JP4343399B2 - 産業車両の揺動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は産業車両の揺動制御装置に関するものであり、特に、フォークリフト等の産業車両に於いて後車軸に対するフレームの揺動を規制または許容する揺動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
此種産業車両の一例としてフォークリフトが挙げられ、図13に一般的なフォークリフトの概要を示す。同図に於いて、1はフレーム、2はフレーム1の前側に前後方向へ回動可能に立設されたマスト、3はマスト2に沿って上昇下降する荷役用のフォーク、4はフォークを昇降させるリフトシリンダ、5はマスト2を前後に傾斜させるチルトシリンダである。また、6はフォークリフトの走行駆動輪である前車輪、7は操舵輪である後車輪、8はフォークリフトの操舵ハンドルである。
【0003】
図14及び図15は従来のフォークリフトの揺動装置を示し、9は左右の後車輪7,7が装着される後車軸、10は該後車軸9の長手方向略中央部の前後両側に凸設された支持ピン、11は夫々の支持ピン10,10を前記フレーム1に保持する支持サポートである。また、12はフレーム1の下面両側に固設されたストッパであり、通常走行状態に於いて後車軸9の上面と所定の間隙を有するように設けられ、左右何れかのストッパ12が後車軸9の上面に当接するまで、後車軸9に対してフレーム1が揺動可能となっている。
斯くして、フォークリフトが走行する路面に凹凸があったり、或いは路面が傾斜している場合であっても、前記フレーム1が後車軸9の支持ピン10を中心に左右に揺動するので、前車輪6及び後車輪7は路面に接地して安定走行することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフォークリフトは、前述したようにフレームが後車軸に対して揺動可能に形成されているが、フォークリフトが旋回するときには車両に遠心力や慣性力が働き、横方向力が前車輪間の中心と後車輪間の中心を結ぶ車両センタ軸に垂直方向に働くため、図16に示すように、後車軸に対してフレームが揺動して旋回中心側の前車輪が路面から浮上し、車両の姿勢が不安定になることがある。
【0005】
また、高積み荷役作業に於いては、荷重の重心位置の左右へのずれやマストの左右のガタや撓み等により車両に横方向力が働くため、然るときも、後車軸に対してフレームが揺動し、横方向力がかかる側と反対側の前車輪が路面から浮上して車両の姿勢が不安定になることがある。
【0006】
これに対して、フレームの揺動を規制する装置が提案されているが(例えば特開平10−58935号公報等)、フォークリフト等の産業車両が走行する路面は必ずしも平面ではないため、フレームが水平であっても後車軸が路面の凹凸や傾斜により大きく揺動している状態のときにフレームの揺動を規制すると、後車軸が接している路面が水平に戻ったときや、路面の傾斜が反対になったときは、フレームを横方向に揺動させた状態で固定することになり、揺動を規制する装置を装備していない産業車両よりも車両の姿勢が不安定となる。
【0007】
そこで、後車軸に対してフレームが揺動可能に支持された産業車両に於いて、フレームの揺動角及び車両の走行速度、荷重の重心位置、車両の操舵角、並びに操舵角速度等に応じてフレームの揺動を規制または許容して、車両の姿勢を安定に保持するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、車体フレームに対して車軸を上下方向へ揺動可能に支持した産業車両に於いて、
前記車体フレームと車軸との間に配設され、前記車軸の揺動に従って作動油を給排するダンパと、該ダンパから給排される作動油を流す通路を連通状態と一方向規制状態に切替え可能な油圧回路と、該ダンパを車軸の左右端部何れか一方に設けて一方規制して前記車体フレームに対する車軸の揺動を時計方向または反時計方向に対して規制する規制制御手段とを備えた産業車両の揺動制御装置、
及び、請求項2記載の発明は、
車体フレームに対して車軸を上下方向へ揺動可能に支持した産業車両に於いて、
前記車体フレームと車軸との間に配設され、前記車軸の揺動に従って作動油を給排するダンパと、該ダンパから給排される作動油を流す通路を連通状態と一方向規制状態に切替え可能な油圧回路と、該ダンパを車軸の左右両端部に設けて、前記車体フレームに対する車軸の揺動を時計方向若しくは反時計方向または方向に対して規制する規制制御手段とを備えて成り、
前記油圧回路は、各々のダンパから給排される作動油を流す通路を一方向規制状態または
連通状態に切替える一方向規制用制御弁と、各々のダンパから給排される作動油を流す通路を遮断状態または連通状態に切替える遮断用制御弁とを備えた産業車両の揺動制御装置、
及び、請求項3記載の発明は、
上記ダンパへ供給する作動油通路と該ダンパから排出される作動油通路を連通する油路を連通状態または遮断状態に切替えるストップ弁と、該ダンパへ供給する作動油通路と該ダンパから排出される作動油通路を連通する油路を一方向規制状態にするチェック弁とを備えた請求項2記載の産業車両の揺動制御装置、
