JP4350997B2 - 気密封止パッケージ - Google Patents

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Description

本発明は、冷却CCDカメラのヘッド部等に用いられ、半導体光素子及び冷却素子を気密に収容する気密封止パッケージに関する。
半導体光素子及び冷却素子を気密に収容する気密封止パッケージには、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。この文献においては、半導体放射線検出素子及び電子冷却素子を気密封止パッケージとしてのパッケージ本体内に気密に収容して放射線検出器を構成しており、電子冷却素子は、パッケージ本体を構成するステム板に設置され熱的に接続されている。このような放射線検出器では、半導体放射線検出素子を電子冷却素子により冷却することで信号雑音比の向上を図っている。
特開2000−138393号公報
しかし、このような気密封止パッケージでは、半導体光素子を冷却する冷却素子は、ステム板に直接接続されているので、冷却素子で発生する熱を効率よく放熱できない場合がある。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、半導体光素子及び冷却素子を気密に収容すると同時に、半導体光素子で発生する熱を冷却素子を介して効率よく放熱することができる気密封止パッケージを提供することを目的とする。
本発明に係る気密封止パッケージは、半導体光素子と、半導体光素子を冷却するための冷却素子とを気密に収容する気密封止パッケージであって、貫通孔を有するベースと、貫通孔内に配置され、冷却素子と熱的に接続される放熱体と、半導体光素子及び冷却素子を覆い、開口部がベースに気密に取り付けられているカバーとを備え、放熱体及びベースの少なくとも一方には、貫通孔の外方側開口部の縁に沿って溝が形成され、放熱体及びベースの少なくとも一方には、貫通孔の貫通方向の動きを制限するストッパが外方側開口部の縁に沿って形成され、貫通方向において、溝の深さは、ストッパの長さよりも大きくなっており、放熱体とベースとは、ストッパに沿ってロウ付け用のロウが配置されることにより気密に接合されていることを特徴とする。
この気密封止パッケージによれば、ベースを貫通する放熱体に冷却素子が熱的に接続されているため、冷却素子から発せられる熱を、放熱体を介して効率よく外部へ放熱することができる。また、この気密封止パッケージでは、放熱体とベースとが別体であるが、熱による放熱体の変形又はベースの変形によって放熱体とベースとの間で互いに作用しあう力を吸収する共に、放熱体とベースとが気密に接合される。そのため、例えば溶接等により放熱体とベースとに熱が加わっても、放熱体又はベースにクラック、歪み等が発生するのを防止することができる。
放熱体及びベースの少なくとも一方には、貫通孔の外方側開口部の縁に沿って溝が形成され、放熱体及びベースの少なくとも一方には、貫通孔の貫通方向の動きを制限するストッパが外方側開口部の縁に沿って形成され、貫通方向において、溝の深さは、ストッパの長さよりも大きくなっており、放熱体とベースとは、ストッパに沿ってロウ付け用のロウが配置されることにより気密に接合されている。これにより、接合時の熱によって放熱体あるいはベースが膨張変形し、放熱体とベースとの間で互いに作用しあう力が発生しても、この力が溝の変形によって吸収されることになる。そのため、放熱体あるいはベースにクラック、歪み等が発生するのを防ぐことができる。また、放熱体とベースとの位置決めが容易となり、放熱体とベースの接合作業を効率的に行うことができる。
さらに、放熱体及びベースの少なくとも一方には、外方側開口部の縁に沿って切欠き部が形成され、貫通方向において、溝の深さは、切欠き部の長さよりも大きくなっており、放熱体とベースとは、切欠き部にロウが配置されることにより気密に接合されているとよい。切欠き部にロウを配置させることで、この切欠き部がロウ溜まりとなり、確実なロウ付けができる。したがって、放熱体とベースを気密に接合することができる。
また、放熱体と貫通孔の内面との間には所定の間隙が設けられているとよい。
