JP4347360B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、トレッド面に、タイヤ周方向に延びるショルダー陸部と、そのショルダー陸部の接地端近傍でタイヤ周方向に延び、ショルダー陸部をタイヤ幅方向内側の本体陸部とタイヤ幅方向外側の犠牲陸部とに区分する細溝と、を設けた空気入りタイヤに関する。
タイヤの偏摩耗防止を目的として、トレッド面の、タイヤ周方向に延びるショルダー陸部の接地端近傍に細溝を設けることは従来から広く行われている。しかし、走行中の路面からの入力により犠牲陸部が過度に変形すると、これにより溝底に歪が集中してクラックが発生するため、タイヤの耐久面で問題があった。
このような溝底のクラックは、例えば図3に示すように、特に路肩等の車両進行方向に対して延びる段差部10を走行する際に、犠牲陸部11が段差部10に乗り上げて過度に変形し、細溝12の溝底が矢印方向への入力を受けた場合に発生し易い。ここで、犠牲陸部11を細くすれば、変形しても溝底に応力が作用し難くなるためクラックが発生し難くなるが、この場合は犠牲陸部11そのものがちぎれ飛んだり、タイヤの偏摩耗の防止効果が少なくなる等の問題があった。
細溝のクラック発生を防止する手段として、例えば、下記特許文献1には、細溝の深さ方向の途中で、本体陸部の内壁に、タイヤ周方向に連続する少なくとも一条の拡大部を設けることにより、細溝の溝底及びその近傍付近へのクラック発生を防止することが記載されている。しかしながら、この空気入りタイヤでは、路面からの入力を受けて犠牲陸部が本体陸部に倒れ込んだ際に本体陸部が変形し易く、本体陸部が比較的早期に摩耗してしまうため、本体陸部の摩耗を遅らせて偏摩耗を防止するという細溝を設けた意義が乏しくなるという問題が生じる。また、溝底に拡大部を設けているものの、そもそもこの空気入りタイヤが有する細溝の形状は、本体陸部での変形による歪を緩和させるためのものであり、上述したような犠牲陸部での変形によるクラック防止については何らの示唆もなく、図3に示したような段差部10からの大きな入力を受けた場合のクラックを充分に防止できない。
また、下記特許文献2には、細溝の本体陸部側の内壁に、タイヤ周方向に延びる切溝を少なくとも1本設け、本体陸部側の内壁の面積を犠牲陸部側の内壁の面積よりも大きくすることにより、溝底のクラックの発生を低減することが記載されている。しかしながら、この空気入りタイヤでも、本体陸部側の内壁に切溝を設けることから本体陸部が変形し易く、下記特許文献1と同じ問題が生じる。
また、下記特許文献3には、細溝の深さ方向中間部に、タイヤ幅方向に拡大する拡大部を設けることにより、細溝への石噛みによるクラックの発生を防止することが記載されている。しかしながら、この空気入りタイヤは、細溝への石噛みを防止することでクラック発生を防止するものであり、上述したような路面からの入力によって発生するクラックを防止できるものではない。
さらに、下記特許文献4には、細溝の溝底の犠牲陸部側に拡大部を設けることにより、溝底のクラック発生を防止することが記載されている。しかし、特に路肩等を走行する際に犠牲陸部が過度に変形して、溝底に大きな応力が作用した場合、応力を分散させる効果が充分でないため、溝底でのクラック発生を防止できない場合がある。