及び、請求項4記載の発明は、
上記ダンパから給排される作動油を流す通路に対して接続され、該通路に流れる作動油を一定の油圧にて供給する供給手段を備えた請求項1,2または3記載の産業車両の揺動制御装置。
及び、請求項5記載の発明は、
上記規制制御手段は、操舵角を検出する操舵角検出手段と、走行速度を検出する車速検出手段と、車体フレームに対する車軸の揺動角を検出する揺動角検出手段と、前記操舵角検出手段にて検出された操舵角及び前記車速検出手段にて検出された走行速度に基づいて揺動の規制要否を判断する走行規制要否判断手段と、
前記揺動角検出手段にて検出された揺動角及び前記操舵角検出手段にて検出された操舵角に基づいて揺動の規制方向を判断する走行規制方向判断手段と、
前記走行規制要否判断手段と走行規制方向判断手段に基づいて、
車体フレームと車軸との間に配設され前記車軸の揺動に従って作動油を給排するダンパと該ダンパから給排される作動油を流す通路を連通状態と一方向規制状態に切替え可能な油圧回路を、動作させる制御手段を備えた請求項1,2,3または4記載の産業車両の揺動制御装置、
及び、請求項6記載の発明は、
上記規制制御手段は、積載荷重を検出する積載荷重検出手段と、積載荷重の揚高を検出する積載荷重揚高検出手段と、車体フレームに対する車軸の揺動角を検出する揺動角検出手段と、前記積載荷重検出手段にて検出された積載荷重及び積載荷重揚高検出手段にて検出された積載荷重の揚高に基づいて揺動の規制要否を判断する荷役規制要否判断手段と、
前記揺動角検出手段にて検出された揺動角に基づいて揺動の規制方向を判断する荷役規制方向判断手段と、
前記荷役規制要否判断手段と前記荷役規制方向判断手段に基づいて、車体フレームと車軸との間に配設され前記車軸の揺動に従って作動油を給排するダンパと該ダンパから給排される作動油を流す通路を連通状態と一方向規制状態に切替え可能な油圧回路を、動作させる制御手段を備えた請求項1,2,3,4または5記載の産業車両の揺動制御装置を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図14に従って詳述する。尚、産業車両の一例としてフォークリフトの揺動制御装置について説明するが、フォークリフトの概要は図15に示したものと同一であるので、その説明は省略するものとし、また、従来と同一構成部分には同一符号を使用する。
【0010】
図1は本発明の実施形態1を示し、同図に於いて、13は両ロッド式の油圧シリンダであり、該油圧シリンダ13のロッド側は後車軸9の左右何れかの端部に固設したブラケット14に支持され、該油圧シリンダ13のヘッド側は前記フレーム1の下面に固設したブラケット15に支持されている。該油圧シリンダ13の上室13aに連通する油路16と下室13bに連通する油路17の途中に、作動油の連通と遮断と何れか一方向への通とを切替える制御弁として、3ポート2位置の電磁切替弁18と2ポート3位置の電磁切替弁20とを並列に設けるとともに、油路16と油路17に作動油を給排するアキュムレータ19を配設する。油圧回路から作動油が漏れた場合は、該アキュムレータ19内の油を油路16,17に補給し、油圧回路の作動油が熱膨張した場合は該アキュムレータ19に油を吸収する。
【0011】
ここで、前記電磁切替弁18のソレノイド23と電磁切替弁20のソレノイド21a及び21bとのすべてのソレノイドが非励磁である場合は、前記電磁切替弁18が遮断位置18aになるとともに電磁切替弁20も遮断位置20cとなる。従って、油圧シリンダ13の上室13aと下室13bの作動油が流出入できなくなり、油圧シリンダ13の伸縮が不可能となる。然るときは、後車軸9に対してフレーム1の左右方向の揺動、即ち支持ピン10を中心とする時計方向及び反時計方向の両方向の揺動が規制される(以後、本作動モードを「両方向規制」と称する)。
【0012】
一方、前記電磁切替弁18のソレノイド23がコントローラ22からの電流によって励磁された場合は、該電磁切替弁18が遮断位置18aから連通位置18bに切り替わる。従って、前記電磁切替弁20の切替え位置に拘わらず、油圧シリンダ13の上室13aと下室13bの作動油が流出入して、油圧シリンダ13の伸縮が可能になるとともに、アキュムレータ19が油路16,17に連通して作動油がアキュムレータ19に給排される。然るときは、後車軸9に対して前記フレーム1の時計方向及び反時計方向の両方向の揺動が可能となる(以後、本作動モードを「規制解除」と称する)。
【0013】
いま、前記電磁切替弁18を遮断位置18aにし、電磁切替弁20のソレノイド21aを励磁して左側チェック弁位置20aに切替えたときは、油圧シリンダ13の上室13aから下室13b方向へのみ作動油の流出が可能となり、該油圧シリンダ13の伸長が規制されて収縮方向へのみ作動する。然るときは、後車軸9に対して前記フレーム1は反時計方向への揺動が可能であり、時計方向への揺動が規制される(以後、本作動モードを「時計方向規制」と称する)。
【0014】