放熱体の外方側端面は、ベースの外方側端面から突出しており、また放熱体の熱伝達率は、ベースの熱伝達率よりも高いことが好ましい。放熱体の外方側端面がベースの外方側端面から突出していることにより、ベースの外方側端面における面精度に拘わらず放熱体とヒートシンクとの接合面を確保することができる。また、放熱体の熱伝達率がベースの熱伝導率よりも高いことにより、半導体光素子から発せられる熱を、冷却素子を介して、効率良く放出することができる。
また、上記気密封止パッケージでは、半導体光素子にはねじ挿通孔が形成され、ベースにはこのねじ挿通孔と対向する位置にねじ穴が形成されており、対向するねじ挿通孔とねじ穴とにねじが嵌められ、半導体光素子、冷却素子、放熱体及びベースが互いに固定されることが好ましい。このような構成を採用することにより、半導体光素子、冷却素子、放熱体及びベースの接合に際し、熱伝導性樹脂等の接着剤の使用が不要となるので、接着剤の厚さの差等に起因する取付状態のバラツキの問題がなくなり、半導体光素子の冷却を安定して行うことができる。接着剤の厚さの差は、接着剤の塗布量の均一度や、ねじの締付け力のバランス等に起因するものであり、これらの要因を製造工程でコントロールするのには困難な面がある。さらに、接着剤から放出されるガスによる熱対流の発生が問題とならない。よって、パッケージ内の気密性を向上させることができるので、冷却素子の冷却特性を向上させて半導体光素子を効率良く冷却することができる。
また、上記気密封止パッケージでは、カバーの開口部には第1のフランジが形成され、ベースには、カバーの開口部内面に嵌合する嵌合部と、第1のフランジが当接する第2のフランジとが形成され、カバーの開口部内面にベースの嵌合部が嵌合するようになっており、第1のフランジと第2のフランジとが気密に接合されていることが好ましい。これにより、カバーの開口部をベースに気密に取り付ける際に、カバーの開口部内面にベースの嵌合部を嵌合させ、カバーの第1のフランジとベースの第2のフランジとが当接するよう仮組みすることができるため、カバーとベースとの位置合わせや仮止めのための特殊な冶具が不要となり、カバーとベースとの取付け作業を簡易化することが可能となる。ここで、カバーの開口部内面とベースの嵌合部との嵌合は、カバーの開口面の直角方向に摺動可能であり且つ開口面の平行方向に拘束されるものであればよく、一例として、開口面の平行方向において、カバーの開口部内面の断面形状とベースの嵌合部の断面形状とが相補的関係にある場合を挙げることができる。
このとき、第1のフランジと第2のフランジとはパルス駆動によるプラズマ溶接にて接合されていることが好ましい。カバー及びベース共にフランジ部分がプラズマ溶接されるため、一方の母材のみが極端に溶融するようなことが防止され、また、プラズマ溶接がパルス駆動によるものであるため、ベースの極端な温度上昇による半導体光素子等の破壊が防止される。なお、カバーとベースとが異種金属により形成されている場合には、パルス駆動により断続的にプラズマ溶接すると良好な接合状態を得ることができるため特に有効となる。
この気密封止パッケージによれば、冷却素子から放熱される熱を効率よく放熱することができる。
以下、図面と共に本発明に係る気密封止パッケージの好適な実施例について詳細に説明する。なお、本実施例において、「内方側」とは気密封止パッケージの内側をいい、「外方側」とはその外側をいう。また、「上」、「下」等の語は、図面に示す状態に基づいており、便宜的なものである。図面の説明において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施例1の気密封止パッケージ1について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、気密封止パッケージ1の構成を示す断面図である。図2は、気密封止パッケージ1の構成を示す分解斜視図である。
気密封止パッケージ1には、CCDにより構成された固体撮像素子2が収容されている。固体撮像素子2の左右両側には、ねじ挿通孔3,3が形成されている。固体撮像素子2の上面2aには、受光部4が設けられている。固体撮像素子2の下面2bには、ペルチェ素子(冷却素子)5が、その低温部6と熱的に接触するように接続されている。ペルチェ素子5の高温部7側には、略直方体状の放熱体8が熱的に接触するように接続されている。この放熱体8は、銅又は銅を主成分とする合金等、熱伝導率の高い材料により形成されている。また、放熱体8には、ヒートシンク(図示せず)を接続するためのねじ穴9,9が下側から形成されている。