特開平11−301214号公報 特開平7−76204号公報 特開平6−191230号公報 特表2002−512575号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐偏摩耗性を維持しながら、細溝の溝底で発生するクラックを効果的に防止することができる空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面に、タイヤ周方向に延びるショルダー陸部と、前記ショルダー陸部内であって、かつタイヤのトレッド面の接地端を基準にしてトレッド接地幅の5%以内の領域でタイヤ周方向に延び、前記ショルダー陸部をタイヤ幅方向内側の本体陸部とタイヤ幅方向外側の犠牲陸部とに区分する細溝と、を設けた空気入りタイヤにおいて、前記細溝が、溝底での溝幅を前記犠牲陸部側にのみ拡大させてタイヤ周方向に延びる第一拡大部と、前記第一拡大部のトレッド面側に隣接して形成され、溝幅を前記犠牲陸部側にのみ拡大させてタイヤ周方向に延びる第二拡大部と、前記第一拡大部と前記第二拡大部との間に介在し、前記犠牲陸部側の内壁から前記本体陸部に向かって突出しつつタイヤ周方向に延びる凸部と、トレッド面から前記細溝の溝深さの30%以上となる深さを有し、前記犠牲陸部側の内壁と前記本体陸部側の内壁とがタイヤ周方向に延びる平坦面で形成された平坦面部と、を備えることを特徴とする。
本発明では、細溝が、溝底に位置する第一拡大部と、第一拡大部に隣接して形成された第二拡大部とを備え、さらに凸部を介在させていることにより、犠牲陸部が大きく変形した場合でも溝底への応力の集中を緩和できるため、細溝のクラックの発生を防止することができる。また、第一拡大部と第二拡大部とが共に犠牲陸部側にのみ溝幅を拡大させてタイヤ周方向に延びることにより、本体陸部の剛性を良好に確保できるため、路面からの入力を受けて犠牲陸部が本体陸部に倒れ込んだ際にも本体陸部の変形を防止し、偏摩耗を防止することができる。さらに、トレッド面から細溝の溝深さの30%以上となる深さを有し、犠牲陸部側の内壁と本体陸部側の内壁とがタイヤ周方向に延びる平坦面で形成された平坦面部を備えることにより、路面からの入力を受けて犠牲陸部が本体陸部に倒れ込んだ際にも、本体陸部で犠牲陸部を受け止めて、本体陸部及び犠牲陸部の変形を抑制できるため、溝底への応力の集中を緩和して、細溝のクラックの発生を防止することができると共に、偏摩耗を防止することができる。
上記において、前記第一拡大部と前記第二拡大部とが前記犠牲陸部側の内壁を断面円弧状に凹設したものであることが好ましい。かかる構成によれば、第一及び第二拡大部の曲率半径を大きくすることができるため、犠牲陸部に大きな変形が生じた場合においても、第一拡大部及び第二拡大部の内壁での応力の集中を緩和し、クラックの発生をより効果的に防止することができる。
上記において、前記凸部が、断面円弧状をなす先端部を有するとともに、前記第一拡大部及び前記第二拡大部の前記犠牲陸部側の内壁になだらかに連なるものであることが好ましい。かかる構成によれば、犠牲陸部に変形が生じた場合、溝底に集中する応力を第一拡大部と第二拡大部とで効果的に分散させて、クラックの発生をより効果的に防止することができる。
上記において、前記細溝の溝深さをH1、前記細溝の溝底から前記第二拡大部の最大溝幅位置までの溝深さ方向の距離をH2とした場合に、0.2H1≦H2≦0.5H1であることが好ましい。かかる構成によれば、第二拡大部が溝底に位置する第一拡大部に近接することとなり、上述したクラック防止効果がより効果的に発揮される。その上で、平坦面部を溝深さ方向に深く設けることができるため、犠牲陸部に変形が生じた場合でも溝底への応力の集中を緩和し、細溝のクラックの発生をより効果的に防止することができると共に、本体陸部の変形を防止し、より効果的に偏摩耗を防止することができる。
