JP3663859B2 - アクリル系エラストマー組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系エラストマー組成物に関する。更に詳しくは、スコーチ安定性および圧縮永久歪特性にすぐれたアクリル系エラストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭50-45031号公報には、アクリル酸エステル-ブテンジオン酸モノエステル2元共重合体またはエチレン-アクリル酸エステル-ブテンジオン酸モノエステル3元共重合体に第1アミノ基を有するポリアミン化合物加硫剤および加硫促進剤を配合したエラストマー組成物が記載されている。
【0003】
ここで用いられている加硫促進剤は、水中で25℃で10-12乃至106の範囲内のKb値を有しかつエステル基との反応によって架橋を生ずることのない(共役)塩基であるとされており、具体的には次の6種類の化合物が挙げられている。
(1)無機弱酸のアルカリ金属塩またはアルカリ金属水酸化物
(2)有機弱酸のアルカリ金属塩、アルカリ金属アルコレートまたはフェノレート
(3)第4アンモニウムまたは第4ホスホニウムハイドロオキサイド、アルコレート、フェノレート、ハライドまたは弱酸との塩
(4)第3アミン
(5)グアニジン、アリールグアニジンまたはアルキルグアニジン
(6)複素環式第3アミン
【0004】
これらの加硫促進剤をポリアミン化合物加硫剤と共に配合したエラストマー組成物は、良好な耐スコーチ性を有するとされているが、上記(1)の加硫促進剤を用いた場合には、イオン架橋を生じて圧縮永久歪特性に劣る加硫物しか与えず、(2)の加硫促進剤では、耐スコーチ性が不十分であるばかりではなく、圧縮永久歪特性に劣る加硫物が得られ、(3)および(4)の加硫促進剤では、芳香族ジアミン化合物加硫剤を用いたとき、加硫促進効果がみられない。
【0005】
また、前記(5)の加硫促進剤は、一般的に用いられている加硫促進剤であるが 、スコーチ安定性が十分ではなく、加工安全性や成形性の面で必ずしも満足されない。より具体的には、スコーチ安定性の指標であるスコーチタイムt5(125℃でムーニー粘度が最低ムーニー粘度から5ポイント上昇する迄の時間)が10分以上であることが要求されているが、こうした要求を満足させてはいない。
【0006】
更に、前記(6)の加硫促進剤として具体的に示されている化合物は、イミダゾール、ピリジン、キノリンおよびN-フェニルモルホリンであって、中でもイミダゾールが好ましいとされている。しかるに、イミダゾールを加硫促進剤として用いた場合には、圧縮永久歪特性が全く満足されない。
【0007】
このように、上記加硫系ではスコーチ安定性や圧縮永久歪特性に問題があり、特に圧縮永久歪特性は部材の線径が小さくなるに従って低下する傾向が強く、このためこれらの圧縮永久歪特性が十分ではない材料を、小線径のOリング、パッキン、ガスケット等のシール材の成形材料として用いるには適当ではなかった。
【0008】
また、特開平6-99515号公報にはカルボキシル基含有アクリル系エラストマー 、芳香族ジアミンおよびグアニジン化合物を含有するアクリル系エラストマー組成物が記載されており、カルボキシル基含有単量体としてモノアルキルマレエートを用い、スチーム加硫した例が記載されているが、現在要求されている水準のスコーチ安定性を満足させるには至っていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマーおよびその加硫系を含有するアクリル系エラストマー組成物であって、スコーチ安定性および圧縮永久歪特性にすぐれたものを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマー100重量部、ジアミン化合物加硫剤0.1〜5重量部、グアニジン化合物加硫促進剤0.1〜10重量部およびベンゾチアゾリルスルフェンアミド系化合物加硫促進剤0.1〜3重量部を含有するアクリル系エラストマー組成物によって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマーとしては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、トデシル等の炭素数1〜18のモノアルキルエステル、好ましくはモノn-ブチルマレエート、モノエチルフマレート、モノn-ブチルフマレートを、アルキルアクリレートおよびアルコキシアルキルアクリレートの少くとも一種と共重合させたものが用いられる。これらの不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステルは、アクリル系エラストマー製造時に単量体混合物中約0.5〜10重量%、好ましくは約1〜7重量%の割合で用いられる。この割合がこれより少ないと加硫が不十分となって、圧縮永久歪特性が低下するようになり、一方これ以上の割合で用いられるとスコーチし易くなる。
【0012】
アルキルアクリレートとしては、炭素数が1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレート、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレート等が用いられ、中でもエチルアクリレートおよびn-ブチルアクリレートは、耐油性および耐寒性のバランス性の点からみて好ましい。一般には、アルキル基の鎖長が長くなると、耐寒性には有効となるが耐油性は不利となり、鎖長が短かいとその逆となる。
【0013】