放熱体8を支持するように、ステム(ベース)10が配置されている。ステム10には略中央部に貫通孔11が形成されており、この貫通孔11内に放熱体8が配置され、気密に接合されている。放熱体8は、ステム10の内方側開口面から突出する突出部8a(二点鎖線で囲んだ部分)を有する。また、放熱体8の外方側端面8bは、ステム10の外方側端面10aから突出している。このため、ステム10の外方側端面10aにおける面精度に拘わらず放熱体8とヒートシンクとの接合面を確保できるようになっている。
ステム10において、ねじ挿通孔3,3と対向する位置には、ねじ穴12,12が形成されている。そして、対向するねじ挿通孔3とねじ穴12とにねじ13が嵌められ、固体撮像素子2、ペルチェ素子5、放熱体8、及びステム10が互いに固定される。この構成により、固体撮像素子2、ペルチェ素子5、放熱体8及びステム10の接合(圧接)に際し、熱伝導性樹脂等の接着剤の使用が不要となるので、接着剤の厚さの差等に起因する取付状態のバラツキの問題がなくなり、固体撮像素子2の冷却を安定して行うことができる。接着剤の厚さの差は、接着剤の塗布量の均一度や、ねじの締付け力のバランス等に起因するものであり、これらの要因を製造工程でコントロールするのは困難な面がある。さらに、接着剤から放出されるガスによる熱対流の発生が問題とならない。よって、パッケージ1内の気密性を向上させることができるので、ペルチェ素子5の冷却特性を向上させて固体撮像素子2を効率良く冷却することができる。
なお、固体撮像素子2とペルチェ素子5との接合面、ペルチェ素子5と放熱体8との接合面に金属箔等の可撓性の熱伝導性シートを挟んでもよい。このような構成によれば、ペルチェ素子5の取付けに起因するガス放出を伴わないため、固体撮像素子2の周囲を真空状態に維持することが可能となる。また、ペルチェ素子5から発せられる熱が熱伝導性シートを通じて効率良く放熱体8へ伝導されることとなる。更に、ペルチェ素子5や放熱体8の表面に反りがあっても、柔軟な熱伝導性シートを介してペルチェ素子5と放熱体8が密着してそれらの間に間隙が生じないので、熱伝導性が低減することがない。
ステム10には複数のリードピン挿通孔が形成され、そのリードピン挿通孔にそれぞれリードピン14が上下方向に貫通されている。リードピン14とリードピン貫通孔内面との間には、電気的絶縁体16が気密となるよう配置されている。リードピン14それぞれの上端部は、例えば固体撮像素子2の側面に設けられた複数の転送電極等の電極端子17やペルチェ素子5の端子(図示せず)と、ボンディングワイヤ(図示せず)により電気的に接続される。一方、リードピン14それぞれの下端部は、冷却CCDカメラ本体内の所定の電極端子、ペルチェ素子5に電流を送る回路等と電気的に接続される。
ステム10にはさらに、上下方向に貫通するパイプ18が設けられている。このパイプ18は、真空引き等を行った後に、ステム10の下面から突出する部分で封じ切られる。この真空引きは、ペルチェ素子5による固体撮像素子2の冷却効率を向上させるために行われる。
ステム10の周面10aには、フランジ(第2のフランジ)19が設けられている。キャップ(カバー)20は、固体撮像素子2及びペルチェ素子5を気密に収容するために設けられ、コバールにより方形の箱状に形成されている。このキャップ20の開口端には、外向きのフランジ(第1のフランジ)21が形成されている。そして、ステム10とキャップ20とは、ステム10の嵌合部10aがキャップ20の開口部内面20aに当接し、ステム10のフランジ19の上面がキャップ20のフランジ21の下面に当接するように、嵌合されている。そして、これらのフランジ19とフランジ21とは、後述するプラズマ溶接にて気密に接合される(図面には溶接前の状態を示す)。
ここで、キャップ20の開口部内面20aとステム10の嵌合部10aとの嵌合は、キャップ20の開口面の直角方向に摺動可能であり且つその開口面の平行方向に拘束される。つまり、キャップ20の開口面の平行方向において、キャップ20の開口部内面20aの断面形状とステム10の嵌合部10aの断面形状とが相補的関係にある。そして、キャップ20の開口部をステム10に気密に取り付ける際に、キャップ20の開口部内面20aにステム10の嵌合部10aを嵌合させ、キャップ20のフランジ21とステム10のフランジ19とが当接するよう仮組みすることができる。そのため、キャップ20とステム10との位置合わせや仮止めのための特殊な冶具が不要となり、キャップ20とステム10との取付け作業を簡易化することが可能となる。