また、前記電磁切替弁18を遮断位置18aにし、電磁切替弁20のソレノイド21bを励磁して右側チェック弁位置20bに切替えたときは、油圧シリンダ13の下室13bから上室13a方向へのみ作動油の流出が可能となり、該油圧シリンダ13の収縮が規制されて伸長方向へのみ作動する。然るときは、後車軸9に対して前記フレーム1は時計方向への揺動が可能であり、反時計方向への揺動が規制される(以後、本作動モードを「反時計方向規制」と称する)。
【0015】
このように、上記二つの電磁切替弁18と20を操作することにより、作動油の通連と遮断と何れか一方向への流通とを切替えることが可能となる。更に、後車軸9に対するフレーム1の揺動角を検出する手段として、前記支持サポート11の上部に揺動角センサ24を設け、車両の操舵角を検出する手段として、後車軸9のキングピン25に操舵角センサ26を設ける。また、27は車両の走行速度を検出するためにトランスミッションやデファレンシャルギヤ等の減速機構部(図示せず)に取り付けられた速度センサ、28は積載荷重を検出するためのリフトシリンダ4等の油圧回路(図示せず)に設けられた積載荷重センサであり、29は、積載荷重の揚高を検出するためにマスト2に取り付けられた積載荷重の揚高センサである。
【0016】
図2は本発明の実施形態2を示し、図1に示した実施形態1と同一構成部分については、同一符号を付してその説明を省略する。同図に於いて、31L及び31Rは夫々片ロッド式の油圧シリンダであり、左右一対の油圧シリンダ31L,31Rの各ロッド側は後車軸9の左右両端部に固設したブラケット14,14に支持され、各油圧シリンダ31L,31Rのヘッド側は前記フレーム1の下面両側に固設したブラケット15,15に支持されている。
【0017】
左側の油圧シリンダ31Lの上室31Laに連通する油路16Lと下室31Lbに連通する油路17Lの途中に、2ポート2位置の電磁切替弁32L,33Lを直列に設け、双方の電磁切替弁32Lと33Lの間にアキュムレータ19を配設する。同様に、右側の油圧シリンダ31Rの上室31Raに連通する油路16Rと下室31Rbに連通する油路17Rの途中に、2ポート2位置の電磁切替弁32R,33Rを直列に設け、双方の電磁切替弁32Rと33Rの間にアキュムレータ19を配設する。また、左側の油圧シリンダ31Lの上室31Laと下室31Lbとの間、及び、右側の油圧シリンダ31Rの上室31Raと下室31Rbとの間に、夫々上室31La,31Raから下室31Lb,31Rb方向への流れを遮断するチェック弁34,34と、通常の使用状態では連通状態に固定されたストップ弁35,35を直列に配置する。
【0018】
前記電磁切替弁32Lのソレノイド36Lと電磁切替弁32Rのソレノイド36Rとが非励磁である場合は、前記電磁切替弁32Lが油路17Lから油路16L方向(下室31Lbから上室31La方向)へのみ流出可能なチェック弁位置32Laになるとともに、前記電磁切替弁32Rが油路17Rから油路16R方向(下室31Rbから上室31Ra方向)へのみ流出可能なチェック弁位置32Raになる。これに対して、該ソレノイド36Lと36Rとがコントローラ22からの電流によって励磁された場合は、双方の電磁切替弁32L,32Rが夫々連通位置32Lb,32Rbに切り替わる。
【0019】
一方、前記電磁切替弁33Lのソレノイド37Lと電磁切替弁33Rのソレノイド37Rとが非励磁である場合は、前記電磁切替弁33L,33Rが夫々遮断位置33La,33Raになり、該ソレノイド37Lと37Rとがコントローラ22からの電流によって励磁された場合は、双方の電磁切替弁33L,33Rが夫々連通位置33Lb,33Rbに切り替わる。
【0020】
いま、前記ソレノイド36L,36R並びにソレノイド37L,37Rがともに非励磁である場合は、前記電磁切替弁32L,32Rは夫々チェック弁位置32La,32Raにあり、また、前記電磁切替弁33L,33Rは夫々遮断位置33La,33Raにある。従って、左側の油圧シリンダ31Lの上室31Laと下室31Lbの作動油が流出入できなくなるとともに、右側の油圧シリンダ31Rの上室31Raと下室31Rbの作動油が流出入できなくなって、左右双方の油圧シリンダ31L及び31Rの伸縮が不可能となる。然るときは、後車軸9に対してフレーム1の時計方向及び反時計方向の両方向の揺動が規制され「両方向規制」の作動モードとなる。
【0021】
これに対して、前記4つのソレノイド36L,36R並びに37L,37Rがコントローラ22からの電流によってすべて励磁された場合は、前記電磁切替弁32L,32Rが夫々連通位置32Lb,32Rbに切り替わるとともに、電磁切替弁33L,33Rも夫々連通位置33Lb,33Rbに切り替わる。従って、左側の油圧シリンダ31Lの上室31Laと下室31Lbの作動油が流出入でき、油路16L,17Lの作動油がアキュムレータ19に給排され、且つ、右側の油圧シリンダ31Rの上室31Raと下室31Rbの作動油も流出入でき、油路16R,17Rの作動油がアキュムレータ19に給排されて、左右双方の油圧シリンダ31L及び31Rの伸縮が可能になる。然るときは、後車軸9に対してフレーム1が時計方向及び反時計方向に揺動が可能な「規制解除」の作動モードとなる。
【0022】