また、アルコキシアルキルアクリレートとしては、炭素数が2〜8のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキルアクリレート、例えばメトキシメチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレート、2-ブトキシエチルアクリレート、2-または3-エトキシプロピルアクリレート等が用いられ、中でも2-メトキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレートが好んで用いられる。これらのアルコキシアルキルアクリレートは、側鎖にエーテル基を有するので、耐寒性および耐油性のバランス性にすぐれている。
【0014】
不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステルとアルキルアクリレートおよびアルコキシアルキルアクリレートの少くとも一種とを共重合させた共重合体中には、更にエチレン等を共重合させることもでき、かかる共重合体はデュポン社製品Vamac HGなどとして市販されており、そのような市販品をそのまま用いることもできる。
【0015】
不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマー中には、その特性を阻害しない範囲内(約30重量%以下)で、他のビニルまたはオレフィン単量体、例えばスチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、ビニルナフタレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、酢酸ビニル、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、ピペリレン、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン等を共重合させることもできる。
【0016】
また、必要に応じて、混練加工性、押出加工性などを改善する目的で、多官能性不飽和単量体またはオリゴマー、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、グリセリンジメタクリレート、3-アクリロイルオキシグリセリンモノメタクリレート等を、約1重量%以下共重合反応に供することもできる。
【0017】
これらの各共重合成分よりなる不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマーには、ジアミン化合物加硫剤および加硫促進剤が配合される。
【0018】
ジアミン化合物加硫剤としては芳香族ジアミン化合物が好ましく、例えば4,4′-メチレンジアニリン、m-フェニレンジアミン、4,4′-ジアミノジフェニルエーテル、p-フェニレンジアミン、p,p′-エチレンジアニリン、4,4′-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4′-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、3,4′-ジアミノジフェニルエーテル、4,4′-ジアミノジフェニルスルホン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4′-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェノール、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン等が用いられ、好ましくはp-ジアミノ置換体が用いられる。これらの芳香族ジアミン化合物以外にも、例えばヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、ヘキサメチレンジアミン−シンナムアルデヒド付加物、ヘキサメチレンジアミンベンゾエート、N,N′-ジシンナミリデン-1,6-ヘキサンジアミン等の脂肪族ジアミン化合物、4,4′-メチレンビスシクロヘキシルアミン、ビス(4-アミノ-3-メチルジシクロヘキシル)メタン、4,4′-メチレンビスシクロヘキシルアミン-シンナムアルデヒド付加物等の脂環状ジアミン化合物あるいはジアミン変性ポリシロキサン等を用いることもできる。これらのジアミン化合物加硫剤の少くとも一種は、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマー100重量部当り約0.1〜5重量部、好ましくは約0.2〜4重量部、更に好ましくは約0.5〜3重量部の割合で用いられる。この割合がこれより少ないと加硫が不十分となって、圧縮永久歪特性が低下するようになり、一方これ以上の割合で用いられるとスコーチし易くなる。
【0019】
一方の加硫促進剤であるグアニジン化合物としては、例えばジフェニルグアニジン、テトラメチルグアニジン、テトラエチルグアニジン、ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジル塩等が用いられ、好ましくはジフェニルグアニジン、1-o-トリルグアニジンが用いられる。これらのグアニジン化合物の少くとも一種は、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマー100重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.3〜6重量部、更に好ましくは約0.5〜4重量部の割合で用いられる。この割合がこれより少ないと加硫速度が遅くなり、二次加硫時間が長くなって実用性に欠けるようになり、一方これ以上の割合で用いられると加硫が阻害され、十分なる圧縮永久歪特性が得られなくなる。
【0020】