キャップ20の上面には孔22が形成されており、この孔22は、光透過性の材料からなる窓部材23により気密に閉じられている。この窓部材23を透過した光が固体撮像素子2の受光部4により受光される。
次に、放熱体8とステム10の接合部分の構造について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、ステム10の底面図である。図4は、放熱体8とステム10との要部拡大断面図である。
ステム10の貫通孔11に放熱体8が配置されている。放熱体8と貫通孔11の内面との間には所定の間隙(クリアランス)が設けられている。この間隙は、接合時に与えられる熱によって放熱体8及びステム10が膨張する変形量を考慮して設定される。これら放熱体8及びステム10の膨張変形量は、放熱体の熱膨張計数、経験値等から予め算出される。
また、放熱体8の外方側端面8bには、貫通孔11の外方側開口部11aの縁に沿って、溝24が形成されている。放熱体8の外方側端面8bには、コの字状の2つの溝24が互いに向き合うように形成されている。放熱体8の下端部には、フランジ状のストッパ26が形成されている。なお、溝24は、貫通孔11の外方側開口部11aの縁に沿って形成されていればよく、特に、その形状は、コの字状に限られない。
また、貫通孔11の外方側開口部11aの縁には、放熱体8のストッパ26が収まる座ぐり状の凹部27が形成されている。この形状により、放熱体8のステム10の貫通方向(ステム10の厚さ方向)の動き、ここでは放熱体8の内方側への動きが制限され、放熱体8とステム10の位置決めが容易となっている。
さらに、貫通孔11の外方側開口部11aの縁に沿って、面取りが施され、切欠き部28が形成されている。この切欠き部28とストッパ26の周面によって、ロウ溜まりが形成され、確実なロウ付けができるようになっている。そのため、このロウ溜まりに、ロウ付け用のロウ29が配置され、ロウ付けされることにより、放熱体8とステム10が気密に接合されている。ロウ29としては、銅ロウ、銀ロウ、ニッケルロウなどが例示される。ロウ29は、放熱体8とステム10の貫通孔11の内面との間の間隙にも染みこみ、放熱体8とステム10との接合が確実化される。
以上のように構成された気密封止パッケージによれば、ステム10を貫通する放熱体8にペルチェ素子5が熱を伝導するように接続されているため、ペルチェ素子5から発せられる熱を、放熱体8を介して効率よく外部へ放熱することができる。なお、放熱体8の熱容量は、突出部8aの容積が存在する分だけより大きく、ペルチェ素子5が突出部8aに熱的に接続されているため、ペルチェ素子5から放熱体8への放熱は効率よく安定した状態で行われる。このため、固体撮像素子2の動作開始時など、ペルチェ素子5からの放熱量が急激に増加するような場合であっても、放熱体8によってその熱を伝導させることができるため、固体撮像素子2の急激な温度上昇を防止することができる。
次に、気密封止パッケージ1の組立について説明する。図1に示すように、放熱体8には、予めヒートシンクを接続するためのねじ穴9,9が形成されている。ステム10の外方側開口部11aを上にして、ステム10の貫通孔11に放熱体8を通すと、ステム10の座ぐり状凹部27に放熱体8のストッパ26が収まる(図4参照)。そして、ステム10の切欠き部28とストッパ26の周面によって形成されたロウ溜まりに沿ってロウ付用のロウ29を配置しロウ付けする。すると、ステム10と放熱体8とが気密に接合される。このように、ストッパ26が凹部27に収まることで、特別な治具を用いなくとも所定の位置関係で放熱体8とステム10を保持できる。
放熱体8の素材である銅は、ステム10の素材であるコバールよりも熱膨張率は高い。そのために放熱体8とステム10をロウ付けする際、放熱体8が熱により膨張変形しステム10を押し広げようとする力に対して、放熱体8がステム10から反力を受ける。ステム10の熱による膨張変形によっても、放熱体8は外力を受ける。しかし、放熱体8において主に溝24とステム10によって挟まれた部分31(二点鎖線で囲んだ部分)が溝24側へ変形するため、ステム10からの反力・外力を吸収することができる。