一方、左側の電磁切替弁32L及び33Lを夫々連通位置32Lb,33Lbにするとともに、右側の電磁切替弁32R及び33Rを夫々チェック弁位置32Raと遮断位置33Raに保持した場合は、左側の油圧シリンダ31Lの上室31Laと下室31Lbの作動油が流出入でき、該油圧シリンダ31Lの伸縮が可能となる。しかし、右側の油圧シリンダ31Rは上室31Raから下室31Rb方向には作動油が流出できなくなり、該油圧シリンダ31Rの収縮が不可能となる。然るときは、後車軸9に対して前記フレーム1は反時計方向へのみ揺動が可能となり、時計方向への揺動が規制される「時計方向規制」の作動モードとなる。
【0023】
また、右側の電磁切替弁32R及び33Rを夫々連通位置32Rb,33Rbにするとともに、左側の電磁切替弁32L及び33Lを夫々チェック弁位置32Laと遮断位置33Laにした場合は、右側の油圧シリンダ31Rの上室31Raと下室31Rbの作動油が流出入でき、該油圧シリンダ31Rの伸縮が可能となる。しかし、左側の油圧シリンダ31Lは上室31Laから下室31Lb方向には作動油が流出できなくなり、該油圧シリンダ31Lの収縮が不可能となる。然るときは、後車軸9に対して前記フレーム1は時計方向へのみ揺動が可能となり、反時計方向への揺動が規制される「反時計方向規制」の作動モードとなる。
【0024】
次に、図3及び図4に従って、操舵角センサ26の組み付け構造について説明する。後車軸9の中央部にベルクランク40が回動可能に枢着され、後車軸9の両端部にブラケット41,41を設け、このブラケット41,41に後車輪7,7を支持するナックルアーム42,42を装着する。ナックルアーム42にはキングピン25を固着してあり、該キングピン25の上端部及び下端部が軸受43,43を介して後車軸9に回動自在に支持されている。また、ベルクランク40は左右一対のタイロッド44,44を介してナックルアーム42,42に連結してある。前記操舵ハンドル8の操作によってベルクランク40がベルクランクピン45を中心に回動し、タイロッド44,44が左右方向に押し引きされると、ナックルアーム42,42がキングピン25,25を中心に回動して後車輪7,7が操舵される。操舵角センサ26は左右何れかのキングピン25に装着されている。而して、操舵ハンドル8の操作によって後車輪7,7が操舵されると、キングピン25の回転が操舵角センサ26に伝達され、キングピン25の回転変位をコントローラ22にて判別することにより操舵角が演算される。
【0025】
は揺動角センサ24の組み付け構造を示し、該揺動角センサ24は円筒形の本体部24aと、本体部24aの端部に設けられた取付フランジ24bと、取付フランジ24bから水平に突出する入力軸24cとを備え、入力軸24cの先端部にリンクプレート50を固着してあり、このリンクプレート50の先端部には長手方向に沿ってガイド孔51が開穿されている。そして、前記取付フランジ24bにより揺動角センサ24をフレーム1にボルト付けしてある。一方、後車軸9に逆L字形のアーム52を立設するとともに、該アーム52の先端部にピン53を揺動角センサ24側へ突設し、このピン53が前記リンクプレート50のガイド孔51に挿入されている。
【0026】
同図(a)の二点鎖線に示すように、後車軸9に対してフレーム1が支持ピン10を中心に時計方向へ揺動したときは、前記揺動角センサ24の位置が図中右上方へ移動し、アーム52のピン53がリンクプレート50のガイド孔51に係合しているために、揺動角センサ24に対して該リンクプレート50及び入力軸24cが反時計方向に回動する。従って、該揺動角センサ24の検出信号の変化がコントローラ22に入力されて、後車軸9に対するフレーム1の揺動方向及び揺動角(換言すればフレーム1に対する後車軸9の揺動方向及び揺動角)が演算される。
【0027】
前記コントローラ22は制御システム起動時に故障フラグfを初期化し、揺動角センサ24、操舵角センサ26、速度センサ27、荷重センサ28、揚高センサ29からの検出信号を読み込み、各センサからの入力値が故障や断線または短絡時に発生する値になっているか否かを検証して故障の有無を判断する。
【0028】
ここで、揺動角センサ24が正常であるときは入力値から後車軸9に対するフレーム1の揺動角yを演算する。揺動角yはフレーム1が時計方向へ揺動したときに正の値とする。揺動角センサ24からの入力値が故障や断線等の値であるときは揺動角yに「エラー」を入力し、故障フラグfに「揺動角センサ24の故障」を入力する。
【0029】
また、操舵角センサ26が正常であるときは入力値から操舵角r、操舵方向d、操舵角速度drを演算する。ここでいう操舵角rはキングピン25の切れ角ではなく、車両の実操舵角の絶対値であり、操舵角速度drは実操舵角の時間に対する変化率である。操舵角センサ26からの入力値が故障や断線等の値であるときは、操舵角rに「最大操舵角」を入力するとともに操舵方向dに「エラー」を入力し、且つ、操舵角速度drに「最大操舵角速度」を入力し、故障フラグfに「操舵角センサ26の故障」を入力する。
【0030】
