JP4345170B2 - 耐熱性エアー系ホース加硫成形用組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性エアー系ホース加硫成形用組成物に関する。更に詳しくは、自動車エンジン周辺等に有効に用いられる耐熱性エアー系ホースの加硫成形用組成物に関する
【0002】
【従来の技術】
自動車の高性能化、小型化、長寿命化などの要請に応じて、自動車車両構成部品についてもまた、軽量、小型化などで従来以上の過酷な厳しい性能向上の要求がなされている。また、エアコン装着率の上昇、AT化、制振性、静粛性追求などによるエンジンルームの高温化は避けられない状況にある。それに伴って、材料ニーズとしては耐疲労性、高温物性、耐熱性などの耐久性向上が必要となり、また各部品の使用臨界温度の上昇に伴う耐熱性のレベルアップもより一層求められている。
【0003】
一般に、ゴムは耐熱性限界領域近くで使用される場合が多く、例え耐熱性の若干の向上でも、使用領域を拡大することができる。その一方で、材料や部品のコストダウンを考慮するとき、廉価な素材の性能を高めることで、高価な素材の置換を図る方法、素材は同一でも加工や成形に要するコストの低減を図る方法およびこれらの方法の組合せなどが考えられる。
【0004】
自動車エンジンルーム内で使用されるゴムホース部品類も、この例外ではない。また、ゴムホースといっても多種多様であり、オイル系、エアー系および水系に大別される。これらの内、オイル系および水系ホースはホース内を流れる流体が液体であることから、耐熱性以外にもそこに流れる液体に対する耐性を必要としており、オイル系では燃料油(ガソリン、軽油)、ATF油、エンジン油やそれらの劣化油に対する耐性が必要である。
【0005】
一方、エアー系ホースは流体がガス体(Air)であることから、耐オイル性などはそれ程強く要求されないが、液体系と比べて高温になり易く、また酸素との接触機会も多いため、ゴム材料の酸化劣化がオイル系、水系よりも進行し易く、より一段と高温時や長時間における耐熱性が要求される。
【0006】
エアー系ゴムホースとしては、例えばエアーフローチューブ、バキュームコントロールチューブ、バキュームブレーキホース、エアーダクトホース、エアインテークホース、インタークーラホース等があり、これらは一般にはNBR、クロロプレンゴム、ヒドリンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン等のゴム材料の単独層あるいはそれを一層とする多層積層物(ゴムまたは樹脂との積層物)として用いられている。これらのゴム材料または樹脂材料は塩素を多く含有しているものも多く、耐熱性以外の面でも車両廃棄やメンテナンス後のゴム部品の焼却廃棄時のダイオキシン等の発生の観点から、それの使用が敬遠される傾向もみられる。
【0007】
アクリル系ゴム材料は、ゴム部品の中でも比較的高性能を必要とする部位に使用され、エアー系ホース材に求められる高温耐熱性や長時間耐熱性を有する材料として有効である。中でも、カルボキシル基を架橋点として含むエラストマーは、非塩素系であるため廃棄時の環境面への影響も少なく、またスチーム加硫も可能であり、更に圧縮永久歪特性や耐熱性にもすぐれているため、自動車用ホース材として使用されている。
【0008】
オイル接触個所等に用いられる耐油性のホース材としては、カルボキシル基含有アクリルエラストマーの加硫物が先に本出願人によって提案されているが(特開平6-99515号公報、同11-92614号公報)、エアー系ホース用として市販されているアクリル系ゴム材料は架橋点として活性塩素を含むタイプであったり、非ハロゲン系のものでも耐熱要求の向上に追随できなくなってきており、特に耐熱老化時の伸びの低下や初期耐熱老化後の強度低下に問題が見られる。また、オイル系ホース材用のアクリル系ゴム材料で耐熱性を重視した組成設計を適用しても、初期耐熱老化後の強度低下が大きいため、室温での強度レベルはホースとして必要なレベル内にはあっても、初期耐熱老化後の熱時強度が運転走行時の温度雰囲気下では十分なレベルに達していないという問題がある。
【0009】
このため、エアー系ホースとして現在要求されている耐熱長寿命化は厳しく、自動車メーカーが要求する走行保証距離の延長に対応可能なところには至っていないのが実情である。また、アクリル系ゴムよりも耐熱性の良いフッ素ゴム、シリコーンゴムあるいはそれらとのブレンドゴムの使用も考えられるが、これらは材料のコスト面で問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、カルボキシル基含有アクリルエラストマーの組成物であって、その加硫物がエアー系ホースとして用いられたとき、高温耐熱性および長期耐熱寿命を著しく改善せしめたものを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、合計100重量%となるように、炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレート70〜99.45重量%、脂肪族不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル0.5〜2.5重量%エポキシ基または水酸基含有ビニル単量体0.05〜1.0重量%およびこれら以外のビニルまたはオレフィン単量体0〜29.45重量%を共重合させたアクリル系エラストマー、1級ポリアミン化合物または多官能性イソシアネート化合物加硫剤およびグアニジン系化合物加硫促進剤を含有する耐熱性エアー系ホース加硫成形用組成物によって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるカルボキシル基含有アクリルエラストマーは、脂肪族不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステルを0.5〜2.5重量%、またエポキシ基または水酸基含有ビニル単量体を0.05〜1.0重量%共重合せしめている。