次に、図1及び図2に示すように、ステム10のリードピン挿通孔にリードピン14を気密に貫通させる。そして、放熱体8の内方側平面8cに、ペルチェ素子5をその高温部7側が接触するように配置する。さらに、ペルチェ素子5の低温部6に、固体撮像素子2をその下面2bが接触するように配置する。そして、固体撮像素子2のねじ挿通孔3とステム11のねじ穴12にねじ13を螺合させ、固体撮像素子2と、冷却素子5と、放熱体8と、ステム11とを固定する。この状態で、固体撮像素子2の電極端子17、ペルチェ素子5の端子を、ボンディングワイヤやウェルダー(抵抗溶接機)により、リードピン14に電気的に接続する。
次に、キャップ20とステム10との接合を行う。キャップ20には予め窓部材23が設けられている。図1に示すように、キャップ20の開口部内面20aにステム10の嵌合部10aを嵌合させ、キャップ20のフランジ21の下面とステム10のフランジ19の上面とを当接させる。この状態で、フランジ21とフランジ19とをパルス駆動によるプラズマ溶接にて気密に接合する。ここで、キャップ20の開口部内面20とステム10の周面10aとは、それぞれの開口面の平行方向における断面形状が相補的関係にあるため、キャップ20とステム10の嵌合により、キャップ20とステム10は位置決めされる。したがって、フランジ21とフランジ19とをプラズマ溶接にて接合する際には、キャップ20とステム10との位置合わせや仮止めのための特殊な冶具は不要となり、接合作業を簡易にしかも確実に行うことができる。
また、フランジ21とフランジ19とをパスル駆動によるプラズマ溶接にて接合するため、一方の母材のみの極端な溶融や、ステム10の極端な温度上昇による固体撮像素子2等の破壊を防止することができる。さらに、キャップ20とステム10とが異種金属により形成されている場合でも、パルス駆動により断続的にプラズマ溶接するため良好な接合状態を得ることができる。
最後に、パイプ18を通じて、気密封止パッケージ1内を真空引きし、ステム10の下面から突出しているパイプ18の部分で封じ切って、パイプ18の下端部を気密に閉じる。
以上、本発明の好適な実施例1について説明したが、本発明は上記本実施例1に限定されない。例えば、上記実施例1では、溝24が放熱体8に設けられているが、ステム10側の外方側平面に、貫通孔11の外方側開口部11aの縁に沿って、溝が形成されてもよい。あるいは放熱体8とステム10の両方に、貫通孔11の外方側開口部11aの縁に沿って溝が形成されてもよい。
また、上記実施例1では、切欠き部28は、貫通孔11の外方側開口部11aの縁に沿って、ステム10側に形成されているが、これに限らず、放熱体8側に形成されてもよい。あるいは、放熱体8とステム10との両方に、貫通孔11の外方側開口部11aの縁に沿って、切欠き部が形成されてもよい。
さらに上記実施例1では、放熱体8にストッパ26が形成され、ステム10に座ぐり状の凹部27が形成され、ステム10に貫通される放熱体8の貫通方向への動きが制限している。しかしこれに限らず、ステム10にストッパを設けても良い。また、ストッパは、上記実施例1の形状に限られない。
上記実施例1において、パイプ18を用いた真空引きに替えて、パイプ18を通じてドライ窒素等の不活性ガスを充填させるガス置換を行ってもよい。気密封止パッケージ1内の結露を防止することができるからである。
次に、実施例2について図5を参照して説明する。図5は、放熱体43とステム41との要部拡大断面図である。実施例2と実施例1とでは、放熱体とステムとを接合する構造が異なる。
ステム41には貫通孔42が設けられ、貫通孔42には、放熱体43が配置されている。このステム41の貫通孔42内面と放熱体43との間には、所定の間隙が設けられる。この間隙は、接合時に与えられる熱によって放熱体43及びステム41が膨張する変形量を考慮して設定される。この間隙に、ロウ付け用のロウ45が配置されロウ付けされることにより、ステム41と放熱体43とが気密に接合されている。ロウ45の素材は実施例1のロウの素材と同様でよい。
このようにしてステム41と放熱体43とを接合すれば、ロウ付けによる接合時に発生する熱によってステム41及び放熱体43に熱膨張による変形が生じ、ステム41と放熱体43との間で作用しあう力が発生しても、ロウ45の弾性によってこの力は吸収される。そのため、ステム41又は放熱体43におけるクラック、歪み等の発生を防止することができる。また、貫通孔42の全面でロウ付けすることもでき、接合面積を大きくしてクラック、歪み等の発生を防止することができる。
