JP2007109715A - 光半導体素子用パッケージおよび光半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光半導体素子用パッケージ20に半導体レーザ素子16を搭載して形成された光半導体装置30において、前記光半導体素子用パッケージ20は、円板状に形成された金属板の外周側面から金属板の中心部に向けて切り込み部21が設けられた金属基体22と、前記切り込み部21の内側面に取り付けられたリード体25とから形成され、前記切り込み部21の中心側の内側面21cに、前記金属基体22の中心に光軸位置を位置合わせして半導体レーザ素子16が搭載され、該半導体レーザ素子16と前記リード体24とが電気的に接続されている。
【選択図】 図6
Description
図8に示すステム10の場合は、ヒートシンク部11をリング部12よりも一段高く形成したものであるが、金属材を加工してステム10の外形形状を円形に形成したり、ヒートシンク部11やリング部12を形成したりすることは、ステムにヒートシンクを立ち上がり形状に形成する方法とくらべるとはるかに加工工程を簡素化することができる。
しかしながら、このステム10の場合は、リードピン14a、14bを樹脂18によって挿通孔12aに封止するという工程が必要であり、リードピンを封着する工程が必要になるという問題がある。
すなわち、光半導体素子用パッケージに半導体レーザ素子を搭載して形成された光半導体装置において、前記光半導体素子用パッケージは、円板状に形成された金属板の外周側面から金属板の中心部に向けて切り込み部が設けられた金属基体と、前記切り込み部の内側面に取り付けられたリード体とから形成され、前記切り込み部の中心側の内側面に、前記金属基体の中心に光軸位置を位置合わせして半導体レーザ素子が搭載され、該半導体レーザ素子と前記リード体とが電気的に接続されていることを特徴とする。
また、前記切り込み部は、前記金属基体の中心線を挟む配置に設けられた一方の内側面が、外側に開いた形状に形成されていることを特徴とする。
また、前記導体層と前記半導体レーザ素子とが、ワイヤボンディングによって電気的に接続されていることを特徴とする。
図1は、本発明に係る光半導体素子用パッケージ20に半導体レーザ素子16を搭載して形成した光半導体装置30の構成を示す斜視図である。
この光半導体装置30に使用する光半導体素子用パッケージ20は、半導体レーザ素子16を搭載する金属基体22と、金属基体22に接合したリード体24とから構成される。金属基体22は、円板状に形成した金属板の外周側面から金属板の中心に向けて切り込み部21を設けることによって形成され、リード体24は切り込み部21の金属基体22の中心側に形成された内側面に接合して取り付けられる。
中心線Bと交差する金属基体22の外周側面の位置には、光半導体装置30を実装する際に、金属基体22の軸線を中心として光半導体装置30を位置決めして取り付けるための位置決め溝26a、26bが設けられる。また、中心線A上で、切り込み部21を設けた側と反対側の外周側面には、金属基体22の側面を直線的に切り欠いた切欠部28が形成される。この切欠部28は中心線A方向での金属基体22の幅寸法を小さくするために設けている。
リード体24は半導体レーザ素子16の接合位置と干渉しないように、他方の内側面21bに偏位した側に接合する。
本実施形態の光半導体素子用パッケージ20では、リード体24の長さを金属基体22の厚さよりも長く設定し、リード体24を金属基体22に接合した状態で、リード体24の先端が金属基体22の底面から下方に延出するようにしている。
半導体レーザ素子16は、切り込み部21の内側面21cに、リード体24と並列させて接合する。本実施形態では、半導体レーザ素子16を搭載したマウント17を内側面21cに接合して半導体レーザ素子16を搭載した。マウント17は、はんだ、導電性接着剤等の導電材により接合する。
もちろん、マウント17を使用せずに半導体レーザ素子16を搭載することも可能である。この場合は、半導体レーザ素子16を切り込み部21の内側面21cに直に接合することになるから、半導体レーザ素子16を接合した際に金属基体22の中心に半導体レーザ素子16が位置するように内側面21cの中心からの偏位位置を設定する。
本実施形態においては、光半導体装置30を軸線の回りで回転した際に、軸ずれしないように金属基体22の外周側面に円弧状部分を残す形態とし、半導体レーザ素子16が金属基体22の中心に高精度に位置決めされるように形成している。
また、リード体24も切り込み部21の内側面21cに接合するだけで取り付けることができ、従来のようにリードピンをガラス封止したり、樹脂を用いて封止したりする必要がない。また、リード体24は基板25の両面に導体層25a、25bを形成したきわめて簡易な構成となるものであり、このリード体24を製造することもきわめて容易である。
光半導体装置においては、半導体レーザ素子から放射されるレーザ光をモニターする必要がある。本実施形態の光半導体装置30は、モニター用の受光素子を備えていないから、ハーフミラーを用いて半導体レーザ素子16から放射されるレーザ光をモニターするといった他のモニター手段を講じるようにする。
