JP4346123B2 - パチンコ機の入賞装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、いわゆる大当たり状態の際に開口する大入賞口を有するパチンコ機の入賞装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる大当たり状態の際に開閉扉を開いて大入賞口を開口する入賞装置では、複数個(例えば10個)のパチンコ球の入賞を一ラウンドとして、複数ラウンド(例えば16ラウンド)大入賞口を開閉ソレノイドを励磁して開口するように制御している。これらの入賞装置には、次のラウンドを継続するための条件を課して、遊技の興味を高めたパチンコ機が知られている。この種パチンコ機では、パチンコ球が経由する球通路を大入賞口内に複数通路設けて、特定の球通路(ラウンド継続球通路)を経由した場合にのみ次のラウンドを継続することを条件としている。
【0003】
特開平7ー275452号公報では、大入賞口の奥に普通球通路とラウンド継続球通路を区画して設け、このラウンド継続球通路の入り口に開閉ソレノイドとは別個のソレノイドにより回転する回転体を設けている。この回転体の一部にはパチンコ球を通過させる通過口が設けられていて、その回転姿勢によってラウンド継続球通路への進入を可能としている。そして回転体の通過口を通過するパチンコ球によってソレノイドが励磁して、回転体を回転してラウンド継続球通路の入り口を閉鎖するように構成している。
【0004】
また、振分け板を介して普通球通路とラウンド継続球通路とを振分け板により分岐して設けている入賞装置も知られている。この入賞装置では、パチンコ球がラウンド継続球通路を通過すると、開閉扉を開口する開閉ソレノイドとは別個に設けたソレノイドを励磁して、振分け板を普通球通路に流れやすい姿勢に傾動させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来の入賞装置では、大入賞口を開閉する開閉ソレノイドを設けるとともに、さらに別個のソレノイドを励磁することによって、パチンコ球がラウンド継続球通路と普通球通路のいずれかを通過するように制御している。このため、入賞装置の構造が複雑になっていた。
【0006】
そこで、請求項1、2の発明では、ラウンド継続球通路を通過したパチンコ球によって、振分け板を普通球通路に流れやすい姿勢に復帰させる、構造の簡単な入賞装置とすることを目的としている。
請求項3の発明では、大入賞口の他に普通入賞口と普通電役入賞口を一体的に設けた入賞装置とし、遊技盤の組付けを容易にすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、普通球通路とラウンド継続球通路とが振分け板を介して分岐して設けられ、振分け板は開閉ソレノイドが励磁するとパチンコ球がラウンド継続球通路に流れやすい姿勢に傾動する振分け板傾動機構に連結され、振分け板傾動機構には、ラウンド継続球通路に流れるパチンコ球によって振分け板を普通球通路に流れやすい姿勢に傾動する傾動解除レバーを設けている。
【0008】
この構成により、開閉ソレノイドが励磁すると、これに連結された大入賞口駆動機構によって大入賞口が開口する。同時に振分け板傾動機構に連結されている振分け板が傾動して、パチンコ球がラウンド継続球通路に流れやすい姿勢になる。パチンコ球がラウンド継続球通路を通過すると、傾動解除レバーは作動して普通球通路を流れやすい姿勢に戻る。
【0010】
請求項3の発明では、パチンコ球が入賞すると所定の賞球を払出す普通入賞口と、抽選により開口して大当たり状態の抽選を行なう普通電役入賞口と、抽選によって開口する大入賞口が一体的に設けられている。このため、遊技盤に組み付ける作業を普通電役も同時にされる。
【0011】
【発明の効果】