上記において、前記第一拡大部の最大溝幅と、前記第二拡大部の最大溝幅とを互いに異ならせたものであることが好ましい。かかる構成において、第一拡大部の最大溝幅を第二拡大部の溝幅よりも大きくした場合、犠牲陸部の剛性の低下を抑制して、偏摩耗の防止効果をさらに高めることができる。一方、第二拡大部の最大溝幅を第一拡大部の溝幅よりも大きくした場合、応力が第二拡大部に作用し易くなり、溝底への応力の集中をより緩和するため、溝底でのクラックの発生をさらに効果的に防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る空気入りタイヤのショルダー陸部におけるタイヤ子午線断面図の一例である。
図1に示すように、本実施形態では、トレッド面に、タイヤ周方向に延びる複数の主溝のうち、タイヤ幅方向最外側に位置する主溝1の外側でタイヤ周方向に延びるショルダー陸部2と、そのショルダー陸部2の接地端近傍でタイヤ周方向に延び、ショルダー陸部2をタイヤ幅方向内側の本体陸部3とタイヤ幅方向外側の犠牲陸部4とに区分する細溝5とが設けられている。ここで、本発明における空気入りタイヤのトレッドパターンは、リブタイプ、ブロックタイプ又はラグタイプ等、特に限定することなく適用可能である。従って、ショルダー陸部2についても、特に限定されるものではない。また、細溝5は、タイヤのトレッド面の接地端を基準にしてトレッド接地幅の5%以内の領域に設けられたものであると、偏摩耗がより効果的に防止されるため好ましい。
細溝5は、溝底での溝幅を犠牲陸部4側にのみ拡大させてタイヤ周方向に延びる第一拡大部6と、第一拡大部6のトレッド面側に隣接して形成され、溝幅を犠牲陸部4側にのみ拡大させてタイヤ周方向に延びる第二拡大部7と、第一拡大部6と第二拡大部7との間に介在し、犠牲陸部4側の内壁から本体陸部3に向かって突出しつつタイヤ周方向に延びる凸部8とを備えている。
かかる構成によれば、犠牲陸部4が路肩に乗り上げる等して大きく変形した場合でも、溝底に作用する応力を第一拡大部6に加えて第二拡大部7及び凸部8でも分散できるため、細溝5のクラックの発生を防止することができる。それとともに、第一拡大部6及び第二拡大部7における溝幅を犠牲陸部4側にのみ拡大させることにより、本体陸部3の剛性を良好に確保して、路面からの入力を受けて犠牲陸部4が本体陸部3に倒れ込んだ際にも本体陸部3の変形を抑制し、偏摩耗を防止することができる。
これに対して、第一拡大部6及び第二拡大部7が溝幅を本体陸部3側に拡大させてタイヤ周方向に延びるものであると、本体陸部3の剛性が低下し、路面からの入力を受けて犠牲陸部4が本体陸部3に倒れ込んだ際に本体陸部3が変形し易くなり、偏摩耗の防止効果が損なわれてしまう。なお、凸部8は、第一拡大部6及び第二拡大部7の最大溝幅位置での犠牲陸部4側の内壁から、本体陸部3に向かって突出しており、上述した応力分散効果が適切に得られるものであれば、その突出高さは特に限定されるものではない。
また、細溝5は、トレッド面から細溝5の溝深さH1の30%以上となる深さH3を有し、犠牲陸部4側の内壁と本体陸部3側の内壁とがタイヤ周方向に延びる平坦面で形成された平坦面部9を備えている。かかる構成によれば、路面からの入力を受けて犠牲陸部4が本体陸部3に倒れ込んだ際にも、本体陸部3で犠牲陸部4を受け止めて、本体陸部3及び犠牲陸部4の変形を抑制できるため、溝底への応力の集中を緩和して、細溝5のクラックの発生を防止することができると共に、偏摩耗を効果的に防止することができる。平坦面部9の溝深さH3は、トレッド面から細溝5の溝深さH1の40%以上となるものがより好ましい。
かかる構成において、細溝5の平坦面部9の溝幅Wは2.0mm以下が好ましく、1.0mm以下がより好ましい。平坦面部9の溝幅Wが2.0mmを超えると、犠牲陸部4が本体陸部3に倒れ込んだ場合に、犠牲陸部4を本体陸部3で受け止めて、犠牲陸部4の変形を抑制する効果が小さくなる傾向にある。また、第一拡大部6の最大溝幅W1に対する平坦面部9の溝幅Wの比率W/W1は特に限定されるものではないが、0.1〜0.3であることが、上述した作用効果を良好に発現する観点から好ましい。