図3(a)は、上述した光半導体装置30で使用している光半導体素子用パッケージ20で、切り込み部21の内側面21cに直線状に形成したリード体24を接合して形成した例である。
図3(b)は、基板25の両面に導体層25a、25bを形成し、頂部25cをL字形に折曲して形成したリード体24aを、頂部25cの内面を金属基体22の上面に当接させるようにして金属基体22に接合して形成した例である。これによって、リード体24aを確実に金属基体22に接合して支持することができ、金属基体22と導体層25bとを確実に電気的に接続することができる。
図3(b)、(c)に示した光半導体素子用パッケージ20を用いて形成した光半導体装置を実装する際に、実装基板側に導体層25a、25bに電気的に接続される信号ライン用の電極と接地ライン用の電極とを設けておくことは図3(a)に示す光半導体素子用パッケージ20を使用する場合と同様である。
図4は、光半導体装置の第2の実施の形態を示す斜視図である。本実施の形態の光半導体装置は、光半導体素子用パッケージ20aを構成する金属基体22aに設ける切り込み部21の形状を第1の実施の形態とは異なる形態としたことを特徴とする。
図5に、光半導体装置の平面図を示す。本実施形態においては金属基体22aに設ける切り込み部21の他方の内側面21bを開口側が大きく開いた形状、すなわち中心線Aに対して内側面21bが外側に傾斜する配置に設けている。リード体24および半導体レーザ素子16を切り込み部21の中心側の内側面21cに取り付ける構成は第1の実施の形態と同様である。
金属基体22は半導体レーザ素子16から放射されるレーザ光の光軸を調節するため、半導体装置を軸線の回りで回した際に芯振れしないよう、半導体レーザ素子16を囲む配置に外周側面に円弧状部分を残すように形成する。本実施形態の光半導体装置は、金属基体22の外周側面に残す円弧状部分を最大限小さくして、金属基体22を小型化したものである。
図6および図7は、光半導体装置の第3の実施の形態の構成を示す斜視図および平面図である。
本実施の形態の光半導体装置は、金属基体22bに設けた切り込み部21に2本のリード体24を取り付けたことを特徴とする。リード体24は、切り込み部21の中心側の内側面21cに、半導体レーザ素子16を挟む配置に取り付けられる。
本実施形態の光半導体装置のように、金属基体22bに2本のリード体24を取り付けた場合には、たとえば、一方のリード体24を信号ラインとして使用し、他方のリード体24を接地ラインとして使用することができる。
本実施形態の光半導体装置の金属基体22bを鉄とし、半導体レーザ素子の消費電力200mW、外気温25℃として熱抵抗(θjc)を解析した結果、従来の光半導体装置の場合は、23.9(℃/W)となり、本実施形態の光半導体装置では、16.2(℃/W)となった。この解析結果は、本実施形態の光半導体装置が、従来例に比べて約33%熱抵抗が低減し、熱放散性に優れていることを示す。
11 ヒートシンク部
12 リング部
14a、14b リードピン
16 半導体レーザ素子
20、20a、20b 光半導体素子用パッケージ
21 切り込み部
21a、21b、21c 内側面
22、22a、22b 金属基体
24、24a、24b リード体
25 基板
25a、25b 導体層
30 光半導体装置
Claims (6)
- 光半導体素子用パッケージに半導体レーザ素子を搭載して形成された光半導体装置において、
前記光半導体素子用パッケージは、円板状に形成された金属板の外周側面から金属板の中心部に向けて切り込み部が設けられた金属基体と、前記切り込み部の内側面に取り付けられたリード体とから形成され、
前記切り込み部の中心側の内側面に、前記金属基体の中心に光軸位置を位置合わせして半導体レーザ素子が搭載され、該半導体レーザ素子と前記リード体とが電気的に接続されていることを特徴とする光半導体装置。 - 前記切り込み部は、前記金属基体の中心線に平行に、中心線を挟んだ一方側と他方側に対向して設けられた内側面と、前記半導体レーザ素子が搭載された内側面とにより、平面形状がU字形に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光半導体装置。
- 前記切り込み部は、前記金属基体の中心線を挟む配置に設けられた一方の内側面が、外側に開いた形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光半導体装置。
- 前記リード体は、電気的絶縁性を有する基板の表面に導体層が被着形成され、リード体が前記切り込み部の内側面に接合され、前記導体層と前記半導体レーザ素子とが電気的に接続されていることを特徴とする請求項1記載の光半導体装置。
- 前記導体層と前記半導体レーザ素子とが、ワイヤボンディングによって電気的に接続されていることを特徴とする請求項4記載の光半導体装置。
- 請求項1記載の光半導体装置に用いられる光半導体素子用パッケージであって、
円板状に形成された金属板の外周側面から金属板の中心部に向けて切り込み部が設けられた金属基体と、
前記切り込み部の内側面に接合して取り付けられた、電気的絶縁性を有する基板の表面に導体層が被着形成されたリード体とからなることを特徴とする光半導体素子用パッケージ。
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