これと同様に、速度センサ27が正常であるときは入力値から車両の走行速度vを演算する。速度センサ27からの入力値が故障や断線等の値であるときは走行速度vに「最高速」を入力し、故障フラグfに「速度センサ27の故障」を入力する。また、荷重センサ28が正常であるときは入力値から積載荷重wを演算する。荷重センサ28からの入力値が故障や断線等の値であるときは積載荷重wに「最大荷重」を入力し、故障フラグfに「荷重センサ28の故障」を入力する。
【0031】
更に、揚高センサ29が正常であるときは入力値から積載荷重の揚高hを演算する。揚高センサ29からの入力値が故障や断線等の値であるときは揚高hに「最高値」を入力し、故障フラグfに「揚高センサ29の故障」を入力する。例えば、低揚高と中揚高と高揚高との3つの揚高センサを装備した場合は、▲1▼低揚高以下の揚高、▲2▼低揚高から中揚高までの揚高、▲3▼中揚高から高揚高までの揚高、▲4▼高揚高以上の揚高と4段階の揚高を出力できるが、いま仮に、中揚高のセンサが故障したときは、低揚高以下の揚高、低揚高から高揚高までの揚高、高揚高以上の揚高と3段階の揚高を出力する。
【0032】
また、コントローラ22は各電磁切替弁のソレノイド21a及び21b,23並びにソレノイド36L及び36R,37L及び37R,39L及び39Rの通電状態を検証することにより、各ソレノイドの故障を調査する。何れかのソレノイドが故障しているときは、故障フラグfに「ソレノイド21a(または21b,23等)が故障」と入力する。
【0033】
そして、故障フラグfに故障したセンサまたはソレノイドが入力された場合は、インストルメントパネルに設けられている故障ランプ(図示せず)を点灯し、LEDもしくはLCD(いずれも図示せず)に故障個所を表示する。
【0034】
次に、本発明の揺動制御装置により後車軸9に対するフレーム1の揺動を規制または許容する制御方法について説明する。コントローラ22は荷役作業時に於ける揚高hと積載荷重wを検出し、図6に示すように、予め設定されたマップのどの領域に該揚高hと積載荷重wの交点が存在するかを検出する。例えば、該揚高hと積載荷重wの交点がA1領域内にあるときは揺動規制が不要であると判断し、荷役規制フラグfnに「解除」を入力する。これに対して、該揚高hと積載荷重wの交点がA3領域内にあるときは揺動規制が必要であると判断し、荷役規制フラグfnに「規制」を入力する。尚、A2領域は「規制」及び「解除」を頻繁に繰り返すことを防止するために設けられたヒステリシス領域であり、A1領域またはA3領域からA2領域内に入ったときはそれまでの荷役規制フラグfnを保持する。
【0035】
また、コントローラ22は走行状態に於ける揺動規制の要否を判断するために、揚高hと荷重wに基づいて予め図7に示すような走行速度vと操舵角rとの関係を示すマップと、図8に示すような走行速度vと操舵角速度drとの関係を示すマップを設定しておく。尚、前記操舵角センサ26によって検出した操舵角速度drと操舵方向dを比較し、操舵角速度drが操舵角rを減少させる数値になっている場合は操舵角速度drに0を入力し、操舵角速度drが操舵角rを増加させる数値になっている場合は操舵角速度drの検出値を絶対値に置き換える。
【0036】
例えば、走行速度vと操舵角rの交点が図7のB1領域内にあるときは揺動規制が不要であると判断し、走行規制フラグfS1に「解除」を入力する。これに対して、該走行速度vと操舵角rの交点がB3領域内にあるときは揺動規制が必要であると判断し、走行規制フラグfS1に「規制」を入力する。一方、走行速度vと操舵角速度drの交点が図8のC1領域内にあるときは揺動規制が不要であると判断し、走行規制フラグfS2に「解除」を入力する。これに対して、該走行速度vと操舵角速度drの交点がC3領域内にあるときは揺動規制が必要であると判断し、走行規制フラグfS2に「規制」を入力する。尚、B2領域及びC2領域は「規制」及び「解除」を頻繁に繰り返すことを防止するために設けられたヒステリシス領域であり、B1領域またはB3領域からB2領域内に入ったとき、或いは、C1領域またはC3領域からC2領域内に入ったときは、夫々それまでの荷役規制フラグfS1またはfS2を保持する。
【0037】
そして、図1に示した実施形態1に於いては、コントローラ22は、前記走行規制フラグfS1とfS2の双方が「解除」になっている場合は走行規制フラグfSに「解除」を入力し、それ以外の場合は走行規制フラグfSに「規制」を入力する。また、走行規制フラグfSに基づく揺動制御よりも、フレーム1の揺動方向が不明確な荷役規制フラグfnによる揺動制御を優先的に処理する。即ち、荷役規制フラグfnと走行規制フラグfSの双方が「規制」となっている場合は、荷役規制フラグfnから決定される作動モードを優先する。但し、揺動角yに「エラー」が入力されたときは荷役規制フラグfnによる作動モードは採用せず、走行規制フラグfSによる作動モードのみを採用して揺動制御を行う。
【0038】
而して、荷役規制フラグfnが「規制」に設定されている場合は、図9に示すように、コントローラ22はフレーム1の揺動角yの検出値によって揺動制御の作動モードを決定する。揺動角yが時計方向へy2以上揺動している場合は「時計方向規制」の作動モードで規制し、揺動角yが0からy1までの場合は「両方向規制」の作動モードで揺動を規制する。そして、揺動角yがy1からy2の間に入った場合はそれまでの作動モードを保持する。尚、揺動角yが反時計方向に揺動している場合は、時計方向へ揺動している場合と対照的な規制を行うものとする。