【0013】
不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマーとしては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、トデシル等の炭素数1〜18のモノアルキルエステル、好ましくはモノn-ブチルマレエート、モノエチルフマレート、モノn-ブチルフマレートを、エポキシ基または水酸基含有ビニル単量体と共に、アルキルアクリレートと共重合させたものが用いられる。これらの不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステルは、アクリル系エラストマー製造時に単量体混合物中約0.5〜2.5重量%、好ましくは約0.8〜2重量%の割合で用いられる。この割合がこれ以下では加硫が不十分となり、圧縮永久歪特性が低下するようになり、一方これ以上の割合で用いられると耐熱性を悪化させる。
【0014】
エポキシ基含有ビニル単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジルビニルエーテル、脂環式エポキシ基含有(メタ)アクリレート等が用いられる。また、水酸基含有ビニル単量体としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が用いられる。
【0015】
これらのビニル単量体は、架橋点形成用単量体として一般に約0.1〜10重量%程度共重合反応に用いられているが、本発明においては、架橋点としての目的ではなく、これらを0.05〜1.0重量%、好ましくは0.1〜0.8重量%という少量共重合させることにより、初期熱老化時の強度低下を抑制する効果があり、要求特性に応じて、熱老化時の強度や伸び特性のバランスをとることができる。これより少ない共重合割合では所望の効果が得られず、一方これよりも多く共重合させると、伸び特性や圧縮永久歪特性を低下させる。
【0016】
なお、用いられるアクリル系エラストマーの共重合反応においては、重合率を90%以上とすることは容易であり、従って共重合反応に用いられた不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステルやエポキシ基または水酸基含有ビニル単量体の使用割合がほぼこれらの共重合割合となる。
【0017】
アクリル系エラストマーの主成分となるアルキルアクリレートとしては、炭素数が1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレート、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレート等が用いられ、中でもエチルアクリレートおよびn-ブチルアクリレートは、耐油性および耐寒性のバランス性の点からみて好ましい。一般には、アルキル基の鎖長が長くなると、耐寒性には有効となるが耐油性は不利となり、鎖長が短かいとその逆となる。これらのアルキルアクリレートは、70〜99.45重量%、好ましくは80〜99重量%の割合で用いられる。これ以下の共重合割合では、耐熱老化試験での伸び特性に低下がみられるようになる。
【0018】
アクリル系エラストマー中には、その特性を阻害しない範囲内(29.45重量%以下)で、他のビニルまたはオレフィン単量体、例えばメトキシメチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-ブトキシエチルアクリレート、2-または3-エトキシプロピルアクリレート等、好ましくは2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレートである炭素数が2〜8のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレート、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、ビニルナフタレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、酢酸ビニル、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ピペリレン、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン等を共重合させることもできる。
【0019】