次に、実施例3について図6を参照して説明する。図6は、放熱体49とステム47との要部拡大断面図である。実施例3と実施例1とでは、放熱体とステムとを接合する構造が異なる。
ステム47には貫通孔48が設けられている。また、放熱体49の周面には段差部49aが形成され、放熱体49の外方側の幅が狭くなっている。そして、この段差部49aにステム47の内方側平面に当接するように、放熱体49がステム47に貫通されている。ステム47の貫通孔48内面と放熱体49との間には、所定の間隙が設けられている。この間隙に、ロウ付け用のロウ51が配置されロウ付けされることにより、ステム47と放熱体49とが接合されている。ロウ51の素材は実施例1のロウの素材と同様でよい。
次に、ステム47と放熱体49の組立手順について説明する。ステム47の外方側開口部を上にして、ステム47の貫通孔48に放熱体49を通すと、放熱体49の段差部49aにステム47の内方側平面が当接し、ステム47と放熱体49とが位置決めされる。そして、貫通孔48と放熱体49との間の間隙に、ロウ付用のロウ51を配置しロウ付けする。すると、ステム47と放熱体49とが気密に接合される。ロウ付けする際、放熱体49やステム47が熱により膨張変形し、放熱体49とステム47との間で作用しあう力が発生しても、ロウ51の弾性によりその力を吸収することができる。
以上のように、放熱体49の段差部49aがステム47の内方側平面に当接させて、容易に位置決めすることができる。また、ステム47の貫通孔47a内面と放熱体49との間の間隙に、外方側からロウ51を注入することができ、しかもロウ51の流れ落ちを防止することができる。
以上、本発明の好適な実施例3について説明したが、本発明は上記本実施例3に限定されない。例えば、上記実施例1では、ロウ付けにより放熱体49とステム47とを接合したが、溶接により接合しても良い。溶接方法としては、プラズマ溶接、レーザー溶接、抵抗溶接が例示される。
次に、実施例4について図7を参照して説明する。図7は、放熱体57とステム53との要部拡大断面図である。実施例4と実施例1とでは、放熱体とステムとを接合する構造が異なる。
ステム53には貫通孔54が設けられている。貫通孔54の外方側の縁には、その縁に沿って、ベローズ状の突縁部56が外方側平面53cに対して平行に延在している。また、放熱体57の周面には段差部57aが形成されており、放熱体57の外方側が段差の分だけ細くなっている。そして、突縁部56は、放熱体57の段差部57aの平面部に当接するようにして、放熱体57がステム53に貫通されている。突縁部56と段差部57aとは、ロウ付け又は溶接によって接続される。
次に、ステム53と放熱体57の組立について説明する。ステム53の外方側開口部を上にして、ステム53の貫通孔54に放熱体57を通すと、放熱体57の段差部57aとステム53のベローズ状の突縁部56とが当接され、ステム53と放熱体57とが位置決めされる。そして、突縁部56と段差部57aとは、ロウ付け又は溶接によって接続される。ロウの素材、溶接方法については、上記実施例1,3と同様でよい。
このように、放熱体57とステム53とは、ベローズ状の突縁部56を介して接合されるため、ロウ付け時又は溶接時に発生する熱によってステム53及び放熱体57に熱膨張変形が生じ、ステム53と放熱体57との間に力が発生しても、ベローズ状の突縁部56が縮むように変形することで、その力は吸収される。そのため、ステム53又は放熱体55におけるクラック、歪み等の発生を防止することができる。
次に、実施例5について図8を参照して説明する。図8は、放熱体62とステム59との要部拡大断面図である。実施例5と実施例1とでは、放熱体とステムとを接合する構造が異なる。
ステム59には貫通孔60が設けられている。ステム59において貫通孔60の外方側の縁には、その縁に沿って、突縁部61が貫通孔60側斜め下方に突出している。また、放熱体62の外方側の縁にも、その縁に沿って突縁部63が突縁部61側斜め下方に突出している。そして、突縁部61の先端と突縁部63の先端とがロウ付け又は溶接により接続されることで、ステム59と放熱体62とが気密に接合される。ロウの素材、溶接方法については、上記実施例1,3と同様でよい。
次に、ステム59と放熱体62の組立について説明する。ステム59の外方側開口部を上にして、ステム59の貫通孔60に放熱体62を通し、突縁部61と突縁部63とを当接させる。この当接部分に沿ってロウ付け又は溶接を行い、ステム59と放熱体62とを接合させる。