請求項1の発明では、普通球通路とラウンド継続球通路とが振分け板を介して分岐して設けられ、振分け板は前記開閉ソレノイドが励磁するとパチンコ球がラウンド継続球通路に流れやすい姿勢に傾動する振分け板傾動機構に連結され、振分け板傾動機構には、該ラウンド継続球通路に流れるパチンコ球によって振分け板を普通球通路へ流れやすい姿勢に傾動する傾動解除レバーを設けていることによって、ラウンド継続球通路を流れやすい姿勢に傾動している振分け板は、ラウンド継続球通路に流れるパチンコ球によって普通球通路に流れやすい姿勢に復帰するため、大入賞口の開閉動作と入賞したパチンコ球の振分け動作を事実上1個の開閉ソレノイドによって行うことができるものとなり、構造の簡単な入賞装置とすることができる。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明の振分け板傾動機構は、大入賞口開口信号によって励磁する開閉ソレノイドと、開閉ソレノイドが励磁されることによって移動するフックに係合して振分け板をパチンコ球がラウンド継続球通路へ流れやすい姿勢に傾動する振分け板作動レバーと、ラウンド継続球通路を通過するパチンコ球により振分け板作動レバーのフックとの係合を解除して振分け板を普通球通路へ流れやすい姿勢に復帰する傾動解除レバーとを設けているために、さらに構造の簡単な入賞装置とすることができる。
【0013】
請求項3の発明では、パチンコ球が入賞すると所定の賞球を払出す普通入賞口と、抽選により開口して大当たり状態の抽選を行なう普通電役入賞口と、抽選によって開口する大入賞口を一体的に設けているために、パチンコ機の構造を簡素にできてパチンコ機への組付けを容易に行なうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態を図1〜図12を参照して説明する。
図1はパチンコ機の遊技盤1の概略正面図であって、従来のパチンコ機と同様に、上部に普通入賞口10aが取付けられていて、パチンコ球が入賞すると、所定の個数のパチンコ球が払い出されるようになっている。また中央に駆動入賞口11が設けられていて、パチンコ球が入賞すると、所定の個数のパチンコ球が払い出されるとともに、大当たり状態になる抽選が行なわれる。
【0015】
また、パチンコ球が駆動入賞口11へ入賞して抽選により大当たり状態になると開口する入賞装置2が下部中央に取付けられている。この実施の形態における入賞装置2には、普通入賞口10b、10cが設けられるとともに普通電役6も一体的に設けられている。また、遊技盤1の中央には、大当たりの抽選結果等を表示する液晶表示装置3が設けられている。
【0016】
なお、遊技盤1の裏面には、上述した抽選や遊技の制御などを行なうメイン基板、パチンコ球の発射を行なうパチンコ球発射装置、パチンコ球を払い出すパチンコ球払出し装置などのパチンコ機に必要な装置が取付けられている。
入賞装置2は、図2に示すように、横長のベース板20が取付ビス21によって遊技盤1にビス止めされている。またベース板20の中央に大入賞口2aが設けられ、左右に普通入賞口10b、10cと普通電役6の電役入賞口6aが併せて設けられている。さらに、大入賞口2aの上方には、パチンコ球が通過すると、普通電役6を駆動する抽選を行なうパチンコ球検出センサ12が設けられている。
【0017】
図3、図4に示すように、ベース板20の背面には、ケース枠22がビス止めされている。さらにこのケース枠22の背面に裏ケース23がビス止めされて、ケース枠22及び裏ケース23はベース板20と一体化されている。
【0018】
ベース板20に開口する大入賞口2aには、その下部左右両縁から突出して設けられた開閉扉支軸25によって、開閉扉26が回転自由に取付けられている。開閉扉26は大当たり状態でない場合に大入賞口2aを塞いで、パチンコ球が入賞できないようにされている。また、図3において、開閉扉26の右端から開閉ピン26aが側方に突出して設けられて、後述する大入賞口開閉機構7に連結されている。そして、図4に示すように、大入賞口開閉機構7により開閉ピン26aを持上げた開口状態になった際には、この開閉扉26が前方に回転転倒して、その先端がベース板20から突出するように設けられている。これによって上方から流れてくるパチンコ球を開閉扉26で受け止めて大入賞口2a内に誘導するように形成されている。