また、必要に応じて、混練加工性、押出加工性などを改善する目的で、多官能性不飽和単量体またはオリゴマー、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、グリセリンジメタクリレート、3-アクリロイルオキシグリセリンモノメタクリレート等を、約1重量%以下共重合反応に供することもできる。
【0020】
これらの各共重合成分よりなるアクリル系エラストマーには、1級ポリアミン化合物または多官能性イソシアネート化合物加硫剤およびグアニジン系化合物加硫促進剤が配合されて組成物を形成する。
【0021】
1級ポリアミン化合物加硫剤としては芳香族ポリアミン化合物が好ましく、例えば4,4′-メチレンジアニリン、m-フェニレンジアミン、4,4′-ジアミノジフェニルエーテル、p-フェニレンジアミン、p,p′-エチレンジアニリン、4,4′-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4′-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、3,4′-ジアミノジフェニルエーテル、4,4′-ジアミノジフェニルスルホン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4′-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェノール、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン等が用いられ、好ましくはp-ジアミノ置換体が用いられる。
【0022】
これらの芳香族ポリアミン化合物以外にも、例えばヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、ヘキサメチレンジアミン−シンナムアルデヒド付加物、ヘキサメチレンジアミンベンゾエート、ジアミノ変性シロキサン等の脂肪族ポリアミン化合物あるいは4,4′-メチレンビスシクロヘキシルアミン、ビス(4-アミノ-3-メチルジシクロヘキシル)メタン、4,4′-メチレンビスシクロヘキシルアミン-シンナムアルデヒド付加物等の脂環状ポリアミン化合物を用いることもできる。
【0023】
更に、ヒドラジン化合物も1級ポリアミン化合物加硫剤として用いることができ、例えばオキサロイルヒドラジン、サクシノイルジヒドラジン、アジポイルジヒドラジン、テレフタロイルヒドラジド、イソフタロイルヒドラジド、オキシビスアセトヒドラジド、チオビス(アセトヒドラジド)、3,3′-[メチレンビス(1.4-フェニレンオキシ)]ジプロピオンジヒドラジド、カルボノヒドラジド、チオカルボノヒドラジド、オキサイミドヒドラジド、2,4-ピリジンジカルボヒドラゾンアミド、1,3-ベンゼンスルホニルヒドラジド、4,4′-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等が用いられる。
【0024】
これらの1級ポリアミン化合物加硫剤は、アクリル系エラストマー100重量部当り約0.2〜4重量部、好ましくは約0.5〜3重量部の割合で用いられる。架橋剤の使用割合がこれよりも少ないと、加硫が不十分となって十分な圧縮永久歪特性が得られず、一方これよりも多い割合で用いられると、スコーチがみられるようになる。
【0025】
このような1級ポリアミン化合物加硫剤が用いられた場合には、グアニジン系化合物が加硫促進剤として、アクリル系エラストマー100重量部当り約0.5〜15重量部、好ましくは約1〜10重量部の割合で併用されることが好ましい。
【0026】
グアニジン化合物としては、例えばグアニジン、アミノグアニジン、1,1,3,3,-テトラメチルグアニジン、テトラエチルグアニジン、1-フェニルグアニジン、1,3-ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、1-ベンジル-2,3-ジメチルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、n-ドデシルグアニジン、メチロールグアニジン、ジメチロールグアニジン、シアノグアニジン、1,6-グアニジノヘキサン、グアニル尿素、ビグアニド、1-o-トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジン塩等の少なくとも1種が用いられる。
【0027】
加硫剤としては、多官能性イソシアネート化合物を用いることもできる。
【0028】
多官能性イソシアネート化合物は、一般式
R(NCO)n
R:アルキル基、アルコキシル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基等
n:2以上の整数
