054】
これにより、アンテナ端子ANTに供給される高周波の静電ノイズのうち、図3に示すように、影響度の高い200MHz以下の高周波成分、第1の送受信制御回路A側に導出されないことになる。
【0055】
これにより、第1の送受信制御回路A及びそれに接続された受信回路、送信回路での静電破壊を有効に抑えることができる。
【0056】
尚、アンテナ端子ANTから、第2の送受信制御回路Bに対しては、その間に介在さたダイプレクサ部D2は、カットオフ周波数が第1の送受信制御回路Aで処理される周波数F1と第2の送受信制御回路Bで処理される周波数F2との間の周波数であるハイパスフィルタFとなるため、300MHz未満の高周波成分は到底通過することがない。
【0057】
本発明者は、デュアルバンド型の高周波回路として、第1の送受信制御回路A対応して、GSM通信方式(F1=約900MHz)と、第2の送受信制御回路Bの対応として、DCS通信システム(F2=約1.8GHz)とした場合を例に説明する。
【0058】
そして、アンテナ端子ANTに、0〜300MHzの高周波成分を含む、±8Vの静電気パルスを加えた時、第1及び第2の送受信端子TX1、RX1、TX2、RX2に発生する電圧を調べた。
【0059】
尚、図2の特性図において、左側の棒グラムは、従来の回路、即ち、対策前の回路での送受信端子から現れる電圧値であり、右側の棒グラフは、本発明の回路、即ち、300MHz以上の周波数をカットオフ周波数とするハイパスフィルタを付加したダイプレクサDを有するものである。
【0060】
図においては、従来の回路構成の場合は第1の受信端子RX1、第1の送信端子TX1からは、200V以上の電圧が発生していた。これが、本発明の回路では、その発生電圧が200V以下に抑えられる。
【0061】
第2の受信端子RX2、第2の送信端子TX2については、従来と同様の50V程度であった。この第2の受信端子RX2、第2の送信端子TX2については、ダイプレクサDの第2のダイプレクサ部D2は、カットオフ周波数が第1の送受信制御回路Aで処理される周波数F1と第2の送受信制御回路Bで処理される周波数F2との間の周波数であるハイパス機能であるため、高周波成分の静電ノイズに関しては、本発明の回路と従来の回路とは、同一条件であるため、変化はない。たし、この500V程度の電圧では、回路や電子部品素子の定格電圧の関係上、特に支障がない値である。
【0062】
以上のように、本発明の回路では、高周波成分の静電ノイズを有効に除去でるため、アンテナより静電ノイズが侵入しても、後段の送受信制御回路などの破壊を有効的に防止し、安定した動作が可能な高周波回路となる。
【0063】
尚、上述の実施例では、ダイプレクサ部D1に付加した300MHzと第1の周波数帯F1との間の周波数をカットオフ周波数としたハイパスフィルタFを付加している。このハイパスフィルタは、図1では、直列インダクタンス成分L2、並列インダクタンス成分L3とで構成しているが、他の電子部品素子の構成であってもよいし、また、ダイプレクサ部D1に直列接続するように、ハイパスフィルタ素子を接続しても構わない。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明では、アンテナ端子に静電ノイズが印加されても、ダイプレクサで、実質的には、後段の回路に悪影響を与えることない程度に遮断することができるため、後段の回路を構成する電子部品を破壊することがない。
【0065】
また、高周波回路の段々に、静電対策用の部品を省くことができ、小型化な高周波回路となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波回路の回路を説明する回路図である。
【図2】本発明の高周波回路と従来の高周波回路における静電ノイズ印加時の各端子の発生電圧を示す特性図である。
【図3】アンテナから侵入する高周波ノイズの周波数と電圧との関係を示す特性図である。
【図4】従来の高周波回路の回路図である。
【符号の説明】
11、21、51、61:コンデンサ
12、22、52、62:ストリップ線路
13、23、53、63:コンデンサ
14、24、54、64、15、25、55、65:ダイオード
D:ダイプレクサ
D1、D2:ダイプレクサ部
A:第1の送受信制御回路
B:第2の送受信制御回路
ANT:アンテナ端子
RX1:第1の受信端子
RX2:第2の受信端子
TX1:第1の送信端子
TX2:第2の送信端子

Claims (1)

  1. アンテナが接続されるアンテナ端子と、第1の周波数帯F1と第2の周波数帯F2(300MHz<F1<F2)とを分離する2つのダイプレクサ部を有するダイプレクサと、前記ダイプレクサ部と接続される送受信制御回路とを具備する高周波回路において、
    前記第1の周波数帯F1を分離するダイプレクサ部に、直列インダクタンス成分と並列インダクタンス成分とのT型回路で構成されたカットオフが300MHzと前記第1の周波数帯F1との間の周波数に設定され、少なくとも前記第1の周波数帯F1を通過させるハイパスフィルタを配置したことを特徴とする高周波回路。
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