【0039】
一方、荷役規制フラグfnが「解除」に設定されている場合、または揺動角yが「エラー」の場合は、コントローラ22は走行規制フラグfSに基づいて作動モードを決定する。走行規制フラグfSが「解除」に設定されているときは「規制解除」の作動モードとし、走行規制フラグfSが「規制」に設定されているときは図10に示すように、フレーム1の揺動角yの検出値によって揺動制御の作動モードを決定する。コントローラ22は、走行規制フラグfSが「規制」に設定され且つ揺動角yが「エラー」である場合は、「両方向規制」の作動モードにて揺動を規制する。
【0040】
いま、車両が右旋回した場合で、且つ図10(a)に示すように、揺動角yが−y3より大きい場合は、「両方向規制」の作動モードで揺動を規制し、揺動角yが−y4より小さい場合は、「反時計方向規制」にて揺動を規制する。そして、揺動角yが−y3から−y4の間に入った場合はそれまでの作動モードを保持する。また、車両が左旋回した場合で、且つ図10(b)に示すように、揺動角yがy3より小さい場合は、「両方向規制」の作動モードで揺動を規制し、揺動角yが時計方向へy4以上大きく揺動した場合は、「時計方向規制」にて揺動を規制する。そして、揺動角yがy3からy4の間に入った場合は、それまでの作動モードを保持する。
【0041】
更に、車両が直進時の場合は、図9に示すように、揺動角yが時計方向へy4以上揺動している場合は「時計方向規制」の作動モードで規制し、揺動角yが0からy3までの場合は「両方向規制」の作動モードで揺動を規制する。そして、揺動角yがy3からy4の間に入った場合はそれまでの作動モードを保持する。尚、揺動角yが反時計方向に揺動している場合は、時計方向へ揺動している場合と対照的な規制を行うものとする。ここで、同図に於いて作動モードを決定する揺動角y1とy3、揺動角y2とy4、並びに、揺動角−y1と−y3、揺動角−y2と−y4は、夫々荷役規制フラグfn用と走行規制フラグfS用に別々に設定された基準値である。
【0042】
例えば、図11(a)に示すように、フレーム1が水平であっても路面の凹凸や傾斜面等によって後車軸9が右下がりに揺動した場合は、揺動角yが負の値になり、荷役規制フラグfnが「規制」に設定されている場合は、揺動角yの大きさに応じて「両方向規制」または「反時計方向規制」の作動モードにて揺動が規制される。いま、揺動角が−y2より小さい場合は、「反時計方向規制」の作動モードとなり、それ以上反時計方向への揺動が規制される。
【0043】
しかし、斯かる状態でフレーム1の揺動をまったく規制すれば、同図(b)に示すように、路面が水平または逆傾斜面等になった場合は、フレーム1を反時計方向に揺動させた状態で後車軸9を規制することになり、却って車両の姿勢が不安定となる。本発明では、後車軸9に対してフレーム1が時計方向に揺動しようとしたときは、その揺動を許容する。従って、後車軸9に対してフレーム1が時計方向に揺動し、同図(c)に示すように、車両の姿勢が安定する。
【0044】
このように、実施形態1及び2に於いては、フレーム1が後車軸9に対して一定以上揺動したときは「時計方向規制」または「反時計方向規制」の作動モードになり、斯かる作動モードにてフレーム1が大きく揺動した状態から水平状態に戻る方向への揺動を許容することにより、車両の姿勢を安定させることができる。
【0045】
そして、図2に示した実施形態2に於いては、何れか一方の油圧シリンダ31Lまたは31Rのシールが破損して作動不良になった場合や、片側の電磁切替弁32L,33Lまたは32R,33Rの何れかが故障した場合には、次のような作動モードにて揺動を規制する。例えば、右側の油圧シリンダ31Rが故障したり或いは電磁切替弁32Rまたは33Rの何れかが故障した場合は、マニュアル操作にて電磁切替弁32R及び33Rのスプールを連通位置32Rb,33Rbに切替えるとともに左側のストップ弁35を遮断位置に固定して、コントローラ22の指令によって左側の油圧シリンダ31Lのみ制御する。
【0046】
斯かる場合、左側の電磁切替弁32L及び33Lの双方を連通位置32Lb,33Lbにすれば、左側の油圧シリンダ31Lの上室31Laと下室31Lbの作動油が流出入でき、該油圧シリンダ31Lの伸縮が可能となり、後車軸9に対してフレーム1が時計方向と反時計方向の両方向へ回動することができる「規制解除」の作動モードとなる。これに対して、左側の電磁切替弁32Lをチェック弁位置32Laにするとともに電磁切替弁33Lを遮断位置32Laにすれば、左側の油圧シリンダ31Lの上室31Laと下室31Lbの作動油が流出入できなくなり、該油圧シリンダ31Lの伸縮が不可能となる。従って、後車軸9に対してフレーム1は時計方向と反時計方向の両方向へ回動が規制される「両方向規制」の作動モードとなる。
【0047】