で表わされ、例えばo-トルイレンジイソシアネート、ナフチレン-1,5-ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリス(p-イソシアネートフェニル)チオホスファイト、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、クロロフェニルジイソシアネート、ジメトキシジフェニルジイソシアネート、ジメチルジフェニレンジイソシアネート、テトラメチルジフェニレンジイソシアネート、ジフェニルジフェニレンジイソシアネート、ジクロロジフェニレンジイソシアネート、ジメトキシジフェニレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、トランスビニレンジイソシアネート、N,N′-(4,4′-ジメチル-3,3′-ジフェニルジイソシアネート)ウレトジオン、4,4′,4″-トリメチル-3,3′,3″-トリイソシアネート-2,4,6-トリフェニルシアヌレート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート、ビュレット型ヘキサメチレンジイソシアネート、イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート、アダクト型トリレンジイソシアネート、ビュレット型トリレンジイソシアネート、イソシアヌレート型トリレンジイソシアネート等が用いられる。
【0029】
また、多官能性イソシアネート化合物として、それをブロック化剤とを反応させて得られるブロックドイソシアネートを用いることもできる。ブロック化剤としては、例えばジフェニルアミン、ビス(ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、メチルフェニルアミン、エチルフェニルアミン、フェニルイソプロピルアミン、フェニルナフチルアミン、ナフチルフェニレンジアミン、ジフェニルフェニレンジアミン、ジナフチルフェニレンジアミン、N-フェニル-N′-メチルフェニレンジアミン、N-フェニル-N′-エチルフェニレンジアミン、N-フェニル-N′-イソプロピルフェニレンジアミン、アニリン、カルバゾール等のアミン類、フェノール、クレゾール、キシレノール、p-エチルフェノール、o-イソプロピルフェノール、p-第3ブチルフェノール、p-第3オクチルフェノール、2,6-ジ第3ブチル-4-メチルフェノール、2,6-ジ第3ブチル-4-エチルフェノール、メチレンビス(エチル-第3ブチルフェノール)、2,5-ジ第3ブチルハイドロキノン、チモール、ナフトール、ニトロフェノール、クロロフェノール等のフェノール類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ベンジルアルコール、フェニルセロソルブ、シクロヘキサノール等のアルコール類、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル等の活性メチレン化合物類、ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオフェノール等のメルカプタン類、アセトアニリド、アセトアニシジド、酢酸アミド、ベンズアミド、スルフェンアミド等のアミド類、コハク酸イミド、マレイン酸イミド等のイミド類、イミダゾール、エチルイミダゾール、メルカプトベンツイミダゾール等のイミダゾール類、尿素、エチレン尿素、チオ尿素等の尿素類、フェニルカルバミン酸フェニル、オキサゾリドン等のカルバミン酸塩類、エチレンイミン等のイミン類、ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジン、トリルビグアニド等のグアニジン類、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫酸塩類、ε-カプロラクタム等のラクタム類などが挙げられる。
【0030】
これらの多官能性イソシアネート化合物は、アクリル系エラストマー100重量部当り約0.1〜15重量部、好ましくは約0.2〜8重量部の割合で用いられる。使用割合がこれ以下では、加硫が不十分となって十分な圧縮永久歪特性が得られず、一方これより多い割合で用いられると、スコーチがみられるようになる。
【0031】
これらの多官能性イソシアネート化合物が加硫剤として用いられた場合にも、グアニジン系加硫促進剤と併用されることが好ましく、グアニジン系化合物はアクリル系エラストマー100重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.3〜6重量部の割合で用いられる。
【0032】
以上の各成分を必須成分とするアクリル系エラストマー組成物中には、補強剤、充填材、老化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、加工助剤等が必要に応じて添加され、組成物の調製は、オープンロール、バンバリーミキサ、ニーダ等の混練機を用いて行われる。調製された組成物は、約150〜200℃で約1〜30分程度行われるプレス加硫および約150〜180で約1〜16時間程度行われるオーブン加硫(二次加硫)によって加硫される。それのホースへの加硫成形は、一般に押出成形法によって行われ、ホース状に押し出されたものを必要に応じて型枠やマンドレル等に固定し、スチーム釜等を用いてスチーム加硫し、必要に応じて後加硫することによって行われる。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係る耐熱性エアー系ホース加硫成形用組成物は、それを加硫したとき、高温耐熱性および長期耐熱寿命にすぐれたエアー系ホースを与えるので、このホースはこのようなゴムの単独層あるいはそれを一層とする多層積層物として、自動車のエンジンルーム内の各種ホースとして有効に用いることができる。