なお、平坦面部9は、第二拡大部7に連続して設けられていることが好ましい。これにより、平坦面部9の溝深さH3をより大きくすることが可能となり、クラック防止効果及び偏摩耗防止効果がより好適に発揮される。
第一拡大部6と第二拡大部7の断面形状は特に限定されるものではないが、第一拡大部6と第二拡大部7とが犠牲陸部4側の内壁を断面円弧状に凹設したものが好ましい。これにより、第一拡大部6及び第二拡大部7の曲率半径を大きくすることができるため、犠牲陸部4に大きな変形が生じた場合においても、第一拡大部6及び第二拡大部7の内壁での応力の集中を緩和し、クラックの発生をより効果的に防止することができる。
かかる構成において、第一拡大部6の曲率半径R1は1.0〜3.0mmが好ましく、1.5〜2.5mmがより好ましい。R1が1.0mm未満では、クラックの発生を防止する効果が小さくなる傾向にあり、3.0mmを超えると犠牲陸部4の剛性が低下する傾向にあるため、偏摩耗を防止する効果が小さくなる傾向にある。第二拡大部7の曲率半径R2は0.3〜3.0mmが好ましく、1.0〜2.0mmがより好ましい。R2が0.3mm未満では、クラックの発生を防止する効果が小さくなる傾向にあり、3.0mmを超えると犠牲陸部4の剛性が低下する傾向にあるため、偏摩耗を防止する効果が小さくなる傾向にある。
凸部8の断面形状は特に限定されるものではないが、凸部8が、断面円弧状をなす先端部を有するとともに、第一拡大部6及び第二拡大部7の犠牲陸部4側の内壁になだらかに連なるものであることが好ましい。これにより、犠牲陸部4に変形が生じた場合に、溝底に集中する応力を第一拡大部6と第二拡大部7との協働により効果的に分散させて、クラックの発生をより効果的に防止することができる。
かかる構成において、凸部8の断面円弧状をなす先端部の曲率半径R3は、0.2〜3.0mmが好ましく、0.3〜1.5mmがより好ましい。R3が0.2mm未満では、凸部8の成形が実質的に困難であり、3.0mmを超えると、溝底に集中する応力を第一拡大部6と第二拡大部7とで効果的に分散することができず、細溝5のクラック発生を防止する効果が小さくなる傾向にある。
また、細溝5の溝深さH1と、細溝5の溝底から第二拡大部7の最大溝幅位置までの溝深さ方向の距離H2との関係が、0.2H1≦H2≦0.5H1であると、第二拡大部7が溝底に位置する第一拡大部6に適切に近接することとなり、クラック防止効果がより効果的に発揮されるため好ましい。その上で、平坦面部9を溝深さ方向に深く設けることができるため、犠牲陸部4に変形が生じた場合でも溝底への応力の集中を緩和し、細溝5のクラックの発生をより効果的に防止することができると共に、本体陸部3の変形を防止し、偏摩耗をより効果的に防止することができる。
なお、主溝1の溝深さHに対する細溝5の溝深さH1の比率H1/Hは特に限定されるものではないが、0.8〜1.2であるものが例示される。
本実施形態では、図1に示すように、第一拡大部6の最大溝幅W1と、第二拡大部7の最大溝幅W2との関係が、W1>W2となっている。かかる構成によれば、犠牲陸部4の剛性の低下を抑制して、特に偏摩耗の防止効果をさらに高めることができる。
本発明によれば、上述したような偏摩耗防止効果及びクラック防止効果が得られるため、特にショルダー偏摩耗の問題が顕著なショルダーリブを有する重荷重用空気入りタイヤとして有用である。
本発明の空気入りタイヤは、細溝を上記の如き構成する以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法等が何れも本発明に採用することができる。なお、細溝5を有する空気入りタイヤは、例えば、第一拡大部6及び第二拡大部7に対応する形状の突条を備えた成形金型を使用することにより製造することができる。かかる製法においては、加硫後のタイヤの脱型時に犠牲陸部4が弾性変形するため、工程上も問題とならない。