左側の油圧シリンダ31Lが故障したり或いは電磁切替弁32Lまたは33Lの何れかが故障した場合も同様にして、コントローラ22の指令によって右側の油圧シリンダ31Rのみを制御することによって、「規制解除」と「両方向規制」の2つの作動モードにて揺動を規制することができる。
【0048】
コントローラ22は走行規制フラグfSに基づく揺動制御よりも、フレーム1の揺動方向が不明確な荷役規制フラグfnによる揺動制御を優先的に処理する。即ち、荷役規制フラグfnと走行規制フラグfSの双方が「規制」となっている場合は、荷役規制フラグfnから決定される作動モードを優先する。但し、揺動角yに「エラー」が入力されたときは荷役規制フラグfnによる作動モードは採用せず、走行規制フラグfSによる作動モードのみを採用して揺動制御を行う。
【0049】
而して、左右何れか一方の油圧シリンダ31L,31R、或いは電磁切替弁32L,33L或いは32R,33Rの何れかが故障中であって、荷役規制フラグfnが「規制」に設定されている場合は、図12に示すように、コントローラ22は揺動角yの検出値によって揺動制御の作動モードを決定する。揺動角yが時計方向にy2以上揺動している場合は「規制解除」の作動モードとし、揺動角yが0からy1までの場合は「両方向規制」の作動モードで揺動を規制する。そして、揺動角yがy1からy2の間に入った場合はそれまでの作動モードを保持する。尚、揺動角yが反時計方向へ揺動している場合は、時計方向へ揺動している場合と対照的な規制を行うものとする。
【0050】
また、コントローラ22は荷役規制フラグfnが「解除」に設定されている場合、或いは揺動角yが「エラー」である場合は、走行規制フラグfSにより作動モードを決定する。走行規制フラグfSが「規制」に設定されている場合は作動モードを「両方向規制」とし、走行規制フラグfSが「解除」に設定されている場合は作動モードを「規制解除」とする。
【0051】
このように、一方の油圧シリンダ31Lまたは31Rのシールが破損したり、電磁切替弁32L,33L或いは32R,33Rの何れかが故障中であっても、他方の油圧シリンダだけで揺動制御が可能となり、油圧シリンダの修理が完了するまでの間も走行時及び荷役作業時の車両の安定性を確保することができる。
【0052】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない範囲で、例えば下記のように変更して実施することも可能である。
1.故障箇所を表示するLEDを搭載しない車両に適用する。
2.揺動規制作動時に揺動規制の作動をオペレータに認識させるために揺動規制ランプを点灯させる。
3.センサの故障時には特定の数値を入力し、その数値により揺動規制の要否を判断する制御を用いたが、センサ故障時は揺動規制の要否を判断することなく、即時フレームの揺動を規制してランプ43に故障を表示する制御とする。
4.センサの故障時には特定の数値を入力し、その数値により揺動規制の要否を判断する制御を用いたが、センサ故障時は揺動規制の要否を判断することなく、即時フレームの揺動を可能な状態にしてランプ43に故障を表示する制御とする。
5.操舵角速度drと操舵方向dとを比較し、操舵角速度drが操舵角rを減少させる値となっている場合は操舵角速度drに0を入力することにより、操舵角が減少する場合には揺動規制を解除として揺動規制時間を極力少なくする制御としたが、スラローム走行時に於いても揺動規制を継続させるために、操舵角速度drを操舵方向dに拘わらず絶対値に変換し、その値で走行時の揺動規制の要否を判定する。この場合は、スラローム走行時にも揺動規制が継続されるため、規制解除時と規制時の揺動の挙動が少なくなる。
6.揺動角yがエラーの場合は荷役規制フラグfnによる揺動規制はせずに、走行規制フラグfsだけで揺動規制の作動モードを決定する制御としたが、この制御方法に捕らわれることなく、揺動角がエラーの場合は即時揺動規制を中止したり、荷役規制フラグfnによる揺動規制をする。
等の改変を為すことができ、そして、本発明がこれらの改変されたものにも及ぶことは当然である。
【0053】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、車体フレームが車軸に対して一定以上揺動した場合は「両方向規制」の作動モードになり、更に、フレームが大きく揺動した場合は車両の姿勢が危険な状態になる方向への揺動を規制し、水平状態に戻ろうとする方向の揺動を許容することにより、車両の姿勢を安定させることができる。また、左右何れか一方のダンパが故障したり、或いは一方のダンパに接続されている電磁切替弁が故障した場合であっても、他方のダンパだけで揺動制御が可能となり、ダンパの修理が完了するまでの間も走行時及び荷役作業時の車両の安定性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の揺動制御装置を示す解説図。
【図2】本発明の実施形態2の揺動制御装置を示す解説図。
【図3】操舵角センサの組み付け構造を示す後車軸の平面図。
【図4】操舵角センサの組み付け構造を示すキングピン部分の後車軸の縦断面図。
【図5】(a)揺動角センサの組み付け構造を示す正面図。
(b)揺動角センサの組み付け構造を示す側面図。