このように、ステム59と放熱体62とは、突縁部61,63を介して接合されているため、ロウ付け時又は溶接時に発生する熱によってステム59及び放熱体62に熱膨張変形が生じ、ステム59と放熱体62との間で力が発生しても、突縁部61,63が変形することで、その力が吸収される。そのため、ステム59又は放熱体62におけるクラック、歪み等の発生を防止することができる。
実施例1における気密封止パッケージの構成を示す断面図である。 実施例1における気密封止パッケージの構成を示す分解斜視図である。 実施例1における気密封止パッケージのステムの外方側から見た底面図である。 実施例1における気密封止パッケージの放熱体とステムとの要部概略拡大断面図である。 実施例2における気密封止パッケージの放熱体とステムとの要部拡大断面図である。 実施例3における気密封止パッケージの放熱体とステムとの要部拡大断面図である。 実施例4における気密封止パッケージの放熱体とステムとの要部拡大断面図である。 実施例5における気密封止パッケージの放熱体とステムとの要部拡大断面図である。
符号の説明
1…気密封止パッケージ、
2…固体撮像素子、
5…ペルチェ素子、
8…放熱体、
10…ステム、
20…キャップ。

Claims (7)

  1. 半導体光素子と、前記半導体光素子を冷却するための冷却素子とを気密に収容する気密封止パッケージであって、
    貫通孔を有するベースと、
    前記貫通孔内に配置され、前記冷却素子と熱的に接続される放熱体と、
    前記半導体光素子及び前記冷却素子を覆い、開口部が前記ベースに気密に取り付けられているカバーとを備え、
    前記放熱体及び前記ベースの少なくとも一方には、前記貫通孔の外方側開口部の縁に沿って溝が形成され、
    前記放熱体及び前記ベースの少なくとも一方には、前記貫通孔の貫通方向の動きを制限するストッパが前記外方側開口部の縁に沿って形成され、
    前記貫通方向において、前記溝の深さは、前記ストッパの長さよりも大きくなっており、
    前記放熱体と前記ベースとは、前記ストッパに沿ってロウ付け用のロウが配置されることにより気密に接合されていることを特徴とする気密封止パッケージ。
  2. 前記放熱体及び前記ベースの少なくとも一方には、前記外方側開口部の縁に沿って切欠き部が形成され、
    前記貫通方向において、前記溝の深さは、前記切欠き部の長さよりも大きくなっており、
    前記放熱体と前記ベースとは、前記切欠き部に前記ロウが配置されることにより気密に接合されていることを特徴とする請求項に記載の気密封止パッケージ。
  3. 前記放熱体と前記貫通孔の内面との間には所定の間隙が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の気密封止パッケージ。
  4. 前記放熱体の外方側端面は、前記ベースの外方側端面から突出しており、前記放熱体の熱伝達率は、前記ベースの熱伝達率よりも高いことを特徴とする請求項1〜のうちいずれか一項に記載の気密封止パッケージ。
  5. 前記半導体光素子にはねじ挿通孔が形成され、
    前記ベースには前記ねじ挿通孔と対向する位置にねじ穴が形成されており、
    対向する前記ねじ挿通孔と前記ねじ穴とにねじが嵌められ、前記半導体光素子、前記冷却素子、前記放熱体及び前記ベースが互いに固定されていることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか一項に記載の気密封止パッケージ。
  6. 前記カバーの開口部には第1のフランジが形成され、
    前記ベースには、前記カバーの前記開口部内面に嵌合する嵌合部と、前記第1のフランジが当接する第2のフランジとが形成されており、
    前記第1のフランジと前記第2のフランジとが気密に接合されていることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか一項に記載の気密封止パッケージ。
  7. 前記第1のフランジと前記第2のフランジとはパルス駆動によるプラズマ溶接にて接合されていることを特徴とする請求項6に記載の気密封止パッケージ。
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