【0019】
そして、大入賞口2a内に誘導されたパチンコ球は、図3に球通路aで示すように、ケース枠22に形成した球通過孔22aを流下して、振分け板支軸30(図6参照)に傾動可能に取付けられた振分け板31上に流れる。この振分け板31は、後述する振分け板傾動機構8に連結されていて、振分け板傾動機構8によって普通球通路b又はラウンド継続球通路cのいずれかに振り分けられて流れるようにされている。なお、普通球通路bには、図5に示すように球数検出センサBが、ラウンド継続球通路cには球数検出センサCが設けられている。球数検出センサB及び球数検出センサCは、普通球通路b、ラウンド継続球通路cを通過するパチンコ球をそれぞれ検出し、この検出信号に基づいて図示しない賞球の払出しを行なう賞球払出し機構を駆動する。また同時に、この検出信号に基づいてパチンコ球の数をカウントするカウント機構によってカウントされ、パチンコ球の合計数が10個になると、開閉扉26を閉じる信号が発せられて一ラウンドを終了するように制御されている。さらに、球数検出センサCは、ラウンド継続球通路cに一個のパチンコ球が通過すると、次のラウンドを継続して最大16ラウンドまで継続する制御が行なわれるようにされている。
【0020】
さて、上述した大入賞口開閉機構7及び振分け板傾動機構8は、ともに裏ケース23に取付けられた一個の開閉ソレノイド32によって励磁するように形成されている。
すなわち、大入賞口開閉機構7は図3に、振分け板傾動機構8は図7に示すように、開閉ソレノイド32の励磁によって進退するプランジャ33と、この先端に形成したフランジ33aに係合する連係片34と、この連係片34に形成した係合溝34aに係合する作動片36と、を共通部材としている。そして、作動片36は略L字形状とされ、その一側から直交して突出形成された作動ピン36aが係合溝34aに係合して、回転支軸35(図5参照)を回転中心としてプランジャ33の進退に伴って所定の角度だけ回転される。
【0021】
作動片36の作動ピン36aを設けた側の一端には、係合突片36bがさらに突設されて、プランジャ33の進退に伴って左右に移動して、振分け板傾動機構8側を構成している。また、作動片36の他端側には作動突起36cが直交して形成され、プランジャ33の進退に伴って上下に移動して、大入賞口開閉機構7側を構成している。
【0022】
大入賞口開閉機構7側では、図4に示すように、ケース枠22に固定された支軸37に作動レバー38が回転自由に取付けられている。作動レバー38は、一端に作動突起受入凹部38aが作動突起36cに係合して形成され、作動突起36cの上下動に伴って上下動するように連結されている。また、作動レバー38の他端には、開閉ピン26aに係合する開閉ピン受入凹部38bが形成されていて、開閉ピン26aに係合して作動突起36cの上下動に伴って作動レバー38を上下動するように連結されている。すなわち、図示しないメイン基板からの大入賞口開口信号によって開閉ソレノイド32が励磁し、プランジャ33が退縮すると、開閉ピン26aが連係して上側に持ち上げられて、開閉扉26を回転転倒させる。これにより大入賞口2aが開口してパチンコ球を受け入れ可能な状態になる。
【0023】
開閉扉26が回転転倒して大入賞口2aを開口することによって、遊技盤1面を流下してきたパチンコ球は、開閉扉26で受け止められて大入賞口2a内に誘導される。すなわち、大入賞口開閉機構7は、開閉ソレノイド32、プランジャ33、連係片34、作動片36、作動レバー38及び開閉扉26の一連の部材を連結することによって構成されている。
【0024】