【0034】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0035】
参考例
温度計、撹拌機、窒素ガス導入管および減圧装置を備えたセパラブルフラスコ中に、水150部(重量、以下同じ)、ラウリル硫酸ナトリウム5.5部ならびに単量体混合物100部を仕込み、脱気および窒素ガス置換をくり返して系内の酸素を十分に除去した後、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.002部および第3ブチルハイドロパーオキサイド0.005部を加え、室温条件下で重合反応を開始させ、重合転化率が90%に達する迄反応を継続した。得られた水性ラテックスを塩化ナトリウム水溶液で凝固させ、水洗、乾燥して、下記表1〜2に示される共重合組成(単位:重量%)のアクリル系エラストマー(A〜L)を得た。
Figure 0004345170
【0036】
Figure 0004345170
【0037】
以上の各成分をオープンロールで混練し、混練物について160℃、30分間のプレス加硫および175℃、4時間のギヤオーブン中での二次加硫を行った。得られた加硫物について、常態物性の測定、圧縮永久歪(150℃、70時間、25%圧縮)の測定および耐熱老化試験(JIS K-6301準拠;175℃で70時間、500時間および1000時間経過後の常態物性の測定)を行った。
【0038】
実施例5
アクリル系エラストマーE 100重量部
ヘキサメチレンジイソシアネート 0.8 〃
ジ-o-トリルグアニジン 4.0 〃
【0039】
以上の各成分を用い、実施例1〜4と同様に、混練、加硫および測定を行った。
【0040】
実施例6
アクリル系エラストマーF 100重量部
ブロックドイソシアネート 2.5 〃
[住友バイエルウレタン製品デスモジュールTPLS2957]
ジ-o-トリルグアニジン 4.0 〃
【0041】
以上の各成分を用い、実施例1〜4と同様に、混練、加硫および測定を行った。
【0042】
実施例7
アクリル系エラストマーG 100重量部
N,N′-ジシンナミリデン-1,6-ヘキサンジアミン 0.8 〃
ジ-o-トリルグアニジン 4.0 〃
【0043】
以上の各成分を用い、実施例1〜4と同様に、混練、加硫および測定を行った。
【0044】
以上の各実施例および比較例における測定結果は、次の表3〜4に示される。
Figure 0004345170
Figure 0004345170
【0045】
以上の結果から、次のようなことがいえる。
(1)耐熱性評価基準として、ホースとしての機能に支障のない物理的特性を維持していなければならないという必要性から、耐熱老化試験後のゴム硬度(JIS-A)が90をこえないこと、破断時強度(引張強さ)が8MPaを下廻らないことおよび破断時伸びが100%を下廻らないことを耐熱寿命の基準とした場合、各実施例はいずれもこれらの要求を満足させている。
(2)エポキシ基または水酸基含有単量体が共重合されていない比較例1では、実施例1〜2と比較して、既に耐熱老化試験70時間の時点で破断時強度の低下が大きくなっており、500時間では8MPaを大きく下廻っている。
(3)エポキシ基または水酸基含有単量体を規定量より多く共重合させた比較例2では、耐熱老化試験500時間の時点で破断時伸びが100%を大きく下廻っている。
(4)不飽和ジカルボン酸モノエステルを規定量よりも多く共重合させた比較例3では、耐熱老化試験500時間の時点で破断時伸びが100%にやや及ばない。
(5)逆に、不飽和ジカルボン酸モノエステルを規定量よりも少なく共重合させた比較例4では、常態物性自体の低下および圧縮永久歪の悪化がみられる。
(6)汎用アクリル系エラストマーで一般的に共重合されているアルコキシアルキルアクリレート(本発明でいう他のビニル単量体)を30重量%以上共重合させた比較例5では、耐熱老化試験500時間の時点で破断時伸びがやや不足している。

Claims (5)

  1. 合計100重量%となるように、炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレート70〜99.45重量%、脂肪族不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル0.5〜2.5重量%エポキシ基または水酸基含有ビニル単量体0.05〜1.0重量%およびこれら以外のビニルまたはオレフィン単量体0〜29.45重量%を共重合させたアクリル系エラストマー、1級ポリアミン化合物または多官能性イソシアネート化合物加硫剤およびグアニジン系化合物加硫促進剤を含有してなる耐熱性エアー系ホース加硫成形用組成物。
  2. 脂肪族不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステルがマレイン酸モノアルキルエステルまたはフマル酸モノアルキルエステルである請求項1記載の耐熱性エアー系ホース加硫成形用組成物。
  3. 請求項1または2記載の組成物を加硫成形して得られた耐熱性エアー系ホース。
  4. 請求項3記載の加硫成形物を一層とする多層積層物の耐熱性エアー系ホース。
  5. 自動車エンジンルーム内で用いられる請求項3または4記載の耐熱性エアー系ホース。
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