他方の加硫促進剤であるベンゾチアゾリルスルフェンアミド化合物としては、例えばN-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-第3ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等が用いられ、好ましくはN-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが用いられる。これらのベンゾチアゾリルスルフェンアミド化合物の少くとも一種は、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリルエラストマー100重量部当り約0.1〜3重量部、好ましくは約0.3〜2重量部の割合で用いられる。この割合がこれより少ないとスコーチ安定性改善効果が得られず、一方これ以上の割合で用いられると圧縮永久歪特性が低下するようになる。
【0021】
以上の各成分を必須成分とするアクリル系エラストマー組成物中には、補強剤、充填材、老化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、加工助剤等が必要に応じて添加され、組成物の調製は、オープンロール、バンバリーミキサ、ニーダ等の混練機を用いて行われる。調製された組成物は、約150〜200℃で約1〜30分程度行われるプレス加硫および約150〜180℃で約1〜16時間程度行われるオーブン加硫(二次加硫)によって加硫される。その加硫成形は、圧縮成形法、射出成形法、トランスファ成形法などによって行われる。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係るアクリル系エラストマー組成物は、スコーチ安定性および圧縮永久歪特性の点ですぐれており、また耐金属腐食性の点でも問題がないので、ガスケット、Oリング、パッキン、オイルシール等のシール材または各種ホース等の加硫成形材料として有効に用いることができる。特に、小線径のシール材にあっても、良好な圧縮永久歪特性を示すことが特筆される。
【0023】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0024】
参考例1
温度計、撹拌機、窒素ガス導入管および減圧装置を備えたセパラブルフラスコ中に、水150部(重量、以下同じ)、ラウリル硫酸ナトリウム5.5部ならびにエチルアクリレート44部、n-ブチルアクリレート30部、2-メトキシエチルアクリレート20部およびモノエチルマレエート6部よりなる単量体混合物100部を仕込み、脱気および窒素ガス置換をくり返して系内の酸素を十分に除去した後、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.002部および第3ブチルハイドロパーオキサイド0.005部を加え、室温条件下で重合反応を開始させ、重合転化率が90%に達する迄反応を継続した。得られた水性ラテックスを塩化ナトリウム水溶液で凝固させ、水洗、乾燥して、モノエチルマレエート共重合アクリルエラストマー(アクリルエラストマーA)を得た。
【0025】
Figure 0003663859
以上の各配合成分をオープンロールで混練し、得られた組成物について180℃、 8分間のプレス加硫および175℃、4時間のギヤオーブン中での二次加硫を行った 。
【0026】
組成物について、島津製作所製ムーニー粘度計M200を使用して、125℃の測定条件下でムーニースコーチ(ムーニー粘度MLminおよびスコーチタイムt5)を測定すると共に、加硫シートおよびOリング(径3.1mm)について、JIS K-6301に準じて150℃、70時間の条件下での圧縮永久歪を測定した。
【0027】
比較例2
実施例1において、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが用いられなかった。
【0028】
実施例4〜5
実施例1において、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドの代りに、N-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが1部(実施例4)または3部(実施例5)用いられた。
【0029】
実施例6
実施例1において、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド量を0.3部に変更し、更にN-オキシエチレン-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを1部添加して用いた。
【0030】
実施例7〜10
実施例2において、4,4′-ジアミノジフェニルエーテルの代りに、次のものが用いられた。
Figure 0003663859
【0031】
実施例11
実施例1において、4,4′-ジアミノジフェニルエーテルの代りにヘキサメチレンジアミンカーバメート1部が用いられ、またジ-o-トリルグアニジン量が0.5部に、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド量が3部にそれぞれ変更された。
【0032】
比較例3
実施例11において、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが用いられなかった。
【0033】
実施例12
実施例11において、ヘキサメチレンジアミンカーバメートの代りに、N,N′-ジシンナミリデン-1,6-ヘキサンジアミンが1部用いられた。
【0034】
比較例4
実施例12において、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが用いられなかった。
【0035】
実施例13