振分け板傾動機構8は、図7、図8に示すように、ケース枠22内に回転可能に取付けられた振分け板31を傾動させる機構であって、開閉ソレノイド32が励磁することによってプランジャ33、連係片34、作動片36とともに フック連接板40、フック42、振分け板作動レバー44などが連係作動する構成によって振分け板31を傾動し、また、ラウンド継続球通路cを通過するパチンコ球によって、その傾動姿勢を解除する機構である。
【0025】
すなわち、裏ケース23に形成されたスライドガイド23aにその両側が支持されてスライド可能にフック連接板40が取付けられている。フック連接板40には、一端側に前述した係合突片36bの先端が挿入される挿入孔40aが設けられるとともに、他端側には連結軸41を挿通する軸孔が形成されている。この連結軸41を共通にしてフック42が軸着されている。
【0026】
フック42は、連結軸41により中央で軸着されていて、図8における右側に傾斜板作動レバー44の先端を挿入するフック孔42aが形成されている。また、左側にケース枠22内へ突出する回転ピン42bが設けられている(図7参照)。
【0027】
また、振分け板31を回転自由に支持する振分け板支軸30にL字状の振分け板作動レバー44が軸着されている。振分け板作動レバー44の一方は、フック係止片44aとされ、先端に形成した係止切欠44bがフック孔42aの口縁に係合している。また、振分け板作動レバー44の他方の先端部には、係合孔44cが設けられて、振分け板作動ピン31aの先端が係合している。これにより、フック連接板40が図8において左側にスライドすると、図9に示すように、振分け板作動レバー44が反時計方向に回転して振分け板作動ピン31aを持ち上げ、右下がりの振分け板31を左下がりに傾動する。これにより、振分け板31上でパチンコ球はラウンド継続球通路cへ流れやすくなる。このようにして、開閉ソレノイド32が励磁すると、図3に示すように、大入賞口2aに入賞したパチンコ球は、球通過孔22を経由する球通路aを経て、振分け板31によってラウンド継続球通路cへ振り分けられる。
【0028】
図6、図7に示すように、ケース枠22内に設けたラウンド継続球通路cには、L字状の傾動解除レバー45の球検出片45aが設けられている。傾動解除レバー45は、ラウンド継続球通路cを通過するパチンコ球が球検出片45aを押して時計方向に回転するように支軸46に回転自由に取付けられている。また、傾動解除レバー45の他方が、フック押圧片45bとされ、この下方に前述した回転ピン42bが配設されている。このため、ラウンド継続球通路cを通過するパチンコ球が球検出片45aを押して通過していくと、傾動解除レバー45は時計方向に回転して、フック押圧片45bによって回転ピン42bを押し下げる。このため、図9に示している姿勢のフック42が、連結軸41を回転中心として図10に示すように時計方向に回転する。そして、フック孔42aと係合しているフック係止片44aは、その係合が解除されて、時計方向に回転して振分け板31を最初の右下がりの姿勢に復帰する。
【0029】
普通電役6は、図2に示すように、球受口ケース60の中央位置に左右に傾動する振分けレバー61がベース板20に取付けられていて、この振分けレバー61が左右に傾動することによって、パチンコ球が流下するアウト球通路Xと入賞球通路Yとに振分けられるように構成されている。そして入賞球通路Y内には、図示しない球検出センサが配設されていて、パチンコ球が入賞球通路Yを流下すると、駆動入賞口11に入賞した場合と同様に、大当たり状態になる抽選が行なわれるようにされている。
【0030】
この振分けレバー61の駆動する機構は次の通りである。左右に設けられた普通電役入賞口12a、12b内をパチンコ球が通過する際に(図1参照)、図示しない球通過検出センサが発する入力信号に基づいて抽選が行なわれ、当たりとなったときに、裏ケース23に取付けられている電役ソレノイド62(図5参照)が短時間、例えば0.5秒の間励磁するように制御されている。図12に示すように、電役ソレノイド62には、進退可能に設けられている電役プランジャ63と、この電役プランジャ63の先端に一体的に取付けられてこの進退に伴って移動する電役連係片64が取付けられている。この電役連係片64には、連係杆65の一端がこの電役連係片64の移動に伴って約90度正逆回転するように連結されている。そして電役連係杆65の他端に電役振分けレバー61が連結していて、当たり信号によって、電役ソレノイド62が励磁して電役プランジャ63を短時間退縮して、電役振分けレバー61の回転によって球流下通路Yが短時間開口される。