[他の実施形態]
前述の実施形態においては、第一拡大部6の最大溝幅W1を第二拡大部7の最大溝幅W2よりも大きくした場合を例示したが、本発明はこれに限られず、W1とW2とが同じであってもよい。また、図2に示すように、W1<W2となっていてもよく、かかる構成によれば、応力が第二拡大部7に作用し易くなり、溝底への応力の集中をより緩和するため、特に溝底でのクラックの発生をさらに効果的に防止することができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
(1)耐偏摩耗性
トラクタヘッドの前輪にテストタイヤを装着し、乾燥路面を内圧760kPa、荷重27.4kNの条件で24万km走行後に、偏摩耗量を測定して評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎;偏摩耗の発生なし
○;程度の軽い偏摩耗の発生があるものの、取り外しとはならない
△;取り外しの要因となりうる偏摩耗が発生している
(2)耐溝底クラック性
前記(1)のテスト終了後に、溝底クラックの発生の有無を目視により評価した。評価基準は以下のとおりである。
◎;24万km走行後においてもクラック発生なし
○;24万km走行後に許容クラックが発生している
△;16万km走行後にクラックが発生
従来例1(細溝に拡大部を備えていない空気入りタイヤ)
図4に示す細溝15をショルダー陸部14に設けた空気入りタイヤ(サイズ295/75R22.5)を準備し、上記の評価を行った。主溝13の深さHは15.0mm、細溝の深さH1は15.0mm、細溝15の溝幅W1は2.0mmであり、断面U字状をなす溝底の曲率半径R1は1.0mmである。
従来例2(細溝の溝底の犠牲陸部側に第一拡大部のみを備えた空気入りタイヤ)
図1に示す細溝5をショルダー陸部2に設けた空気入りタイヤにおいて、溝底の犠牲陸部4側に第一拡大部6のみを備えた(第一拡大部6のみ備えて、第二拡大部7及び凸部8を備えていない)細溝を有する以外は従来例1の空気入りタイヤと同一のトレッドパターンを有し、第一拡大部6の最大溝幅W1及び曲率半径R1を表1に示す値に設定した空気入りタイヤ(サイズ295/75R22.5)を作製し、上記の評価を行った。主溝の深さH及び細溝の深さH1は従来例1と同じとし、平坦面部9の溝幅Wは0.5mm、平坦面部9の溝深さH3は11.0mmである。
実施例1〜3
図1に示す細溝5をショルダー陸部2に設けた空気入りタイヤにおいて、細溝15以外は従来例1の空気入りタイヤと同一のトレッドパターンを有し、第一拡大部6の最大溝幅W1及び曲率半径R1、第二拡大部7の最大溝幅W2及び曲率半径R2を表1に示す値に設定した空気入りタイヤ(サイズ295/75R22.5)を作製し、上記の評価を行った。主溝の深さHは及び細溝の深さH1は従来例1と同じとし、細溝5の溝底から第二拡大部7の最大溝幅位置までの溝深さ方向の距離H2は5.0mm、平坦面部9の溝幅Wは0.5mm、平坦面部9の溝深さH3は6.5mmである。その結果を表1に示す。
Figure 0004347360