実施例11において、ヘキサメチレンジアミンカーバメートの代りに、ジアミン変性ポリシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン製品BY16-853U、アミン当量385)が3部用いられた。
【0036】
比較例5
実施例13において、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが用いられなかった。
【0037】
実施例14
実施例1において、ジ-o-トリルグアニジンの代りに、ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジン塩が3.9部用いられ、また4,4′-ジアミノジフェニルエーテル量が1部に変更された。
【0038】
比較例6〜8
比較例2において、4,4′-ジアミノジフェニルエーテル量を1部に変更すると共に、ジ-o-トリルグアニジンの代りに次の化合物が用いられた。
(比較例6) N-オキシエチレン2--ベンゾチアゾリルスルフェンアミド 2.1部
(比較例7) テトラエチルチウラムジスルフィド 2.5部
(比較例8) ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛 4部
【0039】
以上の各実施例および比較例での測定結果は、次の表1に示される。
表1
ムーニースコーチ (125 ) 圧縮永久歪 (%)
MLmin(pts) t 5 ( ) シート O リング
実施例 1 47 13 9 12
〃 2 46 17.2 10 16
〃 3 43 34.3 12 17
比較例 1 43 46.5 29 25
〃 2 50 7.9 8 13
実施例 4 46 12.8 9 12
〃 5 46 18.4 9 13
〃 6 47 14.5 9 12
〃 7 47 12.2 8 14
〃 8 41 12.9 9 15
〃 9 57 11.5 8 13
〃 10 56 11 8 15
〃 11 51 10 15 18
比較例 3 72 3.2 18 20
実施例12 48 11.1 14 17
比較例 4 49 7.7 15 20
実施例13 10.2 18 22
比較例 5 48 3.9 20 26
実施例14 48 20.9 17 19
比較例 6 42 12.5 19 35
7 46 10.2 22 41
〃 8 37 12.2 27 50
【0040】
参考例2〜9
次の表2に示されるような割合の単量体混合物100部を用い、参考例1と同様の共重合反応を行ない、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリルエラストマー(アクリルエラストマーB〜G)、エポキシ基含有アクリルエラストマー(アクリルエラストマーH)および塩素基含有アクリルエラストマー(アクリルエラストマーI)を得た。
Figure 0003663859
【0041】
参考例10〜14
次の表3に示されるような割合の単量体混合物100部を用い、参考例1と同様の共重合反応を行ない、モノn-ブチルフマレート共重合アクリルエラストマー(アクリルエラストマーJ〜N)を得た。
Figure 0003663859
【0042】
参考例15〜17
次の表4に示されるような割合の単量体混合物100部を用い、参考例1と同様の共重合反応を行ない、モノエチルフマレート共重合アクリルエラストマー(アクリルエラストマーO〜Q)を得た。
表4
参考例
15 16 17
[単量体混合物:部]
エチルアクリレート 41 40 45.9
n-ブチルアクリレート 33 33 30
2-メトキシエチルアクリレート 20 20 20
スチレン 3
アクリロニトリル 4
ネオペンチルグリコールジアクリレート 0.1
モノエチルフマレート 3 3 4
[ アクリルエラストマー ]
略号 O P Q
【0043】
実施例15〜28
アクリルエラストマーB〜G、J〜NおよびO〜Q 100部に、
ステアリン酸 1部
4,4′-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン 2部
FEFカーボンブラック 60部
4,4′-ジアミノジフェニルエーテル 1部
ジ-o-トリルグアニジン 3.5部
N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド 1部
を添加し、実施例1と同様に混練、加硫および測定を行った。
【0044】
実施例29
エチレン−アクリル酸エステル−マレイン酸モノエステル系共重合体(デュポン社製品Vamac HG)100部を用い、実施例15と同様に混練(ただし、ステアリン酸量を2部に変更)、加硫および測定を行った。
【0045】
Figure 0003663859
を添加し、実施例1と同様に混練、加硫および測定を行った。
【0046】
Figure 0003663859
を添加し、実施例1と同様に混練、加硫および測定を行った。
【0047】
以上の実施例15〜29および比較例9〜10で得られた結果は、次の表5に示される。
Figure 0003663859

Claims (2)

  1. 不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル共重合アクリル系エラストマー100重量部、ジアミン化合物加硫剤0.1〜5重量部、グアニジン化合物加硫促進剤0.1〜10重量部およびベンゾチアゾリルスルフェンアミド系化合物加硫促進剤0.1〜3重量部を含有してなるアクリル系エラストマー組成物。
  2. シール材の成形材料として用いられる請求項1記載のアクリル系エラストマー組成物。
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