【0031】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
まず、大当たり状態になる前は、図8に示すように、開閉ソレノイド32が励磁していないためにプランジャ33が進長した状態となっていて、作動片36の作動突起36cが上部の位置にある。このため、図11に示すように、作動レバー38の開閉ピン受入凹部38bは、下方位置にあって、開閉ピン26aを下方に押さえているため、開閉扉26は、大入賞口2aを塞ぐ起立姿勢を維持し、パチンコ球が入賞できない状態に維持されている。
【0032】
また同時に、図8において作動片36の係合突片36bが係合しているフック連接板40、フック42も右方に配置され、これにより振分け板作動レバー44によって振分け板作動ピン31aが下方に位置している。このため、振分け板31は右下がりに傾斜して配置されている。駆動入賞口11にパチンコ球が入賞すると抽選が行なわれて、大当たりになると、開閉ソレノイド32が励磁されてプランジャ33が退縮した図9に示す状態になり、作動片36が回転する。
大入賞口開閉機構7では、作動突起36cが下部の位置に回転する(図4参照)。すると、作動レバー38の開閉ピン受入凹部38bが、上方位置となって開閉ピン26aを持ち上げ、開閉扉26が回転転倒して大入賞口2aを開口する。すなわち、パチンコ球を受入れ可能な状態になり、大当たりの第1ラウンドが開始される。
【0033】
また同時に、振分け板傾動機構8では、図8において作動片36の係合突片36bによりフック連接板40、フック42が左側にスライド移動して、振分け板作動レバー44が時計方向に回転して振分け板作動ピン31aを上昇する。このため、振分け板31は左下がりの姿勢に傾動して、パチンコ球をラウンド継続球通路cへ流れやすくする。
【0034】
そして、開閉扉26により受け止められて大入賞口2a内に誘導された最初のパチンコ球は、図3の球通路aで示すように、球通過孔22aを通って、振分け板31の傾斜方向に誘導されてラウンド継続球通路cへ流れる。そして、ラウンド継続球通路c内に設けられた球数検出センサCによってパチンコ球が通過したことが検出され、さらに球検出片45aに当たって入賞装置2から排出されていく。そして、球数検出センサCによる検出情報によって、次の第2回目のラウンドを継続することが約束される。
【0035】
パチンコ球がラウンド継続球通路cを通過する際に、球検出片45aが押されて傾動解除レバー45は、図10に示すように時計方向に回転され、フック押圧片45bによってフック42が反時計方向に回転する。これにより、フック42に係合していた振分け板作動レバー44はその係合が解除されて、元の姿勢に復帰し、振分け板31は右下がり、すなわち普通球通路bへ流れやすい姿勢に保持される。そして、この姿勢を維持する振分け板31によって、球通路a内に流れてきた後続のパチンコ球は、普通球通路bへ流れて、球数検出センサB内を通って排出される。
【0036】
球数検出センサB及び球数検出センサCを通過するパチンコ球の数がそれぞれ検出されて、賞球払出し機構により検出された個数だけの賞球が払出される。また、球数検出センサB及び球数検出センサCを通過するパチンコ球の合計数が10個になると、開閉扉26を閉じる信号が発せられて、開閉ソレノイド32の励磁が終了し、プランジャ33が進長して図8に示す状態に戻って、第1ラウンドを終了する。
【0037】