表1の結果から、細溝に拡大部を備えていない従来例1の空気入りタイヤ、及び細溝の溝底の犠牲陸部側に第一拡大部6のみを備えた従来例2の空気入りタイヤに比べて、第一拡大部6、第二拡大部7、及び凸部8を備えた実施例1〜3の空気入りタイヤでは、耐溝底クラック性が改善されていることがわかる。特に、第一拡大部6の最大溝幅W1を第二拡大部7の最大溝幅W2よりも大きくした実施例1の空気入りタイヤでは、従来例1及び従来例2の空気入りタイヤに比べて耐偏摩耗性及び耐溝底クラック性がより改善されていることがわかる。また、第二拡大部7の最大溝幅W2を第一拡大部6の最大溝幅W1よりも大きくした実施例2の空気入りタイヤでは、従来例1及び従来例2の空気入りタイヤに比べて、耐偏摩耗性を維持しながら耐溝底クラック性が著しく改善されていることがわかる。なお、第一拡大部6の最大溝幅W1と第二拡大部7の最大溝幅W2とが同じである実施例3の空気入りタイヤにおいても、従来例1及び従来例2の空気入りタイヤに比べて耐偏摩耗性を維持しながら、耐溝底クラック性がより改善されていることがわかる。
本発明に係る空気入りタイヤのショルダー陸部におけるタイヤ子午線断面図の一例 本発明に係る空気入りタイヤのショルダー陸部におけるタイヤ子午線断面図の一例 犠牲陸部が大きな変形を受けた場合のショルダー陸部におけるタイヤ子午線断面図の一例 従来の空気入りタイヤのショルダー陸部におけるタイヤ子午線断面図の一例
符号の説明
1 主溝
2 ショルダー陸部
3 本体陸部
4 犠牲陸部
5 細溝
6 第一拡大部
7 第二拡大部
8 凸部
9 平坦面部
10 段差部
11 犠牲陸部
12 細溝
13 主溝
14 ショルダー陸部
15 細溝
H 主溝の深さ
H1 細溝5の溝深さ
H2 細溝5の溝底から第二拡大部7の最大溝幅位置までの溝深さ方向の距離
H3 平坦面部9の溝深さ
W 平坦面部の溝幅
W1 第一拡大部の最大溝幅
W2 第二拡大部の最大溝幅

Claims (5)

  1. トレッド面に、タイヤ周方向に延びるショルダー陸部と、前記ショルダー陸部内であって、かつタイヤのトレッド面の接地端を基準にしてトレッド接地幅の5%以内の領域でタイヤ周方向に延び、前記ショルダー陸部をタイヤ幅方向内側の本体陸部とタイヤ幅方向外側の犠牲陸部とに区分する細溝と、を設けた空気入りタイヤにおいて、
    前記細溝が、
    溝底での溝幅を前記犠牲陸部側にのみ拡大させてタイヤ周方向に延びる第一拡大部と、
    前記第一拡大部のトレッド面側に隣接して形成され、溝幅を前記犠牲陸部側にのみ拡大させてタイヤ周方向に延びる第二拡大部と、
    前記第一拡大部と前記第二拡大部との間に介在し、前記犠牲陸部側の内壁から前記本体陸部に向かって突出しつつタイヤ周方向に延びる凸部と、
    トレッド面から前記細溝の溝深さの30%以上となる深さを有し、前記犠牲陸部側の内壁と前記本体陸部側の内壁とがタイヤ周方向に延びる平坦面で形成された平坦面部と、を備えることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第一拡大部と前記第二拡大部とが前記犠牲陸部側の内壁を断面円弧状に凹設したものである請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記凸部が、断面円弧状をなす先端部を有するとともに、前記第一拡大部及び前記第二拡大部の前記犠牲陸部側の内壁になだらかに連なる請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記細溝の溝深さをH1、前記細溝の溝底から前記第二拡大部の最大溝幅位置までの溝深さ方向の距離をH2とした場合に、
    0.2H1≦H2≦0.5H1
    である請求項1〜3いずれか1項記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第一拡大部の最大溝幅と、前記第二拡大部の最大溝幅とを互いに異ならせた請求項1〜4いずれか1項記載の空気入りタイヤ。
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