【図6】揚高と積載荷重に対する揺動規制の要否判断を示すマップ図。
【図7】走行速度と操舵角に対する揺動規制の要否判断を示すマップ図。
【図8】走行速度と操舵角速度に対する揺動規制の要否判断を示すマップ図。
【図9】本発明の実施形態1及び実施形態2に於ける揺動角と揺動規制の作動モードを示すマップ図。
【図10】(a)右旋回時の揺動角と揺動規制の作動モードを示すマップ図。
(b)左旋回時の揺動角と揺動規制の作動モードを示すマップ図。
【図11】(a)乃至(c)はフレームの揺動と規制に関する説明図。
【図12】本発明の実施形態2に於ける故障時の揺動角と揺動規制の作業モードを示すマップ図。
【図13】産業車両の一例である一般的なフォークリフトの概要を示す側面図。
【図14】従来のフォークリフトの揺動装置を示す後車軸の正面図。
【図15】従来のフォークリフトの揺動装置を示す後車軸の縦断側面図。
【図16】フレームが揺動した状態を示すフォークリフトの背面図。
【符号の説明】
1 フレーム
9 後車軸
13 油圧シリンダ
13a 上室
13b 下室
16,17 油路
16L,17L 油路
16R,17R 油路
18,20 電磁切替弁
19 アキュムレータ
22 コントローラ
24 揺動角センサ
31L,31R 油圧シリンダ
31La,31Ra 上室
31Lb,31Rb 下室
32L,33R 電磁切替弁
33L,33R 電磁切替弁

Claims (6)

  1. 車体フレームに対して車軸を上下方向へ揺動可能に支持した産業車両に於いて、
    前記車体フレームと車軸との間に配設され、前記車軸の揺動に従って作動油を給排するダンパと、該ダンパから給排される作動油を流す通路を連通状態と一方向規制状態に切替え可能な油圧回路と、該ダンパを車軸の左右端部何れか一方に設けて一方規制して前記車体フレームに対する車軸の揺動を時計方向または反時計方向に対して規制する規制制御手段とを備えたことを特徴とする産業車両の揺動制御装置。
  2. 車体フレームに対して車軸を上下方向へ揺動可能に支持した産業車両に於いて、
    前記車体フレームと車軸との間に配設され、前記車軸の揺動に従って作動油を給排するダンパと、該ダンパから給排される作動油を流す通路を連通状態と一方向規制状態に切替え可能な油圧回路と、該ダンパを車軸の左右両端部に設けて、前記車体フレームに対する車軸の揺動を時計方向若しくは反時計方向または方向に対して規制する規制制御手段とを備えて成り、
    前記油圧回路は、各々のダンパから給排される作動油を流す通路を一方向規制状態または連通状態に切替える一方向規制用制御弁と、各々のダンパから給排される作動油を流す通路を遮断状態または連通状態に切替える遮断用制御弁とを備えた産業車両の揺動制御装置。
  3. 上記ダンパへ供給する作動油通路と該ダンパから排出される作動油通路を連通する油路を連通状態または遮断状態に切替えるストップ弁と、該ダンパへ供給する作動油通路と該ダンパから排出される作動油通路を連通する油路を一方向規制状態にするチェック弁とを備えた請求項2記載の産業車両の揺動制御装置。
  4. 上記ダンパから給排される作動油を流す通路に対して接続され、該通路に流れる作動油を一定の油圧にて供給する供給手段を備えた請求項1,2または3記載の産業車両の揺動制御装置。
  5. 上記規制制御手段は、操舵角を検出する操舵角検出手段と、走行速度を検出する車速検出手段と、車体フレームに対する車軸の揺動角を検出する揺動角検出手段と、前記操舵角検出手段にて検出された操舵角及び前記車速検出手段にて検出された走行速度に基づいて揺動の規制要否を判断する走行規制要否判断手段と、
    前記揺動角検出手段にて検出された揺動角及び前記操舵角検出手段にて検出された操舵角に基づいて揺動の規制方向を判断する走行規制方向判断手段と、
    前記走行規制要否判断手段と走行規制方向判断手段に基づいて、
    車体フレームと車軸との間に配設され前記車軸の揺動に従って作動油を給排するダンパと該ダンパから給排される作動油を流す通路を連通状態と一方向規制状態に切替え可能な油圧回路を、動作させる制御手段を備えた請求項1,2,3または4記載の産業車両の揺動制御装置。
  6. 上記規制制御手段は、積載荷重を検出する積載荷重検出手段と、積載荷重の揚高を検出する積載荷重揚高検出手段と、車体フレームに対する車軸の揺動角を検出する揺動角検出手段と、前記積載荷重検出手段にて検出された積載荷重及び積載荷重揚高検出手段にて検出された積載荷重の揚高に基づいて揺動の規制要否を判断する荷役規制要否判断手段と、前記揺動角検出手段にて検出された揺動角に基づいて揺動の規制方向を判断する荷役規制方向判断手段と、
    前記荷役規制要否判断手段と前記荷役規制方向判断手段に基づいて、車体フレームと車軸との間に配設され前記車軸の揺動に従って作動油を給排するダンパと該ダンパから給排される作動油を流す通路を連通状態と一方向規制状態に切替え可能な油圧回路を、動作させる制御手段を備えた請求項1,2,3,4または5記載の産業車両の揺動制御装置。
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