続いてラウンド継続信号により第2ラウンドが開始する。第2ラウンドはラウンド継続信号に基づいて、第1ラウンドと同様に開閉ソレノイド32が励磁されて開閉扉26が回転転倒し、大入賞口2aを開口する。このようにして、ラウンド継続信号に基づいて最大16ラウンドまで大当たり状態が繰り返される。なお、開閉扉26が傾倒して大入賞口2aが開口しても、球数検出センサCがパチンコ球を検出しない場合には、ラウンド継続信号が発生しないために、次のラウンドを継続することができず大当たり状態が終了する。
【0038】
一方、普通電役6の振分けレバー61は、図2において入賞球通路Yを塞いでアウト球通路Xにパチンコ球を通過するように左側に傾動している。そして、入賞装置2に設けたパチンコ球検出センサ12をパチンコ球が通過すると、抽選が行なわれる。当たりの結果が得られると、電役ソレノイド62が短時間励磁する。これにより図12に示すように、電役プランジャ63が退縮して電役連係片64が回転し、振分けレバー61が入賞球通路Yを開く。この入賞球通路Yが流入可能な短時間の間にパチンコ球が入賞すると、入賞球通路Y内に設けた図示しない球検出センサによって検出されて大当たりの抽選が行なわれる。
【0039】
このように、この実施の形態の入賞装置2では、大入賞口2aの他に普通入賞口10b、10c、普通電役6及び普通電役6の抽選を行なうパチンコ球検出センサ12をも一体的に設けているため、パチンコ機の構造を簡素にできてパチンコ機への組付けを容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技盤の概略正面図
【図2】一部切欠正面図
【図3】一部切欠平面図
【図4】図3のA−A線切断断面図
【図5】図3のB−B線切断断面図
【図6】図3のC−C線切断断面図
【図7】振分け板傾動機構の分離斜視図
【図8】大入賞口を閉じている状態の振分け板傾動機構を示す背面図
【図9】大入賞口を開いている状態の振分け板傾動機構を示す背面図
【図10】同、振分け板が戻った状態の振分け板傾動機構を示す背面図
【図11】図4において大入賞口が開いた状態を示す断面図
【図12】普通電役の連結を示す機構図
【符号の説明】
b…普通球通路
c…ラウンド継続球通路
1…遊技盤
2…入賞装置
2a…大入賞口
7…大入賞口開閉機構
8…振分け板傾動機構
22…ケース枠
23…裏ケース
26…開閉扉
31…振分け板
32…開閉ソレノイド
42…フック
44…振分け板作動レバー
45…傾動解除レバー

Claims (2)

  1. 開閉ソレノイドに連結された大入賞口開閉機構によって開口する大入賞口に入賞したパチンコ球が普通球通路またはラウンド継続球通路のいずれかを流れ、パチンコ球が該ラウンド継続球通路を経由することを次のラウンドの継続条件としているパチンコ機の入賞装置において、
    前記普通球通路と前記ラウンド継続球通路とが分岐するところに振分け板を介挿し、該振分け板は前記開閉ソレノイドが励磁して前記大入賞口が開口するとこれに連動して入賞したパチンコ球が前記ラウンド継続球通路に流れやすい姿勢に傾動する振分け板傾動機構に連結すると共に、該振分け板傾動機構は前記開閉ソレノイドが励磁するのに伴って移動するフックと、該フックに係合して前記振分け板をパチンコ球がラウンド継続球通路へ流れやすい姿勢に傾動する振分け板作動レバーと、前記ラウンド継続球通路を通過するパチンコ球により前記振分け板作動レバーの前記フックとの係合を解除して振分け板を前記普通球通路に流れやすい姿勢に復帰させる傾動解除レバーとを備えて、前記大入賞口を通して続けて入賞するパチンコ球を普通球通路に導くようにしてなることを特徴としたパチンコ機の入賞装置。
  2. パチンコ球が入賞すると所定の賞球を払出す普通入賞口と、抽選により開口して大当り状態の抽選を行う普通電役入賞口とが抽選によって開口する大入賞口に一体的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機の入賞装置。
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